JP2002333639A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2002333639A
JP2002333639A JP2001365144A JP2001365144A JP2002333639A JP 2002333639 A JP2002333639 A JP 2002333639A JP 2001365144 A JP2001365144 A JP 2001365144A JP 2001365144 A JP2001365144 A JP 2001365144A JP 2002333639 A JP2002333639 A JP 2002333639A
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liquid crystal
crystal display
display device
conductive particles
contact pad
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Hideki Ichioka
秀樹 市岡
Keiichi Tanaka
恵一 田中
Tomohiko Yamamoto
智彦 山本
Naohito Inoue
尚人 井上
Akishi Fujiwara
晃史 藤原
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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    • G02OPTICS
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    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断線による接続不良を招来することなく、狭
額縁化および実装形態のコンパクト化を図ることができ
る液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 液晶表示装置は、ガラス基板1と対向基
板2との間に液晶層4を有し、ガラス基板1上にはTF
T11およびTFT11を制御する走査線5が配されて
いる。対向基板2上には、液晶層4に電圧を印加する対
向電極17に接続された階調信号線15が走査線5と対
向して配されている。上記両基板1・2間における表示
領域29の外側領域には液晶層4を構成する液晶を封入
するためのシール部3が設けられている。シール部3は
導電性粒子20を有し、導電性粒子20を介して階調信
号線15に接続された上層コンタクトパッド16とガラ
ス基板1上の下層コンタクトパッド12とは導通接続さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MIM(metal ins
ulator metal) やTFT(thin film transistor)等のス
イッチング素子を用いたアクティブマトリクス型の液晶
表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話用ディスプレイとして、
携帯性に優れ、消費電力の小さい液晶ディスプレイがよ
く用いられている。このような液晶ディスプレイとして
は、特に、パッシブ駆動であり、構造が単純で安価であ
るSTN−LCD(super twisted nematic-liquid crys
tal display)が広く用いられている。
【0003】STN−LCDは、図17に示すように、
図示しない液晶層を介して、ガラス等からなるガラス基
板101と対向基板102とが対向するように配されて
いる。また、ガラス基板101と対向基板102との間
における表示領域の外側領域には、シール材からなり、
液晶層を構成する液晶を封入するためのシール部が配さ
れている。
【0004】ガラス基板101は、液晶層に電圧を印加
するための画素電極を兼ねた複数のコモン線103…を
備えている。コモン線103は、COM電極により、基
準信号ドライバとガラス基板101上において接続され
ている。対向基板102は、画素電極を兼ねたセグメン
ト線104…を備えている。セグメント線104は、S
EG電極により、階調信号ドライバと対向基板102上
において接続されている。また、コモン線103とセグ
メント線104とは互いに直交しており、共にITO等
の透明導電性膜により形成されている。
【0005】また、カラーSTN−LCDでは、上記コ
モン線103は、カラーフィルターおよびカラーフィル
ターを保護するオーバーコート上に形成される。このオ
ーバーコートは傷が付きやすく、また、コモン線103
とセグメント線104とが別の基板上に形成されている
ため、オーバーコート上に形成されコモン線103とな
る透明導電性膜は、製造工程上でオーバーコートについ
たかすかな傷によっても断線する虞れがある。さらに、
オーバーコートとITO等の透明導電性膜との密着性
は、例えば、ガラスと透明導電性膜との密着性と比較す
ると極端に悪く、基準信号ドライバや階調信号ドライバ
等の実装工程においてリワークはほとんどできない。
【0006】一方、携帯電話用ディスプレイとして用い
られる中小型パネルでは、一般に、コモン線103の入
力端子は対向基板102上に形成されている。その入力
端子とコモン線103とは、シール部内に分散して配さ
れている導電性粒子を介した転移技術により電気的に接
続されている。以下、この接続部分を転移部と称する。
これにより、コモン線103とセグメント線104とが
同一基板(対向基板102)上に存在することとなる。
【0007】このように、シール部内に配されている導
電性粒子を介して、コモン線103が、対向基板102
上に形成されたITO等からなる透明導電膜に電気的に
転移していることにより、コモン線103の断線を防止
することができ、また、基準信号ドライバや階調信号ド
ライバ等の実装工程におけるリワークができる。さら
に、コモン線103の入力端子が対向基板102上に形
成されていることにより、コモン線103とセグメント
線104とが同一基板(対向基板102)上に存在する
こととなる。これにより、セグメント・コモン一体形成
のドライバを用いることができ、ドライバの実装形態を
よりコンパクトにすることができる。
【0008】しかしながら、上記STN−LCDでは、
隣接転移部間の接続抵抗のばらつきが、表示むらとなっ
て視認される。このため、導電性粒子の分散量の平均値
(平均分散量)をD、分散をσとしたとき、導電性粒子
の分散密度がD−5σ程度に少ない場合でも、転移部の
面積をできるだけ大きくとり、かつ、転移部における導
電性粒子の個数を増やすことにより、接続抵抗のばらつ
きが表示むらとして視認されないようにしなければなら
ない。
【0009】ここで、以下に導電性粒子の分散量のばら
つきについて説明する。
【0010】導電性粒子を分散すると、図18に示すよ
うに、その分散量は、平均分散量Dを中心とした正規分
布で近似できる分布となる。導電性粒子の分散量が平均
分散量Dより多い場合は、転移部における接続を安定し
て確保することができるが、導電性粒子の分散量が平均
分散量Dより少ない場合は、導電性粒子の分散量のばら
つきにより転移部の接続、即ち、転移部の抵抗にばらつ
きが生じる。分散された導電性粒子の分散量の平均分散
量Dからの乖離と存在確率を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】転移部の抵抗のばらつきによる表示むらが
視認されない最低粒子密度をD0 とする。D0 =D−3
σの場合、表1によると、0.15%の割合でコンタク
ト不良が生じることがわかる。即ち、転移部が1パネル
あたり160箇所あるとすると、4.2パネルに1パネ
ルはコンタクト不良が生じることとなる。同様に、D 0
=D−5σの場合は、表1によると、5.73e-5%の
割合でコンタクト不良が生じることがわかる。このと
き、転移部が1パネルあたり160箇所あるとすると、
10908パネルに1パネルはコンタクト不良が生じ
る。分散σはシール材を撹拌する際に自動攪拌装置を用
いることにより、ある程度制御することができるが、平
均分散量Dが決まれば自動的に分散σが決定することに
より、導電性粒子の分散においては、平均分散量Dの決
定が重要となる。
【0013】STN−LCDは、高精細化(256→4
096色)、他階調表示化(65000色)に伴って、
隣接転移部間の接続抵抗のばらつきの許容範囲は小さく
なる。また、高精細化と狭額縁化(非表示領域面積の縮
小化)に伴う狭シール部線幅化に伴って、転移部面積は
どんどん小さくなる。従って、次世代携帯電話に求めら
れる高精細化、他階調表示化、狭額縁化に対してSTN
−LCDにおける、シール部内に分散された導電性粒子
を介しての電気的転移という技術の適用は非常に困難と
なる。
【0014】一方、上記STN−LCDと同様に構造が
単純な液晶表示装置(LCD)としては、MIMや対向
ソース構造のTFT等のスイッチング素子を用いたアク
ティブ駆動の液晶表示装置が提案されている。これらの
液晶表示装置は、上記STN−LCDと比較すると、次
世代携帯電話に求められる高精細化、他階調表示化、狭
額縁化により適している。
【0015】図19に、従来のアクティブマトリクス型
液晶表示装置における一構成例の等価回路図を示す。該
液晶表示装置では、アクティブマトリクス基板となる透
明基板上に、画素電極111がマトリクス状に形成され
ている。また、該透明基板上には、各画素電極111毎
にスイッチング素子であるTFT112が設けられてい
る。各TFT112において、そのドレイン電極に画素
電極111が接続され、ゲート電極は、表示画面におけ
る水平方向(行方向)に並ぶTFT112間で同じ走査
線113に接続され、垂直方向(列方向)に並ぶTFT
112間で同じデータ線114に接続されている。即
ち、各行毎に設けられた走査線113と、各列毎に設け
られたデータ線114とは、画素電極111の周囲にお
いて互いに直交するように配置されている。
【0016】該構成においては、走査線113を介して
ゲート信号が入力されることにより、走査線113に接
続された各TFT112のON/OFFが制御され、T
FT112のON時、データ線114を介してデータ信
号(表示信号)が画素電極111へと入力される。
【0017】また、各TFT112のドレイン電極に
は、画素電極111と共に蓄積容量115を構成する一
方側の電極が個々に接続されている。各蓄積容量115
の絶縁層を介して対向する側の電極は、基準信号線11
6に接続されており、蓄積容量115は液晶層に印加さ
れる電圧を保持する役割を有している。
【0018】このようなアクティブマトリクス型液晶表
示装置では、アクティブマトリクス基板とアクティブマ
トリクス基板と対向するように配されている対向基板と
の間に、液晶層が挟持される。
【0019】ところが、図19に示す構造のアクティブ
マトリクス型液晶表示装置では、同一基板上に走査線1
13とデータ線114とが交差して配設されているた
め、その交差部において断線による接続不良が生じ易
く、その結果、歩留まりが低下し、コスト高となるとい
った問題点がある。
【0020】そこで、このような問題を解決するものと
して、データ線を対向基板側に配設した構造(以下、対
向マトリクス構造と称する)が従来より提案されてい
る。図20、図21に、対向マトリクス構造のアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置の一構成例を示す。
【0021】該液晶表示装置では、ガラス基板120上
に、画素電極124がマトリクス状に設けられると共
に、各画素電極124毎にTFT121が形成されてい
る。各TFT121のドレイン電極(或いはソース電
極)は画素電極124に接続され、ゲート電極は表示画
面の水平方向(行方向)に並ぶTFT121間で同じ走
査線122に接続されている。ここまでは図19の液晶
表示装置と同様である。
【0022】これに対し、各TFT121におけるソー
ス電極(或いはドレイン電極)は、図19の液晶表示装
置のようにデータ信号が供給されるデータ線114に接
続されているのではなく、表示画面の水平方向(行方
向)に並ぶTFT121間で同じ基準信号線123に接
続されている。そして、ガラス基板120と液晶層を介
して対向配置される対向基板125上に、階調信号線1
26がガラス基板120側の走査線122と直交するよ
うに配設されている。なお、この構造では、各階調信号
線126が各画素電極124と対向する部分で対向電極
を兼ねている。
【0023】上記のような対向マトリクス構造のアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置では、走査線122と階
調信号線126との交差部が同一基板上に存在しないた
め、上述したような断線による接続不良による歩留まり
