JP2002326840A - 撥水性被膜 - Google Patents

撥水性被膜

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Akihiro Umeda
章広 梅田
Shigeki Kawase
茂樹 河瀬
Naoko Ubukawa
直子 生川
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高温条件下でもガラスに形成した薄膜の撥水
性能を維持させる。 【解決手段】 酸化ケイ素を主成分とする薄膜であっ
て、前記薄膜に、高融点のフッ素化合物の微粒子1を混
合させることによって、撥水性被膜の耐熱性が向上す
る。フッ素化合物微粒子は、テトラフルオロエチレンと
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重体の少なくとも一つである。さらに、フッ素化合物の
微粒子が含有された薄膜形成後、前記薄膜上にアルキル
シラン化合物3を主成分とする薄膜を形成することで、
またフッ素化合物の微粒子が含有された薄膜にアルキル
シラン化合物を混合したりすることで、耐熱耐久性があ
るだけでなく、撥水性能や耐摩耗耐久性にも優れた撥水
膜が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性と撥水性を
併せ持つ薄膜に関し、特に、耐熱性に優れた撥水性被膜
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の透明性でかつ撥水性被膜は、例え
ば特開平9−2840号公報のように、ガラス表面にフ
ッ素系の化学吸着被膜を形成させたものである。このよ
うに形成された撥水性被膜は、自動車のフロントガラス
や建材用ガラス、調理器具の部材などに使用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
撥水性被膜には、熱に対して弱いという課題があった。
例えば、加熱調理器の天板に使用されているガラスに
は、揚げ物のような油を使った調理時など200℃以上
に加熱されることもある。撥水性を付与している被膜は
有機化合物であり、有機化合物はガラスのような無機化
合物と比べて融点が大変低いため、従来、このような高
温に曝される部分に有機性の薄膜を使用することはでき
なかった。
【0004】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、熱に対する劣化を抑えた撥水性被膜を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、酸化ケイ素を主成分とする薄膜であって、
前記薄膜にフッ素化合物の微粒子が含有されたことを特
徴とするものである。融点の高いフッ素化合物の微粒子
を薄膜中に混在させることによって、撥水性被膜の耐熱
耐久性が向上する。
【0006】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、酸化ケイ
素を主成分とする薄膜であって、前記薄膜にフッ素化合
物の微粒子が含有されたことを特徴とするものである。
本発明の薄膜は、表面エネルギーを小さくする作用のあ
るフッ炭化合物の微粒子を含有しているため、この薄膜
は撥水性能を有することとなり、表面の汚れ防止に有効
となる。図1にフッ素化合物の微粒子を含有した薄膜の
断面模式図を示す。フッ素化合物の微粒子は融点が高
く、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフル
オロエチレン−フルオロアルキルビフェニルエーテル共
重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体などでは、融点が300℃以上ある。し
たがって、これらを含有した薄膜は、200℃程度の使
用条件下でも劣化し難い。すなわち、耐熱耐久性のある
撥水性被膜を実現できる。
【0007】また、請求項2記載の発明は、フッ素化合
物の微粒子を含有した薄膜が形成された後、薄膜上にア
ルキルシラン化合物を主成分とした薄膜が形成されたこ
とを特徴とするとしたものである。フッ素化合物の微粒
子を含有した被膜は、図1のようにフッ素化合物の無い
表面も存在する。したがって、汚れ物質が微小である場
合、フッ素化合物の存在しない部分に汚れ物質が付着す
る可能性がある。そこで、本発明では、図2のように、
フッ素化合物の存在しない部分に撥水性のあるアルキル
シラン化合物の薄膜で被覆する処理を行っている。フッ
化炭素の存在しない部分は、酸化ケイ素に由来したシラ
ノール基が現れている。そのため、アルキルシラン化合
物の一端であるシラノール基とシロキサン結合する。そ
して、アルキルシラン化合物のもう一端のアルキル基は
表面に配向する。ここで、シロキサン結合は化学結合で
