JP2002334672A - 蛍光表示装置 - Google Patents

蛍光表示装置

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JP2002334672A
JP2002334672A JP2001138975A JP2001138975A JP2002334672A JP 2002334672 A JP2002334672 A JP 2002334672A JP 2001138975 A JP2001138975 A JP 2001138975A JP 2001138975 A JP2001138975 A JP 2001138975A JP 2002334672 A JP2002334672 A JP 2002334672A
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electron
fluorescent display
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electron emission
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JP2001138975A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kurachi
宏行 倉知
Sashiro Kamimura
佐四郎 上村
Takeshi Nagameguri
武志 長廻
Junko Yotani
純子 余谷
Hiroshi Yamada
弘 山田
Tomotaka Ezaki
智隆 江崎
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Noritake Itron Corp
Original Assignee
Noritake Itron Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光輝度を高くしても、発光・非発光の制御
を可能にする。 【解決手段】 電子放出部30を第2の基板12の内面
から所定の高さhの位置に支持する支持部材33と、電
子放出部30が支持されている位置よりも第2の基板1
2側に配置され電子放出部30の電位に対して負の電位
となるような電圧が選択的に印加される制御電極41と
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光表示装置に関
し、より具体的には、電界放出型の蛍光表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】蛍光表示管やFED(Field Emission D
isplay)などの蛍光表示装置において、カーボンナノチ
ューブを用いて電子放出源を構成する技術が提案されて
いる。図11は、カーボンナノチューブからなる電子放
出源を有する従来の蛍光表示管の構成を示す断面図であ
る。外囲器510内のフロントガラス511側には、電
子e- の衝突により発光する表示部520が設けられて
いる。この表示部520は、フロントガラス511内面
に形成された蛍光体膜522と、この蛍光体膜522の
表面に形成された陽極となるAlメタルバック膜521
とから構成されている。
【0003】外囲器510内のガラス基板512側に
は、電子e- を電界放出する電子放出部530が設けら
れている。この電子放出部530は、ガラス基板512
の内面に設けられた電極531上に、カーボンナノチュ
ーブからなる電子放出源532が形成された構成となっ
ている。また、電子放出部530と表示部520との間
には、電子放出部530から離間して電子引き出し電極
541が配置されており、この電子引き出し電極541
は、電子放出部530の周囲に設けられた絶縁体からな
る支持部材542で支持されている。
【0004】このような構成をした蛍光表示管は、次の
ように動作する。すなわち、電子引き出し電極541が
電子放出部530に対して正の電位となるように電圧を
印加すると、電子放出源532のカーボンナノチューブ
に電界が集中し、高電界となったカーボンナノチューブ
の先端から電子e- が引き出され、電子引き出し電極5
41の孔を通って放出される。このときメタルバック膜
521が電子引き出し電極541に対して例えば+3k
V程度となるように電圧が印加されていると、電子e-
はメタルバック膜521に向かって加速され、蛍光体膜
522に衝突して蛍光体膜522を発光させる。電子引
き出し電極541への電圧印加を停止すると、電子放出
部530のカーボンナノチューブから電子e- が引き出
されなくなるので、蛍光体膜522の発光は停止する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の蛍光表
