JP2002336603A - 排水等の固液分離装置 - Google Patents
排水等の固液分離装置Info
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Abstract
澄性を改善することができる構成を開示する。 【解決手段】 排水等を処理水とフロックに分離する装
置において、固液分離槽と、この固液分離槽の中央に円
筒状に設けられた固液分離槽センターウェルと、前記固
液分離槽の内部かつ前記センターウェルの外部に浸水す
る凝集反応槽とからなり、この凝集反応槽の出口は前記
センターウェルに直結すると共に、前記排水等を前記凝
集反応槽に供給し、さらに凝集剤を添加する排水等の固
液分離装置である。固液分離槽の上方外周にはオーバー
フローリップを設けた。凝集反応槽には排水等を流路に
沿って上下に蛇行させる複数枚の仕切板を設けた。凝集
反応槽の仕切板で区画された凝集部には、それぞれ攪拌
機を設けた。固液分離槽の底面には固液分離槽レーキを
設けた。
Description
水、生活排水などを対象とする水処理設備に係り、特に
排水を分離するための固液分離槽に関するものである。
例としては、図1のように、フロックブランケット型の
高速凝集沈殿池と呼ばれているものがある。ここで、1
1は原水と高分子凝集剤の供給管、12はフロック形成
用の攪拌機、13はフロックブランケットの界面、14
は処理水、15は排泥管である。この固液分離槽では、
原水と高分子凝集剤がセンターウェル内で反応、凝集
し、センターウェルの外部においてフロック(沈殿物粒
子)の沈降速度と上昇流速がつりあい、フロック層が浮
遊した状態を保持する。このように静止懸濁した高濃度
のフロック群に、センターウェル内で新たに凝集したフ
ロックをくぐらせながら微細なフロックをも吸合させ、
清澄な処理水を得ようとするものである。高速凝集沈殿
池には、他にスラリー循環型、スラリー循環型とフロッ
クブランケット型の混合型の2種類があるが、構造はフ
ロックブランケット型とほぼ同じであり、いずれもセン
ターウェルの中で凝集反応を行うものである。
所、あるいは凝集反応槽と固液分離槽との位置関係は次
の通りの2種類がある。即ち、第1には、凝集反応を固
液分離槽へ導水する途中の樋で行う場合には、原水を固
液分離槽のセンターウェルまで樋を通して流下させ、高
分子凝集剤はこの樋へ供給する。そして、樋の内部の適
当な場所に設置した邪魔板で乱流を起こし、凝集反応を
促進させる。図2はこの構成を示したものであり、21
は原水、22は高分子凝集剤、23は処理水、24は排
泥、25は固液分離槽本体、26はセンターウェル、2
7はレーキ、および28は凝集反応を行う樋である。
9が固液分離槽の外部にある場合があり、固液分離槽の
外へ設置した凝集反応槽29で原水と高分子凝集剤を反
応させ、固形物が凝集した液を、樋を通して固液分離槽
25のセンターウェル26へ導くようにしている。図3
にこの構成を示しており、図2と同一の番号で示した部
分は同一の構成である。この図では、凝集反応槽からの
導水管はセンターウェルの上部に通じているが、導水管
が固液分離槽の側壁を貫通してセンターウェルの内部に
通じる型式もある。
図1に示したようにセンターウェル内で凝集反応を行う
固液分離槽では、次のような問題がある。即ち、固液分
離槽では実際には微細なフロックが流出しているため、
流入する排水等の原水の濁度が低い場合にはフロック群
の維持が困難になり、運転することができない。また、
これと反対に、流入する原水の濁度が高い場合には、フ
ロック群の濃度を一定に保つために排泥量が増加する
が、この型式では一般に集泥装置(レーキ)が設けられ
ていないので、泥の濃縮が不十分であり、水分ばかり排
出されてしまうことになり、処理効率が悪くなる。一
方、集泥装置を設けた場合でも、センターウェル内には
既に攪拌機が設置されているので、構造上の制約が多く
複雑になり、経済的な建設を行うことができない。さら
に、凝集反応がセンターウェルの内部で行われているの
で、凝集の良否を目視しながら微調整をすることができ
ない。このように、適用することができる原水性状の範
囲は狭く、たとえこの型式を適用した場合でもその運転
には熟練を要する。
応が不完全になりがちであり、固液分離槽の清澄性が悪
く、樋が長くなると一度凝集したフロックが壊れてしま
い、同じ設備を用いても処理流量が変動すると凝集効果
が安定しにくく、操業管理も困難であるという課題があ
る。
反応した液が再度樋を通るので、凝集済みのフロックが
壊れてしまうという問題、凝集反応槽からの導水管がセ
ンターウェルの上部に通じている場合には、センターウ
ェル水面への叩きつけによってフロックが壊れてしまう
という問題、さらには導水管が固液分離槽の側壁を貫通
し、センターウェルの内部に通じている場合には前者よ
りも影響は少ないものの、導水管内でフロックが破壊さ
れるという問題がなお残っているという問題がある。さ
らにまた、固液分離槽の設置スペースの他に、凝集反応
槽の設置場所が必要となるという問題もある。
