JP2002334679A - 低ワット数蛍光ランプ - Google Patents

低ワット数蛍光ランプ

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JP2002334679A
JP2002334679A JP2002123287A JP2002123287A JP2002334679A JP 2002334679 A JP2002334679 A JP 2002334679A JP 2002123287 A JP2002123287 A JP 2002123287A JP 2002123287 A JP2002123287 A JP 2002123287A JP 2002334679 A JP2002334679 A JP 2002334679A
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エドワード・ユージーン・ハマー
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    • H01J61/04Electrodes; Screens; Shields
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    • H01J61/70Lamps with low-pressure unconstricted discharge having a cold pressure < 400 Torr
    • H01J61/72Lamps with low-pressure unconstricted discharge having a cold pressure < 400 Torr having a main light-emitting filling of easily vaporisable metal vapour, e.g. mercury

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルゴンのみを含有した低ワット数蛍光ラン
プ(10)を提供する。 【解決手段】 蛍光ランプ(10)は、密閉形ランプ器
具においてランプ内部の水銀を30℃未満、好ましくは
25℃に維持する働きをする少なくとも1つの水銀冷点
領域(30)を有する。蛍光ランプ(10)は、電極
(17)間の距離が短縮され、その結果、蛍光ランプ
(10)の動作中に電気アーク放電を維持するために要
求される電力が少なくて済むという特徴を更に有する。
電気アークが従来ほど電力を要求しないため、蛍光ラン
プ(10)内部の水銀蒸気の温度を上昇させるべき熱の
発生量も少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に蛍光ランプに
関し、特に、不活性充填ガスとしてアルゴンのみを利用
する低ワット数蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】不活性充填ガスとしてアルゴンのみを利
用する標準T8(管径25.4mmの細径)ランプは、陽光柱
電力の1ワット当たりのルーメンで表されるルーメン効
率が低い。同じ低ワット数T8ランプでも、充填ガスに
クリプトンを追加することによって、陽光柱電力が低下
する。クリプトンを追加すると、アルゴンより原子量の
大きいクリプトンが陽光柱におけるワット数勾配を低く
するという結果を生じ、それに伴って蛍光ランプの単位
放電長さ当たりの熱伝導損失が小さくなるために、蛍光
ランプのエネルギー消費を減少させる。しかし、クリプ
トンの主な欠点は、クリプトンがぺニングイオン化(Pen
ning Ionization)効果を抑制し、それにより、ランプが
標準型安定器として始動するのが困難になることであ
る。従って、充填ガス中でクリプトンを利用する低ワッ
ト数蛍光ランプを確実に始動させるためには、蛍光ラン
プの長さに沿って塗布される導電性ストライプなどの付
属始動補助手段を使用しなければならない。しかし、導
電性ストライプを追加することにより、製造工程の数が
増えると共に、材料費や製造コストも増す。
【0003】クリプトンのもう1つの欠点は、アルゴン
のみを含む蛍光ランプと比較して、充填ガス中でクリプ
トンを利用する蛍光ランプでは光条(Striations)がかな
り顕著になることである。光条は、完成した蛍光ランプ
