JP2002331694A - 印字装置 - Google Patents

印字装置

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JP2002331694A
JP2002331694A JP2001138663A JP2001138663A JP2002331694A JP 2002331694 A JP2002331694 A JP 2002331694A JP 2001138663 A JP2001138663 A JP 2001138663A JP 2001138663 A JP2001138663 A JP 2001138663A JP 2002331694 A JP2002331694 A JP 2002331694A
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Mitsuyasu Nakajima
光康 中嶋
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ライン式印字ヘッドを備え吐出不安定な印字ド
ットを他の色で補間して目視上良質の画像を維持する印
字装置を提供する。 【解決手段】先ず濃色インクによるベタ印字と他の色に
よる順送り1ドットの重ね印字による検査パターンを印
字して副走査方向に現れる白筋(白線)の有無を調べ、
最初に現れた白線が消えた時点の他の色による印字位置
を補間すべき位置として、以後補間印字を実行する。濃
色である黒、マゼンタ、シアンに対して補間印字に用い
る他の色としては、黒に対してはマゼンタ、シアン、又
はプロセスブラックを用い、マゼンタに対してはライト
マゼンタを用い、シアンに対してはライトシアンを用い
る。補間印字の方法としては、白線出現位置に対して副
走査方向に毎回印字する、又は1ドット置きに印字す
る、あるいは濃色ベタ印字の範囲全体に他の色による補
間パターンを印字するなど、いずれでも良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字装置に関り、
更に詳しくは、ライン式印字ヘッドを備えて印字ドット
の欠陥を他の色で補間して高い画像品質を維持する印字
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリンタ、複写機、ファクシ
ミリ等の印字装置がある。これらは、画像情報に基づい
て、紙やプラスチック薄板等の被記録材上にドットパタ
ーンからなる画像を印字(記録、印刷)していくように
構成されている。このような印字装置には、その印字方
式により、インクジェット式、ワイヤドット式、熱転写
式、電子写真式等に分けることができる。
【0003】それらの印字装置のうち、インクジェット
式の印字装置には、インクを加熱して気泡を発生させ、
その気泡の圧力でインク滴を飛ばすサーマル式や、ピエ
ゾ抵抗素子(圧電素子)の変形によってインク滴を飛ば
すピエゾ式等がある。これらは、色材たるインクをイン
ク滴にして直接被記録材に向けて吐出するという方式の
ため、粉末状の印材であるトナーを用いる電子写真方式
と比較した場合、印字エネルギーが小さくて済み、イン
クの混合によリカラー化が容易であり、印字ドットを小
さくできるので高画質であり、印字時の騒音が極めて少
なく、このため特にパーソナル用として広く用いられて
いる印字装置である。
【0004】また、そのようなパーソナル用印字装置と
しては、比較的軽便なシリアル式の印字装置が主流とな
って広く用いられている。シリアル式の印字装置は、小
型の印字ヘッドとインクカートリッジが一体になって用
紙(被記録材)の幅方向(主走査方向)に往復移動を繰
り返し、その縦方向(副走査方向)に間欠的に搬送され
る用紙面に文字や画像を印字する。
【0005】ところで、情報通信システムの一翼を担う
ものとして近年印字装置の需要が急激に増えており、そ
の需要の増加に伴って印字の高速化の要望が高まってい
る。ところが、上述したシリアル式の印字装置では、印
字を高速に行うためには印字ヘッドとインクカートリッ
ジを主走査方向に高速に往復移動させる必要があり、そ
れでは駆動の負荷が大きくなり過ぎて装置が早期に疲労
してしまうから実用的でない、つまりシリアル式の印字
装置は、高速化が構造的に困難であるという問題を有し
ている。
【0006】そこで、上記のような小さな印字ヘッドに
代えて長尺の印字ヘッドを作成し、この長尺の印字ヘッ
ドを用紙の主走査方向に平行に印字装置本体に固定して
配置し、用紙のみを副走査方向に搬送して印字するライ
ン式の印字装置が一部実用化の緒についている。このラ
イン式の印字装置は機構的な動作は用紙を搬送するだけ
であるので駆動負荷が小さく、その構成自体が高速性を
備えている。
【0007】図9(a) は、そのようなライン式のインク
ジェット式印字装置の主要部の構成を模式的に示す斜視
図であり、同図(b) は、その印字ヘッドのインク吐出面
側から見た平面図である。同図(a) に示すように、印字
装置1は、長尺の印字ヘッド2を備えており、この印字
ヘッド2は、印字の主走査方向に延在して、印字装置1
本体側に固定されている。
【0008】用紙3は、搬送ローラ対4(4a、4b)
に挟持されて搬送され、印字ヘッド2下部のインク吐出
面に近接して、図の矢印Aで示す排紙方向(印字の副走
査方向)に間欠的に走行し、この間に印字ヘッド2は同
図(b) に示すインク吐出面からインク滴を吐出して用紙
3の紙面に画像を形成する。
【0009】同図(b) に示すように、印字ヘッド2のイ
ンク吐出面5には、インクを吐出するノズル6が主走査
方向に1列に並んでノズル列7を形成している。この印
字ヘッド2には、4列のノズル列7(黒インクを吐出す
る黒印字ノズル列K7−1、シアンインクを吐出するシ