ものであり、省スペース性を確保しながらも、処理水の
清澄性を改善することができる構成を開示することを目
的とするものである。
は上述した目的を達成するために、固液分離槽と、この
固液分離槽の中央に円筒状に設けられた固液分離槽セン
ターウェルと、前記固液分離槽の内部かつ前記センター
ウェルの外部に浸水する凝集反応槽とからなる手段を採
用し、この凝集反応槽の出口を前記センターウェルに直
結させると共に、前記排水等を前記凝集反応槽に供給
し、さらに凝集剤を添加することとした。凝集反応槽の
出口とセンターウェルを直結する手段を採用することに
よって、水流の落差をなくし、凝集したフロックを破壊
することなくセンターウェル内に導入させ、処理水の清
澄性を改善するという機能を行わしめる。また、固液凝
集槽をセンターウェルとは別個、かつ固液分離槽の内部
に沈めた状態にする手段では、凝集性を目視することが
でき、運転管理が極めて容易になる。
フローリップを設ける手段では、処理水をオーバーフロ
ーさせて獲得することになるので、濁度の低い処理水を
得ることができる。
上下に蛇行させる複数枚の仕切板を設ける手段では、流
路の短絡を回避し、より有効な凝集処理を行う機能を有
している。さらにまた、凝集反応槽の仕切板で区画され
た凝集部にそれぞれ攪拌機を設けることによって、さら
なる高効率で凝集反応を行わせる。
キを設けることによって、適用することができる原水性
状の範囲も広範囲となり、利用範囲の広い水処理装置と
することができる。
を、添付した図面に従って説明する。図4は本発明の固
液分離槽の一例を示したもので、凝集反応槽を内部に有
する構成である。図において、1は固液分離槽本体、2
は固液分離槽センターウェル、3は固液分離槽レーキ、
4は凝集反応槽、5は凝集反応槽攪拌機、6は凝集反応
槽仕切板、7は原水供給管、8は高分子凝集剤供給管、
9は固液分離槽オーバーフローリップ、10は排泥管で
ある。ここで、凝集反応槽の実効容積は、廃液の滞留時
間が5分以上となるように設定することが好ましい。た
だし、5分の時間設定は、厳格なものではなく、容積と
単位時間あたりの廃液の流量や液性状などに応じてある
程度の幅を有する概念である。
内ではあるが、固液分離槽センターウェル2の外側に設
けられており、水面下に浸漬されている。そして、実施
形態では原水の流路に沿って凝集反応仕切板6によって
4つに分割されている。隣合う凝集反応仕切板6は高さ
を交互に異ならせ、流路の短絡を防止して蛇行状の流路
を確保するようにしている。そして、最初の導入部分4
aを除いたそれぞれの凝集部4b〜4dには凝集反応攪
拌機5が設けられている。凝集反応攪拌機5はインバー
タ制御を行い、凝集のための最適な攪拌速度に設定する
ことができるようにしている。そして、原水供給管7か
ら導入部分4aに供給された原水は、それぞれの凝集部
4b〜4dで高分子凝集剤供給管から加えられる凝集剤
と共に攪拌され、凝集反応が行われる。
6aは、凝集部4bの構成要素であるのみならず、原水
を供給した場合に起こる波の影響を最小限にとどめるた
めの消波板として機能するものである。ここで原水供給
時の波を抑制することによって、原水が凝集反応槽4に
流入した場合に起こる波によるフロックの破壊を防止し
ている。
された水は固液分離槽センターウェル2の内部に向かっ
て流入するように直結している。このようにすることに
よって、凝集済みフロックがセンターウェル2の上部か
ら流下しないので、壊れることなく固液分離槽1の内部
に導入することができる。そして、センターウェル2の
内部に送り込まれたフロックは、従来例と同様に沈殿し
た後、固液分離槽レーキ3によって集められ、排泥管1
0を経由して外部に排出される。一方、処理された後の
水は固液分離槽オーバーフローリップ9から溢れ出て、
適宜な手段によって回収される。
槽センターウェル2から凝集反応槽4の底面を経由し、
固液分離槽オーバーフローリップ9に至る経路の偏流が
形成されるが、この偏流に乗ってフロックが流出するこ
とを防止するため、固液分離槽センターウェル2は重力
方向に極力延長させることが好ましい。
ら設計して設備する場合だけでなく、既設の固液分離槽
を改造して凝集反応槽4を加えることによっても得るこ
とができる。この場合には、凝集反応槽4を設置するこ
とによって固液分離槽1の沈降面積が減少するので、こ
れを避けるために可能な限り凝集反応槽4の底面積を小
さくすることが好ましい。
と、凝集反応槽を樋とした従来例とを同じ条件の原水の
処理に用いて比較したところ、従来例における槽の上澄
懸濁物質の濃度が10mg/Lであったのに対して、本実施
形態では2mg/Lであった。このことから、本実施形態の
構成では樋を用いた従来例よりも優れた性能を有してい
るということができる。
したので、原水の濁度にかかわらず広く適用することが
できる。また、凝集反応槽はセンターウェルの外側に位
置するので、凝集性を目視することができ、固液分離槽
の運転管理が容易となる。そして、凝集反応槽は固液分
離槽の内部に設置するようにしたので、従来のように樋