あるため、ガラスなどの基材と強固に密着する。また、
アルキル基は不活性であって、重合などの反応はしな
い。そのため、図3に示すように、アルキルシラン化合
物による被覆は、1分子程度の厚さであって、フッ化炭
素の微粒子が存在しない隙間に形成させることが可能と
ある。すなわち、本発明の処理を施すことによって、表
面全体に撥水性能を付与することができるため、耐熱耐
久性があるだけでなく、撥水性能にも優れた撥水性被膜
を実現できる。
【0008】請求項3記載の発明は、フッ素化合物の微
粒子が、テトラフルオロエチレンとテトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体の少なくとも
一つであることを特徴としている。これらの樹脂は、融
点が300℃以上ある。したがって、薄膜中に含有させ
ることによって、耐熱耐久性が優れた撥水性被膜を実現
できる。ここで、フッ素化合物の微粒子は、重合度が上
がれば光を散乱して薄膜を着色させてしまうことがある
ため、例えば、テトラフルオロエチレンでは、500〜
15000の分子量が好ましい。
【0009】請求項4記載の発明は、アルキルシラン化
合物を含有したものである。上記の発明では、図2のよ
うに、薄膜にさらにアルキルシラン化合物で被覆するも
のだった。しかし、使用中に表面が摩耗されてしまう場
合がある。そこで本発明では、図4のように、薄膜中に
アルキルシラン化合物を混合させることによって、摩耗
された場合でも、摩耗面の全体が撥水性能を有するもの
である。
【0010】アルキルシラン化合物としては、例えばト
リメチルメトキシシランまたはトリメチルエトキシシラ
ン(以下メトキシがエトキシであってもよい)、ジメチ
ルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルジメトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジフェ
ニルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等
のいずれか1種類か、あるいは2種類以上を組み合わせ
たものである。すなわち、本発明の薄膜をガラスに形成
させることによって、耐熱耐久性があり、かつ耐磨耗耐
久性もある撥水性被膜を実現できる。
【0011】請求項5記載の発明は、アルキルシラン化
合物を含有した薄膜が、金属アルコキシドの重縮合物と
アルキルシラン化合物とを反応させて形成させたもので
ある。酸化ケイ素を主成分としたガラス質の薄膜に、有
機分子を混入させる場合、800℃以上に溶解したガラ
スから成形することは困難がある。それは、有機化合物
は一般に400℃以上では分解してしまうからである。
しかし、本発明の金属アルコキシドの重縮合物を用いた
方法、いわゆるゾル−ゲル法によれば、ガラス質の被膜
を常温で成形することができる。そして、アルキルシラ
ン化合物の加水分解されたシラノール基が、金属アルコ
キシドの加水分解生成物と重縮合することによって分散
し、金属アルコキシドの重縮合の三次元ネットワークに
混在させることができる。
【0012】ここで、金属アルコキシドの重縮合物の出
発原料である金属アルコキシドとしては、例えばテトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプ
ロポキシシラン、テトラターシャリーブトキシシラン等
のテトラアルコキシシランや、テトラメトキシチタン、
テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、
テトラターシャリーブトキシチタン等のテトラアルコキ
シチタン、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキ
シジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、
テトラターシャリーブトキシジルコニウム等のテトラア
ルコキシジルコニウム、トリエトキシアルミニウム、ト
リメトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニ
ウム、トリブトキシアルミニウム等のトリアルコキシア
ルミニウム、ブトキシイットリウム等のトリアルコキシ
イットリウム、およびペンタプロポキシタンタル等のペ
ンタアルコシキタンタルのいずれか1種類か、あるいは
2種類以上を組み合わせたものである。すなわち、本発
明によれば、撥水性能を付与する有機化合物の分解温度
以下で薄膜を形成でき、さらに有機化合物が薄膜中に分
散した撥水性被膜を実現できる。
【0013】請求項6記載の発明は、アルキルシラン化
合物が、パーフルオロアルキルシラン化合物である。こ
のような化合物としては、例えばトリメチルメトキシシ
ランまたはトリメチルエトキシシラン(以下メトキシが
