JP2002331527A - タイヤの加硫方法およびタイヤ加硫用金型 - Google Patents

タイヤの加硫方法およびタイヤ加硫用金型

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JP2002331527A
JP2002331527A JP2001142533A JP2001142533A JP2002331527A JP 2002331527 A JP2002331527 A JP 2002331527A JP 2001142533 A JP2001142533 A JP 2001142533A JP 2001142533 A JP2001142533 A JP 2001142533A JP 2002331527 A JP2002331527 A JP 2002331527A
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tire
segment
hidden groove
mold
groove forming
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JP2001142533A
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Yuichiro Ogawa
裕一郎 小川
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Bridgestone Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/06Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
    • B29D30/0601Vulcanising tyres; Vulcanising presses for tyres
    • B29D30/0606Vulcanising moulds not integral with vulcanising presses
    • B29D2030/0607Constructional features of the moulds
    • B29D2030/0613Means, e.g. sipes or blade-like elements, for forming narrow recesses in the tyres, e.g. cuts or incisions for winter tyres

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 金型をタイヤから離隔して開放する際に、タ
イヤや、金型を傷つけることなく、タイヤの内部に隠れ
た隠れ溝を形成するタイヤの加硫方法、および、タイヤ
加硫用金型を提供する 【解決手段】 金型のセグメント20に鋳込んだブレー
ド23に、揺動可能に係合して設けた隠れ溝形成部30
を設け、金型閉止時は、隠れ溝形成部30の、ブレード
23の移動方向に垂直な平面上への投影面積を増加させ
る方向に揺動して、隠れ溝形成部を位置させるととも
に、金型開放時は、この投影面積を減少させる方向に揺
動させて、隠れ溝形成部をタイヤから滑らかに離隔す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面から隠れてい
る隠れ溝を有するタイヤを加硫する、タイヤの加硫方法
およびタイヤ加硫用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タイヤに対する種々の要求性能に対応す
るためには、タイヤ表面をどの方向から見ても隠れて見
える、いわゆる、隠れ溝を具えることが、必要となるこ
とがしばしば生じる。次のような場合がその一例であ
る。
【0003】すなわち、ウェット走行時の性能が要求さ
れるタイヤは、その使用の中期以降に、新品時に比べ、
タイヤの踏み面の、陸部に対する溝部の面積比をより小
さくすることが望まれる。なぜなら、このようなタイヤ
では、その使用中期以降では、経時変化により、トレッ
ドゴムの、ウェット走行時の摩擦係数が低下するため、
タイヤの陸部の面積比を大きくして、ドライ走行時の操
縦安定性を確保するよりも、溝部を広くして排水性を高
め、摩擦係数の低下によるウェット走行時の操縦安定性
の低下を防止することの方が重要となるからである。
【0004】このような要求に対応するため,図8に示
すような隠れ溝12を有するタイヤが提案されている。
