JP2002323924A - 不良装置検出方法、不良装置検出装置、プログラム及び製品の製造方法 - Google Patents

不良装置検出方法、不良装置検出装置、プログラム及び製品の製造方法

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JP2002323924A
JP2002323924A JP2001292864A JP2001292864A JP2002323924A JP 2002323924 A JP2002323924 A JP 2002323924A JP 2001292864 A JP2001292864 A JP 2001292864A JP 2001292864 A JP2001292864 A JP 2001292864A JP 2002323924 A JP2002323924 A JP 2002323924A
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Kazuhisa Goto
和久 後藤
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Toshiba Corp
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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同等の機能を有する複数の製造装置を用いて
製品を量産する際に歩留まり低下に影響の大きい不良装
置を精度良く検出すること。 【解決手段】 同等の機能を有する複数の装置のうちい
ずれの装置によりその工程における処理がなされたかを
示す処理履歴データ、その処理の出来栄えを示す出来栄
えデータ、その処理がされた日時を示す出来栄えテスト
日時データを入力する入力手段と、前記出来栄えデータ
の平均の時間的変化を回帰式で算出する傾向算出手段
と、前記回帰式が平らになるように各日時の出来栄えデ
ータを補正する補正手段と、データマイニング手法によ
り出来栄えに影響の大きい前記工程及び前記装置を特定
するデータマイニング手段とを備えることを特徴とする
不良装置検出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不良装置検出方
法、不良装置検出装置、製品の製造方法及びコンピュー
タプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体製造プロセスなどのよう
に何百もの工程で形成され、それらに多くの装置が使用
されて複雑な製造ラインを構成している。それらの製造
ラインでは、常に、どの工程のどの装置の不良が製造し
た製品の出来映えに悪影響を与えているかを検出する必
要がある。そのため、主要な工程ごとに製造している製
品に対してデータを抽出して、所定の仕様を満足してい
るか否かの検査を行っている。それらのデータ量は、生
産量に比例して大量のデータとなるが、不良の製造装置
を検出するためには、それらの大量のデータから規則性
を発見して、迅速、適切に処理する必要がある。通常、
大量のデータから規則性を発見する手法としてデータマ
イニング(データの掘り起し)が用いられる。これに関し
ては、例えば、特開平8−263346号公報の「大規
模データベース内の順次パターンをマイニングするため
のシステムおよび方法」には、販売トランザクションの
大規模なデータベースのマイニング手法についての記載
が開示されている。この記載によれば、時間的に区切っ
た顧客のトランザクションパターンを識別すること、す
なわち、顧客が特定のトランザクションに取りかってか
ら、ある程度の期間経過後に、その顧客がどのトランザ
クションに取りかかる可能性が高いかを識別するための
もので、同一コード(例えば、商品別の)内に頻繁に同時
に生起する項目群を発見する相関ルール方が開示されて
いる。
【0003】この相関ルール方では、基本的にデータ内
に登場する項目名がそのままマイニングの対象となって
いる。また、複数の製造装置で形成する製造ラインから
不良装置を検出するために、データマイニング手法を用
いた不良装置検出装置を製造ラインに適用することも行
われている。例えば、製造ラインでの製品の歩留まりを
管理するための不良装置検出装置は、図7に不良装置検
出装置31のブロック図を示すように、製造ラインから
のデータを収集するデータ収集部に接続されており、デ
ータ収集部32からのデータを入力するデータ入力部3
3と、このデータ入力部33に接続されているデータマ
イニング部34とかから構成されている。この不良装置
検出装置の動作は、図8に示したフローチャートの手順
により行われている。まず、データ入力工程として、所
定の数のロットの歩留りデータとそのロットが各々の工
程でどの装置で処理されたかという処理履歴データをデ
ータべースから検索する等によって入力する(S11)。
その際、入力したデータを例えば、表形式で表すとすれ
ば、表1に示したよう、ロット番号ごとに、工程ごとに
用いた装置を羅列表示し、それによる歩留まり値を表示
する。
【0004】
【表1】 次に、データマイニング工程として、データマイニング
手法(データ掘り起し手法)による手順で、統計有意差検
定等により、入力データの中から歩留りに影響の大きい
装置の検出を行っている(S12)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の特開平8−26
3346号公報の「大規模データベース内の順次パター
ンをマイニングするためのシステムおよび方法」で用い
られている相関ルール方では、基本的にデータ内に登場
