JP2002337453A - 感熱記録体 - Google Patents
感熱記録体Info
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Abstract
記録により得られた画像の保存安定性が良好であり、且
つ記録前の環境変化によっても記録濃度の低下の少ない
感熱記録体を提供することである。 【解決手段】 本発明に係る感熱記録体は、支持体上
に、無色ないし淡色のロイコ化合物と、該ロイコ化合物
を加熱時に呈色させる顕色剤及び発色促進剤を含有する
感熱記録層を少なくとも有する感熱記録体において、前
記顕色剤として4,4´−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン、前記ロイコ化合物として6´−[エチル(3−メ
チルブチル)アミノ]−3´−メチル−2´−(フェニ
ルアミノ)−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),
9´−(9H)キサテン]−3−オン及び4−アニリノ
−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオランの二種類
を使用し、前記発色促進剤がシュウ酸ジ(P−メチルベ
ンジル)及び脂肪酸アマイドであり、該脂肪酸アマイド
が上記感熱記録層の全固形分に対し5%〜20%含有さ
れていることを特徴とする。
Description
特に印字前の保管環境に影響されることなく発色性に優
れ、且つ記録により得られた画像の安定性が良好な感熱
記録体に関する。
式が知られている。例えば電子供与性染料前駆体と電子
受容性化合物を使用した感熱記録材料は、特公昭45−
14039号公報、特公昭43−4160号公報等に開
示されている。かかる感熱記録材料は一次発色であり、
ハードのメンテナンスが容易である等の特徴からファク
シミリ、各種プリンター、計測機器等の記録紙に巾広く
利用され、近年ではハンディターミナル、レジ用紙等の
分野に使用されるケースが増大している。
に使用される場合、ハンディターミナル機器並びに記録
紙を車中に置くケースが多く、車内温度の増加によって
記録濃度が低下する現象が認められる。またハンディタ
ーミナル用紙、レジ用紙等は記録後、水や財布の可塑剤
などに触れることが多く、接触による記録像の濃度の低
下や長期間の保管による記録濃度の低下も認められる。
そのため、耐可塑剤性、耐水性等の保存性を備え、更に
印字前の環境変化によっても印字濃度低下のない記録体
が要請されている。
特公昭50−1498353号公報には記録像の光退色
を改良するための記録層中に特定のアミンを添加する方
法が提案されている。しかしこの方法では光に対する退
色については改良効果が認められるものの、湿気、熱に
よる記録像の退色傾向はむしろ増進され記録の損失をも
招く。又、特公昭51−1436号公報には、記録像の
退色を防止するために、フェノ−ル化合物とフェノ−ル
樹脂を併用する方法が提案されている。しかしこの方法
では退色防止効果が未だ不十分なばかりでなく、記録体
の製造時あるいは記録体の保存中に不必要な発色、いわ
ゆる”地色カブリ”が発生する。特に高湿度、熱の影響
で著しく発生するため、記録体は時に全く商品価値を無
くしてしまうことすらある。また、記録に用いるプリン
ター等が高速化、小型化しており、サーマルヘッドから
のエネルギー量が小さい機器が増えているため、感熱記
録体の特性として高感度も要望されている。
れ、記録により得られた画像の保存安定性が良好であ
り、且つ記録前の環境変化によっても記録濃度の低下の
少ない感熱記録体を提供することを目的とする。
明によって達成される。すなわち本発明にかかる感熱記
録体は、支持体上に、無色ないし淡色のロイコ化合物
と、該ロイコ化合物を加熱時に呈色させる顕色剤及び発
色促進剤を含有する感熱記録層を少なくとも有する感熱
記録体であって、前記顕色剤として4,4´−ジヒドロ
キシジフェニルスルホン、前記ロイコ化合物として6´
−[エチル(3−メチルブチル)アミノ]−3´−メチル
−2´−(フェニルアミノ)−スピロ[イソベンゾフラ
ン−1(3H),9´−(9H)キサテン]−3−オン
及び4−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフ
ルオランの二種類を使用し、上記発色促進剤がシュウ酸
ジ(P−メチルベンジル)及び脂肪酸アマイドであり、
該脂肪酸アマイドが上記感熱記録層の全固形分に対し5
%〜20%含有されているものである。
し淡色のロイコ化合物と、該ロイコ化合物を加熱時に呈
色させる顕色剤、及び発色促進剤とを主成分として含む
