JP2002329693A - 超音波流体処理装置 - Google Patents

超音波流体処理装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】少量の処理液にて板状あるいは帯状の被処理材
を超音波流体処理する超音波流体処理装置に関し、特
に、200KHz以下の超音波を被処理材に印加して流
体処理する超音波流体処理装置を提供することを目的と
する。 【解決手段】超音波遅延機構10と、超音波反射機構2
0と、流体処理液供給機構30c及び30dと、流体処
理液回収機構40a及び40bとで構成されており、超
音波遅延機構10の筺体11内に遅延用液体61で満た
された超音波発振体12より超音波振動を発生させ、超
音波反射機構20は筺体21内に遅延用液体61で満た
された超音波反射体22との間で定在波を発生させ、被
処理材81で最大振幅値が得られるようにして、超音波
発生遅延機構10及び超音波反射機構20と被処理材8
1との間に流体処理液71を供給しながら超音波流体処
理を行う超音波流体処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、省コスト型の板状
或いは帯状の材料を流体処理する流体処理装置に関し、
特に被処理材の限られた表面に流体処理液を供給して流
体処理を行う流体処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス、半導体分野で使用す
るガラス基板やシリコンウエハー基板の洗浄、めっき、
エッチング、現像、剥膜等の液体を材料表面に作用させ
て加工を行うプロセスの工程(流体処理)は、工場内で
所定のスペースを占有したり、流体処理液を大量に使
用、消耗することによって製造コストを上昇させる原因
の一つになっている。このため可能な限り小さな(短
い)設備で材料(製品)の流体処理を行うとともに、可
能な限り少量の流体処理液を使って、且つ、除去した異
物や薬液が再付着しない流体処理方法が求められてい
る。
【0003】省コストな流体処理方法、特に洗浄方法と
して、図6に示すような節水型の洗浄装置がある。周波
数1メガヘルツ超音波発振体111と被処理材161の
表面との間隙は4mm程度で近接している。洗浄液供給
口131及び132から洗浄液151をこの間隙に供給
し、被処理材161の表面が超音波発振体111及び洗
浄液151にて超音波洗浄処理されて、洗浄液151は
洗浄液回収口141及び142にて回収される。
【0004】この洗浄方法は、洗浄液151が超音波発
振体111と被処理材161の間隙を通過する間に被処
理材161の表面洗浄処理が行われるために、極めてわ
ずかな洗浄液151によって洗浄でき、且つ長い距離
(超音波振動体の幅)に亘って超音波振動が被処理材1
61に印加されるため、洗浄効果も高く、且つ、絶えず
一方方向に洗浄液が流れるために汚染された流体洗浄液
が被洗浄材の表面に触れることもなく、異物の再付着も
小さくてすむ。
【0005】然しながら、この方法の場合には超音波発
振体の発生する超音波の周波数は850KHzから1M
Hzであり、数ミクロン以上の異物の洗浄力が弱い。ま
た、被処理材の表面に200KHz以下のような低い周
波数の超音波を印加する場合に、超音波発振体と被処理
材あるいは被処理材を挟んでで反対面の反射体の超音波
の反射によって定在波をたてることは洗浄効果をあげる
効果を持つ。この場合は図7に示すように超音波の波長
の2分の1の間隔周期にしか洗浄力の高い位置は存在し
ない。このことから、被処理材と超音波発振体の間、或
いは被処理材と超音波反射体の間には洗浄液が超音波の
波長の4分の一以上の厚さで存在しなくてはならない
が、洗浄液を被処理材に供給する場合表面張力を利用し
て被洗浄材との間に液層を形成する為に、均一な液層を
作ろうとすると逆に超音波発振体111と被処理材16
1の距離を離すことが困難となる。
【0006】一方、例えば5μを超える大きさの異物が
不良の原因になる液晶ディスプレイ用のカラーフィルタ
ーの製造工程などでは、それを除去する為に低い周波数
の超音波を使用しなくてはならないが、特にその洗浄効
果が大きい低い周波数の超音波による定在波の音圧振幅
極大の位置を被処理材の位置に位置させるためには、周
