JP2002328352A - 液晶表示素子の製造方法および製造装置 - Google Patents

液晶表示素子の製造方法および製造装置

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JP2002328352A
JP2002328352A JP2001131843A JP2001131843A JP2002328352A JP 2002328352 A JP2002328352 A JP 2002328352A JP 2001131843 A JP2001131843 A JP 2001131843A JP 2001131843 A JP2001131843 A JP 2001131843A JP 2002328352 A JP2002328352 A JP 2002328352A
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liquid crystal
crystal display
substrate
plastic substrate
cut
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JP2001131843A
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English (en)
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Hiroaki Mizuno
浩明 水野
Junya Yamamoto
純也 山本
Yasuhiro Hosokawa
育宏 細川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック基板を用いた液晶表示素子を、
クラックや異物の混入を生じずに部分的に分断し、外周
部に基板の重複していないエリアが形成された液晶表示
素子を提供する。 【解決手段】 貼り合せ基板20を構成する2枚のプラ
スチック基板2,3の各々に、ブレード1を用いたダイ
シング加工、レーザ加工、あるいは高圧水加工により、
切り込みライン8を形成する。次いで、ライン状突起1
6が形成された分断テーブル19上に、切り込みライン
8がライン状突起16と対向するよう貼り合せ基板20
を載置し、プラスチック基板より低弾性率の弾性体シー
ト15を積層した上から、ローラ29によって押圧し、
切り込みライン8部分のプラスチック基板2,3に亀裂
17,18を生じさせて分断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック基板
を用いた液晶表示素子を所定の寸法に分断する工程を含
む液晶表示素子の製造方法、およびこれに用いる製造装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、アンダーコート、IT
O電極、および配向膜が形成され、配向処理がされた一
対の基板を、それぞれの電極面が対向するように貼り合
せて形成する。液晶セルの外周部には、基板が重複して
いないエリアが形成され、この重複していないエリア
に、前記液晶セルの内部に形成された電極に接続された
引き出し電極を露出させ、液晶駆動用ドライバは、この
エリア内で前記引き出し電極と接続されている。
【0003】前記基板としては、一般的にはガラス基板
が用いられていたが、近年では、液晶表示素子の薄型化
や軽量化を図るため、プラスチック基板の開発が進めら
れている。例えば、STN液晶表示素子に用いられる基
板として、0.1mm〜0.3mmの厚みを有するプラ
スチック基材が開発され、ポリエーテルスルフォン(以
下「PES」と称す。)、ポリカーボネード(以下「P
C」と称す。)などが量産化に至っている。また、上記
PESまたはPCよりもさらに表面平坦性の優れたプラ
スチック基材として、アクリル系樹脂、あるいはエポキ
シ系樹脂なども知られている(例えば、特開平10−5
4980号公報参照)。
【0004】液晶表示素子を製造する際には、上述のよ
うに液晶セルの外周部に基板の重複していないエリアを
形成するために一方の基板を部分的に分断する処理や、
液晶パネルを所定の寸法に形成するために液晶セルの外
形部を分断する外形分断処理を行う必要がある。
【0005】液晶表示素子の基板としてガラス基板が使
