JP2007248418A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体生産工程のインライン自動検査装置として使用され、不具合検知時に検出した状態量をホストコンピュータに通知・記録するにあたって、その後の不具合管理および不良解析に有効に役立つ情報管理を行える走査型プローブ顕微鏡を提供する。
【解決手段】この走査型プローブ顕微鏡は、カンチレバー16の先端に探針15を設け、この探針をウェハ14の測定点に対して接近させて、当該側定点での試料表面の情報を得る測定ユニット23を備えるものであり、試料表面で設定された測定点の座標値のデータを取得する座標値取得部(演算制御装置31)と、測定点での少なくとも不具合に係る状態量を測定する状態量測定部(電荷移動モニタ部17)と、記憶部(状態量記録装置33)と、測定点に係る座標値と状態量を関連付けて記憶部に記録する記録実行部(演算制御装置31)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は走査型プローブ顕微鏡に関し、特に、半導体製造ラインのウェハ等の検査工程で使用されるのに好適な原理間力顕微鏡等の走査型プローブ顕微鏡に関する。
走査型プローブ顕微鏡は、従来、原子のオーダ(等級)またはサイズの微細な対象物を観察できる測定分解能を有する測定装置として知られる。近年、走査型プローブ顕微鏡は、半導体デバイスが作られた基板やウェハの表面の微細な凹凸形状の測定など各種の分野に適用されている。測定に利用する検出物理量に応じて各種のタイプの走査型プローブ顕微鏡がある。例えばトンネル電流を利用する走査型トンネル顕微鏡、原子間力を利用する原子間力顕微鏡、磁気力を利用する磁気力顕微鏡等があり、それらの応用範囲も拡大しつつある。
上記のうち原子間力顕微鏡は、試料表面の微細な凹凸形状を高分解能で検出するのに適し、半導体基板(ウェハ)、ディスクなどの分野で実績を上げている。最近ではインライン自動検査工程での検査装置という用途で使用されている。
原子間力顕微鏡は、基本的な構成として、原子間力顕微鏡の原理に基づく測定装置部分を備える。通常、圧電素子を利用して形成されたトライポッド型あるいはチューブ型のXYZ微動機構を備え、このXYZ微動機構の下端に、先端に探針が形成されたカンチレバーが取り付けられている。探針の先端は試料の表面に対向している。上記カンチレバーに対して例えば光てこ式光学検出装置が配備される。すなわち、カンチレバーの上方に配置されたレーザ光源(レーザ発振器)から出射されたレーザ光がカンチレバーの背面で反射され、光検出器より検出される。カンチレバーにおいて捩れや撓みが生じると、光検出器におけるレーザ光の入射位置が変化する。従って探針およびカンチレバーで変位が生じると、光検出器から出力される検出信号で当該変位の方向および量を検出できる。上記の原子間力顕微鏡の構成について、制御系として、通常、比較器、制御器が設けられる。比較器は、光検出器から出力される検出電圧信号と基準電圧とを比較し、その偏差信号を出力する。制御器は、当該偏差信号が0になるように制御信号を生成し、この制御信号をXYZ微動機構内のZ微動機構に与える。こうして、試料と探針の間の距離を一定に保持するフィードバックサーボ制御系が形成される。上記の構成によって探針を試料表面の微細凹凸に追従させながら走査し、その形状を測定することができる(例えば、特許文献1を参照)。
一般的に、半導体産業の半導体生産工程で使用される検査装置は、生産工場のホストコンピュータに接続されており、工程管理の観点で、各ウェハ等の検査データをホストコンピュータに通知するように構成されている(非特許文献1,2)。ホストコンピュータでは、検査装置から通知された検査データを蓄積し、後で不良品が発生した場合に過去の検査履歴をたどって不良解析に利用する。
原子間力顕微鏡においても測定の途中に不具合が検知された場合には、後々、検知した不具合情報が装置の不良解析に役立つという可能性があるため、通常的には記録されることが好ましい。従来では、例えば「ログ(LOG)」と称して不具合に係る動作記録等が記録されていた。
特許第3364531号公報 宇佐美康継、外4名、「次世代半導体生産を実現するe-Manufacturingへの取り組み」、日立評論、日立評論社発行、2002年3月1日、第84巻、第3号、第4頁〜第8頁 江口直之、外2名、「次世代半導体歩留り向上支援ソリューション」、日立評論、日立評論社発行、2002年3月1日、第84巻、第3号、第39頁〜第44頁