波数100KHzの超音波においてこの長さは水中で
7.5mmに達し、これだけの厚みの均一な液層を従来
の節水型の洗浄装置で確保するのが難しいという問題を
有している。
【0007】このような、流体処理液を材料表面に作用
させる、例えばエッチング液や、現像液や、めっき液や
剥膜液を大量に使用する工程においては、処理液が金属
などの腐食作用を有していたり、或いは現像に使用され
るアルカリ液のように再結晶化や昇華物を形成したりす
ることから、製造上収率を悪化させるなどの悪影響をあ
たえる要因になっている。また、処理液自体が高価な場
合が多く、大容量の液槽を用意しその成分を安定に保つ
為の設備も大規模になりがちである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑み考案されたもので、少量の処理液にて板状あるい
は帯状の被処理材を超音波流体処理する超音波流体処理
装置に関し、特に、200KHz以下の超音波を被処理
材に印加して流体処理する超音波流体処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明において上記問題
を解決するために、まず請求項1においては、板状ある
いは帯状の被処理材を超音波処理する処理装置であっ
て、少なくとも超音波発生遅延機構と、被処理材を挟ん
で対向する超音波反射機構と、流体処理液供給機構と、
前記被処理材表面に流体処理液を送り込む流体供給口
と、流体処理後の流体を回収する排出口とを備えている
ことを特徴とする超音波液体処理装置としたものであ
る。
【0010】また、請求項2においては、少なくとも前
記排出口から流体処理液を吸引して回収する流体処理液
回収機構を有することを特徴とする請求項1記載の超音
波流体処理装置としたもである。
【0011】また、請求項3においては、前記超音波発
生遅延機構は筺体の被処理材に面する面に仕切り板が、
筐体の他方の面あるいは内部に超音波発振体が設けられ
ており、超音波発振体と仕切り板の間には遅延用液体が
満たされている筺体からなることを特徴とする請求項1
または2記載の超音波液体処理装置としたもである。
【0012】また、請求項4においては、前記超音波反
射機構は筺体の被処理材に面する面に仕切り板が、筐体
の他方の面或いは内部に超音波反射体が設けられてお
り、超音波反射体と仕切り板の間には遅延用液体が満た
されている筺体からなることを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の超音波液体処理装置としたも
である。
【0013】また、請求項5においては、前記仕切り板
と被処理材表面との距離が5mm以下であることを特徴
とする請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の超音
波液体処理装置としたもである。
【0014】また、請求項6においては、前記超音波発
生遅延機構の仕切り板に遅延用液体が筐体内部から被処
理材面に流出する為の貫通孔が設けられていることを特
徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の超
音波液体処理装置としたもである。
【0015】また、請求項7においては、前記超音波反
射機構の仕切り板に遅延用液体が筐体内部から被処理材
面に流出する為の貫通孔が設けられていることを特徴と
する請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の超音波
液体処理装置としたもである。
【0016】また、請求項8においては、前記超音波発
生遅延機構及び前記超音波反射機構の仕切り板に遅延用
液体が筐体内部から被処理材面に流出する為の貫通孔が
設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のうち
いずれか一項に記載の超音波液体処理装置としたもであ
る。
【0017】また、請求項9においては、前記超音波発
生遅延機構の前記超音波発振体の発生する超音波周波数
が20KHz以上200KHz以下であることを特徴と
する請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の超音波