アン印字ノズル列C7−2、マゼンタインクを吐出する
マゼンタ印字ノズル列M7−3、イエローインクを吐出
するイエロー印字ノズル列Y7−4)が、用紙3の印字
幅以上の長さにわたって互いに平行し副走査方向に並ん
で形成されている。
【0010】各ノズル列7は、図の左側から右へ1番か
ら1000番まで1000個のノズル6によって形成さ
れている。ノズル列7は4列形成されているので400
0個のノズルが印字ヘッド2に形成されていることとな
る。図10(a),(b) は、上記の印字ヘッド2から用紙3
へ吐出されたインク滴の着弾形態を示す図であり、同図
(a) は正常時の形態を示す図、同図(b) は異常時の形態
を示す図である。同図(a),(b) には、説明の便宜上、用
紙3の印字面へのインク滴の正常時の着弾位置を、縦横
に格子状に配置した補助線の交点で示している。これら
の補助線としては、主走査方向には本来1000本の補
助線mi(i=1〜1000)が配置されるが図示を簡
略化するため同図には5本の補助線m1〜m5のみを示
している。
【0011】この主走査方向の補助線miは、各ノズル
番号のノズルから吐出されたインク滴の着弾位置を示し
ており、補助線m1上にはノズル番号1のノズルから吐
出されたインク滴が着弾し、補助線m2上にはノズル番
号2のノズルから吐出されたインク滴が着弾するという
ように、補助線miにはノズル番号iのノズルから吐出
されたインク滴が着弾する。
【0012】また、副走査方向の補助線は、主走査1ラ
イン分の着弾位置を示しており、本来は用紙の長さ分だ
けの補助線nj(j=1〜k、kは用紙3のサイズに応
じて決まる整数)が配置されるが図には5本の補助線n
1〜n5のみを示している。また、同図(a),(b) に示す
副走査方向矢印は用紙3に対する印字ヘッド2の相対的
な移動方向を示しており、実際には固定の印字ヘッド2
に対して用紙3は副走査方向矢印が示す向きとは反対方
向すなわち図の下から上へと搬送されていく。したがっ
て、印字時におけるインク滴の着弾位置は図に示す印字
面の上端部から下方へと順次移動していく。すなわち、
補助線n1を用紙3の最初の印字開始位置として、イン
ク滴の着弾位置は補助線n1、n2、n3、・・・と順
次移動していく。
【0013】同図(a) は、印字ヘッド2の黒インクを吐
出する黒印字ノズル列K7−1のノズル列のみにインク
を吐出させた例を示しており、ノズル番号1〜4までの
ノズル6を、印字開始位置から副走査方向に4ドット続
けて印字した例である。これにより、主走査の補助線m
1〜m4と副走査の補助線n1〜n4との交点上に16
個の印字ドットがベタ印字されている。画像の暗黒部分
やゴシック体の大きな文字等では、このような黒のベタ
印字が、より広い範囲をもって頻発する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に印字
装置は、紙面を真っ黒にベタ印字する場合と比較して文
字を印字する場合の印字率は5%弱程度といわれてお
り、したがって、印字ヘッド2のインク吐出面5に並ん
だ全てのノズル6が常に使用されているわけではない。
むしろ印字中でも使用されない(休止している)ノズル
の方が多いと考えてよいものである。また、画像の場合
は全体としての印字率はほぼ100%に近いが、色別に
みると、長期に休止するノズルが発生する。
【0015】したがって、インクジェット式の印字装置
の印字ヘッドは、使用しないノズル内のインクが乾燥し
て増粘し易く、そうなると、インクの吐出方向の安定性
が損なわれ、あるいはインクの吐出量が極端に少なくな
ったりする。さらには、ノズルの吐出口周辺にインク溜
まりが出来、インクの吐出方向を不安定にさせる不具合
が発生する。
【0016】また、ノズル等を構成する材料の経時変化
等により、インクの吐出方向や吐出量などのインク吐出
状態が不安定になったりする。一般に、ライン式の印字
装置では、シリアル式の印字装置で行われるマルチパス
印字(用紙の同じ主走査ライン上を吐出可能な異なるノ
ズルを2回以上通過させて行う印字)を行うのが困難な
ためと、高速性を維持するために、1パス方式(用紙3
が排紙方向1方向に且つ印字ヘッド2の下部を1度だけ
しか搬送されない)の印字方式を採用している。このた
め、上記のような不安定な吐出は、補正が容易でないた
め、そのまま印字品質の劣化につながってしまう。
【0017】例えば、印字の正常なインク吐出状態によ
って形成された図10(a) に示す着弾形態に対して、図
10(b) に示す例は、ノズル番号3のノズル6から吐出
されたインク滴が補助線m3の位置に着弾すべきとこ
ろ、上述した原因等によりノズル番号4のノズル6から
の着弾位置すなわち補助線m4側に偏って飛翔して着弾
した例を示している。
【0018】同図(b) では、印字画像の補助線m3に沿
ったインクの着弾抜け部分に、用紙3の地色に応じた白
色の白スジが発生している。このような連続した白スジ
は、人間の目に対して非常に目立ってしまうものである
ため、著しく画像品質を低下させてしまう。また、この
問題は、単色で印字する領域にのみ発生する。そしてこ
のような不具合は、ライン式の印字装置が上述したよう
に1パス方式の印字制御であるため同色の吐出機能の正
常な他のノズルを用いて補正することが出来ない。
【0019】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
ライン式印字ヘッドを備えて印字ドットの欠陥を見た目
良く補間して高い画像品質を維持する印字装置を提供す
ることである。
【0020】
【課題を解決するための手段】以下に、本発明に係わる
印字装置の構成を述べる。先ず、請求項1記載の発明の
印字装置は、黒色を印字する複数の印字ドットを主走査
方向に配列されてなる黒印字ノズル列、イエロー色を印
