JP2002323430A - 走査型プローブ顕微鏡、カンチレバーカセット、カンチレバーの供給方法および状態管理方法 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡、カンチレバーカセット、カンチレバーの供給方法および状態管理方法

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JP2002323430A
JP2002323430A JP2001127857A JP2001127857A JP2002323430A JP 2002323430 A JP2002323430 A JP 2002323430A JP 2001127857 A JP2001127857 A JP 2001127857A JP 2001127857 A JP2001127857 A JP 2001127857A JP 2002323430 A JP2002323430 A JP 2002323430A
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裕一 国友
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榑沼  透
Yoshiyuki Nagano
好幸 永野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取扱い、状態検出、管理が容易であり、走査
型プローブ顕微鏡において探針の自動交換と自動管理、
さらに自動測定を可能にし、測定を効率よく測定できる
走査型プローブ顕微鏡およびカンチレバーカセットを提
供する。 【解決手段】 試料台29の試料の表面に探針12が向
くようにカンチレバー装着部にカンチレバー13を装着
し、試料と探針の間に生じる物理量を保持しながら探針
で試料表面を走査して試料表面を測定する走査型プロー
ブ顕微鏡であり、試料台に設けたカンチレバーカセット
設置ポート31,32と、カンチレバーカセット設置ポ
ートに、カンチレバー取出し可能状態で設置され、複数
のカンチレバーを保管するカンチレバーカセット10
と、カンチレバーカセットに保管された複数のカンチレ
バーのうち1つを取り出す取出し装置とを備え、カンチ
レバーカセットとしてメーカから提供されたそのものが
用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型プローブ顕
微鏡、カンチレバーカセット、カンチレバーの供給方法
および状態管理方法に関し、特に、原子間力顕微鏡等の
走査型プローブ顕微鏡に適用されるカンチレバーカセッ
ト、探針を有するカンチレバーの供給方法および状態管
理方法、さらに探針の自動交換および自動管理が可能な
走査型プローブ顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】原子間力顕微鏡等の走査型プローブ顕微
鏡は、近年、主に、配線や半導体デバイスが表面に作ら
れる基板(半導体基板)の当該表面の微細な凹凸形状を
測定し観察するのに利用されている。走査型プローブ顕
微鏡の代表的構成および測定方法は次の通りである。
【0003】試料台に取り付けられた試料の表面に対し
てカンチレバーを接近させ、カンチレバーの先端に設け
られた探針の先端を試料表面に向けて配置する。カンチ
レバーはレバー状の曲がりやすいスプリング部材で作ら
れており、その基端は微動素子等の移動機構に固定され
ている。この微動素子は、探針が試料表面を走査して測
定を行うとき試料表面に対する探針の高さ位置を一定に
保持するための移動素子である。先端の探針の高さ位置
は、試料表面に対して、探針と試料表面の間で生じる原
子間力等の物理量が所定値になるように保持されてい
る。試料表面の測定では測定領域を探針で走査する。試
料表面を探針で走査するとき、上記のように物理量が作
用するので、試料表面の凹凸状態に応じてカンチレバー
がたわみ変形しまたはねじれ変形する。カンチレバーの
たわみ変形とねじれ変形の変位量を例えば光てこ式光学
検出装置で検出し、この検出信号を用いて探針と試料表
面の距離を一定値に保持するように探針(カンチレバ
ー)の高さ方向(Z軸方向)を調整する上記微動素子の
伸縮動作をフィードバックサーボ制御部で制御する。こ
の制御部から出力する制御信号に基づいて、試料表面の
凹凸形状に関する情報を得る。この凹凸形状に関する情
報と走査範囲に関する情報に基づいて画像信号を作成
し、表示部の画面に画像を表示する。これによって、試
料表面の凹凸形状が測定される。
【0004】上記の走査型プローブ顕微鏡は、代表的
に、半導体製造工程における検査工程に設けられる。半
導体製造工程の検査工程では、量産的工程の一部である
ので、継続的に半導体基板の検査が行われる。走査型プ
ローブ顕微鏡による半導体基板の測定が長く継続される
と、カンチレバーの探針は損傷し、摩耗し、汚れを生じ
る。その結果、走査型プローブ顕微鏡の測定性能を低下
させる。カンチレバーの探針が劣化すると、測定結果に
悪い影響を与え、多大な影響を及ぼす。走査型プローブ
顕微鏡の測定性能を高めるには、カンチレバーを交換す
ることが必要となる。
【0005】走査型プローブ顕微鏡の上記問題を解決す
る従来技術として、特表2001−500958号公報
(公表特許公報)と特開2000−171472号公報
に開示される発明がある。
【0006】特表2001−500958号公報は、走
査型プローブ顕微鏡においてプローブ(探針)交換を自
動的に行う構成を開示する。この構成では、図4Aと図
4Bに示されかつ第18頁から第20頁に記載されるよ
うに、複数のプローブ(4)(カンチレバー(6)の先
端に設けられる)がプローブ保管カセット(22)に装
着されている。プローブ保管カセット(22)はXY並
進運動ステージ(24)に装着される。走査型プローブ
顕微鏡のスキャナの先端にはプローブマウント(32)
が設けられ、このプローブマウントはプローブを取り付
けるためのピックアップ機構を備えている。ピックアッ
プ機構としては例えばエアー吸引を利用した構成が示さ
れている。上記の構成に従えば、メーカの工場から出荷
されたプローブは、ユーザの走査型プローブ顕微鏡にお
いてプローブ保管カセットに人手により並べ替えてセッ
トされ、測定が開始された後においては、プローブ保管
カセットに保管された複数のプローブの中から任意のも
のをスキャナのピックアップ機構によってプローブマウ
ントに取り付け、測定を行う。測定の最中に、プローブ
