JP2002328234A - ワイヤグリッド偏光子 - Google Patents

ワイヤグリッド偏光子

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JP2002328234A JP2002057867A JP2002057867A JP2002328234A JP 2002328234 A JP2002328234 A JP 2002328234A JP 2002057867 A JP2002057867 A JP 2002057867A JP 2002057867 A JP2002057867 A JP 2002057867A JP 2002328234 A JP2002328234 A JP 2002328234A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】広い波長帯域幅、及び、高いコントラストを要
求する可視光系に特に使用するワイヤグリッド偏光子、
特に、約45度の入射角で使用するワイヤグリッド偏光
子を提供する。 【解決手段】入射光ビームを偏光するワイヤグリッド偏
光子300は、第1の表面307を有する誘電基板30
5を含む。前記第1の表面上にグリッド、又は、平行且
つ細長いワイヤプリフォーム310のアレイが配置さ
れ、隣接するワイヤは、入射光の波長より小さいグリッ
ド周期で間隔が置かれる。各ワイヤは、交互にされる細
長い金属ワイヤ320,322,324と細長い誘電層
340,342,344からなるワイヤ内下部構造31
5を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的に、ワイヤ
グリッド偏光子に係り、特に、多層ワイヤグリッド偏光
子及び可視スペクトルのビームスプリッタに関する。
【0002】
【従来の技術】並行にされる導線アレイを使用し、電磁
波を偏光することは110年以上前にさかのぼる。一般
的に、透明基板に並行に支持される薄い導体のアレイで
あるワイヤグリッドは、電磁スペクトルの赤外線部の偏
光子として使用されてきた。
【0003】ワイヤグリッド偏光子の性能を決定する主
な要因は、並行なグリッド素子の中心心の間隔(周期又
はピッチと称される)と入射光の波長との関係である。
グリッドの間隔又は周期が波長に比べて長いと、グリッ
ドは、偏光子ではなく回折格子として機能し、両方の偏
光を回折するが、公知の原理によると、等しい効率で回
折するとは限らない。しかし、グリッドの間隔(p)が
波長に比べてかなり短いと、グリッドは偏光子として機
能し、グリッドと並行に偏光される電磁放射線(「s」
偏光)は反射し、直交偏光(「p」偏光)の放射線を透
過させる。
【0004】グリッド周期が、約半波長から波長の2倍
のレンジ内にある遷移領域は、グリッドの透過及び反射
特性の急な変化によって特徴付けられる。特に、グリッ
ド素子に対し直交に偏光される光線に対し、反射率の急
激な増加、及び、対応する透過率の低下は、任意の所与
の入射角で1つ以上の特定の波長で発生する。これらの
影響は、1902年に初めてウッド(Wood)によって報
告され、通常、「Wood’s Anomalies」と称される。続
いて、1907年に、レイリー(Rayleigh)がウッドの
データを分析し、波長と高いオーダの回折が発生する角
度を組合わせると発生することを発見した。レイリー
は、以下の式を考え出し、異常の位置を予測することを
可能にした。これは文献にて一般的に、「レイリー共鳴
(RayleighResonances)」と称される。
【0005】 λ=ε(n+/−sinθ)/k (1) ただし、エプシロン(ε)は、格子周期であり、nは格
子を取り囲む媒体の屈折率であり、kは発生する回折さ
れるタームのオーダに対応する整数であり、ラムダ及び
シータは、共鳴が起こる波長及び入射角(ともに空気中
で測定される)を示す。
【0006】誘電基板の1つの側面上に形成される格子
では、上記式におけるnは、1、又は、基板材料の屈折
率と等しい。尚、共鳴が起こる最も長い波長は、以下の
式から得られる。
【0007】 λ=ε(n+sinθ) (2) ただし、nは基板の屈折率に設定される。
【0008】角度に依存することによる効果は、角度が
増加するとともに透過領域を大きい波長にシフトするこ
とである。これは、偏光子を偏光ビームスプリッタ又は
偏光反射鏡として使用する場合は重要である。
【0009】一般的に、ワイヤグリッド偏光子は、グリ
ッドのワイヤに対し並行な電界ベクトルを有する光線
(「s」偏光)は反射し、グリッドのワイヤに対し垂直
な電界ベクトルを有する光線(「p」偏光)は透過させ
るが、以下に説明するように、入射面は、グリッドのワ
イヤに対し垂直である場合も、そうでない場合もある。
ワイヤグリッド偏光子は、例えば、S偏光といった1つ
の偏光に対し完全に反射し、P偏光といったもう1つの
偏光に対し完全に透過するよう機能することが理想的で
ある。しかし、実際には、鏡として使用される最も高反
射率の金属でも、入射光の幾らかの割合で吸収し、90
%乃至95%のみを反射し、また、ガラスは表面反射に
よって入射光を100%透過しない。ワイヤグリッド偏
光子、及び、他の偏光装置の性能は、波長の範囲と関心
の入射角に対し評価されるコントラスト比、又は、消光
比によって多くは特徴付けられる。ワイヤグリッド偏光
子、又は偏光ビームスプリッタにおいては、透過ビーム
に対するコントラスト比(Tp/Ts)及び反射ビーム
に対するコントラスト比(Rs/Rp)はともに関心の
対象である。
【0010】歴史的に、ワイヤグリッド偏光子は、赤外
線における使用のために開発されてきており、可視波長
に対しては利用できていなかった。これは主に、可視ス
ペクトルにおける有効な動作のための十分に小さい波長
以下の構造を形成可能な処理技術がなかったためであ
る。名目上は、グリッド間隔又はピッチ(p)は、有効
な動作のためには、〜λ/5以下であるべきであり(可
視波長に対してはp〜0.10−0.13μm)、一
方、より細かいピッチ構造(例えば、p〜λ/10)は
装置のコントラストに更なる改善を与えることができ
る。しかし、処理技術の最近の発展によって、その処理
技術には、0.13μm極端UVフォトリソグラフィー
及び干渉リソグラフィーが含まれるが、可視波長ワイヤ
グリッド構造も実現可能となった。従来技術において幾
つか可視波長ワイヤグリッド偏光装置が既知であるが、
これらの装置では、例えば、デジタルシネマ投射といっ
た需要の高い適用に必要な広帯域可視スペクトルに亘っ
ての非常に高い消光比(>1,000:1)が得られな
い。
【0011】興味深いワイヤグリッド偏光子は、米国特
許第4,289,381号にGarvin外によって説明され
る。ここでは、単一の基板上の2つ以上のワイヤグリッ
ドは、誘電中間層によって分離される。各ワイヤグリッ
ドは別々の配置され、ワイヤは、入射光に対し不透明で
あるよう十分に厚い(100−1000nm)。ワイヤ
グリッドは、1つのワイヤグリッドは500:1のみの
偏光比を与えるのに対し、対のグリッドが組み合わされ
ることにより、250,000:1の偏光比を与え効果
的に増加する。この装置は、赤外線スペクトル(2−1
00μm)での使用に説明されるが、この発明の思想は
可視波長にも拡大可能であると考えられる。しかし、こ
の装置は、一連の2つ以上のワイヤグリッドを使用する
ので、追加のコントラスト比は、透過効率及び許容角度
の低下と引き換えにされる。更に、この装置は、反射ビ