用されている場合には、分断ラインに沿ってダイヤモン
ドカッターなどで基板表面に傷を入れた後、ブレイク装
置にて分断ラインにショックを与えることで、基板の分
断が実現できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶表
示素子の基板としてプラスチック基板を使用した場合、
プラスチック基板が曲げ応力に対してある程度の弾性を
有するため、上記ガラス基板のような分断処理を行うこ
とができない。
【0007】このような問題を解決するものとして、例
えば特開平5−88136号公報では、0.4mmの厚
みを有する2枚のプラスチック基板を貼り合せた後、上
下基板の同一分断ラインに対して、ダイシング加工によ
り50μm程度の厚みを残して切り込みを入れ、エア吹
き付けで削り屑などを除去し、切り込みによって生じた
溝に沿って、上下基板の同一分断ラインとなる外形部を
折りとる、液晶セルの外形分断処理が提案されている。
【0008】しかし、この分断方法では、液晶セルの上
下基板の分断ラインが同一である外形分断処理は行えて
も、液晶セルの外周部に基板の重複していないエリアを
形成するための部分的分断処理ができないという問題が
ある。
【0009】また、プラスチック基板を用いた液晶表示
装置については、従来、特開昭58−144886号公
報や特開昭59−119317号公報に示されるよう
に、端子部の対向する箇所をあらかじめ切断して開口孔
が設けられたプラスチック基板を用いて、液晶パネルを
作成する方法がある。しかし、この方法では、プラスチ
ック基板に開口孔を設ける際に、開口孔のふち部分にク
ラックが生じたり、組立時に粉塵等がパネルに混入する
ことがある。さらには、開口孔を設ける際に生じるプラ
スチック基板のそりなどで、液晶パネルの基板間のギャ
ップが均一にできないことがあるという欠点があった。
【0010】本発明は、これらの問題点を解決し、基板
のクラックやパネル内への異物混入などを生じることな
く、任意の形状にプラスチック基板が分断された液晶表
示素子を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明にかかる液晶表示素子の製造方法は、2枚
のプラスチック基板を貼り合せて貼り合せ基板とし、前
記貼り合せ基板における前記2枚のプラスチック基板の
各々に、分断すべき箇所に沿って、所定の厚みを切り残
して切り込みラインを形成し、所定の高さのライン状突
起を有する分断テーブル上に、前記貼り合せ基板の上側
のプラスチック基板に形成された切り込みラインが前記
ライン状突起に対向するように、前記貼り合せ基板と、
前記プラスチック基板より低弾性率の弾性体シートとを
この順に配置し、前記弾性体シートの上から押圧するこ
とにより、上側のプラスチック基板を分断し、所定の高
さのライン状突起を有する分断テーブル上に、前記分断
されたプラスチック基板が下側になるように、かつ、上
側のプラスチック基板に形成された切り込みラインが前
記ライン状突起に対向するように、前記貼り合せ基板
と、前記プラスチック基板より低弾性率の弾性体シート
とをこの順に配置し、前記弾性体シートの上から押圧す
ることにより、上側のプラスチック基板を分断すること
を特徴とする。
【0012】この方法によれば、プラスチック基板に切
り込みラインを形成し、この切り込みラインをライン状
突起に合わせた状態で、プラスチック基板より低弾性率
の弾性体シートの上から押圧することにより、クラック
などを生じることなく、所望の切り込みラインに沿って
プラスチック基板を分断することが可能となる。
【0013】なお、前記切り込みラインの形成は、ブレ
ードを用いたダイシング加工、CO 2レーザを光源とす
るレーザ装置などによるレーザ加工、または、高圧水噴
射などにより、実現することができる。
【0014】さらに、前記切り込みラインの形成と同時
に、切り込みにより生ずる塵芥などを吸引または噴出空
気により除去すれば、パネル内に異物が混入することを
防止し、歩留まりを向上させることができる。
【0015】また、前記分断テーブルのライン状突起の
先端部を鋭角に形成すれば、分断しようとするプラスチ
ック基板の切り込みライン部分に圧力を集中させること
ができるので、不要な部分にクラックを生じさせること
なく、かつ、効率的に分断処理を行うことができる。