や信頼性の低下の問題を解消できる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図2
0、図21に示した構成によれば、走査線122と階調
信号線126とが別の基板上に形成されているため、S
TN−LCDと同様、カラーフィルター132を保護す
るオーバーコート131上(図21(d)参照)に形成
されるITO等の透明導電性膜である階調信号線126
は、製造工程上でオーバーコート131についたかすか
な傷によっても断線する虞れがある。また、オーバーコ
ート131と階調信号線126との密着性は、例えば、
ガラス基板120と透明導電性膜からなる階調信号線1
26との密着性と比較すると極端に悪く、液晶表示素子
の実装工程においてリワークはほとんどできない。
【0025】そこで、オーバーコート131に感光性を
持たせて実装部分のオーバーコート131を選択的に取
り去ることにより、実装部分のITO等の透明導電性膜
(階調信号線126)をガラス(ガラス基板120)上
に形成する。これにより、上記問題点は解決するが、オ
ーバーコート131に感光性を持たせることにより、オ
ーバーコート131の透過率が低下し、液晶パネルの透
過率あるいは反射率が低下する。また、オーバーコート
131を選択的に除去する工程が増える。さらに、オー
バーコート131が形成されている部分と形成されてい
ない部分とでは段差があり、この段差によりITO等の
透明導電性膜が断線する虞れがある。
【0026】図21(b)に示すように、対向基板12
5上の階調信号線126は、対向電極128および入力
端子127が接続されている。また、ガラス基板120
上には、図20に示した構成の他に、図21(d)に示
すように、ゲート絶縁膜135、図21(a)に示すよ
うに、基準信号線123に接続された入力端子130お
よび走査線122に接続された入力端子129が形成さ
れている。また、液晶を封入するシール部134は、ス
ペーサ136を有する。スペーサ136の径により、セ
ル厚を保持している。
【0027】また、走査線122と階調信号線126と
が別の基板上に形成されていることにより、入力端子1
27と入力端子129とは別の基板上に形成されてい
る。従って、図21(c)に示すように、TAB133
を実装すると液晶表示素子は大きくなり、また、COG
等のコンパクトな実装形態は不可能である。
【0028】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、断線による接続不良を招
来することなく、狭額縁化および実装形態のコンパクト
化を図ることができる液晶表示装置を提供することにあ
る。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、上記の課題を解決するために、スイッチング素子が
配されているスイッチング素子側基板とこれに対向する
対向基板との間に液晶層を有し、上記両基板のうちの一
方の基板上には上記スイッチング素子を制御する第1信
号配線が配され、他方の基板上には上記液晶層に電圧を
印加する第2信号配線が上記第1信号配線と対向して配
されており、上記液晶層を構成する液晶を封入するため
のシール部が、上記両基板間における表示領域の外側領
域に設けられている液晶表示装置において、上記シール
部は導電性粒子を有し、上記両基板間には、導電性粒子
を介して上記第1信号配線または第2信号配線と、該第
1信号配線または第2信号配線に対向する基板とを導通
接続するための転移部が配されていることを特徴として
いる。
【0030】上記の構成によれば、アクティブ駆動の液
晶表示装置において、転移部により、導電性粒子を介し
て第1信号配線または第2信号配線と、該第1信号配線
または第2信号配線に対向する基板とが導通接続する。
即ち、第1信号配線と該第1信号配線に対向する基板と
が導通接続、または、第2信号配線と該第2信号配線に
対向する基板とが導通接続する。一般に、アクティブ駆
動はパッシブ駆動と比較すると、隣り合う転移部の接続
抵抗のばらつきに対する許容範囲が広い。従って、必要
な導電性粒子の数が少なくてすむため、より安価な液晶
表示装置を提供することができる。
【0031】上記の液晶表示装置は、上記両基板(スイ
ッチング素子側基板と対向基板)のうちの一方の基板上
に、第1信号配線の入力端子および第2信号配線の入力
端子が設けられていることが好ましい。
【0032】上記の構成によれば、例えば、第1信号配
線の入力端子に接続する駆動用ICと、第2信号配線の
入力端子に接続する駆動用ICとを同一基板上に実装す
ることができる。従って、例えばTABの液晶パネルへ
の実装工程において液晶表示素子の反転作業を必要とし
ない。これにより、実装作業の効率が上がり、製造コス
トの削減を図ることができる。また、駆動用ICをワン
チップ化することができる。これにより、実装形態のコ
ンパクト化を図ることができ、駆動用ICにかかる部材
コストの削減および製造コストの削減を図ることができ
る。
【0033】上記の液晶表示装置は、転移部が、上記両
基板のうちいずれか一方の基板であって、第1信号配線
の入力端子および第2信号配線の入力端子が設けられて
いる第1基板上に設けられ、該第1基板上に配されてい
る第1信号配線または第2信号配線と接続されている第
1コンタクトパッドと、上記両基板のうち他方の基板で
ある第2基板上に設けられ、該第2基板上に配されてい
る第1信号配線または第2信号配線と接続されている第
2コンタクトパッドと、第1コンタクトパッドおよび第
2コンタクトパッドに接続される導電性粒子とからなる
ことが好ましい。
【0034】上記の構成によれば、導電性粒子、第1コ
ンタクトパッドおよび第2コンタクトパッドにより、第
1信号配線と該第1信号配線に対向する基板、または、
第2信号配線と該第2信号配線に対向する基板とを導通
接続することができる。これにより、同一基板上に、第
1信号配線の入力端子および第2信号配線の入力端子を
配することができ、例えばTABの液晶パネルへの実装
工程において液晶表示素子の反転作業を必要としない。
これにより、実装作業の効率が上がり、製造コストの削
減を図ることができる。
【0035】上記の液晶表示装置は、第1コンタクトパ
ッドと第2コンタクトパッドとは、抵抗がほぼ同じであ
ることが好ましい。
【0036】上記の構成によれば、シール部内に分散さ
れている導電性粒子の位置のばらつきによる第1コンタ
クトパッドと上記第2コンタクトパッドとの接続抵抗の
ばらつきを抑制することができる。従って、表示むらの
発生を抑制することができ、表示品位の良好な液晶表示
装置を提供することができる。
【0037】上記の液晶表示装置は、第1信号配線と該
第1信号配線に信号を供給する第1信号発生回路との
間、または、第2信号配線と該第2信号配線に信号を供
給する第2信号発生回路との間に、転移部が配されてい
ることが好ましい。
【0038】上記の構成によれば、第1信号配線や第2
信号配線の引き回し配線部を小さくすることができ、液
晶表示装置における額縁面積(非表示領域)を狭くする
ことができる。これにより、液晶表示装置の狭額縁化を
図ることができる。
【0039】上記の液晶表示装置は、導電性粒子の平均
分散量をD個/mm2 とし、上記両基板と平行方向にお
ける転移部の面積をSmm2 とすると、1000≧D>
5/Sを満足することが好ましい。また、上記導電性粒
子の平均分散量は、600≧D>5/Sを満足すること
がより好ましく、また、400≧D>5/Sを満足する
ことがさらに好ましい。
【0040】上記の構成によれば、シール部の密着力不
足、セル厚の均一性の低下および導電性粒子の凝集によ
る配線間リーク発生率の増加を防止することができ、高
温高湿条件下でも液晶表示装置の信頼性の低下を防止す
ることができる。従って、高歩留りで高精細、狭ピッチ
の液晶パネルを形成することができる。これにより、信
頼性の高い液晶表示装置を提供することができる。
【0041】上記の液晶表示装置は、第1基板が、スイ
ッチング素子が配されているスイッチング素子側基板で
あることが好ましい。
【0042】上記の構成によれば、スイッチング素子側
基板に、第1信号配線の入力端子および第2信号配線の
入力端子が設けられている。これにより、製造工程の増
加を伴うことなく、例えば、スイッチング素子側基板の
材料であるガラスやスイッチング素子側基板上に形成さ
れた無機膜上に、第1信号配線の入力端子および第2信
号配線の入力端子を形成することができる。従って、第
1信号配線の入力端子および第2信号配線の入力端子の
密着性が良好であり、強度の向上を図ることができる。
【0043】また、スイッチング素子を形成するスイッ
チング素子側基板は、低抵抗な金属配線を必ず有する。
一方、対向基板上には、例えば画素電極を兼ねたITO
等からなる単層の透明導電膜のみにて配線を形成する。
一般に、ITO等の透明導電膜は、透過率を重視するた
め、TaやAl等からなる金属配線と比較すると、抵抗
が高く、配線の引き回しを行う際にも配線ピッチを広く
とらざるをえない。
【0044】しかしながら、スイッチング素子側基板
に、第1信号配線の入力端子および第2信号配線の入力
端子が設けられていることにより、低抵抗な配線での引
き回しが可能となる。これにより、狭額縁化、実装形態
のコンパクト化を図ることができる。
【0045】上記の液晶表示装置は、第1信号配線の入
力端子および第2信号配線の入力端子は、第2基板上に
配されている第1信号配線または第2信号配線よりも抵
抗が小さい導電性材料からなることが好ましい。
【0046】上記の構成によれば、第1信号配線の入力
端子および第2信号配線の入力端子の線幅、即ち、配線
ピッチを狭くすることができ、狭ピッチのCOG構造と
することができる。また、液晶表示素子の額縁面積(非
表示領域)を狭くすることができ、狭額縁化、実装形態
のコンパクト化および実装領域の縮小化を図ることがで
きる。
【0047】上記の液晶表示装置は、上記両基板のうち
少なくとも一方の基板上には、開口部を有する絶縁膜が
設けられ、該開口部内には、第1コンタクトパッドまた
は第2コンタクトパッドが配されていることが好まし
い。
【0048】絶縁膜が形成されていない場合、導電性粒
子を用いて電気的に接続する必要のない領域において
は、配線間リークを避けるべく、導電性粒子の径より大
きな配線間ギャップ、即ち、隣り合う転移部間の距離を
確保する必要がある。
【0049】しかしながら、上記の構成によれば、開口
部内に配された導電性粒子のみによって、第1コンタク
トパッドと第2コンタクトパッドとを接続することがで
きる。このように、導電性粒子を用いて電気的に接続す
る必要のない領域に絶縁膜を形成することにより、配線
間ギャップを導電性粒子の径以下とすることができる。
これにより、入力端子における引き回し配線部に要する
領域の面積を小さくすることができる。従って、導電性
粒子を介した配線間リークを発生させることなく、液晶
表示装置の狭額縁化を図ることができる。また、分散さ
れた導電性粒子が凝集しても、隣り合う転移部間におけ
る配線間リークの発生を抑制することができる。
【0050】上記の液晶表示装置は、導電性粒子が弾性
を有することが好ましい。
【0051】上記の構成によれば、対向する2枚の基板
を圧着・固定する際、弾性を有する導電性粒子は、両基
板の間である程度変形した状態となる。これにより、第
1コンタクトパッドと第2コンタクトパッドとの接続面
積を十分に確保することができ、良好な電気的導通を図
ることができる。従って、第1コンタクトパッドと第2
コンタクトパッドとの接続抵抗を低くすることができ、
第2信号配線への信号のなまりを抑制することができ
る。
【0052】上記の液晶表示装置は、導電性粒子の形状
が球であり、その径は、上記シール部におけるセル厚よ
り大きいことが好ましい。
【0053】上記の構成によれば、導電性粒子は、少し
変形した状態で第1コンタクトパッドと第2コンタクト
パッドとの電気的接続を可能にする。従って、対向する
2枚の基板間のセル厚にばらつきや変化があったとして
も、導電性粒子が変形することにより、電気的接続を保
持することができる。これにより、安定した電気的接続
が可能となり、セル厚のばらつきや変化に対してより安
定した状態を可能にすることができる。
【0054】上記の液晶表示装置は、導電性粒子が、液
晶層とシール部との界面から50μm以上離れた領域に
のみ配されていることが好ましい。
【0055】一般に、STN−LCDと比較すると、ア
クティブマトリクス型の液晶表示装置に用いられる電圧
保持型の液晶表示素子は、液晶の電圧保持能力の経時劣
化が及ぼす画質劣化が大きい。このような液晶の電圧保
持能力の経時劣化は、シール部を構成するシール材から
の不純物の溶出やイオンの電離等が原因である。
【0056】しかしながら、上記の構成によれば、導電
性粒子からの溶出成分、あるいは、イオンの電離の影響
による、液晶の電圧保持率低下およびシール部近傍での