液体処理装置としたもである。
【0018】さらにまた、請求項10においては、前記
仕切り板の厚さが、超音波発振体の発生する周波数の超
音波の超音波遅延用液体中における波長の10分の3以
下であることを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれ
か一項に記載の超音波液体処理装置としたもである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につき説
明する。図1に、本発明の請求項1〜5に係わる超音波
流体処理装置の一実施例を示す模式構成概略図を示す。
請求項1〜5に係わる本発明の超音波流体処理装置10
0は図1に示すように、超音波発生遅延機構10と、超
音波反射機構20と、流体処理液供給機構30c及び3
0dと、流体処理液回収機構40a及び40bとで構成
されており、超音波発生遅延機構10は、筺体11の一
方の面に超音波発振体12及び遅延用液体61の供給口
51が、他方の面に仕切り板13が設けられており、供
給口51より遅延用液体61を筺体11内に供給し、排
出口52を用いて遅延用液体61の循環を行っている。
超音波反射機構20は、筺体21の一方の面に反射体2
2及び遅延用液体61を筺体21内に充満させるための
供給口53及び排出口54が、他方の面に仕切り板23
が設けられており、供給口53より遅延用液体61を筺
体21内に供給、排出口54を用いて遅延用液体61の
循環を行っている。
【0020】筐体11及び21の内部に遅延用液体を供
給する供給口51及び53は、超音波発振体12の表面
や仕切り板に対してその表面に付着する気泡をその流れ
によって取り除く為にノズル形状になっていることが望
ましい。液体処理液回収機構が無い場合も同様の処理が
可能であるが、被処理材の表面に供給された液体の処理
液を積極的に液体処理液回収機構によって回収すること
で、被処理材上を流れて隣接するプロセスに影響を与え
たり自身が汚染されるなどの弊害を取り除くことが出来
る。液体処理液回収機構は処理液回収口から吸引によっ
て被処理材から処理液を取り除くことによって容易に実
現可能でその手段を本発明では制限しない。
【0021】筺体21において気泡が発生しないよう
に、供給される液体は脱気処理がなされて、溶存ガスが
少なくなる機構を有していることが望ましい。尚、一旦
発生した泡は重力によって仕切り板23面に空気の層を
なして超音波の伝搬を阻害する。この為に、供給口53
を通して高速で液体が仕切り板23あるいは超音波発振
体12表面に吹きつけられており発生した気泡を排出口
54から排除し、脱気装置で除去して再度供給口53よ
り供給、循環される。
【0022】流体処理液71は流体処理液供給機構30
c及び30dより供給口57及び58を経由して、超音
波発生遅延機構10と超音波反射機構20と被処理材8
1の間隙に供給されて、超音波処理を伴った流体処理が
行われて、流体処理の終わった流体処理液71は流体処
理液回収機構40a及び40bにそれぞれ回収される。
流体処理液71は洗浄液に限らずエッチング液、現像
液、めっき液及び剥膜液等の各種処理液が使用できる。
尚、本発明では超音波の伝搬距離をかせぐ目的の液体を
遅延用液体と呼び、処理を目的としている液体を処理用
液体と呼んでいるが、両液体は全く同じ成分であっても
また異なっていても良い。また同一の液体が本装置の内
部を流れる過程で遅延用液体と処理用液体の役割を兼ね
ることがあっても良い。
【0023】超音波発生遅延機構10の超音波発振体1
2は通常その表裏に電極を設けて駆動用電気信号を印加
することで表面から超音波を液体中に伝搬させ、超音波
反射機構20の超音波反射体22で反射された超音波と
の干渉によって、定在波と呼ばれる、一定の周期で音圧
振幅が極大になる環境をつくり、ここで発生したキャビ
テーションといわれる微小な泡の発生と消滅に関わって
衝撃波や化学種や微細な溶液の振動を発生することによ
って、特にこの位置で高い流体処理性能を発揮して被処
理材の流体処理を行うことができる。ここでは、超音波
発生遅延機構10と超音波反射機構20との間の被処理
材81の位置でで極大の音圧振幅値が得られるようにな
