JP2002331715A - プラテン部材およびその製造方法 - Google Patents

プラテン部材およびその製造方法

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JP2002331715A
JP2002331715A JP2001138633A JP2001138633A JP2002331715A JP 2002331715 A JP2002331715 A JP 2002331715A JP 2001138633 A JP2001138633 A JP 2001138633A JP 2001138633 A JP2001138633 A JP 2001138633A JP 2002331715 A JP2002331715 A JP 2002331715A
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Noriyuki Kosakai
規行 小堺
Koji Mikami
光司 三上
Shuji Matsumura
周治 松村
Masabumi Takei
正文 武居
Kosuke Asai
孝祐 浅井
Kazuhiko Yamaguchi
和彦 山口
Eisuke Sueyasu
英介 末安
Toshihiro Imae
俊博 今江
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I & P Kk
Seiko Epson Corp
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
I & P Kk
Seiko Epson Corp
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で防振、防音性能が高く、安価なプリン
タのプラテン部材およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 プラテン部材10は、ドットインパクト
式プリンタの印刷ヘッド部と対向する位置に設けられ、
印刷ヘッド部のピンを受ける。プラテン部材10の本体
11は、例えばセメントなどの水硬性組成物から形成さ
れている。そのため、金属製のプラテン部材に比較して
軽量で防振、防音性能が高く、安価である。また、プラ
テン部材10の本体11は、押出成形あるいは加圧成形
などにより容易に形成される。そのため、所望の形状に
安価で大量生産をすることができる。プラテン部材10
の本体11の印刷ヘッド部側には溝部13が形成され、
溝部13には緩衝部材12が取り付けられている。その
ため、印刷ヘッド部のピンと直接プラテン部材10の本
体11とは直接当接することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷装置(以下、
印刷装置を「プリンタ」という。)のプラテン部材およ
びその製造方法に関し、特に水硬性組成物から成形され
るドットインパクト式印刷装置のプラテン部材およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリンタの一種としてドット
インパクト式プリンタが広く利用されている。ドットイ
ンパクト式プリンタは、印刷ヘッド部に設けられている
複数のピンをインクが浸漬されたインクリボンを介して
例えば紙などの印刷対象物に打ち付け、インクを印刷対
象物に転写することにより文字や図形などの画像を形成
する。ドットインパクト式プリンタは、印刷ヘッド部の
ピンを物理的に印刷対象物に打ち付けるため例えば複写
伝票などの印刷に用いられる。また、ドットインパクト
式プリンタは、インクリボンの複数回の使用が可能であ
るため、インクジェット式プリンタあるいはレーザプリ
ンタなど他の方式のプリンタと比較してランニングコス
トが低いという利点を有している。上述のようなドット
インパクト式プリンタは印刷ヘッド部と対向する位置に
プラテン部材を備えており、プラテン部材により打ち付
けられる印刷ヘッド部のピンを受けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドット
インパクト式のプリンタは、印刷ヘッド部のピンを印刷
対象物に打ち付けるため、動作時の騒音が他の方式のプ
リンタと比較して大きいという問題がある。また、フラ
ットベット型のプリンタのような大型のドットインパク
ト式プリンタの場合、印刷ヘッド部のピンを受けるプラ
テン部材も大型化するため、重量の増大を招くという問
題がある。
【0004】プラテン部材は、従来アルミニウム合金に
より形成されている。アルミニウム系の合金は比較的高
価な金属であるため、プリンタの大型にともなうプラテ
ン部材の大型化によりコストが増大しプリンタの価格が
上昇するという問題がある。また、アルミニウム合金は
