JP2002336922A - プレス成形型及びプレス成形型の製造方法 - Google Patents

プレス成形型及びプレス成形型の製造方法

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JP2002336922A
JP2002336922A JP2001146693A JP2001146693A JP2002336922A JP 2002336922 A JP2002336922 A JP 2002336922A JP 2001146693 A JP2001146693 A JP 2001146693A JP 2001146693 A JP2001146693 A JP 2001146693A JP 2002336922 A JP2002336922 A JP 2002336922A
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molding
model
casting
press
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Junichi Takahashi
純一 高橋
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、軽量かつ安価なプレス成形型と、そ
のプレス成形型の製造方法を提供する。 【解決手段】成形面12が形成された金属性の表層部材
5と、表層部材5と離隔して設けられたプレート(基板
部材)6と、表層部材5とプレート6とを連結する複数
の支柱部材7と、表層部材5とプレート6との間にコン
クリート製の胴部8とを備えるプレス成形型1とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板のプレス成
形に使用するプレス成形型と、そのプレス成形型の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属板をプレス成形するためのプレス成
形型は、所望の形状に一体に鋳造された鋳物を機械加工
などで仕上げて造られる。このとき成形面の裏側は、必
要強度を有したリブ構造に鋳込むことで、成形型の重量
を軽減する。また、成形による変形が小さいプレス成形
型は、補強用のリブを溶接した厚板に成形面を機械加工
して造ることもある。このような、金属製の成形型は、
試作から大幅な修正がない場合、耐久性に優れているた
め実製品の製造に供する成形型への転用が可能である。
【0003】また、材料単価が安く、耐座屈強度が高い
ことから、製品寿命の短い製品や、試作品などの成形に
使用するコンクリートで作られた成形型がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】量産品の製造に供され
る成形型は、重量が増すほど、材料コストがかかるため
軽い方が良く、また、プレス成形機のスライドの動作速
度が遅くなるとともに大型のプレス成形機が必要となる
ことからも、できる限り軽い方がよい。しかしながら、
金属性の成形型では、剛性を考慮すると、重量の軽減に
限界がある。また、コンクリート製の成形型は、金属性
のものと比較して軽量ではあるが、特に局部的に負荷が
掛かる部位において加工面が磨耗しやすい。そのため、
量産品の製造に使用すると、鋳物の成形型に比べて比較
的短時間のうちに、成形面のメンテナンスを行なう必要
が生じる。
【0005】また、近年、新製品の開発から製造までの
期間が短く、試作で使用した成形型を実製品の成形型と
して転用できるようにすることが望まれている。
【0006】そこで、本発明は、軽量かつ安価なプレス
成形型と、このプレス成形型の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するために、請求項1による発明は、成形面が形成され
た金属性の表層部材と、表層部材と離隔して設けられた
基板部材と、表層部材と基板部材とを連結する複数の支
柱部材と、表層部材と基板部材との間に設けられるコン
クリート製の胴部とを備えるプレス成形型とする。
【0008】また、請求項2による発明は、鋳物ででき
た金属性の表層部材と、この表層部材に一端部が差し込
まれた支柱部材と、この支柱部材の他端部に取り付けら
れた基盤部材と、前記表層部材と前記基板部材の間に設
けられたコンクリート製の胴部とを備えたプレス成形型
を好適に製造するために、模型製作工程と、鋳型製作工
程と、鋳込み工程と、基板取付工程と、胴部成形工程と
を有するプレス成形型の製造方法で製造する。模型製作
工程では、表層部材を鋳造するための原型となる模型を
製作する。鋳型製作工程では、模型に支柱部材の一端部
を差し込み、型枠に模型が完全に埋没するように設置し
て鋳物砂で覆い、表層部材の鋳型を作る。鋳込み工程で
は、鋳型に溶融金属を流し込み、支柱部材の一端部と一
体的に表層部材を鋳造する。基板取り付け工程では、鋳
込まれた表層部材と一体的に取り付けられた支柱部材の
他端部に基板部材を溶接して取り付ける。胴部成形工程