を交換する必要が生じたときには、再度、スキャナをプ
ローブ保管カセットの箇所に移動させ、取り付け状態の
プローブをプローブ保管カセットの所定の箇所に戻し、
必要なプローブを同様にしてピックアップ機構によって
プローブマウントに取り付ける。こうして走査型プロー
ブ顕微鏡での測定中にプローブ交換を自動的に行うこと
ができる。
【0007】特開2000−171472号公報も、同
様に、プローブの自動交換を行える構成を備えた走査型
プローブ顕微鏡を開示する。例えば図1と図2に示され
るように、試料(S)が置かれたステージ(7)におい
て試料の側部に沿って交換用と使用済み用のプローブホ
ルダ保持部(71,72)が設けられている。交換用プ
ローブホルダ保持部(71)には、プローブ(5)を保
持するプローブホルダ(3)が複数置かれている。プロ
ーブホルダは上面に立った状態の2本のピンを有し、下
面側に探針を備えている。探針は下方を向いた状態でセ
ットされている。保持部(71,72)に対して上方位
置にてヘッド(2)が設けられる。プローブホルダ保持
部(71,72)とヘッド(2)との位置合わせはステ
ージ(7)の移動によって行われる。交換用プローブホ
ルダ保持部から適宜に1つのプローブホルダにヘッド
(2)を上方より押付け、当該プローブホルダはヘッド
にピンを差し込んで取り付けられ、測定が行われる。使
用済みのプローブホルダは、プローブホルダ自体の形状
とホルダ係止部の構造に基づいて、保持部(72)に置
かれる。この文献による走査型プローブ顕微鏡において
も、こうして測定中にプローブ交換を自動的に行うこと
ができる。なおこの走査型プローブ顕微鏡でも、工場か
ら出荷されたプローブは、ユーザにおいて人手による並
べ替えて交換用プローブホルダ保持部にセットされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述の2つの公報に記
載された走査型プローブ顕微鏡では測定最中に探針を自
動交換できる構成を有している。いずれも複数の探針を
備える保管部(プローブ保管カセット(22)または交
換用プローブホルダ保持部(71))を有しており、こ
の保管部から探針を自由に取り出して用いるように構成
されている。しかしながら、上記の走査型プローブ顕微
鏡によるシステムでは、次のような問題が提起される。
【0009】探針付きカンチレバーは消耗品であるの
で、それ自体、走査型プローブ顕微鏡の本体とは別に、
メーカの工場で製造されかつ出荷される。カンチレバー
が工場から出荷されるとき、カンチレバーは、複数のカ
ンチレバーがセット状態にてカセット容器に収容されて
いる。このとき、カセット容器内に収容された複数のカ
ンチレバーは、通常、探針を上向きにして置かれてい
る。従って、ユーザでカンチレバーを購入したときに
は、探針の先端が上向きで収容されたカセット容器を手
に入れることになる。次にユーザにおいて、購入したカ
ンチレバーのカセット容器から、走査型プローブ顕微鏡
のカンチレバーの保管部にカンチレバーを取り付けるに
は、作業者は、カセット容器内の複数のカンチレバーを
1つずつ取出し、探針が下向くようにカンチレバーを反
転させて、取り付ける必要が生じる。前述の2つの文献
に記載された走査型プローブ顕微鏡のいずれの場合に
も、作業者によるピンセット等を用いた手作業(取分け
作業、反転作業)を行うことによって、カンチレバーを
並べ替えるという人為的な作業が必ず行われる。
【0010】従来の走査型プローブ顕微鏡による探針
(カンチレバー)の自動交換システムでは、必ず、ユー
ザにおいて工場出荷のカセット容器から走査型プローブ
顕微鏡に設けられた探針保管部へのカンチレバーの並べ
替えという人手による作業が入るために、作業ミスが生
じやすく、作業者による取付け精度のバラツキ、作業時
間の延長化、作業効率の低下という問題が提起される。
【0011】さらに前述のごとく人手によるカンチレバ
ーの並べ替えという工程が入ることにより、並べ方に作
業者に依存する任意性が生じ、カンチレバーを厳密に管
理することができないという問題が起きる。従って、個
々のカンチレバーの状態を測定前に必ず評価しなければ
ならない。すなわち、カンチレバーを走査型プローブ顕
微鏡の取付け部(カンチレバーホルダ)に取り付けた後
でしか、状態評価を行うことができないという不具合が
生じる。さらに走査型プローブ顕微鏡のカンチレバーホ
ルダからカンチレバーを外すと、個々の状態を管理する
のがいっそう困難になってくるという問題も提起され
る。
【0012】本発明の目的は、上記の課題を解決するこ
とにあり、取扱い、状態検出、管理が容易であり、走査
型プローブ顕微鏡において探針の自動交換と自動管理、
さらに自動測定を可能にするカンチレバーカセットを提
供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、探針の自動交換およ
び自動管理を行えることを企図したカンチレバーの供給
方法および状態管理方法を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、探針の自動交換およ
び自動管理を行うことができ、自動測定を可能にして効
率よく測定することができる走査型プローブ顕微鏡を提
供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る走査型プロ
ーブ顕微鏡、カンチレバーカセット、カンチレバーの供
給方法および状態管理方法は、次のように構成される。
【0016】本発明に係る走査型プローブ顕微鏡(請求
項1に対応)は、試料台に取り付けられた試料に対して
その表面に探針が向くようにカンチレバー装着部にカン
チレバーを装着し、試料と探針の間に生じる物理量を保
持しながら探針で試料の表面を走査して試料表面を測定
するようにした走査型プローブ顕微鏡であり、試料台の
少なくとも1箇所に設けたカンチレバーカセット設置ポ
ートと、カンチレバーカセット設置ポートに、カンチレ
バー取出し可能状態で設置され、複数のカンチレバーを
保管するカンチレバーカセットと、カンチレバーカセッ
トに保管された複数のカンチレバーのうち1つのカンチ
レバーを取り出す取出し装置とを備え、カンチレバーカ
セットとしてメーカ(製造者または製造会社)から提供
されたそのものが用いられ、かつ測定中にカンチレバー
の自動交換が行われるように構成されている。
【0017】上記の構成において、好ましくは、カンチ
レバーカセット設置ポートにおけるカンチレバーカセッ