ームに対しては高品質の消光が得られるよう設計されて
おらず、偏光ビームスプリッタとしての価値が制限され
る。
【0012】可視波長範囲に対するワイヤグリッド偏光
ビームスプリッタは、米国特許第5,383,053号
にHegg外によって説明される。ここでは、金属ワイヤが
金属グリッド線上に配置され(ピッチはp<<λ及び〜
150nm特徴)金属グリッド線はガラス又はプラスチ
ック基板上に配置される。この装置は、可視スペクトル
のほとんど(0.45−0.65nm)をカバーするよ
う設計されるが、予期される偏光性能はあまりよくな
く、全体として、たった6.3:1のコントラスト比を
もたらす。
【0013】米国特許第5,748,368号におい
て、Tamada外は近赤外スペクトル(0.8−0.95μ
m)用のワイヤグリッド偏光子を説明し、ここでは、ワ
イヤの構造は性能を高めるよう形付けられる。この場
合、近赤外スペクトルにおける動作は、小さいグリッド
間隔(p〜λ/5)ではなく長いグリッド間隔(λ/2
<p<λ)を有する構造によって、ワイヤグリッド偏光
子と回折格子との間の遷移領域における共鳴のうちの1
つを利用することによって達成される。それぞれ〜14
0nmの厚さを有するワイヤは、ウェッジプレートを有
する組立体であるガラス基板上に配置される。特に、こ
の装置は、台形ワイヤ形状、基板及びウェッジプレート
間のインデックス適合、及び、入射角調整を組合わせて
使用し、装置の動作を共鳴帯域に当たるよう合わせる。
この装置は、多くの適用において有用である〜35:1
の妥当な消光を与えるが、コントラストはデジタルカメ
ラといったより高い性能を求める適用に対しては不適当
である。更に、この装置は、狭い波長帯域でのみ(〜2
5nm)適当に動作し、更に、この装置は角度に敏感で
ある(入射角が2°シフトされると、共鳴帯域が〜30
nmシフトする)。これらの考慮しなければならない点
によって、装置は、ワイヤグリッド装置が「高速」光学
系(例えば、F/2)で動作しなければならない広帯域
波長適用において不適当となる。
【0014】より最近の米国特許第6,108,131
号(Hansen外)及び第6,122,103号(Perkins
外)は、これらはともに米国ユタ州、オーレム(Orem)
のMoxtek社に譲受されたが、可視スペクトル用に設計さ
れるワイヤグリッド偏光子を説明する。米国特許第6,
108,131号は、スペクトルの可視領域で動作する
よう設計される簡単なワイヤグリッド偏光子を説明す
る。ワイヤグリッドは、〜0.13μmのガイドライン
間隔(p〜λ/5)を有する基板上に直接形成される一
連の単一のワイヤから構成され、ワイヤ幅(w)は0.
052−0.078μmであり、ワイヤ厚(t)は、
0.02μmより大きい。〜0.13μmのグリッド間
隔又はピッチを有するワイヤを使用することにより、こ
の装置は、要求される可視波長以下の構造を有し、これ
は、装置が長い波長共鳴帯域よりも上で、ワイヤグリッ
ド領域において動作することを可能にする。米国特許第
6,122,103号は、基本的なワイヤグリッド構造
に様々な改善を提供し、波長スペクトルを広げ、より細
かいピッチ構造(例えば、〜λ/10)を必要とするこ
となく使用する波長スペクトル全体に亘っての効率及び
コントラストを改善することを目的とする。基本的に、
ワイヤグリッドを取り囲む媒体の有効屈折率(n)を減
少するために様々な技術が使用され、それにより、最も
長い波長共鳴帯域を短い波長にシフトさせる(式(1)
及び(2)を参照)。このことは、ガラス基板を反射防
止(AR)コーティングとして機能する誘電層で被覆
し、この中間誘電層の上にワイヤグリッドを製造するこ
とによって最も単純に達成される。中間誘電層は、ワイ
ヤグリッドにおける光の屈折率を効果的に減少し、それ
により、最も長い波長共鳴を短い波長にシフトする。米
国特許第6,122,103号は更に、ワイヤの間の空
間に溝を形成することによって有効屈折率を減少する別
の設計を説明し、溝は基板自体に延在し、及び/又は、
基板上に配置される中間誘電層内にも延在する。このよ
うな設計改善の結果、低い波長帯域エッジは、〜50−
75nm低くシフトし、可視スペクトル全体をカバーす
ることを可能にする。更に、基本的な従来技術のワイヤ
グリッド偏光子に対し、平均効率が可視スペクトル全体
で〜5%改善される。
【0015】米国特許第6,108,131号及び第
6,122,103号2開示される装置は、従来技術に
対し確かに改善されてはいるが、ワイヤグリッド偏光子
及び偏光ビームスプリッタの両方に対し性能を更に改善
する余地がある。特に、偏光していない光線源を有する
光学系では、系の光線の効率は最大にされなければなら
ないが、反射ビーム及び透過ビームの両方に高い消光を
示す偏光ビームスプリッタは重要である。米国Moxtek社
から入手可能なワイヤグリッド偏光子は、反射チャネル
に対し、100:1又は2,000:1ではなく、〜2
0:1のコントラストを与えるので、その実用性は制限
される。更に、これらの装置の性能は、可視スペクトル
全体に亘ってかなり変動し、偏光ビームスプリッタは、
透過光に対し〜300:1乃至〜1200:1、青から
赤で変動するコントラスト比を与え、一方、反射ビーム
のコントラスト比は、10:1乃至30:1で変動す
る。従って、特に可視スペクトルの青の部分内で偏光コ
ントラスト性能を与えるだけでなく、可視光全体に亘っ
てのより均一な消光の余地がある。最後に、従来技術の
ワイヤグリッド装置によって与えられるレベルを超え
て、透過されたp偏光に対する偏光コントラストを改善
する余地がある。このような改善は、デジタルシネマ用
の電子投射システムといった電子投射システム等の電子
撮像システムの設計に特に有利である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従って、広い波長帯域
幅、及び、高いコントラスト(1,000:1以上を目
標とする)を要求する可視光系に特に使用する改善され
たワイヤグリッド偏光子が必要である。更に、約45度
の入射角で使用する改善されたワイヤグリッド偏光子が
必要である。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの面におい
て、入射光ビームを偏光するワイヤグリッド偏光子は、
第1の表面を有する基板を含む。上記第1の表面上にグ
リッド、又は、平行且つ細長い導電ワイヤのアレイが配
置され、隣接するワイヤは、上記入射光の波長より小さ
いグリッド周期で間隔が置かれる。各ワイヤは、交互に
される細長い金属ワイヤと細長い誘電層からなるワイヤ
内下部を含む。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の様々な構成要素には参照
番号が付けられ、当業者が本発明を使用することを可能
にするよう本発明が説明される添付図面を参照する。
【0019】図1は、基本的な従来技術のワイヤグリッ
ド偏光子を示し、従来技術及び本発明の一連の例示的な
実施例に使用される用語を定義付けする。ワイヤグリッ
ド偏光子100は、誘電基板120に支持される多数の
並行な導電電極110からなる。この装置は、導体の格
子間隔、或いは、導体のピッチ又は周期p、個々の導体
の幅w、及び、導体の厚さtによって特徴付けられる。
ワイヤグリッド偏光子は、波長以下の構造を使用し、ピ
ッチ(p)、導体又はワイヤ幅(w)、及び、導体又は
ワイヤ厚(t)は全て入射光(λ)の波長より小さくさ