字する複数の印字ドットを上記主走査方向に配列されて
なるイエロー印字ノズル列、マゼンタ色を印字する複数
の印字ドットを上記主走査方向に配列されてなるマゼン
タ印字ノズル列、及びシアン色を印字する複数の印字ド
ットを上記主走査方向に配列されてなるシアン印字ノズ
ル列を副走査方向に順次配置されて備えた印字ヘッドを
有する印字装置であって、上記黒色印字ノズル列を駆動
して用紙に黒色印字を行う黒印字制御手段と、上記黒色
印字の中の欠陥ドットに代えて他の色の印字ノズル列の
上記欠陥ドットに相当する位置の印字ドットを印字駆動
させる補間制御手段と、を有して構成される。
【0021】上記他の色の印字ノズル列は、例えば請求
項2記載のように、マゼンタ印字ノズル列又はシアン印
字ノズル列であり、また、例えば請求項3記載のよう
に、イエロー印字ノズル列、マゼンタ印字ノズル列及び
シアン印字ノズル列であるように構成される。
【0022】また、上記他の色の印字ノズル列の印字ド
ットは、例えば請求項4記載のように、上記黒印字ノズ
ル列の印字ドットに対し主走査方向に1/2ドットピッ
チだけ位置づれして配置され、この場合、例えば請求項
5記載のように、上記黒印字ノズル列の印字ドットに対
し副走査方向に1/2ドットピッチだけ位置づれして印
字されるよう制御される。
【0023】次に、請求項6記載の発明の印字装置は、
少なくとも、イエロー色を印字する複数の印字ドットを
主走査方向に配列されてなるイエロー印字ノズル列、マ
ゼンタ色を印字する複数の印字ドットを上記主走査方向
に配列されてなるマゼンタ印字ノズル列、シアン色を印
字する複数の印字ドットを上記主走査方向に配列されて
なるシアン印字ノズル列、及びライトマゼンタ色を印字
する複数の印字ドットを上記主走査方向に配列されてな
るライトマゼンタ印字ノズル列を副走査方向に順次配置
されて備えた印字ヘッドを有する印字装置であって、上
記マゼンタ印字ノズル列を駆動して用紙にマゼンタ印字
を行うマゼンタ印字制御手段と、上記マゼンタ印字の中
の欠陥ドットに代えてライトマゼンタ印字ノズル列の上
記欠陥ドットに相当する位置の印字ドットを印字駆動さ
せる補間制御手段と、を有して構成される。
【0024】そして、請求項7記載の発明の印字装置
は、少なくとも、イエロー色を印字する複数の印字ドッ
トを上記主走査方向に配列されてなるイエロー印字ノズ
ル列、マゼンタ色を印字する複数の印字ドットを上記主
走査方向に配列されてなるマゼンタ印字ノズル列、シア
ン色を印字する複数の印字ドットを上記主走査方向に配
列されてなるシアン印字ノズル列、及びライトシアン色
を印字する複数の印字ドットを上記主走査方向に配列さ
れてなるライトシアン印字ノズル列を副走査方向に順次
配置されて備えた印字ヘッドを有する印字装置であっ
て、上記シアン印字ノズル列を駆動して用紙にシアン印
字を行うシアン印字制御手段と、上記シアン印字の中の
欠陥ドットに代えてライトシアン印字ノズル列の上記欠
陥ドットに相当する位置の印字ドットを印字駆動させる
補間制御手段と、を有して構成される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は、第1の実施の形態に
おけるライン式インクジェット式の印字装置のシステム
構成を示すブロック図である。同図に示すように、この
印字装置10は、黒印字制御手段及び補間制御手段とし
てのMPU(micro processing unit) 11と、このMP
U11にバス12を介して接続されたI/F(インター
フェース)13、メモリA14、及びこれも黒印字制御
手段及び補間制御手段としてのヘッド制御部15、並び
に上記I/F13に接続されたメモリB16及びヘッド
制御部15に接続されたメモリC17を備え、更に、ヘ
ッド制御部15には印字ヘッド18を印字駆動するドラ
イバ19が接続されている。
【0026】この印字装置10は、ハード的には図9
(a),(b) に示した印字装置1と同様の構成であり、した
がって、上記の印字ヘッド18も図9(a),(b) に示した
印字ヘッド1と同様である。但し、詳しくは後述するよ
うに、印字形態に不具合のある印字ドットに対して、目
視では不具合が判らないようにする補間の制御を行う点
が異なる。
【0027】この印字装置10には、ホスト機器である
例えばPC(パーソナルコンピュータ)20からI/F
13を介して印字データ及び制御データが入力する。M
PU11は、I/F13を介しメモリB16を制御しな
がら上記の印字データ及び制御データを受信する。ま
た、MPU11には、各部を監視する不図示のセンサの
センサ出力21が入力し、MPU11からは用紙を搬送
させる搬送ローラ対を駆動する不図示のモータを回転さ
せるモータ駆動信号22が出力される。
【0028】MPU11は、上記受信した印字データ
を、ヘッド制御部15を介してメモリC17に1ライン
毎の印字データを展開し、その展開した印字データをド
ライバ19に転送する。また、メモリA14には、通常
の制御プログラムの他に、検査パターンの出力を行うプ
ログラムが格納されている。
【0029】MPU11は、ユーザからの指示に応じ
て、又は一定時間毎にメッセージを出力してユーザから
の応答を待ってから、上記の検査パターン出力プログラ
ムに従って、印字ヘッド18により印字形態に不具合を
起した印字ドットを補間印字するように、ヘッド制御部
15を介してドライバ19を制御する。
【0030】尚、ここでいう補間印字は、詳しくは後述
するが、不具合を起した印字ドットの位置を他の色の印
字ドットで印字して、見た目には不具合が判らないよう
にする印字処理である。この補間印字を行うには、先ず
不具合を起しているノズル不良位置を検出しなければな
らない。ノズル不良による印字不良は、図10(b) に示
