JP2002340486A - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器

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JP2002340486A
JP2002340486A JP2001150516A JP2001150516A JP2002340486A JP 2002340486 A JP2002340486 A JP 2002340486A JP 2001150516 A JP2001150516 A JP 2001150516A JP 2001150516 A JP2001150516 A JP 2001150516A JP 2002340486 A JP2002340486 A JP 2002340486A
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pipe
fluid
heat exchanger
flow path
annular flow
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JP2001150516A
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Tomoaki Ando
智朗 安藤
Yukio Watanabe
幸男 渡辺
Yoshikazu Kawabe
義和 川邉
Shigeto Yamaguchi
成人 山口
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高性能かつ安価で小型化が可能な熱交換器を
提供する。 【解決手段】 三重管構造で、第一管内流路Aおよび第
二管2と第三管3の間の環状流路Cを流動する流体W
と、第一管1と第二管2の間の環状流路Bを流動する流
体Rとの間で熱交換を行い、管長手方向の一端側で前記
第一管内流路Aと前記環状流路Cを連結部11で連通
し、他端側で前記第一管内流路Aと環状流路Cにそれぞ
れ前記流体Wの入口部12あるいは出口部13を設け、
前記環状流路Bの両端に流体Rの入口部14と出口部1
5を設け、かつ前記環状流路B内にインナ−フィン16
を配置したものである。熱交換器の管長が変化しても継
手位置は固定されユニット内での配管引き回し等の収納
性を高め、かつ流体Wは所定流量で第一管内流路Aから
環状流路Cへ流れ安定した熱伝達が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2流体間、例えば
相変化をともなう冷媒と水あるいはブラインのような他
流体との間で熱交換を行ない空調等に使用する2次冷媒
システムの熱交換に用いられる熱交換器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、2次冷媒システムに用いられる1
次側回路の冷媒と2次側回路の水あるいはブラインのよ
うな水系媒体との熱交換に用いられる熱交換器には、二
重管式熱交換器あるいは特開平1−244289号公報
のような伝熱プレートを何枚も積層して流路を形成する
プレ−ト式熱交換器が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな各種の熱交換器は、例えば二重管式熱交換器は安価
であるが、性能が劣るので小型化が困難であり、形態も
渦巻き状にするのが一般的であるため、更に収納性が劣
るものであった。また、プレート式熱交換器は高性能、
コンパクトであるが高価であった。このタイプの熱交換
器は冷媒と水系媒体との両流体の回路数が略同一であ
り、両流体の種類、流量により回路数を変更させるよう
な設計の自由度はなかった。
【0004】従って、伝熱性能および圧力損失の最適化
は、各流路自身の仕様変更で行うしかなく、流路を形成
する伝熱プレートは単一プレス型で製作するのが一般的
で、両流体の流路の仕様(開口面積、伝熱面の形状な
ど)は同一となり、各々の最適設計を行うのは困難であ
った。これを、実現しようとするとそれぞれ専用プレス
型を用いることになり、さらに高価となっていた。
【0005】また、二重管式熱交換器の高性能化手法と
