JP2006234666A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

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浩史 黒田
Toru Kurenuma
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Abstract

【課題】 ウェハ等のインライン自動検査工程でたとえ試料が帯電していたとしても、短時間で最適にかつ正確に除電することにより、探針の接近を中断することなく、安定した動作で測定・検査を行うことができる走査型プローブ顕微鏡を提供する。
【解決手段】
この走査型プローブ顕微鏡は、カンチレバー21の先端に設けられた探針20を試料12に対して接近させ、探針20と試料12の間の作用に基づき試料表面の情報を得る走査型プローブ顕微鏡であり、予め登録した情報に基づき指定される試料の測定位置を測定する測定部(11,20,21,24,31,32,33,34等)と、予め登録した情報に基づき試料の測定位置をスポット的に除電する除電部401,302とを有するように構成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は走査型プローブ顕微鏡に関し、特に、試料の帯電をスポット的範囲で除去する除電装置を備える走査型プローブ顕微鏡に関する。
走査型プローブ顕微鏡は、従来、原子のオーダ(等級)またはサイズの微細な対象物を観察できる測定分解能を有する測定装置として知られる。近年、走査型プローブ顕微鏡は、半導体デバイスが作られた基板やウェハの表面の微細な凹凸形状の測定など各種の分野に適用されている。測定に利用する検出物理量に応じて各種のタイプの走査型プローブ顕微鏡がある。例えばトンネル電流を利用する走査型トンネル顕微鏡、原子間力を利用する原子間力顕微鏡、磁気力を利用する磁気力顕微鏡等があり、それらの応用範囲も拡大しつつある。
上記のうち原子間力顕微鏡は、試料表面の微細な凹凸形状を高分解能で検出するのに適し、半導体基板、ディスクなどの分野で実績を上げている。最近ではインライン自動検査工程の用途でも使用されてきている。
原子間力顕微鏡は、基本的な構成として、原子間力顕微鏡の原理に基づく測定装置部分を備える。通常、圧電素子を利用して形成されたトライポッド型あるいはチューブ型のXYZ微動機構を備え、このXYZ微動機構の下端に、先端に探針が形成されたカンチレバーが取り付けられている。探針の先端は試料の表面に対向している。上記カンチレバーに対して例えば光てこ式光学検出装置が配備される。すなわち、カンチレバーの上方に配置されたレーザ光源(レーザ発振器)から出射されたレーザ光がカンチレバーの背面で反射され、光検出器より検出される。カンチレバーにおいて捩れや撓みが生じると、光検出器におけるレーザ光の入射位置が変化する。従って探針およびカンチレバーで変位が生じると、光検出器から出力される検出信号で当該変位の方向および量を検出できる。上記の原子間力顕微鏡の構成について、制御系として、通常、比較器、制御器が設けられる。比較器は、光検出器から出力される検出電圧信号と基準電圧とを比較し、その偏差信号を出力する。制御器は、当該偏差信号が0になるように制御信号を生成し、この制御信号をXYZ微動機構内のZ微動機構に与える。こうして、試料と探針の間の距離を一定に保持するフィードバックサーボ制御系が形成される。上記の構成によって探針を試料表面の微細凹凸に追従させながら走査し、その形状を測定することができる(例えば、特許文献1参照)。
原子間力顕微鏡が発明された当時は、その高分解能性を利用してnm(ナノメートル)以下のオーダの表面微細形状の測定が中心課題であった。しかしながら、現在では、走査型プローブ顕微鏡は半導体デバイスのインライン製作装置の途中の段階で検査を行うインライン自動検査までその使用範囲が拡大してきている。このような状況になると、実際の検査工程では、基板またはウェハの表面を所定の間隔毎に検査することが要求される。そのために、基板またはウェハの表面を迅速に検出する自動測定も求められつつある。また、実際の検査工程の前には、種々の工程があり、それらの工程において処理された基板またはウェハ等の試料が帯電することがある。