する項目名がそのままマイニングの対象となっている。
そのため、利用者にとっては詳細過ぎる場合がある。ま
た、半導体製造などの場合、新製品立ち上げ後、歩留り
改善のためのプロセス変更などのさまざまな施策が行わ
れ、一般的に歩留りは、図9のように徐々に増加してい
くことが多い。これについて、図9(a)〜(d)を用い
て、さらに説明すると、図9(a)〜(d)は横軸がテスト
処理日、縦軸は歩留りを示すグラフである。図9(a)
は、3台の装置(装置1、装置2および装置3)を用いた
際のある工程の全装置の処理ロットを混ぜた表示であ
り、また、図9(b)は、装置1の処理ロットの表示であ
り、図9(c)は、装置2の処理ロットの表示であり、図
9(d)は、装置3の処理ロットの表示である。つまり、
新製品立ち上げ後、歩留り改善のためのプロセス変更な
どのさまざまな施策が行われた状況下で、装置の使用頻
度が時期によって変化すると虚報(誤検出)を出すこと
が発生する。
【0006】装置全体では、図9(a)に示すように、歩
留りが徐々に全体では上がっていく傾向がみられる。ま
た、図9(b)で示した装置1と、図9(c)で示した装置
2はテスト期間の後半に多く使用されている。これに対
して、図9(d)で示した装置3はテスト期間の前半に多
く使用されている。このような場合、単純に従来技術の
不良装置検出装置にかけると、あたかも歩留りの低い時
期に多く使用されていた装置3が、歩留り低下の原因と
して検出されてしまうことになる。しかしながら、テス
ト期間の後半の同日時の付近で、装置1、装置2および
装置3を比較すると、歩留まりデータに差はなく、テス
ト期間前半で装置3が不良と検出されたのは、本来は検
出されるべきでない虚報である。本発明は、これらの事
情にもとづいてなされたもので、製造ラインが多くの工
程で形成され、それらに複数台ずつの製造装置が配置さ
れている際に、歩留まりの低下に影響の大きい製造装置
がどれかを性格に検出するための不良装置検出方法、不
良装置検出装置、プログラムを提供することを目的とす
る。また、歩留まりの低下を軽減するための製品の製造
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、同等の機能を有する複数の装置のうちい
ずれの装置により処理がされたかを示す処理履歴デー
タ、その処理の出来栄えを数値で示す出来栄えデータ、
その処理がされた時期を示す出来栄えテスト日時データ
を各被処理物について入力する工程と、時間の関数とし
て前記出来栄えデータの回帰式を算出する工程と、前記
回帰式に基いて前記出来栄えに影響の大きい装置を特定
する工程とを備えることを特徴とする不良装置検出方法
である。また、同等の機能を有する複数の装置のうちい
ずれの装置により処理がされたかを示す処理履歴デー
タ、その処理の出来栄えを数値で示す出来栄えデータ、
その処理がされた時期を示す出来栄えテスト日時データ
を各被処理物について入力する工程と、時間の関数とし
て前記出来栄えデータの回帰式を算出する工程と、前記
回帰式で示される出来栄えデータが時間に対して一定に
なるように前記各出来栄えデータを補正する工程と、デ
ータマイニング手法により出来栄えに影響の大きい前記
装置を特定する工程とを備えることを特徴とする不良装
置検出方法である。また、同等の機能を有する複数の装
置のうちいずれの装置により処理がなされたかを示す処
理履歴データ、その処理の出来栄えを示す出来栄えデー
タ、その処理がされた時期を示す出来栄えテスト日時デ
ータを各被処理物について入力する工程と、時間の関数
として前記出来栄えデータの第1の回帰式を算出する工
程と、前記第1の回帰式で表される前記出来栄えより大
きい出来栄えデータを有する被処理物に限定して、時間
の関数として前記出来栄えデータの第2の回帰式を算出
する工程と、前記第2の回帰式で示される出来栄えデー
タが時間に対して一定になるように前記各出来栄えデー
タを補正する工程と、データマイニング手法により出来
栄えに影響の大きい前記装置を特定する工程とを備える
ことを特徴とする不良装置検出方法である。
【0008】また、同等の機能を有する複数の装置のう
ち性能の悪い装置を検出する不良装置検出方法におい
て、被処理物がいずれの装置により処理されたかを示す
情報、前記被処理物がいつ処理されたかを示す情報、前
記被処理物の処理の出来栄えを数値で示す出来栄え情報
を、前記被処理物ごとに蓄積する工程と、時間の関数と
して前記出来栄え情報の近似関数を算出する近似関数算
出工程と、同一の前記装置により処理された複数の前記
被処理物について、前記近似関数に基き算出される、処
理がされた時期における近似値及び前記出来栄え情報に
基いた検定値の算出を前記各装置ごとに行なう検定値算
出工程と、前記装置間における前記検定値に基いて性能
の悪い装置を検出する工程とを備えることを特徴とする
不良装置検出方法である。また、被処理物に複数種類の
処理を施す処理システムであって、少なくとも2種類の
処理については、この処理を行う機能を有する複数の装
置を備え、この複数の装置のうちから1の装置を選択し
てその処理を行う処理システムの中で、いずれの処理に
おけるいずれの装置が前記被処理物の出来栄えに悪影響
を与えているかを検出する不良装置検出方法において、
前記処理システムによる処理を経た被処理物の出来栄え
を数値で示す出来栄え情報、この被処理物がいずれの前
記装置により処理されたかを前記処理ごとに示す情報、
この被処理物が処理された時期を示す情報を前記被処理
物ごとに記憶する工程と、時間の関数として前記出来栄
え情報の近似関数を算出する近似関数算出工程と、同一
種類の前記処理において同一の前記装置により処理され
た複数の被処理物について、前記近似関数に基き算出さ