【0016】さらに、前記の目的を達成するために、本
発明にかかる液晶表示素子の製造装置は、2枚のプラス
チック基板を貼り合せてなる貼り合せ基板におけるプラ
スチック基板の各々に、分断すべき箇所に沿って、所定
の厚みを切り残して切り込みラインを形成する手段と、
平板上に所定の高さのライン状突起が形成された分断テ
ーブルと、前記分断テーブル上に、前記ライン状突起に
切り込みラインが対応するように位置合せして載置され
た前記貼り合せ基板を押圧することにより、前記プラス
チック基板を前記切り込みライン部分で分断する手段と
を備えたことを特徴とする。この構成により、前述の液
晶表示素子の製造方法を実施することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液晶表示素子の分
断方法およびその装置を具体的な実施の形態に基づいて
説明する。
【0018】(実施の形態1)本発明の一実施形態につ
いて、図1および図2を参照しながら説明する。図1
(a)〜(e)は、本実施形態に係る液晶表示素子の製
造工程を示す説明図である。図2は、本実施形態の液晶
表示素子の仕上がり形状を示す斜視図である。
【0019】本実施形態の液晶表示素子は、プラスチッ
ク基板2とプラスチック基板3とを貼り合せて形成した
液晶セルを、図1(a)〜(d)に示す分断工程により
分断することに製造される。これにより、図1(e)お
よび図2に示すように、液晶パネルの外周部に、プラス
チック基板2,3の重複していないエリア11a〜11
cが形成されている。
【0020】図2に示すように、プラスチック基板2の
エリア11aは、プラスチック基板3に対向しない領域
であり、液晶セルの内部に形成されたITO電極(図示
省略)に接続された引き出し電極12aが、露出するよ
うに形成されている。プラスチック基板3のエリア11
bは、プラスチック基板2に対向しない領域であり、液
晶セルの内部に形成されたITO電極(図示省略)に接
続された引き出し電極12bが、露出するように設けら
れている。プラスチック基板3のエリア11cも、プラ
スチック基板2に対向しない領域であるが、このエリア
11cには、引き出し電極は形成されていない。エリア
11a,11bにて露出している引き出し電極12a,
12bに、それぞれ液晶駆動用ドライバを接続して、液
晶表示素子が構成される。
【0021】プラスチック基板2の材料としては、エポ
キシ系樹脂、アクリル系樹脂、PES、またはPCを用
いることができる。
【0022】液晶表示素子は、まず、プラスチック基板
2,3に、透明電極ITO(図示省略)を、スパッタに
より成膜しエッチングでパターン化する。その後、プラ
スチック基板2,3のそれぞれに配向膜形成および配向
処理を行ない、スペーサを散布配置し、シール剤7を形
成して、これら2枚のプラスチック基板2、3を対向さ
せて貼り合せることにより、貼り合せ基板20を得る。
【0023】この貼り合せ基板20の分断加工の際は、
図1(a)および(b)に示すようなブレード1および
集塵ノズル5を備えたダイシング装置を用いて切り込み
加工を行う。ブレード1は、ダイヤモンド粒子が混入さ
れた円盤状のブレードであり、高速回転することにより
プラスチック基板2,3を分断する。集塵ノズル5は、
分断時に発生する屑などの異物4を吸引集塵除去する。
【0024】貼り合せ基板20の分断処理は、まず、図
1(a)に示すように、図示しない分断用マークに沿っ
て、プラスチック基板2に、ブレード1を用いたダイシ
ング加工によって切り込みライン8を形成する。このと
き、平坦なテーブル(図示せず)に貼り合せ基板20を
吸着固定して凹凸がないように配置し、貼り合せ基板2
0に対するブレード1の高さを、ダイシング加工によっ
ても所定の厚みが切断されずに残るように設定する。ま
た、図1(a)に示すように、ダイシング加工の際に生
じた削り屑などの異物4を、集塵ノズル5によって除去
する。
【0025】その後、貼り合せ基板20の表裏を反転
し、図1(b)に示すように、プラスチック基板2と同
様に、プラスチック基板3に、ブレード1を用いるダイ
シング加工により、所定の厚みを残して切り込みライン
8を形成する。
【0026】その後、切り込みライン8を形成した貼り
合せ基板20を、図1(c)に示すように、分断テーブ
ル19上に載置し、貼り合せ基板20の上に、プラスチ
ック基板2,3より低弾性率の弾性体シート15を配置