感熱記録層を有する感熱記録体であって、前記顕色剤と
して4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、前記
ロイコ化合物として6´−[エチル(3−メチルブチ
ル)アミノ]−3´−メチル−2´−(フェニルアミ
ノ)−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−
(9H)キサテン]−3−オン及び4−アニリノ−3−
メチル−6−ジブチルアミノフルオランの二種類を使用
し、前記発色促進剤がシュウ酸ジ(P−メチルベンジ
ル)及び脂肪酸アマイドであり、該脂肪酸アマイドが感
熱記録層の全固形分に対し5%〜20%含有されせたこ
とを特徴とし、該顕色剤及び発色促進剤の使用量として
は特に限定されないが、顕色剤は、感熱記録層の全固形
分に対し5〜45重量部%、好ましくは10〜40重量
部%程度である。
(3−メチルブチル)アミノ]−3´−メチル−2´−
(フェニルアミノ)−スピロ[イソベンゾフラン−1
(3H),9´−(9H)キサテン]−3−オン及び、
4−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオ
ランの二種を含有することで、より一層の記録像の安定
性が得られる。該ロイコ化合物の使用量としては特に限
定されないが、感熱記録層の全固形分に対し5〜20重
量部%、好ましくは10〜15重量部%程度である。ま
た、6´−[エチル(3−メチルブチル)アミノ]−3´
−メチル−2´−(フェニルアミノ)−スピロ[イソベ
ンゾフラン−1(3H),9´−(9H)キサテン]−
3−オンと4−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルア
ミノフルオランの混合比率は、特に限定されるものでは
ない。
ジル)の使用量としては、感熱記録層の全固形分に対し
5〜45重量部%、好ましくは10〜40重量部%程度
である。更に、脂肪酸アマイドの使用量としては、5%
重量部を切ると発色濃度並びに感度が得られず、20%
重量部を超えると発色濃度並び感度は良好であるが印字
後の記録部濃度の低下が大きく、使用量として5%重量
部〜20重量部含有することで、より一層の発色性と記
録像の安定性が得られる。
高分子樹脂を主体とした保護層を設けることにより、さ
らにより一層の保存性を向上した感熱記録体が提供され
る。
び製造条件について述べる。ロイコ化合物・顕色剤・発
色促進剤は一般的に、ポリビニルアルコール等の水溶性
高分子水溶液とともにボールミル、サンドミル等を用い
2μm以下に粉砕する。発色促進剤は、ロイコ化合物、
顕色剤のいずれかに加えるか、または両方に加え、同時
に粉砕するか、場合によっては予め共融物を作成し、分
散しても良い。これらの分散液は、分散後混合され、必
要に応じ顔料・界面活性剤・バインダー(接着剤)・金
属石鹸・ワックス・酸化防止剤・紫外線吸収剤等を加え
感熱記録用塗液とする。得られた感熱記録用塗液は、上
質紙・下塗り層を有する上質紙・合成紙・再生紙・プラ
スチックフィルム等に乾燥重量が2〜10g/m2、好ま
しくは3〜8g/m2になるように塗布乾燥し、キャレン
ダー処理により平滑性を付与し、目的の感熱記録体とな
る。また、前記の保護層を付与しても良い。
しては、有機あるいは無機の顔料が使用できる。好まし
い具体例としては、炭酸カルシウム・硫酸バリウム・酸
化チタン・タルク・ロウ石・カオリン・焼成カオリン・
水酸化アルミニウム・非晶質シリカ・尿素ホルマリン樹
脂粉末・ポリエチレン樹脂粉末等が挙げられるがこれら
に限定されるものではない。
ては、水溶性高分子及び、水不溶性高分子が挙げられる
がこれらに限定されるものではない。また、バインダー
は1種類もしくは2種類以上混合しても良い。
ルセルロース・カルボキシメチルセルロース・ヒドロキ
シメチルセルロース・デンプン糖・ゼラチン・アラビア
ゴム・カゼイン・スチレン-無水マレイン酸共重合体加
水分解物・エチレン-無水マレイン酸共重合体加水分解
物・イソブチレン-無水マレイン酸共重合体加水分解物
・ポリビニールアルコール・カルボキシ変性ポリビニー
ルアルコール・ポリアクリルアミドなどが挙げられるが
これらに限定されるものではない。
クスあるいは、合成樹脂エマルジョンが一般的であり、
スチレン−ブタジンゴムラテックス、アクリロニトリル
ーブタジエンゴムラテックス・アクリル酸メチル−ブタ
ジエンゴムラテックス・酢酸ビニルエマルジョンなどが
挙げられるがこれらに限定されるものではない。
・カルナバロウワックス・パラフィンワックス・マイク
ロクリスタリンワックス・キヤンデリアワックス・モン