れる、処理がされた時期における近似値及び前記出来栄
え情報に基いた検定値の算出を前記各装置ごとに行なう
検定値算出工程と、前記処理間および前記装置間におけ
る前記検定値に基づいて、いずれの前記処理におけるい
ずれの前記装置が前記処理結果に悪影響を与えているか
を検出する工程とを備えることを特徴とする不良装置検
出方法である。
【0009】また同等の機能を有する複数の装置のうち
いずれの装置によりその工程における処理がなされたか
を示す処理履歴データ、その処理の出来栄えを数値で示
す出来栄えデータ、その処理がされた日時を示す出来栄
えテスト日時データを入力する入力手段と、時間の関数
として前記出来栄えデータの回帰式を算出する傾向算出
手段と、前記回帰式で示される前記出来栄えデータが時
間に対して一定値となるように前記各出来栄えデータを
補正する補正手段と、データマイニング手法により出来
栄えに影響の大きい前記工程及び前記装置を特定するデ
ータマイニング手段とを備えることを特徴とする不良装
置検出装置である。また同等の機能を有する複数の装置
のうちいずれの装置によりその工程における処理がなさ
れたかを示す処理履歴データ、その処理の出来栄えを数
値で示す出来栄えデータ、その処理がされた日時を示す
出来栄えテスト日時データを各被処理物について入力す
る入力手段と、時間の関数として前記出来栄えデータの
第1の回帰式を算出する第1傾向算出手段と、前記第1
の回帰式で近似される前記出来栄えデータより大きい出
来栄えデータを有する前記被処理物に限定して、再度時
間の関数として前記出来栄えデータの第2の回帰式を算
出する第2傾向算出手段と、前記第2の回帰式で示され
る前記出来栄えデータが時間に対して一定値となるよう
に前記各出来栄えデータを補正する補正手段と、データ
マイニング手法により出来栄えに影響の大きい前記工程
及び前記装置を特定するデータマイニング手段とを備え
ることを特徴とする不良装置検出装置である。
【0010】また同等の機能を有する複数の装置のうち
性能の悪い装置を検出するためのコンピュータ読み取り
可能なプログラムにおいて、被処理物がいずれの装置に
より処理されたかを示す情報、前記被処理物がいつ処理
されたかを示す情報、前記被処理物の処理の出来栄えを
数値で示す出来栄え情報を、前記被処理物ごとに記憶さ
せる処理と、時間の関数として前記出来栄え情報の近似
関数を算出する処理と、同一の前記装置により処理され
た複数の被処理物について、前記近似関数に基き算出さ
れる、処理がされた時期における近似値及び前記出来栄
え情報に基いた検定値の算出を前記各装置ごとに行なう
処理と、前記装置間における前記検定値に基づいて性能
の悪い装置を検出する処理とをコンピュータに実行させ
るためのコンピュータ読み取り可能なプログラムであ
る。また、複数の処理を経て製品を製造する製品の製造
方法であって、少なくとも1種類の処理については、こ
の処理を行う機能を有する複数の装置のうちから1の装
置を選択してその処理を行う製品の製造方法において、
被処理物がいずれの装置により処理されたかを示す情
報、前記被処理物がいつ処理されたかを示す情報、前記
被処理物の処理の出来栄えを数値で示す出来栄え情報
を、前記被処理物ごとに蓄積する工程と、時間の関数と
して前記歩留まりの近似関数を算出する工程と、同一の
前記装置により処理された複数の被処理物について、前
記近似関数に基き算出される、処理がされた時期におけ
る近似値及び前記出来栄え情報に基いた検定値の算出を
前記各装置ごとに行なう検定値算出と、前記装置間にお
ける前記検定値に基づいて、いずれの前記処理における
いずれの前記装置が歩留まりに悪影響を与えているかを
検出する工程と、前記検出の結果に基づいて、改善処理
を行なう工程とを備えることを特徴とする製品の製造方
法である。
【0011】なお、本発明において「被処理物」は、必
ずしも単一の物に限らず、処理単位を示す複数の物(例
えばロット)をも示している。また、本発明における
「処理結果を示す情報」とは、処理された結果物の品質
を示す情報のことである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、不良装置検出装置の概略
構成を示す機能ブロック図である。データ収集部1に接
続された不良装置検出装置2は、データ収集部1からの
データを入力するデータ入力部3と、このデータ入力部
3に接続された傾向算出部4、この傾向算出部4に接続
された補正部5、この補正部5に接続されたデータマイ
ニング部6とを具えている。データ入力部3は、所定の
数のロットの歩留りデータとそのロットが各々の工程
で、どの装置で処理されたかという処理履歴データ、お
よび歩留りテスト日時データをデータべースから検索す
る等によって入力する機能を具えている。傾向算出部4
は歩留りデータを従属変数、テスト日時データを独立変
数とする線形回帰として、以下の関係式を算出する。 y=at+b (1) ここで、yは歩留りデータ、xは歩留りテスト日時デー
タ、a、bはnをサンプル数として以下の式で算出され
る係数であるとすると、
【数1】
【数2】 補正部58は歩留りデータy、を以下の式で補正してy
1´とする。
【0013】 yi´=yi+a(tn−ti) (4) i=1〜n データマイニング部6は、入力データの中から歩留りに
影響の大きい装置の検出を行う。データマイニング手法
の手順は、様々な方法を用いることができるが、その一
例を図2の模式説明図で示すと、一つの工程の一つの装
置に関して、工程1から工程Nに示すように、2つの歩
留り分布4および分布5に関して統計有意差検定を行
う。分布4は工程1において、装置M1がデータの対象
になり、分布5は、装置M1を除外した装置群である装