製品において顧客には望ましくない特徴である。
【0004】クリプトンを含むランプの更に別の欠点
は、主に電子スタート式安定器と組み合わせた利用しか
できないことである。既存の低ワット数クリプトン含有
ランプはラピッドスタート式安定器と許容することはで
きないであろう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】不活性充填ガスとして
アルゴンのみを含有し、クリプトンを含有するT8ラン
プと比較して同じようなルーメン効率を実現するために
消費するエネルギーの量が少ない低ワット数蛍光ランプ
を製造することが望ましい。そのような低ワット数蛍光
ランプは、クリプトンを含有するランプに関連して起こ
っていた光条をほぼ排除すると考えられる。このような
ランプは電子スタート式安定器とラピッドスタート式安
定器の双方と組み合わせて機能するのが好ましいであろ
う。また、このようなランプは、高温密閉形ランプ器具
で使用される場合、水銀蒸気の圧力を6〜10μmの最
適範囲に維持するような効果を示すのが好ましいであろ
う。
【0006】
【課題を解決するための手段】内径及び内面を有し、両
端部に第1及び第2のランプベースが装着されている光
透過性ガラス外囲器と、ガラス外囲器の内面に隣接して
塗布されたリン層と、ガラス外囲器の内部に密封された
水銀蒸気及び不活性ガスから成る放電維持充填ガスと、
ガラス外囲器の内部に装着された第1及び第2の電極
と、ガラス外囲器の一端部の、第1の電極の後方にある
水銀冷点領域とを具備する低圧水銀蒸気放電ランプが提
供される。各電極はその電極からガラス外囲器の近接す
る内側端面まで測定した長さである装着高さを有する。
第1の電極の装着高さは少なくとも31mmである。
【0007】
【発明の実施の形態】本明細書中、5から25(又は5
〜25)などの好ましい範囲を挙げる場合、それは好ま
しくは少なくとも5であり、その数字とは関係なく好ま
しくは25を超えないということを意味している。特に
指定のない限り、百分率で示される全てのガス組成は体
積パーセント(vol.%)である。
【0008】本明細書中で使用する用語「安定器」は、
当該技術分野で知られている高周波電子安定器又は低周
波電磁安定器のいずれかを意味し、50〜60Hzの線間
電圧を蛍光ランプを動作させるのに適する出力信号に変
換する安定器回路を具備する。高周波電子安定器の場
合、出力信号は20〜150kHz、好ましくは20〜1
00kHz好ましくは20〜80kHz、好ましくは20〜5
0kHz、好ましくは25〜40kHzの範囲の高周波交流出
力信号であり、100〜150Vの範囲の出力電圧を有
する。電子安定器は電子スタート式安定器又はラピッド
スタート式安定器のいずれかであれば良く、当該技術で
知られているようにT8蛍光ランプを動作させるのに適
している。
【0009】また、本明細書中で使用する用語「T8蛍
光ランプ」又は「標準T8ランプ」は、好ましくは直線
状であり、好ましくは48インチの長さであり且つ1イ
ンチ(25.4mm)(「T8」の「8」が表すように、1/
8インチの8倍である)の公称外径を有する、当該技術
では一般に知られている蛍光ランプである。48インチ
の長さほど好ましくはないが、T8蛍光ランプは公称で
2フィート(60cm)、3フィート、6フィート又は8フ
ィートの長さであっても良い。あるいは、T8蛍光ラン
プは直線状ではなく、円形又はその他の曲線形状であっ
ても良い。
【0010】本明細書中で使用する用語「Ultra1」ラ
ンプは、約75vol.%のアルゴンと、約25vol.%のク
リプトンとから構成される不活性充填ガスを有する、当
該技術では知られている低ワット数T8蛍光ランプであ
る。
【0011】本明細書中及び特許請求の範囲において、
ワット数は当該技術で知られている標準IES60Hzで
測定される。
【0012】図1は、本発明による低圧水銀蒸気放電蛍
光ランプ10を示す。蛍光ランプ10は、円形の横断面
を有し且つ両終端部に内側端面11をそれぞれ有する光
透過性ガラス管又は外囲器12を有する。ガラス外囲器
12は1インチの公称外径を有するのが好ましく、1イ
ンチ未満及び1インチを越える外径はそれほど好ましく
ない。ガラス外囲器は約118cmの長さを有するのが好
ましいが、オプションとして別の長さであっても良い。