して、三重管式熱交換器がある。本タイプは図9に示す
ように、最小径である第一管1と中間径の第二管2およ
び最大径の第三管3から構成され、第一管内流路A、第
一管1と第二管2の間の環状流路B、第二管2と第三管
3の間における環状流路Cの3つの流路を有する。そし
て、環状流路Bに相変化を行う冷媒Rを、第一管内流路
Aおよび環状流路Cに水系媒体Wを流動させることで伝
熱面積が増大し高性能化を実現する。また、環状流路B
には伝熱面積の増大および耐圧性の向上を目的としてイ
ンナ−フィン91を設置し、更なる高性能化を図ってい
る。
【0006】しかしながら、従来の三重管式熱交換器で
は、第一管内流路A、第二管2と第三管3の間における
環状流路Cの流動抵抗は異なるので、それぞれの流路を
流動する水系媒体Wの流速も異なり、結果として熱伝達
率も異なる。従って、伝熱面積が増加したにもかかわら
ず余り能力が向上しなかった。
【0007】また、水系媒体Wの配管継手が管長手方向
の両端に設けなければならいため、要求される能力によ
って管長が異なるとそれにつれて継手の位置が異なり、
配管の引き回しが変更となるのでケ−シング内への収納
性が設計しにくいという課題を有していた。さらに、管
長の制限がある場合は複数本構成とする必要があり、ヘ
ッダ−等による連結部が両端に存在し、ますますデッド
スペースが増え収納性が低下するという課題を有してい
た。
【0008】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
であり、高性能かつ安価で小型化が可能な熱交換器を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決するため本発明の請求項1に記載の熱交換器は、小径
の第一管と中間径の第二管と大径の第三管との三重管構
造で、第一管内流路Aおよび第二管と第三管の間の環状
流路Cを流動する流体Wと、第一管と第二管の間の環状
流路Bを流動する流体Rとの間で熱交換を行う三重管式
熱交換器において、管長手方向の一端側で前記第一管内
流路Aと前記環状流路Cを連通し、他端側で前記第一管
内流路Aと環状流路Cにそれぞれ前記流体Wの入口部あ
るいは出口部を設け、前記環状流路Bの両端に流体Rの
入口部と出口部を設け、かつ前記環状流路B内にインナ
−フィンを配置したことを特徴とするものである。
【0010】上記手段によれば、熱交換器の管長が変化
しても継手位置は固定されユニット内での配管引き回し
等の収納性を高め、かつ流体Wは所定流量で第一管内流
路Aから環状流路Cへ流れ安定した熱伝達が得られるも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の熱交換
器は、小径の第一管と中間径の第二管と大径の第三管か
らなる三重管構造で、第一管内流路Aおよび第二管と第
三管の間の環状流路Cを流動する流体Wと、第一管と第
二管の間の環状流路Bを流動する流体Rとの間で熱交換
を行う三重管式熱交換器において、管長手方向の一端側
で前記第一管内流路Aと前記環状流路Cを連通し、他端
側で前記第一管内流路Aと環状流路Cにそれぞれ前記流
体Wの入口部あるいは出口部を設け、前記環状流路Bの
両端に流体Rの入口部と出口部を設け、かつ前記環状流
路B内にインナ−フィンを配置したものである。
【0012】上記実施の形態において、流体Wは他端側
から第一管内流路Aを流れ、熱交換器の管長手方向にお
ける一端側の第一管内流路Aと環状流路Cの連通した部
分で方向変換し、第二管と第三管の間の環状流路Cを他
端側に向かって流動する。一方、流体Rは第一管と第二
管の間の環状流路Bを流動して前記流体Wと熱交換を行
うのである。従って、熱交換器の管長が変化しても継手
位置を固定可能になる。また、流体Wは所定流量で他端
側から一端側に向かって第一管内流路Aを流れ、次に連
通部分で方向変換し一端側から他端側に向かって環状流
路Cを流れ安定した熱伝達作用が得られる。
【0013】請求項2に記載の熱交換器は、請求項1に
記載の熱交換器を複数用い、各流体W、Rの入口部およ
び出口部を連通し、各流体W、Rの流路数を任意に変更
可能にしたものである。
【0014】上記実施の形態において、複数の熱交換器
は、各流体W、Rの入口部および出口部がヘッダー等で