れる。光源132によって発生される光ビーム130
は、垂線から角度θで偏光子に入射し、入射面は、導電
素子に対し直交にされる。ワイヤグリッド偏光子100
は、この光ビームを反射光ビーム140と、回折されな
い透過光ビーム150とに分割する。S偏光及びP偏光
に対し典型的な定義を使用し、つまり、S偏光は、入射
面に対し直交する偏光ベクトルを有し、従って、導電素
子と並行である。反対に、P偏光は、入射面と並行な偏
光ベクトルを有し、従って、導電素子に対し直交する。
【0020】図2aを参照するに、米国ユタ州オーレム
のMoxtek社から市販されるワイヤグリッド偏光ビームス
プリッタの、可視スペクトル内の波長に対する透過効率
曲線200及び透過「p」偏光コントラスト比曲線20
5を示す。この装置は、米国特許第6,108,131
号に記載される基本的なワイヤグリッド偏光ビームスプ
リッタと類似しており、〜130nmのピッチ(p〜λ
/5)のワイヤ(並行な導電電極110)を有し、これ
は40−60%のデューティサイクル(52−78nm
ワイヤ幅(w))で誘電基板120上に配置される。固
体金属ワイヤは、>20nmの厚さに画成され、これ
は、表皮厚さ(δ)が可視波長に対し超える十分な金属
厚である。このデータは、この装置において、大きくな
いNA(開口数)の光ビームが45°の入射角(θ)で
ワイヤグリッド偏光子100に入射する際の値を示す。
この装置は、光の入射ビーム130を2つの出発偏光ビ
ーム(140及び150)に分割するので、この装置は
偏光ビームスプリッタであると考えられ、2つの出発光
線の進行路は、入来光線路からははっきりと区別可能で
ある。透過コントラスト比曲線200は、透過「s」偏
光に対する透過「p」偏光の平均コントラスト(Tp/
Ts)を評価する。ただし、「s」偏光は望ましくない
漏れである。同様に、反射コントラスト比曲線210
は、「p」偏光に対する反射「s」偏光の平均コントラ
ストを評価する(Rs/Rp)。
【0021】図2bを参照するに、可視スペクトル内の
波長に対し、光線130の垂直入射(θ=0°)する大
きくないNAビームについての米国Moxtek社から市販さ
れるワイヤグリッド偏光子100の平均性能を示す。特
に、透過効率曲線220及び透過コントラスト比曲線2
25を示す(「p」偏光に対して示す)。これらの両方
の装置の性能は、一般的に、「p」偏光透過ビームコン
トラスト>300:1をもたらすので非常に良好であ
り、多くの適用において十分である。
【0022】図2a及び図2bに示す性能曲線は、現行
のワイヤグリッド装置及び現行の偏光子全般と比較する
と非常に良好ではあるが、依然として改善の余地があ
る。特に、ワイヤグリッド偏光ビームスプリッタにおい
て反射コントラスト比曲線210によって評価されるよ
うに、反射「s」偏光ビームのコントラスト比はむしろ
低い。青のスペクトル(450nm)における偏光コン
トラストはたった〜10:1であり、赤のスペクトル
(650nm)においても〜40:1に上昇するだけで
ある。反射ビーム及び透過ビームの両方に良好な偏光コ
ントラストが必要な適用では、この性能では不十分であ
る。例として、LEDに基づく電子投射システムでは、
投射光は偏光ビームスプリッタを透過し且つ反射し、ビ
ームは高速(F/4以下)であるが、反射が低性能であ
ると、システムは追加のコンポーネントによって補強さ
れなければならない。更に、この従来技術のワイヤグリ
ッド偏光ビームスプリッタは、赤のスペクトルで〜12
00:1のコントラストを与えるが、偏光は、波長によ
ってかなり変動し、低い青のスペクトルでは〜400:
1まで下がる(図2aの透過コントラスト比曲線205
を再び参照されたい)。
【0023】基本ワイヤグリッド偏光子の性能レベル
は、ワイヤ幅、ワイヤ厚、ワイヤピッチ、又は、これら
3つのうちの任意の組合せを変えることによって改善す
ることができる。しかし、これらの設計変更は、反射ビ
ームに対し又は要求される波長帯域全体に所望されるコ
ントラスト比を必ずしも与えるとは限らない。更に、米
国特許第6,122,103号2説明されるワイヤグリ
ッド設計性能の改善は、誘電基板120と入射光との相
互作用を変更することによって、波長通過帯域を広げ、
透過効率を増加するが、広帯域可視スペクトルの高いコ
ントラスト適用に対し十分なコントラスト比を与えると
は限らない。米国特許第6,108,131号及び第
6,122,103号のワイヤグリッド偏光子、ならび
に、他の引用した従来技術のワイヤグリッド装置特許
は、ワイヤグリッド偏光子及び偏光ビームスプリッタを
構成する細長いワイヤの面(図1に示すX:Y面)内の
共鳴効果のみを利用する。入射光がワイヤ及び誘電基板
120と同時に相互作用するので、界面における構造的
な詳細も性能に影響を与える(第6,122,103号
に説明される)。従って、ワイヤ面は、ワイヤ自体だけ
でなく、近接する表面及び誘電基板120の下位表面も
含むものとして考慮されるべきである。
【0024】本発明の改善される装置に対しベンチマー
クを与えるために、幾つかの従来技術の装置をより詳細
に解析される。図3aは、第6,108,131号に記
載される従来技術のワイヤグリッド偏光ビームスプリッ
タと同様の装置に対し波長の関数として算出される反射
偏光及び透過偏光コントラスト比を示す。この解析は、
Gsolyer格子解析ソフトウェアツールを用いてモデル化
され、このツールは、厳密結合波解析(RCWA)を用
い、波長以下の構造を十分にモデル化することを可能に
する。Gsolyerは米国テキサス州アーレン(Allen)郵便
番号353のGrating Solver Development Companyから
市販される。ワイヤグリッド装置は、透明のガラス基板
上に直接形成される一連の細長い並行ワイヤとしてモデ
ル化される。この解析では、周期p=0.13μm、導
体幅w=0.052μm(40%のデューティサイク
ル)、導体厚t=0.182μm、及び、基板屈折率n
=1.525を有するアルミニウムワイヤグリッドを使
用する。単純にするために、この解析は、角度θ=45
°でワイヤグリッド偏光ビームスプリッタに入射する並
行ビームのみを考慮する。図3aは、並行透過ビームコ
ントラスト250(Tp/Ts)及び並行反射ビームコ
ントラスト255(Rs/Rp)を示す。算出される透
過ビームコントラスト250は、可視スペクトル全体で
10−10:1の範囲にあり、これは、図2aに示
されるように、実際の装置に対し報告される〜1,00
0:1レベルよりかなり大きい。しかし、図2aの曲線
250は、実際の装置の角度が平均化された性能を表
し、一方、図3aの曲線250は完全な装置を通過する
並行ビームの理論上の性能を表す。図3aは、更に、従
来技術のワイヤグリッド装置に対しモデル化される理論
上の反射ビームコントラスト255を示す。算出される
理論上の反射ビームコントラストは、可視スペクトル全
体で〜10:1乃至〜100:1の範囲にわたり、図2
aに示す実際の装置に対しての反射ビームコントラスト
255より僅かに良好である。図3bは、理論上の全体
のコントラスト275の曲線を示し、全体のコントラス
トCは、 C=1/((1/Ct)+(1/Cr)) (3 ) から計算される。全体のコントラストCは、透過光ビー
ム150(「p」偏光)のコントラストを反射光ビーム
140(「s」偏光)のコントラストと組合わせたもの
であるが、最も低いコントラスト比、即ち、反射光ビー
ムのコントラストによって多くは決定されることが分か