っている。このキャビテーションを用いた流体処理は2
00KHz以下の周波数を用いた場合、5μmを超える
ような粒子を被処理材から取り除いたり、被処理材の表
面の溶液を強力に撹乱する効果が大きいといわれてい
る。
【0024】定在波を発生させる為には、照射する超音
波の溶液中での波長の最低限1/4波長より大きい距離
離れた場所に超音波の反射体が位置する必要がある。言
いかえるとこの距離に相当する溶液の層の厚さが必要で
ある。ここでは、遅延用液体61を満たした超音波発生
遅延機構10と超音波反射機構20を設けて、仕切り板
13及び23と処理用液体71を介して、この条件を満
たしている。所定の溶液の厚さを確保する為に必ずしも
遅延用液体が連続している必要は無く、使用する超音波
の伝搬に際してそれを反射したり、或いは吸収する割合
が少なければ十分な強度の定在波の発生が可能である。
【0025】超音波の反射する割合は反射率と呼ばれ、
反射面に入射する超音波の強度で反射波の強度を割るこ
とで得られ、弾性力学上の公知の方法で求めることがで
きる。一般に、超音波の波長に比較してその材質中の超
音波の波長の1/4程度の厚さ(例えば超音波の波長の
10分の3から10分の2の長さ)だと反射率は極小を持
つ。さらに、10分の2からさらに10分の1以下のように
さらに薄くなると可能な限り薄い方が良い傾向がある。
よって、低い周波数を用いる場合に限れば、例えば10
0KHz以下の超音波(波長14mm)に対して、0.
2mm程度のステンレス板からなる仕切り板13及び2
3が2枚程度その伝搬路に存在しても、被処理材81の
厚さが0.1〜0.5mmの間では問題が無く、特に周
波数が40MHz、或いは27MHzなどでは問題は起
きない。このことから、本発明の超音波流体処理装置1
00は超音波発生遅延機構10と超音波反射機構20の
構成にすることにより、被処理材81の両面に処理液流
路72を仕切り板の材質の超音波の波長の10分の3以
下の仕切り板13及び23によって形成すれば、十分な
超音波処理効果を有する省コスト型超音波流体処理装置
を得ることができる。
【0026】図2に、本発明の請求項6に係わる超音波
流体処理装置の一実施例を示す模式構成概略図を示す。
請求項6に係わる本発明の超音波流体処理装置200は
図2に示すように、超音波発生遅延機構10と、超音波
反射機構20と、流体処理液供給機構30a及び30c
と、流体処理液回収機構40a、40b及び40cとで
構成されており、超音波発生遅延機構10は、筺体11
の一方の面に超音波発振体12及び遅延用液体を筺体1
1内に充満させるための供給口51及び52が、他方の
面に貫通孔14が形成された仕切り板13が設けられて
おり、供給口51及び52を用いて流体処理液71を筺
体11内に供給し、遅延用液体としての役目を持たせ
る。筺体11内に供給された流体処理液71は仕切り板
13の貫通孔14から被処理材81の一方の面に放出さ
れ、処理液流路72を形成して超音波流体処理が行わ
れ、流体処理の終わった流体処理液71は流体処理液回
収機構40a及び40cにて回収される。
【0027】超音波反射機構20は、筺体21の一方の
面に反射体22及び遅延用液体61を筺体21内に充満
させるための供給口53及び遅延用液体61を排出する
ための排出口54が、他方の面に仕切り板23が設けら
れており、供給口53より遅延用液体61が筺体11内
に供給され、排出口54を用いて循環を行っている。流
体処理液71は流体処理液供給機構30dより供給口5
8を経由して供給され、超音波反射機構10の仕切り板
23と被処理材81との間隙に供給されて、処理液流路
72を形成して超音波流体処理が行われ、流体処理の終
わった流体処理液71は流体処理液回収機構40bにて
回収される。
【0028】図3に、本発明の請求項7に係わる超音波
流体処理装置の一実施例を示す模式構成概略図を示す。
請求項7に係わる本発明の超音波流体処理装置300は
図3に示すように、超音波発生遅延機構10と、超音波
反射機構20と、流体処理液供給機構30b、30c及
び30dと、流体処理液回収機構40a、40b及び4
0dとで構成されており、超音波発生遅延機構10は、
筺体11の一方の面に超音波発振体12及び遅延用液体
61の供給口51及び遅延用液体61の排出口52が、
