JP2002337223A - 熱可塑性樹脂成形体の製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂成形体の製造方法Info
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- JP2002337223A JP2002337223A JP2001315724A JP2001315724A JP2002337223A JP 2002337223 A JP2002337223 A JP 2002337223A JP 2001315724 A JP2001315724 A JP 2001315724A JP 2001315724 A JP2001315724 A JP 2001315724A JP 2002337223 A JP2002337223 A JP 2002337223A
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Abstract
るポリエステル系樹脂を、高度に分子配向した状態で熱
可塑性樹脂に分散させることにより、引張弾性率、衝撃
強度等、機械的物性に優れた成形材料を得ることのでき
る熱可塑性樹脂成形体の製造方法を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂の成形
可能温度より高い融点を有する熱可塑性ポリエステル系
樹脂との樹脂混合物を、該ポリエステル系樹脂の融点以
上の温度に加熱して伸張しつつ溶融押出する工程、及
び、溶融押出された混合物を、上記ポリエステル系樹脂
のガラス転移温度以上、低温結晶化温度以下の温度で押
出方向に延伸する工程をこの順に行う。
Description
体の製造方法に関する。
プラスチック製品として、従来から、繊維状液晶樹脂を
強化材として含むプラスチック成形体の製造方法が提案
されている(特開平9−136340号公報)。
を補強材として用いるために、得られる成形体が高価と
なる。
あるため延伸による強度向上が大きく、かつ溶融温度が
高いため、熱可塑性樹脂に混合して溶融成形を行っても
補強効果を保つことができることが知られており、安価
な補強材として液晶樹脂の代替となりうる可能性を有し
ている。しかし、溶融状態で液晶構造を取らないポリエ
ステル系樹脂は、分子を配向させることが難しく、所望
の物性を発現することが困難であった。
を解決し、溶融状態で液晶構造を取らない汎用樹脂であ
るポリエステル系樹脂を、高度に分子配向した状態で熱
可塑性樹脂に分散させることにより、引張弾性率、衝撃
強度等、機械的物性に優れた成形材料を得ることのでき
る熱可塑性樹脂成形体の製造方法を提供することを目的
とする。
形体の製造方法は、熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂の
成形可能温度より高い融点を有する熱可塑性ポリエステ
ル系樹脂(以下、単に「ポリエステル系樹脂」という)
との樹脂混合物を、該ポリエステル系樹脂の融点以上の
温度に加熱して伸張しつつ溶融押出する工程、及び、溶
融押出された混合物を、上記ポリエステル系樹脂のガラ
ス転移温度以上、低温結晶化温度以下の温度で押出方向
に延伸する工程をこの順に行うものである。
は、成形可能温度が230℃以下であるのが好ましい。
上記成形可能温度とは、可塑性を示し混練成形可能とな
る温度を指し、結晶性樹脂については融点をいい、非晶
性樹脂については熱変形温度又はビカット軟化点より8
0℃高い温度をいう。なお、上記熱変形温度とは、JI
S K7207A法による荷重たわみ試験における荷重
たわみ温度を指す。
チレン(融点約130℃)、ポリプロピレン(融点約1
70℃)等のオレフィン系樹脂;ポリスチレン(熱変形
温度約70℃)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体(熱変形温度約90℃)等のスチレン系樹
脂;ポリメチルメタクリレート(熱変形温度約90℃)
等のアクリル系樹脂;ナイロン6(融点225℃)等の
ポリアミド樹脂;ポリビニルアセタール(融点約180
℃)等のアセタール系樹脂、変性ポリフェニレンエーテ
ル(熱変形温度約80〜140℃)、及びそれらの変性