表示むらを防止することができる。これにより、液晶表
示装置の画質の経時劣化を防止することができ、安定し
た信頼性を有する液晶表示装置を提供することができ
る。
【0057】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図12、図17に基づいて説
明すれば、以下の通りである。
【0058】液晶表示装置は、図1(e)に示すよう
に、ガラスからなるガラス基板1(スイッチング素子側
基板、第1基板)と対向基板2(第2基板)とが、シー
ル部3を介して対向され、両基板1・2の間には液晶が
封入され、媒体層である液晶層4が形成されている。
【0059】また、アクティブマトリクス基板であるガ
ラス基板1上には、走査線5(第1信号配線)とドレイ
ン電極6と基準電極7と窒化シリコン膜8とを備えた薄
膜トランジスタ(以下、TFT:Thin Film Transistor
と称する)11、画素電極9、基準信号線10および下
層コンタクトパッド12(第1コンタクトパッド)が配
されている。
【0060】画素電極9はマトリクス状に配されてお
り、各画素電極9毎に、3端子のスイッチング素子であ
るTFT11が配設されている。TFT11も画素電極
9に対応してマトリクス状に配置されている。
【0061】各TFT11において、ゲート電極は表示
画面の水平方向(行方向)に並ぶTFT11間で同じ走
査線5に接続されている。また、そのドレイン電極6に
画素電極9が接続され、ソース電極である基準電極7
に、表示画面の水平方向(行方向)に並ぶTFT11間
で同じ基準信号線10に接続されている。
【0062】また、ゲート電極上には、図示しない真性
半導体層と活性半導体層とが形成されている。真性半導
体層はTFT11のチャネル部であり、その上に形成さ
れているドレイン電極6と基準電極7とを結ぶ電流の通
路である。活性半導体層はドレイン電極6と基準電極7
とのコンタクトを図る。
【0063】走査線5を覆うようにガラス基板1の略全
面に形成されている窒化シリコン膜8は、ゲート絶縁膜
である。窒化シリコン膜8は開口部8aを有する。開口
部8a内には基準信号線10の一部が露出しており、こ
れにより、基準信号線10と基準電極7とは接続され
る。
【0064】基準電極7、ドレイン電極6および画素電
極9は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜に
より形成されている。
【0065】走査線5と基準信号線10とは平行に配さ
れており、図1(c)に示すように、走査線5の入力端
子5aと基準信号線10の入力端子10aとは駆動用I
C22(第1信号発生回路)に接続されている。
【0066】また、図1(a)に示すように、表示領域
29の外側領域には、走査線5と平行方向に下層コンタ
クトパッド12が配されている。下層コンタクトパッド
12は、後述する上層コンタクトパッド16と共に転移
部24を構成し、駆動用IC23(第2信号発生回路)
と接続する後述の階調信号線15の入力端子15aに接
続されている(図1(c)参照)。ここで、階調信号線
15の入力端子15aは階調信号線15の引き回し配線
も兼ねている。
【0067】走査線5、入力端子5a、基準信号線1
0、入力端子10a、下層コンタクトパッド12および
入力端子15aはTaからなり、同一の工程で形成され
る。
【0068】なお、走査線5、入力端子5a、基準信号
線10、入力端子10a、下層コンタクトパッド12お
よび入力端子15aの材料は、金属であればよく、A
l、Cr、Ti、Mo、Cu等であってもかまわない。
【0069】一方、図1(e)に示すように、対向基板
2上には、赤、青、緑の各色のカラーフィルターおよび
ブラックマトリクスを有するカラーフィルター層18が
配されており、このカラーフィルター層18を覆うよう
にオーバーコート膜19が配されている。オーバーコー
ト膜19上には、階調信号線15(第2信号配線)、上
層コンタクトパッド16(第2コンタクトパッド)およ
び対向電極17が配されている。
【0070】階調信号線15はデータ信号が供給される
データ線であり、ガラス基板1上の走査線5と直交する
ように配設されている。該構造では、図1(b)に示す
ように、各階調信号線15が、各画素電極9と対向する
部分で対向電極17を、下層コンタクトパッド12と対
向する部分で上層コンタクトパッド16を兼ねている。
【0071】階調信号線15は、ITO等の透明導電膜
により形成されている。即ち、対向電極17はITO等
からなる透明電極である。対向電極17は、画素電極9
と液晶層4を挟んで対向して配されており、画素電極9
と共に液晶を駆動する。また、上層コンタクトパッド1
6もITO等の透明導電膜により形成されている。
【0072】また、図1(a)に示すように、液晶層4
を構成する液晶を封入するためのシール部3が、ガラス
基板1と対向基板2との間における表示領域29の外側
領域に設けられている。シール部3は、紫外線硬化樹脂
であるシール材からなり、図1(d)に示すように、ス
ペーサ21および導電性粒子20を有する。例えば、こ
のシール材は、熱硬化型のエポキシ樹脂とするのが好ま
しい。
【0073】転移部24は、シール部3の導電性粒子2
0、下層コンタクトパッド12および上層コンタクトパ
ッド16により構成されている。
【0074】以下、転移部24について詳細に説明す
る。
【0075】シール部3におけるスペーサ21は、その
径によりセル厚を制御するためのものである。スペーサ
21は、ガラス等からなり弾性を有さない。例えば、シ
ール材におけるスペーサ21には、直径6μmのガラス
ファイバーを用い、その割合は、1wt%とするのが好
ましい。セル厚は、シール部3内で最も総膜厚の厚い領
域上に存在するスペーサ21の径によって決定される。
【0076】また、導電性粒子20は、スペーサ21の
径よりも大きい径を有し、弾性を有する樹脂等からなる
球状の粒子の表面を、NiやAu等の導電性材料により
被覆して形成されている。例えば、シール材は、樹脂の
表面に0.1μm程度の金メッキを施した粒子であり弾
性を有する導電性粒子20を1wt%均一に混ぜ、か
つ、脱泡したものが好ましい。
【0077】導電性粒子20を介して上層コンタクトパ
ッド16と下層コンタクトパッド12とは電気的に接続
される。即ち、転移部24を介して、階調信号線15は
ガラス基板1上に転移する。
【0078】以下、ガラス基板1と対向基板2とを貼り
合わせる際におけるシール材中の導電性粒子20の挙動
を図6に基づいて説明する。
【0079】シール部3となるシール材中には、スペー
サ21と導電性粒子20とを熱硬化性を有するシール材
中に混入し、均一な分散となるよう攪拌する。その後、
例えばガラス基板1上にシール材を、例えば印刷法によ
り塗布する(図6(a))。このとき導電性粒子20
は、シール材中に積み重なるように分散されている。
【0080】次に、ガラス基板1と対向基板2とを貼り
合わせた後、導電性粒子20が変形する程度のプレス圧
にて圧力を加える(図6(b))。このとき、導電性粒
子20の球径とセル厚とが同一となることろまでシール
材が広がりながら、導電性粒子20は同一平面上にラン
ダムに分散される。
【0081】さらに、圧力を加えると導電性粒子20は
変形しはじめる(図6(c))。そして、導電性粒子2
0が、スペーサ21が保持するセル厚、即ちスペーサ2
1の径と同等の厚さになるまで変形することにより、導
電性粒子20の位置は固定される。
【0082】ここで、シール部3も導電性粒子20が変
形していく過程において広がっていき、導電性粒子20
が、スペーサ21が保持するセル厚と同等の厚さになっ
た時点でシール部3の広がりは止まる。その状態にて加
熱することにより、ガラス基板1と対向基板2とは圧着
・固定される。なお、図6(d)は、シール部3をガラ
ス基板1側から見た平面図である。また、導電性粒子2
0の大きさとしては、上層コンタクトパッド16と下層
コンタクトパッド12とを電気的に接続する部分で僅か
に変形する大きさ、即ち、上層コンタクトパッド16と
下層コンタクトパッド12との間のセル厚より大きい球
径が必要である。
【0083】これにより、シール部3の端部には、導電
性粒子20の存在しない領域W1(図6(d)参照)を
形成することができる。なお、その領域W1はシール材
の塗布量、導電性粒子20の径およびスペーサ21の径
により変化する。ここで、導電性粒子20の径とスペー
サ21の径とが同一の場合、導電性粒子20が変形せ
ず、シール部3が広がらないため、領域W1を形成する
ことができない。このため、導電性粒子20の径はスペ
ーサ21の径より、必ず大きいものでなければならな
い。
【0084】なお、入力端子5a・10a・15aは、
対向基板2上に設けられていてもよく、その場合は、転
移部24を介して、走査線5および基準信号線10が対
向基板2上に転移することとなる。
【0085】以上のように、ガラス基板1と対向基板2
とは圧着・固定されるため、弾性を有する導電性粒子2
0は、図1(e)に示すように、ガラス基板1と対向基
板2との間である程度変形した状態となる。これによ
り、上層コンタクトパッド16と下層コンタクトパッド
12との接続面積を十分に確保することができ、良好な
電気的導通を図ることができる。従って、上層コンタク
トパッド16と下層コンタクトパッド12との接続抵抗
を低くすることができ、階調信号線15への信号のなま
りを抑制することができる。
【0086】また、一般に、STN−LCDと比較する
と、アクティブマトリクス型の液晶表示装置に用いられ
る電圧保持型の液晶表示素子は、液晶の電圧保持能力の
経時劣化が及ぼす画質劣化が大きい。このような液晶の
電圧保持能力の経時劣化は、シール材からの不純物の溶
出やイオンの電離等が原因である。
【0087】しかしながら、上記のように、シール部3
の端部に、導電性粒子20の存在しない領域W1が形成
されており、また、その領域W1の幅が50μm以上の
場合、即ち、液晶層4とシール部3との界面から50μ
m以上離れた領域にのみ導電性粒子20が配されている
場合は、シール材からの溶出成分、あるいは、イオンの
電離の影響による、液晶の電圧保持率低下およびシール
部3近傍での表示むらを防止することができる。これに
より、液晶表示装置の画質の経時劣化を防止することが
でき、安定した信頼性を有する液晶表示装置を提供する
ことができる。また、シール部3から導電性粒子20が
はみ出すこともなく、製造工程において、コンタミネー
ションの発生もない。
【0088】なお、転移部24は、図1(c)・図2
(a)に示すように、走査線5と平行方向に配される構
造としてもよいが、転移部24のピッチが狭く、狭い領
域での転移が必要な場合は、転移部24を図2(d)に
示すような千鳥状の構造としてもよい。
【0089】また、転移部24は、階調信号線15や走
査線5と、駆動用IC23との間に配されている。これ
により、階調信号線15の引き回し配線部を小さくする
ことができ、液晶表示装置における額縁面積(非表示領
域)を狭くすることができる。これにより、液晶表示装
置の狭額縁化を図ることができる。
【0090】以上のように、ガラス基板1上には、階調
信号線15の入力端子15a、走査線5の入力端子5a
および基準信号線10の入力端子10aが配されてい
る。これにより、駆動用IC22および駆動用IC23
を、ガラス基板1上、即ち、同一基板上に実装すること
ができる。
【0091】従って、駆動用IC22・23のベース基
板であるTAB(tape automated bonding)の液晶パネ
ルへの実装工程において、液晶表示素子の反転作業を必
要とせず、連続して、入力端子15a・5a・10aに
おける駆動用IC22・23への接続部に対し、走査線
5、基準信号線10、階調信号線15に対する信号電圧
入力用の駆動用IC22・23を実装することができ
る。あるいは、TABの接続部に対し、走査線5、基準
信号線10、階調信号線15への信号電圧入力用のTA
Bを実装することができる。この結果、実装作業の効率
が上がり、製造コストの削減を図ることができる。
【0092】また、駆動用IC22・23、TAB等の
実装部分を備えた配線の入力端子(入力端子15a・5
a・10a)が同一基板上に形成されているので、配線
の引き回しによって、図12(a)(b)に示すよう
に、駆動用IC26をワンチップ化することができる。
これにより、実装形態のコンパクト化を図ることがで
き、駆動用IC26にかかる部材コストの削減および製
造コストの削減を図ることができる。
【0093】さらに、入力端子15aを、対向基板2上
に配されており樹脂からなるオーバーコート膜19上で
はなく、ガラスからなるガラス基板1上(ガラス表面
上、もしくはガラス基板1上に成膜される無機膜上)に
形成することができる。このため、入力端子15aとガ
ラス基板1の機械的強度および密着力を上げることがで
き、取り扱い時の端子部の破損がなくなると共に、TA