【0013】蛍光ランプは両端部に装着されたランプベ
ース20により密閉されており、ランプベース20には
一対の互いに離間する電極アセンブリ18がそれぞれ装
着されている。各電極アセンブリは、電極ベース19に
装着された1つの電極17を有する。各電極17は電極
装着高さDで装着されている。図1に示すように、この
装着高さDは電極17からガラス外囲器12の近接する
内側端面11まで測定した長さである。また、図1に示
すように、ガラス外囲器12の少なくとも一端部、好ま
しくは両端部の、電極17の後方に、水銀冷点領域30
が配置されている。各水銀冷点領域30は、1)ガラス
外囲器の長手方向軸に対して垂直であり且つ電極17と
交わる平面と、2)近接する内側端面11と、3)その
平面と内側端面11との間のガラス外囲器の内面とによ
り境界を規定されている。従って、冷点領域30は、ガ
ラス外囲器内部の、電極17からガラス外囲器12の近
接する内側端面11まで測定した長さである装着高さD
に相当する長さを有するほぼ円筒形の領域である。
【0014】このため、水銀冷点領域30の容積は装着
高さDに比例し、電極ベース19の長さ及び/又は電極
17と内側端面11との間隔を変化させることにより調
整可能である。電極17の場所は、好ましくは約31mm
又は少なくとも31mm、好ましくは33mm、好ましくは
35mm、好ましくは37mm、好ましくは39mm、好まし
くは41mm、好ましくは43mm、好ましくは45mmの装
着高さDを実現するように選択される。装着高さDとガ
ラス外囲器12の長さとの比は少なくとも0.026、
0.028、0.030、0.031、0.033、0.0
35、0.036又は0.038であるか、あるいはそれ
を越えないのが好ましい。水銀及び不活性ガスから成る
放電維持充填ガス22がガラス外囲器12の内部に密封
されている。不活性ガスは、本発明によれば、不純物を
含有しない(100vol.%)アルゴン又は不純物をほぼ
含有しない(ほぼ100vol.%)アルゴンであるのが好
ましい。
【0015】不活性ガスと少量の水銀は低い蒸気圧力で
ランプを動作させる。充填ガス22の総圧力は2.1〜
2.5Torrであるのが好ましく、約2.3Torrであるのが
最も好ましい。蛍光ランプ10は、当該技術で良く知ら
れているようにガラス外囲器12の内面に隣接して配設
又は塗布されたリン層16を更に有する。
【0016】本発明による水銀冷点領域30を少なくと
も1つ有するランプは、当該技術で知られている標準T
8ランプと比較してルーメン効率を損なわずに低ワット
数で動作する。何らかの特定の理論により拘束されるの
を望むことなく、本発明のランプは以下にあげる理由の
1つ又はいくつかにより向上した性能を示すと考えられ
る。
【0017】T8ランプの動作中、放電、すなわち、電
極17間のアークから発した電気エネルギーは放電維持
充填ガス22中に存在している気体状水銀原子を励起す
る。励起されたそれらの水銀原子は、励起状態から基底
状態に戻るときに254nmの波長の紫外線放射を放出す
ると共に、それより程度は少ないが他の波長の紫外線放
射を放出する。この254nmの放射線は、その後、リン
層16のリンにより吸収されて、当該技術で知られてい
るように可視光線に変換される。水銀蒸気は6〜10μ
m Hgの水銀蒸気圧力で最適の254nm共鳴帯を示す。従
って、25℃でランプ内部で6〜10μm Hgの平衡蒸気
圧力を実現するために、T8ランプは通常は十分な液体
水銀で満たされている。しかし、実際には、標準T8ラ
ンプにおける充填ガス22(従って、水銀蒸気)の温度
は、電極17間の電気アークにより発生する熱によって
25℃より著しく高い温度(すなわち、35℃を越える
温度まで)上昇することがある。この温度上昇の結果、
水銀蒸気の圧力は最適の6〜10μm Hgの範囲を相当に
越えてしまう。そのため、254nmの水銀蒸気放出が減
少し、ワット数が大きくなると光出力が低下する。水銀
蒸気の最適の254nm共鳴帯は6〜10μm Hgの圧力で
起こるため、T8ランプは、水銀蒸気の圧力が上記の最
適範囲内に入っている25℃の基準条件を中心として設
計される。従って、市場においては、動作中のT8ラン
プから様々に異なる有効度で熱を消散する数多くの多様
な開放形ランプ器具及び密閉形ランプ器具を考慮に入れ
ることは不可能である。高温がもたらすマイナスの効果
