JP2002331486A - メカニカルハンド機構及び把持方法並びに位置決め方法 - Google Patents

メカニカルハンド機構及び把持方法並びに位置決め方法

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JP2002331486A
JP2002331486A JP2001138480A JP2001138480A JP2002331486A JP 2002331486 A JP2002331486 A JP 2002331486A JP 2001138480 A JP2001138480 A JP 2001138480A JP 2001138480 A JP2001138480 A JP 2001138480A JP 2002331486 A JP2002331486 A JP 2002331486A
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mechanical hand
hand mechanism
gripping
sensor
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Noriaki Shinohara
紀昭 篠原
Kunio Miyawaki
国男 宮脇
Josuke Kawachi
襄介 河内
Kazuyuki Sunayama
和之 砂山
Kenji Kamikawa
健司 上川
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Hitachi Zosen Corp
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Hitachi Zosen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造を簡素化かつ小型化しつつも、把持する
ワークの適用範囲を拡大すると共に把持動作の信頼性を
向上させるメカニカルハンド機構を提供する。 【解決手段】 本発明のメカニカルハンド機構1は、把
持面H1を有する固定部材2と、この固定部材2の把持
面H1に対して接離移動する可動部材3とを具備し、固
定部材2には、可動部材3の接離移動と略直交する方向
に移動するスライドブロックと、中間部を固定部材2に
枢支され、他端側に可動部材3を枢支した第2アーム6
Bと、この第2アーム6Bの一端側とスライドブロック
を枢支連結する第1アーム6Aと、スライドブロックの
摺動機構(シリンダ装置5)とを備え、可動部材3に
は、固定部材2の把持面H1に向けて膨脹収縮する弾性
膜部材4を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造を簡素化かつ
小型化しつつも、把持するワークの適用範囲を拡大する
と共に把持動作の信頼性を向上させることができるメカ
ニカルハンド機構及び把持方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばワークをハンドリングする
ためのメカニカルハンド機構としては、例えば特開平9
−29679号では、治具を用いずに複雑な形状のワー
クをバランスよく安定した状態で掴むことを目的とし、
平行に配設された複数の案内ロッドと、該複数の案内ロ
ッドのそれぞれに個別に摺動自在に設けられた可動把持
部材と、複数の案内ロッドのそれぞれの端部側に固定さ
れ可動把持部材と向き合う固定把持部材と、可動把持部
材を案内ロッドに沿って移動させる駆動手段とを備えた
クランプ装置が提案されている。
【0003】また、特開2000−176875号で
は、主として複雑曲面部位を有するワークを精度よく、
かつ加工時の力に対しても耐え得る把持力で把持し、し
かも小型化・軽量化によりロボットなどへの適用を可能
とすることを目的とし、把持の対象である複雑曲面形状
を有するワークを両側から挟み込むように対向したフレ
ーム部が取付基板部と一体的に形成されるフレーム本体
と、一方のフレーム部のワークを把持する側の面に設け
られた、ガスを内部に充填して膨脹させワークを他方の
フレーム部側の造形部分に押さえつけるための風船状把
持部材と、他方のフレーム部のワークを把持する側の面
に設けられた、風船状把持部材で押さえ付けられたワー
クを固定・保持するために対象のワークの複雑曲面形状
に予め造形された造形部分とを備えた把持機構が提案さ
れている。
【0004】さらに、特開平5−228871号では、
比較的重い箱体のワークを自動移載する際に確実な把持