B等の実装不良の際の実装のリワーク処理が容易にな
り、歩留りを向上させることができる。
【0094】また、TFT11が配されているガラス基
板1上に、入力端子15aは、入力端子5aおよび入力
端子10aと同様、Ta等の金属膜により形成されてい
る。金属膜は一般に、ITO等の透明導電膜と比較する
と抵抗が小さいため、対向基板2上に対向電極17およ
び階調信号線15の形成材料と同じITO等の透明導電
膜で形成する場合と比べ、入力端子15aの線幅、即
ち、配線ピッチを狭くすることができ、狭ピッチのCO
G(Chip on Glass )構造とすることができる。また、
液晶表示素子の額縁面積(非表示領域)を狭くすること
ができる(狭額縁化を図ることができる)。これによ
り、液晶表示装置の狭額縁化、実装形態のコンパクト化
および実装領域の縮小化を図ることができる。
【0095】また、走査線5と階調信号線15とが同一
基板上で交差することがないため、走査線5や階調信号
線15の断線による接続不良を招来することがなく、歩
留まりの向上を図ることができ、これにより、信頼性の
高い液晶表示装置を提供することができる。
【0096】以下、液晶の駆動原理について説明する。
【0097】液晶表示装置は、画面を表示するために、
時分割された表示データを、走査線5…に沿って順次走
査する。
【0098】例えば、ある走査線5を水平走査する場
合、その走査線5にTFT11をON状態にするゲート
電圧が印加される。このとき、その他の走査線5…はT
FT11をOFF状態にするゲート電圧が印加されてい
る。こうして、走査線5の水平走査のときには、その走
査線5のみのTFT11がON状態となり、基準信号線
10に印加されている画素電圧がソース電極である基準
電極からドレイン電極6を経て、走査線5の画素電極9
に加わる。このとき、画素電極9に与えられた電荷が電
荷蓄積容量に蓄積される。また、階調信号線15に印加
されている信号電圧(データ信号)が対向電極17によ
り液晶層4に印加される。こうして画素電極9に印加さ
れた画素電圧と、対向電極17に印加された信号電圧と
の電位差によって、各々の画素電極9上の液晶は駆動さ
れる。
【0099】以下に、液晶表示装置の製造工程の一例に
ついて説明する。
【0100】まず、ガラス基板1上に、Ta等の金属膜
をスパッタリング法により成膜した後、フォトリソグラ
フィー法を用いて所望の形状にパターニングすることに
より、走査線5、走査線5の入力端子5a、基準信号線
10、基準信号線10の入力端子10a、下層コンタク
トパッド12および階調信号線15の入力端子15aを
形成する。ここで、入力端子15aと下層コンタクトパ
ッド12とは電気的導通が図れるように連続的なパター
ンとする。
【0101】そして、走査線5を覆うようにしてガラス
基板1の略全面に窒化シリコン膜8をプラズマCVD
(Chemical Vapor Deposition )法により成膜する。そ
の後、フォトリソグラフィー法を用いて入力端子5a・
10a・15a、および、基準信号線10上のうち後に
基準電極7が形成される領域上の窒化シリコン膜8を除
去するようにパターニングする。これにより、基準信号
線10上のうち後に基準電極7が形成される領域上に
は、開口部8aを形成することができる。
【0102】次に、走査線5上、または、走査線5と電
気的に接続される図示しないゲート電極上に、ノンドー
プのアモルファスシリコンからなる図示しない真性半導
体層と、P(リン)をドープしたアモルファスシリコン
からなる図示しない活性半導体層とを、プラズマCVD
法により連続して成膜する。そして、フォトリソグラフ
ィー法を用いて、真性半導体層および活性半導体層を島
状にパターニングする。
【0103】続いて、透明導電膜であるITO膜をスパ
ッタリング法により成膜した後、フォトリソグラフィー
法を用いて所望の形状にパターニングすることにより、
基準電極7、ドレイン電極6および画素電極9を形成す
る。このとき、先に形成した島状の活性半導体層のう
ち、基準電極7とドレイン電極6との間(チャネル部)
の活性半導体層も除去する。ここで、ドレイン電極6と
画素電極9とは、電気的導通が図れるように連続的に繋
がったパターンとする。また、基準信号線10上のうち
基準電極7が形成される領域上の窒化シリコン膜8は除
去され、開口部8aが設けられているため、基準電極7
は基準信号線10と電気的に接続されることとなる。
【0104】このようにして、走査線5とドレイン電極
6と基準電極7とにより構成されるTFT11、基準信
号線10、画素電極9、入力端子5a・10a・15a
および下層コンタクトパッド12を形成する。
【0105】さらに、印刷法により図示しない配向膜を
形成した後、配向膜にラビング法により配向処理を施
し、配向膜上に、表示領域29におけるセル厚を均一に
保つためのセル内スペーサである図示しないプラスティ
ックビーズを分散する。
【0106】一方、対向基板2上には、透明導電膜であ
るITO膜をスパッタリング法により成膜した後、フォ
トリソグラフィー法を用いて所望の形状にパターニング
することにより、対向電極17、階調信号線15および
上層コンタクトパッド16を形成する。ここで、対向電
極17、階調信号線15および上層コンタクトパッド1
6は互いに電気的導通を図れるように連続的なパターン
とする。なお、このとき対向基板2には、あらかじめ黒
色樹脂層と赤、青、緑の色層とを有するカラーフィルタ
ー層18および平坦性、耐薬品性を有し、樹脂からなる
オーバーコート膜19が形成されたものを用いる。
【0107】さらに、印刷法により図示しない配向膜を
形成した後、配向膜にラビング法により配向処理を施
す。
【0108】次に、印刷法により、対向基板2上にシー
ル材を塗布し、110℃で10分仮焼きを行った後、ガ
ラス基板1と対向基板2を貼り合わせる。その後、例え
ば、2kg/cm2の圧力を加えた状態にて180℃で約90
分焼成する。さらに、液晶を両基板1・2間に注入して
シール材にて封止する。こうしてガラス基板1と対向基
板2とは圧着・固定され、液晶パネルが完成する。な
お、シール材の塗布は、ディスペンサーを用いてもかま
わない。
【0109】次に、液晶パネルの点灯検査を経た後、駆
動用IC22を入力端子5a・10aに実装し、また、
駆動用IC23を入力端子15aに実装することによ
り、液晶表示素子を形成する。
【0110】さらに、上記液晶表示素子の両面に図示し
ない偏光板を配置し、冷陰極管からなる光源、拡散板、
導光板、反射板、コントロール基板等を装着することに
より、液晶表示装置を形成する。
【0111】このように、入力端子15aは、走査線5
および基準信号線10と同一工程で形成することが可能
であるため、工程数を増やすことなく形成することがで
きる。
【0112】以下、シール部3における導電性粒子20
の分散量について説明する。シール部3への導電性粒子
20の分散量は、転移部24における抵抗ばらつきの許
容範囲と、シール部3の密着性の低下、セル厚の面内均
一性の低下、導電性粒子20の凝集による配線間リーク
発生率の増加等に寄与する導電性粒子20の数とにより
決定する。
【0113】まず、導電性粒子20の平均分散量を決定
するにあたり、図17に示すSTN−LCDのようにパ
ッシブ駆動を行う場合と、本実施の形態の図1に示す液
晶表示装置のようにアクティブ駆動を行う場合とにおけ
る、隣接配線間の転移部の抵抗ばらつきに伴う信号遅延
の許容範囲の違いについて説明する。
【0114】アクティブ駆動の場合、図3(a)に示す
ように走査線5の信号がオンになっているときには、階
調信号線15や基準信号線10の電位と同電位になるよ
うに、対向電極17および画素電極9に電位が充電され
る。従って、走査線5の信号がオンからオフになるとき
の階調信号線15や基準信号線10の最終到達電位によ
り液晶表示素子の階調が決まる。従って、図3(b)に
示すような遅延1であっても遅延2であっても遅延3で
あっても、最終到達電位が同じであれば表示される液晶
表示素子の階調も同じである。ただし、遅延4のように
最終到達電位が異なる場合は、液晶表示素子の階調は異
なる。しかしながら、隣接配線間(隣り合う転移部24
…)の接続抵抗に少々のばらつきがあっても、最終到達
電位が同じであれば表示される液晶表示素子の階調も同
じであり、信号遅延の違いによって表示の均一性が損な
われることはない。
【0115】一方、図3(c)(d)に示すように、パ
ッシブ駆動の場合、コモン線103(図17参照)がオ
ンとなっているときの、コモン線103の電位とセグメ
ント線104の電位との差で階調を表現している。その
結果、ダイナミックレンジである白表示と黒表示との実
効値の差は0.2V程度となり、アクティブ駆動の4V
と比較するとその値は1/20程度と小さい。また、図
3(e)に示すように、パッシブ駆動の場合は、コモン
線103のコモン信号の振幅が大きいため、遅延1と遅
延2との差が液晶の実効値に与える影響は大きい。
【0116】このように、パッシブ駆動の場合は、隣接
配線間(隣接するセグメント線104…)の接続抵抗の
わずかなばらつきによる信号遅延の違いによって、表示
の均一性が損なわれ、表示むらが発生する。なお、コモ
ン線103はアクティブ駆動の走査線5に相当するもの
であり、セグメント線104はアクティブ駆動の階調信
号線15に相当するものである。
【0117】以上のように、アクティブ駆動はパッシブ
駆動と比較すると、隣接配線間の信号遅延のばらつき許
容範囲、即ち、接続抵抗のばらつきに対する許容範囲が
広い。
【0118】次に、上述したばらつき許容範囲がアクテ
ィブ駆動とパッシブ駆動とでどれくらいの違いがあり、
導電性粒子20の平均分散量は、どれくらい必要なのか
を確認した結果を図4に示す。
【0119】ここで、図4は、転移部24におけるガラ
ス基板1と平行方向の形状を、例えば長方形とし、その
一辺を1mmで一定として、転移部24の幅、即ち、上
記長方形の面積を変化させたときに必要な導電性粒子2
0の平均分散量を示している。
【0120】同図に示すように、例えば、転移部24の
幅が100μmの液晶パネルを作成するとき、パッシブ
駆動の場合は300個/mm2 以上の導電性粒子20が
必要なのに対し、アクティブ駆動の場合は60個/mm
2 以上あれば十分である。同様に、転移部24の幅が6
0μmのとき、パッシブ駆動の場合は500個/mm 2
以上の導電性粒子20が必要なのに対し、アクティブ駆
動の場合は100個/mm2 以上あれば十分である。ま
た、転移部24の幅が30μmのときは、パッシブ駆動
の場合は1000個/mm2 以上の導電性粒子20が必
要なのに対し、アクティブ駆動の場合は200個/mm
2 以上あれば十分である。
【0121】更に、分散量を変更することによる転移部
24に存在する導電性粒子20の平均個数に対する、不
良パネルの発生状況を確認した結果を、表2および図2
2に示す。
【0122】
【表2】
【0123】この時、転移パッド面積Sを0.025m
2 とし、分散量を変化させた時の平均導電性粒子数を
確認すると共に、それぞれの場合でパネルを作成した場
合の転移不良に伴う点灯不良の発生状況の確認を行なっ
た。この時の転移不良とは、シール内に分散された導電
性粒子20が転移部24に1個も無く、電気的導通が図
れなかった場合、かつ、導電性粒子20が存在はしてい
るが、抵抗ばらつきの影響で表示ムラ等の不具合が見ら
れた場合とし、点灯状態にて前記確認を行なった。な
お、この時、確認に使用したパネルは、配線数が660
本のものを使用した。
【0124】転移部24に存在する導電性粒子20の平
均個数が3個程度の場合、確認した全てのパネルにおい
て、導電性粒子20が存在しない転移場所があり、転移
不良が見られた。また、導電性粒子20の平均個数が4
個程度の場合、35パネル確認して、3パネルに転移不
良が見られ、約1割の確率で不良が発生した。この時も
不良原因は導電性粒子20が存在しないことによる転移
不良であった。
【0125】これに対し、導電性粒子20の平均個数が
5個程度の場合、355パネル確認したが、いずれのパ
ネルも、導電性粒子20が存在しないことによる転移不
良、かつ、導電性粒子20は存在するが表示ムラが見ら
れる転移不良共に見受けられなかった。また同様に、導
電性粒子20の平均個数が10個程度の場合、329パ
ネル確認したが、いずれのパネルも転移不良は見られな
かった。
【0126】さらに、導電性粒子20の平均個数が5個
程度の場合、転移部24に導電性粒子20が1個しか存
在しない箇所も身受けられたが、表示ムラ等の導電性粒
子による転移が原因である不良は確認されなかった。つ
まり、導電性粒子20が少なくとも1個、転移部24に
存在すれば、抵抗的にも十分であることが、この結果か
らも容認できる。
【0127】これらの結果から、1つの転移部24につ
いて考えると、その1つの転移部24に平均5個以上の
導電性粒子20が存在するのに必要な分散量を決定して
分散させることにより、不良発生率も限りなく0に近く