示管の発光輝度は十分高いものではなかった。発光輝度
を高めるには、表示部520のメタルバック膜521に
従来より高い電圧を印加して、電子e- が蛍光体膜52
2に衝突するときの速度を大きくすればよい。しかし、
メタルバック膜521に高電圧を印加すると、例え電子
引き出し電極541に電圧が印加されていなくても、カ
ーボンナノチューブの周囲に高電界が形成される。この
高電界によりカーボンナノチューブから電子e- が引き
出され、蛍光体膜522を発光させてしまうので、発光
・非発光の制御が行えなくなるという問題があった。本
発明はこのような課題を解決するためになされたもので
あり、その目的は、発光輝度を高くしても、発光・非発
光の制御が可能な蛍光表示装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の蛍光表示装置は、透光性を有する第
1の基板とこの第1の基板に対向配置された第2の基板
とを含む外囲器と、第1の基板の内面に形成され陽極と
蛍光体膜とからなる表示部と、第2の基板の内面におけ
る表示部の対向位置に形成された制御電極と、表示部と
制御電極との間に配置され電子を電界放出する電界放出
部とを備えたことを特徴とする。表示部が電子放出部に
対して正の電位となるような電圧を印加すると、制御電
極が電子放出部に対して負の電位となるような電圧を印
加しない状態では、表示部と制御電極との間にある電子
放出部の位置の電位が電子放出部自体の電位よりも高く
なり、電子放出部の近傍に高電界が形成される。この高
電界により電子放出部から電子が引き出され、この電子
の衝突により表示部が発光する。ここで制御電極が電子
放出部に対して負の電位となるような電圧を印加する
と、電子放出部の位置の電位が電子放出部自体の電位に
近づき、電子放出部の近傍の電界強度が小さくなるの
で、電子の放出が抑制され表示部が発光しなくなる。
【0007】この蛍光表示装置において、電界放出部を
支持する支持部材を備えていてもよい。支持部材を、制
御電極上の一部の領域に設けられ上面に電子放出部が形
成された柱体により構成してもよい。また、支持部材
を、第2の基板の内面に設けられ上面に電子放出部が形
成された柱体により構成し、制御電極を、この柱体の周
囲に形成してもよい。
【0008】上述した蛍光表示装置が支持部材、電子放
出部、表示部及び制御電極をそれぞれ複数有する場合、
複数の支持部材のそれぞれが、互いに離間しかつ第2の
基板の内面に平行な同一方向に延在し、複数の電子放出
部のそれぞれが、複数の支持部材の上面に形成され、複
数の表示部のそれぞれが、互いに離間しかつ複数の支持
部材に垂直な方向に形成され、複数の制御電極のそれぞ
れが、互いに離間しかつ複数の支持部材に平行な方向に
形成された構成としてもよい。このような構成におい
て、複数の表示部のそれぞれに、複数の電子放出部の電
位に対して正の電位となるような電圧を選択的に印加
し、複数の制御電極のそれぞれに、複数の電子放出部の
電位に対して負の電位となるような電圧を選択的に印加
することにより、電圧が印加された表示部と電圧が印加
されない制御電極との交差する領域のみを発光させるこ
とができる。
【0009】同じく、上述した蛍光表示装置が支持部
材、電子放出部、表示部及び制御電極をそれぞれ複数有
する場合、複数の支持部材のそれぞれが、互いに離間し
かつ第2の基板の内面に平行な同一方向に延在し、複数
の電子放出部のそれぞれが、複数の支持部材の上面に形
成され、複数の表示部のそれぞれが、互いに離間しかつ
複数の電子放出部と対向する位置に形成され、複数の制
御電極のそれぞれが、互いに離間しかつ複数の支持部材
に垂直な方向に形成された構成としてもよい。このよう
な構成において、複数の表示部のそれぞれに、複数の電
子放出部の電位に対して正の電位となるような電圧を選
択的に印加し、複数の制御電極のそれぞれに、複数の電
子放出部の電位に対して負の電位となるような電圧を選
択的に印加することにより、電圧が印加された表示部と
電圧が印加されない制御電極との交差する領域のみを発
光させることができる。
【0010】また、上述した蛍光表示装置が支持部材、
電子放出部及び制御電極をそれぞれ複数有する場合、複
数の支持部材のそれぞれが、互いに離間しかつ第2の基
板の内面に平行な同一方向に延在し、複数の電子放出部
のそれぞれが、複数の支持部材の上面に形成され、複数
の制御電極のそれぞれが、互いに離間しかつ複数の支持
部材に垂直な方向に形成された構成としてもよい。この
ような構成において、複数の制御電極のそれぞれに、表
示部の電位に対して負の電位となるような電圧を選択的
に印加し、複数の電子放出部のそれぞれに、複数の制御
電極の電位に対して正の電位となるような電圧を選択的
に印加することにより、電圧が印加されない制御電極と