一般に、原子間力顕微鏡(AFM)では、観察対象である試料が帯電している場合、カンチレバーが帯電した試料から静電気による引力(または斥力)を受け、試料に接近できなくなり、測定不能状態に陥ることが知られている。これは、静電気力は距離の2乗に反比例する長距離力で、数百ミクロン離れていてもカンチレバーが大きな変位を受け、接近終了と誤認することがあるからである。
上記の場合、測定パラメータの設定によっては、探針を接近させて測定を開始できる場合もある。しかし、最初の接触時に探針と試料との間でマイクロスパークが発生し、針先がダメージを受け、破損し、測定データに不良を生じる可能性が高くなる。
一般に、試料であるウェハの帯電は、プラスイオンとマイナスイオンを発生する除電装置(イオナイザ)に対して当該ウェハを暴露することで除電できることが知られている。そのため、インライン対応の検査装置(「インライン対応AFM」等)では、装置内外に除電装置を備えており、通常、この除電装置によって検査前にウェハの除電を行う。
インライン対応AFMは、半導体工場の半導体製造ラインで、各工程での抜き取り検査(ラインQC)や、製造装置の条件出し等に用いられる。一般に、半導体工場の半導体製造ラインでは、前述のごとく製造プロセスによりウェハが帯電する。例えばスクラブ洗浄工程の直後はウェハが帯電している場合が多い。そのため、インライン対応AFMに内蔵された除電装置で除電してからAFM検査を行う(特許文献2)。この除電の時間設定等も、一種の条件出しである。半導体製造ラインでは、いったん条件出しが終わってパラメータが決まると、以後は条件を変えないのが通例である。
さらに半導体製造プロセスの一部変更や、製造装置の一部の不具合のために条件が変わり、ウェハの帯電量が増加する場合がある。この場合、最初に設定された除電時間では不足し、探針は試料に接近できずに、停止することになる。
従って前述の条件出しの段階で除電時間をいたずらに長く設定するのは、スループットの低下を招くので好ましくない。また静電気力によるカンチレバー変位があるにも拘らず無理に探針を試料に接近できるようパラメータを変更した場合には、マイクロスパークによって探針の先端に多大なダメージを与える可能性が高く、よりいっそう好ましくない。探針の先端がマイクロスパークでダメージを受けた場合には、正常な検査結果が得られない可能性が高い。
一般的に半導体製造ラインは24時間稼動であり、製造装置の停止は製造ラインの製造スケジュールに影響を与える。最悪の場合には、製造ラインの停止に陥る。製造ラインの停止時に、現場にAFMを熟知した管理者が居るとは限らないため、新たに除電時間の再設定が行えない可能性が高い。さらに、AFM測定は「レシピ」と呼ばれる測定位置情報および測定条件を記述したファイルにより自動で行われる。このような状況において、スループットを落とさずに、安定した動作が可能なインライン対応AFMが望まれる。
特許第3364531号公報 特開2000−171471号公報(例えば段落0046)
本発明の課題は、原子間力顕微鏡等の走査型プローブ顕微鏡において、試料が帯電されている場合に、少なくとも試料の測定箇所に関しては確実に除電を行って探針の接近を可能にし、測定の中断を防止し、あるいは探針の損傷を防止することにある。特に、ウェハ等のインライン自動検査工程でスループットを落とさずに安定した動作を達成しようとするものである。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、ウェハ等のインライン自動検査工程でたとえ試料が帯電していたとしても、短時間で最適に、確実に、かつ正確に除電することにより、探針の接近を中断することなく、安定した動作で測定・検査を行うことができる走査型プローブ顕微鏡を提供することにある。
本発明に係る走査型プローブ顕微鏡は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