体、共重合体などがあげられる。これらは単独で使用さ
れてもよいし、2種類以上併用されてもよい。
ているように、ビニル芳香族系炭化水素重合体を主成分
とするのが好ましい。上記ビニル芳香族系炭化水素重合
体としては、例えば、ポリスチレン及びポリスチレンと
アクリル系モノマー等の共重合樹脂などが挙げられる。
上記熱可塑性樹脂としてビニル芳香族系炭化水素重合体
を主成分とすることにより、成形体表面にアクリル系樹
脂やスチレン系共重合樹脂等の融着被覆が可能となり、
屋外使用時等の耐候性が向上する。
樹脂は、上記熱可塑性樹脂の成形可能温度より高い融点
を有するものであれば特に限定されず、例えば、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリシクロヘキサンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリブチンナフタレートなどが挙げられる。
これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併用さ
れてもよい。
に、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチ
レンテレフタレートのガラス転移温度は約70℃、後述
する低温結晶化温度は約160℃、融点は約260℃で
あり、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ア
クリル系樹脂等の汎用樹脂と組み合わせて用いることが
容易である。さらに、ポリエチレンテレフタレート製ボ
トル(所謂「ペットボトル」)等の回収樹脂を利用する
ことにより、環境負荷を低減することができる。
上記ポリエステル系樹脂の固有粘度が0.5〜0.75
dL/gであることが好ましい。上記ポリエステル系樹
脂の固有粘度が低すぎるものは、ポリエステルの分子鎖
が短く、延伸工程によっても強度の発現が不十分とな
り、樹脂を伸張しつつ溶融押出する際に、熱可塑性樹脂
が優先的に伸張され、伸張後のポリエステル系樹脂のア
スペクト比が小さくなり、延伸工程においてポリエステ
ル系樹脂を十分に延伸することができなくなり、強度の
発現が不十分となる。
ると補強効果が小さく、多すぎると成形体中で分散が不
十分になりやすくなるので、上記熱可塑性樹脂100重
量部に対して、5〜400重量部が好ましい。
ているように、そのガラス転移温度が上記ポリエステル
系樹脂の低温結晶化温度以下であることが好ましい。こ
のようにすることにより、延伸時に熱可塑性樹脂が起点
となって破断する蓋然性が低下し、延伸が容易になる。
上記熱可塑性ポリエステル系樹脂との樹脂混合物には、
必要に応じて、ハロゲン系、ノンハロゲン系、無機系等
の難燃剤;ヒンダードアミン等の酸化防止剤;変性ポリ
オレフィン、各種エラストマー等の改質剤などが添加さ
れてもよい。
ては、まず、上記熱可塑性樹脂、上記熱可塑性ポリエス
テル系樹脂、及び必要に応じて難燃剤、酸化防止剤、改
質剤などからなる樹脂混合物を、該ポリエステル系樹脂
の融点以上の温度に加熱して伸張しつつ溶融押出する。
には、溶融した樹脂混合物を、通過面断面積を暫時減少
させた金型に供給し、押出成形を行う、溶融樹脂混合物
を引き延ばしつつ冷却を行う等の方法により実現され
る。この際、後述する延伸工程でポリエステル分子が配
向しやすいよう、ポリエステル系樹脂の結晶化を抑制さ
せることが好ましい。ポリエステル系樹脂の結晶化を抑
制させるには、溶融状態のポリエステル系樹脂を速やか
に低温結晶化温度以下に冷却することにより達成され
る。
記ポリエステル系樹脂のガラス転移温度以上、低温結晶
化温度以下の温度で押出方向に延伸する。このようにす
ることにより、ポリエステル系樹脂の分子配向が一方向
に揃えられ、得られる成形体の延伸方向の強度が向上す
る。
るように、2〜20倍が好ましい。延伸率が2倍未満で
あるとポリエステル系樹脂の分子配向が弱く、充分な補
強効果が得られない。また、20倍を超えると、配向し
たポリエステル系樹脂の分子が破断してしまいやすい。
り、昇温時に通常3つの吸熱ピークを示す。この3つの
ピークを低温側からそれぞれ、ガラス転移温度、低温結
晶化温度、融点という。
るように、上記延伸された樹脂混合物を、さらに上記ポ