電圧が印加されない電子放出部との交差する領域のみを
発光させることができる。また、上述した蛍光表示装置
において、電子放出部がカーボンナノチューブからなる
電子放出源を有するようにしてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形
態である蛍光表示管の構成を示す断面図である。この蛍
光表示管の外囲器10は、透光性を有する平面視矩形の
フロントガラス(第1の基板)11と、このフロントガ
ラス11に対向配置された平面視矩形のガラス基板(第
2の基板)12と、フロントガラス11の周縁部とガラ
ス基板12の周縁部とを密閉接続する枠状のスペーサ1
3とからなり、その内部は例えば10-5Pa台の真空度
に保持されている。
【0012】フロントガラス11の内面には、電子e-
の衝突により発光する表示部20が形成されている。こ
の表示部20は、フロントガラス11の内面に形成され
た蛍光体膜22と、この蛍光体膜22の表面に形成され
た陽極となるAlメタルバック膜21とから構成されて
いる。蛍光体膜22は例えば、ZnS:Cu,Al
(緑)、Y23:Eu(赤)、ZnS:Ag(青)など
で形成される。
【0013】また、ガラス基板12の内面には、例えば
Agからなる制御電極41が形成されている。この制御
電極41の中央部には、例えばガラスからなる絶縁柱体
33が設けられている。この絶縁柱体33の上面には電
子e- を電界放出する電子放出部30が形成されてお
り、絶縁柱体33はガラス基板12内面から高さhの位
置に電子放出部30を支持する支持部材として機能す
る。制御電極41と電子放出部30との間隔となる絶縁
柱体33の高さhは50〜500μm程度であり、電子
放出部30と表示部20との間隔d1 は0.5〜5mm
程度である。また、制御電極41の幅Wは100〜10
00μm程度であり、電子放出部30の幅wは50〜5
00μm程度であり、制御電極41の面積は電子放出部
30の面積に比べて十分大きいものとする。
【0014】電子放出部30は、絶縁柱体33の上面に
形成された電極31と、この電極31上に形成されたカ
ーボンナノチューブからなる電子放出源32とから構成
されている。電極31は例えばAu、Ag、Alからな
る。電子放出源32は、カーボンナノチューブが分散し
ている溶液中に電極31が形成されたガラス基板12を
浸し、カーボンナノチューブを電極31上に電着させる
ことにより形成される。熱CVD法を用いて電極31上
にカーボンナノチューブを堆積させることにより、電子
放出源32を形成してもよい。または、カーボンナノチ
ューブが分散しているペーストを絶縁柱体33の上面に
印刷、焼成して導電膜を形成し、この導体膜の表面をレ
ーザ照射などにより除去して電子放出部30を形成して
もよい。
【0015】メタルバック膜21及び電極31,41に
は次のように電源が接続されている。すなわち、電子放
出部30の電極31は接地されている。表示部20のメ
タルバック膜21は、スイッチ52を介して、電圧が1
〜30kV程度の直流電源51の+端子に接続されてい
る。制御電極41は、スイッチ54により、電圧が0.
1〜3kV程度の直流電源53の−端子又は接地への接
続が切り替えられる。これにより、表示部20のメタル
バック膜21には、電子放出部30の電極31の電位に
対して正の電位となるような電圧が選択的に印加され、
制御電極41には、電子放出部30の電極31の電位に
対して負の電位となるような電圧が選択的に印加される
ことになる。
【0016】次に、図1に示した蛍光表示管の動作につ
いて説明する。図2は、hを200μm、d1 を1m
m、直流電源51,53の電圧をそれぞれ10kV,2
kVとしたときの外囲器10内の電位分布を示す概念図
である。横軸は表示部20(正確にはメタルバック膜2
1)から制御電極方向の距離[mm]であり、縦軸は電
位[kV]である。太い実線のグラフは、スイッチ52
が閉じ、スイッチ54が開いている状態の電子放出部3
0の直上直下の電位分布を示し、細い実線のグラフは、
同じ状態の電子放出部30の周りの電位分布を示し、点
線のグラフは、スイッチ52,54の両方が閉じている
状態の電子放出部30の周りの電位分布を示している。
【0017】電子放出部30の電極31は接地されてい
るので、スイッチ52を閉じると、表示部20のメタル
バック膜21には電源51より、電子放出部30の電極
31の電位に対して+10kVの電圧が印加される。ス
イッチ54が開いているとき、制御電極41は接地され
るので、電子放出部30の周りの電位分布は細い実線の
グラフのようになり、電子放出部30が配置されている
制御電極41から200μmの高さの電位は1.7kV
程度となる。この電位に対し、電子放出部30自体はゼ
ロ電位であるので、太い実線のグラフに示されるように
電子放出部30の近傍の電位変化は急峻になり、電子放