トの設置の有無を検出する第1検出手段と、カンチレバ
ーカセットに保管される複数のカンチレバーの各々の有
無を個別に検出する第2検出手段と、カンチレバー装着
部におけるカンチレバーの装着の有無を検出する第3検
出手段とを備え、上記の第1から第3の検出手段から出
力される検出信号に基づいて装置状態を遷移させるよう
に構成される(請求項2に対応)。
【0018】上記の構成において、好ましくは、カンチ
レバーカセットでカンチレバーは探針を下向きにして保
管される(請求項3に対応)。
【0019】上記の構成において、好ましくは、カンチ
レバーカセットを2つまたはそれ以上設置できるように
2つまたはそれ以上のカンチレバーカセット設置ポート
を設け、カンチレバーカセットごとでカンチレバーの種
類を異ならせるように構成される(請求項4に対応)。
【0020】本発明に係るカンチレバーカセット(請求
項5に対応)は、試料の表面に探針が向くようにカンチ
レバーを設け、試料と探針の間に生じる物理量を保持し
ながら探針で試料の表面を走査して試料表面を測定する
ように構成された走査型プローブ顕微鏡に用いられるカ
ンチレバーカセットであり、走査型プローブ顕微鏡に設
けられたカンチレバーカセット設置ポートに、カンチレ
バー取出し可能状態で設置され、複数のカンチレバーを
探針を下向きにして保管し、メーカから提供されたその
ものが用いられ、走査型プローブ顕微鏡による測定中に
カンチレバーの自動交換を可能にするように構成され
る。
【0021】上記の構成において、好ましくは、メーカ
の工場出荷時においてカンチレバー搬送用に用いられ、
カンチレバーを保護するカバー部材を備えることを特徴
とする(請求項6に対応)。
【0022】上記の構成において、好ましくは、保管さ
れる複数のカンチレバーの状態に関する情報を記憶する
メモリを備えることを特徴とする(請求項7に対応)。
【0023】本発明に係るカンチレバーカセットの供給
方法(請求項8に対応)は、試料の表面に探針が向くよ
うにカンチレバーを設け、試料と探針の間に生じる物理
量を保持しながら探針で試料の表面を走査して試料表面
を測定するように構成された走査型プローブ顕微鏡に用
いられかつ複数のカンチレバーを保管するためのカンチ
レバーカセットの供給方法であり、メーカから提供され
たカンチレバーカセットを、人手による並べ替え作業を
経ることなく、走査型プローブ顕微鏡に設けられたカン
チレバーカセット設置ポートに、カンチレバー取出し可
能状態で設置され、走査型プローブ顕微鏡による測定中
にカンチレバーの自動交換、および複数のカンチレバー
の各々の状態管理を可能にした方法である。
【0024】上記の方法において、好ましくは、複数の
カンチレバーは、メーカの工場出荷時からカンチレバー
カセットにおいて探針を下向きにして保管されることを
特徴とする(請求項9に対応)。
【0025】本発明に係るカンチレバーの状態管理方法
(請求項10に対応)は、試料台に取り付けられた試料
の表面に探針が向くようにカンチレバー装着部にカンチ
レバーを装着し、試料と前記探針の間に生じる物理量を
保持しながら探針で試料の表面を走査して試料表面を測
定するようにした走査型プローブ顕微鏡で用いられるカ
ンチレバーの状態管理方法であり、走査型プローブ顕微
鏡は、試料台の少なくとも1箇所に設けたカンチレバー
カセット設置ポートと、カンチレバーカセット設置ポー
トに、カンチレバー取出し可能状態で設置され、複数の
カンチレバーを保管するカンチレバーカセットと、カン
チレバーカセットに保管された複数のカンチレバーのう
ち1つのカンチレバーを取り出す取出し装置と、カンチ
レバーカセット設置ポートにおけるカンチレバーカセッ
トの設置の有無を検出する第1検出手段と、カンチレバ
ーカセットに保管される複数のカンチレバーの各々の有
無を個別に検出する第2検出手段と、カンチレバー装着
部におけるカンチレバーの装着の有無を検出する第3検
出手段とを備え、上記において、走査型プローブ顕微鏡
のデータ処理部で、第1から第3の検出手段から出力さ
れる検出信号に基づいて、複数のカンチレバーの個々の
状態を管理し、装置状態を管理し、装置の状態遷移を決
めるようにした方法である。
【0026】上記の方法において、好ましくは、複数の
カンチレバーの個々の状態に関するデータを保存するデ
ータベースを備え、必要に応じて前記複数のカンチレバ
ーの各々の状態に関するデータを使用することを特徴と
する(請求項11に対応)。
【0027】
【作用】本発明では、走査型プローブ顕微鏡で使用され
る探針付きカンチレバーに関して、メーカの工場出荷時
に複数のカンチレバーを収容する専用のカンチレバーカ
セットで保管を行うように構成している。このカンチレ
バーカセットでは、カンチレバーは、専用のカンチレバ
ーホルダを備えた状態で先端の探針を下向き状態で配置
して保管されている。このカンチレバーカセットは、ユ
ーザにおいて、そのカセットカバーを除去したカンチレ
バー取出し可能状態にて走査型プローブ顕微鏡にそのま
ま設置される。ユーザの走査型プローブ顕微鏡において
は、工場で出荷されたカンチレバーカセットを、カンチ
レバーカセット設置ポートに設置するだけで直ぐに測定
中に探針の自動交換可能なものとして測定に使用するこ
とができる。当該カンチレバーカセットによれば、ユー
ザの作業者は、カンチレバーカセットにおけるカンチレ
バーの探針が最初から下向き(反転状態)で供給される
ので、カンチレバーの取分けおよび反転作業等を行うこ
となく、購入したカンチレバーをカンチレバーカセット
のままにて専用のカンチレバーカセット設置ポートに取
り付けるだけでよい。取扱いが非常に便利であり、測定
作業を効率化できる。
【0028】上記によりカンチレバーの交換に要する時
間が短縮され、走査型プローブ顕微鏡の測定停止時間を
短縮することが可能となる。他方、工場出荷時における
基準に基づいてカンチレバーをカンチレバーカセットに
取り付けているので、人手による並べ替えを介さないこ
とにより従来から作業のバラツキの問題を解消できる。
こうして装置の安定状態を向上し、作業者に依存する測
定精度の不安定性を解消することが可能となる。
【0029】カンチレバーカセット設置ポートにおける
カンチレバーカセットの設置の有無を検出する第1検出
手段(設置ポート在荷センサに対応)と、カンチレバー
カセットに保管される複数のカンチレバーの各々の有無
を個別に検出する第2検出手段(カンチレバー検出装置
に対応)と、カンチレバー装着部におけるカンチレバー
の装着の有無を検出する第3検出手段(吸着センサに対