なり、十分に生産可能なレベルとなることが分かる。
【0128】つまり、導電性粒子20の平均分散量をD
個/mm2 、転移部24の面積をSmm2 とすると、導
電性粒子の分散量Dは、5/S以上であれば、不良発生
率は限りなく0に近いものとなることが分かる。
【0129】ここで、平均分散量が多過ぎる場合は、シ
ール部3の密着性の低下、セル厚の面内均一性の低下、
導電性粒子20の凝集による配線間リーク発生率の増加
等の問題が発生する。その平均分散量と不良との関係を
表3に示す。なお、表3においては、配線間ギャップ
(隣り合う転移部24・24間の距離)は15μmとし
ている。
【0130】
【表3】
【0131】表3に示すように、導電性粒子20の平均
分散量が1200個/mm2 の場合、1%程度の確率に
て配線間リークが発生する。それに対し、平均分散量が
1000個/mm2 の場合、配線間リークが発生する確
率は1%以下と、液晶表示装置の生産を行うにあたり、
問題のないレベルであった。また、導電性粒子20の平
均分散量がさらに少ない場合は、配線間リークが発生す
る確率がさらに軽減されることはいうまでもない。
【0132】また、導電性粒子20の平均分散量と密着
力との関係においては、密着力がガラス強度を上回る、
即ち、図5に示すように、ガラス基板1と対向基板2と
を固定し、矢印の部分に圧力を加えて、ガラス基板1と
対向基板2とが剥がれる圧力、または、ガラス基板1が
割れる圧力を確認する押し圧試験を行う際、シール部3
で剥がれるのではなく、ガラス基板1が割れる程度の十
分な密着力強度であることが好ましい。
【0133】ガラス強度>密着力であり、液晶パネル形
成時に必要な分断、面取り等で剥がれの発生する程度の
密着力では、歩留りよく液晶パネルを形成することが困
難であるため、この程度の密着力を×として評価を行っ
た。一方、液晶パネル形成時に剥がれが発生しなけれ
ば、歩留りを低下させることなく液晶パネルを形成する
ことができる。しかしながら、液晶パネルを形成した後
の衝撃試験等の基準に満たない場合、シリコン樹脂によ
り液晶パネルの密着強度の補強等を行う必要が出てく
る。このことは、コストアップの要因となり、好ましく
は密着強度の補強を行わないですむ方がよい。従って、
密着力がガラス強度を上回ることが好ましい。そのた
め、ガラス強度<密着力の場合を○、液晶パネル化は可
能であるが、ガラス強度>密着力のときを△として評価
を行った。
【0134】表3に示すように、導電性粒子20の平均
分散量が600個/mm2 以下の場合は、シール部3の
密着力はガラス強度より強かった。一方、導電性粒子2
0の平均分散量が1400個/mm2 以上の場合は、ガ
ラス基板1および対向基板2を貼り合わせた後に必要な
分断、面取り等の作業を行う際にかかる程度の力により
剥がれが発生する程弱い密着力であった。そして、導電
性粒子20の平均分散量が800個/mm2 〜1200
個/mm2 の場合は、シール部3の密着力はガラス強度
より劣るが、分断、面取り等の作業では、シール部3が
剥がれない程度の密着力であった。
【0135】また、セル厚の均一性について、仕上がり
のセル厚を例えば4.5μmとした場合を検討した。セ
ル厚に±0.3μm以上のばらつきがある場合、液晶容
量の不均一性により、ガラス基板1と対向基板2とを対
向配置する際に精度よく両基板1・2を合わせて配する
ことができないため、フリッカーが発生しやすい。さら
に、セル厚のばらつきが±0.5μm以上になると、セ
ル厚の差が透過率の差として目に見えるようになり、表
示むらとして確認される。
【0136】このため、セル厚のばらつきの絶対値が
0.5μm以上となる場合を×とし、セル厚のばらつき
の絶対値が0.3より大きく0.5μmより小さい場合
を△とし、セル厚のばらつきの絶対値が0.3以下の場
合を○として評価を行った。
【0137】表3に示すように、導電性粒子20の平均
分散量が400個/mm2 以下の場合は、セル厚の均一
性を図ることができる。また、導電性粒子20の平均分
散量が1200個/mm2 以上の場合は、セル厚の均一
性を図ることができず、表示むらとして確認されること
となった。
【0138】以上のように、配線間リーク、密着力およ
びセル厚の3つの要因を考慮すると、導電性粒子20の
平均分散量は1000個/mm2 以下にするのがよい。
また、好ましくは導電性粒子20の平均分散量は600
個/mm2 以下とする方がよい。さらに、好ましくは、
導電性粒子20の平均分散量は400個/mm2 以下に
するのがよい。
【0139】また、導電性粒子20の平均分散量をD個
/mm2 、転移部24の面積をSmm2 とすると、平均
分散量Dが次式(1) D>5/S …(1) の関係式を満たす範囲において転移部24は安定した転
移を可能にする、即ち、高温高湿条件下においても、シ
ール部3近傍での液晶保持率が低下することがなく、液
晶表示装置の信頼性の低下を防止することができること
がわかった。即ち、上記表3の結果と合わせると、平均
分散量Dは、次式(2) 1000≧D>5/S を満たすとき、シール部3の密着力不足、セル厚の均一
性の低下および導電性粒子20の凝集による配線間リー
ク発生率の増加を防止することができ、高温高湿条件下
でも液晶表示装置の信頼性の低下を防止することができ
る。従って、高歩留りで高精細、狭ピッチの液晶パネル
を形成することができる。また、アクティブ駆動はパッ
シブ駆動と比較すると、必要な導電性粒子20の数も少
なくてすむため、より安価な液晶表示装置を提供するこ
とができる。
【0140】なお、下層コンタクトパッド12は、上層
コンタクトパッド16と同様にITOにより形成されて
いてもかまわない。また、下層コンタクトパッド12は
上層コンタクトパッド16とほぼ同じ抵抗を持つもので
あればよく、下層コンタクトパッド12と上層コンタク
トパッド16とが共にTaにより形成されていても、下
層コンタクトパッド12と上層コンタクトパッド16と
で酸化の程度が異なるITOにより形成されていてもか
まわない。例えば、下層コンタクトパッド12、上層コ
ンタクトパッド16が共にITOにより形成されている
構成を図7に示す。また、その転移部24の構成につい
ては図8(a)に示す。
【0141】図7に示すようにTaからなる入力端子1
5aと、ITOからなる下層コンタクトパッド12と
は、その一部が接するように重なることにより電気的に
接続されている。上層コンタクトパッド16と階調信号
線15とは、共にITOにより形成され、電気的に接続
されている。下層コンタクトパッド12と上層コンタク
トパッド16とは、導電性粒子20を介して電気的に接
続されている。
【0142】図7に示す構成の液晶表示装置を製造する
には、上述した図1に示す液晶表示装置の製造工程で、
下層コンタクトパッド12のパターニングを、走査線5
等のパターニングと共に行うのではなく、窒化シリコン
膜8の成膜後、ドレイン電極6や画素電極9等のパター
ニングと共に行えばよい。これにより、下層コンタクト
パッド12を形成することができる。
【0143】シール部3内に分散される導電性粒子20
はランダムに分散されている。これにより、ガラス基板
1の端部近傍で導電性粒子20により上層コンタクトパ
ッド16と下層コンタクトパッド12とが接続される場
合と、ガラス基板1の端部から離れた部分で導電性粒子
20により接続される場合とがある。転移部24が図2
(a)に示す構成の場合、前者の場合を図2(b)に示
し、後者の場合を図2(c)に示す。
【0144】図2(a)に示す構成では、階調信号線1
5および上層コンタクトパッド16はITOにより形成
され、一方、階調信号線15の入力端子15aおよび下
層コンタクトパッド12はITOより抵抗の小さいTa
により形成されている。これにより、C−C’間の抵抗
C-C'(図2(b)参照)と、D−D’間の抵抗RD- D'
(図2(c)参照)とは、Taからなる部分の多いR
D-D'の方がその抵抗が小さくなる。即ち、RC-C'>R
D-D'である。従って、隣り合う転移部24…の間で、導
電性粒子20の分散位置にばらつきがあると、階調信号
線15の信号電圧の遅延に伴う信号電圧の実効値の違い
が発生し、階調信号線15毎に表示むらが発生する。
【0145】これに対し、図8(a)に示す構成、即
ち、下層コンタクトパッド12も上層コンタクトパッド
16と同様にITOにより形成されている場合、G−
G’間の抵抗RG-G'(図8(b)参照)とH−H’間の
抵抗RH-H'(図8(c)参照)とは、ほぼ等しくなる。
【0146】これにより、シール部3内に分散されてい
る導電性粒子20の位置のばらつきによる下層コンタク
トパッド12と上層コンタクトパッド16との接続抵抗
のばらつきを抑制することができる。従って、表示むら
の発生を抑制することができ、表示品位の良好な液晶表
示装置を提供することができる。
【0147】なお、図2(d)に示すように、千鳥状に
配された転移部24においても、図2(a)示す場合と
同様、E−E’間の抵抗RE-E'(図2(e)参照)と、
F−F’間の抵抗RF-F'(図2(f)参照)とは、Ta
からなる部分の多いRF-F'の方がその抵抗が小さくな
る。即ち、RE-E'>RF-F'である。従って、隣り合う転
移部24…の間で、導電性粒子20の分散位置にばらつ
きがあり、階調信号線15毎に表示むらが発生する。
【0148】これに対し、図8(d)に示す場合におい
て、I−I’間の抵抗RI-I'(図8(e)参照)とJ−
J’間の抵抗RJ-J'(図8(f)参照)とは、下層コン
タクトパッド12も上層コンタクトパッド16と同様に
ITOにより形成することにより、導電性粒子20の分
散位置のばらつきにかかわらず、ほぼ等しくなる。従っ
て、隣り合う転移部24…間における下層コンタクトパ
ッド12と上層コンタクトパッド16との接続抵抗のば
らつきを抑制することができる。
【0149】また、図9(a)(c)に示すように、シ
ール部3におけるガラス基板1上に、開口部25a(開
口部)を有する絶縁膜25を形成し、開口部25a内に
下層コンタクトパッド12が配されていてもかまわな
い。図9(a)に示す構成は、図1(a)に示す構成に
絶縁膜25を追加した構成である。図9(a)に示すガ
ラス基板1と図1(b)に示す対向基板2とを貼り合わ
せることにより、図9(b)に示す構成となる。
【0150】シール部3下の入力端子5a・10a・1
5aを覆うように窒化シリコン膜を形成した後、下層コ
ンタクトパッド12上の窒化シリコン膜のみを除去して
開口部25aを形成することにより、絶縁膜25を形成
する。
【0151】開口部25aにより下層コンタクトパッド
12が露出していることにより、開口部25aに配され
ている導電性粒子20を介して上層コンタクトパッド1
6と下層コンタクトパッド12とは電気的に接続され
る。
【0152】これにより、図9(c)(d)に示すよう
に、開口部25a内に配された導電性粒子20のみによ
って上層コンタクトパッド16と下層コンタクトパッド
12とを接続することができる。従って、導電性粒子2
0が凝集しても、隣り合う転移部24…間における配線
間リークの発生を抑制することができる。
【0153】絶縁膜25が形成されていない場合、導電
性粒子20を用いて電気的に接続する必要のない領域に
おいては、階調信号線15の引き回し配線部である入力
端子15a等の配線間リークを避けるべく、導電性粒子
20の径、例えば、7μmより大きな配線間ギャップを
確保する必要がある。
【0154】しかしながら、導電性粒子20を用いて電
気的に接続する必要のない領域に絶縁膜25を形成する
ことにより、配線間ギャップを導電性粒子20の径以下
とすることができる。これにより、入力端子15aにお
ける引き回し配線部に要する領域の面積を小さくするこ
とができる。従って、導電性粒子20を介した配線間リ
ークを発生させることなく、液晶表示装置の狭額縁化を
図ることができる。
【0155】また、絶縁膜25が形成されている場合、
図9(c)に示すように、ガラス基板1と対向基板2と
の間のギャップは、絶縁膜25の厚さd3 とスペーサ2
1の径d2 とにより決定される。また、導電性粒子20
は、絶縁膜25における開口部25a内において導電性
粒子20が少し変形した状態で、上層コンタクトパッド
16と下層コンタクトパッド12との電気的接続を可能
にする。
【0156】ここで、導電性粒子20の径d1 は、両基
板1・2間のギャップ(セル厚)、即ち、絶縁膜25の
厚さ(シール部3内で最も総膜厚の厚い領域の膜厚)d
3 とスペーサ21の径d2 との和より大きい(d1 >d
2 +d3 )ことが好ましい。これによると、導電性粒子
20が少し変形した状態で圧力を加えたままシール材を
硬化させて、両基板1・2を貼り合わせることとなる。
従って、ガラス基板1と対向基板2との間のセル厚にば
らつきや変化があったとしても、導電性粒子20が変形
することにより、電気的接続を保持することができる。
これにより、安定した電気的接続が可能となり、セル厚