エトキシであってもよい)、ジメチルジメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルジメトキシシラ
ン、ジメチルメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン等のアルキルシラン
化合物のアルキル基のいくつかがフッ化炭素基に置換さ
れたものであり、例えば、CF3(CH2)2Si(O
CH3)3、CF3(CF2)5(CH2)2Si(O
CH3)3、CF3(CF2)7(CH2)2Si(O
CH3)3、CF3(CF2)7(CH2)2SiCH
3(OCH3)2、CF3(CF2)3(CH2)2S
i(OCH3)3、CF3(CF2)7(CH2)2S
iCl3等の炭素数が1〜20のシラン化合物である。
フルオロアルキルシラン化合物の側鎖であるフッ化炭素
基は、アルキル基よりさらに表面自由エネルギーが小さ
いため、その成分を有した薄膜の汚れ付着エネルギーは
著しく小さい。すなわち、本発明によれば、撥水性能を
さらに向上させた撥水性被膜を実現できる。
【0014】請求項7記載の発明は、フッ素化合物を含
有する薄膜とガラスの間に、フッ素化合物を含有しない
薄膜を形成させたものである。また、請求項8記載の発
明のように、フッ素化合物を有しない薄膜がシリカ−ア
ルミナ複合体であればさらに良い。薄膜は酸化ケイ素と
シロキサン結合することによって密着している。しか
し、200℃以上の高温雰囲気下では、ガラス内部に存
在するナトリウムイオンが表面に拡散し、シロキサン結
合を切断することがある。本発明では、図5のように、
ガラスと薄膜の中間にナトリウムイオンの表面への拡散
を緩和するための中間被膜を形成させたものである。そ
して、その被膜がシリカ−アルミナ複合体であれば、シ
ラノール基を多数有するため、ガラス表面との密着とフ
ッ化炭素の微粒子を含んだ薄膜との密着がさらに向上す
る。すなわち、本発明の処理を施すことにより、耐熱耐
久性があり、密着性の向上した撥水性被膜を実現でき
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0016】(実施例1)100mlのビーカーにエタノ
ール20g、テトラエトキシシラン20g、平均粒径1μ
m以下のテトラフルオロエチレン微粒子2g、ノニオン系
の界面活性剤0.4gを混合する。次に、エタノール2
0g、水5g、塩酸0.5gによって予め調整した溶液を
攪拌しながら滴下し、1時間攪拌後、シリカゾル溶液を
得た。次に、50mm×50mmの平板で厚さ4mmのガラス
板をシリカゾル液面に対して垂直になるようにゆっくり
浸漬させる。約10秒後、ガラス板を1.5mm/sの速度
で引き上げた。これを室温で約60分乾燥後、100℃
で10分間、続いて300℃で20分間焼成して、所望
の薄膜を得た。
【0017】(実施例2)100mlのビーカーにエタノ
ール20g、テトラエトキシシラン20g、平均粒径1μ
m以下のテトラフルオロエチレン微粒子2g、ノニオン系
の界面活性剤0.4gを混合する。次に、エタノール2
0g、水5g、塩酸0.5gによって予め調整した溶液を
攪拌しながら滴下し、1時間攪拌後、シリカゾル溶液を
得た。次に、50mm×50mmの平板で厚さ4mmのガラス
板をシリカゾル液面に対して垂直になるようにゆっくり
浸漬させる。約10秒後、ガラス板を1.5mm/sの速度
で引き上げた。これを室温で約60分乾燥後、100℃
で10分間仮焼成する。その後直ちに、組成がCF3
(CF2)7C2H4Si(OCH3)3のパーフルオ
ロアルキルシラン化合物を1%溶解したイソプロピルア
ルコールに浸漬後、1.5mm/sの速度で引き上げた。こ
れを300℃で20分間焼成し、所望の薄膜を得た。
【0018】(実施例3)100mlのビーカーにエタノ
ール20g、テトラエトキシシラン20g、組成がCF3
(CF2)7C2H4Si(OCH3)3のパーフルオ
ロアルキルシラン化合物5g、平均粒径1μm以下のテト
ラフルオロエチレン微粒子2g、ノニオン系の界面活性
剤0.4gを混合する。次に、エタノール20g、水5
g、塩酸0.5gによって予め調整した溶液を攪拌しなが
ら滴下し、1時間攪拌後、シリカゾル溶液を得た。次
に、50mm×50mmの平板で厚さ4mmのガラス板をシリ
カゾル液面に対して垂直になるようにゆっくり浸漬て約
10秒後、ガラス板を1.5mm/sの速度で引き上げた。
これを室温で約60分乾燥後、100℃で10分間、続
いて300℃で20分間焼成して、所望の薄膜を得た。
【0019】(実施例4)100mlのビーカーにエタノ
ール10g、テトラエトキシシラン20g、トリメトキシ
アルミニウム20gを混合させた溶液に、エタノール2
0g、水5g、塩酸0.5gを混合させた溶液を攪拌しな
がら滴下し、1時間攪拌した。次に、50mm×50mmの
平板で厚さ4mmのガラス板を浸漬して約10秒後、1.