したように肉眼による目視で直ちに判別はできるが、印
字ドットのピッチは通常40μm程度であるので、目視
によって判別した印字不良箇所が端から何番目のノズル
によるものかは、たとえ拡大鏡や顕微鏡をもってしても
定かには判別できない。この印字不良箇所のノズル位置
を簡単に検出する方法を以下に説明する。
【0031】図2(a),(b),(c) は、印字不良箇所のノズ
ル位置を検出する方法を説明する図である。この例で
は、黒印字ノズル列(図9(b) に示したK列の黒インク
吐出ノズル列K7−1に対応する)のノズル不良箇所の
検出について説明する。先ず、ユーザが必要に応じて又
は印字装置10本体からの一定時間毎のメッセージ等に
応じて、黒印字ノズル列の検査パターンの出力を行うよ
うに不図示の操作パネルの入力キーを用いて指示入力す
る。これにより、先ず図2(a) に示す印字が実行され、
続いて同図(b) の印字、更に同図(c) に示す印字、とい
うように検査パターンの印字が出力されていく。
【0032】この出力では、黒ドット23によるベタ印
字の上に重ねて、マゼンタ(又はシアン、以下同様)の
印字ノズル列によるマゼンタドット24による1ドット
だけの印字が順次1ドット分だけ送りながら印字され
る。すなわち最初はマゼンタ印字ノズル列の1番目のノ
ズルでマゼンタドット24を補助線m1上の黒ドット2
3の上に重ねて印字し(同図(a) )、次に同じくマゼン
タ印字ノズル列の2番目のノズルでマゼンタドット24
を補助線m2上の黒ドット23の上に重ねて印字し(同
図(b) )、続いて同じくマゼンタ印字ノズル列の3番目
のノズルでマゼンタドット24を補助線m3上の黒ドッ
ト23の上に重ねて印字する(同図(c) ))、というよ
うに順次マゼンタ印字ノズル列のノズル番号を1番ずつ
増やしながらマゼンタドット24を黒ドット23の上に
重ねて印字する。
【0033】同図(a) において、黒ドット23の印字形
態が図10(a) に示したように正常であれば、この時点
で検査パターンの印字出力は中断しても良い。しかし、
黒ドット23の印字形態に異常があれば、図2(a) に示
すように白線wlが発生する(これは図10(b) に示し
た印字形態と同様である)。この白線wlは、黒印字ノ
ズル列の3番目のノズルからのインク吐出方向が4番目
のノズルの正常なインク吐出方向側に偏っているために
生じている。この白線wlの幅は10〜15μm程度の
ものであるが、黒ベタの中に現れる白筋であるため肉眼
でも明瞭に認識することができることは前述した。
【0034】また、黒ドット23に重ねて補助線m1上
に印字されたマゼンタドット24は、図では説明の都合
上、見た目に判別できるように濃度を変えて図示してい
るが実際には肉眼では黒一色に見えて判別はできない。
尚、この図2(a) の印字では、この印字に対応する用紙
上の適宜の箇所に「1」が印字報知される。
【0035】次に、マゼンタ印字ノズル列のノズル番号
を1番増やして、2番のノズルで同図(b) に示すよう
に、マゼンタドット24が黒ドット23に重ねて補助線
m2上に印字される。このマゼンタドット24は上述し
たように見た目には黒であり、また、不良箇所の補助線
m3に近接して発生している白線wlは肉眼で明瞭に認
識できる。この図2(b) の印字では、この印字に対応す
る用紙上の適宜の箇所に「2」が印字報知される。
【0036】続いて、マゼンタ印字ノズル列のノズル番
号を1番増やして、3番のノズルで同図(c) に示すよう
に、マゼンタドット24が黒ドット23に重ねて補助線
m3上に印字される。このマゼンタドット24は補助線
m3上の正常な位置に印字されるので、同図(a),(b) で
現れていた白線wlはマゼンタドット24により覆い隠
されて消失する。マゼンタは比較的濃度が濃い色である
ので、10〜15μm幅の白線wl上に印字されたマゼ
ンタ色は、微視的には判別できるかも知れないが、肉眼
では到底判別できず、このように黒色の中に混ざる少量
のマゼンタ色は周囲の黒ベタ色に混同されて肉眼では全
体が黒一色に見える。
【0037】この図2(c) の印字では、この印字に対応
する用紙上の適宜の箇所に「3」が印字報知される。こ
れにより、ユーザは黒ノズル列の「3」番のノズルが不
良であることを知ることができる。ユーザがこの「3」
をキー入力することにより印字装置10のMPU11
は、黒ノズル列の「3」番のノズルが不良であることを
認識する。
【0038】尚、印字に対応する用紙上の適宜の箇所に
番号を印字報知するのではなく、1つの印字態様ごと
に、ユーザからの「いいえ」(白線が現れている)又は
「はい」(白線が消えた)のキー入力を待つようにして
もよい。また、この印字不良箇所のノズル位置(ノズル
の番号)の検出は、ノズル番号1番から1000番まで
のノズルについて行われる。端部の1番と1000番の
ノズルについては、印字ドットが外側に偏っている場合
は検出可能であるが、印字ドットが内側に偏っていると
きは判別が出来ない。もっとも、端部の印字ドットが内
側に偏っている場合は全体の画質を損ねる要因にはなり
にくいから無視することができる。
【0039】このように、黒印字ノズル列の印字不良箇
所のノズル位置(ノズルの番号)が検出されたことによ
り、MPU11は、以後の黒ベタ印字において、印字不
良箇所の黒ドットに重ねてその補助線上にマゼンタドッ
トで印字して補間する。尚、黒ベタに対しては、マゼン
タと同様にシアンも比較的濃色であるため、シアンを補
間に用いても肉眼的には全く同様の効果が得られる。し
かし、イエローの場合は、イエローの濃度が薄い色であ
ることと、黒との対応がよく目立つ色であるため、用紙
の地色の白の場合と同様に黄色線が目視される。したが
って、イエローでは黒の補間印字に用いることはできな
い。
【0040】但し、イエロー単色ではなく他の2色と共