置1、装置2...がデータの対象になる。それらにより
歩留まり分布を、それぞれ統計有意差検定により算出し
たものである。つまり、工程2では、分布5を算出す
る。また、工程Nでは分布4を算出する。この分布4と
分布5を比較して統計有意差検定により検定量を算出す
る。統計有意差検定の一例として、例えばANOVA
(分散分析)を用いた場合について説明する。ANOV
Aでは以下の統計検定量(F値)を以下の式で求めるこ
とができる。
【数3】 ここで、yは歩留まりデータで、jは歩留り分布4と歩
留り分布5に対応し、iは歩留まり分布4と、歩留まり
分布5に、それぞれの中で番号付けられたものに対応す
る。
【0014】
【外1】 この統計検定量が大きいほど、この装置が歩留りに対し
て差が大きいことを意味する。この統計検定量を全ての
工程の全ての装置に対して計算する。これら計算された
工程と装置の組み合わせ分の数の統計検定量を算出し、
値が大きい順に並べる。この検定量の順位が上位の工程
および装置を不良装置として検出することができる。な
お、これらの不良装置検出装置2の動作の全体の制御
は、図示しないコンピュータにより、それぞれの工程が
格納されたプログラムと全体を統合制御するプログラム
によって制御されている。図3は、これらの構成による
不良装置検出装置の動作を説明するフロー図である。な
お、図3の説明の際の不良装置検出装置の構成は図1で
示したものと同様であるので、その符号を用いている。
まず、所定の数のロットの歩留りデータとそのロットが
各々の工程でどの装置で処理されたかという処理履歴デ
ータを、データ収集部1のデータべースから検索する等
によりデータ入力部3に入力する(S1)。次に、データ
入力部3に入力したデータを、例えば表形式で表すとす
れば、表2に示したようになる。すなわち、ロット番号
に応じて工程ごとの装置名が表示され、また、ロット番
号ごとの歩留まりテスト日時と歩留まりが表示される
(S2)。
【0015】
【表2】 次に、傾向算出部4で上述の(2)式と(3)式から傾
向を算出する。それにより得られた傾向は、最小二乗法
によって推定する線形回帰式(1)により、図4に歩留
まりと歩留まりテスト日時の対応のグラフを示したよう
に、歩留まりテスト日時に対応して歩留まりの傾向が直
線10として算出される。次に、補正部5により(4)
式を用いて歩留りデータの補正を行う。この歩留まりデ
ータの補正は、図5に説明グラフを示すように回帰式1
1が水平直線12になるように、各歩留まりテスト日時
の補正量が歩留りデータyに加えられ、補正後の歩留り
データy´となる。その結果、図5の歩留りデータの点
列13が補正されて、水平直線12に対する点列14と
なる。最後に、データマイニング部6により、上述のデ
ータマイニング手法を用いて、統計有意差検定等によっ
て、入力データの中から歩留りに影響の大きい装置の検
出を行う。なお、その際には、上述のデータマイニング
の説明で用いた、歩留りデータyの代わりに歩留りデー
タy´を用いている。以上に説明したように、本実施の
形態によれば、正確に不良装置を検出することができ
る。それらについて、図6(a)〜(c)に示した、横軸
が歩留りテスト処理日時、縦軸が各製品ロットの歩留り
を示すグラフである。なお、このグラフでの符号は、図
5と同一部分には同一符号を付している。図6(a)〜
(c)を用いて、さらに説明する。ただし、図6(a)
は、全装置のデータであり、図6(b)は、ある工程の装
置1のデータであり、図9(c)は、ある工程の装置2
のデータである(ある工程が、装置1と装置2の2台の
装置に分担して処理されている)。
【0016】図6(a)に示した全装置のデータでは、
歩留りは時間的に徐々に上昇している。装置1はこのテ
スト処理期間の前半に多く使用されている。一方、装置
2は、テスト処理期間の後半で多く使用されていて、時
期によって装置の使用頻度が異なっている。このような
場合に、従来に行われていた不良装置検出方法では、装
置1と装置2の間に歩留り分布の差や平均歩留り差15
が存在するために、全体的に歩留りが低い前半に多く使
用されていた装置1が不良装置であると検出されてしま
うことになる。しかしながら、歩留まりテスト日時が中
後半の同じ日時の近辺の歩留りを比較すれば、両装置に
差はなく、明らかに虚報(誤検出)であることが分か
る。一方、本発明に実施の形態による不良装置検出方法
によれば、装置1の歩留まり分布が水平直線16近傍
に、また、装置2の歩留まり分布が水平直線17近傍に
表示されるので、水平直線を基準に比較すれば、両装置
の分布に差はなく、不良装置と誤って検出することはな
い。それにより、虚報を発することを確実に防止するこ
とができる。特に、長い期間にわたって見た場合に、製
品の出来映えに、時間的傾向が存在し、製造装置の使用
頻度が変わる時に起きやすい虚報を防ぐことができる。
【0017】なお、本発明の不良装置検出方法を半導体
装置の製造プロセスを構成している周知の製造装置のラ
インに適用した結果、不良な製造装置の検出を正確に行
うことが確認できた。 (第2の実施の形態)以下、本発明の第2の実施の形態に
ついて説明する。本実施の形態は、極端に歩留まりが悪
いサンプルを除外して不良装置の検出を行う点で第1の
実施の形態と異なっている。このように、極端に歩留ま
りの悪いサンプルを除外するのは、以下の理由による。
すなわち、製品の歩留まりは製造装置の性能の良し悪し
のみならず、人為的ミスなど他の要因が影響することも
ある。特に、極端に歩留まりが悪いような場合は、装置
の性能の問題というよりは、他の偶発的な要因が問題と
なっている場合が少なくない。そこで、極端に歩留まり
の悪いサンプルを取り除いて不良装置検出を行うことに