生産工場で検査装置が不具合検知時にホストコンピュータに通知しかつ記録させる動作記録等の上記データは、一般的に、時間軸に沿って時間の経過に従って順次に記録されているだけである。このため従来の記録の仕方によれば、検知した状態量がウェハの表面上におけるどの座標に対応しているかという判別ができないという問題があった。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、半導体生産工程のインライン自動検査装置として使用され、不具合検知時に検出した状態量をホストコンピュータに通知・記録するにあたって、その後の不具合管理および不良解析に有効に役立てることができる情報管理を行える走査型プローブ顕微鏡を提供することにある。
本発明に係る走査型プローブ顕微鏡は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
第1の走査型プローブ顕微鏡(請求項1に対応)は、カンチレバーの先端に探針を設け、この探針を試料の測定点に対して接近させて、当該側定点での試料表面の情報を得る測定ユニットを備えるものであり、試料表面で設定された測定点の座標値のデータを取得する座標値取得手段と、測定点での少なくとも不具合に係る状態量を測定する状態量測定手段と、記憶手段と、測定点に係る座標値と状態量を関連付けて記憶手段に記録する記録実行手段と、を備える。
上記の走査型プローブ顕微鏡では、被測定物であるウェハ等の試料の表面における測定点を測定の際、少なくとも不具合検知時の状態量を測定し、これを測定点の座標データと共に記憶手段に記憶する。これにより、試料の測定点での測定における状態量を、測定点の座標データと関連付け、爾後の走査型プローブ顕微鏡の不具合管理および不良解析に有効に利用することが可能となる。各ウェハ等ごとに、状態量と座標値とが関連付けて記録されるため、試料表面に関するマップ表示が可能であり、その後に不良発生が確認された場合に不良分布を検査しやすい。
第2の走査型プローブ顕微鏡(請求項2に対応)は、上記の構成において、好ましくは上記試料はウェハであり、測定点の前記座標値は、ウェハ上の測定点の位置を特定する位置データであることを特徴とする。
第3の走査型プローブ顕微鏡(請求項3に対応)は、上記の構成において、好ましくは状態量測定手段は電荷移動手段であることを特徴とする。
第4の走査型プローブ顕微鏡(請求項4に対応)は、上記の構成において、好ましくは測定点を探針で測定するとき、その測定時の時刻を取得する手段とを備え、記録実行手段は、座標値および状態量に関連付けて時刻を記憶手段に記録することを特徴とする。
第5の走査型プローブ顕微鏡(請求項5に対応)は、上記の構成において、好ましくは記憶手段は、検査工程を管理するホストコンピュータのデータ格納手段であることを特徴とする。
本発明によれば、ウェハ等のインライン自動検査工程で、不具合検知時に検出した状態量をホストコンピュータ等に通知・記録するにあたって、測定点に係る座標値と状態量とを関連付けて記録するようにしたため、爾後のウェハ等の不具合管理および不良解析に有効に役立てることができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1〜図5を参照して本発明の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡(SPM)を説明する。図1は走査型プローブ顕微鏡の装置全体の概略的な構成を示し、測定ユニットの基本的構成とその周辺装置とを示している。この走査型プローブ顕微鏡は代表的な例として原子間力顕微鏡(AFM)を想定している。
この走査型プローブ顕微鏡による検査装置は、半導体製造工程におけるインライン自動検査工程に設置されている。
図1において、顕微鏡装置フレーム11の基台11a上にはXYZステージ12が設けられ、さらにXYZステージ12の上に試料ホルダであるチャック部13が設けられている。チャック部13の上には、試料である例えばウェハ14が固定して搭載されている。
上記XYZステージ12は、図1中に示されたX軸、Y軸、Z軸のそれぞれの方向に必要に応じてウェハ14を移動させる移動機構であり、相対的に移動距離が大きい粗動用ステージとして機能する。X軸とY軸は、ウェハ14の表面に平行な水平平面であるXY平面を規定する。Z軸方向は、ウェハ14の表面に対して垂直な高さ方向を意味している。チャック部13は、機械式チャック機構、負圧吸引チャック機構、または静電チャック機構等の構成を有している。チャック部13に固定されたウェハ14は、図1に示すごとく好ましくは水平な姿勢で配置されている。