する。分断テーブル19は、平板上にライン状突起16
が形成された構成である。ライン状突起16は、図1
(c)の紙面法線方向に連続して、すなわちプラスチッ
ク基板3の切断ラインに沿って、一定の高さを有し、そ
の先端部が鋭角に形成されている。このライン状突起1
6に、プラスチック基板3の切り込みライン8が対向す
るように、貼り合せ基板20を位置合せして配置する。
次いで、弾性体シート15の上から、ローラ29によっ
て、貼り合せ基板20の表面を押圧する。
【0027】これにより、ライン状突起16部分によっ
て押圧することによって、プラスチック基板より低弾性
率の弾性体シート15に貼り合せ基板20が押し付けら
れて変形し、プラスチック基板3の切り込みライン8部
分に応力が集中し、切り込みライン8部分のプラスチッ
ク基板3に亀裂17が入り、プラスチック基板3が分断
される。
【0028】続いて、図1(d)に示すように、貼り合
せ基板20を上下反転させて、分断テーブル19上に配
置し、その上に弾性体シート15を積層する。この際、
プラスチック基板2の切り込みライン8が分断テーブル
19のライン状突起16に対向するよう位置合せする。
次いで、弾性体シート15の上から、ローラ29によっ
て、貼り合せ基板20を押圧する。これにより、上記と
同様に、切り込みライン8部分のプラスチック基板2に
亀裂18が入り、プラスチック基板2が分断される。
【0029】以上の手順により、図1(e)に示すよう
に、外周部に基板の重複していないエリアを有する液晶
表示素子6が形成される。
【0030】次に、液晶表示素子6のプラスチック基板
2,3の間隙に、注入口より液晶を注入した後、注入口
を封止する。次いで、偏光板を貼りつけ、引き出し電極
に液晶駆動用ドライバなどを接続することにより、液晶
表示装置を完成させる。
【0031】なお、プラスチック基板2,3として、エ
ポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、PES、およびPCを
それぞれ用いて、各基板の板厚、切り込み量、切り残し
量を、下記の表1に示すように設定して、上記分断処理
を行ったところ、特に良好な結果が得られた。なお、こ
れらの値はあくまでも一例であり、本発明の実施形態が
これらに限定されるものではない。
【表1】 なお、厚さが400μm程度のプラスチック基板を用い
る場合には、ブレード1の厚みを200〜300μmと
することが好ましい。この場合、切り込みライン8の幅
は、200〜500μmになる。厚さが200μm程度
のプラスチック基板を用いる場合には、ブレード1の厚
みを100〜150μmとすることが好ましい。この場
合には、切り込みライン8の幅は100〜250μmと
なる。
【0032】以上のように、本実施形態によれば、プラ
スチック基板を用いても基板にクラックが生じにくく、
組立時に液晶パネルに粉塵等が混入することも抑制で
き、液晶パネルの基板間のギャップも均一にすることも
容易になる。したがって、より高品質の液晶パネルが得
られ、また液晶パネルの生産歩留り向上につながり、産
業的価値が大である。
【0033】(実施の形態2)本発明の他の実施形態に
ついて、図3を用いて説明する。なお、説明の便宜上、
前記実施の形態1に示した部材と同一の構成・機能を有
する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略す
る。
【0034】本実施形態においては、エポキシ系樹脂、
アクリル系樹脂、PES、またはPCからなるプラスチ
ック基板をそれぞれ用いて作製した貼り合せ基板に対し
て、図3(a)および(b)に示すように、レーザ装置
21を有するレーザ加工装置を用いた分断処理を行う。
その仕上がり形状は、図2に示すとおりである。
【0035】上記レーザ加工装置は、例えばCO2レー
ザ(25W出力、レーザスポット径0.2mmφ)を光
源として用い、レーザ光28のレーザスポットの位置
を、デジタルコントロール・サーボモータを使って制御
して移動し、任意の位置にレーザを照射できるように構
成されている。また、このレーザ加工装置は、加工時に
発生する屑などの異物4を吸引集塵除去する集塵ノズル
25を備えている。
【0036】本実施形態では、貼り合せ基板20を、以
下のような手順で分断する。まず、図3(a)に示すよ