金属であるため防振、防音性が低い。そのため、動作時
の騒音および振動を防止するには、プラテン部材にゴム
などの弾性部材を貼り付ける必要がある。その結果、部
品点数の増大、ならびに製造コストの増大を招くという
問題がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、軽量で防振、防
音性能が高く、安価なプリンタのプラテン部材およびそ
の製造方法を提供することにある。また、本発明の他の
目的は、印刷ヘッドの摩耗を防止するプラテン部材を提
供することにある。さらに、本発明の他の目的は、軽量
で防振、防音性能が高いプリンタを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1または
2記載のプラテン部材によると、ドットインパクト式プ
リンタの印刷ヘッド部と対向して配置される。本体の印
刷ヘッド部と対向する側に樹脂製の緩衝部材を有してい
る。そのため、印刷ヘッド部のピンが直接プラテン部材
の本体と当接することがなく、印刷ヘッド部の摩耗を防
止し、印刷ヘッド部の寿命を延長することができる。
【0007】本発明の請求項3記載のプラテン部材によ
ると、プラテン部材は水硬性組成物からなる混合物を成
形したのち硬化させて形成した本体を有している。水硬
性組成物は、例えばポルトランドセメントなどのような
安価な材料からなり、硬化すると比重が2程度であるた
め軽量であり、吸振性および吸音性が高い。また、例え
ば水硬性組成物を型枠を利用して成形することにより、
所望の形状のプラテン部材を大量に生産することができ
る。したがって、プラテン部材を安価に得ることがで
き、軽量なプラテン部材の防振、防音性能を高めること
ができる。
【0008】本発明の請求項4から8のいずれか一項記
載のプラテン部材の製造方法によると、水硬性組成物を
成形し、成形された水硬性組成物を養生して硬化させ
る。水硬性組成物は、粉体状であるため、例えば成形型
を用いることにより自由な形状に成形することができ
る。水硬性組成物は、例えばポルトランドセメントなど
のような安価な材料からなり、硬化すると比重が2程度
であるため軽量であり、吸振性および吸音性が高い。ま
た、例えば押出成形あるいは加圧成形などにより所望の
形状のプラテン部材を大量に生産することができる。し
たがって、プラテン部材を安価に得ることができ、軽量
なプラテン部材の防振、防音性能を高めることができ
る。
【0009】本発明の請求項9記載のプリンタによる
と、請求項1、2または3記載のプラテン部材または請
求項4から8のいずれか一項記載のプラテン部材の製造
方法により製造されたプラテン部材を備えている。その
ため、従来の金属製のプラテン部材を備えるプリンタと
比較して軽量で、かつ防振性能および防音性能を高める
ことができる。また、プラテン部材は安価に大量生産す
ることができるので、プリンタの製造コストを低減する
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
一実施例を図面に基づいて説明する。図2は、本発明の
一実施例によるプラテン部材10を備えたドットインパ
クト式のプリンタ1を示す。プリンタ1は箱形の筐体2
0を備えており、筐体20にはシート搭載トレイ21お
よびシート排出トレイ22が設けられている。印刷対象
であるシート2としては、紙あるいは布などが用いら
れ、特に連続紙あるいは複写紙などが用いられる。シー
ト搭載トレイ21には印刷が実施される前のシート2が
積載され、シート排出トレイ22には印刷が実施された
後のシート2が積載される。
【0011】筐体20の内部には、給送ローラ23、排
出ローラ24、印刷ヘッド部25、プラテン部材10お
よび駆動装置26が収容されている。給送ローラ23
は、駆動ローラ231および従動ローラ232から構成
され、シート搭載トレイ21に積載されているシート2
を印刷ヘッド部25へ給送する。駆動ローラ231は、
駆動装置26により駆動される。従動ローラ232は、
駆動ローラ231と当接しており、駆動ローラ231と
の間にシート2を挟持して印刷ヘッド部25へ案内す
る。排出ローラ24は、印刷ヘッド部25を挟んで給送
ローラ23の反対側に配置されている。排出ローラ24
は、駆動ローラ241および従動ローラ242から構成
され、印刷ヘッド部25で印刷が実施されたシート2を
シート排出トレイ22へと排出する。駆動ローラ241
は、駆動装置26により駆動される。従動ローラ242
は、駆動ローラ241と当接しており、駆動ローラ24
1との間にシート2を挟持してシート排出トレイ22へ
案内する。
【0012】印刷ヘッド部25は、図示しない複数のピ
ンが設けられているピンヘッド部251を有している。
印刷ヘッド部25には図示しないピン駆動部が設けられ
ており、ピンヘッド部251のピンを駆動する。ピンヘ