図8(a)は、タイヤのトレッド部に設けたブロック1
5をその外周側より見た平面図であり、図8(b)は、
タイヤの子午線面で切った断面図である。図8に示すよ
うに、タイヤのトレッド部のブロック15には、その踏
面S1に開口するサイプ11と、サイプ11より分岐す
る隠れ溝12が設けられている。タイヤ新品時におい
て、隠れ溝12はタイヤの外側のどの位置から見ても隠
れている。
【0005】このタイヤを使用するにつれ、タイヤが磨
耗して行くと、その踏面は、S1から始まって、S2、
S3へと移行する。磨耗中期以降の踏面S3では、隠れ
溝12が踏面に現れ、溝部面積が増加するので、排水性
が向上し、前述の通り、ウェット走行時の操縦安定性の
低下を防止することができる。
【0006】このような隠れ溝を持つタイヤを従来の金
型を使って形成するには、図11に断面図で示すよう
に、隠れ溝12を形成するための、隠れ溝形成部92を
有するセグメント95を具えた金型を用いることとな
る。しかし、この隠れ溝形成部92はセグメント95に
対して、一体的に固定して設けられているので、金型を
開放して、セグメント95をタイヤから離隔しようとす
る際、この隠れ溝形成部92が隠れ溝12と干渉して、
これを離隔することができなかったり、あるいは、仮に
隠れ溝形成部を引抜けたとしても、隠れ溝周辺のゴム、
もしくは、金型を傷つけたり、破損したりしてしまうと
いう問題があった。特に、隠れ溝92が長い場合はこれ
を形成する手段がなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点に鑑みてなされたものであり、金型をタイヤから
離隔して開放する際に、タイヤや、金型を傷つけること
なく、タイヤの内部に隠れた隠れ溝を形成するタイヤの
加硫方法、および、タイヤ加硫用金型を提供することを
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】請求項1に記載のタイヤの加硫方法は、同
一の経路を往復して、タイヤに対して離隔、接近し、こ
の離隔、接近方向の無限遠より隠れて見える隠れ溝部を
有するタイヤ外表面を形成するセグメントを、少なくと
も一つ具えた金型を用いてタイヤを加硫するタイヤの加
硫方法であって、金型に生タイヤをセットした後、タイ
ヤの隠れ溝部に対応する、セグメントの隠れ溝形成部
の、セグメントの接近方向に垂直な面への投影面積を徐
々に増加させて、このセグメントを生タイヤに接近させ
て金型を閉止する工程と、タイヤを、金型内で昇温し
て、加圧することによりこれを加硫する工程と、隠れ溝
形成部の、セグメント離隔方向に垂直な面への投影面積
を徐々に減少させて、このセグメントをタイヤから離隔
して、金型からタイヤを取り出す工程を含むものであ
る。
【0010】このタイヤの加硫方法によれば、金型を生
タイヤにセットした後、金型のセグメントをタイヤに接
近する際、最初は、隠れ溝形成部の前記投影面積は小さ
いので、抵抗が少なく、無理なく隠れ溝形成部をタイヤ
に挿入することができ、この挿入深さが深くなるにつ
れ、前記投影面積を増加して行くことにより、製品の隠
れ溝に対応するよう隠れ溝形成部を形成することができ
る。
【0011】また、金型からタイヤを離隔するに際して
は、隠れ溝形成部の、前記投影面積を減少させながら、
セグメントをタイヤから離隔するので、この場合も、タ
イヤから無理なく隠れ溝形成部を引抜くことができる。
【0012】請求項2に記載のタイヤの加硫方法は、請
求項1に記載するところにおいて、互いに独立した複数
の開口部をもつ隠れ溝に対して、前記投影面積を、互い
に独立して増減させる複数の部分に、隠れ溝形成部を分
割して構成するとともに、それぞれの分割部分を、開口
部に連続する隠れ溝部分を形成するように構成するもの
である。
【0013】このタイヤの加硫方法においては、複数の
開口を持つ隠れ溝に対し、これに対応する隠れ溝を分割
して設けているので、おのおのの分割された個々の部分
の前記投影面積は、分割していない隠れ溝形成部に比べ
て小さく形成できるため、金型閉止時に隠れ溝形成部を
生タイヤ内に配置する際、ならびに、金型開放時に隠れ
溝形成部を引抜く際に、より一層無理なく、これらを行
うことができる。
【0014】請求項3に記載のタイヤの加硫方法は、請
求項1〜2のいずれかに記載するところにおいて、セグ
メントの、離隔、接近方向に垂直な揺動軸をセグメント
上に設け、隠れ溝形成部を、この揺動軸の回りを揺動さ
せることにより、セグメントの離隔、接近方向に垂直な
面への投影面積を増減させるものである。