うに、図示しない分断用マークに沿って、プラスチック
基板2に、前記のレーザ加工装置によるレーザ加工によ
り、切り込みライン8を形成する。この際、平坦なテー
ブル(図示せず)に貼り合せ基板20を吸着固定により
凹凸がないように配置し、レーザ出力およびレーザスポ
ットの位置を移動させるスピードを、貼り合せ基板20
において切り込みライン8を形成する部分が完全に切断
されず所定の厚みが残るように、設定する。また、図3
(a)に示すように、レーザ加工の際に、生じた削り屑
などの異物4を、集塵ノズル25によって、除去する。
【0037】その後、貼り合せ基板20の表裏を反転
し、図3(b)に示すように、プラスチック基板2と同
様に、プラスチック基板3に、レーザ加工により、所定
の厚みを残して切り込みライン8を形成する。
【0038】次に、上記のようにして切り込みライン8
を形成した貼り合せ基板20を、図3(c)に示すよう
に、高さが一定のライン状突起16が形成された分断テ
ーブル19上に配置し、その上にプラスチック基板2,
3より低弾性率の弾性体シート15を配置する。この
際、プラスチック基板3の切り込みライン8が、分断テ
ーブル19のライン状突起16に対向するように位置合
せする。次いで、弾性体シート15の上から、ローラ2
9によって、貼り合せ基板20を押圧する。
【0039】このように、切り込みライン8が形成され
た箇所をライン状突起16によって押圧することによっ
て、弾性体シート15に貼り合せ基板20が押し付けら
れて変形し、プラスチック基板3の切り込みライン8部
分に応力が集中し、切り込みライン8部分のプラスチッ
ク基板3に亀裂17が入り、プラスチック基板3が分断
される。
【0040】続いて、図3(d)に示すように、貼り合
せ基板20を上下反転させて分断テーブル19上に配置
し、さらにその上に弾性体シート15を配置する。この
際、プラスチック基板2の切り込みライン8がライン状
突起16に対向するように位置合せする。次いで、弾性
体シート15の上から、ローラ29によって、貼り合せ
基板20を押圧する。
【0041】このようにライン状突起16によって押圧
することによって、プラスチック基板より低弾性率の弾
性体シート15に貼り合せ基板20が押し付けられ変形
し、プラスチック基板2の切り込みライン8部分に応力
が集中し、切り込みライン8部分のプラスチック基板2
に亀裂18が入り、プラスチック基板2が分断される。
【0042】以上の手順により、図3(e)に示すよう
に、外周部に基板の重複していないエリアを有する液晶
表示素子6が形成される。
【0043】次に、液晶表示素子6のプラスチック基板
2,3の間隙に、注入口より液晶を注入した後、注入口
を封止する。次いで、偏光板を貼りつけ、引き出し電極
に液晶駆動用ドライバなどを接続することにより、液晶
表示装置を完成させる。
【0044】なお、プラスチック基板2,3として、エ
ポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、PES、およびPCを
それぞれ用いて、各基板の板厚、切り込み量、切り残し
量を、下記の表2に示すように設定して、上記分断処理
を行ったところ、特に良好な結果が得られた。なお、こ
れらの値はあくまでも一例であり、本発明の実施形態が
これらに限定されるものではない。また、レーザ出力
や、レーザスポットの位置を移動させるスピードの設定
については、熱などによるプラスチック基板2,3の変
形が起こらず、プラスチック基板2,3が完全に切断さ
れずに所定の厚みが残る程度であればよい。
【表2】 以上のように、本実施形態によれば、プラスチック基板
を用いても基板にクラックが生じにくく、組立時に液晶
パネルに粉塵等が混入することも抑制でき、液晶パネル
の基板間のギャップも均一にすることも容易になる。し
たがって、より高品質の液晶パネルが得られ、また液晶
パネルの生産歩留り向上につながり、産業的価値が大で
ある。
【0045】(実施の形態3)本発明のさらに他の実施
形態について、図4を用いて説明する。
【0046】なお、説明の便宜上、前記した実施の形態
1,2に示した部材と同一の構成、機能を有する部材に
は、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0047】本実施形態では、エポキシ系樹脂、アクリ
ル系樹脂、PES、またはPCからなるプラスチック基