連結して各流体W、Rの流路数を任意に変えられるた
め、熱交換器の種々の設計条件に容易に対応可能にな
る。
【0015】請求項3に記載の熱交換器は、請求項1ま
たは請求項2の記載において、環状流路B内を流動する
流体Rは相変化を行う流体であり、インナーフィンの仕
様を、前記流体Rのガス域、二相域、液域の各域におい
て変化させたものである。
【0016】上記実施例において、環状流路B内を流れ
る流体Rはガス域から二相域へ、二相液から液域へと相
変化し、この流体Rの相変化する各域に応じて仕様が変
化している環状流路B内のインナーフィンにより、流体
Rが環状流路B内の全ての領域で流体Wへの良好な熱伝
達を可能にする。
【0017】請求項4に記載の熱交換器は、請求項3の
記載において、インナ−フィンを流体Rの相変化に対応
して複数ブロックに分割し、各ブロックにおけるインナ
−フィンの凹凸ピッチPをガス域、二相域、液域の各域
への流動方向に沿って順次小さくし、インナ−フィンの
オフセット高さHを、P/H≒2となるようにしたもの
である。
【0018】上記実施の形態において、環状流路B内を
流れる流体Rはガス域から二相域へ、二相液から液域へ
と相変化し、この流体Rの相変化に対応して複数ブロッ
クに分割されたインナーフィンのガス域では大きい凹凸
ピッチなので、流れる流体Rの圧力損失の増大を少なく
し、またインナーフィンの液域では小さい凹凸ピッチに
よる伝熱面積を増大させ、全体として熱交換能力の低下
を防止することが可能になる。更にインナ−フィンは、
そのオフセット高さHをP/H≒2とした関係で流体R
の境界層内に埋没することなく伝熱促進のための境界層
前縁効果を最大限に発揮することが可能になる。
【0019】請求項5に記載の熱交換器は、請求項3の
記載において、インナ−フィンを流体Rの相変化に対応
して複数ブロックに分割し、各ブロックにおけるインナ
−フィンのオフセット幅Lをガス域、二相域、液域の各
域への流動方向に沿って順次小さくし、基板幅Sとの比
S/L≒3となるようにしたものである。
【0020】上記実施の形態において、環状流路B内を
流れる流体Rはガス域から二相域へ、二相液から液域へ
と相変化し、この流体Rの相変化に対応して複数ブロッ
クに分割されたガス域でのオフセット数の少ないインナ
ーフィンにより、流れる流体Rの圧力損失の増大を少な
くし、また液域でのインナーフィンのオフセット数を増
加させ、全体として熱交換能力の低下を防止することが
可能になる。更にインナーフィンは、オフセット幅Lと
基板幅Sとの比S/L≒3の関係にして、上流のオフセ
ットの止水域に埋没することなく伝熱促進のための境界
層前縁効果を最大限に発揮することが可能になる。
【0021】
【実施例】以下本発明の熱交換器につき、図面を参照し
て説明する。
【0022】(実施例1)図4は本発明の熱交換器を使
用する2次冷媒システムの基本構成図で、2流体間、例
えば相変化を伴う流体Rの冷媒と水あるいはブラインの
ような流体Wの水系媒体との間で熱交換を行ない空調等
を行うものである。コンプレッサー41a、室外熱交換
器41b、絞り41cを有する室外機41と中間熱交換
器42(本発明の熱交換器に相当)が接続され、その間
を流動する冷媒である流体Rにより1次側回路を形成す
る。また、中間熱交換器42において冷媒はポンプ43
により流動する水系媒体である流体Wと熱交換を行い、
室内熱交換器44aを有する室内機44を介して2次側
回路を形成する。
【0023】図1は本発明による熱交換器の一実施例を
示す断面図で、図2は同図1のA−A断面図、図3は同
熱交換器のインナーフィンの要部展開斜視図である。以
下図1〜図3を参照しながら説明する。
【0024】本発明の熱交換器は、最小径の第一管1と
中間径の第二管2と最大径の第三管3との3重管構造と
し、流体Wの流れる第一管内流路Aと、第一管1と第二
管2の間で流体Rの流れる環状流路Bと、第二管2と第
三管3の間で流体Wの流れる環状流路Cの3つの流路を
有している。そして、第一管内流路Aと環状流路Cは、
管長手方向の一端側で連結部11により連通しており、
他端側には流体Wの入口部12と出口部13を設けてい
る。
【0025】環状流路Bは、両端に流体Rの入口部14