に用いるようにし、上記のマゼンタ又はシアンの代わり
に、マゼンタ、シアン及びイエローの三色を同一位置に
重ね印字して表現される「プロセスブラック」を補間印
字に用いれば完成度の高い補間印字が実現する。
【0041】このように、黒ドットの印字不良箇所に他
の色を重ねて補間して印字する方法は、図2(c) の印字
形態をそのまま実行してもよく、また他にも種々の方法
が考えられる。以下、これについて説明する。図3(a)
は、黒ベタ印字の印字不良形態を示す図であり、同図
(b) は、その補間印字の他の例を示す図である。同図
(a) に示すように、この例でも主走査の補助線m3上に
正しく印字されるべき黒ドット23が隣接の補助線m4
側に位置ずれし偏って印字されている。このため補助線
m2とm3の間にやや補助線m3側に偏って白線wlが
現れている。この場合も、黒ドット23に重ねて補助線
3上にマゼンタドット24を印字するが、本例の場合
は、図2(c) のように補助線m3上に副走査方向の補助
線n1、n2、n3、・・・と連続して印字するのでは
なく、図3(b) に示すように補助線m3上に副走査方向
の補助線n1、n3、・・・というように1ドット置き
に印字する。
【0042】これにより、図3(a) に示す10〜15μ
m幅の白線wlがマゼンタドット24で分断され微細な
白点となって周囲の黒色のほうが白点より優るようにな
り、この場合も肉眼では全体が黒一色に見えるようにな
る。図4(a) は、第2の実施の形態における印字装置の
印字ヘッドのインク吐出面を示す平面図であり、同図
(b) はその場合の黒ベタ印字の不良印字形態の例を示す
図、同図(c) はその補間印字の例を示す図である。尚、
印字装置本体の構成は第1の実施の形態の場合と同様で
ある。
【0043】同図(a) に示すように、本例の印字ヘッド
25は、そのインク吐出面26に、インクを吐出するノ
ズル27が主走査方向に平行して1列に並んだ4列のノ
ズル列28(黒インクを吐出する黒印字ノズル列K28
−1、シアンインクを吐出するシアン印字ノズル列C2
8−2、マゼンタインクを吐出するマゼンタ印字ノズル
列M28−3、イエローインクを吐出するイエロー印字
ノズル列Y28−4)が副走査方向に順次形成されてい
る。
【0044】そして、上記の黒印字ノズル列K28−1
のノズル配置に対して、他の色の印字ノズル列(シアン
印字ノズル列C28−2、マゼンタ印字ノズル列M28
−3、イエロー印字ノズル列Y28−4)のノズル配置
は主走査方向に1/2ノズルピッチだけ位置づれして配
置されている。換言すれば、黒に対して他の色の印字ノ
ズル列、シアン印字ノズル列C28−2、マゼンタ印字
ノズル列M28−3、イエロー印字ノズル列Y28−4
の印字ドットは、黒印字ノズル列K28−1の印字ドッ
トに対し主走査方向に1/2ドットピッチだけ位置づれ
して配置されることになる。
【0045】同図(b) は図3(a) の不良印字態様を再掲
したものである。すなわち、黒印字ノズル列K28−1
の3番のノズル27による黒印字ドット23が主走査の
補助線m3上に正しく印字されるべきところ隣接の補助
線m4側に偏って印字されており、このため補助線m2
とm3の間にやや補助線m3側に偏って白線wlが現れ
ている。
【0046】この場合も、白線wl上に、同図(c) に示
すように、マゼンタドット24を補間印字するが、本例
の場合は、黒印字の補助線m3上に印字するのではな
く、上述したように黒に対して他の色の印字ノズル列の
印字ドットが主走査方向に1/2ドットピッチだけ位置
づれして配置されていることにより、マゼンタドット2
4は黒印字の補助線m2とm3の中間に印字される。ま
た、本例では、副走査の各補助線njごとではなく1ド
ット置き、すなわち副走査の補助線n1、n3、・・・
というように印字する。
【0047】このように黒印字の補助線m2とm3の中
間に印字しても、インク滴による印字ドットは、配置ピ
ッチのおよそ1.5倍の広がりをもって形成されるか
ら、上記のようにやや補助線m3側に偏って形成されて
いる白線wlであっても充分に覆って印字することがで
きる。これにより、この場合も図3(b) の場合と同様に
白線wlがマゼンタドット24によって分断され、微細
な白点となって、肉眼では全体が黒一色に見えるように
なる。
【0048】図5(a) は、隣接する印字ドットに共に異
常がある例を示す図であり、同図(b) はその異常部分を
図4(c) の場合と同様に補間印字した例を示す図、同図
(c)は補間印字の別例を示す図である。同図(a) に示す
ように、黒印字ノズル列の2番のノズル27による印字
ドット23−2が主走査の補助線m2よりもm1側に偏
って印字され、黒印字ノズル列の3番のノズル27によ
る印字ドット23−3が主走査の補助線m3よりもm4
側に偏って印字されている。この結果、補助線m2とm
3間にやや幅の広い白線WLが現れている。
【0049】このように隣接する印字ドット23−2、
23−3がそれぞれ外側に偏って印字されて幅の広い白
線WLが現れる場合は、図3(b) の補間印字では幅の広
い白線WLを分断することはできず、また図2(c) の補
間印字でも幅の広い白線WLを完全に覆うことはできな
い。
【0050】しかし、本例の黒印字に対して他の色(マ
ゼンタ又はシアン)の印字ドットが主走査方向に1/2
ドットピッチだけずれて配置されている場合は、図5
(a) の異常印字に対しては、マゼンタ印字ノズル列M2
8−3(又はシアン印字ノズル列C28−2)の2番の
ノズル27を用いてマゼンタドット24−2を副走査方
向に1ドット置きに印字することにより、同図(b) に示
すように、マゼンタドット24−2を主走査の補助線m
2とm3の丁度中間に印字することができ、これによ
り、幅の広い白線WLを分断することができる。この場