ッド部251のプラテン部材10側にはインクリボン2
52が配置されており、ピンヘッド部251が駆動され
シート2に打ち付けられることにより、インクリボン2
52に浸漬されているインクがシート2に転写される。
【0013】プラテン部材10は、印刷ヘッド部25と
対向する位置に配設されている。プラテン部材10は、
印刷ヘッド部25からシート2へ打ち付けられるピンを
受け止める。駆動装置26は、図示しないギアなどの駆
動力伝達手段を介して駆動ローラ231および駆動ロー
ラ241に駆動力を供給する。これにより、駆動ローラ
231および駆動ローラ241は、同期して駆動され
る。
【0014】次に、プラテン部材10について詳細に説
明する。プラテン部材10の本体11は、図1および図
3に示すように板形状に形成されている。プラテン部材
10は、長手方向が紙送り方向とは垂直な方向となる。
本体11の印刷ヘッド部25側には、軸方向へ延伸する
溝部12が形成されている。溝部12には、緩衝部材1
3が設置されている。緩衝部材13は、例えばウレタン
樹脂などの合成樹脂から形成され、ピンヘッド部251
のピンがプラテン部材10の本体11へ直接打ち付けら
れるのを防止し、衝撃を緩和する。緩衝部材13は、溝
部12に嵌合または溝部12に接着されて固定されてい
る。本体11の排出ローラ24側には、排出ローラ24
が配置されるローラ配置部14が形成されている。ロー
ラ配置部14には、排出ローラ24の駆動ローラ241
が配置される。
【0015】プラテン部材10の本体11には、軸方向
に垂直な断面が概略T字形状となるように反印刷ヘッド
部25側に突出部15が形成されている。突出部15
は、筐体20の図示しない組み付け部に組み付けられ
る。突出部15は、本体11の軸方向の両端部を除く部
位に軸方向へ延伸して形成されている。
【0016】プラテン部材10の本体11は、水硬性組
成物から形成されている。水硬性組成物は、水硬性粉
体、非水硬性粉体、成形性改良剤とからなる混合粉体
と、加工性改良剤および増粘剤とからなる。これらには
必要に応じてその他の添加物が加えられ、必要に応じて
含有させる水が混合される。
【0017】(水硬性粉体)水硬性粉体は、水を加える
ことにより硬化する粉体である。水硬性粉体としては、
例えば珪酸カルシウム化合物粉体、カルシウムアルミネ
ート化合物粉体、カルシウムフルオロアルミネート化合
物粉体、カルシウムサルフォアルミネート化合物粉体、
カルシウムアルミノフェライト化合物粉体、リン酸カル
シウム化合物粉体、半水又は無水石膏粉体、自硬性を有
する生石灰粉体、またはこれら粉体の2種類以上の混合
物粉体などである。その代表例として、例えばポルトラ
ンドセメントなどの粉体が挙げられる。
【0018】水硬性粉体の流度分布については、成形体
の強度に関する水硬性能を確保するため、プレーン比表
面積が2500cm2/g以上であることが好ましい。
また、水硬性粉体の配合量は、水硬性粉体、非水硬性粉
体および成形性改良剤からなる混合粉体の組成比率で4
0から80質量%となることが好ましく、45から55
質量%とすることがより好ましい。水硬性粉体の配合量
が40質量%未満の場合には強度および充填率が低下
し、80質量%を超える場合には得られる成形体の充填
率が低下するため、いずれの場合にも機械的加工時の加
工応力に耐えられないなどの影響がある。
【0019】(非水硬性粉体)非水硬性粉体は、単体で
は水と接触しても硬化することのない粉体を指し、アル
カリ性もしくは酸性状態あるいは高圧蒸気雰囲気におい
てその成分が溶出し、他の既溶出成分と反応して生成物
を形成する粉体が含まれる。非水硬性粉体の代表例とし
ては、例えば水酸化カルシウム粉体、二水石灰粉末、炭
酸カルシウム粉末、スラグ粉末、フライアッシュ粉末、
珪石粉末、粘土粉末あるいはシリカフューム粉末などが
挙げられる。また、これらの非水硬性粉体の平均粒径
は、水硬性粉体の平均粒径よりも1桁以上小さく、特に
2桁以上小さいものが好ましい。平均粒径の下限は、効
果を害することがなければ特に規定する必要はない。
【0020】非水硬性粉体の配合量は水硬性粉体、非水
硬性粉体および成形性改良剤からなる混合粉体の組成比
率で10から50質量%とするのが好ましく、20から
30質量%とすることがより好ましい。配合量が10質
量%未満の場合には充填率が低下し、50質量%を超え
る場合には強度および充填率が低下する。そのため、い
ずれの場合にも成形、硬化後の諸物性、例えば機械加工
時における欠けの発生、寸法安定性に影響をおよぼし好
ましくない。機械加工性などを考慮すると、充填率が低
下しすぎないように非水硬性粉体の配合割合を調節する
ことが好ましい。非水硬性粉体を添加することにより、
成形体の成形時における充填率を高め、得られる成形体
の空隙率の低下を図ることができる。空隙率の低下を図