と出口部15を設け、内部に図3に示す伝熱促進および
耐圧性の確保を目的としたインナ−フィン16を配置し
ている。そして、インナ−フィン16は第一管1および
第二管2にロウ付けされている。また、インナーフィン
16の仕様は、図3に示すように凹凸ピッチP、伝熱促
進を目的としたオフセット31の高さH(張り出し高
さ)および幅L、基板幅S、高さDで決定している(本
来は管円周に巻かれるため湾曲しているのを、説明上か
ら展開して平板で示している)。
【0026】上記構成において、入口部12から流入し
た所定流量の水系媒体の流体Wは、管の他端側から一端
側に向かって第一管内流路Aを流動し、連結部11で方
向変換して一端側から他端側に向かって環状流路Cを流
動し、出口部13より流出する。また、入口部14から
流入した相変化を行う冷媒の流体Rは環状流路Bを流動
し出口部15より流出する。そして、水系媒体の流体W
と冷媒の流体Rは上記したように流動しながら、先ず第
一管内流路Aと環状流路B間で熱交換を行う。続いて、
連結部11からは環状流路Bと環状流路Cの間で熱交換
を行う。
【0027】このように本発明の実施例では、水系媒体
の流体Wは所定の流量で第一管内流路Aから環状流路C
を流動するので安定した熱伝達率が得られ、良好な熱交
換性能が得られる。また、一般に配管径が大きくなる水
系媒体の流体Wの入口部12および出口部13は、一端
側に位置し熱交換器の管長が変化しても、継手の位置は
固定されるのでユニット内での配管引き回しに際しても
収納性を向上できる。
【0028】(実施例2)図5(a)は本発明の実施例
2における熱交換器の冷媒のガス域でのインナーフィン
を示す展開図で、図5(b)は同熱交換器の冷媒の二相
域でのインナーフィンを示す展開図で、図5(c)は同
熱交換器の冷媒の液域でのインナーフィンを示す展開図
である。本実施例は、熱交換器の基本構成は実施例1の
発明と同じで、更に環状流路Bに設けたインナーフィン
16の仕様を明確にしたもので、実施例1と同一構成お
よび作用効果を奏する処は詳細な説明を省略し、異なる
処を中心に図1〜図4を利用して説明する。
【0029】流体Wの水系媒体としてエチレングリコー
ルを代表とするブラインを用いた。また、流体Rの冷媒
としてR410aを用いた。本発明の熱交換器の冷媒側
は他の構成品、コンプレッサーおよび膨張弁、蒸発器
(図示せず)と接続することで、冷凍サイクルを形成し
凝縮器としての働きを行う。
【0030】インナーフィン16は、環状流路Bを流れ
てガス域、二相域、液域と相変化する流体Rの流動方向
に沿って前記各域に対応して図5に示すように3つのブ
ロック16b1、16b2、16b3に分割している。
そして、分割されたインナーフィン16b1、16b
2、16b3の凹凸ピッチP、オフセット高さHを、そ
れぞれP1、P2、P3およびH1、H2、H3とする
と、P1>P2>P3、またP1/H1=P2/H2=
P3/H3≒2となる関係を有している。
【0031】上記実施例において、冷媒RであるR41
0aは冷凍サイクルを形成する図4の1次側回路内を流
動し、熱交換器における3ブロックのインナーフィン1
6b1〜16b3のある環状流路Bには、高温高圧のガ
スの状態で流入する。そしてR410aは、ガス状態
(ガス域)からガス+液の二相状態(二相域)、そして
過冷却の液域へと相変化を行いながら水系媒体Wである
ブラインと熱交換しブラインに放熱し凝縮する。一方、
加熱されたブラインは空調に活用される。
【0032】このように本実施例では、インナーフィン
16の凹凸ピッチPはP1>P2>P3なる関係を有し
ているので、R410aがガス状態で圧力損失の増加が
懸念されるインナ−フィン16b1の位置する環状流路
Bのガス域においても、凹凸ピッチP1が大きいので圧
力損失が増大することなく熱交換能力が低下することは
ない。
【0033】更にR410aが液状態で熱伝達低下が懸
念されるインナ−フィン16b3の位置する環状流路B
の液域においては、凹凸ピッチP3が小さく伝熱面積を
他のインナ−フィン部分より増加させることができ、熱
交換能力の低下を防止することができる。更にP1/H
1=P2/H2=P3/H3≒2なる関係を有している
ので、オフセット31はR410aである流体の境界層