は、動作中のランプから熱を消散させる適切な手段をも
たない密閉形ランプ器具の場合に特に顕著であり、35
℃以上という高いランプ動作温度を生じることが多い。
【0018】装着高さDを増すことにより、陽光柱40
(ガラス外囲器12内部の電極17間の容積である)に
おける電極17間の距離は短縮され、その結果、電極1
7間に延出する電気アークを発生させ、それにより、水
銀原子を励起して共鳴させるために必要とされる電力は
少なくて済む(すなわち、ワット数が小さくなる)。2
つの水銀冷点領域30を採用し、各電極17が45mmの
装着高さDを有する最も好ましい実施例においては、陽
光柱40における電極17間の距離は標準T8ランプ
(装着高さDは29mmである)より約32mm短い。電
極17間の距離が短くなれば、電気アークの電力が低下
するため、最適範囲を超えて水銀蒸気温度を上昇させる
(それにより、水銀蒸気圧力を上昇させる)熱の発生も
減少する。
【0019】更に、電極17の後方に配置された水銀冷
点領域30はアーク放電にさらされないため、陽光柱4
0より低い温度に維持される。従って、電気アークによ
り加熱されていた陽光柱40からの高圧の水銀蒸気は当
該技術で知られているように自然の対流によって冷点領
域30へ移動し、そこで冷却して、6〜10μm Hgの最
適圧力範囲に戻る。このようにして、本発明のランプに
おける水銀の蒸気圧力は水銀冷点領域30の温度の関数
として調整され、ランプが装着される特定の器具によっ
て左右される程度は小さくなる。本発明による水銀冷点
領域は、密閉形器具における動作中、ランプの水銀蒸気
の平均温度を約25℃又は25℃未満、好ましくは摂氏
26度、27度、28度、29度又は30度未満に維持
する効果を有する。
【0020】本発明のランプは少なくとも2つの方法で
効率を向上させていることが理解されるであろう。第1
に、電極17間の距離を短縮し、電極間で必要なアーク
放電を発生させるために要求される総電力を減少させる
ことにより、電力消費を少なくしている。第2に、25
4nm共鳴を得るために水銀蒸気の圧力を6〜10μmHg
の最適範囲内に又はそれにより近い値に維持している。
このようにして、ルーメン効率を維持しつつ、電力消費
量を減少させている。
【0021】先に示した通り、本発明のランプは、ラン
プの動作の結果発生する熱を消散させるためのメカニズ
ムが不十分である密閉形器具で特に有用である。水銀冷
点領域を含まない標準T8ランプでは、動作中、ランプ
器具内部の温度が上昇するにつれて徐々に効率が低下
し、光出力が減少する。電気アークは標準T8ランプの
ガラス外囲器の長さのほぼ98%にわたり、ランプ全体
を通してほぼ一様な温度プロファイルを形成しており、
加熱された水銀蒸気が移動して冷却し、その最適圧力に
戻ることができる低温領域は狭い。ランプ内部(従っ
て、密閉形器具内部)の温度が上昇するにつれて、ラン
プからの熱が有効に外部へ消散されなくなり、充填ガス
22(水銀蒸気を含む)により吸収されるようになるの
で、ガスの温度は高くなる。
【0022】本発明のランプの消費エネルギーは従来よ
り少なく、従って、過剰な熱エネルギーを消散させる必
要は少なくなる。更に、本発明のランプは、水銀蒸気を
最適の6〜10μm Hgの圧力範囲内に又はそれにより近
い値に維持するための独自のメカニズムを内部に有して
いる。
【0023】オプションとして、電極17から水銀冷点
領域30への直接熱放射を防止するために、電極17の
後方に熱シールド26を設けることができる。熱シール
ドは支持部材を介して電極ベース19に装着されるのが
好ましく、その他の周知の手段を使用しても良いが、支
持部材ほど好ましくはない。熱シールド26は、好まし
くはステンレス鋼などの金属から製造された円板である
のが好ましい。アルミニウムを使用しても良いが、ステ
ンレス鋼ほど好ましくはなく、ニッケル、銅、クロム、
金又は銀はさほど好ましくはない。あるいは、これらの
金属の1つ以上の合金を使用しても良いが、さほど好ま
しくはない。オプションとして、熱シールド26の、好
ましくは放電にさらされる(及び電極に面している)面
を、例えば、金、銀、ニッケル、チタン又はクロムなど
の赤外線反射材料で被覆する。熱シールドは、好ましく
はガラス外囲器12の内径の80%を越えない直径を有
する。電極のリードワイヤを短絡させずに挿入するため