ることにより、成形体の寸法安定性の向上が図られる。
【0021】(成形性改良剤)成形性改良剤は、成形時
に型枠と成形体との間の滑り性を向上し、成形性の異方
性を低減し、成形品の品質を安定化させる材料である。
成形性改良剤としては、例えばタルク(含水珪酸マグネ
シウム)あるいはマイカなどの無機質板状物質が使用さ
れる。これら無機質板状物質は配向性が高く、成形体表
面に滑り性を付与し、型枠との抵抗が低減されるため、
品質の安定化を図ることができる。成形性改良剤の配合
量は、水硬性粉体、非水硬性粉体および成形性改良剤か
らなる混合粉体の組成比率で10から30質量%とする
ことが好ましく、15から25質量%とするのがより好
ましい。
【0022】(加工性改良剤)加工性改良剤は、水硬性
組成物から得られる成形体の成形性、脱型性、切削ある
いは研削などの加工性、加工精度の向上に寄与する材料
である。加工性改良剤を添加することにより得られた水
硬性組成物は、加工性改良剤が加圧成形時に成形助剤と
しての役割を果たし成形性が向上する。また、加工性改
良剤によりセメント系硬化体のもろさが改良され、得ら
れる成形体を脱型する際の損傷が防止される。これによ
り、成形体の成形時の作業性が向上する。
【0023】また、加工性改良剤を添加することによ
り、水硬性組成物からなる成形体の加工性を金属材料と
同レベルまで改良され、旋盤などによる切削加工および
研削機による研削加工が金属材料と同様に実施可能であ
る。金属レベルでの加工が可能となることにより、所望
の寸法の応じてμmオーダーでの精密な加工が実施可能
である。
【0024】加工性改良剤の配合量は、水硬性粉体、非
水硬性粉体および成形性改良剤からなる混合粉体100
質量部に対し乾燥ベースで2から9質量部であることが
好ましく、3から4質量部とすることがより好ましい。
加工性改良剤の配合量が2質量部未満の場合、切削加工
性が悪化する。一方、加工性改良剤の配合量が9質量部
を超える場合、成形性は良好であるものの、研削精度の
低下ならびに研削後の寸法安定性の低下を招く。加工性
改良剤の粒度は、分散した単一粒子径で1μm以下であ
るものが一般的である。
【0025】加工性改良剤としては、酢酸ビニル樹脂ま
たは酢酸ビニル樹脂との共重合樹脂、アクリル樹脂また
はアクリル樹脂との共重合樹脂、スチレン樹脂またはス
チレン樹脂との共重合樹脂ならびにエポキシ樹脂から選
択される少なくとも1種類以上の樹脂からなる粉末もし
くはエマルジョンである。酢酸ビニルとの共重合樹脂と
しては、酢酸ビニルアクリル共重合樹脂、酢酸ビニルベ
オバ共重合樹脂、酢酸ビニルベオバ三元共重合樹脂、酢
酸ビニルマレート共重合樹脂、酢酸ビニルエチレン共重
合樹脂あるいは酢酸ビニルエチレン塩化ビニル共重合樹
脂などが挙げられる。アクリル樹脂との共重合樹脂とし
ては、アクリルスチレン共重合樹脂あるいはアクリルシ
リコーン共重合樹脂などが挙げられる。また、スチレン
樹脂との共重合樹脂としては、スチレンブタジエン共重
合樹脂などが挙げられる。
【0026】(増粘剤)増粘剤は、水に溶解することに
より粘着性を生ずる材料である。増粘剤は、水硬性粉体
および非水硬性粉体の粒子間の結合力を向上し、成形後
の成形体の形状維持、保水性の確保ならびに密実な硬化
体形成に寄与する。増粘剤としては、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロースあるいはカルボキシメ
チルセルロースなどが挙げられる。増粘剤の配合量は、
水硬性粉体、非水硬性粉体および成形性改良剤からなる
混合粉体100質量部に対し0.5から5質量部とする
ことが好ましく、3から4質量部とすることがより好ま
しい。
【0027】(その他の添加物)水硬性組成物からなる
混合物は、上記の必須成分に加え、増量剤として珪砂な
どの骨材を水硬性粉体、非水硬性粉体および成形性改良
剤からなる混合粉体100質量部に対し10から50質
量部を添加することが好ましく、20から30質量部の
割合で添加することがより好ましい。また、成形性をさ
らに改善するため、公知のセラミック成形助剤を上記混
合粉体100質量部に対し1から10質量部の割合で添
加することが好ましく、3から6質量部の割合で添加す
ることがより好ましい。さらに、材料の硬化時の収縮な
どによる寸法変化を低減するため、シリコーンオイルな
ど水の吸収を阻害する撥水剤を上記混合粉体100質量
部に対し0.5から5質量部添加することが好ましく、
1から2質量部の割合で添加することがより好ましい。
【0028】(水硬性組成物の調整)水硬性組成物を用
いて成形用混合物を調整する場合、水硬性組成物と必要
に応じて加えられるその他の添加物との混合物に水が加
えられる。加えられる水は、水硬性粉体、非水硬性粉体
および成形性改良剤からなる混合物100質量部に対し