リエステル系樹脂の低温結晶化温度〜融点の温度で加熱
処理した後、上記ポリエステル系樹脂の融点以下の温度
で賦形するのが好ましい。
樹脂を低温結晶化温度〜融点の温度で加熱処理すること
によりポリエステル系樹脂の結晶化が進み、分子の配向
が更に高まると共に安定化し、強度が向上する。
未満であるとポリエステル系樹脂の結晶化が進まず、融
点を超えると分子配向が乱れる。
熱処理すると、結晶化時に分子の配向が乱れて収縮し、
強度の向上が不十分となるため、延伸方向に張力をかけ
て収縮を抑制した状態で加熱処理を行うことが望まし
い。
いるように、上記延伸された樹脂混合物を、5〜50%
/分の速度で引き延ばすのが好ましい。このようにする
ことにより、樹脂混合物の破断を防ぎつつポリエステル
系樹脂の分子配向を乱すことなく結晶化を進めることが
可能となる。
引き延ばす方法としては特に限定されるものではない
が、例えば、樹脂混合物の入口側から出口側に向けて、
複数のピンチルールを設け、出口側のロールの速度を、
入口側のロールの速度より速く設定し、樹脂混合物を上
記ピンチルール間を通過させるなどの方法により行うこ
とができる。
で表され、上述したように複数のピンチルールを用いる
場合、(出口側のロールの速度/入口側のロール速度)
/ロール間通過時間で表すことができる。上記引き延ば
し速度は、5%/分未満であると、樹脂混合物中のポリ
エステルにかかる張力が不十分となり、結晶化の際に分
子の配向方向が揃わないことがあり、引き延ばし速度が
50%/分を超えると樹脂混合物が破断することがあ
る。
熱時間は樹脂混合物の温度がポリエステル樹脂の低温結
晶化温度〜融点に達してから1分以上行うことが望まし
い。1分未満であるとポリエステル樹脂の結晶化が十分
に進まないことがある。結晶化が不十分であると張力を
かけずに加熱した際、非結晶もしくは半結晶化部分が配
向を乱しながら結晶化し、延伸方向の強度を落とす。張
力をかけずに加熱し、非結晶もしくは半結晶化部分が配
向を乱しながら結晶化すると、樹脂混合物は延伸方向に
収縮を起こす。本発明の加熱結晶化処理を行うと、張力
をかけずにポリエステル樹脂の低温結晶化温度〜融点以
下に加熱した際の収縮率(加熱収縮率)は10%以内に
なる。
リエステル系樹脂の融点以下の温度で、所望の形状に賦
形する。このようにすることにより、得られる成形体は
一方向に配向した分子構造を持つポリエステル系樹脂で
補強された熱可塑性樹脂成形体となる。
請求項8に記載されているように、上記延伸された樹脂
混合物を加熱処理した後、無機質充填材を添加して賦形
するのが好ましい。上記無機質充填材は、引張弾性率の
向上、熱伸縮率の抑制、熱変形温度の向上のために添加
されるもので、一般に、熱可塑性樹脂に対して相溶性が
ない充填材を添加させると、得られる成形体の耐衝撃性
能は低下するが、本発明においては、分子配向したポリ
エステル系樹脂により、衝撃性能低下を抑制することが
できる。
にするために、樹脂混合物の伸長、延伸、及び必要に応
じて加熱処理を行った後に行うことが好ましい。
ものではなく、目的に応じ適宜選択され、例えば、タル
ク、マイカ、グラファイト、層状珪酸塩、水酸化アルミ
ニウム、ガラスフレーク、セリサイト、金属箔等の板状
充填材;炭酸カルシウム、シリカ等の粒状充填材;チタ
ン酸カリウム、ワラストナイト、酸化マグネシウム等の
針状充填材;炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維、アルミ
ナ繊維等の強化繊維などがあげられる。上記無機質充填
材の量は、少なすぎると引張弾性率の向上等の効果が小
さく、多すぎると、組成物の流動性を阻害し、成形性が
悪くなるとともに、得られる成形体の表面平滑性も低下
するので、熱可塑性樹脂100重量部に対して、板状充
填材、粒状充填材、及び針状充填材の場合1〜100重
量部、強化繊維の場合1〜40重量部が好ましい。
する。
ン社製、品番「H8672」、熱変形温度75℃)10
0重量部、及び、ポリエチレンテレフタレート(三菱レ
イヨン社製、商品名「ダイヤナイトPA−500」、ガ
ラス転移温度80℃、低温結晶化温度130℃、融点2
55℃)150重量部からなる樹脂混合物を混練押出機
(プラスチック工学研究所製、型式「UT−25」)を