板をそれぞれ用いて作製した液晶表示素子に対して、図
4(a)、図4(b)に示すように、高圧水噴射装置3
1を有する高圧水加工装置を用いて切り込み加工を行
い、分断処理する。その仕上がり形状は、図2に示すと
おりである。
【0048】高圧水加工装置は、高圧水噴射装置31
(200MPa、噴射スポット径0.2mmφ)とエア
ブローノズル35とを有する。高圧水噴射装置31は、
高圧水噴射スポットの位置を、デジタルコントロール・
サーボモータを使って制御し、高圧水38の噴射/停止
を、切り替え自動バルブで制御し、任意の位置に高圧水
38を噴射するように構成されている。また、エアブロ
ーノズル35は、この高圧水噴射装置31から噴射され
る噴射スポット部の近くに配置され、エアを吹きつけ
て、高圧水加工で発生する屑などの異物4を除去する機
能を備えている。
【0049】本実施形態では、貼り合せ基板20を、以
下のような手順で分断する。まず、図4(a)に示すよ
うに、図示しない分断用マークに沿って、プラスチック
基板2に、高圧水加工によって切り込みライン8を形成
する。この際、平坦なテーブル(図示せず)に貼り合せ
基板20を吸着固定により凹凸がないように配置し、高
圧水圧力、および高圧水噴射スポットの位置を移動させ
るスピードを、貼り合せ基板20が完全に切断されずに
所定の厚みが残るように設定する。また、図4(a)に
示すように、高圧水加工の際に、生じた削り屑などの異
物4を、エアブローノズル35によって、除去する。
【0050】その後、貼り合せ基板20の表裏を反転
し、図4(b)に示すように、プラスチック基板2と同
様に、プラスチック基板3に、高圧水加工により、所定
の厚みを残して切り込みライン8を形成する。
【0051】その後、上記のようにして切り込みライン
8を形成した貼り合せ基板20を、図4(c)に示すよ
うに、ライン状突起16が高さ一定で形成された分断テ
ーブル19上に載置し、その上に、プラスチック基板
2,3より低弾性率の弾性体シート15を配置する。こ
の際、プラスチック基板3の切り込みライン8がライン
状突起16に対向するように位置合せする。次いで、弾
性体シート15の上から、ローラ29によって、貼り合
せ基板20を押圧する。
【0052】このように、ライン状突起16部分によっ
て押圧することによって、弾性体シート15に貼り合せ
基板20が押し付けられて変形し、プラスチック基板3
の切り込みライン8部分に応力が集中し、切り込みライ
ン8部分のプラスチック基板3に亀裂17が入り、プラ
スチック基板3が分断される。
【0053】続いて、図4(d)に示すように、貼り合
せ基板20を上下反転させた状態として分断テーブル1
9上に載置し、その上に弾性体シート15を配置する。
この際、プラスチック基板2の切り込みライン8がライ
ン状突起16に対向するように位置合せする。次いで、
弾性体シート15の上から、ローラ29によって、貼り
合せ基板20を押圧する。
【0054】ライン状突起16部分によって押圧するこ
とによって、弾性体シート15に貼り合せ基板20が押
し付けられて変形し、プラスチック基板2の切り込みラ
イン8部分に応力が集中し、切り込みライン8部分のプ
ラスチック基板2に亀裂18が入り、プラスチック基板
2が分断される。
【0055】以上の手順により、図4(e)に示すよう
に、外周部に基板の重複していないエリアを有する液晶
表示素子6が形成される。
【0056】次に、液晶表示素子6のプラスチック基板
2,3の間隙に、注入口より液晶を注入した後、注入口
を封止する。次いで、偏光板を貼りつけ、引き出し電極
に液晶駆動用ドライバなどを接続することにより、液晶
表示装置を完成させる。
【0057】なお、プラスチック基板2,3として、エ
ポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、PES、およびPCを
それぞれ用いて、各基板の板厚、切り込み量、切り残し
量を、下記の表3に示すように設定して、上記分断処理
を行ったところ、特に良好な結果が得られた。なお、こ
れらの値はあくまでも一例であり、本発明の実施形態が
これらに限定されるものではない。また、高圧水圧力、
高圧水噴射スポットの位置を移動させるスピードの設定
について、応力などによるプラスチック基板2,3の変
形が起こらず、プラスチック基板2,3が完全に切断さ
れずに所定の厚みが残る程度であればよい。