応)とを備え、上記の第1から第3の検出手段から出力
される検出信号に基づいて装置状態を遷移させるように
したため、各カンチレバーの状態、走査型プローブ顕微
鏡の装置の状態を的確に把握することができる。これに
より探針の破損等の作業者の誤操作を防止することがで
きる。さらにはカンチレバーカセットに保管された複数
のカンチレバーの状態に関する情報(探針の摩耗、交換
時期、限界時期等)を個別に管理することが可能とな
る。上記の装置状態、カンチレバーの状態に関する情報
をデータベースで管理することにより、走査型プローブ
顕微鏡装置を効率よく、適切に作動させることが可能と
なる。
【0030】前述の特徴を有するカンチレバーカセット
を用いることによりカンチレバーごとのデータベースを
作ることができるため、個々のカンチレバーの状態管理
機能を有した走査型プローブ顕微鏡装置を提供すること
が可能となる。カンチレバーを個々に管理することによ
り、作業者がカンチレバーの交換寿命に至っていないカ
ンチレバーを取外したい場合、別の種類のカンチレバー
に交換したい場合、以前使用したカンチレバーを再度使
用したい場合などに、個々のカンチレバーの状態を的確
に把握することができる。
【0031】上記の把握を行うことができるので、作業
者が変わったときにもその状態を把握することを容易に
行える。これによりカンチレバーの無駄をなくすことが
できる。
【0032】カンチレバーカセット設置ポートを複数備
えるときには、各ポートにデータベースを割り当てて管
理を行うことができる。これにより、測定試料、用途ご
と、によってカンチレバーの使い分けが可能となり、種
類の異なる試料、種類の異なるカンチレバーを用いて別
々の測定方法により、探針の自動交換を行いながら、連
続的に測定を行うことができる。
【0033】さらに、現在、測定で使用中のカンチレバ
ーに関して、リアルタイムで走行距離、コンタクト回
数、摩耗率を把握し、交換時期、または限界時期になっ
たときに、警告表示(アラーム表示等)を行い、作業者
に知らせるように構成することもできる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0035】実施形態で説明される構成、形状、大きさ
および配置関係については本発明が理解・実施できる程
度に概略的に示したものにすぎず、また数値および各構
成の組成(材質)については例示にすぎない。従って本
発明は、以下に説明される実施形態に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を
逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【0036】図1と図2に基づいて本発明に係る走査型
プローブ顕微鏡に用いられるカンチレバーカセットを説
明する。図1はカンチレバーカセットの平面図であり、
上側のカセットカバーを取り除いて内部状態を示してお
り、図2は図1中のA−A線断面を示している。ただし
図2では、カセットカバーが取り付けられた状態で示さ
れている。また走査型プローブ顕微鏡としては、例えば
原子間力顕微鏡を想定している。
【0037】カンチレバーカセット10は平面形状が例
えば正方形であり、側面形状は所望の厚みを有した平板
状の部材で作られている。当該正方形の一辺は、例えば
50mmの長さを有している。カンチレバーカセット1
0はカセット台10aとカセットカバー10bから成
り、材質的には所要の強度を有するプラスチック材ある
いは樹脂材等によって形成されている。カセット台10
aの上面には、例えば16個のカンチレバー11を配置
する配置部が形成が形成されている。先端に探針(プロ
ーブ)12を有するカンチレバー11は、カンチレバー
ホルダ13に固定されている。「カンチレバー」は、元
々先端に探針12を有するように形成されるものであ
り、探針付きカンチレバーであり、実質的に「探針」と
同等の意味を有する。カンチレバーホルダ13の平面形
状は好ましくは正方形であり、比較的に大きな面積を有
している。カンチレバー11と探針12の形態および機
能は従来のものと同じである。カンチレバーホルダ13
は本実施形態固有の専用のものである。カセット台10
aにおけるカンチレバーの配置部は、カンチレバーホル
ダ13の形状に対応させて凹所として形成されている。
図2から明らかなように、カンチレバーホルダ13の前
部の下面にカンチレバー11は取り付けられ、探針12
の先端が下向きになるようにしてカンチレバー11およ
びカンチレバーホルダ13は置かれている。カセット台
10aの上面に形成された16個の凹所の各々でカンチ
レバーホルダ13が収納3に保管され、同一姿勢および
同一方向に並べて配列されている。
【0038】カセット台10aには、好ましくは、カン
チレバーホルダ13が収容される凹所に対応する底部に
貫通穴14が形成される。貫通孔14は、カンチレバー
カセット10に保管されるカンチレバー11の数に応じ
た数の分だけ形成されている。なお貫通孔14を設ける
ことは必ずしも必要ではない。
【0039】カンチレバーカセット10は、上記構造を
有する16個の探針12が上記のごとき収容状態で工場
から出荷される。カンチレバーカセット10では、カセ
ットカバー10bが設けられているため、カンチレバー
ホルダ13すなわちカンチレバー11と探針12は固定
され保護される。
【0040】またカンチレバーカセット10がメーカの
工場から出荷される段階において、製造されたカンチレ
バー11(探針12)およびカンチレバーカセット10
はそれぞれ製造番号が付され、かつ所定の順序でカンチ
レバーカセット10に並べられるので、カンチレバーカ
セット10ごとに保管されるカンチレバー11に関する
データを管理することができる。
【0041】走査型プローブ顕微鏡を利用するユーザが
それに使う探針を購入するとき、ユーザは16個の探針
(ホルダ付きカンチレバー)が保管された上記のカンチ
レバーカセット10を購入する。ユーザの作業者がカン
チレバーカセット10を取得し、走査型プローブ顕微鏡
に新しい探針を装着するときには、カンチレバーカセッ
ト10から探針を取出して並び替えることなく、カンチ
レバーカセット10ごと走査型プローブ顕微鏡の装置に
取り付ける。具体的には、カセットカバー10bを取り
除いた状態でカセット台10aが、走査型プローブ顕微
鏡の装置のステージユニットの所定のカセット設置ポー
トにそのまま設置される。走査型プローブ顕微鏡の装置
に、新品の探針を備え付けるときにカンチレバーカセッ