より、検出精度を高めることが可能となる。本実施の形
態に係る不良装置検出装置を概略構成を図7に示す。こ
の図に示されるように、不良装置検出装置70は、データ
入力部72、第1傾向算出部、第2傾向算出部76、補
正部78、データマイニング部80とを備えている。ま
た、不良装置検出装置70は、歩留まりデータ、歩留ま
りテスト日時データ及び処理履歴データが記録されてい
る不図示のデータベースとLAN等で接続されている。
【0018】ここでデータベースに記録されている内容
は、表3に示される。
【0019】
【表3】 表3中で、「歩留まり」の列に記載されている歩留まり
データは、ロットごとの製品の歩留まりを表している。
半導体チップの製造を例にとれば、1ロットから製造さ
れる半導体チップの最大の個数のうち、良品の割合が歩
留まりとなる。良否の判別は、半導体チップの製造なら
ば、例えば電気テスタ等で製造されたチップごとに電気
テストをすること等により可能である。半導体チップ
は、フォトリソグラフィー処理やエッチング処理等の複
数の処理を経て製造されたものであるから、ロットごと
に示される製造歩留まりは、複数種類の処理システムに
よる処理を経た被処理物(ロット)の出来栄えを数値で
示す出来栄え情報である。また表3中で、「歩留まりテ
スト日時」の列に記載されている歩留まりテスト日時デ
ータは、歩留まりを調べた日時をロットごとに示してい
る。上記例でいえば、電気テストを行った日時が歩留ま
りテスト日時データとなり、この被処理物が処理された
時期を示す情報である。また、表3中で「工程1」乃至
「工程N」の列に記載されている処理履歴データは、各
ロットが各工程において、いかなる装置により処理され
たかを示している。すなわち、工程によっては同等の機
能を有する複数の装置のいずれかの装置を用いて処理が
なされるから、これら装置のうちいずれの装置により処
理されたかを示す情報である。
【0020】半導体チップを製造する場合ならば、エッ
チング工程や成膜工程等の工程では、通常一台の装置の
みで処理がなされるわけではなく、複数の装置を用いて
大量の処理を実現する。処理履歴データは、そのロット
がどの装置により処理されたかがロットごとに示してい
る。これら各データは、データベースに日常的に蓄積・
記憶される。データ入力部72は、これらデータをデー
タベースから検索して不良装置検出装置70に入力させ
る機能を有する。第1傾向算出部74は、入力されたデ
ータに基づいて、歩留まりデータを従属変数、テスト日
時データを独立変数とする線形回帰として式で示される
関係式を算出する機能を有する。 y=ax+b・・・式10 ここで、yは歩留まりデータ、xは時間(歩留まりテス
ト日時データ)を示している。また、a、bは以下の式1
2、式14でそれぞれ算出される係数である。
【数4】
【数5】 ここで、nはサンプル数を示している。また、tiはi番
目のサンプル(ロット)のテスト日時データ、yiはi番
目のサンプル(ロット)の歩留まりデータを示してい
る。この回帰式は、時間xの関数として、出来栄えデー
タを最小二乗法に基き直線近似された関数である。
【0021】第2傾向算出部76は、式10で求まる歩留
まりy以下のサンプルを除外(すなわち歩留まりがati+
bより大きいサンプルに限定)して再度回帰式を算出す
る機能を有する。すなわち、i(i=1〜n)番目のサ
ンプルについて、 yi〉ati+b・・・式16 の条件を満たすサンプルに限定して、再び以下の数式で
示される回帰式を算出する機能を有する。 y=a2x+b2・・・式17 ここで、a2,b2は以下の式で表される。
【0022】
【数6】
【数7】 ここでn2は上記式16を満たすサンプル数を占めてい
る。また、ti,yiは、上記式を満たす各サンプルのうち
i番目のサンプル(ロット)のテスト日時データ、歩留
まりデータを示している。この第2の回帰式も、時間x
の関数として、出来栄えデータを最小二乗法に基き直線
近似した関数である。次いで補正部78は歩留まりデー
タyiを以下の式のようにyi'と補正する。 yi'=yi+a2(tn-ti)・・・式22 この工程により、第2の回帰式で示される出来栄えデー
タyは時間に対して一定となるように(すなわち時間軸
を横軸、出来栄えデータを縦軸とすると平らになるよう
に)y’に補正されることとなる。データマイニング部
80は第1の実施の形態に記載した機能と同等の機能を
有する。このように構成された不良装置検出装置70の
検出手順について、以下に示す。図8に検出のフローチ
ャートを示す。まず、処理ステップS1において、デー
タ入力部72が、データベースにアクセスして、同種類
の製品の全ロットの歩留まりデータ、テスト日時データ
及び処理履歴データを検索して抽出する。
【0023】次いで処理ステップS2において、第1傾
向算出部74が、抽出されたデータに基づいて傾向(回
帰式)を算出する。これにより式10で表される直線の線
形回帰式が算出される。図9は、線形回帰式を表したグ
ラフであり、縦軸は歩留まり、横軸はテスト日時を示し
ている。また、図中の黒点はサンプルを示している。第
1傾向算出部74により算出された回帰式は点線82で表
される。次いで、処理ステップS3において、第2傾向
算出部76が、第2の線形回帰式を算出する。まず、式
10で表される直線よりも図9のグラフにおいて上となる
サンプル、すなわち、yi〉ati+bの条件を満たすデータ
に限定して直線の回帰式を算出する。図9においては、
回帰式よりも歩留まりが下にあるサンプル84a、84b、8
4cを除外して第2の線形回帰式を算出する。算出された
線形回帰式を実線86で表す。次いで、処理ステップS4
において、補正部78が歩留まりデータの補正を行う。