第1の走査型プローブ顕微鏡(請求項1に対応)は、カンチレバーの先端に設けられた探針を試料に対して接近させ、探針と試料の間の作用に基づき試料表面の情報を得る走査型プローブ顕微鏡であり、予め登録した情報に基づき指定される試料の測定位置を測定する測定部と、予め登録した情報に基づき試料の測定位置をスポット的に除電する除電部とを有するように構成される。
予め登録した情報すなわちレシピには、複数の測定箇所の情報が記述されている。測定箇所が予めわかっているので、この情報に基づき、測定箇所のみを集中的に除電することで、試料の全体を十分に除電するよりも短い時間で、測定箇所のみを、探針の破損を生じることなく安全かつ確実に測定できるレベルまで除電し、製造ライン上のスループットを向上させることが可能となる。
第2の走査型プローブ顕微鏡(請求項2に対応)は、上記の第1の装置構成において、好ましくは、スポット的に除電する除電装置は、電極針に電圧をかけることにより、電極針から正と負のイオンを交互に発生させる除電器であることで特徴づけられる。
第3の走査型プローブ顕微鏡(請求項3に対応)は、上記の第1の装置構成において、好ましくは、スポット的に除電する除電装置は、X線または紫外線を照射することにより試料の近傍のガスを電離し正と負のイオンを発生させる除電器であることで特徴づけられる。
本発明によれば、半導体製造ラインにおける検査用走査型プローブ顕微鏡においてレシピに記述された複数の測定箇所の情報に基づき、これらの測定箇所のみを集中的に除電すするように構成したため、試料全面を十分に除電するよりも短い時間で、除電を必要とする測定箇所のみを安全にかつ確実に測定可能レベルまで除電することができ、半導体製造ラインにおける検査工程のスループットが向上することができる。また、測定箇所での除電を正確に行えるため、探針破損の可能性が低くなり、経済的で信頼性の高いインライン対応に好適な走査型プローブ顕微鏡を実現することができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1〜図10に従って、本発明の第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡(SPM)を説明する。図1は走査型プローブ顕微鏡の装置全体の外観図と装置内部の概略構造の透視図を示している。この走査型プローブ顕微鏡は代表的な例として原子間力顕微鏡(AFM)を想定している。
図1に示されるごとく、本実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡は、測定ユニット1と搬送ユニット2から構成される。測定ユニット1は、試料ステージ11、AFMセンサユニット3、第1制御装置33、第2制御装置34、表示装置35、入力装置36、広範囲除電器(イオナイザ)301、狭範囲除電器(スポットイオナイザ)401および除電器制御装置302から成る除電装置(帯電除去装置)を備えている。広範囲除電器301は、搬入された試料の全体を同時に除電する装置である。狭範囲除電器401は、試料の複数の測定個所のみを個別にスポット的に除電する除電器である。また搬送ユニット2は、搬送ロボット303、アライナ304、ロードポート305を備えている。
図2は、測定ユニット1の構成を示す図である。AFMセンサユニット3と広範囲除電器301と狭範囲除電器401の下方には試料ステージ11が設けられている。試料ステージ11の上に搬送ロボット303により搬送された試料12が置かれている。試料ステージ11は、直交するX軸とY軸とZ軸で成る3次元座標系13で試料12の位置を変えるための機構である。試料ステージ11はXYステージ14とZステージ15と試料ホルダ16とから構成されている。試料ステージ11は、通常、試料側で変位(位置変化)を生じさせる粗動機構部として構成される。試料ステージ11の試料ホルダ16の上面には、比較的大きな面積でかつ薄板形状の上記試料12が置かれ、保持されている。試料12は、例えば、表面上に半導体デバイスが製作された基板またはウェハである。試料12は試料ホルダ16上に固定されている。試料ホルダ16は試料固定用チャック機構を備えている。この試料ステージ11は、試料12の除電を行うときは、除電器301の直下に試料12を配置させ、他方、AFM測定を行うときはAFMセンサユニット3の直下に試料12を配置するように動作する。図2では、試料ホルダ16はAFM測定時の配置状態で図示されている。なお図2で、広範囲除電器301と狭範囲除電器401は試料により相当に高い位置に位置するように示されているが、実際の高さは試料12の除電を可能にする適切な高さに設定されている。