る。従って、第6,108,131号の従来技術の装置
の全体のコントラストは、「s」偏光反射ビームによっ
て制限され、可視スペクトル内においてたった〜10:
1乃至〜100:1であり、青の波長で最も低い性能を
有する。
【0025】図4は、同一の従来技術の装置に対し、5
00nmにおける角度に対する全体のコントラスト比C
のモデル化された変動を等高線として示す(0,0座標
は、45°に対応する)。これは、全体のコントラスト
比275は、入射角によってかなり変動することを示
し、45°の入射角における〜23:1から、〜55°
の入射角(ポーラアングル+10°)における〜14:
1、〜35°の入射角(ポーラアングル+10°、方位
角180°)における〜30:1まで変動する。従っ
て、図4は、全体のコントラスト比が、大きいNA入射
ビームを有することによって、平均して低くなることを
効率的に示す。全体のコントラストCは、反射コントラ
スト(Rs/Rp)によって制限される。角度に対する
透過ビームコントラスト(Tp/Ts)のみの同様の解
析は、「マルチーズクロス」パターンとなるコントラス
ト等高線を示し、非常に狭い角度範囲においてのみ非常
に高いコントラスト値(>10:1)を有し、一方、
〜800:1の平均コントラスト値はかなり広い角度範
囲(>12°ポーラアングル、25°方位角)内で見受
けられる。光効率もG-solverによってモデル化され、基
本的には図2aの透過効率曲線200を裏付けた。
「p」偏光の透過効率はかなり均一で、可視スペクトル
のほとんどに亘って〜87%であった。一方、反射
「s」光効率は、可視スペクトル全体で〜92%と非常
に均一であった。
【0026】本発明のワイヤグリッド偏光子300は、
図5aに断面図として示すが、各細長いワイヤプリフォ
ーム310(又は並行な導電電極)と、一連の細長い金
属ワイヤ(320、322、324)とが交互にされる
細長い誘電ストリップ(誘電層340、342、34
4)とからなる層状の内構造を有し、その内構造が透明
の誘電基板305上に配置される構造を使用する。金属
ワイヤの厚さと誘電層の厚さをそれぞれ適当に決め、ワ
イヤグリッド偏光子のワイヤプリフォーム310を適当
に構成すると、光子トンネル及びグリッド内共鳴効果の
組合せを使用し、偏光子の性能を高めることが出来る。
従来技術のワイヤグリッド偏光子と比較すると、本発明
のワイヤグリッド偏光子は、細長いワイヤ面(X:Y
面)内の共鳴効果を使用するだけでなく、Z軸に沿って
の多数の並行なワイヤ内面間の共鳴効果も使用し、性能
を定め、且つ、高める。図5a乃至図5dに示すワイヤ
グリッド偏光子300は寸法が決められている訳ではな
く、ワイヤプリフォーム310は、誘電層が交互にされ
る細長い金属ワイヤのワイヤ内下部構造を示すために大
きく示されることを理解するべきである。従来技術のワ
イヤグリッド装置と同様に、ピッチ(p)及びワイヤ幅
(w)は、その寸法において波長以下である(〜λ/5
又はそれ以下)。ワイヤ厚(t)も、波長以下である
が、以下に説明するように波長以下である必要はない。
【0027】特に、本発明のワイヤグリッド偏光子の設
計は、共鳴エンハンストトンネリング(resonance enha
nced tunneling)という或る程度知られている物理現象
を使用することに基づき、この現象では、適当に構成さ
れる金属層は、入射光に対し部分的に透明となることが
可能となる。この現象は、共鳴が高められるトンネリン
グを可能にするフォトニックバンドギャップが構成され
ると発生するが、これは、例えば、1999年12月の
OE Reportsにおける調査報告「Photonic BandGap Struc
ture Makes Metals Transparent」(3p.)に説明され
る。この概念は、1998年3月のJ. App. Phys. 83
(5)においてM. Scalora外によって「Transparent, Meta
llo-Dielectric, One-Dimensional, Photonic Band-Gap
Structures」(pp.2377-2383)に詳細に説明される。
【0028】従来技術において、入射光は、反射する前
に、金属フィルムの短い距離だけを伝搬すると考えられ
ており、これは、表皮厚さ(δ)として知られる。表皮
厚さは、以下の式(4)から求められる。
【0029】δ=λ/4πn, (4) ただし、算出される厚さは、光度がその入力表面におけ
る値の〜1/eに減少した距離に対応する(ただし、
は、屈折率の虚数部である)。従来において、薄い
金属層は、その厚さが、例えばアルミニウム及び銀とい
った金属では、たった10−15nmである一般的な表
皮厚さ値δを超えると透過可視光に対し不伝導性となる
と考えられる。しかし、上述した文献が説明するよう
に、金属−誘電(metallo-dielectric)フォトニックバ
ンドギャップ構造は、薄い金属シートと薄い誘電シート
を交互にすることによって構成されることができ、それ
により入射光は、合わされると表皮厚さδより厚くなる
個々の金属層を効率よく透過することができる。(本質
的に、フォトニックバンドギャップ構造とは、同様の厚
さを有するが、異なる屈折率を有する材料層またはセク
ションが交互にされ、基板上又は外の構造上で周期的に
又は準周期的に間隔が開けられる構造である。)最も単
純には、これらの構造は、図5aに示す任意の単一のワ
イヤプリフォーム310を考慮することによって考え出
すことができ、この構造の構成要素である交互にされる
金属ワイヤ(320、322、324)及び誘電層(3
40、342、344)は、誘電基板305の2次元表
面のほとんどをカバーするようシート状に伸ばされる。
例えば、これらの文献に説明される1つの構成要素が3
つの層からなる(one three)周期構造は、140nm
の厚さを有する3つのフッ化マグネシウム(MgF2)
層によって離される、30nmの厚さを有する3つのア
ルミニウム(Al)層を有するが、これは緑の波長帯域
において可変である15−50%透過率を与える。結果
として、入射光は、第1の薄い金属層を通り抜け、消失
しながら次の誘電層に到達する。第1の金属層を透過
し、次の誘電層に到達した光線は、第2の金属層に到達
する。適当な境界条件が設定され、それにより、構造全
体がファブリー・ペローのキャビティ(又は、エタロ
ン)と略同様に機能し、誘電層内の共鳴が金属層を通る
光透過を高める。共鳴エンハンストトンネリング効果
は、薄い金属層と薄い誘電層とが交互にされる構造が繰
り返される設計によって更に高められる。更に、これら
の文献は、周期を追加する(従って、金属の厚み全体が
追加される)ことによって、少ない周期を有する構造に
対し、全体の光透過率を増加することができ、更には、
帯域通過領域内の振動を減少することができる。更に、
誘電層の厚さを調節することによって、帯域通過構造の
エッジを、行われた変更に応じて長い又は短い波長にシ
フトすることができることが示される。一般的に、これ
らの構造における薄い誘電層は、薄い金属層よりかなり
厚く(〜3−10倍又はそれ以上大きい)、一方で、薄
い金属層は表皮厚さ分の厚さしかない場合もあるが、理
論上の表皮厚さ(δ)の数倍の厚さである場合もある。
【0030】金属−誘電フォトニックバンドギャップに
よって可能となる共鳴エンハンストトンネリング現象
は、実際の装置にはあまり広く使用されてこなかった。
引用した参考文献では、この効果は、1つの波長帯域
(例えば、可視波長)は透過するが付近の帯域(UV又