のばらつきや変化に対してより安定した状態を可能にす
ることができる。
【0157】なお、絶縁膜25を有する構成の場合も、
図11に示すように、図7に示した構成と同様、下層コ
ンタクトパッド12、上層コンタクトパッド16ともに
ITOにより形成してもかまわない。図11に示すよう
に、Taからなる階調信号線15の入力端子15aと、
ITOからなる下層コンタクトパッド12とは、その一
部が接するように重なることにより電気的に接続されて
いる。このときの転移部24の構成を図10(a)に示
す。
【0158】図10(a)に示す構成は、図8(a)に
示す構成と同様、M−M’間の抵抗RM-M'(図10
(b)参照)とN−N’間の抵抗RN-N'(図10(c)
参照)とは、ほぼ等しくなる。
【0159】これにより、シール部3内に分散されてい
る導電性粒子20の位置のばらつきによる下層コンタク
トパッド12と上層コンタクトパッド16との接続抵抗
のばらつきを抑制することができる。
【0160】また、図10(d)に示すように、転移部
24が千鳥状に配されている場合は、図8(b)に示す
構成と同様、O−O’間の抵抗Ro-o'(図10(e)参
照)とP−P’間の抵抗Rp-p'(図10(f)参照)と
は、ほぼ等しくなり、隣り合う転移部24…間のリーク
を回避すると共に、転移部24の面積を大きくとること
ができ、転移部24の接続抵抗を低くすることができ
る。これにより、上層コンタクトパッド16あるいは下
層コンタクトパッド12の形成面積を小さくすることが
でき、信号電圧のなまりによる表示不良を防止すること
ができる。従って、高精細の液晶表示装置を提供するこ
とができる。
【0161】なお、入力端子5a・10a・15aは、
1枚の基板上に配されていれば、TFT11が形成され
ているガラス基板1上に限定されるものではなく、対向
基板2上に入力端子5a・10a・15aが配されてい
てもかまわない。
【0162】また、その開口部25aを有する絶縁膜
は、その開口部25aによって上層コンタクトパッド1
6と下層コンタクトパッド12とが接続されるものであ
れば、ガラス基板1上に限定されるものではなく、対向
基板2上、あるいは、ガラス基板1上および対向基板2
上に形成されていてもかまわない。
【0163】〔実施の形態2〕本発明の実施の他の形態
について図13および図14に基づいて説明すれば、以
下の通りである。なお、実施の形態1における構成要素
と同等の機能を有する構成要素については、同一の符号
を付記してその説明を省略する。
【0164】本実施の形態に係る液晶表示装置は、図1
3(e)に示すように、実施の形態1と同様、ガラスか
らなるガラス基板1と対向基板2とが、シール部3を介
して対向され、両基板1・2の間には液晶が封入され、
媒体層である液晶層4が形成されている。
【0165】また、アクティブマトリクス基板であるガ
ラス基板1上には、走査線5(第1信号配線)とドレイ
ン電極6とソース電極33と窒化シリコン膜8とを備え
たTFT34、画素電極9、階調信号線35、基準信号
線30の入力端子30aおよび下層コンタクトパッド1
2が配されている。
【0166】マトリクス状に配されている各画素電極9
毎に、3端子のスイッチング素子であるTFT34が配
設されている。
【0167】各TFT34において、そのドレイン電極
6には画素電極9が接続され、ソース電極33には、表
示画面の水平方向(行方向)に並ぶTFT34間で同じ
階調信号線35に接続されている。
【0168】走査線5を覆うようにガラス基板1の略全
面に形成されている窒化シリコン膜8は、ゲート絶縁膜
である。
【0169】下層コンタクトパッド12および画素電極
9は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜によ
り形成されている。
【0170】図13(c)に示すように、走査線5と後
述する基準信号線30(第2信号配線)とは平行に配さ
れており、走査線5の入力端子5aと基準信号線30の
入力端子30aとは駆動用IC31に接続されている。
【0171】階調信号線35はデータ信号が供給される
データ線であり、図13(a)に示すように、ガラス基
板1上において、走査線5と直交するように配設されて
いる。階調信号線35の入力端子35aは駆動用IC3
2に接続されている。
【0172】また、下層コンタクトパッド12は、駆動
用IC31と接続する後述の基準信号線30の入力端子
30aに接続されている。ここで、基準信号線30の入
力端子30aは、基準信号線30の引き回し配線も兼ね
ている。
【0173】走査線5、入力端子5a、、ソース電極3
3、ドレイン電極6、入力端子30a、階調信号線35
および入力端子35aはTa等の金属により形成されて
いる。
【0174】一方、図13(e)に示すように、対向基
板2上には、カラーフィルター層18を覆うようにオー
バーコート膜19が配されている。オーバーコート膜1
9上には、基準信号線30、上層コンタクトパッド16
および対向電極17が配されている。
【0175】基準信号線30は液晶層4に電圧を印加す
る信号配線であり、ガラス基板1上の走査線5と平行に
配設されている。該構造では、図13(b)(e)に示
すように、各基準信号線30が、各画素電極9と対向す
る部分で対向電極17を、下層コンタクトパッド12と
対向する部分で上層コンタクトパッド16を兼ねてい
る。即ち、対向電極17および上層コンタクトパッド1
6は、基準信号線30に接続されている。また、基準信
号線30は、ITO等の透明導電膜により形成されてい
る。
【0176】図13(d)に示すように、導電性粒子2
0を介して上層コンタクトパッド16と下層コンタクト
パッド12とは電気的に接続されている。即ち、転移部
24を介して、基準信号線30はガラス基板1上に転移
する。
【0177】以下、液晶の駆動原理について説明する。
【0178】液晶表示装置は、画面を表示するために、
時分割された表示データを、走査線5…に沿って順次走
査する。
【0179】例えば、ある走査線5を水平走査する場
合、その走査線5にTFT34をON状態にするゲート
電圧が印加される。このとき、その他の走査線5…はT
FT34をOFF状態にするゲート電圧が印加されてい
る。こうして、走査線5の水平走査のときには、その走
査線5のみのTFT34がON状態となり、階調信号線
35に印加されている信号電圧がソース電極33からド
レイン電極6を経て、走査線5の画素電極9に加わる。
こうして画素電極9に印加された画素電圧と、対向電極
17に印加された対向電圧との電位差によって、各々の
画素電極9上の液晶は駆動される。
【0180】このようにして、走査線5…を順次走査
し、このときすべての階調信号線35にそれぞれの画素
の駆動状態に合わせた信号電圧を印加していけば、必要
な画素をすべて表示することができる。
【0181】以下に、図13に示す本実施の形態に係る
液晶表示装置におけるガラス基板1の製造工程の一例に
ついて説明する。なお、対向基板2の製造工程、実装工
程等については、実施の形態1と同様とする。
【0182】まず、ガラス基板1上に、Ta等の金属膜
をスパッタリング法により成膜した後、フォトリソグラ
フィー法を用いて所望の形状にパターニングすることに
より、走査線5、走査線5の入力端子5a、基準信号線
の入力端子30aおよび階調信号線35の入力端子35
aを形成する。このとき、入力端子5a・30a・35
aは、引き回し配線となる引き回し配線部と、駆動用I
C31・32等の駆動回路の接続部とを備え、駆動回路
の接続部は、さらに外部から信号電圧を入力するための
図示しない電極を備えている。ここで、本実施の形態に
おいては、COG構造の液晶表示素子とするための入力
端子構造としているが、TAB等を実装する液晶表示素
子とすべく、TAB接続用の電極を入力端子5a・30
a・35aに備えた構造としてもよい。
【0183】そして、走査線5を覆うようにしてガラス
基板1の略全面に窒化シリコン膜8をプラズマCVD法
により成膜する。その後、フォトリソグラフィー法を用
いて入力端子5a・30a・35aが形成される領域上
の窒化シリコン膜8を除去するようにパターニングす
る。その後、真性半導体層と活性半導体層とを、プラズ
マCVD法により連続して成膜する。そして、フォトリ
ソグラフィー法を用いて、真性半導体層および活性半導
体層を島状にパターニングする。このとき、島状の活性
半導体層のうち、ソース電極33とドレイン電極6との
間(チャネル部)の活性半導体層も除去する。
【0184】続いて、Taからなる金属膜をスパッタリ
ング法により成膜した後、フォトリソグラフィー法を用
いて所望の形状にパターニングすることにより、ソース
電極33、ドレイン電極6および階調信号線35を形成
する。そして、透明導電膜であるITO膜をスパッタリ
ング法により成膜した後、フォトリソグラフィー法を用
いて所望の形状にパターニングすることにより、画素電
極9および下層コンタクトパッド12を形成する。ここ
で、ドレイン電極6と画素電極9とは、電気的に接続さ
れている。
【0185】次に、ガラス基板1の略全面に窒化シリコ
ンからなる膜をプラズマCVD法により成膜し、フォト
リソグラフィー法を用いて入力端子5a・30a・35
aが形成される領域上の膜を除去するようにパターニン
グして図示しない保護膜を形成する。
【0186】さらに、印刷法により図示しない配向膜を
形成した後、配向膜にラビング法により配向処理を施
す。
【0187】一方、対向基板2上には、透明導電膜であ
るITO膜をスパッタリング法により成膜した後、フォ
トリソグラフィー法を用いて所望の形状にパターニング
することにより、対向電極17、基準信号線30および
上層コンタクトパッド16を形成する。ここで、対向電
極17、階調信号線35および上層コンタクトパッド1
6は互いに電気的導通を図れるように連続的なパターン
とする。なお、このとき対向基板2には、カラーフィル
ター層18およびオーバーコート膜19が形成されたも
のを用いる。
【0188】さらに、印刷法により図示しない配向膜を
形成した後、配向膜にラビング法により配向処理を施
す。
【0189】この後のガラス基板1と対向基板2とを貼
り合わせる工程からは実施の形態1と同様である。
【0190】なお、図14(a)〜(d)に示すよう
に、下層コンタクトパッド12を露出させるように、窒
化シリコン膜8上に絶縁膜40を形成してもかまわな
い。絶縁膜40は開口部40aを有し、この開口部40
aにより、下層コンタクトパッド12が露出している。
絶縁膜40は、例えば、窒化シリコンからなる。
【0191】従って、図9に示す液晶表示装置と同様、
開口部40a内に配された導電性粒子20のみによっ
て、下層コンタクトパッド12と上層コンタクトパッド
16とを接続することができる。このように、導電性粒
子20を用いて電気的に接続する必要のない領域に絶縁
膜40を形成することにより、配線間ギャップを導電性
粒子20の径以下とすることができる。これにより、入
力端子30aにおける引き回し配線部に要する領域の面
積を小さくすることができる。従って、導電性粒子20
を介した配線間リークを発生させることなく、液晶表示
装置の狭額縁化を図ることができる。また、分散された
導電性粒子20が凝集しても、隣り合う転移部24…間
における配線間リークの発生を抑制することができる。
【0192】〔実施の形態3〕本発明の第3の実施の形
態について図15および図16に基づいて説明すれば、
以下の通りである。なお、実施の形態1における構成要
素と同等の機能を有する構成要素については、同一の符
号を付記してその説明を省略する。
【0193】図15に示す液晶表示装置は、スイッチン
グ素子として、2端子素子であるMIM(metal insulat
or metal) 55を用いた構成である。本実施の形態に係
る液晶表示装置は、図15(e)に示すように、ガラス
基板1上に、セグメント線52(第1信号配線)と対極
金属56とを備えたMIM(スイッチング素子)55、
画素電極9、コモン線51および下層コンタクトパッド
12(第1コンタクトパッド)が配されている。
【0194】MIM55は、走査線としてのセグメント
線52と、信号線としてのコモン線51との電位差によ
り、オン/オフの制御が行われる。オン時には、閾値以
上の電位がMIM55に印加されており、MIM55の
抵抗を下げて液晶層4に電荷が注入され、液晶層4は駆
動される。
【0195】図15(a)に示すように、下層コンタク
トパッド12は、駆動用IC53(図15(c)参照)
と接続する後述のコモン線51の入力端子51aに接続
されている。
【0196】また、セグメント線52、セグメント線5
2の入力端子52a、コモン線51の入力端子51aお
よび下層コンタクトパッド12はTaからなり、画素電
極9はITOからなる。
【0197】一方、図15(e)に示すように、対向基
板2上には、カラーフィルター層18を覆うようにオー
バーコート膜19が配されている。オーバーコート膜1