では、表層部材と基板部材の間を枠で囲ってコンクリー
トを打設する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態につい
て、図1を参照して説明する。図1に示すプレス成形型
1は、単動プレス成形機の上型であるダイ2と、しわ押
えであるブランクホルダ3と、下型であるポンチ4から
なる。ダイ2は、上下動するプレス成形機のスライド5
1に取り付けられる。ブランクホルダ3は、ポンチ4の
外周に位置し、かつ、ダイ2の外周と対向して配置され
ており、ダイクッション52のプレッシャパッド53か
ら延出しているプレッシャピン54に支えられる。ポン
チ4は、ポンチホルダ55に取り付けられてベッド56
の上に据えられる。そして、ダイ2とポンチ4の間に搬
入された被プレス成形部材のブランク57をダイ2とブ
ランクホルダ3で挟み、上からポンチ4に押し当てて成
形加工する。
【0010】ダイ2とブランクホルダ3とポンチ4は、
鋳物でできた金属製の表層部材5と、プレス成形機に固
定される基板部材である金属性のプレート6と、表層部
材5とプレート6とを互いに固定する円柱状の金属性の
複数の支柱部材7と、表層部材5とプレート6の間に充
填されたコンクリート製の胴部8とをそれぞれ備えてい
る。支柱部材7の一端部9は、支柱部材7の軸を横切る
方向に溝10が設けられており、表層部材5を鋳込む際
に埋設されて表層部材5と一体的に固定されている。ま
た、他端部11は、プレート6に溶接固定されている。
【0011】以上の構成のプレス成形型1は、胴部8に
コンクリートを使用している。このコンクリートは、圧
縮応力に対して非常に強固であり、プレス荷重に対して
十分耐えることができる。しかも、コンクリートを使用
することで、金属性の成形型よりも重量が軽減される。
また、表層部材5とプレート6とが、支柱部材7で互い
に固定されているので、表層部材5が異質材であるコン
クリート製の胴部8から剥離して脱落することはない。
【0012】すなわち、このプレス成形型1は、プレス
成形荷重などの圧縮荷重を胴部8で受け、プレス成形型
1のハンドリング時などの引張り荷重を支柱部材7で受
ける。また、成形面12は、金属性の表層部材5で形成
されているので、ブランク57との摩擦に対する耐久性
もよく、量産品の製造に適用することができる。
【0013】なお、胴部8は、図1の一点鎖線8aより
もプレート6の側の支柱部材7の他端部11が埋まるよ
うに設けてもよいし、支柱部材7が互いに連結されるよ
うに設けてもよい。このようにすることで支柱部材7の
座屈強度が補強されるので、表層部材5とプレート6の
間を全てコンクリートで充填しなくてもよい。
【0014】次に、本実施形態のプレス成形型1の製造
方法について説明する。なお、ダイ2、ブランクホルダ
3、ポンチ4は、ともに同じ構造であるので、以降ポン
チ4を例に説明をする。
【0015】図2に示すポンチ4の表層部材5を鋳造す
るための模型13は、模型製作工程において造られる。
この模型13は、例えば発泡スチロールで作られてお
り、一度鋳込まれることで焼失する。表層部材5の成形
面12に相当する面14は、鋳込んだ後の仕上げ加工代
が設けられている。また、支柱部材7が取り付けられる
部位に相当する模型の部位15には、支柱部材7を差し
込めるように穴16が設けられている。
【0016】図3に示すようにこの模型13は、鋳型製
作工程において穴16に支柱部材7がそれぞれ差し込ま
れ、型枠17のほぼ中央に設置される。各支柱部材7
は、型枠17の底面18を貫通して固定されている。な
お、支柱部材7も覆う型枠であってもよい。また、模型
13に差し込まれた支柱部材7の一端部9の外周には、
支柱部材7の軸を横切る方向に溝10が設けられてい
る。この状態で、湯口19と図示しない押湯部分ととも
に模型13が型枠17の中に完全に埋没するように、鋳
型材である鋳物砂20が充填され、鋳型23が完成す
る。また、湯口19の注ぎ口21には、受口22が取り
付けられる。なお、受口22は、注ぎ口21をすり鉢状
に形成して湯口19と一体に設けてもよい。
【0017】図4に示す鋳込み工程では、鋳型製作工程
で作った鋳型23の受口22にとりべ24で溶融金属2
5を流し込む。溶融金属25は、湯口19を通って模型
13を焼失させながら、模型13が占めていた空間に満
たされる。支柱部材7の一端部9には、溝10が形成さ
れているので、この溝10に溶融金属25が流れ込み、
溶融金属25が冷えて固まることで、支柱部材7と鋳込
まれてできた表層部材5とが一体化される。支柱部材7
と一体化した表層部材5は、型枠17及び鋳型23を解
体して取り出す。
【0018】そして、表層部材5と一体化された支柱部
材7の他端部11は、基板取付工程において基板部材で
あるプレート6に溶接固定される。なお、各支柱部材7
の長さの誤差は、プレート6と支柱部材7の間にシムプ
レートなどを挟んだり、支柱部材7とプレート6の角部
にコーナリブを溶接で取り付けて補うとよい。
【0019】図5に示す胴部成形工程では、表層部材5
とプレート6の間を例えば木枠26で囲い、表層部材5