を行うことを目的として、ワークを把持するためのクラ
ンプ機構と同クランプ機構の先端部の位置とは略反対位
置に設けたストッパー用の突出部とを有する回転体をハ
ンドポスト内に設け、回転体をクランプ機構の先端部の
方向に対して移動可能に形成すると共に、同移動位置に
おいて同回転体を回転不能とするストッパー機構とを備
えた自動載置用ハンド機構が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た特開平9−29679号で提案されたクランプ装置
は、ワークを把持するために駆動手段で動作する可動把
持部材が複数(実施例では2個)有することから、これ
ら可動把持部材を駆動させるための駆動手段も当然に複
数有することとなり、ハンド機構が複雑で把持するワー
クに対して非常に構造が大きくなるといった問題があっ
た。
【0006】また、特開2000−176875号で提
案された把持機構は、取付基板部に互いに対向して固定
的に設けたフレーム部の内側でワークを把持する構成と
されているので、把持するワークの厚さに制限があると
いった問題があった。
【0007】また、特開平5−228871号で提案さ
れた自動載置用ハンド機構は、フックによってワークを
引っかけて把持して移載する構成であるために、ワーク
は1点支持状態となり、このようにフックをワークに引
っかける際に固定側の部材を有していないことから、フ
ックを引っかける際の該フックとワークの位置決めが困
難であると共に、フックに引っかけるためのワークの形
状に制限があるといった問題があった。
【0008】本発明は、上記の問題を解決するものであ
り、構造を簡素化かつ小型化しつつも、把持するワーク
の適用範囲を拡大すると共に把持動作の信頼性を向上さ
せることができるメカニカルハンド機構を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のメカニカルハンド機構は、把持面を有す
る固定部材の該把持面に対して接離移動する可動部材に
は、該固定部材の把持面に向けて膨脹収縮する弾性膜部
材を備え、固定部材には、接離移動と略直交する方向に
移動するスライドブロックと、中間部を固定部材に枢支
され、他端側に可動部材を枢支した第2アームと、この
第2アームの一端側とスライドブロックを枢支連結する
第1アームと、スライドブロックの摺動機構とを備えた
のである。このようにすることで、構造を簡素化かつ小
型化しつつも把持するワークの適用範囲を広げることが
できる。
【0010】また、本発明の把持方法は、上記メカニカ
ルハンド機構を用いて、ワークを可動部材と固定部材と
の間で一旦狭持し、その状態から当接面にワークの上端
が当接するまでメカニカルハンド機構をワークの方向へ
移動させた後、弾性膜部材を膨脹させるので、ワークを
狭持し、確実に把持位置に配したうえで弾性膜部材によ
って把持するといったように、段階的にワークを把持す
ることが可能となり、正確な把持位置にワークを位置決
めして的確にワークを把持することができる。
【0011】また、本発明の位置決め方法は、上記した
メカニカルハンド機構を用いて上記把持方法で把持した
ワークの下端と壁面との距離を第1センサと第2センサ
を用いて算出し、壁面に対するワークの位置決めを行う
ので、壁面に対して正確な位置にワークを位置決めする
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に係るメカニカ
ルハンド機構は、把持面を有する固定部材と、この固定
部材の把持面に対して接離移動する可動部材とを具備
し、固定部材には、可動部材の接離移動と略直交する方
向に移動するスライドブロックと、中間部を固定部材に
枢支され、他端側に可動部材を枢支した第2アームと、
この第2アームの一端側とスライドブロックを枢支連結
する第1アームと、スライドブロックの摺動機構とを備
え、可動部材には、固定部材の把持面に向けて膨脹収縮
する弾性膜部材を備えたものである。
【0013】上記構成によれば、可動部材と固定部材と
でワークを把持する把持力は、可動部材と固定部材との
間におけるワークの摩擦係数が小さい場合には、当然に
小さくなる。多種の厚み(可動部材と固定部材との間隔
方向)のワークを、スライドブロックを直線的に摺動移
動させる摺動機構のみで対応させるためには、非常に大
きな出力の機構を要し、結果として全体が大型化してし
まう。
【0014】従って、本発明のメカニカルハンド機構
は、スライドブロックに枢支連結した第1アーム、この
第1アームにその一端側が枢支され、中間部が固定部材
