JP2002339948A - 回転台装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 映像撮影装置等の機器を載置し、その方向お
よび角度が調整可能な回転台装置に関するもので、特
に、角度調整後に、その調整角度に自動的に固定する固
定機構に特徴を有する。 【解決手段】 第二の制動摩擦部材１２を台座部１に設
けられたシャフト２に沿って上下動可能に配置し、回転
台部６を前記シャフト２に貫通せしめた状態で前記第二
の制動部材１２上に載置するとともに、前記シャフト２
の先端部に前記回転台部６の内面に接する第一の制動摩
擦部材１１を設け、バネ１３の付勢力により前記回転台
部６の内面を前記第一の制動摩擦部材１１に当接せし
め、前記回転台部６を下方に押圧することにより前記第
一の制動摩擦部材１１と前記回転台部６の内面とが前記
バネ１３の弾性付勢力に抗して離反可能に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、投射型表示装置や
映像撮影装置等の機器を載置し、その方向および角度が
調整可能な回転台装置に関するものであり、特に、回転
台装置の角度調整後に、その調整角度に自動的に固定す
る固定機構に特徴を有するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の投射型表示装置や映像撮影装置の
設置角度調整用の回転台装置の外観斜視図を図５に、そ
の断面図を図６示す。

【０００３】図５および図６において、１は机上などに
載置される樹脂材よりなる中空の台座部であり、上面中
央に円形の透孔が形成されており、台座部１の周縁より
その透孔に向かって緩やかな上昇面となっている。

【０００４】２は先端部が前記透孔の中心より突出する
ように前記台座部１の底板に植設されたシャフトであ
り、３は前記シャフト２の下端近傍の外周に形成されて
ネジ部に螺合する制動部材であり、その制動部材３の上
端には、上面が球面状に凹んだ制動ゴム材などの摩擦係
数の高い制動摩擦部材４が設けられている。

【０００５】５は一端が前記制動部材３に連結された回
動レバーであり、このレバー５を回動することにより前
記制動部材３が回動し、その回動にともなってシャフト
２に沿って上下動するように構成されている。

【０００６】６は、その上面に設けられた係合爪７に係
合せしめて投射型表示装置８等の機器を載置する樹脂材
からなる中空の回転台部であり、その下面中央部には下
方に突出した半球状の突出部６ａが形成されており、か
つ、その突出部６ａの中央には前記シャフト２の直径よ
り若干大なる直径の透孔６ｂが形成されている。

【０００７】そして、前記回転台部６の前記突出部６ａ
を前記摩擦係数の高い制動摩擦部材４の上に載置した状
態で、前記シャフト２が前記透孔６ｂを貫通し、そのシ
ャフト２の先端に球面状の抑え部材９を介してナット１
０により取り付けている。

【０００８】すなわち、前記回転台部６は、シャフト２
を中心に回転可能であるとともに、前記制動摩擦部材４
の球面に沿って任意の方向に傾けることが出来るように
構成されている。

【０００９】回転台部６を傾けた場合、制動摩擦部材４
と回転台部６との摩擦力により、角度調整後の回転台部
６の傾き角度を一時的に維持できるが、さらに、この角
度をより確実に保持するために、レバー５を操作して制
動部材３を上昇せしめ、制動摩擦部材４をより強く回転
台部６に押しつけることにより、角度調整後の角度を固
定することが出来るように構成されている。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
回転台装置においては、角度調整のたびに、レバー５に
よる固定機構の作動と解除を人為的に行う必要があり、
また、レバー５の回転力を、ゴム製の制動摩擦部材４の
スラスト方向への押し付け力に変換するカム機構が必要
で、コストや工数の増加という課題を有していた。

【００１１】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、容易に角度が調整でき、角度調整後は自動的に固定
機能が作用する、簡素な構造の回転台装置を提供するこ
とを目的とするものである。