タンワックスなどが挙げられるがこれらに限定されるも
のではない。
いられ、ステアリン酸亜鉛・ステアリン酸カルシウム・
ステアリン酸アルミニウム等が挙げられるがこれらに限
定されるものではない。
は、メチルセルロース・カルボキシメチルセルロース・
ヒドロキシメチルセルロース・デンプン糖・ゼラチン・
アラビアゴム・カゼイン・スチレン-無水マレイン酸共
重合体加水分解物・エチレン-無水マレイン酸共重合体
加水分解物・イソブチレン-無水マレイン酸共重合体加
水分解物・ポリビニールアルコール・カルボキシ変性ポ
リビニールアルコール・ポリアクリルアミドなどが挙げ
られるがこれらに限定されるものではない。
は、合成ゴムラテックスあるいは、合成樹脂エマルジョ
ンが一般的であり、スチレン−ブタジンゴムラテック
ス、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテックス・ア
クリル酸メチル−ブタジエンゴムラテックス・酢酸ビニ
ルエマルジョンなどが挙げられるがこれらに限定される
ものではない。
子を主体としたものであり、さまざまなワックスや金属
石鹸、更に必要に応じて添加剤を加えることもできる。
例えばエアーナイフコーティング、ロッドブレードコー
ティング、バリバーブレードコーティング、ピュアーブ
レードコーティング等適当な塗布方法により感熱記録塗
液を支持体に塗布乾燥する等の方法で形成される。
これらに特に限定されるものではない。 実施例1 (アンダーコート層の形成)焼成クレーの分散液(40
%溶液)を100部、ポリビニールアルコール(40%溶
液)を80部、水を100部の割合で混合してアンダーコー
ト用塗液を調製した。この液を乾燥後の塗布量が6g/m
2となるように上質紙に塗布・乾燥してアンダーコート
層を形成した。
で粉砕してA−1液を得た。
で粉砕してA−1液を得た。
で粉砕してB1液を得た。
で粉砕してC1液を得た。
部、D液30部、脂肪酸アマイド(21.7%溶液)1
0部からなる組成物を混合攪拌して感熱記録用塗液を得
た。
乾燥重量が5g/m2となるように塗布乾燥後、スーパー
キャレンダー処理にて、ベック平滑度が約300秒の感
熱記録体を得た。
部、A−2液8部の代わりにA−1液8部、A−2液2
部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得
た。
にして得られた感熱記録用塗液をアンダーコート層上に
塗布後の乾燥重量が5g/m2となるように塗布乾燥後、
感熱記録層上にE液を乾燥重量1g/m2となるように塗
布乾燥し、スーパーキャレンダー処理にてベック平滑度
が約500秒の感熱記録シートを得た。
ーコート層上に塗布後の乾燥重量が5g/m2となるよう
に塗布乾燥後、感熱記録層上にE液を乾燥重量1g/m2
となるように塗布乾燥し、スーパーキャレンダー処理に
てベック平滑度が約500秒の感熱記録シートを得た。
イド(21.7%溶液)25部とした以外は、実施例1
と同様にして感熱記録体を得た。
イド(21.7%溶液)25部とした以外は、実施例2
と同様にして感熱記録体を得た。
イド(21.7%溶液)25部とした以外は、実施例3
と同様にして感熱記録体を得た。
イド(21.7%溶液)25部とした以外は、実施例4
と同様にして感熱記録体を得た。
部、A−2液8部の代わりにA−1液10部とした以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
部、A−2液8部の代わりにA−2液10部とした以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
ジフェニルスルホンの代わりに4,4´ビス(4´−オ
キシフェニル)プロパンを使用した以外は、実施例1と
同様にして感熱記録体を得た。
ベンジル)の代わりにパラベンジルビフェニールを使用
した以外は、実施例8と同様にして感熱記録体を得た。
部、A−2液8部の代わりにA−1液10部とした以外
は、実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
イド(21.7%液)5部とした以外は、実施例1と同
様にして感熱記録体を得た。
イド(21.7%液)5部とした以外は、実施例2と同
様にして感熱記録体を得た。
イド(21.7%液)5部とした以外は、実施例3と同
様にして感熱記録体を得た。
イド(21.7%液)5部とした以外は、実施例1と同
様にして感熱記録体を得た。
イド(21.7%液)35部とした以外は、実施例1と
同様にして感熱記録体を得た。
イド(21.7%液)35部とした以外は、実施例2と
同様にして感熱記録体を得た。