図10は歩留まりデータの補正を示した図である。すなわ
ち、式22で表されるように歩留まりデータの補正を行
う。この補正により、時間の経過にともなう歩留まりの
上昇の影響を軽減することができる。視覚的には、図1
0において線形回帰式を示す実線86が水平となるよう
に白点で示される各サンプルを黒丸で示される値に補正
したこととなる。
【0024】その後処理ステップS5において、データマ
イニング部80がデータマイニングを行う。第1の実施
の形態と同様に不良装置の検出が行われる。たとえば、
工程1において用いられる複数の装置のうち、同一の装
置により処理されたロットを抽出し、各ロットの補正さ
れた歩留まりデータに基いて検定値を算出する。この検
定値の算出を工程1で用いられる各装置について行い、
検定値を比較すれば、工程1において最も歩留まり低下
に影響の大きい装置を特定することが出来る。検定値の
算出の一例としては、同一の装置により処理されたロッ
トに係るy’の和をロット数で割った値を検定値として
算出するものである。yi’は、出来栄えデータyiと、n
番目の出来栄えデータa2tn+b2と、時間tiにおける出来
栄えデータの近似値a2ti+b2との差との和であるから、
検定値は、処理がされた時期における出来栄えデータの
近似値及び出来栄えデータに基いて算出されたものとい
える。この場合でいえば、最も検定値の小さい装置が不
良装置とされる。また、各工程について検定値の算出を
行なえば、製品の製造において、最も歩留まり低下に影
響の大きい装置・工程を特定することが出来る。
【0025】なお、式16の要件を満たさず除外された
サンプルは、検定値の算出に用いない。その後、検出さ
れた不良装置の点検等を行うことで、製品の製造歩留ま
りの向上を図ることが可能となる。以上のようにして、
極端に歩留まりの悪いデータを排除して回帰式を算出し
たから、不良装置の検出精度を向上させることができ
る。そして検出された不良装置に適切な処置を行うこと
によって製品の製造歩留まりを向上させることが出来
る。ここで、本実施の形態に係る不良装置検出装置70
と従来の不良装置検出装置との違いを図を用いて説明す
る。図11は横軸が歩留まりテスト日時、縦軸が歩留ま
りを示しすグラフである。白点は補正前の各サンプルを
示している。この製品は、ある工程では装置1と装置2
の2台の装置で分担して処理されたとする。図11(a)
は装置1及び装置2により処理された製品の歩留まりを
示しており、図11(b)は装置1のみにより処理され
た製品の歩留まり、図11(c)は、装置2のみにより
処理された製品の歩留まりを示している。(b)と
(c)とを比較すると、装置1が期間の前半で多く使用
され、装置2が期間の後半で多く使用されており、使用
頻度が異なっていることがわかる(装置のメンテナンス
等をする場合や、後半に装置を新たに導入した場合等で
は、このように期間に応じて装置の使用頻度が異なる場
合がある)。
【0026】このような場合に、従来の不良装置検出で
は、単純に両装置の平均歩留まりを比較していた。した
がって、装置の平均歩留まりと、装置2の平均歩留まり
との差を比較していたが、(b)に示されるように前半
に頻繁に使用されていた装置1の方が平均歩留まり差1
で示されるだけ歩留まりが悪いため、不良装置と検出さ
れていた。しかし同じ日時近辺の歩留まりで見れば両者
の歩留まりに差はほとんどないので、装置1を不良装置
と検出することは適当でないことがわかる。一方本考案
による不良装置検出方法によれば、歩留まりデータを回
帰式に基き補正したのち検出処理を行うため、両者の分
布さはなくなり、誤って検出されることはなくなる。ま
た、第1の実施の形態で示される不良装置検出装置の場
合は、極端な低歩留まりデータ(90a、90b、90c)が
あると、回帰式がこれらのごく一部のデータに過剰にひ
きづられてしまう。その結果、白点で示される歩留まり
データ列が△で示される歩留まりデータ列のように過剰
に補正される。そのため、第2の回帰式に基き補正した
場合と比較して、平均歩留まり差2の分歩留まりが相違
する。従って、装置の性能を正確に反映したものとはい
えないデータに基づいて不良装置の検出が行われること
となる。
【0027】一方、本提案では第2傾向算出部76を設
けることで、これらの低歩留まりデータに影響されない
ように白点で示される歩留まりデータ列を黒点で示され
るデータ列のように補正することができる。この結果、
精度の良い不良装置の検出を行なうことが可能となる。
なお、変形例として極端に歩留まりの悪いデータのみな
らず、極端に歩留まりの良いデータを排除しても良い。
極端に歩留まりの良いデータが得られることは、そもそ
もまれであるが、装置の性能等以外の偶発的な原因で得
られたデータを排除することで、より精度の良い不良装
置検出を行うことができる。また、同等の機能を有する
複数の装置の性能を比較する場合に本発明は広く適用可
能であるから、必ずしも製造装置に限られず適用可能で
ある。また、データ取得期間は、2週間程度乃至数ヶ月
とデータの種類によって種々適用可能であるが、製品の
製造立ち上げ時に製造歩留まりが時間とともに急変する
ので効果が大きい。また、製品の種類ごとに表3に示さ
れるような歩留まりデータ、製造履歴データを取ること
も可能である。そうすれば、製品の種類ごとに不良装置
を検出することが可能となる。また、各装置ごとに検定
値が得られるから、製造歩留まりの悪い装置を検出する
のではなく、製造歩留まりの良い装置を検出することも
できる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、同等の機能を有する複
数の装置を用いて大量の製品の製造や処理をする際に、