図3に従って試料ステージ11の具体的な構成例を説明する。図3で、14はXYステージであり、15はZステージである。XYステージ14は水平面(XY平面)上で試料を移動させる機構であり、Zステージ15は垂直方向に試料12を移動させる機構である。Zステージ15は、例えば、XYステージ14の上に搭載されて取り付けられている。
XYステージ14は、Y軸方向に向けて配置された平行な2本のY軸レール201とY軸モータ202とY軸駆動力伝達機構203から成るY軸機構部と、X軸方向に向けて配置された平行な2本のX軸レール204とX軸モータ205とX軸駆動力伝達機構206から成るX軸機構部とから構成されている。上記XYステージ14によって、Zステージ15はX軸方向またはY軸方向に任意に移動させられる。またZステージ15には、試料ホルダ16をZ軸方向に昇降させるための駆動機構が付設されている。図3では当該駆動機構は隠れており、図示されていない。試料ホルダ16の上には試料12を固定するためのチャック機構207が設けられる。チャック機構207には、通常、機械式、吸着や静電等の作用を利用した機構が利用される。
再び図2において、AFMセンサユニット3には、駆動機構17を備えた光学顕微鏡18が配置されている。光学顕微鏡18は駆動機構17によって支持されている。駆動機構17は、光学顕微鏡18を、Z軸方向に動かすためのフォーカス用Z方向移動機構部17aと、XYの各軸方向に動かすためのXY方向移動機構部17bとから構成されている。取付け関係として、Z方向移動機構部17aは光学顕微鏡18をZ軸方向に動かし、XY方向移動機構部17bは光学顕微鏡18とZ方向移動機構部17aのユニットをXYの各軸方向に動かす。XY方向移動機構部17bはフレーム部材に固定されるが、図2で当該フレーム部材の図示は省略されている。光学顕微鏡18は、その対物レンズ18aを下方に向けて配置され、試料12の表面を真上から臨む位置に配置されている。光学顕微鏡18の上端部にはカメラ19が付設されている。カメラ19は、対物レンズ18aで取り込まれた試料表面の特定領域の像を撮像して取得し、画像データを出力する。
試料12の上側には、先端に探針20を備えたカンチレバー21が接近した状態で配置されている。カンチレバー21は取付け部22に固定されている。取付け部22は、例えば、空気吸引部(図示せず)が設けられると共に、この空気吸引部は空気吸引装置(図示せず)に接続されている。カンチレバー21は、その大きな面積の基部が取付け部22の空気吸引部で吸着されることにより、固定され装着される。
上記の取付け部22は、Z方向に微動動作を生じさせるZ微動機構23に取り付けられている。さらにZ微動機構23はカンチレバー変位検出部24の下面部分に取り付けられている。
カンチレバー変位検出部24は、支持フレーム25にレーザ光源26と光検出器27が所定の配置関係で取り付けられた構成を有する。カンチレバー変位検出部24とカンチレバー21は一定の位置関係に保持され、レーザ光源26から出射されたレーザ光28はカンチレバー21の背面で反射されて光検出器27に入射されるようになっている。上記カンチレバー変位検出部は光てこ式光学検出装置を構成する。この光てこ式光学検出装置によって、カンチレバー21で捩れや撓み等の変形が生じると、当該変形を検出することができる。
カンチレバー変位検出部24はXY微動機構29に取り付けられている。XY微動機構29によってカンチレバー21および探針20等はXYの各軸方向に微小距離で移動される。このとき、カンチレバー変位検出部24は同時に移動されることになり、カンチレバー21とカンチレバー変位検出部24の位置関係は不変である。
上記において、Z微動機構23とXY微動機構29は、通常、圧電素子で構成されている。Z微動機構23とXY微動機構29によって、探針20の移動について、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各々へ微小距離(例えば数〜10μm、最大100μm)の変位を生じさせる。