上記のウェハ14の上側位置には、先端に探針15を有するカンチレバー16が配置される。探針15とカンチレバー16は、ウェハ14の寸法に対して相対的に小さいものであるが、説明の便宜上、拡大し誇張して示されている。カンチレバー16は、その基端部を、電荷移動モニタ部17を介在させてXYZ微動機構部18の一端部に固定している。探針15の先端は、ウェハ14の表面に対向している。XYZ微動機構部18は、前述したX軸、Y軸、Z軸の各方向に相対的に微小な距離で探針15を移動させる移動機構である。
上記の顕微鏡装置フレーム11は、上記の基台部11aと共に、支柱部11bと天井部11cを備えている。XYZ微動機構部18は、支柱部11bの比較的に上側の適宜な箇所に固定される。
カンチレバー16の上方位置にはカンチレバー変位検出部が配置される。このカンチレバー変位検出部は、顕微鏡装置フレーム11の天井部11c等を利用して所定の位置関係および姿勢関係により取り付けられたレーザ光源19と4分割受光面を有する光検出器20とによって構成される。レーザ光源19から出射されたレーザ光21は、カンチレバー16の背面で反射されて光検出器20に入射される。なお図1で、光検出器20は、4分割受光面を正面から見た図として描かれている。当該カンチレバー変位検出部は光てこ式光学検出装置を構成する。この光てこ式光学検出装置によって、カンチレバー16で捩れや撓み等の変形が生じると、当該変形を検出することができる。カンチレバー16とカンチレバー変位検出部の位置関係は実質的に不変である。
カンチレバー16の背面または裏面で反射されたレーザ光21は、光検出器20の4分割受光面上に入射し、受光面上で入射スポット22を形成する。カンチレバー16に原子間力が作用することにより生じるカンチレバー16の微小な変形または変位は、光検出器20の受光面上での入射スポット22の動きとなって現われる。光検出器20は、その受光面上での入射スポット22の位置に応じて、出力信号(Vout)を演算制御装置31に対して供給する。この出力信号の中には後述する和信号(Vs)が含まれる。
演算制御装置31は、XYZ微動機構部18に対して、そのZ軸方向アクチュエータを駆動して探針15とウェハ14との間の距離を調整し、両者の間に作用する原子間力が一定なるように、すなわちカンチレバー16の変位が一定になるように保ちながら、XY面内を走査させることでウェハ14の凹凸形状を測定するように制御を行う。測定で得られウェハ14の凹凸形状の情報は、表示装置32に表示される。さらに、演算制御装置31は、XYZステージ12によるウェハ移動動作を制御すると共に、XYZ微動機構部18のXY方向における動作を制御する。
図1で、破線で示したブロック23は、前述した原子間力顕微鏡としての測定ユニットを示している。
また図1に示したブロック33は状態量記録装置であり、さらにブロック34はホストコンピュータである。状態量記録装置33は、演算制御装置31に供給される走査型プローブ顕微鏡の各種状態量に係るデータを記録する手段である。
図1で示された状態量を検出する手段の例は、例えば、上記の光検出器20または電荷移動モニタ部17である。光検出器20は、入射スポット22の入射位置の変化に基づいてカンチレバー16で生じる微小な変形・変位を検出すると共に、入射されたレーザ光21の光量総和の信号を取り出すことができる。電荷移動モニタ部17は、探針15およびカンチレバー16を経由して流れる電流(マイクロスパーク等)を測定する手段である。
状態量の他の例としては、電気、熱、振動、騒音、ウェハ識別情報、時刻等である。これらの状態量を取得するためには、各状態量に対応する検出手段が装備されることになる。例えば、ウェハ識別情報についてはウェハID読取り装置が用いられ、時刻については演算制御装置33に内蔵されるタイマが用いられる。
また演算制御装置31は、XYZステージ12に対してウェハ移動のための制御指令値、およびXYZ微動機構部18に対して探針のXY方向移動のための制御指令値を生成し、出力する。これらの制御指令値に基づいて、ウェハ14と探針15の位置関係情報を取得でき、ウェハ14の表面上の探針座標値に係るデータを取得することができる。