いずれの装置が歩留まりや出来栄えに影響を与えている
かを検出することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る不良装置検出
装置の概略構成を示す機能ブロック図。
【図2】データマイニング手法の模式説明図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る不良装置検出
の手順を示すフロー図。
【図4】本発明の第1の実施の形態において歩留まりデ
ータと歩留まりテスト日時データの対応を示すグラフ。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る歩留まりデー
タ補正を説明するためのグラフ。
【図6】(a)〜(c)は、本発明の第1の実施の形態に
係る不良装置の検出を説明するためのグラフ。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る不良装置検出
装置の概略構成を示す機能ブロック図。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る不良装置検出
の手順を示すフロー図。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係り第1の回帰式を
示した図。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係り歩留まりデー
タの補正を示した図。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る不良装置検
出と従来例との比較を説明するための図。
【図12】従来の不良装置検出装置の構成を示すブロッ
ク図。
【図13】従来の不良装置検出のフロー図。
【図14】(a)〜(d)は、従来の不良装置検出装置の問
題点の説明図。
【符号の説明】
1...データ収集部、2...不良装置検出装置70、
3...データ入力部72、4...傾向算出部、5...補正
部78、6...データマイニング部80

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同等の機能を有する複数の装置のうちい
    ずれの装置により処理がされたかを示す処理履歴デー
    タ、その処理の出来栄えを数値で示す出来栄えデータ、
    その処理がされた時期を示す出来栄えテスト日時データ
    を各被処理物について入力する工程と、時間の関数とし
    て前記出来栄えデータの回帰式を算出する工程と、前記
    回帰式に基いて前記出来栄えに影響の大きい装置を特定
    する工程とを備えることを特徴とする不良装置検出方
    法。
  2. 【請求項2】 同等の機能を有する複数の装置のうちい
    ずれの装置により処理がされたかを示す処理履歴デー
    タ、その処理の出来栄えを数値で示す出来栄えデータ、
    その処理がされた時期を示す出来栄えテスト日時データ
    を各被処理物について入力する工程と、時間の関数とし
    て前記出来栄えデータの回帰式を算出する工程と、前記
    回帰式で示される出来栄えデータが時間に対して一定に
    なるように前記各出来栄えデータを補正する工程と、デ
    ータマイニング手法により出来栄えに影響の大きい前記
    装置を特定する工程とを備えることを特徴とする不良装
    置検出方法。
  3. 【請求項3】 同等の機能を有する複数の装置のうちい
    ずれの装置により処理がなされたかを示す処理履歴デー
    タ、その処理の出来栄えを示す出来栄えデータ、その処
    理がされた時期を示す出来栄えテスト日時データを各被
    処理物について入力する工程と、時間の関数として前記
    出来栄えデータの第1の回帰式を算出する工程と、前記
    第1の回帰式で表される前記出来栄えより大きい出来栄
    えデータを有する被処理物に限定して、時間の関数とし
    て前記出来栄えデータの第2の回帰式を算出する工程
    と、前記第2の回帰式で示される出来栄えデータが時間
    に対して一定になるように前記各出来栄えデータを補正
    する工程と、データマイニング手法により出来栄えに影
    響の大きい前記装置を特定する工程とを備えることを特
    徴とする不良装置検出方法。
  4. 【請求項4】 同等の機能を有する複数の装置のうち性
    能の悪い装置を検出する不良装置検出方法において、被
    処理物がいずれの装置により処理されたかを示す情報、
    前記被処理物がいつ処理されたかを示す情報、前記被処
    理物の処理の出来栄えを数値で示す出来栄え情報を、前
    記被処理物ごとに蓄積する工程と、時間の関数として前
    記出来栄え情報の近似関数を算出する近似関数算出工程
    と、同一の前記装置により処理された複数の前記被処理
    物について、前記近似関数に基き算出される、処理がさ
    れた時期における近似値及び前記出来栄え情報に基いた
    検定値の算出を前記各装置ごとに行なう検定値算出工程
    と、前記装置間における前記検定値に基いて性能の悪い
    装置を検出する工程とを備えることを特徴とする不良装
    置検出方法。
  5. 【請求項5】 被処理物に複数種類の処理を施す処理シ
    ステムであって、少なくとも2種類の処理については、
    この処理を行う機能を有する複数の装置を備え、この複
    数の装置のうちから1の装置を選択してその処理を行う
    処理システムの中で、いずれの処理におけるいずれの装
    置が前記被処理物の出来栄えに悪影響を与えているかを