0mm/sの速度で引き上げた。これを室温で約60分乾燥
後、100℃で10分間、続いて350℃で20分間焼
成し、フッ素化合物を含有しない薄膜を作製した。
【0020】次に、100mlのビーカーにエタノール2
0g、テトラエトキシシラン20g、CF3(CF2)7
C2H4Si(OCH3)3のパーフルオロアルキルシ
ラン化合物5g、平均粒径1μm以下のテトラフルオロエ
チレン微粒子2g、ノニオン系の界面活性剤0.4gを混
合させる。次に、エタノール20g、水5g、塩酸0.5
gによって予め調整した溶液を攪拌しながら滴下し、1
時間攪拌した溶液に、作製したガラス板を液面に対して
垂直になるように浸漬して約10秒後、1.5mm/sの速
度で引き上げた。これを室温で約60分乾燥後、100
℃で10分間、続いて300℃で20分間焼成して、所
望の薄膜を得た。
【0021】(比較例)ビーカーにエタノール20g、
テトラエトキシシラン20g、ジメチルジメトキシシラ
ン5gを混合させる。次に、エタノール20g、水5g、
塩酸0.5gによって予め調整した溶液を攪拌しながら
滴下し、1時間攪拌後、シリカゾル溶液を得た。次に、
50mm×50mmの平板で厚さ4mmのガラス板をシリカゾ
ル液面に対して垂直になるようにゆっくり浸漬させる。
約10秒後、ガラス板を1.5mm/sの速度で引き上げ
た。これを室温で約60分乾燥後、100℃で10分
間、続いて300℃で20分間焼成して薄膜を得た。
【0022】以上の実施例および比較例によって作製し
たガラス板を試験サンプルとして、耐熱耐久性試験を行
った。試験は自然対流式の定温乾燥器を用い、250℃
に設定した室内に試験サンプルを静置させた。耐熱性
は、初期、100時間後、300時間後に、常温におけ
る水に対する接触角を測定することによって評価した。
接触角は、協和界面科学製の接触角測定装置(CA−Z
型)を用いて、液滴法により計測した。試験結果を(表
1)に示す。
【0023】
【表1】
【0024】(表1)より次の事項が明らかとなる。
【0025】(1)実施例1と比較例1との対比より、
テトラフルオロエチレン微粒子を混合させると、撥水性
能の劣化が小さく抑えられる。
【0026】(2)実施例1と実施例2および比較例1
との対比より、フルオロアルキルシラン化合物の薄膜で
被覆することによって、撥水性能が向上し、熱劣化が小
さく抑えられる。
【0027】(3)実施例1と実施例3および比較例1
との対比より、フルオロアルキルシラン化合物をテトラ
フルオロエチレン微粒子と混在させることによって、薄
膜の耐熱性がさらに向上する。
【0028】(4)実施例1と実施例4および比較例1
との対比より、テトラフルオロエチレン微粒子を含有す
る薄膜とガラスの間に、シリカ−アルミナ複合体の被膜
を形成させることによって、薄膜の耐熱性がさらに著し
く向上する。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、撥水性
皮膜の熱に対しての耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撥水性被膜の構成図
【図2】本発明の撥水性被膜の構成図
【図3】アルキルシラン化合物による薄膜の模式図
【図4】本発明の撥水性被膜の構成図
【図5】本発明の撥水性被膜の構成図
【符号の説明】
1 フッ素化合物の微粒子 2 撥水性被膜 3 アルキルシラン化合物の薄膜 4 アルキルシラン化合物 5 中間被膜
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 127/12 C09D 127/12 127/18 127/18 127/20 127/20 183/02 183/02 183/04 183/04 183/08 183/08 C09K 3/18 102 C09K 3/18 102 104 104 (72)発明者 生川 直子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4B055 AA01 BA13 CA22 EA10 FA03 FA09 FB12 FB17 FB36 FC02 FC09 4G059 AA01 AC22 EA01 EA05 EA18 EB07 4H020 BA11 BA31 BA36 4J038 AA011 CD092 CD122 CD132 DL021 DL071 DM021 HA161 HA441 MA14 NA07 NA11 NA14 PB02 PB05 PB07 PC02 PC03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化ケイ素を主成分とする薄膜であっ
    て、前記薄膜にフッ素化合物の微粒子が含有されたこと
    を特徴とする撥水性被膜。
  2. 【請求項2】 フッ素化合物の微粒子が含有された薄膜
    が形成された後、前記薄膜上にアルキルシラン化合物を
    主成分とした薄膜が形成されたことを特徴とする撥水性
    被膜。
  3. 【請求項3】 フッ素化合物の微粒子が、テトラフルオ
    ロエチレンとテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
    プロピレン共重合体の少なくとも一つである請求項1ま
    たは2記載の撥水性被膜。
  4. 【請求項4】 アルキルシラン化合物を含有した請求項
    1記載の撥水性被膜。
  5. 【請求項5】 金属アルコキシドの重縮合物とアルキル
    シラン化合物とを反応させて形成させた請求項4記載の
    撥水性被膜。
  6. 【請求項6】 アルキルシラン化合物が、パーフルオロ
    アルキルシラン化合物である請求項2または4記載の撥
    水性被膜。
  7. 【請求項7】 フッ素化合物を含有する薄膜とガラスの
    間に、フッ素化合物を含有しない薄膜を形成させた請求
    項1〜6のいずれか1項記載の撥水性被膜。
  8. 【請求項8】 フッ素化合物を含有しない薄膜が、シリ
    カ−アルミナ複合体である請求項7記載の撥水性被膜。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008120693A1 (ja) * 2007-03-30 2008-10-09 Kazufumi Ogawa 撥水撥油防汚性反射板およびその製造方法ならびにそれを用いたトンネル、道路標識、表示板、看板、乗り物、および建築物
KR101306874B1 (ko) 2011-04-01 2013-09-10 인하대학교 산학협력단 소수성 실리카 코팅층, 및 그의 제조방법

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