合も幅の広い白線WLは微細な白点となって、肉眼では
全体が黒一色に見えるようになる。勿論、マゼンタドッ
ト24−2を副走査方向に連続印字しても良く、その場
合は幅の広い白線WLは完全に消失する。
【0051】このように、図4(a) に示す本例の印字ヘ
ッド25の黒印字ノズル列K28−1の配列に対して他
の色の印字ノズル列、マゼンタ印字ノズル列M28−3
又はシアン印字ノズル列C28−2が1/2ドットピッ
チだけ主走査方向に位置ずれして配置された構成である
ことにより、図5(a) のように幅の広い白線WLが現れ
る異常印字に対しても容易に対処することができる。
【0052】また、同図(b) のようにマゼンタドット2
4−2を副走査方向に1ドット置きに印字する場合は、
最初の印字ドットを副走査の補助線n1上に印字するの
ではなく、用紙の副走査方向への送りピッチを1/2だ
けずらして、同図(c) に示すように、マゼンタドット2
4−2を1/2ドット分ずらして補助線n1とn2の中
間に印字し、それから1ドット置きに印字するようにし
ても良い。これでも幅の広い白線WLを分断できること
は同図(b) の場合と同様であり、肉眼では全体が黒一色
に見えるようになる。
【0053】尚、上記第1及び第2の実施の形態では、
不良印字位置を補間印字する他色の印字ドットを1個の
ノズルで行っているが、隣接する2個以上の印字ドット
を用いて補間印字するようにしてもよい。この場合、検
査用パターンを印字する場合も検出色に重ねて印字する
他色の印字ドットを2ドット以上の幅で行うようにす
る。これにより、補間範囲を広げることができる。
【0054】図6は、第3の実施の形態における印字装
置の印字ヘッドのインク吐出面を示す平面図である。
尚、印字装置本体の構成は第1の実施の形態の場合と同
様である。同図に示す印字ヘッド30は、そのインク吐
出面31における印字ノズル列32の配置は、黒印字ノ
ズル列K32−1、シアン印字ノズル列C32−2、マ
ゼンタ印字ノズル列M32−3、イエロー印字ノズル列
Y32−4までは、図4(a) に示した印字ヘッド25の
黒印字ノズル列K28−1、シアン印字ノズル列C28
−2、マゼンタ印字ノズル列M28−3、イエロー印字
ノズル列Y28−4の配置と同一である。
【0055】すなわち、黒印字ノズル列K32−1のノ
ズル配置に対して、他の色(シアン、マゼンタ、イエロ
ー)の印字ノズル列(シアン印字ノズル列C32−2、
マゼンタ印字ノズル列M32−3、イエロー印字ノズル
列Y32−4)のノズル配置は主走査方向に1/2ノズ
ルピッチだけ位置づれして配置されている。
【0056】更に、本例の印字ヘッド30は、より階調
の高い高精細の画像を形成するために、上記4列の印字
ノズル列に、2列の印字ノズル列すなわちライトシアン
印字ノズル列Lc32−5とライトマゼンタ印字ノズル
列Lm32−6を加えた6列の印字ノズル列を備えてい
る。
【0057】そして、ライトシアン印字ノズル列Lc3
2−5のノズル(つまり印字ドット)は、シアン印字ノ
ズル列C32−2のノズルに対し主走査方向に1/2ノ
ズルピッチ(つまりドットピッチでもある)だけ位置づ
れして配置されており、また、同様にライトマゼンタ印
字ノズル列Lm32−6のノズルは、マゼンタ印字ノズ
ル列M32−3のノズルに対し主走査方向に1/2ノズ
ルピッチだけ位置づれして配置されている。
【0058】この印字ヘッド30の構成において、特に
は図示しないが、マゼンタ印字ノズル列M32−3のノ
ズルのいずれかに、あるいはシアン印字ノズル列C32
−2のノズルのいずれかに印字不良が発生したとき、マ
ゼンタに対してはライトマゼンタで、シアンに対しては
ライトシアンで、上述した黒に対するマゼンタ、シアン
又はプロセスブラックで補間印字したように補間印字し
て、マゼンタ又はシアンの異常印字部分を目立たなくす
ることができる。また、上記の不良印字箇所の検出は、
図2(a),(b),(c) に示したと同様の方法で容易に行うこ
とができる。
【0059】図7(a) は、第4の実施の形態を示す図で
あり、同図(b) は、その補間印字の結果を示す図であ
る。尚、印字装置本体の構成及び印字ヘッドの構成は第
3の実施の形態の場合と同様である。また、本例では、
第1又は第2の実施の形態のように検査パターンを印字
して不良ノズルの位置を特定することはしない。
【0060】先ず、画像データの中にマゼンタのみで印
字する領域がある場合、その印字領域をカバーする大き
さだけの補間パターンを用意する。同図(a) に示すよう
に、この補間パターン33は、縦横共に1ドット置きに
印字することによって得られる市松模様からなる。ま
た、この補間パターン33はライトマゼンタを用いて印
字される。
【0061】同図(b) に示すように、マゼンタドット2
4による印字領域には、隣接する2つのノズル不良によ
る幅の広い白線WLが発生しているが、これに重ねてラ
イトマゼンタの補間パターン33が印字されたことによ
り、幅の広い白線WLが分断されて肉眼では全体として
マゼンタのベタ印字となって見え、分断された幅の広い
白線WLを判別することができなくなっている。
【0062】これはシアンのノズルに不良が発生した場
合も同様であり、上記と同様に予めライトシアンの補間
パターンを用意しておき、画像データの中にシアンのみ
の印字領域がある場合にライトシアンの補間パターンを
重ね印字することによって印字不良によるシアン印字領
域の白線は視覚的に消滅する。
【0063】尚、このような補間パターンの印字は、マ
ゼンタに対するライトマゼンタ、シアンに対するライト
シアンがかりでなく、前述した黒の不良印字に対して
も、マゼンタ、シアン又はプロセスブラックによる補間
パターンで対処するようにしてもよい。また、補間パタ
ーンは上記のように市松模様と限るわけではない。副走