はIR)は遮断する遮光装置に有用であると考えられ
る。このようなフォトニックバンドギャップ構造は、付
近の波長帯域の抑制し、単純な金属フィルムに比べて何
倍も改善される。更に、米国特許第5,751,466
号(Scalora外)及び第5,907,427号(Dowling
外)はこの効果を使用して、光通信用の可変のフォトニ
ック信号遅延装置を設計することを説明する。しかし、
この従来技術は、金属−誘電フォトニックバンドギャッ
プ構造の共鳴エンハンストトンネリングを、偏光装置全
般、又は、ワイヤグリッド偏光子及び特に、偏光ビーム
スプリッタを設計するのに用いることによる利点を予見
していない。更に、共鳴エンハンストトンネリング効果
が、可視スペクトル全体で又は任意の単一の色の帯域に
おける偏光コントラスト又は透過を改善することによっ
て、ワイヤグリッド偏光装置の性能を改善することは必
ずしも明らかにされていない。
【0031】従って、図5a乃至図5bに示す本発明の
ワイヤグリッド偏光子300は、複数の同様に形成され
る細長いワイヤプリフォーム310を使用し、各ワイヤ
プリフォーム310は、交互にされる金属ワイヤ(32
0、322、324)及び誘電層(340、342、3
44)を含むワイヤ内下部構造を有する。従来技術のワ
イヤグリッド偏光子と同様に、ワイヤに対し並行な偏光
は装置から反射し、ワイヤに対し直交する偏光は透過す
る。しかし、従来技術のワイヤグリッド偏光子は、モノ
リシック状に置かれ、一般的に100−150nmの厚
さを有する比較的厚いワイヤを使用するのに対し、本発
明のワイヤグリッド偏光子は、各ワイヤを、一連の交互
にされる薄い金属層と誘電層として効率よく構成する。
その結果、ワイヤに対し直交する入射偏光は、金属層自
体をフォトニックトンネリング及び高められた共鳴効果
により部分的に透過され、従って、反射偏光に対する透
過偏光の全体としてのコントラスト比が高められる。ワ
イヤ面(図1に示すX:Y面)内の共鳴効果のみに依存
する従来技術のワイヤグリッド偏光装置と比較すると、
本発明のワイヤグリッド偏光装置は、直交方向(図1に
示すZ方向)における共鳴効果も使用し、性能が決定さ
れる。
【0032】本発明のワイヤグリッド偏光子300の第
1の実施例を図5aに示す。ここでは、各細長いワイヤ
プリフォーム310は、交互にされる金属層(金属ワイ
ヤ320、322、及び、324)及び誘電層(誘電層
340、342、344)を含む6層からなる周期的に
層状にされるワイヤ内構造315を有する。従来技術の
装置と同様に、ワイヤグリッド偏光子300は、130
nmのピッチ(p〜λ/5)上に配置されるワイヤを有
し、40%のデューティサイクルを有し、つまり、ワイ
ヤ幅(w)が52nmである構造としてモデル化され
る。従って、ワイヤプリフォーム310の間の溝312
は、78nmの幅を有する。溝312は、例えば、光液
体又は光ゲルといった幾つか他の媒体ではなく、空気に
よって充填される。従来技術の装置と同様に、本発明の
装置も偏光ビームスプリッタとしてモデル化され、並行
ビームが角度θ=45°で入射する。更に、ワイヤプリ
フォーム310は、MgF2からなり、それぞれ33n
mの厚さを有する3つの薄い誘電層(誘電層340、3
42、344)と、アルミニウムからなり、それぞれ6
1nmの厚さを有する3つの薄い金属層(金属ワイヤ3
20、322、及び、324)とが交互にされるワイヤ
内構造315を有してモデル化される。
【0033】有効な媒質の理論によると、入射光は、各
層の有効指数と相互作用し、有効指数はワイヤプリフォ
ーム310の幾何学形状、層自体の幾何学的形状、層
(金属又は誘電のいずれか)の複素屈折率、ワイヤ間の
材料(空気)の屈折率、及び、隣接する層によって設定
される境界条件に依存する。図5aに示すワイヤグリッ
ド偏光子の実施例に対しては、ワイヤ内構造は、第3の
誘電層344が、第3の金属層324と透明誘電基板3
05の表面307との間に位置するよう設計される。ワ
イヤプリフォーム310のワイヤ全体の厚さ(t)は、
3つの金属ワイヤ320、322、及び、324と3つ
の誘電層340、342、及び、344の厚さの和であ
り、ここでは282nm又は(〜λ/2)である。この
装置に対しモデル化される偏光性能は、図6a及び図6
bに示すが、図3a及び図3bにモデル化された結果が
示される基本的なワイヤグリッド偏光子に対し、反射及
び透過の両方において改善が見られる。性能は、Gsolve
rによって、精度を保証するために8つの回折オーダを
使用してモデル化された。図6aに示すように、「p」
偏光に対する理論上の透過ビームコントラスト250
は、可視スペクトル全体で10−10:1で変動す
る。一方、「s」偏光に対する反射ビームコントラスト
255は、可視スペクトル全体でかなり均一な〜10
0:1で平均化される。従って、図6bに示す全体のコ
ントラスト比275も、可視スペクトル全体に亘って〜
100:1で平均化される。改善される偏光性能は、効
率を犠牲にして得られるのではなく、というのは、
「s」偏光の反射効率は〜91%であり、一方、「p」
偏光の透過効率は〜83%であり、可視スペクトルに亘
ってほとんど変動がないからである。反射「s」偏光に
対しこのような比較的高く及び均一な偏光コントラスト
があることによって、本発明の装置は、「p」偏光ビー
ム及び「s」偏光ビームの両方が使用される適用におい
て、偏光ビームスプリッタとして改善された性能を与え
ることができる。特に、本発明は更に、米国特許第6,
108,131号の従来技術の装置に対し、「p」偏光
コントラストにおいて〜10倍の改善、且つ、高められ
た青の性能を示し、反射ビームコントラスト255及び
全体のコントラスト比275は、青のスペクトルのほと
んどに対し〜250:1のコントラストで平均化され
る。このような性能は、投射システムを含む多くの適用
に有用である。
【0034】更に、図3a、bに示す従来技術の装置と
比較しての、図6a、bに示す第1の実施例であるワイ
ヤグリッド偏光ビームスプリッタ装置の全体のコントラ
スト275及び透過ビームコントラスト250における
改善は、減少された角度性能を犠牲にして得られたもの
ではない。全体のコントラストCの等高線解析によっ
て、〜500:1の平均コントラスト値は、500nm
における広い角度範囲(+/−12°ポーラアングル、
及び+/−30°方位角)内で得られる。第1の実施例
の装置も、垂直入射角(θ=0°)における並行ビーム
に対しモデル化される。可視スペクトル全体に対する透
過ビームコントラストは、垂直入射角において>1
:1であるので、第1の実施例であるワイヤグリッ
ド偏光子は、ワイヤグリッド偏光ビームスプリッタだけ
でなく、偏光アナライザー又は偏光子として機能するこ
とが証明された。
【0035】本発明のワイヤグリッド偏光子及び米国特
許第4,289,381号(Garvin外)のワイヤグリッ
ド偏光子は共に、Z軸方向に延在するパターン化された
ワイヤの多数の面を有するが、これらのワイヤグリッド
偏光子装置は明確に異なる。特に、米国特許第4,28
9,381号における多数のワイヤグリッド面のそれぞ
れにおけるワイヤは、厚い(100乃至1000μm)
固体金属ワイヤであり、ワイヤ内構造は無く、ワイヤを
透過する有用な消失性の透過率を得るためには厚すぎ
る。更に、米国特許第4,289,381号の2つのグ
リッドの場合における多数のワイヤ面は、重ねられる配
列を有するのではなく、ピッチの半分(p/2)が選択