9上には、コモン線51(第2信号配線)、上層コンタ
クトパッド16(第2コンタクトパッド)および対向電
極17が配されている。
【0198】コモン線51はガラス基板1上のセグメン
ト線52と直交するように配設されている。該構造で
は、図15(b)に示すように、各コモン線51が、各
画素電極9と対向する部分で対向電極17を、下層コン
タクトパッド12と対向する部分で上層コンタクトパッ
ド16を兼ねている。
【0199】コモン線51および上層コンタクトパッド
16は、ITO等の透明導電膜からなる。ここで、入力
端子51aはコモン線51の引き回し配線も兼ねてい
る。
【0200】また、図15(a)に示すように、液晶層
4を構成する液晶を封入するためのシール部3が、ガラ
ス基板1と対向基板2との間における表示領域29の外
側領域に設けられている。シール部3は、実施の形態1
と同様、紫外線硬化樹脂であるシール材からなり、スペ
ーサ21および導電性粒子20を有する。また、図15
(d)に示すように、導電性粒子20、下層コンタクト
パッド12および上層コンタクトパッド16の重畳領域
により、転移部24が構成されている。
【0201】以上のように、入力端子51a・52aは
共にガラス基板1上に配されてるため、TAB等の液晶
パネルへの実装工程において、液晶表示素子の反転作業
を必要とせず、実装作業の効率が上がり、製造コストの
削減を図ることができる。
【0202】また、コモン線51の引き回し配線を兼ね
た入力端子51aが、コモン線51の材料(例えば、I
TO)よりも抵抗値が低い材料(例えば、Ta)よりな
るため、入力端子51aの線幅、即ち、配線ピッチを狭
くすることができ、狭ピッチのCOG構造とすることが
できる。また、液晶表示素子の額縁面積(非表示領域)
を狭くすることができる(狭額縁化を図ることができ
る)。
【0203】さらに、入力端子51aを、対向基板2に
配されており、樹脂からなるオーバーコート膜19上で
はなく、ガラスからなるガラス基板1上(ガラス表面
上、もしくはガラス基板1上に成膜される無機膜上)に
形成することができる。このため、入力端子51aとガ
ラス基板1の機械的強度および密着力を上げることがで
き、取り扱い時の端子部の破損がなくなると共に、TA
B等の実装不良の際の実装のリワーク処理が容易にな
り、歩留りを向上させることができる。
【0204】以下に、本実施の形態に係る液晶表示装置
におけるガラス基板1の製造工程の一例について説明す
る。なお、対向基板2の製造工程、実装工程等について
は、実施の形態1と同様とする。
【0205】まず、ガラス基板1上に、Ta等の金属膜
をスパッタリング法により成膜した後、フォトリソグラ
フィー法を用いて所望の形状にパターニングすることに
より、セグメント線52、セグメント線52の入力端子
52a、コモン線51の入力端子51aおよび下層コン
タクトパッド12をパターニングにより形成する。この
とき、入力端子51aおよび入力端子52aは、各々、
引き回し配線部と駆動回路の接続部とを備えた構造と
し、駆動回路の接続部は、さらに外部から信号電圧を入
力するための図示しない電極を備えた構造とする。ここ
で、本実施の形態においては、COG構造の液晶表示素
子とするための入力端子構造としているが、TAB等を
実装する液晶表示素子とすべく、TAB接続用の電極を
入力端子51aおよび入力端子52aに備えた構造とし
てもよい。
【0206】次に陽極酸化法を用いて、活性層となるT
2 5 酸化膜を形成する。そして、入力端子51a・
52a上のTa2 5 酸化膜をフォトリソグラフィー
法、エッチング法によって除去する。
【0207】そして、スパッタリング法によりCr膜を
成膜し、フォトリソグラフィー法を用いて島状にMIM
55の対極金属56を形成する。
【0208】その後、スパッタリング法によりITO膜
を形成し、フォトリソグラフィー法を用いて画素電極9
を形成する。このとき、画素電極9は対極金属56と電
気的に接続されている。
【0209】続いて、印刷法により図示しない配向膜を
形成し、ラビング法によるラビング処理を施す。
【0210】なお、図16に示すように、下層コンタク
トパッド12と上層コンタクトパッド16とが共にIT
Oにより形成されていてもかまわない。このとき、Ta
からなる入力端子51aと、ITOからなる下層コンタ
クトパッド12とは、その一部が接するように重なるこ
とにより電気的に接続されている。
【0211】これにより、シール部3内に分散されてい
る導電性粒子20の位置のばらつきによる下層コンタク
トパッド12と上層コンタクトパッド16との接続抵抗
のばらつきを抑制することができる。従って、表示むら
の発生を抑制することができ、表示品位の良好な液晶表
示装置を提供することができる。
【0212】
【発明の効果】以上のように、本発明の液晶表示装置
は、シール部が導電性粒子を有し、スイッチング素子が
配されているスイッチング素子側基板とこれに対向する
対向基板との間には、導電性粒子を介して第1信号配線
または第2信号配線と、該第1信号配線または第2信号
配線に対向する基板とを導通接続するための転移部が配
されている構成である。
【0213】これにより、アクティブ駆動の液晶表示装
置において、転移部により、上記導電性粒子を介して上
記第1信号配線または第2信号配線と、該第1信号配線
または第2信号配線に対向する基板とが導通接続する。
一般に、アクティブ駆動は隣り合う転移部の接続抵抗の
ばらつきに対する許容範囲が広い。従って、必要な導電
性粒子の数が少なくてすむといった効果を奏する。
【0214】本発明の液晶表示装置は、上記両基板のう
ちの一方の基板上に、第1信号配線の入力端子および第
2信号配線の入力端子が設けられている構成である。
【0215】これにより、例えば、第1信号配線の入力
端子に接続する駆動用ICと、第2信号配線の入力端子
に接続する駆動用ICとを同一基板上に実装することが
できる。従って、実装作業の効率が上がり、製造コスト
の削減を図ることができる。また、駆動用ICをワンチ
ップ化することができ、実装形態をコンパクト化するこ
とができるといった効果を奏する。
【0216】本発明の液晶表示装置は、転移部が、上記
両基板のうちいずれか一方の基板であって第1信号配線
の入力端子および第2信号配線の入力端子が設けられて
いる第1基板上に設けられ、該第1基板上に配されてい
る第1信号配線または第2信号配線と接続されている第
1コンタクトパッドと、上記両基板のうち他方の基板で
ある第2基板上に設けられ、該第2基板上に配されてい
る第1信号配線または第2信号配線と接続されている第
2コンタクトパッドと、第1コンタクトパッドおよび第
2コンタクトパッドに接続される導電性粒子とからなる
構成である。
【0217】これにより、同一基板上に、第1信号配線
の入力端子および第2信号配線の入力端子を配すること
ができ、例えばTABの液晶パネルへの実装工程におい
て液晶表示素子の反転作業を必要としない。従って、実
装作業の効率が上がり、製造コストの削減を図ることが
できるといった効果を奏する。
【0218】本発明の液晶表示装置は、第1コンタクト
パッドと第2コンタクトパッドとは、抵抗がほぼ同じで
ある構成である。
【0219】これにより、シール部内に分散されている
導電性粒子の位置のばらつきによる第1コンタクトパッ
ドと第2コンタクトパッドとの接続抵抗のばらつきを抑
制することができる。従って、表示むらの発生を抑制す
ることができ、表示品位の良好な液晶表示装置を提供す
ることができるといった効果を奏する。
【0220】本発明の液晶表示装置は、第1信号配線と
該第1信号配線に信号を供給する第1信号発生回路との
間、または、第2信号配線と該第2信号配線に信号を供
給する第2信号発生回路との間に、転移部が配されてい
る構成である。
【0221】これにより、第1信号配線や第2信号配線
の引き回し配線部を小さくすることができ、従って、液
晶表示装置における額縁面積(非表示領域)を狭くする
ことができる。この結果、液晶表示装置の狭額縁化を図
ることができるといった効果を奏する。
【0222】本発明の液晶表示装置は、導電性粒子の平
均分散量をD個/mm2 とし、上記両基板と平行方向に
おける転移部の面積をSmm2 とすると、1000≧D
>5/S、好ましくは、600≧D>5/S、さらに好
ましくは、400≧D>5/Sを満足する構成である。
【0223】これにより、シール部の密着力不足、セル
厚の均一性の低下および導電性粒子の凝集による配線間
リーク発生率の増加を防止することができ、高温高湿条
件下でも液晶表示装置の信頼性の低下を防止することが
できる。従って、高歩留りで高精細、狭ピッチの液晶パ
ネルを形成することができ、信頼性の高い液晶表示装置
を提供することができるといった効果を奏する。
【0224】本発明の液晶表示装置は、第1基板が、ス
イッチング素子が配されているスイッチング素子側基板
である構成である。
【0225】これにより、製造工程の増加を伴うことな
く、第1信号配線の入力端子および第2信号配線の入力
端子の強度の向上を図ることができ、また、低抵抗な配
線での引き回しが可能となることにより、狭額縁化、実
装形態のコンパクト化を図ることができるといった効果
を奏する。
【0226】本発明の液晶表示装置は、第1信号配線の
入力端子および第2信号配線の入力端子が、第2基板上
に配されている第1信号配線または第2信号配線よりも
抵抗が小さい導電性材料からなる構成である。
【0227】これにより、第1信号配線の入力端子およ
び第2信号配線の入力端子の線幅、即ち、配線ピッチを
狭くすることができ、狭ピッチのCOG構造とすること
ができる。また、液晶表示素子の額縁面積(非表示領
域)を狭くすることができ、狭額縁化、実装形態のコン
パクト化および実装領域の縮小化を図ることができると
いった効果を奏する。
【0228】本発明の液晶表示装置は、上記両基板のう
ち少なくとも一方の基板上に、開口部を有する絶縁膜が
設けられ、該開口部内には、第1コンタクトパッドまた
は第2コンタクトパッドが配されている構成である。
【0229】これにより、開口部内に配された導電性粒
子のみによって、第1コンタクトパッドと第2コンタク
トパッドとを接続することができる。このように、導電
性粒子を用いて電気的に接続する必要のない領域に絶縁
膜を形成することにより、配線間ギャップを導電性粒子
の径以下とすることができる。これにより、入力端子に
おける引き回し配線部に要する領域の面積を小さくする
ことができる。従って、導電性粒子を介した配線間リー
クを発生させることなく、液晶表示装置の狭額縁化を図
ることができる。また、分散された導電性粒子が凝集し
ても、隣り合う転移部間における配線間リークの発生を
抑制することができるといった効果を奏する。
【0230】本発明の液晶表示装置は、導電性粒子が弾
性を有する構成である。
【0231】これにより、対向する2枚の基板を圧着・
固定する際、弾性を有する導電性粒子は、両基板の間で
ある程度変形した状態となる。従って、第1コンタクト
パッドと第2コンタクトパッドとの接続面積を十分に確
保することができ、良好な電気的導通を図ることができ
る。この結果、第1コンタクトパッドと第2コンタクト
パッドとの接続抵抗を低くすることができ、第2信号配
線への信号のなまりを抑制することができるといった効
果を奏する。
【0232】本発明の液晶表示装置は、導電性粒子の形
状が球であり、その径は、上記シール部におけるセル厚
より大きい構成である。
【0233】これにより、導電性粒子は、少し変形した
状態で第1コンタクトパッドと第2コンタクトパッドと
の電気的接続を可能にする。従って、対向する2枚の基
板間のセル厚にばらつきや変化があったとしても、導電
性粒子が変形することにより、電気的接続を保持するこ
とができる。この結果、安定した電気的接続が可能とな
り、セル厚のばらつきや変化に対してより安定した状態
を可能にすることができるといった効果を奏する。
【0234】本発明の液晶表示装置は、導電性粒子が、
液晶層とシール部との界面から50μm以上離れた領域
にのみ配されている構成である。
【0235】これにより、シール部を構成するシール材
からの溶出成分、あるいは、イオンの電離の影響によ
る、液晶の電圧保持率低下およびシール部近傍での表示
むらを防止することができる。これにより、液晶表示装
置の画質の経時劣化を防止することができ、安定した信
頼性を有する液晶表示装置を提供することができるとい
った効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施の一形態に係る液晶表示
装置のガラス基板の要部の構成を示す平面図であり、
(b)は上記液晶表示装置の対向基板の要部の構成を示
す平面図であり、(c)は上記液晶表示装置の要部の構
成を示す平面図であり、(d)は(c)のA−A’線矢
視断面図であり、(e)は(c)のB−B’線矢視断面
図である。
【図2】(a)は図1に示す液晶表示装置における転移