に、熱シールド26に少なくとも1つの穴を設けるのが
好ましい。熱シールド26はリードワイヤから電気的に
絶縁されているのが最も好ましい。
【0024】本発明のその他の面は下記の実施例と関連
させることにより更に良く理解されるであろう。
【0025】
【実施例】2つの水銀冷点領域を有する本発明のランプ
と、充填ガスがアルゴンである標準T8ランプ及び約7
5vol.%のアルゴンと、25vol.%のクリプトンとを充
填ガスとして有するUltra1ランプとを比較する試験を
実施した。3つのランプは全て直線状で、長さ4フィー
ト、1インチの公称外径を有していた。標準T8ランプ
及び本発明のランプの総ガス圧力は25℃で2.3torr
であり、Ultra1ランプの総ガス圧力は25℃で2.1to
rrであった。当初、3つのランプ全てに約15mgの水銀
を充填した。これは、25℃における水銀の平衡過剰を
表しており、従って、各ランプの蒸気空間は25℃で6
〜10μm Hgの水銀蒸気(過剰な液体水銀を伴う平衡状
態)を含有していた。標準T8ランプ及びUltra1ラン
プの電極装着高さは29mmであり、本発明のランプの電
極装着高さは45mmであった。3つのランプ全てを環境
制御室内において2つの異なる温度15℃及び25℃で
試験し、各ランプの動作中のランプワット数を測定し
た。ランプワット数は電極ワット数(電極の熱損失に起
因する)と、陽光柱ワット数(アーク放電を維持するた
めに必要である)との和である。3つのランプ全てにお
いて同様の電極を採用しているため、電極ワット数は本
質的に一定であった。従って、試験したランプにおける
総ランプワット数の相対的な相違は陽光柱ワット数のみ
の差によって生じた。その結果を以下の表1に示す。
【0026】表1:本発明のランプと標準T8ランプ及
びUltra1ランプとの比較
【表1】
【0027】表1からわかるように、本発明のランプ
は、同じ電流を有する電極間のアークを維持するために
標準T8ランプほど多くの電力を取り出していない。1
5℃のとき、本発明のランプが消費する電力は試験した
電流の範囲全体にわたり標準T8ランプより平均で6.
4±0.5パーセント少ない。同様に、25℃のとき、
本発明のランプが消費する電力は試験した電流の範囲全
体にわたり標準T8ランプより平均で1.5±0.1パー
セント少ない。このように高度な電力の節約は予期しな
い驚くべき結果であった。
【0028】Ultra1ランプは2つの温度で本発明のラ
ンプより消費エネルギーが少ないことがわかるであろ
う。しかし、本発明のランプはUltra1ランプと比べて
いくつかの明確な利点を有する。第1に、本発明のラン
プは既に市場に出ている電子スタート式電子安定器とラ
ピッドスタート式電子安定器の双方で使用できるが、ク
リプトンを含有するUltra1ランプは電子スタート式安
定器と組み合わせた場合にのみ利用可能である。第2
に、本発明のランプは、適切な換気又は熱消散能力に欠
ける多種多様な密閉形器具において、クリプトンを含有
するランプの間では顕著に見られる光条というマイナス
効果を伴わずに標準T8ランプに代わる低ワット数のラ
ンプとして使用可能である。第3に、本発明のランプ
は、安定器の始動を補助するために、導電性ストライプ
などの付属始動補助手段を必要としない。第4に、本発
明のランプはクリプトンも、付属始動補助手段も含まな
いため、その製造価格は著しく安い。従って、Ultra1
ランプでは、本発明のランプより高いその効率はより高
い生産コストで相殺されてしまう。
【0029】本発明を好ましい一実施例を参照しながら
説明したが、本発明の範囲から逸脱せずに様々な変更を
実施でき且つ要素を等価の要素と置き換えても差し支え
ないことは当業者には理解されるであろう。更に、本発
明の本質的な趣旨から逸脱せずにある特定の状況又は材
料を本発明の教示に適合させるために数多くの変形を実
施できるであろう。なお、特許請求の範囲に記載された
符号は、理解容易のためであってなんら発明の技術的範
囲を実施例に限縮するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による低圧水銀蒸気放電ランプの部分
断面側面図。
【符号の説明】
10…低圧水銀蒸気放電蛍光ランプ、12…ガラス外囲
器、16…リン層、17…電極、19…電極ベース、2
0…ランプベース、22…放電維持充填ガス、26…熱