査方向に連続した白線を分断するような補間パターンな
ら何でも良い。
【0064】図8(a),(b) は、それぞれ本例における補
間印字パターンの他の例を示す図である。尚、このよう
な補間パターンによる補間印字の実行は、あらかじめ設
定された吐出回数以上になったとき又はユーザ等からの
指示によって開始される。ユーザからの白線補正の指示
は、印字画像に白線が目立ち始めたときなどに印字装置
本体に或いはホスト機器からドライバに与えられる。そ
して、このように、補間パターンを用いることにより、
ユーザは不良ノズルの位置を特定するための検査パター
ンの印字出力を行う手数を省略することができる。
【0065】また、たとえ印字ヘッドが良品であって
も、規定範囲内で、わずかに吐出方向がずれているノズ
ルが存在することがある。このようなわずかなずれを工
場出荷時に全ノズルの着弾方向を測定することによって
予め検出しておき、この検出位置を、経時変化などによ
り吐出方向が乱れて白線が発生しそうな位置であるとし
て予め印字ヘッド内の記憶装置に格納して記憶してお
く。尚、吐出方向がずれているノズルについて何個分ま
で記憶しておくかは、記憶装置の容量と印字ヘッドの全
ノズル数にもよることであり、設計時において適宜に決
定される。
【0066】また、上記の測定方法としては、CCD等
の撮像デバイスによリインク滴の飛翔方向を測定しても
良く、また、吐出されたインク滴の着弾結果をスキャナ
で読み込むようにしても良い。このようにして、市場に
出荷され、使用中に予め設定された吐出回数以上になっ
たとき、印字ヘッド内の記憶装置に格納されている白線
の発生予測位置情報を読み出して、その読み出した白線
発生予測位置に対して、上述した第1、第2、第3又は
第4の実施の形態で示した方法により、補間印字を行う
ようにする。勿論、ユーザが印字出力画像に対して白線
が目立つと思うようになったとき、印字装置本体又はホ
スト機器からドライバを操作して、上述した白線部分の
補間印字を行うようにしてもよい。
【0067】尚、印字ヘッドの記憶装置には、白線発生
予測位置の情報と共に、発生予測時期を格納するように
しても良い。この発生予測時期は、主走査方向への吐出
ズレ量により決定する。例えば、印字ヘッドの各ノズル
の設計寿命を10憶パルスとしたとき、測定時の最大ズ
レ量が許容値と同じ場合はその寿命を設計寿命と同じ1
0憶パルスとする。測定時の最大ズレ量が許容値の90
%の時には寿命を12憶パルス、測定時の最大ズレ量が
許容値の80%時は寿命を13憶パルス、というように
設定する。そして、印字時に各ノズルの吐出数を計数
し、設定値以上になったとき上述した補正を開始すると
よい。
【0068】このように、予め予測した吐出不安定のノ
ズル位置と発生時期とを記憶装置に記憶させて、その記
憶した発生時期の経過に応じて対応するノズル位置の印
字を補間して印字することにより、ユーザに吐出不安定
ノズルを特定する面倒な処理を行わせることなく高品質
の印字画像を長期にわたって維持することができ、これ
により、高い信頼性のある印字装置を提供することが可
能となる。
【0069】尚、上記実施の形態では、いずれも各色ノ
ズル列が一個の印字ヘッドに一体化された状態の印字ヘ
ッドを示しているが、色毎に形成された印字ヘッドを必
要な色の分だけ一体に組付けた印字ヘッドユニットにも
適用できる。その場合は、上述の印字ヘッドは印字ヘッ
ドユニットに置き換え、各色印字ノズル列は各色印字ヘ
ッドに置き換えて適用することができる。
【0070】また、イエローの異常印字部分に対する補
間印字については説明しなかったがイエローは元来が濃
度が薄いので、図2(a) 、図3(a) 、図4(b) 又は図5
(a)に示したような異常印字部分が現れても、見た目に
はあまり目立つことがないので、補間印字を行わなくて
も画像品質を大きく損ねることはない。
【0071】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、濃色インクの吐出ノズルにインク吐出方向が安定
しない不良ノズルが発生した場合に、濃色インク中に混
在させたとき周囲の濃色インクの色に混同されて目立た
なくなるような他の色のインクによって不良ノズルが担
当する印字部分に補間印字するので、濃色インクの吐出
ノズルに吐出方向の不安定なノズルがあっても、その吐
出不安定ノズルによって発生する副走査方向の白線を目
視上消失させることができ、これにより、1パス印字の
制御を行うライン式のインクジェット式印字装置におい
ても吐出不安定ノズルの印字を補間して長期にわたって
高品質の印字画像を維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるライン式インクジェ
ット式の印字装置のシステム構成を示すブロック図であ
る。
【図2】(a),(b),(c) は印字不良箇所のノズル位置の検
出方法を説明する図である。
【図3】(a) は黒ベタ印字の印字不良形態を示す図、
(b) はその補間印字の他の例を示す図である。
【図4】(a) は第2の実施の形態における印字装置の印
字ヘッドのインク吐出面を示す平面図、(b) はその場合
の黒ベタ印字の不良印字形態の例を示す図、(c) はその
補間印字の例を示す図である。
【図5】(a) は隣接印字ドットに共に異常がある例を示
す図、(b) はその異常部分を補間印字した例を示す図、
(c) は補間印字の別例を示す図である。
【図6】第3の実施の形態における印字装置の印字ヘッ
ドのインク吐出面を示す平面図である。
【図7】(a) は第4の実施の形態における補間印字パタ
ーンを示す図、(b) はその補間印字の結果を示す図であ
る。
【図8】(a),(b) はそれぞれ第4の実施の形態における
補間印字パターンの他の例を示す図である。