出部30の近傍に高電界が形成される。この高電界によ
り電子放出源32から電子が引き出され、この電子が蛍
光体膜22に衝突することにより表示部20が発光す
る。このとき電子放出源32から引き出された電子を加
速させる電界はおよそ8kV/mmと従来に比べて極め
て大きいので、発光輝度は従来よりも高くなる。
【0018】ここで、スイッチ52を閉じたままスイッ
チ54を閉じると、制御電極41には電源53より、電
子放出部30の電極31の電位に対して−2kVの電圧
が印加される。このときの電子放出部30の周りの電位
分布は点線のグラフのようになり、電子放出部30が配
置されている位置の電位はゼロとなり、電子放出部30
自体の電位と等しくなる。このため電子放出部30の近
傍に高電界は形成されず、電子放出源32から電子が引
き出されることはないので、表示部20は発光しなくな
る。このように電子放出部30の位置よりもガラス基板
12側に制御電極41を設け、この制御電極41の電位
が電子放出部30の電位に対して負となるような電圧を
選択的に印加することにより、発光・非発光を制御でき
る。
【0019】なお、電子放出源32による電子の電界放
出を停止させるためには、電子放出部30が配置されて
いる位置の電位を電子放出部30自体の電位以下にして
もよい。したがって、この例では、制御電極41に−2
kV以下の電圧を印加してもよい。一般的に言えば、メ
タルバック膜21及び電極31,41のそれぞれの電位
をV21,V31,V41とすると、 V41<(V31−V21)×h/d1 の関係が成り立つようにメタルバック膜21及び電極3
1,41に電圧を印加すればよい。さらに言えば、電子
放出源32はその近傍の電界強度が所定値より大きくな
ると電界放出を開始するため、電子放出源32の近傍の
電界強度が前記所定値以下となるように、制御電極41
に印加する電圧を調整してもよい。
【0020】また、図1に示した蛍光表示管において、
スイッチ54を開いたままスイッチ52を開けば、表示
部20のメタルバック膜21への電圧印加が停止される
ので、表示部20が発光しなくなることは言うまでもな
い。
【0021】(第2の実施の形態)図3は、本発明の第
2の実施の形態である蛍光表示管の構成を示す断面図で
ある。この図では、図1と同一部分を同一符号で示して
いる。図3に示した蛍光表示管は、電源の接続のみが図
1に示した蛍光表示管と異なる。電子放出部30の電極
31はスイッチ57により直流電源55の+端子又は接
地への接続が切り替えられる。直流電源55の電圧は1
〜30kV程度である。また、表示部20のメタルバッ
ク膜21は直流電源56の+端子に接続されている。こ
の直流電源56の−端子は上記直流電源55の+端子に
接続され、これらの直流電源55,56の電圧の和が図
1に示した直流電源51の電圧と同じ値になっている。
制御電極41がスイッチ54により直流電源53の−端
子又は接地に切り替え接続されることは、図1に示した
蛍光表示管と同じである。これにより、電子放出部30
の電極31には正の電圧又はゼロ電圧が選択的に印加さ
れ、制御電極41には負の電圧又はゼロ電圧が選択的に
印加されることになる。
【0022】図3に示した蛍光表示管は、図1に示した
蛍光表示管と同様に、スイッチ54の開閉により表示部
20の発光・非発光を制御できる。すなわち、スイッチ
57が開き、電子放出部30の電極31が接地に接続さ
れているときの回路構成は、図1に示した蛍光表示管に
おいてスイッチ52が閉じている状態と同じになるの
で、スイッチ54を開くと表示部20は発光し、スイッ
チ54を閉じると表示部20は発光しなくなる。
【0023】また、図1に示した蛍光表示管はスイッチ
52により発光・非発光を制御できるのに対し、図3に
示した蛍光表示管はスイッチ57により発光・非発光を
制御できる。図4は、スイッチ54が開き、スイッチ5
7が閉じているときの電子放出部30の周りの電位分布
を示す概念図である。ここでは、hを200μm、d 1
を1mm、直流電源53,55,56の電圧をそれぞれ
2kV,1.7kV,8.3kVとしている。なお、横
軸は表示部20(正確にはメタルバック膜21)から制
御電極方向の距離[mm]であり、縦軸は電位[kV]
である。
【0024】スイッチ54,57の両方を開くと、図1
に示した蛍光表示管と同じ原理により、表示部20は発
光する。ここで、スイッチ54を開いたままスイッチ5
7を閉じると、制御電極41は接地に接続されるので、
電子放出部30の電極31には電源55より、制御電極
41の電位に対して+1.7kVの電圧が印加される。
このときの電子放出部30の周りの電位分布は図4のグ
ラフのようになり、電子放出部30が配置されている位
置の電位は+1.7kVであるから、電子放出部30自
体の電位と等しくなる。このため電子放出部30の近傍