経て、内径20mm、先端部が通過面断面が15°のテ
ーパーで直径4mmに暫時縮径された金型に供給し、直
径4mmのストランドを押し出した。このとき、樹脂吐
出速度よりも引き取り速度を速めることにより、樹脂混
合物を伸長させた。
〜260℃、金型温度:265℃、樹脂吐出量:5kg
/hrとした。押し出されたストランドを、氷水を満た
した冷却水槽を通過させて、直径2.5mm、樹脂温度
15℃とした後、雰囲気温度を95℃に設定した延伸槽
に導いて加熱し、順次回転速度を速めた延伸ロールを通
過させて、ストランド径が0.5mmになるように延伸
を行った。続けて雰囲気温度を200℃に設定した加熱
槽にストランドを導き、60秒間加熱処理を行い、スト
ランド中のポリエチレンテレフタレートを結晶化させ、
ストランド状成形体を得た。この際、加熱槽中にストラ
ンドの入口側から出口側に向けて設けられた5対のピン
チロール(周速度すべて1.0m/分)間を通過させ
た。
リル変性ポリスチレン(A&Mスチレン社製、品番「S
X200」、ビカット軟化点約100℃)を用いたこと
以外は実施例1と同様にしてストランド状成形体を得
た。
プロピレン(モンテル・エスディーケイ・サンライズ社
製、商品名「サンアロマーPB170A」、熱変形温度
約100℃)を用いたこと以外は実施例1と同様にして
ストランド状成形体を得た。
エチレン(日本ポリオレフィン社製、商品名「ジェイレ
クスKE051Z」、ビカット軟化点約120℃)を用
いたこと以外は実施例1と同様にしてストランド状成形
体を得た。
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(テクノ
ポリマー社製、商品名「テクノABS170」、熱変形
温度約90℃)を用いたこと以外は実施例1と同様にし
てストランド状成形体を得た。
メチルメタクリレート(アトフィナ・ジャパン社製、商
品名「オログラスHFI−10」、熱変形温度約80
℃)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてストラン
ド状成形体を得た。
トランドの入口側から順に、1.0m/分、1.1m/
分、1.2m/分、1.3m/分、1.4m/分と設定
したこと以外は、実施例2と同様にしてストランド状成
形体を得た。
トランドの入口側から順に、1.0m/分、1.1m/
分、1.2m/分、1.3m/分、1.4m/分と設定
したこと以外は、実施例1と同様にしてストランド状成
形体を得た。
トランドの入口側から順に、1.0m/分、1.1m/
分、1.2m/分、1.3m/分、1.4m/分と設定
したこと以外は、実施例3と同様にしてストランド状成
形体を得た。
が、加熱槽による加熱処理を行わなかったこと以外は実
施例1と同様にしてストランド状成形体を得た。
ストランドの入口側から順に、1.0m/分、1.25
m/分、1.5m/分、1.75m/分、2.0m/分
と設定したこと以外は、実施例2と同様にしてストラン
ド状成形体を製造したが、ピンチロール間でストランド
が破断し、良好な成形体が得られなかった。
れたストランド状成形体を長さ6mm毎に切断してペレ
ット状とし、200℃に加熱した混練ロールに、該ペレ
ット状成形体100重量部、ポリスチレン(A&Mスチ
レン社製、品番「H8672」、熱変形温度75℃)1
55重量部、及び、タルク(勝光山工業所製、商品名
「ビクトリライトSK2BB」)45重量部を供給して
混練し、ポリスチレン65重量%、ポリエチレンテレフ
タレート20重量%、タルク15重量%からなる混練物
を得、次いで、190℃で押圧成形し、厚み2mmの板
状成形体を得た。
0重量部、ポリスチレン(A&Mスチレン社製、品番
「H8672」、熱変形温度75℃)170重量部、及
び、ガラス繊維チョップ(日東紡社製、品番「CS3P
E956」、繊維長4mm)30重量部を混練してポリ
スチレン70重量%、ポリエチレンテレフタレート20
重量%、ガラス繊維10重量%からなる混練物としたこ
と以外は実施例12と同様にして板状成形体を得た。
て、炭素繊維チョップ(東邦レーヨン社製、商品名「ベ
スファイトHTAC6SR」、繊維長6mm)を用いた
こと以外は実施例13と同様にして板状成形体を得た。