上記の取付け関係において、光学顕微鏡18による観察視野には、試料12の特定領域の表面と、カンチレバー21における探針20を含む先端部(背面部)とが含まれる。
また図2において、試料ステージ11の上方には、前述した広範囲除電器301と狭範囲除電器401が配置されている。後に述べるように、広範囲除電器301と狭範囲除電器401とこれらを制御する除電器制御装置302とにより除電装置が構成される。
図4は、除電装置の構成と動作を解説する図である。図4(a)で示すように除電装置は、広範囲除電器301と狭範囲除電器401と除電器制御装置302から構成される。広範囲除電器301は、複数のイオン発生部301aを備え、各イオン発生部301aは電極針301bを有する。狭範囲除電器401は、1つ(またはこれに近い数)のイオン発生部401aを備え、そのイオン発生部401aは電極針401bを有する。図4(b)に示すように電極針301b(または401b)は電源301cにより高電圧を印加され、電極針301b(または401b)と接地面の間にコロナ放電を発生させ、正イオン301dと負イオン301eを多数生成する。これらのイオンにより、帯電している試料を電気的に中和し除電する。ここで、広範囲除電器301と狭範囲除電器401はAC方式の除電器であり、図4(c)で示すように電極針301b(401b)に曲線C10で示した交流電圧をかける。これにより、点線L11で示す正側のしきい値電圧(例えば3kV)以上の電圧になったとき正イオンを発生し、点線L12で示す負側のしきい値電圧(例えば−3kV)以下の電圧になったとき負イオンを発生する。このように電極針301b(401b)から正イオンと負イオンを交互に発生させる。図4(c)での縦軸は印加電圧(V)を示し、横軸は時間(t)を示す。通常、50Hzまたは60Hzの交流電源を使用し、正イオンと負イオンは50Hzまたは60Hzで交互に発生する。除電処理は、除電時間、すなわち電極針301b(または401b)に交流電圧をかける時間により制御される。
次に、再び図2を参照して走査型プローブ顕微鏡の制御系を説明する。制御系の構成としては、比較器31、制御器32、第1制御装置33、第2制御装置34、除電器制御装置302が設けられる。制御器32は、例えば原子間力顕微鏡(AFM)による測定機構を原理的に実現するための制御器である。また第1制御装置33は複数の駆動機構等のそれぞれの駆動制御用の制御装置であり、除電器制御装置302は広範囲除電器301と狭範囲除電器401の動作を制御する装置であり、第2制御装置34は上位の制御装置である。
比較器31は、光検出器27から出力される電圧信号Vdと予め設定された基準電圧(Vref)とを比較し、その偏差信号s1を出力する(s1=Vref−Vd)。通常、探針に力が加わっていない状態では、Vdは0V近傍の電圧を示し、基準電圧(Vref)は通常測定状態ではプラス数Vに設定されている。探針に斥力が加わりカンチレバーが反試料側に変形すると、Vdはプラス側に変位し、探針に引力が加わりカンチレバーが試料側に変形すると、Vdはマイナス側に変形する。制御器32は、偏差信号s1が0になるように制御信号s2を生成し、この制御信号s2をZ微動機構23に与える。制御信号s2を受けたZ微動機構23は、カンチレバー21の高さ位置を調整し、探針20と試料12の表面との間の距離を一定の距離に保つ。上記の光検出器27からZ微動機構23に到る制御ループは、探針20で試料表面を走査するとき、光てこ式光学検出装置によってカンチレバー21の変形状態を検出しながら、探針20と試料12との間の距離を上記の基準電圧(Vref)に基づいて決まる所定の一定距離に保持するためのフィードバックサーボ制御のループである。この制御ループによって探針20は試料12の表面から一定の距離に保たれ、この状態で試料12の表面を走査すると、試料表面の凹凸形状を測定することができる。
次に、第1制御装置33を説明する。第1制御装置33は次のような機能部を備えている。