され、その他端側に可動部材を枢支連結した第2アーム
によって、摺動機構の直線運動を、第2アームの中間部
を中心とした回動運動に変換するようにしたのである。
【0015】摺動機構は、スライドブロックを可動部材
の接離移動と略直交する方向に移動させる。このとき、
第1アームもこのスライドブロックの移動に伴って移動
し、第1アームと枢支された第2アームの一端側が移動
すると、固定部材に枢支された第2アームの中間部を中
心として、可動部材に枢支された第2アームの他端側が
前記第2アームの一端側とは反対に回転し、このとき可
動部材が固定部材に対して接離移動する。
【0016】また、本発明のメカニカルハンド機構は、
上記動作を行う摺動機構にて可動部材を固定部材に対し
て接離移動させることによってワークを把持するのでは
なく、ワークを狭持し、ワークを狭持した後に、弾性膜
部材を膨脹させ、固定部材に対してワークを押し付ける
ようにして把持するのである。
【0017】このようにすることで、ワークを把持する
ために大出力の摺動機構を採用する必要がなくなり、か
つ採用した摺動機構にワーク把持時の反力がかからない
ようにできるので、可及的に摺動機構として小出力のも
のを採用して全体の小型化を図ることができる。
【0018】また、可動部材が上記したように第2アー
ムの他端側の回動に伴って固定部材に対して接離移動す
るから、弾性膜部材の膨脹収縮ストローク以上の厚みの
ワークに対応させることが可能となり、ワークの厚みの
適用範囲が拡大する。
【0019】また、本発明の請求項2に係るメカニカル
ハンド機構は、上記構成において、可動部材に設けた弾
性膜部材側における少なくともスライドブロックの移動
方向の両縁部に、該スライドブロックの移動と平行なガ
イドを、収縮状態の弾性膜部材よりも若干突出するよう
に設けたものである。このようにすることで、ワークの
上端が弾性膜部材に引っかかって弾性膜部材を破損する
ことが防止され、また、ワークを確実に可動部材と固定
部材との間に位置させることができる。
【0020】また、本発明の請求項3に係るメカニカル
ハンド機構は、上記構成において、固定部材に、把持し
ようとするワークの上端を当接させる当接面を、可動部
材が接離する把持面とは別に有したものである。このよ
うにすれば、この当接面にワークの上端を当接させて位
置決めした状態でワークを把持することができる。
【0021】また、本発明の請求項4に係るメカニカル
ハンド機構は、上記構成において、固定部材に、把持し
ようとするワークの上端までの距離を検知する第1セン
サと、ワークの下端と対向する壁面の距離を検知する第
2センサとを備えたものである。このようにすれば、固
定部材と可動部材との間で確実にワークを位置決めする
ことができると共に、ワークの下端と対向する壁面の間
隔についてもワークを位置決めすることができる。
【0022】また、本発明の請求項5に係るメカニカル
ハンド機構は、上記請求項4の構成において、第1セン
サを接触式センサとし、この第1センサにより固定部材
に設けたストッパを介して把持しようとするワークが当
接したことを検知するものである。このようにすれば、
ワークと第1センサとが接触する方向と直交する方向の
荷重から該第1センサを保護することができる。
【0023】本発明の請求項6に係る把持方法は、請求
項3乃至5のいずれかに記載のメカニカルハンド機構を
用いてワークを把持する際、ワークを可動部材と固定部
材との間で一旦狭持し、その状態から当接面にワークの
上端が当接するまでメカニカルハンド機構をワークの方
向へ移動させた後、弾性膜部材を膨脹させるものであ
る。このように、本発明のメカニカルハンド機構を用い
て上記手順でワークを把持することで、把持位置に位置
決めを行ったワークを確実に把持することができる。
【0024】また、本発明の請求項7に係る位置決め方
法は、請求項4又は5に記載のメカニカルハンド機構を
用いて請求項6に記載の方法で把持したワークの下端と
壁面との距離を第1センサと第2センサを用いて算出
し、壁面に対するワークの位置決めを行うものである。
【0025】例えば、壁面に対してワークを正しく溶接
するにはワークと壁面のギャップを所定距離以下にする
必要がある。そこで、上記したように請求項6のように
してワークを把持し、第1センサでワークの上端が当接
面に当接した(ワークの上端と当接面との距離が0にな
った)ことを検知し、第2センサで、第1センサでワー
クの上端が正しく位置決めされたときに、該第2センサ
とワークの下端と対向する壁面との距離を検知し、これ
ら第1センサ及び第2センサから壁面に対するワークの
位置決めを行うのである。