【００１２】

【課題を解決する為の手段】上記目的を達成するために
本発明は、上面が球面状に沿って凹んだ第二の制動摩擦
部材を台座部に設けられたシャフトに沿って上下動可能
に、かつ、バネにより上方に弾性付勢された状態で配置
し、下面中央部に球面状の突出部が形成された回転台部
を、その球面状突出部の中央に設けられた透孔に前記シ
ャフトを貫通せしめて、前記第二の制動部材上に載置す
るとともに、前記シャフトの先端部に前記球面状突出部
の内面に接する球面状に沿った第一の制動摩擦部材を設
け、前記バネの弾性付勢力による前記第二の制動摩擦部
材により前記回転台部の球面状突出部の内面を前記第一
の制動摩擦部材に当接せしめ、前記回転台部を下方に押
圧することにより前記第一の制動摩擦部材と前記球面状
突出部の内面とが前記バネの弾性付勢力に抗して離反可
能に構成したことを特徴とする回転台装置であり、角度
調整時には、回転台部を押下げた状態で調整し、角度調
整後は、その押し下げ力を解除することにより自動的に
強い保持力が働き、調整後の角度を維持するものであ
る。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、上面が球面状に沿って凹んだ第二の制動摩擦部材を
台座部に設けられたシャフトに沿って上下動可能に、か
つ、バネにより上方に弾性付勢された状態で配置し、下
面中央部に球面状の突出部が形成された回転台部を、そ
の球面状突出部の中央に設けられた透孔に前記シャフト
を貫通せしめて、前記第二の制動部材上に載置するとと
もに、前記シャフトの先端部に前記球面状突出部の内面
に接する球面状に沿った第一の制動摩擦部材を設け、前
記バネの弾性付勢力による前記第二の制動摩擦部材によ
り前記回転台部の球面状突出部の内面を前記第一の制動
摩擦部材に当接せしめ、前記回転台部を下方に押圧する
ことにより前記第一の制動摩擦部材と前記球面状突出部
の内面とが前記バネの弾性付勢力に抗して離反可能に構
成したことを特徴とする回転台装置であり、角度調整時
には、回転台部を押下げた状態で調整し、角度調整後
は、その押し下げ力を解除することにより自動的に強い
制動力が回転台部に働き、その調整位置を保持するもの
である。

【００１４】本発明の請求項２に記載の発明は、前記第
一の制動摩擦部材と前記球面状突出部の内面との摩擦
を、前記第二の制動摩擦部材と前記球面状突出部の外面
面との摩擦に比べて大なるように構成したことを特徴と
する請求項１記載の回転台装置であり、角度調整時に離
反する前記第一の制動摩擦部材と前記球面状突出部の内
面との摩擦を大きくしているため、角度調整時の操作は
容易になるものである。

【００１５】次に、本発明の請求項３に記載の発明は、
前記第一の制動摩擦材をシリコンゴム、ウレタンのいず
れかで形成したことを特徴とする請求項２に記載の回転
台装置であり、角度調整時に離反する前記第一の制動摩
擦部材を摩擦係数の大きいシリコンゴム、またはウレタ
ンを使用することで、調整後に大きな制動力で固定でき
るものである。

【００１６】本発明の請求項４に記載の発明は、前記第
二の制動摩擦部材をポリアセタール樹脂で形成したこと
を特徴とする請求項３に記載の回転台装置であり、調整
時に回転台部が押し当てられる第二の制動摩擦部材を摩
擦係数の小さなポリアセタール樹脂で形成することで、
角度調整時の調整トルクを軽減したものである。

【００１７】次に、本発明の請求項５に記載の発明は、
前記回転台部の表面に載置すべき機器を一体的に組み込
んだことを特徴とする請求項１に記載の回転台装置であ
り、投射型表示装置や映像撮影装置を着脱せずに使用で
きるものである （実施の形態）以下本発明の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。図１は、本発明の実施の形態
１における回転台装置の回転台部の表面を水平にしして
固定した場合の断面図、図２は同回転台装置の回転台部
の表面角度を調整している状態の断面図、図３は同回転
台装置の回転台部の表面角度を傾けて固定した状態の断
面図、図４は本発明の今一つの実施の形態における回転
台装置の側面図であり、これらの図において、前述の従
来構成と同一ないし類似の部位には同一の符号を付して
いる。

【００１８】前述の従来構成と本実施の形態との差異
は、本実施の形態においては、シャフト２の先端に取り
付けられたナット１０に回転台部６の球状突起部６ａの
内面に沿う球状面を有する第一の制動摩擦部材１１を固
定し、前記回転台部６の球状突起部６ａの外面に沿う球
状面を有する第二の制動摩擦部材１２をシャフト２に摺
動移動可能に取り付けると共に、バネ１３の弾性付勢力
によりその第二の制動摩擦部材１２を回転台部６の球状
突起部６ａの外面に押し当ている。

【００１９】そして、前記第一の制動摩擦部材１１は第
二の制動摩擦部材１２に比べより高い摩擦係数を有する
部材、例えば、シリコンゴムやウレタンを使用してい
る。

【００２０】以上のように構成された回転台装置につい
て、その角度の調整時の動作を図１から図３を用いて説
明する。

【００２１】まず、図１に示すように、角度調整前には
回転台部６は、バネ１３の弾性付勢力を受けた第二の制
動摩擦部材１２により第一の制動摩擦部材１１に押し付
けられており、主として第一の制動摩擦部材１１との摩
擦抵抗により回転台部６は固定されている。