的にオフセットにされる。最後に、米国特許第4,28
9,381号におけるワイヤグリッド偏光子設計は、隣
接するワイヤグリッドをグリッド間隔(l)及びピッチ
オフセット(p/2)で配置し、それにより、グリッド
間共鳴又はエタロン効果の発生を阻止する。対照的に、
本発明のワイヤグリッド偏光子300は、性能を高める
ために層状のワイヤ内下部構造内のエタロン型共鳴効果
を特に使用する。
【0036】図5bに、本発明のワイヤグリッド偏光子
300の第2の実施例を示す。ここでは、各ワイヤプリ
フォーム310は、交互にされる金属層(金属ワイヤ3
30a−i)及び誘電層(誘電層350a−i)を含む
18層からなる周期的に層状にされるワイヤ内構造31
5を有する。第1の実施例と同様に、本発明の第2の実
施例のワイヤグリッド偏光子300は、130nmのピ
ッチ(p〜λ/5)を有するワイヤプリフォーム310
を有し、40%のデューティサイクルを有し、つまり、
ワイヤ幅(w)が52nmである構造としてモデル化さ
れる。第2の実施例も同様に、偏光ビームスプリッタと
してモデル化され、角度θ=45°で入射する平行ビー
ムを有する。上述されるように、最後の誘電層(330
i)は、誘電基板305に隣接する。しかし、ワイヤプ
リフォーム310は、MgF2からなり、それぞれ39
nmの厚さを有する9つの誘電層(誘電層330a−
i)と、アルミニウムからなり、それぞれ17nmの厚
さを有する9つの金属層(金属層350a−i)とが交
互にされるワイヤ内構造315を有してモデル化され
る。ワイヤプリフォーム310のワイヤ全体の厚さ
(t)は、これは、金属ワイヤ330a−iと誘電層5
04a−iの厚さの和であり、ここでは〜1λである。
この装置に対しモデル化される偏光性能は、図7a及び
図7bに示すが、図3a及び図3bにモデル化された結
果が示される基本的なワイヤグリッド偏光子に対し、反
射及び透過の両方において改善が見られる。図7aに示
すように、「p」偏光に対する理論上の透過ビームコン
トラスト250は、可視スペクトル全体で10−10
:1で変動する。一方、「s」偏光に対する反射ビー
ムコントラスト255は、可視スペクトル全体で〜10
0:1で平均化される。この装置は第1の実施例と比べ
るとかなり複雑となるが、「p」偏光に対する理論上の
送信ビームコントラスト250は、第1の実施例である
装置より〜100倍、従来技術の装置(図3a参照)に
対し〜1,000倍良好である。
【0037】本発明のワイヤグリッド偏光子300の第
3の実施例は、第2の実施例と同様に、各ワイヤプリフ
ォーム310が、交互にされる金属層(金属ワイヤ33
0a−i)及び誘電層(誘電層350a−i)を含む1
8層からなる周期的に層状にされるワイヤ内構造315
を有するが、誘電層及び金属層の厚さが変更される。第
3の実施例では、ワイヤプリフォーム310は、MgF
2からなり、それぞれ283nmの厚さを有する9つの
厚い誘電層(誘電層350a−i)と、アルミニウムか
らなり、それぞれ17nmの厚さを有する9つの金属層
(金属層350a−i)とが交互にされるワイヤ内構造
315を有してモデル化される。ワイヤプリフォーム3
10のワイヤ全体の厚さ(t)は、2700nm、即
ち、〜5/λである。図7c及び7dに示すように、図
7a及び7bと比較すると、第3の実施例の装置は、第
2の実施例の装置と比較するとかなり異なる偏光性能を
有するが、第3の実施例と第2の実施例の相違点は、誘
電層350a−iにおける厚さだけである。図7dにお
いて明らかであるように、全体のコントラスト比275
は、青のスペクトルにおいては、〜150:1の平均コ
ントラストを有するが、緑及び赤のスペクトルにおける
性能は低下している。全体のコントラスト比275の曲
線も、青の波長帯域において高速に変動するので注目に
値する。この変動は、〜50:1及び〜500:1のコ
ントラスト間で、ピークと谷間の間をスイングする。厚
い誘電層を使用する第3の実施例は、「p」透過光に対
し最高の性能を有するだけでなく、「s」反射光に対し
ても非常に良好な性能(250:1又は以上)を有する
波長帯域に同調されるワイヤグリッド偏光ビームスプリ
ッタを設計する可能性を示唆する。残念ながら、Gsolve
rは優秀な解析ソフトウェアプログラムではあるが、コ
ードは偏光コントラストの最適化を容易にするよう書か
れていないので、更に改善される性能を有する例示的な
結果を入手することができない。しかし、金属層と誘電
層の厚さが可変であるこの設計の最適化することによ
り、非周期的な又は二重に周期的な構造を形成するが、
青における性能を更に高め、それにより所望の結果が得
られる。
【0038】ワイヤグリッド偏光子300の第3の実施
例に対する同様の結果は、厚い誘電層を有するが、18
層以外の全体層を有する同様のワイヤ内構造315を使
用して得ることができる。ワイヤグリッド偏光子の第4
の実施例は、MgF2からなり、それぞれ525nmの
厚さを有する4つの層と、アルミニウムからなり、それ
ぞれ45nmの厚さを有する4つの層とが交互にされる
8層を含む構造を有してモデル化される。従って、ワイ
ヤプリフォーム310の全体の厚さ(t)は、2.28
μm、又は、〜4λである。モデル化される装置は、そ
れ以外は、ワイヤピッチ(p)、ワイヤ幅(w)、及
び、入射角に関し、上述した実施例と同一である。この
第4の実施例の装置の結果としての偏光性能は、図8a
及び図8bに示すが、青のスペクトルにおいて、第3の
実施例の装置の偏光性能(図7c及び図7d)と非常に
似ている。興味深いことに、図8aは、透過及び反射ビ
ームの両方に対し青及び赤のスペクトルでは高いコント
ラストを有するが、緑のスペクトルに対しては両方のビ
ームに対し低いコントラストを与える構造の可能性を示
唆する。
【0039】18層からなるワイヤグリッド偏光子の第
2の実施例及び第3の実施例に関し、この2つの実施例
の相違点は誘電層の厚さだけ(39nm対283nm)
であるが、誘電層が中間の厚さを有する同様の装置をモ
デル化すると別の興味深い結果が得られる。例えば、5
6nmの厚さを有する誘電層を有するようモデル化され
る装置は、可視スペクトル全体に対し最小の〜100:
1の全体コントラスト比を与えるが更に、〜450nm
及び〜610nmにおいて2つの局所的なピークをもた
らし、ここでは、全体の偏光コントラスト比は〜100
0:1又はそれ以上である。
【0040】本発明のワイヤグリッド偏光子300の第
5の実施例を図5cに示す。ここでは、各ワイヤプリフ
ォーム310は、交互にされる金属層(金属ワイヤ32
0、322、及び324)及び誘電層(誘電層340及
び342)を含む5層からなる周期的に層状にされるワ
イヤ内構造315を有する。他の実施例と同様に、ワイ
ヤグリッド偏光子300の第5の実施例は、130nm
のピッチ(p〜λ/5)を有するワイヤプリフォーム3
10を有し、40%のデューティサイクルを有し、つま
り、ワイヤ幅(w)が52nmである構造を有してモデ
ル化される。上述したものと同様に、この装置も偏光ビ
ームスプリッタとしてモデル化され、並行ビームが角度
θ=45°で入射する。しかし、この装置は、前出の実
施例では誘電層であったのに対し、誘電基板305には
金属層(金属ワイヤ324)が隣接して設計される。ワ
イヤプリフォーム310は、2つの薄いMgF2からな
る誘電層(誘電層340及び342、それぞれ55nm
の厚さを有する)が3つの薄いアルミニウムからなる金
属層(金属ワイヤ320、322、及び、324、それ