に高電界は形成されず、電子放出源32から電子が引き
出されることはないので、表示部20は発光しなくな
る。
【0025】このスイッチ57による制御では、電子放
出部30の電位が制御電極41の電位に対して正となる
ような電圧を選択的に印加するが、これは制御電極41
の電位が電子放出部30の電位に対して負となるような
電圧を選択的に印加することと同義であり、原理的には
スイッチ54による制御と同じである。しかし、図1に
示した蛍光表示管におけるスイッチ52による制御と比
較すると、スイッチ52による制御は10kVという大
電圧のON・OFFであるのに対して、このスイッチ5
7による制御は10kVより小さい1.7kVのON・
OFFであり、後者の方が比較的小さい電圧を扱うため
制御が容易である。
【0026】(第3の実施の形態)図5は、本発明の第
3の実施の形態である蛍光表示管の構成を示す断面図で
ある。この図では、図1,図3と同一部分を同一符号で
示している。図5に示した蛍光表示管では、電子放出部
30の電極31はスイッチ57により直流電源55の+
端子又は接地への接続が切り替えられる。また、表示部
20のメタルバック膜21はスイッチ52を介して直流
電源56の+端子に接続されている。制御電極41は接
地されている。スイッチ57を開閉することにより、図
3に示した蛍光表示管と同様に、またスイッチ52を開
閉することにより、図1に示した蛍光表示管と同様に、
発光・非発光を制御できる。
【0027】(第4の実施の形態)図6は、本発明の第
4の実施の形態である蛍光表示管の構成を示す図であ
る。この図において、(a)は透視図、(b)はVIb−V
Ib′線方向の断面図、(c)はVIc−VIc′線方向の断面
図である。この蛍光表示管は、Alメタルバック膜12
1と蛍光体膜122とからなる平面視矩形の表示部12
0を複数有し、これらの表示部120は、外囲器10の
短め方向に平行にかつ互いに離間して配置されている。
【0028】また、この蛍光表示管は、平面視矩形の制
御電極141を複数有し、これらの制御電極141は、
外囲器10の長め方向に平行に(すなわち、各表示部1
20に対して垂直な方向に)かつ互いに離間して配置さ
れている。これらの制御電極141上の中央部には、や
はり外囲器10の長め方向に延在する絶縁柱体133が
それぞれ設けられ、これらの絶縁柱体133の上面を覆
うように電極131と電子放出源132とからなる平面
視矩形の電子放出部130がそれぞれ形成されている。
【0029】この蛍光表示管の電源接続は、図1に示し
た蛍光表示管と同様である。すなわち、各電子放出部1
30は接地されている。また、図7に示すように、各表
示部120は、複数のスイッチ52及び抵抗R1 からな
るスイッチ152を介して、直流電源51の+端子に接
続されている。また、各制御電極141は、複数のスイ
ッチ54からなるスイッチ154により、直流電源53
の−端子又は接地への接続が切り替えられる。これによ
り、各表示部120には、各電子放出部130の電位に
対して正の電位となるような電圧が選択的に印加され、
各制御電極141には、各電子放出部130の電位に対
して負の電位となるような電圧が選択的に印加されるこ
とになる。電圧が印加された表示部と、電圧が印加され
ない制御電極との交差する領域のみが発光し、他の領域
は発光しない。したがって、蛍光表示管の発光・非発光
をマトリクス制御することができる。
【0030】図6に示した蛍光表示管では、絶縁柱体1
33に対して、制御電極141が平行方向に形成され、
表示部120が垂直方向に形成されているが、図8に示
す蛍光表示管のように、絶縁柱体233に対して、表示
部220が平行方向に形成され、制御電極241が垂直
方向に形成されていてもよい。この場合、複数の表示部
220は、外囲器10の長め方向に平行にかつ互いに離
間して配置され、複数の制御電極241は、外囲器10
の短め方向に平行に(すなわち、各表示部220に対し
て垂直な方向に)かつ互いに離間して配置される。そし
て、表示部220の中央部の対向位置に、外囲器10の
長め方向に延在する絶縁柱体233が設けられ、これら
の絶縁柱体233の上面を覆うように電子放出部230
が形成される。なお、図8において、221はAlメタ
ルバック膜、222は蛍光体膜、231は電極、232
は電子放出源である。このような構成の蛍光表示管に図
7と同様に電源を接続することにより、発光・非発光を
マトリクス制御することができる。なお、図6,図8に
示した蛍光表示管において、図5に示した蛍光表示管と
同様に電源を接続しても、発光・非発光をマトリクス制
御することができる。
【0031】(第5の実施の形態)図9は、本発明の第
5の実施の形態である蛍光表示管の構成を示す図であ
る。この図において、(a)は透視図、(b)は蛍光表
示管の電源接続を示す図である。図9(a)に示す蛍光