【0015】このタイヤの加硫方法によれば、隠れ溝形
成部を、揺動させることにより、前記投影面積を増減で
きるので、簡易にこれを実現することができる。
【0016】請求項4に記載のタイヤの加硫方法は、請
求項3に記載するところにおいて、セグメントを放置し
た状態では、隠れ溝形成部が生タイヤに最初に当接する
先端部を、セグメントの接近方向に平行な、隠れ溝形成
部の揺動軸を含む平面から、オフセットさせておき、セ
グメントの生タイヤへの当接に際し、この先端にかかる
生タイヤの反力により、隠れ溝形成部を揺動軸の回りに
揺動させて、接近方向に垂直な面への投影面積を増加さ
せ、セグメントの、加硫済みタイヤからの離隔に際して
は、セグメントの隠れ溝形成部を、この周辺のタイヤの
部分を弾性変形させながら引き出す際に、この周辺タイ
ヤ部分からの反力により、揺動軸の回りに揺動させて、
離隔方向に垂直な面への投影面積を減少させるものであ
る。
【0017】このタイヤの加硫方法によれば、金型を開
閉する作動を利用して、隠れ溝形成部の前記投影面積を
増減させるので、余計な駆動手段を必要とせず、そのた
めのスペース、コストを最小化できる。
【0018】請求項5に記載のタイヤ加硫用金型は、請
求項3〜4のいずれかに記載のタイヤの加硫方法に用い
る、タイヤ外表面を形成する複数のセグメントを有する
タイヤ加硫用金型であって、セグメントが、セグメント
の主要部をなすセグメント本体と、この本体に設けた揺
動軸の回りに揺動可能に設けられた隠れ溝形成部を少な
くとも一つ具えてなり、セグメント本体もしくは隠れ溝
形成部に、隠れ溝形成部を揺動させて、前記投影面積を
増加させる際の、投影面積の上限を設定する上限ストッ
パーと、前記投影面積を減少させる際の、投影面積下限
を設定する下限ストッパーとを設けてなるものである。
【0019】この加硫金型によれば、請求項3〜4のい
ずれかに記載のタイヤの加硫方法を可能にするタイヤ加
硫金型を簡易な構成で実現することができる。また、上
限ストッパー、下限ストッパーを設けているので、容易
に前記投影面積の最大値、最小値を制限して、揺動途中
で増減が逆転するのを防止することができる。
【0020】請求項6に記載のタイヤ加硫用金型は、請
求項5に記載するところにおいて、隠れ溝形成部を、セ
グメント本体と係合する側の端部に、リング状部分を設
けて構成するとともに、セグメント本体に、このリング
を貫通させる二個所のスリットを設け、リングをこの二
箇所のスリットで拘束しながら揺動させることにより、
隠れ溝形成部の揺動を可能にしてなるものである。
【0021】このタイヤ加硫金型によれば、揺動シャフ
トを必要とせず、簡易な機構で揺動手段を構成すること
ができる。とくに、サイプやそれに続く隠れ溝の場合、
狭い部分に複雑な機構を配設することは難しいので、こ
の金型は好適である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明に係るタイヤの加硫方法の
実施形態について図1〜図10に基づいて説明する。図
1は、前述の図8に示す隠れ溝を持つタイヤを加硫する
ために、金型を閉止する際、金型のセグメント20をタ
イヤ10に接近させる過程を、隠れ溝形成部の断面図で
示したものである。図1(a)に示すように、金型のセ
グメント20に、セグメント本体21と、これに設けた
揺動軸25のまわりに揺動する隠れ溝形成部30とを設
け、セグメント本体21を、鋳物部22とこれに鋳込ん
で取り付けたブレード23とで構成している。
【0023】さらに、ブレード23には、隠れ溝形成部
30の揺動範囲を制限する上限ストッパー26と下限ス
トッパー27とを設けている。
【0024】生タイヤ10を金型にセットして、金型を
閉止する工程について説明する。金型を閉止する際、セ
グメント20を生タイヤ10に接近させて行くと、ま
ず、ブレード23の先端が生タイヤ10に当接するが、
ブレード23はセグメント20に一体的に取り付けられ
ているため、未加硫ゴムが生タイヤに突き刺さった後、
そのまま押しこまれてゆく。
【0025】一方、隠れ溝形成部30は、セグメント本
体21に揺動可能に係合して設けられているので、その
先端が生タイヤに当接した後は、揺動軸25の回りに揺
動して、セグメントの接近方向セグメント接近方向Da
に垂直な平面上への投影面積Aを増加する。そして、図
1(b)に示すように、隠れ溝形成部30が、ブレード
23に設けられた上限ストッパー26に当接すると、こ
れ以上揺動できないので、隠れ溝形成部30は、この開
いた状態で未加硫ゴムの中にもぐりこんで行く。このと