部の詳細図であり、(b)は(a)のC−C’線矢視断
面図であり、(c)は(a)のD−D’線矢視断面図で
あり、(d)は図1に示す液晶表示装置における転移部
が千鳥状に配されている場合の転移部の詳細図であり、
(e)は(d)のE−E’線矢視断面図であり、(f)
は(d)のF−F’線矢視断面図である。
【図3】(a)はアクティブ駆動における走査信号と階
調信号または基準信号との電位を示す説明図であり、
(b)はアクティブ駆動における階調信号線の入力波形
を示す説明図であり、(c)はパッシブ駆動における黒
表示の場合のコモン線およびセグメント線の電位を示す
説明図であり、(d)はパッシブ駆動における白表示の
場合のコモン線およびセグメント線の電位を示す説明図
であり、(e)はパッシブ駆動におけるコモン線への入
力波形とセグメント線への入力波形を示す説明図であ
る。
【図4】転移部の幅と導電性粒子の平均分散量との関係
を示すグラフである。
【図5】押し圧試験の説明図である。
【図6】(a)〜(c)は基板を貼り合わせる過程に沿
ったシール材中の導電性粒子の挙動を示す説明図であ
り、(d)は基板を貼り合わせた後のシール部の構成を
示す詳細図である。
【図7】図1に示す液晶表示装置において、下層コンタ
クトパッドと上層コンタクトパッドとが共にITOによ
り形成されている場合の転移部付近の概略の構成を示す
断面図である。
【図8】(a)は下層コンタクトパッドと上層コンタク
トパッドとが共にITOにより形成されている場合の転
移部の詳細図であり、(b)は(a)のG−G’線矢視
断面図であり、(c)は(a)のH−H’線矢視断面図
であり、(d)は(a)の転移部が千鳥状に配されてい
る場合の転移部の詳細図であり、(e)は(d)のI−
I’線矢視断面図であり、(f)は(d)のJ−J’線
矢視断面図である。
【図9】(a)は図1に示す液晶表示装置において、さ
らにシール部内に絶縁膜が配されている場合におけるガ
ラス基板の要部の構成を示す平面図であり、(b)は上
記絶縁膜が配されている場合の液晶表示装置の要部の構
成を示す平面図であり、(c)は(b)のK−K’線矢
視断面図であり、(d)は(b)のL−L’線矢視断面
図である。
【図10】(a)は図9に示す液晶表示装置における転
移部の詳細図であり、(b)は(a)のM−M’線矢視
断面図であり、(c)は(a)のN−N’線矢視断面図
であり、(d)は図9に示す液晶表示装置における転移
部が千鳥状に配されている場合の転移部の詳細図であ
り、(e)は(d)のO−O’線矢視断面図であり、
(f)は(d)のP−P’線矢視断面図である。
【図11】ガラス基板上のシール部内に絶縁膜が形成さ
れ、下層コンタクトパッドと上層コンタクトパッドとが
共にITOにより形成されている場合の転移部付近の概
略の構成を示す断面図である。
【図12】(a)は、駆動ICを1チップとした場合の
ガラス基板の構成を示す平面図であり、(b)は駆動I
Cを1チップとした場合の液晶表示装置の構成を示す平
面図である。
【図13】(a)は本発明の実施の他の形態に係る液晶
表示装置のガラス基板の要部の構成を示す平面図であ
り、(b)は上記液晶表示装置の対向基板の要部の構成
を示す平面図であり、(c)は上記液晶表示装置の要部
の構成を示す平面図であり、(d)は(c)のQ−Q’
線矢視断面図であり、(e)は(c)のR−R’線矢視
断面図である。
【図14】(a)は図13に示す液晶表示装置のシール
部内にさらに絶縁膜が配されている場合におけるガラス
基板の要部の構成を示す平面図であり、(b)は上記絶
縁膜が配されている場合の液晶表示装置の要部の構成を
示す平面図であり、(c)は(b)のS−S’線矢視断
面図であり、(d)は(b)のT−T’線矢視断面図で
ある。
【図15】(a)は本発明の実施のさらに他の形態に係
る液晶表示装置のガラス基板の要部の構成を示す平面図
であり、(b)は上記液晶表示装置の対向基板の要部の
構成を示す平面図であり、(c)は上記液晶表示装置の
要部の構成を示す平面図であり、(d)は(c)のU−
U’線矢視断面図であり、(e)は(c)のV−V’線
矢視断面図である。
【図16】図15に示す液晶表示装置において、下層コ
ンタクトパッドと上層コンタクトパッドとが共にITO
により形成されている場合の転移部付近の概略の構成を
示す断面図である。
【図17】従来のSTN−LCDの構成を示す分解斜視
図である。
【図18】導電性粒子の分散量の頻度を表す分布図であ
る。
【図19】従来の、対向基板に共通電極を持つ構造のア
クティブマトリクス型液晶表示装置の等価回路図であ
る。
【図20】従来の、対向基板にデータ線を有する対向マ
トリクス構造のアクティブマトリクス型液晶表示装置の
構成を示す分解斜視図である。
【図21】(a)は図20に示すアクティブマトリクス
型液晶表示装置におけるガラス基板の概略の構成を示す
平面図であり、(b)は図20に示すアクティブマトリ
クス型液晶表示装置における対向基板の概略の構成を示
す平面図であり、(c)は図20に示すアクティブマト
リクス型液晶表示装置にTABを実装した場合の構成を
示す平面図であり、(d)は(c)のW−W’矢視断面
図である。
【図22】転移部の平均導電性粒子数と不良発生率との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ガラス基板(スイッチング素子側基板、第1基
板) 2 対向基板(第2基板) 3 シール部 4 液晶層 5 走査線(第1信号配線) 5a 入力端子 7 基準電極 9 画素電極 10 基準信号線 10a 入力端子 11 TFT(スイッチング素子) 12 下層コンタクトパッド(第1コンタクトパッ
ド) 15 階調信号線(第2信号配線) 15a 入力端子 16 上層コンタクトパッド(第2コンタクトパッ
ド) 17 対向電極 20 導電性粒子 21 スペーサ 22 駆動用IC(第1信号発生回路) 23 駆動用IC(第2信号発生回路) 24 転移部 25 絶縁膜 25a 開口部 29 表示領域 30 基準信号線(第2信号配線) 34 TFT(スイッチング素子) 40 絶縁膜 40a 開口部 51 コモン線(第2信号配線) 52 セグメント線(第1信号配線) 55 MIM(スイッチング素子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 智彦 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 井上 尚人 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 藤原 晃史 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H089 LA07 LA41 QA11 RA10 TA01 TA09 TA12 TA13 2H092 GA40 GA49 GA51 JA03 JA24 JA37 JA41 JB12 MA08 MA15 NA15 NA25 PA01 PA02 PA03 PA08 PA09 QA10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スイッチング素子が配されているスイッチ
    ング素子側基板とこれに対向する対向基板との間に液晶
    層を有し、上記両基板のうちの一方の基板上には上記ス
    イッチング素子を制御する第1信号配線が配され、他方
    の基板上には上記液晶層に電圧を印加する第2信号配線
    が上記第1信号配線と対向して配されており、上記液晶
    層を構成する液晶を封入するためのシール部が、上記両
    基板間における表示領域の外側領域に設けられている液
    晶表示装置において、 上記シール部は導電性粒子を有し、上記両基板間には、
    導電性粒子を介して上記第1信号配線または第2信号配
    線と、該第1信号配線または第2信号配線に対向する基
    板とを導通接続するための転移部が配されていることを
    特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】上記両基板のうちの一方の基板上には、上
    記第1信号配線の入力端子および上記第2信号配線の入
    力端子が設けられていることを特徴とする請求項1に記
    載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】上記転移部は、上記両基板のうちいずれか
    一方の基板であって、上記第1信号配線の入力端子およ
    び上記第2信号配線の入力端子が設けられている第1基
    板上に設けられ、該第1基板上に配されている上記第1
    信号配線または上記第2信号配線と接続されている第1
    コンタクトパッドと、 上記両基板のうち他方の基板である第2基板上に設けら
    れ、該第2基板上に配されている上記第1信号配線また
    は上記第2信号配線と接続されている第2コンタクトパ
    ッドと、 上記第1コンタクトパッドおよび第2コンタクトパッド
    に接続される上記導電性粒子とからなることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】上記第1コンタクトパッドと上記第2コン
    タクトパッドとは、抵抗がほぼ同じであることを特徴と
    する請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】上記第1信号配線と該第1信号配線に信号
    を供給する第1信号発生回路との間、または、上記第2
    信号配線と該第2信号配線に信号を供給する第2信号発
    生回路との間に、上記転移部が配されていることを特徴
    とする請求項3または4に記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】上記導電性粒子の平均分散量をD個/mm
    2 とし、上記両基板と平行方向における上記転移部の面
    積をSmm2 とすると、 1000≧D>5/S を満足することを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
    か1項に記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】上記導電性粒子の平均分散量をD個/mm
    2 とし、上記両基板と平行方向における上記転移部の面
    積をSmm2 とすると、 600≧D>5/S を満足することを特徴とする請求項1ないし6のいずれ
    か1項に記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】上記導電性粒子の平均分散量をD個/mm
    2 とし、上記両基板と平行方向における上記転移部の面
    積をSmm2 とすると、 400≧D>5/S を満足することを特徴とする請求項1ないし7のいずれ
    か1項に記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】上記第1基板は、スイッチング素子が配さ
    れている上記スイッチング素子側基板であることを特徴
    とする請求項3に記載の液晶表示装置。
  10. 【請求項10】上記第1信号配線の入力端子および第2
    信号配線の入力端子は、上記第2基板上に配されている
    上記第1信号配線または第2信号配線よりも抵抗が小さ
    い導電性材料からなることを特徴とする請求項3ないし
    9のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  11. 【請求項11】上記両基板のうち少なくとも一方の基板
    上には、開口部を有する絶縁膜が設けられ、該開口部内
    には、上記第1コンタクトパッドまたは上記第2コンタ
    クトパッドが配されていることを特徴とする請求項3な
    いし10のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  12. 【請求項12】上記導電性粒子は弾性を有することを特
    徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の液
    晶表示装置。
  13. 【請求項13】上記導電性粒子の形状は球であり、その
    径は、上記シール部におけるセル厚より大きいことを特
    徴とする請求項12に記載の液晶表示装置。
  14. 【請求項14】上記導電性粒子は、上記液晶層と上記シ
    ール部との界面から50μm以上離れた領域にのみ配さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし13のいずれ
    か1項に記載の液晶表示装置。
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