て、合成マイカ(コープケミカル社製、品番「MAE1
00」)を用いたこと以外は実施例13と同様にして板
状成形体を得た。
て、カーボングラファイト(日本黒鉛社製、品番「CP
−B」)を用いたこと以外は実施例13と同様にして板
状成形体を得た。
て、実施例10と同様にして得られたものを用いたこと
以外は実施例12と同様にして板状成形体を得た。
て、実施例2と同様にして得られたものを用いたこと以
外は実施例12と同様にして板状成形体を得た。
て、実施例2と同様にして得られたものを用いたこと以
外は実施例13と同様にして板状成形体を得た。
て、実施例2と同様にして得られたものを用いたこと以
外は実施例14と同様にして板状成形体を得た。
て、実施例2と同様にして得られたものを用いたこと以
外は実施例15と同様にして板状成形体を得た。
て、実施例2と同様にして得られたものを用いたこと以
外は実施例16と同様にして板状成形体を得た。
トとして(三菱レイヨン社製、商品名「ダイヤナイトM
A−580」、ガラス転移温度80℃、低温結晶化温度
130℃、融点255℃、固有粘度0.57dL/g)
を用いたこと以外は、実施例18と同様にして、板状成
形体を得た。
トとして(三菱レイヨン社製、商品名「ダイヤナイトP
A−210」、ガラス転移温度80℃、低温結晶化温度
130℃、融点255℃、固有粘度1.00dL/g)
を用いたこと以外は、実施例18と同様にして、板状成
形体を得た。
トとして(三菱レイヨン社製、商品名「ダイヤナイトM
A−585」、ガラス転移温度80℃、低温結晶化温度
130℃、融点255℃、固有粘度0.49dL/g)
を用いたこと以外は、実施例18と同様にして、板状成
形体を得た。
て、実施例7と同様にして得られたものを用いたこと以
外は実施例12と同様にして板状成形体を得た。
て、実施例7と同様にして得られたものを用いたこと以
外は実施例13と同様にして板状成形体を得た。
熱槽による加熱処理を行わなかったこと以外は実施例1
と同様にしてストランド状成形体を得た。
比較例1と同様にして得られたものを用いたこと以外は
実施例12と同様にして板状成形体を得た。
比較例1で得られたストランドド状成形体を材料試験機
(オリエンテック社製、商品名「テンシロンUCT−5
T」)を用い、JIS K7113に準拠して引張弾性
率を測定し、表1に示した。
例1〜10、比較例1で得られたストランド状成形体を
180℃×5分加熱したときの加熱収縮率を測定した。
7、比較例2で得られた板状成形体をアイゾット衝撃試
験機(東洋精機製作所製)を用い、衝撃強度を測定し、
表2〜4に示した。
8で得られた板状成形体と厚み0.1mmのアクリロニ
トリル−エチレン−スチレン共重合体シート(テクノポ
リマー社製、商品名「テクノAES W220」)とを
積層し、加熱プレス(加熱温度200℃、加圧50kP
a)により融着させ、融着強度を碁盤目剥離試験により
測定し、100箇所中、剥離した箇所の数を表2、3に
示した。
は、熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂の成形可能温度よ
り高い融点を有する熱可塑性ポリエステル系樹脂との樹
脂混合物を、該ポリエステル系樹脂の融点以上の温度に
加熱して伸張しつつ溶融押出する工程、及び、溶融押出
された混合物を、上記ポリエステル系樹脂のガラス転移
温度以上、低温結晶化温度以下の温度で押出方向に延伸
する工程をこの順に行うものであるから、溶融状態で液
晶構造を取らない汎用樹脂であるポリエステル系樹脂
を、高度に分子配向した状態で熱可塑性樹脂に分散させ
ることにより、引張弾性率、衝撃強度等、機械的物性に
優れた成形材料を得ることができる。
されているように、上記熱可塑性樹脂がビニル芳香族系
炭化水素重合体を主成分とすると、成形体表面にアクリ
ル系樹脂やスチレン系共重合樹脂等の融着被覆が可能と
なり、屋外使用時等の耐候性が向上する。
されているように、上記ポリエステル系樹脂がポリエチ
レンテレフタレートであると、熱可塑性樹脂として、様
々な汎用樹脂と組み合わせて用いることが容易であり、
さらに、ポリエチレンテレフタレート製ボトル(所謂
「ペットボトル」)等の回収樹脂を利用することによ
り、環境負荷を低減することができる。
されているように、上記ポリエステル系樹脂の固有粘度