【0026】このようにすれば、壁面とワークとの間隔
を算出することができるから、例えばワークを壁面に溶
接する場合には、ワークを許容値以下のギャップで溶接
することが可能となる。
【0027】
【実施例】以下に本発明のメカニカルハンド機構の実施
例について図面を参照して説明する。図1は本発明のメ
カニカルハンド機構の構成を示す。図2は本発明のメカ
ニカルハンド機構におけるワーク把持状況を示す。図3
は本発明のメカニカルハンド機構を用いた本発明の把持
方法の手順を示す。図4は本発明のメカニカルハンド機
構を用いた本発明の位置決め方法におけるワーク位置決
め原理を示す。
【0028】1は、ワークWを把持する本発明のメカニ
カルハンド機構であり、以下の構成とされている。な
お、以下の本実施例では、ワークWは、船殻、橋梁など
の主材料(以下、母材Pという)の剛性を補強するため
に該母材Pに溶接する補剛材(スティフナ)として説明
する。
【0029】2は、その先端部に固定側把持部2Aを形
成した固定部材である。この固定部材2は、2枚の板部
材2a,2aを対向させてなる。これら板部材2a,2
aは、図1(a)に示すように、正面視鉤状とされ、後
述する可動側把持部3Aが接離する面(以下、把持面H
1という)と、この把持面H1の上部と連続して例えば
直交する面(以下、当接面H2という)とが形成されて
おり、これら把持面H1、当接面H2によって固定側把
持部2Aを構成している。
【0030】さらに、固定部材2は、図1(a)におい
て固定側把持部2Aが位置する上方で板部材2a,2a
間に設けた部材に、後述する摺動機構としてのシリンダ
装置5と、このシリンダ装置5のロッド部5aに設けた
スライドブロックの移動を案内するガイド2bとが設け
られている。
【0031】3は、可動側把持部3Aが固定側把持部2
Aの把持面H1に対向して設けられ、該固定部材2に対
して接離移動する可動部材である。4は、この可動側把
持部3Aにおいて、固定側把持部2Aの把持面H1と接
離する面に設けられ、内部に流体を流入出させて膨脹収
縮する弾性膜部材であり、本実施例では複数個設けてい
る。このように、弾性膜部材4を複数設けることで1つ
が破損しても残りの弾性膜部材4で確実に把持動作が行
える。
【0032】さらに、可動側把持部3Aにおける固定側
把持部2Aの把持面H1と接離する面に設けた複数の弾
性膜部材4において、本実施例では後述するシリンダ装
置5のロッド部5aの出退移動(スライドブロックの移
動方向)の両縁部に、該ロッド部5aの出退移動(スラ
イドブロックの移動)と平行なガイド3aを、弾性膜部
材4の収縮状態より若干突出した状態で設けている。
【0033】このガイド3aは、後述するワークWを把
持する際に、ワークWの上端が、可動側把持部3Aにお
いて弾性膜部材4に引っかかって該弾性膜部材4を破損
することを防止するため、及びワークWの上端が弾性膜
部材4に引っかかることを防止して、ワークWを後述す
るように正しく当接面H2に位置させるために設けてい
る。
【0034】5は、固定部材2の板部材2a,2a間に
おいて、図1(a)に示す垂直方向にロッド部5aをシ
リンダ部5bに対して突出又は退入させる摺動機構とし
てのシリンダ装置である。シリンダ装置5は、ロッド5
aを動作させると、後述するリンク機構6によって可動
部材3が固定側把持部2Aに対して接離移動する。な
お、摺動機構としてはシリンダ装置5に限定されない。
【0035】また、シリンダ装置5のロッド部5aには
スライドブロックが設けられ、このスライドブロック
が、固定部材2の板部材2a,2aの間の部材に設けら
れたガイド2bに摺動可能に設けられている。
【0036】6は、シリンダ装置5のロッド部5aの移
動に伴って、可動部材3の可動側把持部3Aを固定側把
持部2Aに対して接離移動させるために、シリンダ装置
5のロッド部5aに設けたスライドブロックから、固定
部材2の板部材2a,2a、を介して、可動部材3に亘
って設けたリンク機構である。
【0037】このリンク機構6は、ロッド部5aのスラ
イドブロックにその一端側が枢支された第1アーム6A
と、この第1アーム6Aの他端側をその一端側で枢支す
ると共に、その他端側が可動部材3に枢支され、かつそ
の中間部が固定部材2に枢支された第2アーム6Bとを
備えた構成となっている。
【0038】7は、本実施例において、固定部材2の板
部材2a,2aの当接面H2を構成すべく、ワークWの
上端を接触させるために固定部材2に設けられたストッ
パである。本実施例ではストッパ7を固定部材2に設け
ているから当接面H2は、固定部材2にではなく上記し