を凝集反応槽として利用する構成と比較すると、凝集性
がより完全となり、その結果、固液分離槽の清澄性を良
好とすることができる。
めた位置に設置し、その出口とセンターウェルを直結す
る構成としたので、水流に落差がなくなり、凝集反応槽
を外部に設置した従来の構成で起こっていた凝集済みフ
ロックの破壊という現象が起こることはなく、固液分離
槽の清澄性を向上させることができる。また、本発明の
構成は、従来の固液分離槽に後から凝集反応槽を加える
という改造によっても実現することができるので、装置
を経済的に完成させることが可能となる。
Claims (5)
- 【請求項1】排水等を処理水とフロックに分離する装置
において、固液分離槽と、この固液分離槽の中央に円筒
状に設けられた固液分離槽センターウェルと、前記固液
分離槽の内部かつ前記センターウェルの外部に浸水する
凝集反応槽とからなり、この凝集反応槽の出口は前記セ
ンターウェルに直結すると共に、前記排水等を前記凝集
反応槽に供給し、さらに凝集剤を添加することを特徴と
する排水等の固液分離装置。 - 【請求項2】固液分離槽の上方外周には、オーバーフロ
ーリップを設けた請求項1記載の排水等の固液分離装
置。 - 【請求項3】凝集反応槽には、排水等を流路に沿って上
下に蛇行させる複数枚の仕切板を設けた請求項1または
2記載の排水等の固液分離装置。 - 【請求項4】凝集反応槽の仕切板で区画された凝集部に
は、それぞれ攪拌機を設けた請求項3記載の排水等の固
液分離装置。 - 【請求項5】固液分離槽の底面には、固液分離槽レーキ
を設けた請求項1〜4のいずれか記載の排水等の固液分
離装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001144568A JP4336059B2 (ja) | 2001-05-15 | 2001-05-15 | 排水等の固液分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001144568A JP4336059B2 (ja) | 2001-05-15 | 2001-05-15 | 排水等の固液分離装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002336603A true JP2002336603A (ja) | 2002-11-26 |
JP4336059B2 JP4336059B2 (ja) | 2009-09-30 |
Family
ID=18990493
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001144568A Expired - Lifetime JP4336059B2 (ja) | 2001-05-15 | 2001-05-15 | 排水等の固液分離装置 |
Country Status (1)
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---|---|
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010179255A (ja) * | 2009-02-06 | 2010-08-19 | Daiki Ataka Engineering Co Ltd | 攪拌混合装置、及びその撹拌混合装置を備えた沈殿槽 |
JP2011161397A (ja) * | 2010-02-12 | 2011-08-25 | Suirei:Kk | 固液分離装置 |
JP2012061426A (ja) * | 2010-09-16 | 2012-03-29 | Nippon Solid Co Ltd | 原水の処理方法 |
JP2012228673A (ja) * | 2011-04-27 | 2012-11-22 | Swing Corp | 高速凝集沈澱池の立ち上げ方法 |
WO2020226015A1 (ja) * | 2019-05-08 | 2020-11-12 | 株式会社 東芝 | 流入部ユニットおよび沈殿槽 |
-
2001
- 2001-05-15 JP JP2001144568A patent/JP4336059B2/ja not_active Expired - Lifetime
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WO2020226015A1 (ja) * | 2019-05-08 | 2020-11-12 | 株式会社 東芝 | 流入部ユニットおよび沈殿槽 |
JP2020182906A (ja) * | 2019-05-08 | 2020-11-12 | 株式会社東芝 | 流入部ユニットおよび沈殿槽 |
JP7273608B2 (ja) | 2019-05-08 | 2023-05-15 | 株式会社東芝 | 流入部ユニットおよび沈殿槽 |
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