30質量部以下の割合であることが好ましく、25質量
部以下であることがより好ましい。得られる成形体の乾
燥による収縮を低減するため、加える水の割合は極力低
い方がよい。上記の物質の混合は、例えば剪断力を混合
物に加えることができる混合方法または混合装置により
実施される。
【0029】次に、上記の組成からなる水硬性組成物を
用いてプラテン部材10の本体11を製造する方法につ
いて説明する。 (押出成形)上記の組成からなる水硬性組成物を混合し
た後、水硬性組成物の混合物30を図4に示すように押
出成形装置40に投入し、押出成形装置40により水硬
性組成物を所定の形状に押出成形する。押し出された成
形体50は、例えば図4に示すように押出成形装置40
によりプラテン部材10の本体11が軸方向に連続して
延伸する形状に成形される。押出成形装置40により押
出成形された成形体50は、切断装置41により所定の
長さに切断される。切断された成形体51がプラテン部
材10の本体11となる。
【0030】(加圧成形)上記の押出成形の他、加圧成
形によってもプラテン部材10の本体11は成形され
る。上記の組成からなる水硬性組成物を混合した後、図
5に示すように水硬性組成物の混合物30は所定の形状
の型枠60に充填される。充填された水硬性組成物はプ
レス機61により加圧され、水硬性組成物の成形体52
に成形される。プレス機61による加圧が完了すると、
成形体52は型枠60から脱型され、脱型された成形体
52がプラテン部材10の本体11となる。
【0031】(養生および硬化)上記の工程により押出
成形または加圧成形された水硬性組成物の成形体51、
52は、型枠などから取り出され十分な強度を発現する
まで数時間から数日を必要とする。そのため、養生およ
び硬化の工程が必要となる。養生および硬化の方法とし
ては、室温に放置もしくは水中養生あるいは蒸気養生に
より養生および硬化される。好ましくは、オートクレー
ブによる養生がよい。オートクレーブによる養生は、飽
和蒸気圧7.15kg/cm2、165℃以上で実施さ
れ、飽和蒸気圧9.10kg/cm2以上での実施が好
ましい。養生時間は養生温度により変化し、175℃の
条件下では5から15時間である。
【0032】(緩衝部材の組み付け)養生および硬化が
完了すると、水硬性組成物の成形体51、52はプラテ
ン部材10の本体11として得られる。得られたプラテ
ン部材10の本体11は、バリ取りならびに切削または
研磨などによる形状の調整が完了した後、緩衝部材13
が組み付けられる。緩衝部材13が組み付けられたプラ
テン部材10は、プリンタ1の筐体20に組み付けられ
る。
【0033】以上、説明したように本発明の一実施例に
よるプラテン部材10によると、本体11は水硬性組成
物により形成されている。水硬性組成物は、例えばポル
トランドセメントのような安価な材料からなるため、プ
ラテン部材10を安価に製造することができる。また、
プラテン部材10の本体11を形成する水硬性組成物
は、セラミック系の素材であるため、比重が約2と金属
と比べ軽量であり吸振性および吸音性を高めることがで
きる。さらに、プラテン部材10の本体11は、押出成
形または加圧成形などにより所望の形状に容易に成形す
ることができる。例えば、本体11の成形と同時に、本
体11に溝部13および突出部15を形成することがで
き、製造工数の低減を図ることができる。そのため、プ
ラテン部材10の本体11の連続的な大量生産が可能で
あり、プラテン部材10の製造コストを低減することが
できる。
【0034】本実施例のプラテン部材10によると、印
刷ヘッド部25と対向する側に緩衝部材13を有してい
る。そのため、プリンタ1のピンヘッド部251のピン
が直接プラテン部材10を打撃することがなく、ピンヘ
ッド部251の寿命を延長することができる。
【0035】さらに、本発明の一実施例によるプラテン
部材10によると、水硬性組成物に加える水の割合を低
減することにより、強度の高いプラテン部材10を形成
することができる。そのため、従来のアルミ合金などか
らなるプラテン部材の代替として使用することができ
る。
【0036】本発明の一実施例によるプリンタ1による
と、上述のプラテン部材10を備えているので、製造コ
ストを低減することができる。また、プラテン部材10
を備えることにより、軽量で防振性能および防音性能の
高いプリンタ1を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるプリンタのプラテン部
材を示す図であって、印刷ヘッド部側から見た概略斜視
図である。
【図2】本発明の一実施例によるプリンタの構成を示す
模式図である。
【図3】本発明の一実施例によるプリンタのプラテン部
材を示す図であって、反印刷ヘッド部側から見た概略斜
視図である。
【図4】本発明の一実施例によるプリンタのプラテン部