き、隠れ溝形成部30の、セグメント接近方向Daに垂
直な平面上への投影面積は最大値Axとなる。そして、
金型が完全に閉止した状態では、図1(c)の通り、隠
れ溝形成部30の回りに未加硫ゴムが充満した状態とな
る。
【0026】次に、タイヤを金型内で昇温して、加圧す
ることによりこれを加硫する。
【0027】この加硫工程のあと、金型からタイヤを取
り出す工程について説明する。加硫が完了した後、金型
を開放する際、セグメントをタイヤから離隔してゆく状
態を図2に断面図で示す。
【0028】図2(a)は、セグメントが加硫済みのタ
イヤ10から離隔する直前の状態を示す。この図に示す
ように、加硫済みタイヤ10には、ブレード23、隠れ
溝形成部30によって、それぞれの外径に対応するサイ
プ11および隠れ溝12が形成されている。ここで、隠
れ溝12は、セグメントの離隔方向Dlの無限遠から見
たとき、隠れる部分を意味している。また、この状態に
おいて、隠れ溝形成部30の、セグメント離隔方向Dl
に垂直な平面上への投影面積は最大値Axである。
【0029】図2(b)に示すように、セグメント20
を、タイヤ10から離隔し始めると、ブレード23はサ
イプ11の周辺のタイヤと干渉することはないのに対
し、隠れ溝形成部30は、隠れ溝12の周辺のタイヤと
干渉しながら引抜かれる。しかし、隠れ溝形成部30
は、揺動軸25の回りに揺動自在に設けられているの
で、周囲のゴム部材を弾性変形させると同時に、周囲の
ゴム部材から反力を受けて、セグメント接近方向Daに
垂直な平面上への投影面積Aを減少させる方向に、揺動
しながら引抜かれる。
【0030】さらに、図2(c)に示すように、セグメ
ント20をタイヤ10から離隔すると、隠れ溝形成部3
0は、ブレード23に設けられた下限ストッパー27に
当接して、セグメント接近方向Daに垂直な平面上への
投影面積Aを最小値Aiとして、その揺動を停止した
後、この状態のまま、タイヤから引抜かれて行く。この
際、前記投影面積は最小ではあるが、サイプ11の開口
部の面積よりは大きいので、周囲のタイヤの部分を押し
広げながら引き出される。しかし、この面積差は十分小
さいので、タイヤに損傷を加えることもなく、また、金
型を損傷することもない。
【0031】以上、図8に示す隠れ溝を有するタイヤの
加硫方法の実施形態について説明したが、これに用いる
タイヤ加硫用金型の実施形態に関し、以下に説明を加え
る。図3(a)は、隠れ溝形成部30を、セグメントの
接近方向Daに垂直な平面上への投影面積Aを最大値A
xとした状態で示す平面図であり、図3(b)は、図3
(a)のb−b’ 断面を示す断面図である。図3
(b)に示すように、隠れ溝形成部30のブレード23
に揺動自在に係合する側の端部に、リング状部分32を
設け、一方、ブレード23には、二箇所のスリット28
A,28Bを設けている。そして、このスリット28
A,28Bの両方に、リング状部分32を貫通させて係
合することにより、リング状部分32を、二箇所のスリ
ット28A,28Bで規制しながら、隠れ溝形成部30
を揺動することができる。
【0032】また、ブレード23には、隠れ溝形成部3
0の本体部分31に当接して、その揺動角度を規制す
る、上限ストッパー26と下限ストッパーを27を具え
ている。なお、ここで隠れ溝形成部30の、隠れ溝の形
成に直接関わる本体部分31は、平板状をなしている。
【0033】図4にタイヤ加硫用金型の別の実施形態
を、隠れ溝形成部30とブレード23とを、これらを係
合する前の状態で示す。この実施形態では、隠れ溝形成
部30の前記投影面積の最大値を特定する上限ストッパ
ー35をブレード23ではなく、隠れ溝形成部30に設
けていて、これがブレ−ド23に当接することにより、
隠れ溝形成部30の揺動範囲の上限を特定する。一方、
この実施形態では、前記投影面積の下限値を特定する突
起した部分よりなるストッパーを特に設けていないが、
この形態においては、隠れ溝形成部30の側面が直接ブ
レード23の側面に当接して下限値が決定させる。すな
わち、ブレード23そのものが下限ストッパーの働きを
なしている。つまり、ブレードと平行にならないよう隠
れ溝形成部を規制する手段を設けていればよく、その形
状は前述のものには限定されない。
【0034】この図4において、隠れ溝形成部30をブ
レード23に揺動可能に係合する方法を説明すると、次
の通りとなる。まず、隠れ溝形成部30のリング状部分
32をブレード23に設けたスリット28A,28Bに
通す。その後、このリング状部分32を巻き締めて、こ