シールド、30…水銀冷点領域、D…装着高さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C015 MM07 5C039 HH02 HH03 HH07

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内径及び内面を有する光透過性ガラス外
    囲器(12)と、前記ガラス外囲器(12)の両端部に
    装着された第1及び第2のランプベース(20)と、前
    記ガラス外囲器(12)の前記内面に隣接して塗布され
    たリン層(16)と、前記ガラス外囲器(12)の内部
    に密封された水銀蒸気及び不活性ガスから成る放電維持
    充填ガス(22)と、前記ガラス外囲器(12)の内部
    に装着された第1及び第2の電極(17)と、前記第1
    の電極(17)の後方で前記ガラス外囲器(12)の一
    端部にある水銀冷点領域(30)とを具備し、各電極
    (17)は前記電極(17)から前記ガラス外囲器(1
    2)の近接する内側端面(11)まで測定した長さであ
    る装着高さ(D)を有し、前記第1の電極(17)の装
    着高さ(D)は少なくとも31mmである低圧水銀蒸気放
    電ランプ(10)。
  2. 【請求項2】 前記第2の電極(17)は少なくとも3
    1mmの装着高さ(D)を有する請求項1記載のランプ
    (10)。
  3. 【請求項3】 前記充填ガス(22)は水銀蒸気と、ア
    ルゴンとから構成されている請求項1記載のランプ(1
    0)。
  4. 【請求項4】 前記第1の電極(17)の後方の前記水
    銀冷点領域(30)に熱シールド(26)を更に具備す
    る請求項1記載のランプ(10)。
  5. 【請求項5】 前記熱シールド(26)は円板形であ
    り、前記ガラス外囲器(12)の内径の80%を越えな
    い直径を有する請求項4記載のランプ(10)。
  6. 【請求項6】 前記熱シールド(26)は金属熱シール
    ド(26)である請求項4記載のランプ(10)。
  7. 【請求項7】 前記熱シールド(26)は前記第1の電
    極(17)に対向し、赤外線反射材料で被覆されている
    請求項4記載のランプ(10)。
  8. 【請求項8】 前記赤外線反射材料は金、銀、ニッケ
    ル、チタン及びクロムから成る群から選択される請求項
    7記載のランプ(10)。
  9. 【請求項9】 前記充填ガス(22)の圧力は25℃で
    2.1〜2.5torrである請求項1記載のランプ(1
    0)。
  10. 【請求項10】 前記装着高さ(D)は少なくとも35
    mmである請求項1記載のランプ(10)。
  11. 【請求項11】 前記装着高さ(D)は少なくとも41
    mmである請求項1記載のランプ(10)。
  12. 【請求項12】 前記水銀冷点領域(30)は、前記ラ
    ンプ(10)の動作中に水銀蒸気の平均温度を30℃未
    満に維持する効果を有する請求項1記載のランプ(1
    0)。
  13. 【請求項13】 前記水銀冷点領域(30)は前記ラン
    プ(10)の動作中に水銀の蒸気圧力を6〜10μm Hg
    に維持する効果を有する請求項1記載のランプ(1
    0)。
  14. 【請求項14】 前記ランプ(10)は電子スタート式
    安定器と共に動作するのに適合している請求項1記載の
    ランプ(10)。
  15. 【請求項15】 前記ランプ(10)はラピッドスター
    ト式安定器と共に動作するのに適合している請求項1記
    載のランプ(10)。
  16. 【請求項16】 前記ランプ(10)はT8蛍光ランプ
    である請求項1記載のランプ(10)。
  17. 【請求項17】 前記ランプは長さ4フィートである請
    求項16記載のランプ(10)。
  18. 【請求項18】 前記T8蛍光ランプは直線状である請
    求項16記載のランプ(10)。
  19. 【請求項19】 前記装着高さ(D)と前記ガラス外囲
    器(12)の長さとの比は少なくとも0.026である
    請求項1記載のランプ(10)。
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