内に埋没することなく伝熱促進のための境界層前縁効果
を最大限に発揮できる。
【0034】従って、流体RであるR410aは環状流
路B内の全ての領域で、管内流路Aおよび環状流路Cの
水系媒体Wへの良好な熱伝達を可能にし、熱交換能力を
向上させることができる。
【0035】(実施例3)図6(a)は本発明の実施例
3における熱交換器の冷媒のガス域でのインナーフィン
を示す展開図で、図6(b)は同熱交換器の冷媒の二相
域でのインナーフィンを示す展開図で、図6(c)は同
熱交換器の冷媒の液域でのインナーフィンを示す展開図
である。本実施例は、熱交換器の基本構成は実施例1の
発明と同じで、更に環状流路Bに設けたインナーフィン
16の仕様を明確にしたもので、実施例1と同一構成お
よび作用効果を奏する処は詳細な説明を省略し、異なる
処を中心に図1〜図4を利用して説明する。
【0036】流体Wの水系媒体としてエチレングリコー
ルを代表とするブラインを用いた。また、流体Rの冷媒
としてR410aを用いた。本発明の熱交換器の冷媒側
は他の構成品、コンプレッサーおよび膨張弁、蒸発器
(図示せず)と接続することで、冷凍サイクルを形成し
凝縮器としての働きを行う。
【0037】インナーフィン16は、環状流路Bを流れ
てガス域、二相域、液域と相変化する流体Rの流動方向
に沿って前記各域に対応して図6に示すように3つのブ
ロック16c1、16c2、16c3に分割している。
そして、分割されたインナーフィン16c1、16c
2、16c3のオフセット幅Lおよび基板幅Sを、それ
ぞれL1、L2、L3およびS1、S2、S3とする
と、L1>L2>L3、またS1/L1=S2/L2=
S3/L3≒3となる関係を有している。
【0038】上記実施例において、冷媒RであるR41
0aは、図4に示す冷凍サイクルを形成する1次側回路
内を流動し、熱交換器における3ブロックのインナーフ
ィン16c1〜16c3のある環状流路Bには、高温高
圧のガスの状態で流入する。そしてR410aは、ガス
状態(ガス域)からガス+液の二相状態(二相域)、そ
して過冷却の液域へと相変化を行いながら水系媒体Wで
あるブラインと熱交換しブラインに放熱し凝縮する。一
方、加熱されたブラインは空調に活用される。
【0039】このように本実施例では、オフセット幅L
はL1>L2>L3なる関係を有しているので、R41
0aがガス状態で圧力損失の増加が懸念されるインナ−
フィン16c1の位置する環状流路Bのガス域において
も、オフセット数が少なく圧力損失が増大することなく
熱交換能力が低下することがない。
【0040】更にR410aが液状態で熱伝達低下が懸
念されるインナ−フィン16c3の位置する環状流路B
の液域においては、オフセット幅L3および基板幅S3
が小さいのでオフセット数を増加させることができ、熱
交換能力の低下を防止することができる。
【0041】更にS1/L1=S2/L2=S3/L3
≒3なる関係を有しているので、オフセット31は上流
のオフセットの止水域に埋没することなく伝熱促進のた
めの境界層前縁効果を最大限に発揮し更に熱交換能力を
向上させることができる。
【0042】従って、流体RであるR410aは環状流
路B内の全ての領域で、管内流路Aおよび環状流路Cの
水系媒体Wへの良好な熱伝達を可能にし、熱交換能力を
向上させることができる。
【0043】なお、実施例2および実施例3において、
流体Rのガス状態から二相状態、そして液状態へと凝縮
を行う過程の熱交換に関して説明したが、逆に蒸発しな
がら二相状態からガス状態へと変化する場合において
も、流動方向に沿って本発明のインナーフィンの構成を
逆にすることで同様の効果が得ることは説明するまでも
ない。
【0044】また、本実施例に用いた2次冷媒の組合せ
は、エチレングリコールとR410aであるが、ブライ
ンとしては、他にエタノール・メタノール・プロピレン
グリコールといった有機化合物や塩化カルシウム水溶液
といった無機塩類を用いても同様な効果が得られること
はいうまでもない。また空調機の冷媒としてはR22、
R134aといった他のフロン冷媒、プロパンといった
炭化水素系冷媒、二酸化炭素を用いても同様な効果が得
られることはいうまでもない。
【0045】(実施例4)図7(a)は本発明の実施例