ト10から探針(カンチレバー)を取り出して並べるか
える必要がないので、途中に人手による作業が加わらな
い。
【0042】図3に走査型プローブ顕微鏡の装置のカン
チレバーカセット10を取り付ける部分に関係する要部
を示す。図3では、詳しくは走査型プローブ顕微鏡のス
テージユニットのみが示される。走査型プローブ顕微鏡
の装置では、通常、試料搬送機構、測定部、信号または
データ処理用PC(パーソナル・コンピュータ、情報処
理装置)、入力装置、表示装置等が設けられているが、
説明の便宜上、図示を省略している。
【0043】図3で、21はXYステージであり、22
はZステージである。XYステージ21は水平面(XY
平面)上で試料を移動させる機構であり、Zステージ2
2は垂直方向に試料を移動させる機構である。Zステー
ジ22はXYステージ21の上に搭載されて取り付けら
れる。
【0044】XYステージ21は、Y軸方向に向けて配
置された平行な2本のY軸レール23とY軸モータ24
とY軸駆動力伝達機構25から成るY軸機構部と、X軸
方向に向けて配置された平行な2本のX軸レール26と
X軸モータ27とX軸駆動力伝達機構28から成るX軸
機構部とから構成されている。上記XYステージ21に
よって、Zステージ22はX軸方向またはY軸方向に任
意に移動させられる。またZステージ22には、試料台
29をZ軸方向に昇降させるための駆動機構が付設され
ている。図3では、当該駆動機構は隠れており、図示さ
れていない。試料台29の上には試料を固定するための
機構30が設けられる。この場合には、試料はウェハで
あるので、固定機構30はウェハチャックである。ウェ
ハチャック30には、通常、機械式、吸着や静電等の作
用を利用したチャック機構が利用される。
【0045】上記構成において、さらに、試料台29の
1つの側辺に沿って並べられた好ましくは2つのカセッ
ト設置ポート31,32が設けられている。カセット設
置ポートの取付け位置は、図示されたものに限定されな
い。
【0046】図4はカセット設置ポート31,32の部
分を拡大して示した部分平面図である。カセット設置ポ
ート31,32の各々には1つのカンチレバーカセット
10−1,10−2が装着されている。カンチレバーカ
セット10−1,10−2の構成は、図1と図2に基づ
いて説明したカンチレバーカセット10であって、カセ
ットカバー10bが取り除かれたものの構成と同じであ
る。換言すれば、工場から出荷されたカンチレバーカセ
ットが、カセットカバー10bを取り除かれ、かつ16
個のカンチレバーを保管したカセット台10aの状態
で、そのまま装着される。厳密にはカセット台である
が、概念として、カンチレバーカセット10−1、10
−2として説明する。ここでは、2つのカンチレバーカ
セットを区別するために異なる符号を付している。カセ
ット設置ポート31,32の各構成は同じであるので、
以下では、カセット設置ポート31に関して説明する。
【0047】工場で出荷され、ユーザに取得されたカン
チレバーカセット10−1は、ユーザにおける作業者に
よって、カセットカバー10bが外された状態でカセッ
ト設置ポート31に取り付けられる。カンチレバーカセ
ット10−1がカセット設置ポート31に取り付けられ
ると、設置ポート在荷センサ41によってカンチレバー
カセット10−1の有無が検出され、カンチレバーカセ
ット10−1が存在する状態では、在荷センサ用発光素
子(LED)42が点灯状態になる。設置ポート在荷セ
ンサ41と在荷センサ用発光素子42は、よく知られた
電気回路で構成される。また在荷センサ用発光素子42
の発光状態は、走査型プローブ顕微鏡の装置の外部ケー
スの外側からよく視認できるように設定されている。
【0048】またカセット設置ポート31にはカンチレ
バー検出装置(または探針検出装置)43が付設され
る。カンチレバー検出装置43は、カセット設置ポート
31に取り付けられたカンチレバーカセット10−1に
保管される16個のカンチレバ11の各々を個別に識別
してその有無、使用状態等を検出する機能を有した検出
装置である。具体的な構成としては、任意な構成を採用
することができるが、代表的な構成としては、次の通り
である。カセット設置ポート31に設置されたカンチレ
バーカセット10−1の下方に16個のカンチレバーの
それぞれに対応させて発光・受光部を備えるようにす
る。この発光・受光部は、自身の発光した光を前述の貫
通孔14を通して各カンチレバーのカンチレバーホルダ
13の下面に照射し、かつその反射を受けるように構成
されている。従って、カンチレバーカセット10−1上
にカンチレバーが存在すれば、反射光の戻りによってそ
の存在を確認することができるし、カンチレバーが存在
しないときには反射光が存在しないので、これを検出す
ることができる。上記のごとくカンチレバー検出装置4
3によれば、カセット設置ポート31に取り付けられた
カンチレバーカセット10−1の上におけるカンチレバ
ー11(または探針12)のそれぞれを個別に検出する
ことができる。
【0049】上記のカンチレバー検出装置43によれ
ば、よく知られたコンピュータによる信号処理またはデ
ータ処理の機能との相互作用の下で、走査型プローブ顕
微鏡装置における使用において、カンチレバーカセット
ごとに、そこに保管されたカンチレバーを個別に管理す
ることができる。さらにカンチレバーカセットは、工場
出荷時における配列はそのままであるから、出荷時にお
ける管理状態と、ユーザにおける使用時における管理状
態(使用状態)とを対比し、まとめて管理することもで
きる。さらに、カンチレバー検出装置43によれば、ピ
ックアップ装置(図示せず)でカンチレバーカセット1
0−1に保管されるいずれかのカンチレバーを取り出
し、走査型プローブ顕微鏡の探針装着部(またはカンチ
レバー装着部)に装着する場合において、戻すとき2つ
のカンチレバーが同じ箇所に存在してトラブルが発生す
るのを防止することができる。またカセット設置ポート
31に取り付けられたカンチレバーカセット10−1で
は、各カンチレバー11(または各探針12もしくは各
カンチレバーホルダ13)の位置は、走査型プローブ顕
微鏡の装置上で、すなわち試料台29上で設定された座
標系においてそれぞれ座標位置を与えることができるの
で、カンチレバー11ごとに使用状況または使用状態お
よび安全性等に関しての管理を行うことができる。併せ
て、カンチレバーカセット10−1は、交換用の新品の
探針12を保管するカセットしても使用できるし、さら