ぞれ61nmの厚さを有する)と交互にされるワイヤ内
構造315を有してモデル化される。ワイヤプリフォー
ム310の全体のワイヤ厚さ(t)は、293nmであ
り、即ち、λ/2.λである。この装置に対しモデル化
される偏光性能は、図9a及び図9bに示すが、基本的
なワイヤグリッド偏光子(図3a及び図3bに示す)に
対し反射及び透過の両方において改善を示すが、第1の
実施例である6層からなる装置と同じようには機能しな
い。図7aに示すように、「p」偏光に対する理論上の
透過ビームコントラスト250は、可視スペクトル全体
で10−10:1で変動する。一方、「s」偏光に
対する反射ビームコントラスト255は可視スペクトル
全体でたった〜40:1で平均化される。従って、図7
bに示す全体のコントラスト比275も、可視スペクト
ル全体で〜40:1で平均化される。更に、青の性能
は、第1の実施例の装置と比較すると、その波長帯域に
亘ってあまり均一ではない。それにもかかわらず、金属
層(金属ワイヤ324)が誘電基板305に接する第5
の実施例の装置は、依然として有用である。
【0041】本発明のワイヤグリッド偏光子300の第
6の実施例を図5dに示すが、これは、各ワイヤプリフ
ォーム310に5層のみを有する第5の実施例の装置の
変形であるが、第6の実施例は、非周期的に層状にされ
るワイヤ内構造315を有する。従って、ワイヤプリフ
ォーム310は、3つの薄いアルミニウム金属層(金属
ワイヤ320、322、及び、324、それぞれ61n
mの厚さを有する)が2つの薄いMgF2誘電層と交互
にされるワイヤ内構造315を有してモデル化される。
ただし、誘電層340は27.5nmの厚さを有し、誘
電層342は82.5nmの厚さを有する。前述したも
のと同様に、第3の金属層(324)が誘電基板(30
5)と接する。第5の実施例の装置と同様に、この装置
の全体のワイヤの厚さ(t)は、293nmである。こ
の装置に対しモデル化される性能は、図10a及び図1
0bに示すが、第5の実施例の性能(図9a及び図9b
参照)と同様であるが、ただし、全体のコントラストに
よって評価されるように青のスペクトルにおける性能は
平均的に高い。第5の実施例及び第6の実施例の装置
も、波長帯域同調ワイヤグリッド偏光子装置の可能性を
示唆する。
【0042】様々な実施例(1から6まで)に対する
「s」偏光反射効率及び「p」偏光透過効率として評価
される光効率のグラフは提示しなかったが、これは、そ
れらのデータの変化は最小であったことによる。一般的
に、「s」偏光の反射効率は、可視スペクトルに対し均
一であり、これは、パーセント効率において80%後半
乃至90%前半のレベルであった。「p」偏光透過効率
は僅かに均一ではなかったが、これは、幾つかの実施例
の装置は、スペクトルの低い青の領域において幾らかの
減衰を示したことによる。更に、全体としての「p」偏
光透過効率は、「s」光線効率よりも低く、これは、幾
つかの実施例ではスペクトルの低い青の領域において幾
つかの低下を示したことによる。更に「p」偏光透過効
率全体も「s」偏光効率より低く、一般的に、パーセン
ト効率において80%の前半乃至中盤のレベルであっ
た。
【0043】各細長いワイヤプリフォーム310は、可
視光の波長より一般的に大きい長さを有することを理解
すべきである。従って、ワイヤプリフォーム310は少
なくとも約0.7μmの長さを有する。しかし、多くの
実際の装置では、ワイヤプリフォーム310は数ミリメ
ートルの長さか、或いは、数センチメートルの長さであ
り、これは、適用の寸法要件に依存する。本出願におけ
る様々な実施例のワイヤグリッド偏光子装置は、グリッ
ドピッチ又は周期(p)と比較してワイヤプリフォーム
310の幅(w)に対し40%のデューティサイクルで
モデル化されたが、外のデューティサイクルも使用可能
であることを理解すべきである。一般的に、40乃至6
0%の範囲内のデューティサイクルが、透過及びコント
ラスト比に対し最適な全体としての性能を示す。実施例
の装置によって示されるように、ワイヤプリフォーム3
10の全体の厚さ(t)は、約半波長から約5波長まで
変動することが可能であり、同時に、透過「p」偏光の
優れた透過と、「s」偏光の反射を提供することは注目
に値する。比較すると、従来技術のワイヤグリッド装置
は、「s」偏光を好適に反射することを保証するために
は、表皮厚さ(δ)の数倍の金属ワイヤ厚に大きく依存
する。更に、本出願における実施例の装置は、細長い金
属ワイヤ(例えば330の)の厚さを有してもよく、こ
の厚さは、表皮厚さのたった数倍であり(約1−4)、
依然として透過「p」偏光の優れた透過と「s」偏光の
反射が得られる。例えば、第5の実施例は、61nmの
厚さを有する金属層を使用するが、これは、表皮厚さの
約4倍に等しい。最後に、誘電基板120の第2の面又
は反対側の面は、全体の透過を高めるよう反射防止(A
R)コーティングが施されてもよい。
【0044】金属層と誘電層とが交互にされる層状のワ
イヤ内グリッド構造315を有するワイヤグリッド偏光
子300の設計の様々な実施例は、可能な設計の範囲全
体をカバーしていないことを理解するべきである。1つ
の理由として、偏光コントラストの最適化を可能にしな
いGsolverソフトウェアによる制限によって、本発明の
結果がその可能性よりも制限されることがある。更に、
設計において、材料の他の組合せを使用することが可能
であり、例えば、アルミニウムを金又は銀によって置き
換える、又は、MgF2からなる誘電材料をSiO2又
はTiO2によって置き換えることが可能である。実際
の材料選択は、所望の設計性能及び処理制限の両方に依
存する。更に、溝312は、空気ではなく、光学的に透
明な液体、接着剤、又はゲルによって充填されてもよ
い。尚、全ての実施例の装置では、一番外側の層(誘電
基板305から一番遠い層)は、ワイヤプリフォーム3
10のワイヤ内構造315の一部を構成し、金属層とし
て設計されるが、一番外側の層に誘電層を用いてもよ
い。
【0045】尚、もう1つの理由として、実施例の装置
では、非周期的な構造を有するのは1つの装置構造のみ
である。この装置(第6の実施例)は比較的単純ではあ
るが、かなり複雑な装置も可能であり、これは、設計を
最適化する可能性と装置を製造する可能性の両方に依存
する。層状にされるワイヤ内構造315を構成する金属
層と誘電層の両方の厚さは、構造に応じて可変である。
例えば、チャープ(chirped)構造といった準周期的な
ワイヤ内構造を設計することができる。別の実施例とし
て、一番外側の層の厚さ及び/又は一番内側の層(誘電
基板305に最も近い層)の厚さを合わせること以外
は、ワイヤ内構造315は周期的に金属層及び誘電層を
交互にすることが可能であるが、これは、グリッド以外
の領域に対し界面全体の性能を改善する。同様に、誘電
基板305は、中間層によって被覆されることが可能で
あり、ワイヤプリフォーム310のワイヤ内構造の一番
内側の層が誘電基板305ではなく、中間層に直接接し
てもよい。装置の最適化は、ワイヤ内構造315の詳細
だけではなく、ワイヤピッチ(p)及びワイヤ幅(w)
にも依存する。結果として、層状のワイヤ内構造315
を有するワイヤプリフォーム310から構成されるワイ
ヤグリッド偏光子300を設計する本発明の思想によっ
て、ワイヤグリッド装置が小さなピッチ構造によって与
えら得る性能レベルを達成することを可能にする。
【0046】更に、ワイヤグリッド偏光子300は、装
置の表面全体に亘って異なる層状のワイヤ内構造315