表示管において、制御電極241、絶縁柱体233及び
電子放出部230の配置は図8に示した蛍光表示管と同
じであるが、表示部320はフロントガラス11の内面
のほぼ全域に1つだけ配置されている。
【0032】この蛍光表示管の電源接続は、図3に示し
た蛍光表示管と同様である。すなわち、図9(b)に示
すように、各電子放出部230は複数のスイッチ57及
び抵抗R2 からなるスイッチ357により直流電源55
の+端子又は接地への接続が切り替えられる。また、表
示部320は直流電源56の+端子に接続されている
(図示せず)。また、各制御電極241は、複数のスイ
ッチ54及び抵抗R1 からなるスイッチ354により直
流電源53の−端子又は接地に切り替えられる。これに
より、各制御電極241には、表示部320の電位に対
して負の電位となるような電圧が選択的に印加され、各
電子放出部230には、各制御電極241の電位に対し
て正の電位となるような電圧が選択的に印加されること
になる。電圧が印加されない制御電極と、電圧が印加さ
れない電子放出部との交差する領域のみが発光し、他の
領域は発光しない。したがって、蛍光表示管の発光・非
発光をマトリクス制御することができる。
【0033】(第6の実施の形態)図10は、本発明の
第6の実施の形態である蛍光表示管の構成を示す図であ
る。この図において、(a)は透視図、(b)はXb−
Xb′線方向の断面図、(c)はXc−Xc′線方向の断
面図である。この蛍光表示管も、図6に示した蛍光表示
管と同じく、絶縁柱体433に対して、制御電極が平行
方向に形成され、表示部120が垂直方向に形成されて
いるが、図6に示した蛍光表示管では、絶縁柱体133
の下に制御電極141が形成されているのに対して、図
10示す蛍光表示管では、絶縁柱体433の両サイドに
制御電極441A,441Bが形成されている。このよ
うに絶縁柱体433の周囲に制御電極441A,441
Bを形成しても、図7と同様に電源を接続することによ
り、発光・非発光をマトリクス制御することができる。
【0034】なお、本発明の蛍光表示装置は、蛍光表示
管のみでなく、FEDにも適用することができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の蛍光表示
装置は、対向配置された表示部と制御電極との間に電子
放出部が配置された構成となっている。表示部の電位が
電子放出部の電位に対して正となっているとき、制御電
極の電位を電子放出部の電位に対して負とすることによ
り表示部は発光せず、負としないことにより表示部は発
光する。表示部の電位を高くして発光輝度を高めても、
それに応じて制御電極の電位を調整することにより発光
・非発光の制御を行うことができるので、高輝度で制御
性のよい蛍光表示装置を実現することができる。
【0036】また、複数の表示部と複数の制御電極とを
垂直に配置し、複数の表示部と複数の制御電極とにそれ
ぞれ所定の電圧を選択的に印加することにより、発光・
非発光をマトリクス制御することができる。同様に、複
数の電子放出部と複数の制御電極とを垂直に配置し、複
数の電子放出部と複数の制御電極とにそれぞれ所定の電
圧を選択的に印加することにより、発光・非発光をマト
リクス制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態である蛍光表示管
の構成を示す断面図である。
【図2】 図1に示した蛍光表示管内の電位分布を示す
概念図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態である蛍光表示管
の構成を示す断面図である。
【図4】 図3に示した蛍光表示管内の電位分布を示す
概念図である。
【図5】 本発明の第3の実施の形態である蛍光表示管
の構成を示す断面図である。
【図6】 本発明の第4の実施の形態である蛍光表示管
の構成を示す図である。
【図7】 図6に示した蛍光表示管の電源接続を示す図
である。
【図8】 図6に示した蛍光表示管の変形例を示す図で
ある。
【図9】 本発明の第5の実施の形態である蛍光表示管
の構成を示す図である。
【図10】 本発明の第6の実施の形態である蛍光表示
管の構成を示す図である。
【図11】 カーボンナノチューブからなる電子放出源
を有する従来の蛍光表示管の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10…外囲器、11…フロントガラス(第1の基板)、
12…ガラス基板(第2の基板)、13…スペーサ、2
0,120,220,320…表示部、21,121,
221…メタルバック膜、22,122,222…蛍光
体膜、30,130,230,430…電子放出部、3
1,131,231,431…電極、32,132,2
32,432…電子放出源、33,133,233,4