4における熱交換器を示す断面図で、図7(b)は同熱
交換器を示す上面図である。本実施例は、実施例1〜実
施例3の各発明の熱交換器を複数使用し、流体Wの流れ
る各第一管内流路の各入口部および各環状流路Cの各出
口部をそれぞれ連通し、また流体Rの流れる各環状流路
Bの各入口部および各出口部をそれぞれ連通し、各流体
W、Rの流路数を任意に変更可能にした点が実施例1〜
実施例3の各発明と異なり、それ以外の同一構成および
作用効果を奏する部分には同じ符号を付して詳細な説明
を省略し、異なる処を中心に説明する。
【0046】本発明の熱交換器を2台平行に並設し、水
系媒体である流体Wの流れる各第一管内流路A、Aの各
入口部12、12および各出口部13、13をそれぞれ
ヘッダ−71Aおよび71Bで連結し、また冷媒である
流体Rの各入口部14、14および各出口部15、15
をそれぞれヘッダ−72Aおよび72Bで連結してい
る。そして、各流体W、Rはそれぞれ矢印で示すように
流れ、従って、2台の熱交換器が並列に接続され、それ
ぞれの流体W、Rの流路数は2となっている。
【0047】(実施例5)図8(a)は本発明の実施例
4における熱交換器を示す断面図で、図8(b)は同熱
交換器を示す上面図である。本実施例は、実施例1〜実
施例3の各発明の熱交換器を複数使用し、流体Wの流れ
る各第一管内流路の各入口部の一方を全体の入口とし、
かつ他方を全体の出口にするとともに、各環状流路Cの
各出口部を連通し、また流体Rの流れる各環状流路Bの
各出口部の一方を全体の入口とし、かつ他方を全体の出
口にするとともに、各環状流路Bの各入口部をそれぞれ
連通し、各流体W、Rの流路数を任意に変更可能にした
点が実施例1〜実施例3の各発明と異なり、それ以外の
同一構成および作用効果を奏する部分には同じ符号を付
して詳細な説明を省略し、異なる処を中心に説明する。
【0048】本発明の熱交換器を2台平行に並設し、流
体Wである水系媒体の流れる各第一管内流路Aの各入口
部12、12の一方をヘッダー81Aで全体の入口と
し、かつヘッダー81Cで他方を全体の出口にするとと
ともに、各環状流路Cの各出口部13、13をヘッダー
81Bで連結し、また冷媒である流体Rの流れる各環状
流路Bの各出口部15、15の一方をヘッダー82Aで
全体の入口とし、かつ他方をヘッダー82Cで全体の出
口にするととともに、各環状流路Bの各入口部14、1
4をそれぞれヘッダー82Bで連結している。
【0049】上記実施例において、水系媒体である流体
Wは矢印で示すように、ヘッダー81Aから一方の入口
部12を経て一方の第一管内流路Aを流れ連結部11で
方向変換し、一方の環状流路Cを流れ一方の出口部13
からヘッダー81Bを経て他方の熱交換器の出口部13
より環状流路Cを流れ連結部11で方向変換し、更に他
方の第一管内流路Aを流れ他方の入口部12を経てヘッ
ダー81Cより流出する。
【0050】また、冷媒である流体Rは矢印で示すよう
に、ヘッダー82Aから流入し一方の熱交換器の出口部
15を経て一方の環状流路Bを流れ、ヘッダー82Bを
経て他方の熱交換器の入口部14に流入し他方の環状流
路Bを流れ他方の出口部15を経てヘッダー82Cより
流出する。従って、2台の熱交換器は直列に接続され、
各流体W、Rの流路数は1となっている。
【0051】このように本発明の実施例4および実施例
5では、図7(a)、図7(b)および図8(a)、図
8(b)に示すように、両流体W、Rの特性および必要
流量、能力からくる熱伝達、圧力損失に応じて、本発明
の熱交換器は、本数、ヘッダ−接続方法の最適な選択を
行うことで、幅広い使用条件において対応することが可
能で、設計の自由度を高めることができる。
【0052】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように本発明の
熱交換器は、熱交換器本数、接続構成、インナーフィン
仕様を変えることで必要条件に対応可能な高性能かつ安
価な三重管式熱交換器を提供できるものである。
【0053】また、水系媒体の入口部および出口部を熱
交換器の一端側に配置しているので、熱交換器の管長が
変化しても継手の位置は固定され、ユニット内での配管