を有するワイヤプリフォーム310と共に設計され製造
されることが可能である。従って、偏光ビームスプリッ
ティング又は偏光解析のための空間的に異なる装置を形
成することが可能である。
【0047】層状のワイヤ内構造315を有するワイヤ
プリフォーム310から構成されるワイヤグリッド偏光
子300はかなり複雑な設計を有し得るが、複雑さは必
ずしも困難な製造過程であるとは限らない。一般的に、
金属層又は誘電層のいずれであってもよい個々の層の製
造の許容誤差は、比較的緩やかである。典型的な層の厚
さの許容誤差は数ナノメートルであると予期されるが、
幾つかの装置では、10nm以上の層の許容誤差を有
し、一方で幾つかの装置は1nm以下の許容誤差を有
し、これは、設計に左右される。
【0048】最後に、層状のワイヤ内構造315を有す
るワイヤプリフォーム310から構成される改善される
ワイヤグリッド偏光子300の思想は特に、電子投射の
適用における可視スペクトルでの動作に関し説明した
が、本発明の思想は、他の適用及び他の波長帯域に対し
ても十分に拡大可能である。例えば、本発明の装置は、
近赤外波長(〜1.0−1.5μm)で設計且つ製造さ
れ、光学通信システムに使用されてもよい。特に、本発
明の思想は、「p」透過率が>10:1であり、
「s」反射率は>10:1である狭い波長の偏光装置
を形成する可能性を有する。同様に、狭波長ノッチ偏光
ビームスプリッタが設計可能であり、これは、可視スペ
クトル又は赤外スペクトルのどちらでも可能であり、
「p」及び「s」偏光識別は、同時に最適化され、優れ
た全体としてのコントラストを有する偏光ビームスプリ
ッタが形成される。更に、第3の実施例の装置は、高い
偏光コントラストを有する大きい波長帯域を与えること
が可能な構造を有する偏光フィルタ装置を示唆し、これ
は、最小の偏光コントラスト(図8a参照)を与える中
間波長帯域を取り囲む。例えば、このような装置は、適
当に構成される照明と組み合わされ、品質及び欠陥検査
のための製品アセンブリラインにあってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術のワイヤグリッド偏光子を示す斜視図
である。
【図2a】可視スペクトル内で動作するよう設計される
従来技術のワイヤグリッド偏光ビームスプリッタの性能
を示すプロットである。
【図2b】可視スペクトル内で動作するよう設計される
従来技術のワイヤグリッド偏光子の性能を示すプロット
である。
【図3a】従来技術のワイヤグリッド偏光ビームスプリ
ッタに対し、可視スペクトル内の波長に対する透過コン
トラスト比及び反射コントラスト比を示すプロットであ
る。
【図3b】従来技術のワイヤグリッド偏光ビームスプリ
ッタに対し、可視スペクトル内の波長に対する全体のコ
ントラスト比を示すプロットである。
【図4】従来技術のワイヤグリッド偏光ビームスプリッ
タにおいて、500nmの光線対し入射角に対する全体
のコントラスト比を示す等高線プロットである。
【図5a】本発明のワイヤグリッド偏光子の様々な構成
のうちの1つを示す断面図である。
【図5b】本発明のワイヤグリッド偏光子の様々な構成
のうちの1つを示す断面図である。
【図5c】本発明のワイヤグリッド偏光子の様々な構成
のうちの1つを示す断面図である。
【図5d】本発明のワイヤグリッド偏光子の様々な構成
のうちの1つを示す断面図である。
【図6a】6層構造を有する本発明のワイヤグリッド偏
光子の、波長に対する反射偏光コントラスト比及び透過
偏光コントラスト比を示すグラフ式プロットである。
【図6b】6層構造を有する本発明のワイヤグリッド偏
光子の、波長に対する全体のコントラスト比を示すグラ
フ式プロットである。
【図7a】18層構造を有する本発明のワイヤグリッド
偏光子の、波長に対する反射偏光コントラスト比及び透
過偏光コントラスト比を示すグラフ式プロットである。
【図7b】18層構造を有する本発明のワイヤグリッド
偏光子の、波長に対する全体のコントラスト比を示すグ
ラフ式プロットである。
【図8a】別の18層構造を有する本発明のワイヤグリ
ッド偏光子の、波長に対する反射偏光コントラスト比及
び透過偏光コントラスト比を示すグラフ式プロットであ
る。
【図8b】別の18層構造を有する本発明のワイヤグリ
ッド偏光子の、波長に対する全体のコントラスト比を示
すグラフ式プロットである。
【図9a】5層構造を有する本発明のワイヤグリッド偏
光子の、波長に対する反射偏光コントラスト比及び透過
偏光コントラスト比を示すグラフ式プロットである。
【図9b】5層構造を有する本発明のワイヤグリッド偏
光子の、波長に対する全体のコントラスト比を示すグラ
フ式プロットである。
【図10a】別の5層構造を有する本発明のワイヤグリ
ッド偏光子の、波長に対する反射偏光コントラスト比及
び透過偏光コントラスト比を示すグラフ式プロットであ
る。
【図10b】別の5層構造を有する本発明のワイヤグリ
ッド偏光子の、波長に対する全体のコントラスト比を示
すグラフ式プロットである。
【符号の説明】 100 ワイヤグリッド偏光子 110 導電電極 120 誘電基板 130 光ビーム 132 光源 140 反射光ビーム 150 透過光ビーム 300 本発明のワイヤグリッド偏光子 310 ワイヤプリフォーム 320、322、324、330 金属ワイヤ(金属
層) 340.342、344、350 誘電ストリップ(誘
電層) 305 誘電基板 307 基板の表面
フロントページの続き (72)発明者 シアンードン ミ アメリカ合衆国 ニューヨーク 14623 ロチェスター クリテンデン・ウェイ 308 Fターム(参考) 2H049 AA03 AA13 AA33 AA44 AA59 AA66 BA05 BA43 BA45 BB02 BC25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光ビームを偏光するワイヤグリッド
    偏光子であって、 表面を有する基板と、 上記表面に配置される平行且つ細長いワイヤプリフォー
    ムのアレイとを含み、 上記ワイヤプリフォームのそれぞれは、上記入射光の波
    長より小さいグリッド周期で間隔が置かれ、 上記ワイヤプリフォームのそれぞれは、交互にされる細
    長い金属ワイヤと細長い誘電層とからなるワイヤ内下位
    構造を含むワイヤグリッド偏光子。
  2. 【請求項2】 上記ワイヤグリッド偏光子は、上記入射
    光ビームに対し、上記ワイヤグリッド偏光子が偏光ビー
    ムスプリッタとして機能するような角度に方向付けら
    れ、透過偏光ビームと反射偏光ビームとを上記入射光ビ
    ームの上記角度から分離する請求項1記載のワイヤグリ
    ッド偏光子。
  3. 【請求項3】 上記交互にされる細長い金属ワイヤと細
    長い誘電層とからなるワイヤ内下位構造は、少なくとも
    2つの上記細長い金属ワイヤを含む請求項1記載のワイ
    ヤグリッド偏光子。
  4. 【請求項4】 上記交互にされる細長い金属ワイヤと細
    長い誘電層とからなるワイヤ内下位構造は、少なくとも
    2つの上記誘電層を含む請求項1記載のワイヤグリッド
    偏光子。
  5. 【請求項5】 上記ワイヤ内下位構造のそれぞれは、約
    0.2乃至3.0μmの全体の厚さを有する請求項1記
    載のワイヤグリッド偏光子。
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