光学顕微鏡18は、フォーカス用Z方向移動機構部17aとXY方向移動機構部17bとから成る駆動機構17によって、その位置が変化させられる。第1制御装置33は、上記のZ方向移動機構部17aとXY方向移動機構部17bのそれぞれの動作を制御するための第1駆動制御部41と第2駆動制御部42を備えている。
光学顕微鏡18によって得られた試料表面やカンチレバー21の像は、カメラ19によって撮像され、画像データとして取り出される。光学顕微鏡18のカメラ19で得られた画像データは第1制御装置33に入力され、内部の画像処理部43で処理される。
制御器32等を含む上記のフィードバックサーボ制御ループにおいて、制御器32から出力される制御信号s2は、走査型プローブ顕微鏡(原子間力顕微鏡)における探針20の高さ信号を意味するものである。探針20の高さ信号すなわち制御信号s2によって探針20の高さ位置の変化に係る情報を得ることができる。探針20の高さ位置情報を含む上記制御信号s2は、前述のごとくZ微動機構23に対して駆動制御用に与えられると共に、制御装置33内のデータ処理部44に取り込まれる。
カンチレバー変位検出部(変位検出装置)24の光検出器27から出力される電圧信号Vdは、探針の退避動作が完了後、モニタ部49によってモニタされる。
試料12の表面の測定領域について探針20による試料表面の走査は、XY微動機構29を駆動することにより行われる。XY微動機構29の駆動制御は、XY微動機構29に対してXY走査信号s3を提供するXY走査制御部45によって行われる。
また試料ステージ11のXYステージ14とZステージ15の駆動は、X方向駆動信号を出力するX駆動制御部46とY方向駆動信号を出力するY駆動制御部47とZ方向駆動信号を出力するZ駆動制御部48とによって制御される。
なお第1制御装置33は、必要に応じて、設定された制御用データ、入力した光学顕微鏡画像データや探針の高さ位置に係るデータ等を記憶・保存する記憶部を備える。
除電器制御装置302は、第2制御装置34からの指令に基づいて広範囲除電器301と狭範囲除電器401の動作を制御する装置である。
上記の第1制御装置33と除電器制御装置302に対して上位に位置する第2制御装置34が設けられている。第2制御装置34は、通常の計測プログラムの記憶・実行および通常の計測条件の設定・記憶、自動計測プログラムの記憶・実行およびその計測条件の設定・記憶、計測データの保存、計測結果の画像処理および表示装置(モニタ)35への表示等の処理を行う。また、試料の種類を知る機能と、試料の種類に応じて除電条件を設定する機能と、その除電条件により除電装置を駆動する機能を実現するプログラムを備える。すなわち、試料カセット307がロードポート305にセット完了後、後述のカセットID読取り装置306から出力される検出信号をモニタし、モニタした検出信号により試料の種類を特定し、除電条件を設定するためのプログラムを備えている。さらに、本発明の場合には、予め入力装置から登録した試料の指定位置を測定し、接近終了判定をする機能と、帯電状態を判定する機能と、その帯電状態により狭範囲除電器で除電する除電条件を設定する機能と、その除電条件により狭範囲除電器を駆動する機能を実現するプログラムを備える。また試料カセット307がセットされた後の試料12の搬送からAFM測定までの一連のプロセスを行うプログラムを備えている。加えて、通信機能を有するように構成し、外部装置との間で通信を行える機能を持たせることもできる。
第2制御装置34は、上記の機能を有することから、処理装置であるCPU51と記憶部52とから構成される。記憶部52には上記のプログラムおよび条件データ等が記憶・保存される。また、CPU51と記憶部52により、後述の試料の種類を知る機能と、試料の種類に応じて除電条件を設定する機能と、その除電条件により除電装置を駆動する機能と、予め入力装置から登録した試料の指定位置を測定し、接近終了判定をする機能と、帯電状態を判定する機能と、その帯電状態により狭範囲除電器で除電する除電条件を設定する機能と、その除電条件により狭範囲除電器を駆動する機能と、試料カセットがセットされた後の試料の搬送からAFM測定までの一連のプロセスを行う機能が実現される。さらに第2制御装置34は、画像表示制御部53と通信部等を備える。加えて第2制御装置34にはインタフェース54を介して入力装置36が接続されており、入力装置36によって記憶部52に記憶されるプログラム、条件、データ等を設定・変更することができるようになっている。また第2制御装置34には、インタフェース56を介してカセットID読取り装置306および搬送ロボット303が接続されている。