が0.5〜0.75dL/gであると、機械的強度,特
に衝撃強度に優れた成形体を得ることができる。
されているように、上記熱可塑性樹脂のガラス転移温度
が上記ポリエステル系樹脂の低温結晶化温度以下である
と、延伸時に熱可塑性樹脂が起点となって破断する蓋然
性が低下し、延伸が容易になる。
されているように、延伸倍率が2〜20倍であると、ポ
リエステル系樹脂が強度に分子配向し、充分な補強効果
が得られ、また、配向したポリエステル系樹脂の分子が
破断しにくいものとなる。
されているように、延伸された樹脂混合物を、さらに上
記ポリエステル系樹脂の低温結晶化温度〜融点の温度で
加熱処理した後、上記ポリエステル系樹脂の融点以下の
温度で賦形することにより、ポリエステル系樹脂の結晶
化が進み、分子の配向が更に高まると共に安定化し、強
度が向上する。
されているように、上記ポリエステル系樹脂の低温結晶
化温度〜融点の温度で加熱処理するにあたり、上記延伸
された樹脂混合物を、5〜50%/分の速度で引き延ば
すことにより、加熱収縮率を抑制することができる。
されているように、延伸された樹脂混合物を加熱処理し
た後、無機質充填材を添加して賦形することにより、引
張弾性率の向上、熱伸縮率の抑制、熱変形温度の向上を
図ることができる。
Claims (9)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂の成形可
能温度より高い融点を有する熱可塑性ポリエステル系樹
脂との樹脂混合物を、該ポリエステル系樹脂の融点以上
の温度に加熱して伸張しつつ溶融押出する工程、及び、
溶融押出された混合物を、上記ポリエステル系樹脂のガ
ラス転移温度以上、低温結晶化温度以下の温度で押出方
向に延伸する工程をこの順に行うことを特徴とする熱可
塑性樹脂成形体の製造方法。 - 【請求項2】上記熱可塑性樹脂が、ビニル芳香族系炭化
水素重合体を主成分とすることを特徴とする請求項1記
載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法。 - 【請求項3】上記ポリエステル系樹脂がポリエチレンテ
レフタレートであることを特徴とする請求項1又は2記
載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法。 - 【請求項4】上記ポリエステル系樹脂の固有粘度が0.
5〜0.75dL/gであることを特徴とする請求項1
乃至3何れか1項記載の熱可塑性樹脂成形体の製造方
法。 - 【請求項5】上記熱可塑性樹脂のガラス転移温度が上記
ポリエステル系樹脂の低温結晶化温度以下であることを
特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の熱可塑性樹
脂成形体の製造方法。 - 【請求項6】延伸倍率が2〜20倍であることを特徴と
する請求項1乃至5何れか1項記載の熱可塑性樹脂成形
体の製造方法。 - 【請求項7】上記延伸された樹脂混合物を、さらに上記
ポリエステル系樹脂の低温結晶化温度〜融点の温度で加
熱処理した後、上記ポリエステル系樹脂の融点以下の温
度で賦形することを特徴とする請求項1乃至6何れか1
項記載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法。 - 【請求項8】上記ポリエステル系樹脂の低温結晶化温度
〜融点の温度で加熱処理するにあたり、上記延伸された
樹脂混合物を、5〜50%/分の速度で引き延ばすこと
を特徴とする請求項7記載の熱可塑性樹脂成形体の製造
方法。 - 【請求項9】上記延伸された樹脂混合物を加熱処理した
後、無機質充填材を添加して賦形することを特徴とする
請求項7又は8記載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
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JP2005152552A (ja) * | 2003-11-21 | 2005-06-16 | Kowa Co Ltd | ブラシ用毛材 |
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