【図9】(a) は従来のライン式インクジェット式の印字
装置の主要部の構成を模式的に示す斜視図、(b) はその
印字ヘッドのインク吐出面側から見た平面図である。
【図10】(a) は図9の印字ヘッドから用紙へ吐出され
たインク滴の正常時の着弾形態を示す図、(b) は異常時
の着弾形態を示す図である。
【符号の説明】
1 印字装置 2 印字ヘッド 3 用紙 4(4a、4b) 搬送ローラ対 5 インク吐出面 6 ノズル 7 ノズル列 7−1 黒インク吐出ノズル列K 7−2 シアンインク吐出ノズル列C 7−3 マゼンタインク吐出ノズル列M 7−4 イエローインク吐出ノズル列Y 10 印字装置 11 MPU(micro processing unit) 12 バス 13 I/F(インターフェース) 14 メモリA 15 ヘッド制御部 16 メモリB 17 メモリC 18 印字ヘッド 19 ドライバ 20 PC(パーソナルコンピュータ) 21 センサ出力 22 モータ駆動信号 23 黒ドット 24 マゼンタドット wl 白線 25 印字ヘッド 26 インク吐出面 27 ノズル 28 ノズル列 28−1 黒印字ノズル列K 28−2 シアン印字ノズル列C 28−3 マゼンタ印字ノズル列M 28−4 イエロー印字ノズル列Y 30 印字ヘッド 31 インク吐出面 32 印字ノズル列 32−1 黒印字ノズル列K 32−2 シアン印字ノズル列C 32−3 マゼンタ印字ノズル列M 32−4 イエロー印字ノズル列Y 32−5 ライトシアン印字ノズル列Lc 32−6 ライトマゼンタ印字ノズル列Lm 33 補間パターン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒色を印字する複数の印字ドットを主走
    査方向に配列されてなる黒印字ノズル列、イエロー色を
    印字する複数の印字ドットを前記主走査方向に配列され
    てなるイエロー印字ノズル列、マゼンタ色を印字する複
    数の印字ドットを前記主走査方向に配列されてなるマゼ
    ンタ印字ノズル列、及びシアン色を印字する複数の印字
    ドットを前記主走査方向に配列されてなるシアン印字ノ
    ズル列を副走査方向に順次配置されて備えた印字ヘッド
    を有する印字装置であって、 前記黒色印字ノズル列を駆動して用紙に黒色印字を行う
    黒印字制御手段と、 前記黒色印字の中の欠陥ドットに代えて他の色の印字ノ
    ズル列の前記欠陥ドットに相当する位置の印字ドットを
    印字駆動させる補間制御手段と、 を有することを特徴とする印字装置。
  2. 【請求項2】 前記他の色の印字ノズル列はマゼンタ印
    字ノズル列又はシアン印字ノズル列であることを特徴と
    する請求項1記載の印字装置。
  3. 【請求項3】 前記他の色の印字ノズル列はイエロー印
    字ノズル列、マゼンタ印字ノズル列及びシアン印字ノズ
    ル列であることを特徴とする請求項1記載の印字装置。
  4. 【請求項4】 前記他の色の印字ノズル列の印字ドット
    は前記黒印字ノズル列の印字ドットに対し主走査方向に
    1/2ドットピッチだけ位置づれして配置されているこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3記載の印字装置。
  5. 【請求項5】 前記他の色の印字ノズル列の印字ドット
    は前記黒印字ノズル列の印字ドットに対し副走査方向に
    1/2ドットピッチだけ位置づれして印字されるよう制
    御されることを特徴とする請求項4記載の印字装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも、イエロー色を印字する複数
    の印字ドットを主走査方向に配列されてなるイエロー印
    字ノズル列、マゼンタ色を印字する複数の印字ドットを
    前記主走査方向に配列されてなるマゼンタ印字ノズル
    列、シアン色を印字する複数の印字ドットを前記主走査
    方向に配列されてなるシアン印字ノズル列、及びライト
    マゼンタ色を印字する複数の印字ドットを前記主走査方
    向に配列されてなるライトマゼンタ印字ノズル列を副走
    査方向に順次配置されて備えた印字ヘッドを有する印字
    装置であって、 前記マゼンタ印字ノズル列を駆動して用紙にマゼンタ印
    字を行うマゼンタ印字制御手段と、 前記マゼンタ印字の中の欠陥ドットに代えてライトマゼ
    ンタ印字ノズル列の前記欠陥ドットに相当する位置の印
    字ドットを印字駆動させる補間制御手段と、 を有することを特徴とする印字装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも、イエロー色を印字する複数
    の印字ドットを主走査方向に配列されてなるイエロー印
    字ノズル列、マゼンタ色を印字する複数の印字ドットを
    前記主走査方向に配列されてなるマゼンタ印字ノズル
    列、シアン色を印字する複数の印字ドットを前記主走査
    方向に配列されてなるシアン印字ノズル列、及びライト
    シアン色を印字する複数の印字ドットを前記主走査方向
    に配列されてなるライトシアン印字ノズル列を副走査方
    向に順次配置されて備えた印字ヘッドを有する印字装置
    であって、 前記シアン印字ノズル列を駆動して用紙にシアン印字を
    行うシアン印字制御手段と、 前記シアン印字の中の欠陥ドットに代えてライトシアン
    印字ノズル列の前記欠陥ドットに相当する位置の印字ド
    ットを印字駆動させる補間制御手段と、 を有することを特徴とする印字装置。
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