たようにストッパ7に有するものとする。なお、ストッ
パ7を有しない構成の場合、当接面H2は、固定部材2
に有するものとする。ストッパ7は、本実施例では例え
ば図示するように鉤状に形成され、一旦当接面H2に位
置決めしたワークWが可動側把持部3Aの固定側把持部
2Aに対する接離方向に移動しないようにすると共に、
後述する第1センサ8を保護する。
【0039】8は、固定部材2において、上記ストッパ
7の当接面H2とは反対の面に接触させて設けられ、ワ
ークWがストッパ7の当接面H2に当接したことを検知
する接触式センサ(第1センサ)である。
【0040】9は、把持面H1位置における固定部材2
の板部材2a,2aの対向面間に設けられ、図1(a)
に示す垂直方向の変位、すなわち後述する母材Pまでの
距離を検知する非接触式センサ(第2センサ)である。
【0041】次に、上記構成のメカニカルハンド機構1
を用いたワークWの把持動作について、図2及び図3を
参照して説明する。メカニカルハンド機構1は、把持し
ようとするワークWの近傍まで、可動側把持部3Aを固
定側把持部2Aに対して離間した状態で接近し、ワーク
Wが可動側把持部3Aと固定側把持部2Aとの間に位置
したときに、シリンダ装置5のロッド部5aをシリンダ
部5bに対して突出させることで可動側把持部3Aを固
定側把持部2Aに接近させ、図3(b)に示すようにワ
ークWを狭持する。
【0042】このとき、ワークWが図2(a)のように
起立した状態で可動側把持部3Aと固定側把持部2Aの
間に位置すればよいが、図2(b)及び図3(a)に示
すように傾倒してしまうことがある。その場合にあって
も、本実施例におけるメカニカルハンド機構1は、可動
側把持部3Aにガイド2bを設けているので、ワークW
の上端が引っかかって弾性膜部材4を破損したり、後述
するようにメカニカルハンド機構1を下方に移動させる
ときにワークWの上端が引っかかって当接面H2に当接
させることができないといったトラブルを回避すること
ができる。
【0043】そして、ワークWを可動側把持部3Aと固
定側把持部2A(把持面H1)の間で狭持したときに、
図3(b)に示すように可動側把持部3Aにおける弾性
膜部材4に流体として例えば空気を流入させて該弾性膜
部材4を膨脹させる。ここで、弾性膜部材4は、完全に
膨脹させずに、ワークWが狭持方向と直交する方向に移
動し得る状態で膨脹を制限する。なお、図3(b)
(c)では、理解を容易にするために、可動側把持部3
AとワークWとの間は、図3(a)に較べて変化してい
ないように示し、かつ隙間を生じた状態で示している。
【0044】その後、可動側把持部3Aと固定側把持部
2A(把持面H1)との間で狭持したワークWを、当接
面H2に位置させるべく、図3(c)に示すように、メ
カニカルハンド機構1を図示下方に移動する。そして、
ストッパ7(当接面H2)にワークWの上端が当接した
ときに、図3(d)に示すように上記弾性膜部材4を完
全に膨脹させてワークWを可動側把持部3Aと固定側把
持部2A(把持面H1)との間に強固に把持する。
【0045】このとき、ワークW把持時に可動側把持部
3Aにかかる反力は、本実施例のメカニカルハンド機構
1では、第2アーム6Bの中間の枢支部分を中心に回動
し、第1アーム6Aから出退移動するロッド部5aに伝
達される経路で運動方向が変換されるから、ロッド部5
aの出退方向と同方向に直接かかる負荷が小さくなり、
従って、摺動機構として採用するシリンダ装置5の出力
を小さくかつ小型のものとすることができる。
【0046】そして、ワークWを上記したように、可動
側把持部3Aと固定側把持部2A(把持面H1)との間
に把持した状態で、図3(e)に示すようにメカニカル
ハンド機構1は目的とする(本実施例では溶接する壁面
としての)母材Pに向けてハンドリングする。
【0047】目的とする母材P上にハンドリングされた
ワークWは、ここで上記と逆の手順で把持状態が解除さ
れることとなるが、本実施例では、ワークWを母材Pに
溶接する動作を例示しているから、メカニカルハンド機
構1が目的とする母材Pにハンドリングされるときに、
次の位置決め動作が行われる。
【0048】メカニカルハンド機構1は、ワークWと母
材Pの間のギャップLが許容値以内となるように該ワー
クWを位置決めするが、このとき、ギャップLは、図4
に示すようにして算出される。
【0049】ギャップLは、既に入力されているワーク
Wの高さH、第1センサ8と第2センサ9間の距離D、
ストッパ7の厚みEと、第2センサ9によって検知され
る第2センサ9から母材Pまでの距離Sとによって次の