イド(21.7%液)35部とした以外は、実施例3と
同様にして感熱記録体を得た。
イド(21.7%液)35部とした以外は、実施例1と
同様にして感熱記録体を得た。上記実施例および比較例
で、得られた感熱記録体は、次の評価を行ない、その結
果を表1に示す。
て評価した。印字は下記の条件で行った。 印加電圧 24.0V 印字パルス巾 1.0msec 印字エネルギー 0.5mj/dot 記録部及び非記録部の濃度を大日本スクリーン製造
(製)DM-400型反射濃度計で測定した。
濃度の低下試験 60℃の高温乾燥条件下に白紙(印字前の記録体)を2
4時間保存し、(1)発色性試験と同様にして印字を行
い、記録部の濃度を大日本スクリーン製造(製)DM-400
型反射濃度計で測定した。
存後の記録部の濃度を測定した。
録部の濃度を測定した。
を測定した。
記録部に加重200g/cm2の圧力で24時間接触し、
試験後の記録部の濃度を測定した。尚、保存試験に供し
た感熱記録体の記録部は印字エネルギーが0.4mj/dot
で印字したものを使用し、記録部の濃度を大日本スクリ
ーン製造(製)DM-400型反射濃度計で測定した。
測定値は、大きい数値ほど発色濃度が高いことを表して
いる。また(2)における試験後の記録部の測定値は、
大きい数値ほど試験後の濃度が高く、環境による影響が
少ないことを表している。(3)〜(5)における試験
後の記録部の測定値は、大きい数値ほど試験後の濃度が
高く、消色が少ないことを表している。
に比べ、記録前の環境変化の影響による記録濃度の低下
が少なく、記録により得られた画像安定性は、特に耐水
性、耐可塑剤性に優れている。
質に悪影響を及ぼすことなく発色性に優れ、記録前の環
境の影響による記録濃度の低下が少なく、更に記録によ
り得られた画像安定性は湿度、熱、水、可塑剤などの外
部条件による退色が少ない品質的に安定した感熱記録体
を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 支持体上に、無色ないし淡色のロイコ化
合物と、該ロイコ化合物を加熱時に呈色させる顕色剤及
び発色促進剤を含有する感熱記録層を少なくとも有する
感熱記録体において、前記顕色剤として4,4´−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホン、前記ロイコ化合物として
6´−[エチル(3−メチルブチル)アミノ]−3´−メ
チル−2´−(フェニルアミノ)−スピロ[イソベンゾ
フラン−1(3H),9´−(9H)キサテン]−3−
オン及び4−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミ
ノフルオランの二種類を使用し、前記発色促進剤がシュ
ウ酸ジ(P−メチルベンジル)及び脂肪酸アマイドであ
り、該脂肪酸アマイドが上記感熱記録層の全固形分に対
し5%〜20%含有されていることを特徴とする感熱記
録体。 - 【請求項2】 水溶性高分子樹脂または、水不溶性高分
子樹脂を主体とした保護層を上記感熱記録層上に設けた
事を特徴とする請求項1記載の感熱記録体。
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07251569A (ja) * | 1994-03-16 | 1995-10-03 | Dainippon Ink & Chem Inc | 感熱記録体及びこれに用いる発色性物質 |
JPH07290834A (ja) * | 1994-04-28 | 1995-11-07 | New Oji Paper Co Ltd | 感熱記録体 |
JPH10297092A (ja) * | 1997-04-24 | 1998-11-10 | Oji Paper Co Ltd | 感熱記録体 |
JP2000318322A (ja) * | 1999-03-05 | 2000-11-21 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 感熱記録シート |
-
2001
- 2001-05-15 JP JP2001144840A patent/JP4512966B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2000318322A (ja) * | 1999-03-05 | 2000-11-21 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 感熱記録シート |
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