【表3】 なお、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、PES、およ
びPCからなるプラスチック基板をそれぞれ用いて作製
したが、これに限るものではなく、プラスチック基板で
あれば、同様に分断処理をすることができる。
【0058】以上のように、本実施形態によれば、プラ
スチック基板を用いても基板にクラックが生じにくく、
組立時に液晶パネルに粉塵等が混入することも抑制で
き、液晶パネルの基板間のギャップも均一にすることも
容易になる。したがって、より高品質の液晶パネルが得
られ、また液晶パネルの生産歩留り向上につながり、産
業的価値が大である。
【0059】また、前記した実施の形態1〜3では、図
1、図3、図4で、ローラ29の回転軸が分断テーブル
19のライン状突起16と概略平行である例を示した
が、これに限定するものではなく、ライン状突起16と
概略垂直の方向や、他の方向であってもよく、同様の効
果が得られる。
【0060】また、上記の実施の形態1〜3では、基板
の板厚、切り込み量、切り残し量を、表1、表2、表3
に示すように設定して分断処理を行ったが、これらに限
定するものではなく、プラスチック基板2,3に切り込
みライン8部分で亀裂が入り分断されるような設定であ
ればよい。
【0061】また、ここで説明した液晶表示装置を表示
部として用いて、種々の画像表示応用機器に適用するこ
とができる。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、プラス
チック基板を用いた液晶表示素子において、基板にクラ
ックを生じたり、粉塵等の異物が液晶パネルに混入する
ことなく、プラスチック基板の任意の形状加工を容易に
行うことができ、薄型で軽量の液晶表示素子を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(e)は、本発明の実施の形態1に
おける液晶表示素子の分断処理の手順を示す説明図
【図2】 実施の形態1〜3にかかる液晶表示素子の構
成を示す斜視図
【図3】 (a)〜(e)は、本発明の実施の形態2に
おける液晶表示素子の分断処理の手順を示す説明図
【図4】 (a)〜(e)は、本発明の実施の形態3に
おける液晶表示素子の分断処理の手順を示す説明図
【符号の説明】
1 ブレード 2,3 プラスチック基板 4 異物 5,25 集塵ノズル 8 切り込みライン 15 弾性シート 16 ライン状突起 19 分断テーブル 20 貼り合せ基板 21 レーザ装置 28 レーザ光 29 ローラ 31 高圧水噴射装置 35 エアブローノズル 38 高圧水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細川 育宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H088 FA06 FA07 FA16 2H090 JA15 JB03 JC02 JC12

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚のプラスチック基板を貼り合せて貼
    り合せ基板とし、 前記貼り合せ基板における前記2枚のプラスチック基板
    の各々に、分断すべき箇所に沿って、所定の厚みを切り
    残して切り込みラインを形成し、 所定の高さのライン状突起を有する分断テーブル上に、
    前記貼り合せ基板の上側のプラスチック基板に形成され
    た切り込みラインが前記ライン状突起に対向するよう
    に、前記貼り合せ基板と、前記プラスチック基板より低
    弾性率の弾性体シートとをこの順に配置し、 前記弾性体シートの上から押圧することにより、上側の
    プラスチック基板を分断し、 所定の高さのライン状突起を有する分断テーブル上に、
    前記分断されたプラスチック基板が下側になるように、
    かつ、上側のプラスチック基板に形成された切り込みラ
    インが前記ライン状突起に対向するように、前記貼り合
    せ基板と、前記プラスチック基板より低弾性率の弾性体
    シートとをこの順に配置し、 前記弾性体シートの上から押圧することにより、上側の
    プラスチック基板を分断することを特徴とする、液晶表