引き回し等における収納性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における熱交換器を示す断面
【図2】同熱交換器のA−A断面図
【図3】同熱交換器のインナーフィンを示す要部展開斜
視図
【図4】本発明の熱交換器を搭載した2次冷媒システム
の基本構成図
【図5】(a)本発明の実施例2における熱交換器の冷
媒のガス域でのインナーフィンを示す展開図 (b)同熱交換器の冷媒の二相域でのインナーフィンを
示す展開図 (c)同熱交換器の冷媒の液域でのインナーフィンを示
す展開図
【図6】(a)本発明の実施例3における熱交換器の冷
媒のガス域でのインナーフィンを示す展開図 (b)同熱交換器の冷媒の二相域でのインナーフィンを
示す展開図 (c)同熱交換器の冷媒の液域でのインナーフィンを示
す展開図
【図7】(a)本発明の実施例4における熱交換器を示
す断面図 (b)同熱交換器を示す上面図
【図8】(a)本発明の実施例5における熱交換器を示
す断面図 (b)同熱交換器を示す上面図
【図9】従来の三重管式熱交換器を示す断面図
【符号の説明】
1 第一管 2 第二管 3 第三管 11 連結部 12,14 入口部 13,15 出口部 16 インナーフィン 16b1〜16b3 インナーフィン 16c1〜16c3 インナーフィン R 流体(冷媒) W 流体(水系媒体) 31 オフセット P 凹凸ピッチ H オフセット高さ L オフセット幅 S 基板幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川邉 義和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山口 成人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L103 AA05 BB42 CC02 CC18 CC30 DD10 DD33 DD37

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小径の第一管と中間径の第二管と大径の
    第三管との三重管構造で、第一管内流路Aおよび第二管
    と第三管の間の環状流路Cを流動する流体Wと、第一管
    と第二管の間の環状流路Bを流動する流体Rとの間で熱
    交換を行う三重管式熱交換器において、管長手方向の一
    端側で前記第一管内流路Aと前記環状流路Cを連通し、
    他端側で前記第一管内流路Aと環状流路Cにそれぞれ前
    記流体Wの入口部あるいは出口部を設け、前記環状流路
    Bの両端に流体Rの入口部と出口部を設け、かつ前記環
    状流路B内にインナ−フィンを配置したことを特徴とす
    る熱交換器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱交換器を複数用い、各
    流体W、Rの入口部および出口部を連通し、各流体W、
    Rの流路数を任意に変更可能にしたことを特徴とする熱
    交換器。
  3. 【請求項3】 環状流路B内を流動する流体Rは相変化
    を行う流体であり、インナーフィンの仕様を、前記流体
    Rのガス域、二相域、液域の各域において変化させたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱交換
    器。
  4. 【請求項4】 インナ−フィンを流体Rの相変化に対応
    して複数ブロックに分割し、各ブロックにおけるインナ
    −フィンの凹凸ピッチPをガス域、二相域、液域の各域
    への流動方向に沿って順次小さくし、インナ−フィンの
    オフセット高さHを、P/H≒2となるようにしたこと
    を特徴とする請求項3に記載の熱交換器。
  5. 【請求項5】 インナ−フィンを流体Rの相変化に対応
    して複数ブロックに分割し、各ブロックにおけるインナ
    −フィンのオフセット幅Lをガス域、二相域、液域の各
    域への流動方向に沿って順次小さくし、基板幅Sとの比
    S/L≒3となるようにしたことを特徴とする請求項3
    に記載の熱交換器。
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