第2制御装置34のCPU51は、バス55を介して、第1制御装置33の各機能部に対して上位の制御指令等を提供し、また画像処理部43とデータ処理部44とモニタ部49等から画像データや探針の高さに係るデータ等を提供される。さらに、除電器制御装置302に対して除電条件に従った上位の制御指令を提供する。
次に、図1および図5を参照して前述した搬送ユニット2の説明を行う。搬送ユニット2は、ロードポート305とアライナ304と搬送ロボット303を備えている。ロードポート305には試料カセット307にマークされたカセットIDを読み取るカセットID読取り装置306が設けられている。アライナ304は、試料(ウェハ)の方向の調整を行うものである。搬送ロボット303は、試料12をロードポート305からアライナ304および試料ステージ11に搬送するものである。この搬送ユニット2での動作を図5を用いて説明する。被検体である試料12はカセット307に入った状態で装置のロードポート305にセットされる。カセットID読取り装置306で、試料カセット307に組み込まれているRFタグの信号を読み出すことで、カセットIDを読み取ることができる。本実施形態では、試料カセット307内の試料は全て同品種である。ロードポート305にセットされた試料12を搬送ロボット303が先端に取り付けられたロボットハンド308で、試料12を試料カセット307から取り出す。取り出された試料12は、いったんアライナ304上に置かれ、角度およびXY面内の位置合わせが行われる。このように、アライナ304に載せ、試料の位置調整を行った後、試料12はロボットハンド308で、アライナ304上から測定ユニット1の試料ステージ11の試料ホルダ16上に搬送する。試料チャック207は試料12を空気負圧で吸着する。
図6は、第2制御装置34によって実施される前述した広範囲除電条件設定機構のブロック構成図である。広範囲除電条件設定機構309は試料種類検知部310と除電条件設定部311から構成される。試料種類検知部310は、第2制御装置33内で機能部として実現され、試料カセット307のロードポートへのセットが完了後、カセットID読取り装置306から出力される検出信号から試料の種類を判別し、その試料の種類の情報を除電条件設定部311に出力する。除電条件設定部311は、予め記憶された試料の種類毎(例えば石英基板、シリコン基板)に定められた除電時間テーブルから、除電時間を検索し、除電器制御装置302に出力する。上記の除電時間テーブルの設定は、装置管理者により行われる。
図7は、第2制御装置34によって実施される前述した狭範囲除電条件設定機構のブロック構成図である。狭範囲除電条件設定機構409は接近終了判定部410と帯電状態判定部411と除電条件設定部412から構成される。接近終了判定部410は、第2制御装置33内で機能部として実現され、モニタ部からの信号に基づいて予め登録された試料の指定位置での接近終了を判定し、接近終了の情報を帯電状態判定部411に出力する。帯電状態判定部411は、モニタ部49からの信号とZ駆動制御部48の信号と比較して帯電状態を判定する。帯電状態判定部411は、その位置での帯電状態の情報を除電条件設定部412に出力する。除電条件設定部412は、予め記憶された試料の帯電状態により定められた除電時間テーブルから、除電時間を検索し、除電器制御装置302に出力する。上記の除電時間テーブルの設定は、装置管理者により行われる。そして、除電器制御装置302は、狭範囲除電器401を駆動する。
AFMセンサユニット3による検査に入る前に、試料12を広範囲除電器301の直下の位置に移動させ、除電条件設定機構により設定された除電条件で広範囲除電器301により一定時間試料12の除電(事前除電)を行う。