    検出する不良装置検出方法において、前記処理システム
    による処理を経た被処理物の出来栄えを数値で示す出来
    栄え情報、この被処理物がいずれの前記装置により処理
    されたかを前記処理ごとに示す情報、この被処理物が処
    理された時期を示す情報を前記被処理物ごとに記憶する
    工程と、時間の関数として前記出来栄え情報の近似関数
    を算出する近似関数算出工程と、同一種類の前記処理に
    おいて同一の前記装置により処理された複数の被処理物
    について、前記近似関数に基き算出される、処理がされ
    た時期における近似値及び前記出来栄え情報に基いた検
    定値の算出を前記各装置ごとに行なう検定値算出工程
    と、前記処理間および前記装置間における前記検定値に
    基づいて、いずれの前記処理におけるいずれの前記装置
    が前記処理結果に悪影響を与えているかを検出する工程
    とを備えることを特徴とする不良装置検出方法。
  6. 【請求項6】 前記近似関数算出工程は、全ての前記被
    処理物の前記出来栄え情報に基いて近似する直線または
    曲線を算出する第1工程と、処理がされた時期における
    前記近似値より大きい出来栄え情報を有する前記被処理
    物に限定して、再度前記出来栄え情報を近似する直線ま
    たは曲線を算出する第2工程とを備え、前記検定値算出
    工程における前記関数は、この第2工程で算出された関
    数であることを特徴とする請求項4または5のいずれか
    記載の不良装置検出方法。
  7. 【請求項7】 同等の機能を有する複数の装置のうちい
    ずれの装置によりその工程における処理がなされたかを
    示す処理履歴データ、その処理の出来栄えを数値で示す
    出来栄えデータ、その処理がされた日時を示す出来栄え
    テスト日時データを入力する入力手段と、時間の関数と
    して前記出来栄えデータの回帰式を算出する傾向算出手
    段と、前記回帰式で示される前記出来栄えデータが時間
    に対して一定値となるように前記各出来栄えデータを補
    正する補正手段と、データマイニング手法により出来栄
    えに影響の大きい前記工程及び前記装置を特定するデー
    タマイニング手段とを備えることを特徴とする不良装置
    検出装置。
  8. 【請求項8】 同等の機能を有する複数の装置のうちい
    ずれの装置によりその工程における処理がなされたかを
    示す処理履歴データ、その処理の出来栄えを数値で示す
    出来栄えデータ、その処理がされた日時を示す出来栄え
    テスト日時データを各被処理物について入力する入力手
    段と、時間の関数として前記出来栄えデータの第1の回
    帰式を算出する第1傾向算出手段と、前記第1の回帰式
    で近似される前記出来栄えデータより大きい出来栄えデ
    ータを有する前記被処理物に限定して、再度時間の関数
    として前記出来栄えデータの第2の回帰式を算出する第
    2傾向算出手段と、前記第2の回帰式で示される前記出
    来栄えデータが時間に対して一定値となるように前記各
    出来栄えデータを補正する補正手段と、データマイニン
    グ手法により出来栄えに影響の大きい前記工程及び前記
    装置を特定するデータマイニング手段とを備えることを
    特徴とする不良装置検出装置。
  9. 【請求項9】 同等の機能を有する複数の装置のうち性
    能の悪い装置を検出するためのコンピュータ読み取り可
    能なプログラムにおいて、被処理物がいずれの装置によ
    り処理されたかを示す情報、前記被処理物がいつ処理さ
    れたかを示す情報、前記被処理物の処理の出来栄えを数
    値で示す出来栄え情報を、前記被処理物ごとに記憶させ
    る処理と、時間の関数として前記出来栄え情報の近似関
    数を算出する処理と、同一の前記装置により処理された
    複数の被処理物について、前記近似関数に基き算出され
    る、処理がされた時期における近似値及び前記出来栄え
    情報に基いた検定値の算出を前記各装置ごとに行なう処
    理と、前記装置間における前記検定値に基づいて性能の
    悪い装置を検出する処理とをコンピュータに実行させる
    ためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
  10. 【請求項10】 複数の処理を経て製品を製造する製品の
    製造方法であって、少なくとも1種類の処理について
    は、この処理を行う機能を有する複数の装置のうちから
    1の装置を選択してその処理を行う製品の製造方法にお
    いて、被処理物がいずれの装置により処理されたかを示
    す情報、前記被処理物がいつ処理されたかを示す情報、
    前記被処理物の処理の出来栄えを数値で示す出来栄え情
    報を、前記被処理物ごとに蓄積する工程と、時間の関数
    として前記歩留まりの近似関数を算出する工程と、同一
    の前記装置により処理された複数の被処理物について、
    前記近似関数に基き算出される、処理がされた時期にお
    ける近似値及び前記出来栄え情報に基いた検定値の算出
    を前記各装置ごとに行なう工程と、前記装置間における
    前記検定値に基づいて、いずれの前記処理におけるいず
    れの前記装置が歩留まりに悪影響を与えているかを検出
    する工程と、前記検出の結果に基づいて、改善処理を行
    なう工程とを備えることを特徴とする製品の製造方法。
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