寄りに設けた注入口27から、コンクリートを流し込
み、表層部材5とプレート6との間にコンクリートを隙
間なく充填して胴部8を形成する。このとき支柱部材7
の周りに鉄筋を予め配筋しておくと、完成したプレス成
形型1がより強固になるのでよい。なお、このとき使用
されるコンクリートは、乾燥したときに収縮しないコン
クリートとする。また、圧縮応力であるプレストレスを
胴部8に与えることで、プレス成形型1の強度を高める
ことができる。
【0020】また、胴部8は、支柱部材7の他端部11
を埋設して設けるか、支柱部材7を表層部材5とプレー
ト6の間の一部で互いに連結するように設けても、支柱
部材7の座屈強度が補強される。したがって、プレス成
形型1の重量を軽減することが可能となるのでよい。
【0021】なお、鋳込まれた表層部材5の成形面12
の仕上げ加工は、鋳込み工程後に実施してもよいし、胴
部成形工程後に実施してもよい。また、表層部材5を単
体で鋳込み、成形面12を仕上げ加工した後、成形面1
2の裏面に設けられる穴16と支柱部材7の一端部9に
ねじ加工を施し、支柱部材7を穴16にねじ込んで取り
付けてもよい。或いは、穴16を設けずに直接支柱部材
7を溶接固定してもよい。このとき、支柱部材7は、角
形棒鋼、丸棒鋼、H型鋼などであってもよいし、丸パイ
プや角パイプなどの中空材を使用すると、さらにプレス
成形型1が軽量化されるのでよい。また、支柱部材7を
表層部材5と一体に鋳込んでもよい。支柱部材7の外面
には、多数の突起、例えばステイなどを設けることで、
異質部材であるコンクリート製の胴部8との保持性を高
めるとよい。
【0022】
【発明の効果】請求項1による本発明のプレス成形型に
よれば、胴部がコンクリート製であるので、プレス成形
型が軽量である。また、成形面となる表層部材が金属製
であるので、成形面が耐久性に優れている。したがっ
て、試作から量産品の製造まで同じ型で対応することが
できるので、プレス成形型の製造コストが安価である。
【0023】請求項2による本発明のプレス成形型の製
造方法によれば、表層部材の鋳造と同時に支柱部材が取
り付けられるのでよい。また、表層部材と基板部材との
間にコンクリートを打設して胴部を構成するので、製造
コストが安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のプレス成形型を示す
断面図。
【図2】図1のプレス成形型の表層部材を鋳造するため
の模型を示す断面図。
【図3】図2の模型に支柱部材を取り付け、模型を鋳物
砂に埋没させて作った鋳型の断面図。
【図4】図3の鋳型に溶融金属を流し込む鋳込み工程を
示す断面図。
【図5】図4で鋳込んだ表層部材と支柱部材の他端部に
溶接されたプレートとの間にコンクリートを充填する胴
部成形工程を示す断面図。
【符号の説明】
1…プレス成形型 5…表層部材 6…プレート(基板部材) 7…支柱部材 8…胴部 9…一端部 11…他端部 12…成形面 15…模型の部位 20…鋳物砂 23…鋳型 25…溶融金属

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被プレス成形部材を所定形状に成形する成
    形面が形成される金属性の表層部材と、 前記表層部材と離隔して設けられる基板部材と、 前記表層部材と前記基板部材とを連結する複数の支柱部
    材と、 前記表層部材と前記基板部材との間に設けられるコンク
    リート製の胴部とを備えたことを特徴とするプレス成形
    型。
  2. 【請求項2】鋳物でできた金属性の表層部材と、この表
    層部材に一端部が取り付けられた支柱部材と、この支柱
    部材の他端部に取り付けられた基盤部材と、前記表層部
    材と前記基板部材の間に設けられたコンクリート製の胴
    部とを備えるプレス成形型であって、 前記表層部材を鋳造するための模型を製作する模型製作
    工程と、 前記表層部材の前記支柱部材が取り付けられる部位に相
    当する前記模型の部位に前記支柱部材の前記一端部を差
    込み、前記模型の外表面を鋳型材で覆って鋳型を製作す
    る鋳型製作工程と、 前記模型部に溶融金属を流し込み、前記模型に差し込ま
    れていた前記支柱部材の前記一端部と一体的に前記表層
    部材を鋳造する鋳込み工程と、 前記支柱部材の前記他端部に前記基板部材を取り付ける
    基板取付工程と、 鋳込まれた前記表層部材と前記基板部材との間にコンク
    リートを打設する胴部成形工程と有することを特徴とす
    るプレス成形型の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2452796A1 (de) * 2010-11-16 2012-05-16 Willi Lauber GmbH Werkzeughälfte für ein Formwerkzeug und Verfahren zu dessen Herstellung

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