他方の面に仕切り板13が設けられており、供給口51
より遅延用液体61が筺体11内に供給され、排出口5
2を用いて遅延用液体61の循環を行っている。流体処
理液71は流体処理液供給機構30cより供給口57を
経由して、超音波発生遅延機構10の仕切り板13と被
処理材81の一方の面との間隙に供給されて、超音波処
理を伴った流体処理が行われて、流体処理の終わった流
体処理液71は流体処理液回収機構40aにて回収され
る。
【0029】超音波反射機構20は、筺体21の他方の
面に超音波反射体22及び遅延用液体61の供給口53
及び遅延用液体61の排出口54が、他方の面に貫通孔
24が形成された仕切り板23が設けられており、供給
口53及び排出口54を用いて流体処理液71を筺体2
1内に供給し、遅延用液体としての役目を持たせてい
る。筺体21内に供給された流体処理液71は仕切り板
23の貫通孔24から被処理材81上に放出され、処理
液流路72を形成して超音波流体処理が行われ、流体処
理の終わった流体処理液71は流体処理液回収機構40
b及び40dにて回収される。このように、仕切り板に
貫通孔を設けることでこの面に気泡が付着することを防
ぐことが出来る利点を有する。
【0030】図4に、本発明の請求項8に係わる超音波
流体処理装置の一実施例を示す模式構成概略図を示す。
請求項8に係わる本発明の超音波流体処理装置400は
図4に示すように、超音波発生遅延機構10と、超音波
反射機構20と、流体処理液供給機構30a、30b、
30c及び30dと、流体処理液回収機構40a、40
b、40c及び40dとで構成されており、超音波発生
遅延機構10は、筺体11の一方の面に超音波発振体1
2及び遅延用液体61を筺体11内に充満させるための
供給口51及び排出口52が、他方の面に貫通孔14が
形成された仕切り板13が設けられており、ここでは、
供給口51及び排出口52を用いて流体処理液71を筺
体11内に供給し、遅延用液体としての役目を持たせ
る。筺体11内に供給された流体処理液71は仕切り板
13の貫通孔14から被処理材81上に放出され、処理
液流路72を形成して超音波流体処理が行われ、流体処
理の終わった流体処理液71は流体処理液回収機構40
a及び40cにて回収される。
【0031】超音波反射機構20は、筺体21の他方の
面に超音波反射体22及び遅延用液体61を筺体11内
に充満させるための供給口53及び排出口54が、他方
の面に貫通孔24が形成された仕切り板23が設けられ
ており、供給口53及び排出口54を用いて流体処理液
71を筺体21内に供給し、遅延用液体としての役目を
持たせている。筺体21内に供給された流体処理液71
は仕切り板23の貫通孔24から被処理材81上に供給
され、処理液流路72を形成して超音波流体処理が行わ
れ、流体処理液回収機構40b及び40dにて回収され
る。尚、上記の何れの構成の場合でも、筺体11及び筺
体21に遅延用液体が、各仕切り板と被処理材の間に流
体処理液が満たされていなくては超音波のエネルギーが
被処理材に到達することが出来ない。その為には被処理
材表面と仕切り板との距離が5mm以下であることが望
ましい。
【0032】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。
図1の本発明の超音波流体処理装置100を用いた洗浄
装置の事例について説明する。被処理材81として液晶
ディスプレイ装置用のカラーフィルター材料基板である
0.7mm厚の1m×1mサイズのガラス基板を使用
し、基板の搬送方向と垂直に複数枚積層し、順次送り込
みながら連続処理を行った。カラーフィルターに用いる
ガラス基板では3μ以上のパーティクルが基板上に存在
すると不良の原因になることからそれを除去する為に周
波数40KHzの固有振動を持つ超音波発振体12を用
いた。流体処理液体71としては純水を用いた。純水中
の超音波の波長は、水の音速を1500m/sとして、
1500m/40000000=約38mmである。
【0033】超音波発生遅延機構10は、断面が幅10
cm×高さ22.2mmの長方形で奥行き1mの筺体1
1を成しており、筺体11内部の一方の面に幅8cmで
厚さ3mmの超音波発振体12が、他方の面に0.2m