には使用済みの探針12を保管するカセットしても使用
することができる。
【0050】なお上記の作用および機能は、カンチレバ
ー検出装置43のみでは不十分であり、カンチレバー検
出装置43が検出する各カンチレバーの情報を処理する
処理装置が必要であることは、前述した通りである。し
かしながら、カンチレバー検出装置43に情報処理機能
(信号またはデータの処理機能)を持たせるように構成
すれば、それ自体で単独で機能させるように構成するこ
とができるのは勿論である。
【0051】さらにカンチレバーカセット10−1にお
けるカンチレバーごとの管理に関しては、前述の位置座
標情報を利用して信号またはデータの処理装置に用意さ
れたプログラムによりソフト的に処理できるのは勿論で
ある。
【0052】上述したカセット設置ポート31における
カンチレバーカセット10−1に関する構成、作用、特
性等は、カセット設置ポート32におけるカンチレバー
カセット10−2においても同様に成り立つものであ
る。
【0053】さらに図示しない信号処理装置では、当然
のことながら、カセット設置ポート31のカンチレバー
カセット10−1とカセット設置ポート32のカンチレ
バーカセット10−2とが明確に区別できるように構成
されている。
【0054】なおカセット設置ポート31,32を2つ
設けた主たる理由は、種類の異なる探針を用意できるよ
うにするためのである。例えば、現在、測定用探針とし
ては4種類ほどの異なるものが製造されているが、これ
らをカンチレバーカセットごとに用意して、測定に応じ
て探針の種類(カンチレバーの種類)を異ならせて用い
るように構成することができる。さらに1つのカンチレ
バーカセットに種類の異なる探針を保管させるように構
成することもできる。
【0055】図5では、一例として、走査型プローブ顕
微鏡の装置のカセット設置ポート31に取り付けられた
カンチレバーカセット10−1からカンチレバー11を
取り出す状態を示している。
【0056】試料台29上におけるカセット設置ポート
31に取り付けられたカンチレバーカセット10−1か
ら1つのカンチレバー13をピックアップし、取り出
す。51はピックアップ機構のヘッドであり、その下側
に取付けマウント52が設けられている。取付けマウン
ト52内には空気孔52aが貫通状態で形成されてい
る。空気孔52aは取付けマウント52の下面に一方の
開口部を有する。さらに空気孔52aの上側の開口部に
はチューブ53が接続されている。チューブ53の他の
端部には空気吸引装置54が接続されている。空気吸引
装置54が吸引動作が行われると、空気孔52aの下面
開口部では吸引による吸着作用が生じる。従って、図5
に示されている状態では、空気吸引装置54が動作して
1つのカンチレバー11が取付けマウント52の下面に
装着されている。取付けマウント52の下面はカンチレ
バー11のカンチレバーホルダ13に接触した状態で、
カンチレバーホルダ13の比較的に面積の大きな面を利
用して吸着作用を生じさせている。空気吸引装置54に
付設された吸着センサ55によって、カンチレバー11
の取付け状態の有無を検出することができる。
【0057】上記のピックアップ機構は、独自の機構と
して構成することもできるし、走査型プローブ顕微鏡に
おける測定時に使用される微動機構の一部として構成す
ることもできる。
【0058】上記の構成に基づいて、走査型プローブ顕
微鏡の装置において測定時にカンチレバー11すなわち
探針12の自動交換を行うことができる。特に、上記構
成を有するカンチレバーカセット10を用いて複数のカ
ンチレバーを保管しかつそのままの保管状態で人手によ
る作業を介さず走査型プローブ顕微鏡の装置に設置する
ことができるので、人に起因するトラブルをなくすこと
ができる。さらに、走査型プローブ顕微鏡のシステムに
おいてカンチレバーの位置および状態を正確に捕らえる
ことができるので、自動的にカンチレバーの管理を行う
ことが可能となる。
【0059】図5において、要部は走査型プローブ顕微
鏡の装置内の構成を示している。図5で61は装置ケー
スの壁部の一部を示している。壁部61には搬出・搬入
ポート61aが形成され、当該ポートには扉62が付設
されている。扉62を開閉する機能には任意の機構を用
いることができるが、図示例ではその機構は省略されて
いる。64は、閉じた状態の扉の状態を固定するための
機械的な構造のロック機構である。ロック機構64に
は、従来より知られた機構が用いられる。ロック機構6
4の動作は、通常、信号処理装置で制御される。
【0060】上記の搬出・搬入ポート61aの構成によ
れば、カンチレバーカセットの交換の時にのみロック機
構64のロック状態が解除され、カンチレバーカセット
交換用の扉62を開くことができる。
【0061】次に上記の構成を有する探針(カンチレバ
ー)を保管するカンチレバーカセット10(10−1,
10−2)によれば、保管される複数の探針(カンチレ
バー)に関して探針ごとに管理することができるので、
探針管理に関してデータベースを作ることができる。こ
のデータベースによれば、個々の探針すなわちカンチレ
バーの状態を保存することができる。データベース70
の一例を図6に示す。カセットデータファイル71とし
て、カンチレバーカセットごとに、ファイル名、カンチ
レバー種類、交換時期、限界時期、使用状況(走行距
離、コンタクト回数、摩耗率)、関連事項のメモの項目
が作られている。これらのデータは、ユーザ側で作られ
る。交換時期や限界時期は、予め定められた算出式に基
づいて求められる。使用状況に関しては前述のカンチレ
バー検出装置43から出力される検出信号や吸着センサ
55から出力される検出信号に基づいて算出される。
【0062】ユーザにおける走査型プローブ顕微鏡の装
置の状態管理、特にカンチレバー(探針)の状態管理
は、設置ポート在荷センサ41、カンチレバー検出装置
43、吸着センサ55のそれぞれから出力される検出信
号に基づいて、信号処理装置の処理機能により行われ
る。図7に示した状態遷移図に従って、状態管理のプロ
セスを説明する。
【0063】ステップS11では、設置ポート在荷セン
サ41、カンチレバー検出装置43、吸着センサ55が
示されている。ステップS11は、それぞれのセンサま
たは検出装置(検出手段)から検出信号を取り込む状態
を示し、それらからの検出信号によって次に移るべき状
態の遷移が決定される。
【0064】設置ポート在荷センサ41が「有り」を検
出し、カンチレバー検出装置43がすべてのカンチレバ
ーが「有り」を検出し、吸着センサ55が「無し」を検