れらを係合する。このようにして、隠れ溝形成部30を
揺動可能に設けることができる。
【0035】図5は、隠れ溝形成部30の本体部分が平
板状でないタイヤ加硫用金型の他の実施形態を示す。図
5(a)は本体部分31Aが円柱状をしており、また、
図5(b)では、本体部分31Bが半円柱状をしてい
る。
【0036】次いで、複数のサイプに開口する隠れ溝を
形成する際の方法ならび金型の実施形態について、図6
〜図7ならびに図9〜図10に基づいて説明をする。図
9は、一つの隠れ溝12が二つの開口部に連結している
タイヤ10をその斜視図で示すものである。この図にお
いて隠れ溝12は二つの独立したサイプ11A,11B
に開口して連結している。
【0037】図6はこの隠れ溝12を形成するための、
タイヤ加硫用金型の隠れ溝形成部を示す斜視図である。
この図において、セグメントの鋳物部22に、二つのブ
レード23Aと23Bを鋳込んで設け、これらブレード
のそれぞれの側面に、隠れ溝12を形成するための隠れ
溝形成部30A、30Bを揺動可能に係合して設けてい
る。そして、これら二つの隠れ溝形成部30A、30B
を対向して配設し、それぞれの最大投影面積を与える揺
動位置で先端同士がほぼ繋がって、一つの隠れ溝を形成
するようにこれらを配置している。
【0038】この金型においては、一つの隠れ溝を形成
する二つの隠れ溝形成部を互いに独立して作動するよう
設けているので、この金型を用いてタイヤを加硫するタ
イヤの加硫方法は、前述の一つのブレードに一つの隠れ
溝形成部が設けられている場合と全く同じであり、重複
を避けるため、この説明を省略する。
【0039】また、図10に、四つのサイプに開口部を
有する隠れ溝の例をその斜視図で示す。図10におい
て、隠れ溝12は四つの互いに独立して設けられている
サイプ11R、11S、11T、11Uに開口部して連
結している。図示の都合上、それぞれの溝については開
口部と対向する側の溝壁の図示を省略している。
【0040】図9は、この隠れ溝12を形成することの
できる金型の隠れ溝形成部をその斜視図で示すものであ
る。この図において、図示していないセグメントの鋳物
部に四つのブレード23R、23S、23T、23Uを
鋳込んで設け、これら側面に隠れ溝形成部30R、30
S、30T、30Uを、揺動自在に係合して設けてい
る。そして、それぞれの隠れ溝形成部部30R、30
S、30T、30Uを、これらの前記最大投影面積に対
応する揺動位置で先端同士がほぼ繋がって、一つの隠れ
溝を形成するように配置している。
【0041】この金型においても、一つの隠れ溝を形成
する二つの隠れ溝形成部を互いに独立して作動するよう
設けているので、この金型を用いてタイヤを加硫するタ
イヤの加硫方法は、前述の一つのブレードに一つの隠れ
溝形成部が設けられている場合と全く同じであり、重複
を避けるため、この説明を省略する。
【0042】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
この発明によれば、セグメント本体に揺動可能に係合す
る隠れ溝形成部を設け、タイヤを加硫するに先立って金
型を閉止する際は、金型閉止動作に伴って、隠れ溝形成
部を開く方向に揺動させ、隠れ溝に対応する向きにこれ
を形成することができ、金型開放時は、金型の開放動作
に伴って、隠れ溝形成部を閉じる方向に揺動させ、徐々
に周囲のゴム部材を変形させながら隠れ溝形成部をタイ
ヤから離隔することができるので、タイヤや金型を傷つ
けないで、タイヤを金型から取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るタイヤの加硫方法を説明する金
型閉止時の過程を示す断面図である。
【図2】 図1に続いて、金型開放時の過程を示す説明
図である。
【図3】 本発明に係るタイヤ加硫用金型の実施形態を
示す、セグメントの隠れ溝形成部の平面図ならびに断面
図である。
【図4】 本発明に係るタイヤ加硫用金型の他の実施形
態を示す斜視図である。
【図5】 本発明に係るタイヤ加硫用金型の他の実施形
態を示す斜視図である。
【図6】 本発明に係るタイヤ加硫用金型の他の実施形
態を示す斜視図である。
【図7】 本発明に係るタイヤ加硫用金型の他の実施形
態を示す斜視図である。
【図8】 本発明の対象となるタイヤの隠れ溝を示す斜
視図である。
【図9】 本発明の対象となる別のタイヤの隠れ溝を示
す斜視図である。
【図10】 本発明の対象となる別のタイヤの隠れ溝を
示す斜視図である。
【図11】 図8の隠れ溝を形成する、従来の金型の隠