m厚のステンレス板からなる仕切り板13が形成されて
いる。仕切り板と超音波発振体12の距離19mmに亘
って遅延用液体61が満たされる。この仕切り板13の
厚さは、超音波の波長38mmに対して十分に薄い為に
この仕切り板での超音波反射は無視できる。供給口51
より純水を供給して、筺体11内を満たし、遅延用液体
61を形成している。供給口51より供給された純水は
筺体11内を満たした後排出口52より脱気装置等を経
由して供給口51に再度供給されて循環される。
【0034】超音波反射機構20は幅10cm×高さ2
7.2mmで奥行き1mの筺体21を形成し、筺体21
の一方の面に厚さ1mmのステンレス板からなる超音波
反射体22が、他方の面に0.2mm厚のステンレス板
からなる仕切り板23が形成されている。供給口53よ
り純水を供給して、筺体21内を満たし、遅延用液体6
1を形成している。供給口53より供給された純水は筺
体21内を満たし、排出口54より脱気装置等を経由し
て供給口53に再度供給、循環される。筺体21の内部
に気泡が発生しないように、供給される液体は脱気処理
がなされており、溶存ガスが少なくなる機構を有してい
る。尚、一旦発生した泡は重力によって仕切り板面に空
気の層をなして超音波の伝搬を阻害する。この為に、供
給口53を通して高速で液体が仕切り板23に吹きつけ
られており、発生した気泡を排出口54より排除し、脱
気装置等を経由して供給口53に再度供給される。
【0035】超音波発生遅延機構10の仕切り板13及
び超音波反射機構20の仕切り板23と被処理材81の
間隙は3mmであり、被処理材81と超音波発生遅延機
構10の仕切り板13及び超音波反射機構20の仕切り
板23との間には純水からなる流体処理液71が流体処
理液供給機構30c、30dから供給され、被処理材8
1の上下には処理液流路72が形成され、被処理材81
の表面が超音波流体処理される。ここで、被処理材81
の厚さが0.7mmと薄く超音波の伝搬に大きく影響す
ることなく、超音波発振体12で発生した超音波と超音
波反射体22で反射した超音波の干渉に基いた定在波が
発生し、音圧振幅極大で、且つキャビテーションが最も
良く発生する位置が被処理材81に位置し、効率の良い
洗浄がなされる。
【0036】上記超音波流体処理装置100を用いた洗
浄処理について記載したが、めっき、現像、剥膜工程等
であっても同様の処理が実現可能であり、特にめっきに
おいて超音波を印加した時のめっき膜特性のコントロー
ルが可能である。また、図2〜図4に示すように、超音
波発生遅延機構10及び/または超音波反射機構20の
仕切り板に貫通孔を設けた超音波流体処理装置200〜
400でも同様の処理効果が得られる。
【0037】また、図5に示すように、超音波反射体2
2を上方に位置させる場合において、超音波反射機構2
0の超音波反射体22との間に遅延用液体71の液面が
形成された構成にすることで、その液面を超音波反射体
に替えることが出来る。この場合は超音波反射機構20
の筺体21は閉じている必要は無く上方が開放された水
槽を用いても、超音波反射体22を設けた場合と同様の
超音波反射効果が得られる。
【0038】
【発明の効果】本発明の超音波流体処理装置は以上の構
成であるので、板材料、あるいは帯状材料等の被処理材
への200KHz以下での超音波流体処理において、被
処理材表面での流体処理液の省液、省スペースを維持し
ながら、被処理材表面に超音波の定在波の音圧振幅極大
の位置を位置させることにより、充分な超音波処理効果
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1〜5に係わる超音波流体処理
装置の一実施例を示す模式構成概略図である。
【図2】本発明の請求項6に係わる超音波流体処理装置
の一実施例を示す模式構成概略図である。
【図3】本発明の請求項7に係わる超音波流体処理装置
の一実施例を示す模式構成概略図である。
【図4】本発明の請求項8に係わる超音波流体処理装置
の一実施例を示す模式構成概略図である。
【図5】本発明の超音波流体処理装置の他の実施例を示
す模式構成概略図である。
【図6】従来の超音波洗浄装置の一例を示す模式構成概
略図である。
【図7】液体槽内で超音波振動を発生させた場合の定在