出する場合には、カンチレバーカセット交換の状態S1
2に遷移するか、またはカンチレバー取付けの状態S1
4に遷移する。状態S12の場合は、その次に状態S1
3に遷移し、機械式のロック機構64のロック機能を解
除する。また状態S14の場合には、次の遷移状態とし
て取付け情報管理S16に移る。
【0065】設置ポート在荷センサ41が「有り」を検
出し、カンチレバー検出装置43が1つのカンチレバー
が「無し」を検出し、吸着センサ55が「有り」を検出
する場合には、カンチレバーの取外しの状態S15に遷
移する。このとき取付け情報管理S16からの状態遷移
も同時に必要な条件となる。
【0066】上記のごとく状態管理S11の結果に基づ
いて、カンチレバーカセット交換S12、カンチレバー
取付けS14、カンチレバー取外しS15の各状態に遷
移が行われる。カンチレバーカセット交換S12の時に
のみ、ロック機構64が解除され、カンチレバーカセッ
ト交換用の扉62を開けることができる。カンチレバー
取付けS14の際にはその取付け時の情報が管理され、
カンチレバー取外しS15の際には、取付け時の情報管
理S16を元に取外しを行う。こうして走査型プローブ
顕微鏡の装置の状態管理に基づいて装置状態を自動的に
変化させることができる。
【0067】また図1において破線で示すように、カン
チレバーカセット10にメモリ91を付設することがで
きる。カンチレバーカセット10においてメモリ91は
埋設されている。これによりカンチレバーカセット10
はメモリ機能を備えている。このメモリ91によってカ
ンチレバーカセット10における個々のカンチレバー1
1の状態に関する情報を保存させることができる。メモ
リ91にはRAM、ROM、揮発性メモリ等の任意のメ
モリを用いることができる。
【0068】上記の実施形態において、走査型プローブ
顕微鏡のカンチレバー装着部にカンチレバーが取り付け
られているときにはカンチレバーカセット交換用扉62
にロック機構64が掛かり、カンチレバーカセット10
−1の交換を防止し、カンチレバーの取外しのみが可能
になる。
【0069】さらにカンチレバーカセット交換用扉62
のロック機構64が解除されているときには、常にカン
チレバーカセット設置ポート31,32の設置ポート在
荷センサ41を監視状態に保持し、カンチレバーカセッ
トの交換または取外しの状態管理を行うことができる。
交換または取外しが行われれば、各設置ポートに割り付
けられたデータベースを初期化することにより、前述の
ごとく各カンチレバーの状態管理を行うことが可能とな
る。
【0070】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、次の効果を有する。
【0071】カンチレバー製造メーカの工場出荷時に複
数のカンチレバーを専用のカンチレバーカセットに保管
し、最初からカンチレバーを探針下向き状態(反転状
態)にて収容するようにし、かつそのカンチレバーカセ
ットをカバーを取った状態でそのまま走査型プローブ顕
微鏡装置に設置できるようにしたため、作業者の負担を
軽減でき、作業者の作業が介在することによるミスやト
ラブルを防ぐことができる。これにより走査型プローブ
顕微鏡におけるカンチレバーの取扱い性を向上し、測定
停止時間を短縮し、探針の自動交換も含めて測定作業の
効率を高めることができる。
【0072】本発明に係るカンチレバーカセットを利用
すれば、構造的に保管される複数のカンチレバーを個々
に管理することができ、これにより各カンチレバーカセ
ットで個々のカンチレバーの使用限度時期、交換時期を
管理することができ、さらに個々のカンチレバーの状態
管理機能が付いた走査型プローブ顕微鏡装置を実現する
ことができる。従ってカンチレバーの無駄をなくすこと
ができる。
【0073】またカンチレバーカセット、各カンチレバ
ー、使用状態のカンチレバー等の有無を検出する検出器
を設けることにより、各カンチレバーを的確に把握し、
かつ装置状態を的確に把握することができ、走査型プロ
ーブ顕微鏡装置の自動測定を可能にし、作業者の誤操作
を防止することができる。さらにカンチレバーや装置を
損傷することなく、常に安全な状態で測定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカンチレバーカセットの一実施形
態であり、カセットカバーを取り除いた平面図である。
【図2】上記実施形態に係るカンチレバーカセットであ
り、カセットカバーを取り付けた状態での図1における
A−A線断面図である。
【図3】走査型プローブ顕微鏡装置のステージユニット
の斜視図である。
【図4】ステージユニットにおけるカンチレバーカセッ
ト設置ポートの部分を拡大して示した平面図である。
【図5】カンチレバーカセットからのカンチレバーの取
付け・取外しの状態を説明する部分断面側面図である。
【図6】データベースの内容の一例を説明する図であ
る。
【図7】状態管理に関する状態遷移を示す図である。
【符号の説明】
10 カンチレバーカセット 10−1 カンチレバーカセット 10−2 カンチレバーカセット 11 カンチレバー 12 探針 13 カンチレバーホルダ 29 試料台 31,32 カセット設置ポート 41 設置ポート在荷センサ 43 カンチレバー検出装置 55 吸着センサ 70 データベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 国友 裕一 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機フ ァインテック株式会社内 (72)発明者 榑沼 透 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機フ ァインテック株式会社内 (72)発明者 永野 好幸 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機フ ァインテック株式会社内 Fターム(参考) 2F069 AA57 AA60 DD16 DD25 GG04 GG07 HH04 HH30 JJ14 LL03 LL10 MM04 MM24 RR05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料台に取り付けられた試料に対してそ
    の表面に探針が向くようにカンチレバー装着部にカンチ
    レバーを装着し、前記試料と前記探針の間に生じる物理
    量を保持しながら前記探針で前記試料の表面を走査して