れ溝形成部を示す断面図である。
【符号の説明】
10 タイヤ 11、11A、11B、11R、11S、11T、11
U サイプ 12 隠れ溝 15 ブロック 20 金型のセグメント 21 セグメント本体 22 鋳物部 23、23A、23B、23R、23S、23T、23
U ブレード 25 揺動軸 26 上限ストッパー 27 下限ストッパー 28A、28B スリット 30、30A、30B、30R、30S、30T、30
U 隠れ溝形成部 31 隠れ溝形成部の本体部分 32 隠れ溝形成部のリング状部分 35 隠れ溝形成部の上限ストッパー Da セグメントの接近方向 Dl セグメントの離隔方向 A、Ax、Ai セグメントの接近もしくは離隔方向に
垂直な平面への投影面積

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の経路を往復して、タイヤに対して
    離隔、接近し、この離隔、接近方向の無限遠より隠れて
    見える隠れ溝部を有するタイヤ外表面を形成するセグメ
    ントを、少なくとも一つ具えた金型を用いてタイヤを加
    硫するタイヤの加硫方法であって、金型に生タイヤをセ
    ットした後、タイヤの隠れ溝部に対応する、セグメント
    の隠れ溝形成部の、セグメントの接近方向に垂直な面へ
    の投影面積を徐々に増加させて、このセグメントを生タ
    イヤに接近させて金型を閉止する工程と、タイヤを、金
    型内で昇温して、加圧することによりこれを加硫する工
    程と、隠れ溝形成部の、セグメント離隔方向に垂直な面
    への投影面積を徐々に減少させて、このセグメントをタ
    イヤから離隔して、金型からタイヤを取り出す工程を含
    むタイヤの加硫方法。
  2. 【請求項2】 互いに独立した複数の開口部をもつ隠れ
    溝に対して、前記投影面積を、互いに独立して増減させ
    る複数の部分に、隠れ溝形成部を分割して構成するとと
    もに、それぞれの分割部分を、開口部に連続する隠れ溝
    部分を形成するように構成する請求項1に記載のタイヤ
    の加硫方法。
  3. 【請求項3】 セグメントの、離隔、接近方向に垂直な
    揺動軸をセグメント上に設け、隠れ溝形成部を、この揺
    動軸の回りを揺動させることにより、セグメントの離
    隔、接近方向に垂直な面への投影面積を増減させる請求
    項1〜2のいずれかにに記載のタイヤの加硫方法。
  4. 【請求項4】 セグメントを放置した状態では、隠れ溝
    形成部が生タイヤに最初に当接する先端部を、セグメン
    トの接近方向に平行な、隠れ溝形成部の揺動軸を含む平
    面から、オフセットさせておき、セグメントの生タイヤ
    への当接に際し、この先端にかかる生タイヤの反力によ
    り、隠れ溝形成部を揺動軸の回りに揺動させて、接近方
    向に垂直な面への投影面積を増加させ、セグメントの、
    加硫済みタイヤからの離隔に際しては、セグメントの隠
    れ溝形成部を、この周辺のタイヤの部分を弾性変形させ
    ながら引き出す際に、この周辺タイヤ部分からの反力に
    より、揺動軸の回りに揺動させて、離隔方向に垂直な面
    への投影面積を減少させる、請求項3に記載のタイヤの
    加硫方法。
  5. 【請求項5】 請求項3〜4のいずれかに記載のタイヤ
    の加硫方法に用いる、タイヤ外表面を形成する複数のセ
    グメントを有するタイヤ加硫用金型であって、セグメン
    トが、セグメントの主要部をなすセグメント本体と、こ
    の本体に設けた揺動軸の回りに揺動可能に設けられた隠
    れ溝形成部を少なくとも一つ具えてなり、セグメント本
    体もしくは隠れ溝形成部に、隠れ溝形成部を揺動させ
    て、前記投影面積を増加させる際の、投影面積の上限を
    設定する上限ストッパーと、前記投影面積を減少させる
    際の、投影面積下限を設定する下限ストッパーとを設け
    てなるタイヤ加硫用金型。
  6. 【請求項6】 隠れ溝形成部を、セグメント本体と係合
    する側の端部に、リング状部分を設けて構成するととも
    に、セグメント本体に、このリングを貫通させる二個所
    のスリットを設け、リングをこの二箇所のスリットで拘
    束しながら揺動させることにより、隠れ溝形成部の揺動
    を可能にしてなる請求項5に記載のタイヤ加硫用金型。
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