    示素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記切り込みラインの形成を、ブレード
    を用いたダイシング加工により行う、請求項1記載の液
    晶表示素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記切り込みラインの形成をレーザ加工
    により行う、請求項1記載の液晶表示素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記レーザ加工を、CO2レーザを光源
    とするレーザ装置により行う、請求項3記載の液晶表示
    素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記切り込みラインの形成を噴射水によ
    り行う、請求項1記載の液晶表示素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記切り込みラインの形成と同時に、切
    り込みにより生ずる塵芥を吸引または噴出空気により除
    去する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶表示
    素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記弾性体シートの上からの押圧をロー
    ラによって行う、請求項1〜6のいずれか一項に記載の
    液晶表示素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記プラスチック基板が、エポキシ系樹
    脂、アクリル系樹脂、ポリエーテルスルフォン、または
    ポリカーボネートを材料とする、請求項1〜7のいずれ
    か一項に記載の液晶表示素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ライン状突起の先端部が鋭角に形成
    されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の液晶
    表示素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 2枚のプラスチック基板を貼り合せて
    なる貼り合せ基板におけるプラスチック基板の各々に、
    分断すべき箇所に沿って、所定の厚みを切り残して切り
    込みラインを形成する手段と、 平板上に所定の高さのライン状突起が形成された分断テ
    ーブルと、 前記分断テーブル上に、前記ライン状突起に切り込みラ
    インが対応するように位置合せして載置された前記貼り
    合せ基板を押圧することにより、前記プラスチック基板
    を前記切り込みライン部分で分断する手段とを備えたこ
    とを特徴とする、液晶表示素子の製造装置。
  11. 【請求項11】 前記切り込みラインを形成する手段
    が、ブレードを用いるダイシング加工装置である、請求
    項10記載の液晶表示素子の製造装置。
  12. 【請求項12】 前記切り込みラインを形成する手段が
    レーザ加工装置である、請求項10記載の液晶表示素子
    の製造装置。
  13. 【請求項13】 前記レーザ加工装置が、CO2レーザ
    を光源として有する、請求項12記載の液晶表示素子の
    製造装置。
  14. 【請求項14】 前記切り込みラインを形成する手段が
    水噴射装置である、請求項10記載の液晶表示素子の製
    造装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100634072B1 (ko) 2003-08-21 2006-10-13 세이코 엡슨 가부시키가이샤 전기광학장치의 제조방법, 복수 기판의 분단방법,전기광학장치용 기판 및 전기광학장치
TWI392915B (zh) * 2008-07-18 2013-04-11 Foxsemicon Integrated Tech Inc 液晶面板
CN115521056A (zh) * 2022-10-25 2022-12-27 深圳市益铂晶科技有限公司 一种玻璃激光切割的劈裂方法

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