【００２２】次に、角度の調整時の断面を図２に示す。
角度の調整時には、回転台部６をバネ１３に抗して押し
下げる。この時、回転台部６は第一の制動摩擦部材１１
と非接触状態となり、その第一の制動摩擦部材１１にく
らべて摩擦係数の小さい第二の制動摩擦部材１２とのみ
接触している。従って、容易に回転台部６の角度調整を
行うことが出来る。

【００２３】角度調整後に回転台部６の押え力を解除す
ることにより、バネ１３の付勢力により図３に示すよう
に回転台部６はより摩擦係数の高い第一の制動摩擦部材
１１に押し付けられ、自動的に固定される。

【００２４】以上のように本実施形態においては、角度
調整時により大きい摩擦力を持つ第一の制動摩擦部材１
１と回転台部６とを非接触状態にすることにより容易に
調整ができ、また、角度調整後は回転台部がバネにより
前記第一の制動摩擦部材へ押し付けられることにより、
角度調整後の角度の固定が自動的に行える。

【００２５】なお、以上の実施の形態においては、投射
型表示装置や映像撮影装置等回転台部６に載置される機
器８は、回転台部６に着脱可能にしたが、図４に示すよ
うに回転台部６を投射型表示装置や映像撮影装置等の機
器８そのものとして組立、回転台装置への着脱を不要に
してもよい。

【００２６】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、通常
は、より大きい摩擦力を持つ第一の制動摩擦部材１１と
回転台部６とによって固定され、角度調整時には、その
第一の制動摩擦部材と回転台部とが非接触となって容易
に角度調整ができ、角度調整後は、再び第一の制動摩擦
部材と回転台部が自動的に接触状態になるために、その
調整作業は容易になるとともに、調整後も自動的にその
角度を保持することが出来るものである。

【図面の簡単な説明】

【図1】本発明の実施の形態における回転台装置の通常
状態の断面図

【図２】同回転台装置の角度調整中の断面図

【図３】同回転台装置の角度調整後の断面図

【図４】本発明の実施の形態における回転台装置を一体
的に組み込んだ映像撮影装置の側面図

【図５】従来例の回転台装置及び投射型撮影装置の斜視
図

【図６】同従来の回転台装置の断面図

【符号の説明】

１ 台座部 ２ シャフト ３ 制動部材 ４ 制動摩擦部材 ５ レバー ６ 回転台部 ７ 係合爪 ８ 投写型表示装置 ９ 抑え部材 １０ ナット １１ 第一の制動摩擦部材 １２ 第二の制動摩擦部材

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面が球面状に沿って凹んだ第二の制動
   摩擦部材を台座部に設けられたシャフトに沿って上下動
   可能に、かつ、バネにより上方に弾性付勢された状態で
   配置し、下面中央部に球面状の突出部が形成された回転
   台部を、その球面状突出部の中央に設けられた透孔に前
   記シャフトを貫通せしめて、前記第二の制動部材上に載
   置するとともに、前記シャフトの先端部に前記球面状突
   出部の内面に接する球面状に沿った第一の制動摩擦部材
   を設け、前記バネの弾性付勢力による前記第二の制動摩
   擦部材により前記回転台部の球面状突出部の内面を前記
   第一の制動摩擦部材に当接せしめ、前記回転台部を下方
   に押圧することにより前記第一の制動摩擦部材と前記球
   面状突出部の内面とが前記バネの弾性付勢力に抗して離
   反可能に構成したことを特徴とする回転台装置。
2. 【請求項２】 前記第一の制動摩擦部材と前記球面状突
   出部の内面との摩擦を、前記第二の制動摩擦部材と前記
   球面状突出部の外面面との摩擦に比べて大なるように構
   成したことを特徴とする請求項１記載の回転台装置。
3. 【請求項３】 前記第一の制動摩擦材をシリコンゴム、
   ウレタンのいずれかで形成したことを特徴とする請求項
   ２に記載の回転台装置。
4. 【請求項４】 前記第二の制動摩擦部材をポリアセター
   ル樹脂で形成したことを特徴とする請求項３に記載の回
   転台装置。
5. 【請求項５】 前記回転台部の表面に載置すべき機器を
   一体的に組み込んだことを特徴とする請求項１に記載の
   回転台装置。