波の発生状態を示す模式構成概略図である。
【符号の説明】
10……超音波発生遅延機構 11、21……筺体 12……超音波発振体 13、23……仕切り板 20……超音波反射機構 22……超音波反射体 30a、30b、30c、30d……流体処理液供給機
構 40a、40b、40c、40d……流体処理液回収機
構 51、53……供給口 52、54……排出口 55、56、57、58……供給または排出口 61……遅延用液体 71……流体処理液 72……処理液流路 81……被処理材 100、200、300、400……超音波流体処理装
置 111……超音波発振体 112……冷却水 131、132……洗浄液供給口 141、142……洗浄液排出口 151……洗浄液 161……被処理材 171……超音波発振体 181……液槽 191……液体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状あるいは帯状の被処理材を超音波処理
    する処理装置であって、少なくとも超音波発生遅延機構
    と、被処理材を挟んで対向する超音波反射機構と、流体
    処理液供給機構と、前記被処理材表面に流体処理液を送
    り込む供給口と、流体処理後の流体を回収する排出口と
    を備えていることを特徴とする超音波液体処理装置。
  2. 【請求項2】少なくとも前記排出口から流体処理液を吸
    引して回収する流体処理液回収機構を有することを特徴
    とする請求項1記載の超音波流体処理装置。
  3. 【請求項3】前記超音波発生遅延機構は筺体の被処理材
    に面する面に仕切り板が、筐体の他方の面あるいは内部
    に超音波発振体が設けられており、超音波発振体と仕切
    り板の間には遅延用液体が満たされている筺体からなる
    ことを特徴とする請求項1または2記載の超音波液体処
    理装置。
  4. 【請求項4】前記超音波反射機構は筺体の被処理材に面
    する面に仕切り板が、筐体の他方の面或いは内部に超音
    波反射体が設けられており、超音波反射体と仕切り板の
    間には遅延用液体が満たされている筺体からなることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の超音
    波液体処理装置。
  5. 【請求項5】前記仕切り板と被処理材表面との距離が5
    mm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のうち
    いずれか一項に記載の超音波液体処理装置。
  6. 【請求項6】前記超音波発生遅延機構の仕切り板に遅延
    用液体が筐体内部から被処理材面に流出する為の貫通孔
    が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のう
    ちいずれか一項に記載の超音波液体処理装置。
  7. 【請求項7】前記超音波反射機構の仕切り板に遅延用液
    体が筐体内部から被処理材面に流出する為の貫通孔が設
    けられていることを特徴とする請求項1乃至5のうちい
    ずれか一項に記載の超音波液体処理装置。
  8. 【請求項8】前記超音波発生遅延機構及び前記超音波反
    射機構の仕切り板に遅延用液体が筐体内部から被処理材
    面に流出する為の貫通孔が設けられていることを特徴と
    する請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の超音波
    液体処理装置。
  9. 【請求項9】前記超音波発生遅延機構の前記超音波発振
    体の発生する超音波周波数が20KHz以上200KH
    z以下であることを特徴とする請求項1乃至8のうちい
    ずれか一項に記載の超音波液体処理装置。
  10. 【請求項10】前記仕切り板の厚さが、超音波発振体の
    発生する周波数の超音波の超音波遅延用液体中における
    波長の10分の3以下であることを特徴とする請求項1
    乃至9のうちいずれか一項に記載の超音波液体処理装
    置。
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