数式1によって求められる。
【0050】
【数1】G=S+D−E−H
【0051】このようにして求めたギャップLが許容値
以内であれば、ワークWを母材Pに溶接し、溶接が完了
した後、メカニカルハンド機構1は、弾性膜部材4に流
入させた空気を流出して収縮させ、かつシリンダ装置5
のロッド部5aをシリンダ部5bに退入して可動側把持
部3Aを固定側把持部2Aから離間させてワークWの把
持状態を解除し、次のワークWへ向かって移動する。
【0052】なお、本発明のメカニカルハンド機構1
は、上記実施例に限定されず変形が可能である。例え
ば、上記実施例では、本発明の請求項1の構成に、請求
項2〜請求項5の構成を付加したメカニカルハンド機構
1を用いて、請求項6の把持方法及び請求項7の位置決
め方法を採用しているが、例えば請求項1の構成に請求
項2〜請求項4又は請求項5の構成を1つあるいは複数
選択して付加してもよいし、請求項6又は請求項7の方
法を採用してもよい。その場合は、付加した各々の請求
項の構成についての作用効果を得ることができる。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に係る
メカニカルハンド機構は、固定部材の該把持面に対して
接離移動する可動部材に、該固定部材の把持面に向けて
膨脹収縮する弾性膜部材を備え、固定部材に、接離移動
と略直交する方向に移動するスライドブロックと、中間
部を固定部材に枢支され、他端側に可動部材を枢支した
第2アームと、この第2アームの一端側とスライドブロ
ックを枢支連結する第1アームと、スライドブロックの
摺動機構とを備えたので、ワークを把持するために大出
力の摺動機構を採用する必要がなくなり、かつ採用した
摺動機構にワーク把持時の反力がかからないようにでき
るので、可及的に摺動機構として小出力のものを採用し
て全体の小型化を図ることができると共に、弾性膜部材
の膨脹収縮ストローク以上の厚みのワークに対応させる
ことが可能となり、ワークの厚みの適用範囲が拡大す
る。
【0054】また、本発明の請求項2に係るメカニカル
ハンド機構は、上記構成において、可動部材に設けた弾
性膜部材側における少なくともスライドブロックの移動
方向の両縁部に、該スライドブロックの移動と平行なガ
イドを、収縮状態の弾性膜部材よりも若干突出するよう
に設けたので、ワークの上端が弾性膜部材に引っかかっ
て弾性膜部材を破損することが防止され、また、ワーク
を確実に可動部材と固定部材との間に位置させることが
できる。
【0055】また、本発明の請求項3に係るメカニカル
ハンド機構は、上記構成において、固定部材に、把持し
ようとするワークの上端を当接させる当接面を、可動部
材が接離する把持面とは別に有したので、この当接面に
ワークの上端を当接させて位置決めした状態でワークを
把持することができる。
【0056】また、本発明の請求項4に係るメカニカル
ハンド機構は、上記構成において、固定部材に、把持し
ようとするワークの上端までの距離を検知する第1セン
サと、ワークの下端と対向する壁面の距離を検知する第
2センサとを備えたので、固定部材と可動部材との間で
確実にワークを位置決めすることができると共に、ワー
クの下端と対向する壁面に対してもワークを位置決めす
ることができる。
【0057】また、本発明の請求項5に係るメカニカル
ハンド機構は、上記請求項4の構成において、第1セン
サを接触式センサとし、この第1センサにより固定部材
に設けたストッパを介して把持しようとするワークが当
接したことを検知するので、ワークと第1センサとが接
触する方向と直交する方向の荷重から該第1センサを保
護することができる。
【0058】本発明の請求項6に係る把持方法は、請求
項3乃至5のいずれかに記載のメカニカルハンド機構を
用いて、ワークを可動部材と固定部材との間で一旦狭持
し、その状態から当接面にワークの上端が当接するまで
メカニカルハンド機構をワークの方向へ移動させた後、
弾性膜部材を膨脹させるので、把持位置に位置決めを行
ったワークを確実に把持することができる。
【0059】また、本発明の請求項7に係る位置決め方
法は、請求項4又は5に記載のメカニカルハンド機構を
用いて請求項6に記載の方法で把持したワークの下端と
壁面との距離を第1センサと第2センサを用いて算出
し、壁面に対するワークの位置決めを行うので、例えば
ワークを壁面に溶接する場合には、ワークを許容値以下
のギャップで溶接することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメカニカルハンド機構の構成を示し、