    試料表面を測定するようにした走査型プローブ顕微鏡に
    おいて、 前記試料台の少なくとも1箇所に設けたカンチレバーカ
    セット設置ポートと、 前記カンチレバーカセット設置ポートに、カンチレバー
    取出し可能状態で設置され、複数の前記カンチレバーを
    保管するカンチレバーカセットと、 前記カンチレバーカセットに保管された前記複数のカン
    チレバーのうち1つのカンチレバーを取り出す取出し装
    置とを備え、 前記カンチレバーカセットとしてメーカから提供された
    そのものが用いられ、かつ測定中に前記カンチレバーの
    自動交換が行われることを特徴とする走査型プローブ顕
    微鏡。
  2. 【請求項2】 前記カンチレバーカセット設置ポートに
    おける前記カンチレバーカセットの設置の有無を検出す
    る第1検出手段と、 前記カンチレバーカセットに保管される前記複数のカン
    チレバーの各々の有無を個別に検出する第2検出手段
    と、 前記カンチレバー装着部におけるカンチレバーの装着の
    有無を検出する第3検出手段とを備え、 前記第1から第3の検出手段から出力される検出信号に
    基づいて装置状態を遷移させるようにしたことを特徴と
    する請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 【請求項3】 前記カンチレバーカセットで前記カンチ
    レバーは前記探針を下向きにして保管されることを特徴
    とする請求項1または2記載の走査型プローブ顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記カンチレバーカセットを2つまたは
    それ以上設置できるように2つまたはそれ以上の前記カ
    ンチレバーカセット設置ポートを設け、前記カンチレバ
    ーカセットごとでカンチレバーの種類を異ならせるよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ
    顕微鏡。
  5. 【請求項5】 試料の表面に探針が向くようにカンチレ
    バーを設け、前記試料と前記探針の間に生じる物理量を
    保持しながら前記探針で前記試料の表面を走査して試料
    表面を測定するように構成された走査型プローブ顕微鏡
    に用いられるカンチレバーカセットであり、 前記走査型プローブ顕微鏡に設けられたカンチレバーカ
    セット設置ポートに、カンチレバー取出し可能状態で設
    置され、複数の前記カンチレバーを前記探針を下向きに
    して保管し、メーカから提供されたそのものが用いら
    れ、前記走査型プローブ顕微鏡による測定中に前記カン
    チレバーの自動交換を可能にしたことを特徴とするカン
    チレバーカセット。
  6. 【請求項6】 前記メーカの工場出荷時においてカンチ
    レバー搬送用に用いられ、前記カンチレバーを保護する
    カバー部材を備えることを特徴とする請求項5記載のカ
    ンチレバーカセット。
  7. 【請求項7】 保管される前記複数のカンチレバーの状
    態に関する情報を記憶するメモリを備えることを特徴と
    する請求項5または6記載のカンチレバーカセット。
  8. 【請求項8】 試料の表面に探針が向くようにカンチレ
    バーを設け、前記試料と前記探針の間に生じる物理量を
    保持しながら前記探針で前記試料の表面を走査して試料
    表面を測定するように構成された走査型プローブ顕微鏡
    に用いられかつ複数の前記カンチレバーを保管するため
    のカンチレバーカセットの供給方法であり、 メーカから提供された前記カンチレバーカセットを、人
    手による並べ替え作業を経ることなく、前記走査型プロ
    ーブ顕微鏡に設けられたカンチレバーカセット設置ポー
    トに、カンチレバー取出し可能状態で設置され、前記走
    査型プローブ顕微鏡による測定中に前記カンチレバーの
    自動交換、および前記複数のカンチレバーの各々の状態
    管理を可能にしたことを特徴とするカンチレバーカセッ
    トの供給方法。
  9. 【請求項9】 前記複数のカンチレバーは、前記メーカ
    の工場出荷時から前記カンチレバーカセットにおいて前
    記探針を下向きにして保管されることを特徴とする請求
    項8記載のカンチレバーカセットの供給方法。
  10. 【請求項10】 試料台に取り付けられた試料の表面に
    探針が向くようにカンチレバー装着部にカンチレバーを
    装着し、前記試料と前記探針の間に生じる物理量を保持
    しながら前記探針で前記試料の表面を走査して試料表面
    を測定するようにした走査型プローブ顕微鏡で用いられ
    る前記カンチレバーの状態管理方法であり、 前記走査型プローブ顕微鏡は、前記試料台の少なくとも
    1箇所に設けたカンチレバーカセット設置ポートと、前
    記カンチレバーカセット設置ポートに、カンチレバー取
    出し可能状態で設置され、複数の前記カンチレバーを保
    管するカンチレバーカセットと、 前記カンチレバーカセットに保管された前記複数のカン
    チレバーのうち1つのカンチレバーを取り出す取出し装
    置と、 前記カンチレバーカセット設置ポートにおける前記カン
    チレバーカセットの設置の有無を検出する第1検出手段
    と、 前記カンチレバーカセットに保管される前記複数のカン
    チレバーの各々の有無を個別に検出する第2検出手段
    と、 前記カンチレバー装着部におけるカンチレバーの装着の
    有無を検出する第3検出手段を第3検出手段とを備え、 前記走査型プローブ顕微鏡のデータ処理部で、前記第1
    から第3の検出手段から出力される検出信号に基づい
    て、前記複数のカンチレバーの個々の状態を管理し、装
    置状態を管理し、装置の状態遷移を決めるようにしたこ
    とを特徴とするカンチレバーの状態管理方法。
  11. 【請求項11】 前記複数のカンチレバーの個々の状態
    に関するデータを保存するデータベースを備え、必要に
    応じて前記複数のカンチレバーの各々の状態に関する前
    記データを使用することを特徴とする請求項10記載の
    カンチレバーの状態管理方法。
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