またホストコンピュータ34は、最終的に、走査型プローブ顕微鏡による測定動作で得られた測定結果と関連する状態量を受信する。ホストコンピュータ34は、受信した測定結果と状態量に係るデータを、装備された記憶装置(データ格納装置)35に保存する。このホストコンピュータ34は、通常では、半導体製造工程の全体を管理するコンピュータとして機能する。
次に図2を参照して、インライン自動検査工程としての走査型プローブ顕微鏡の構成、および搬送ユニットの説明を行う。搬送ユニットは、ロードポート41とアライナ42と搬送ロボット43を備えている。なお図2では、各装置の下側部分はカットして省略して示している。
ロードポート41には試料カセット44にマークされたカセットIDを読み取るカセットID読取り装置45が設けられている。
アライナ42は、ウェハ14の方向の調整を行うものである。またアライナ42の上方位置には、各ウェハ14にマークされたウェハID(ウェハ識別情報)を読み取るウェハID読取り装置46が設けられる。
搬送ロボット43は、ウェハ14を1枚ごとロードポート41からアライナ42を経由してチャック部13の上に搬送するものである。
上記搬送ユニットによる搬送動作等を説明する。ウェハ14は試料カセット44に入った状態でロードポート41にセットされる。カセットID読取り装置45で、試料カセット44に組み込まれているRFタグの信号を読み出すことで、カセットIDを読み取ることができる。本実施形態では、試料カセット44内のウェハ14は全て同品種である。ロードポート41にセットされたウェハ14を搬送ロボット43が先端に取り付けられたロボットハンド43aで、1枚のウェハ14を試料カセット44から取り出す。取り出されたウェハ14は、いったんアライナ42上に置かれ、角度およびXY面内の位置合わせが行われる。このとき、ウェハID読取り装置46によって、アライナ42の上に置かれたウェハ14のウェハID(ウェハ識別情報)を読み取る。以上のように、アライナ42に載せ、ウェハ14の位置調整等を行った後、ウェハ14はロボットハンド43aで、アライナ42上からチャック部13上に搬送する。チャック部13はウェハ14を例えば空気負圧で吸着・固定する。
次に、上記のようにチャック部13の上に配置されたウェハ14を、測定ユニット23の下方位置にセットし、原子間力顕微鏡の測定ユニット23による測定検査に入る。
図3を参照して、測定ユニット23による測定検査の例を説明する。図3では、被測定物をウェハ14とし、ウェハ14の表面における測定例として(A)〜(D)の4つの段階での説明図を示している。図3で(A)はウェハ14の全体を示す表面図を示し、(B)はウェハ14の表面に形成された多数のチップのうちの測定対象となる1つのチップを示し、(C)は1つのチップにおける測定ユニット23による1ラインの測定例を示し、(D)は1つのチップにおける測定ユニット23による1ラインの測定例であって途中でカンチレバー16が欠損した場合の測定例を示す。図3の(C),(D)では1つのチップを表す像(a)と共に、凹凸像(断面像)(b)と状態量(和信号:Vs)(c)とが位置関係を合せた状態で示されている。
図3の(A)に示されるウェハ14は、通常は、その直径Dが例えば300mmのウェハである。成膜技術等により多数の同一半導体デバイスが作りこまれたウェハ14の表面は、領域的に、「チップ」と呼ばれる大きさの多数の矩形部分51に分割されている。チップ51については、図3の(B)に1つのチップ51を拡大して示している。矩形形状のチップ51は、通常、一辺(L1)が数mmから20mm程度の大きさを有している。この例では約20mmの寸法を有している。ウェハ14の表面上に多数形成されたチップ51のうちのどのチップを測定・検査するかについては、測定サイト情報として予めレシピに記述されている。ここで「レシピ」とは、インライン自動検査工程を管理するホストコンピュータ34に用意される検査実行管理情報である。
測定サイト情報としての一例を図4に示す。図4では、ウェハ14の表面において対称的な位置関係にて設定された5つのサイト61〜65に係るチップ51が選択されている。図4の測定サイト例は、5つのサイトの例であったが、同様に対称的な位置関係にある9つのサイトに係るチップを51選ぶこともできる。