(a)は正面図、(b)は斜視図である。
【図2】本発明のメカニカルハンド機構におけるワーク
把持状況を示し、(a)はワークが起立している状態、
(b)は把持途中にワークが傾倒した状態、を各々示す
図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明のメカニカルハンド
機構を用いた本発明の把持方法を説明するための図であ
る。
【図4】本発明のメカニカルハンド機構を用いた本発明
の位置決め方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 メカニカルハンド機構 2 固定部材 2A 固定側把持部 3 可動部材 3A 可動側把持部 3a ガイド 4 弾性膜部材 5 シリンダ装置(摺動機構) 6 リンク機構 7 ストッパ 8 第1センサ 9 第2センサ W ワーク H1 把持面 H2 当接面 P 母材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河内 襄介 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 砂山 和之 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 上川 健司 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 Fターム(参考) 3C007 AS01 CY36 DS02 ES02 ES11 EV14 EV16 HS12 HT11 LV04 MT09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 把持面を有する固定部材と、この固定部
    材の把持面に対して接離移動する可動部材とを具備し、
    固定部材には、前記可動部材の接離移動と略直交する方
    向に移動するスライドブロックと、中間部を固定部材に
    枢支され、他端側に可動部材を枢支した第2アームと、
    この第2アームの一端側とスライドブロックを枢支連結
    する第1アームと、前記スライドブロックの摺動機構と
    を備え、可動部材には、固定部材の把持面に向けて膨脹
    収縮する弾性膜部材を備えたことを特徴とするメカニカ
    ルハンド機構。
  2. 【請求項2】 可動部材に設けた弾性膜部材側における
    少なくともスライドブロックの移動方向の両縁部に、該
    スライドブロックの移動と平行なガイドを、収縮状態の
    前記弾性膜部材よりも若干突出するように設けたことを
    特徴とする請求項1に記載のメカニカルハンド機構。
  3. 【請求項3】 固定部材に、把持しようとするワークの
    上端を当接させる当接面を、可動部材が接離する把持面
    とは別に有したことを特徴とする請求項1又は2に記載
    のメカニカルハンド機構。
  4. 【請求項4】 固定部材に、把持しようとするワークの
    上端までの距離を検知する第1センサと、ワークの下端
    と対向する壁面の距離を検知する第2センサとを備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のメ
    カニカルハンド機構。
  5. 【請求項5】 第1センサを接触式センサとし、この第
    1センサにより固定部材に設けたストッパを介して把持
    しようとするワークが当接したことを検知することを特
    徴とする請求項4に記載のメカニカルハンド機構。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至5のいずれかに記載のメカ
    ニカルハンド機構を用いてワークを把持する方法であっ
    て、ワークを可動部材と固定部材との間で一旦狭持し、
    その状態から当接面にワークの上端が当接するまでメカ
    ニカルハンド機構をワークの方向へ移動させた後、弾性
    膜部材を膨脹させることを特徴とする把持方法。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5に記載のメカニカルハン
    ド機構を用いて請求項6に記載の方法で把持したワーク
    の下端と壁面との距離を第1センサと第2センサを用い
    て算出し、壁面に対するワークの位置決めを行うことを
    特徴とするワークの位置決め方法。
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