材の製造方法を示す図であって、押出成形による製造手
順を示す模式図である。
【図5】本発明の一実施例によるプリンタのプラテン部
材の製造方法を示す図であって、加圧成形による製造手
順を示す模式図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 10 プラテン部材 11 本体 12 溝部 13 緩衝部材 25 印刷ヘッド部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小堺 規行 東京都千代田区神田美土代町1番地住友大 阪セメント株式会社内 (72)発明者 三上 光司 東京都千代田区神田美土代町1番地住友大 阪セメント株式会社内 (72)発明者 松村 周治 埼玉県東松山市高坂1050の1番地アイ・ア ンド・ピー株式会社内 (72)発明者 武居 正文 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 浅井 孝祐 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 山口 和彦 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 末安 英介 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 今江 俊博 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C058 AB07 AB09 AC04 AD01 AE02 AE09 AE12 AF17 AF25 AF31 DA02 DA11 DA26 DB27 DB36 DB38

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドットインパクト式印刷装置の印刷ヘッ
    ド部と対向して配置され、前記印刷ヘッド部と対向する
    側に樹脂製の緩衝部材が設けられている本体を備えるこ
    とを特徴とするプラテン部材。
  2. 【請求項2】 前記本体の軸方向の一部は、該軸に垂直
    な断面が概略T字形状に形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載のプラテン部材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の前記本体の構成
    成分組成は、水硬性粉体あるいは潜在水硬性粉体と、前
    記水硬性粉体あるいは前記潜在水硬性粉体の平均粒子径
    よりも一桁以上小さい平均粒子径を有する非水硬性粉体
    からなる混合粉体と、加工性改良剤とからなる水硬性組
    成物を含むことを特徴とするプラテン部材。
  4. 【請求項4】 ドットインパクト式印刷装置の印刷ヘッ
    ド部と対向して配置される請求項3記載のプラテン部材
    の製造方法であって、 前記水硬性組成物を成形する段階と、 成形された前記水硬性組成物を養生および硬化する段階
    と、 を含むことを特徴とするプラテン部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記水硬性組成物は、押出成形により成
    形されることを特徴とする請求項4記載のプラテン部材
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記水硬性組成物は、成形型に充填され
    た後、加圧成形されることを特徴とする請求項4記載の
    プラテン部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記水硬性組成物は、前記成形型に充填
    された後、振動が加えられながら加圧成形されることを
    特徴とする請求項6記載のプラテン部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記水硬性組成物は、成形用型に流し込
    んで成形されることを特徴とする請求項4記載のプラテ
    ン部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1、2または3記載のプラテン部
    材、または請求項4から8のいずれか一項記載のプラテ
    ン部材の製造方法により製造されたプラテン部材を備え
    ることを特徴とする印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103101329A (zh) * 2012-11-16 2013-05-15 新会江裕信息产业有限公司 一种打印机下导纸板组件

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