図3の(C)は、原子間力顕微鏡による測定機能に基づくチップの測定例であり、1ライン測定の状態を示している。図3の(C)の(a)で、チップ51に対して引かれたライン(線分)52は測定ユニット23によって実行された測定箇所を示す。通常の測定検査では、測定に要する時間を短縮化するため、すなわち測定検査工程のスループットを向上するため、面測定を行わず、代表的な箇所を1ライン分のみ測定し、その結果得られる試料表面の凹凸形状に係る断面図を得ることが多い。図3(C)の(a)で示した状態は1つのチップ51のほぼ中央位置をライン52による測定ラインで測定している。
図1に示した走査型プローブ顕微鏡(原子間力顕微鏡)では、測定ユニット23で得られた凹凸情報の他に、光検出器20に入射されるレーザ光21の光量の総和である信号Vsがモニタされている。信号Vsはモニタされる状態量の1つである。ウェハ14の凹凸情報は、ライン52に沿った凹凸像53として図3(C)の(b)に示され、状態量に係る光量総和の信号Vsはライン52に沿った信号のレベル状態として図3(C)の(c)に示されている。
上記の凹凸情報および信号Vsに関するデータは、演算制御装置31に送られる。凹凸情報は演算制御装置31内の記憶装置に記憶されると共に、表示装置32に凹凸像(断面像)として表示される。状態量に係る信号Vsのデータは、状態量記録装置33に記録される。
次に、図3の(D)を参照して、ライン52の測定の途中でカンチレバー16が欠損した場合の測定例を説明する。カンチレバー16に関しては、ウェハ検査を自動的に継続して行っていると、探針15の摩耗状態、ウェハ14の上に存在する異物等によって破壊され、欠損を生じる場合がある。図3(D)の(a),(b),(c)は、図3(C)の(a),(b),(c)にそれぞれ対応している。図3(D)の例では、P1の箇所でカンチレバー16に欠損が生じたとする。この場合には凹凸像53は途中で消滅し、状態量に係る信号Vsも低下する。このように、ライン51の途中でカンチレバー16に欠損が生じた場合には、光検出器20に入射されるレーザ光21の光量が低下(通常はゼロ)するため、この状態を演算制御装置31が検出すると、検査装置の全体は停止することになる。
この停止の際において、状態量に係る信号(和信号)Vsを取得して状態量記録装置33に記録する。またXYZステージ12の動作を制御するための指令を出す演算制御装置31から得られるXYZステージ12の座標データから知得できるウェハ14上におけるカンチレバー16が欠損した位置の座標を取り出し、状態量記録装置33に記録する。
カンチレバー16は、通常、シリコンで作られている。従ってカンチレバー16が欠損すると、その時にシリコンの破片が飛散する。上記の欠損位置に係る座標付近には、欠損したカンチレバー16本体の他に、飛散したシリコン砕片も異物として存在するはずである。このようなウェハ14上の異物は、通常は、後段の洗浄工程で除去されるはずであり、大きな問題にならない可能性が高い。しかしながら、仮に、後々にこの近くに存在したチップ51で不良が発見された場合に、この原因を探求するとき、上記欠損によるシリコン飛散の事実と座標データが記録されていると、不良品発生の原因解明に大いに役立つことになる。
図5に従ってインライン自動検査工程での測定動作のレシピの内容を説明する。この測定動作では、1枚のウェハ14ごとにレシピに従って予め決められた測定箇所(図4に示したサイト61〜65のチップ51)を自動測定する。図5はレシピに記載される測定動作のアルゴリズムを示している。
搬送ロボット43によって試料カセット44から1枚のウェハ14が取り出され(ステップS11)、アライナ42等を経由して、チャック部13の方向に搬送され、当該チャック部13に搭載される(ステップS12)。チャック部13に搭載されたウェハ14は、測定ユニット23の下側位置に移動され、その後、XYZステージ12によってウェハ14が探針15の先端に接近させられる。
上記の搬送ロボット43によるウェハ14の搬送で、試料カセット44からウェハ14を取り出す際にカセット・ウェハ間の摩擦作用でウェハ14が帯電する場合がある。また帯電の原因は他にもある。こうして帯電したウェハ14が最初に探針15へ接近し、または接触するとき、マイクロスパークが発生して探針15およびウェハ14を損傷する可能性が生じる。このマイクロスパークの有無は、前述の電荷移動モニタ部17により検出される。演算制御装置31は、マイクロスパークの有無と、マイクロスパークが発生した結果損傷が生じていると予想されるウェハ14上の座標とを取り出し、状態量記録装置33に記録する(ステップS13)。