33…絶縁柱体(支持部材)、41,141,241,
441A,441B…制御電極、51,53,55,5
6…直流電源、52,54,57…スイッチ、152,
154,352,354…スイッチ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長廻 武志 三重県伊勢市上野町字和田700番地 伊勢 電子工業株式会社内 (72)発明者 余谷 純子 三重県伊勢市上野町字和田700番地 伊勢 電子工業株式会社内 (72)発明者 山田 弘 三重県伊勢市上野町字和田700番地 伊勢 電子工業株式会社内 (72)発明者 江崎 智隆 三重県伊勢市上野町字和田700番地 伊勢 電子工業株式会社内 Fターム(参考) 5C032 AA01 AA06 CC10 5C036 EE01 EE19 EF01 EF03 EF06 EF09 EG02 EG15 EG31 EH01 EH04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性を有する第1の基板とこの第1の
    基板に対向配置された第2の基板とを含む外囲器と、 前記第1の基板の内面に形成され陽極と蛍光体膜とから
    なる表示部と、 前記第2の基板の内面における前記表示部の対向位置に
    形成された制御電極と、 前記表示部と前記制御電極との間に配置され電子を電界
    放出する電界放出部とを備えたことを特徴とする蛍光表
    示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の蛍光表示装置において、 前記電界放出部を支持する支持部材を備えたことを特徴
    とする蛍光表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の蛍光表示装置において、 前記支持部材は、前記制御電極上の一部の領域に設けら
    れ上面に前記電子放出部が形成された柱体であることを
    特徴とする蛍光表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の蛍光表示装置において、 前記支持部材は、前記第2の基板の内面に設けられ上面
    に前記電子放出部が形成された柱体であり、 前記制御電極は、前記柱体の周囲に形成されていること
    を特徴とする蛍光表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の蛍光表示装置にお
    いて、 前記支持部材、前記電子放出部、前記表示部及び前記制
    御電極をそれぞれ複数有し、 前記複数の支持部材のそれぞれは、互いに離間しかつ前
    記第2の基板の内面に平行な同一方向に延在し、 前記複数の電子放出部のそれぞれは、前記複数の支持部
    材の上面に形成され、 前記複数の表示部のそれぞれは、互いに離間しかつ前記
    複数の支持部材に垂直な方向に形成され、 前記複数の制御電極のそれぞれは、互いに離間しかつ前
    記複数の支持部材に平行な方向に形成されていることを
    特徴とする蛍光表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の蛍光表示装置において、 前記支持部材、前記電子放出部、前記表示部及び前記制
    御電極をそれぞれ複数有し、 前記複数の支持部材のそれぞれは、互いに離間しかつ前
    記第2の基板の内面に平行な同一方向に延在し、 前記複数の電子放出部のそれぞれは、前記複数の支持部
    材の上面に形成され、 前記複数の表示部のそれぞれは、互いに離間しかつ前記
    複数の電子放出部と対向する位置に形成され、 前記複数の制御電極のそれぞれは、互いに離間しかつ前
    記複数の支持部材に垂直な方向に形成されていることを
    特徴とする蛍光表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の蛍光表示装置において、 前記支持部材、前記電子放出部及び前記制御電極をそれ
    ぞれ複数有し、 前記複数の支持部材のそれぞれは、互いに離間しかつ前
    記第2の基板の内面に平行な同一方向に延在し、 前記複数の電子放出部のそれぞれは、前記複数の支持部
    材の上面に形成され、 前記複数の制御電極のそれぞれは、互いに離間しかつ前
    記複数の支持部材に垂直な方向に形成されていることを
    特徴とする蛍光表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7何れか1項記載の蛍光表示
    装置において、 前記電子放出部は、カーボンナノチューブからなる電子
    放出源を有することを特徴とする蛍光表示装置。
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