ウェハ14の測定・検査は、図4に示された5箇所のサイト61〜65の各々について行われる。ウェハ14と探針15との間の相対的な位置関係の調整は、XYZステージ12の粗動動作とXYZ微動機構部18の微動動作を演算制御装置31が制御することにより行われる。サイト61〜65の各々において、測定を行うための探針15とウェハ14の接近動作における状態量の記録(ステップS14)と原子間力顕微鏡(AFM)の測定ユニット23による測定(ステップS15)とが実行される。
その後、搬送ロボット43によってウェハ14をチャック部13から取り出し、試料カセット44に戻す(ステップS16)。以上によって1枚のウェハ14の測定・検査が完了する。
以上に基づいて、1枚のウェハ14ごとの測定・検査において必要なタイミングで所要の状態量(マイクロスパーク)を座標値データと共に記録するようにしたため、後々においてこの近くのチップ51で不良が発生した場合には、マイクロスパークによる損傷の有無と座標値データの記録に基づいて不良発生のメカニズムを解明するのに役立てることができる。
上記の例では状態量はマイクロスパークであったが、状態量はこれに限定されるものではなく、任意の状態量を座標値データと共に記録することができる。
上記の各実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、また数値および各構成の組成(材質)については例示にすぎない。従って本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、半導体製造工程におけるインライン自動検査工程の走査型プローブ顕微鏡のモニタに利用され、後々の不良解析に有用なデータの取得に利用される。
本発明の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡の全体的な構成(装置外観と制御系)を示す構成図である。 搬送ユニットによる動作工程を説明する図である。 測定・検査の状態を説明する図である。 ウェハにおける測定サイトの一例を示す図である。 本実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡での測定・検査のレシピを示すフローチャートである。
符号の説明
11 顕微鏡装置フレーム
12 XYZステージ
13 チャック部
14 ウェハ
15 探針
16 カンチレバー
17 電荷移動モニタ部
18 XYZ微動機構部
19 レーザ光源
20 光受光器
31 演算制御装置
32 表示装置
33 状態量記録装置
34 ホストコンピュータ

Claims (5)

  1. カンチレバーの先端に探針を設け、この探針を試料の測定点に対して接近させて、前記側定点での試料表面の情報を得る測定ユニットを備える走査型プローブ顕微鏡において、
    前記試料表面で設定された前記測定点の座標値のデータを取得する座標値取得手段と、
    前記測定点での少なくとも不具合に係る状態量を測定する状態量測定手段と、
    記憶手段と、
    前記測定点に係る前記座標値と前記状態量を関連付けて前記記憶手段に記録する記録実行手段と、
    を備えることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 前記試料はウェハであり、前記測定点の前記座標値は、前記ウェハ上の前記測定点の位置を特定する位置データであることを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 前記状態量測定手段は電荷移動手段であることを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
  4. 前記測定点を前記探針で測定するとき、その測定時の時刻を取得する手段とを備え、
    前記記録実行手段は、前記座標値および前記状態量に関連付けて前記時刻を前記記憶手段に記録することを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
  5. 前記記憶手段は、検査工程を管理するホストコンピュータのデータ格納手段であることを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
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