ウェハ全面の事前除電が終わると、XYZ粗動ステージ6を駆動して試料12を狭範囲除電器401の位置へ移動させる。そして、予め設定したレシピ(ファイルに登録された各種情報)に記述される測定位置に接近させ、接近終了したら帯電状態を判定し、その帯電状態に応じた除電時間でその測定位置を局所的に除電を行う。
図8は、測定に関係する部分の大きさ関係を示したものである。図8の(a)は、試料(ウェハ)全体で、通常直径300mmである。ウェハ表面は図8の(b)に示すようなチップとよばれるサイズに分割されており、通常、数mm〜20mm程度である。ここでは約20mmとする。どのチップを測定するかは、測定サイト情報としてレシピに記述されており、図8の(f)の符号1〜5に示す通り、対称的に5つまたは9つの測定箇所を選ぶ場合が多い。図8の(c)はAFMによる観察視野で、通常、数μm(ミクロンメータ)角である。図8の(d)はAFMにより観察されたホール部の断面形状で、その径は1μm以下である。図8の(e)は、図8の(d)に示した断面図の拡大図で、表面は除電されているが、ホールの底部に電荷が残っている例を示している。AFMではホールの深さ測定なども行うため、底部の電荷が除電されていないと、静電気力の影響で測定データに誤差が生じる原因となる。
図1等に示した狭範囲除電器401は、除電範囲が狭く、1つの場所(サイト:20mm角)しか除電できない。しかし、1つの除電場所内に供給されるイオンの密度は高く、強力な除電能力を有している。狭範囲除電器401を効果的に使うには、レシピに記述された測定場所の情報に基づいて、除電に使える時間を測定場所のみに配分することで、スループットを落とさずに、高い除電効果を生じることができる。
狭範囲除電器401で複数の測定個所のみを局所的(スポット的)に除電した後、XYステージ14を駆動して試料ホルダ16および試料12をAFMセンサユニット3の位置へ移動させ、Zステージ15のZ軸を駆動して両者を接近させAFMセンサユニット3による検査を行う。
次に上記走査型プローブ顕微鏡(原子間力顕微鏡)の基本動作を説明する。
試料ステージ11上に置かれた半導体基板等の試料12の表面の所定領域に対してカンチレバー21の探針20の先端を臨ませる。通常、探針接近用機構であるZステージ15によって探針20を試料12の表面に近づけ、原子間力を作用させてカンチレバー21に撓み変形を生じさせる。カンチレバー21の撓み変形による撓み量を、前述した光てこ式光学検出装置によって検出する。この状態において、試料表面に対して探針20を移動させることにより試料表面の走査(XY走査)が行われる。探針20による試料12の表面のXY走査は、探針20の側をXY微動機構29で移動(微動)させることによって、または試料12の側をXYステージ14で移動(粗動)させることによって、試料12と探針20の間で相対的なXY平面内での移動関係を作り出すことにより行われる。
探針20側の移動は、カンチレバー21を備えるXY微動機構29に対してXY微動に係るXY走査信号s3を与えることによって行われる。XY微動に係る走査信号s3は第1制御装置33内のXY走査制御部45から与えられる。他方、試料側の移動は、試料ステージ11のXYステージ14に対してX駆動制御部46とY駆動制御部47から駆動信号を与えることによって行われる。
上記XY微動機構29は、圧電素子を利用して構成され、高精度および高分解能な走査移動を行うことができる。またXY微動機構29によるXY走査で測定される測定範囲については、圧電素子のストロークによって制約されるので、最大でも約100μm程度の距離で決まる範囲となる。XY微動機構29によるXY走査によれば、微小範囲の測定となる。他方、上記のXYステージ14は、通常、駆動部として電磁気モータを利用して構成するので、そのストロークは数百mmまで大きくすることができる。XYステージ14によるXY走査によれば、ワイド範囲の測定となる。
上記のごとくして試料12の表面上の所定の測定領域を探針20で走査しながら、フィードバックサーボ制御ループに基づいてカンチレバー21の撓み量(撓み等による変形量)が一定になるように制御を行う。カンチレバー21の撓み量は、常に、基準となる目標撓み量(基準電圧Vrefで設定される)に一致するように制御される。その結果、探針20と試料12の表面との距離は一定の距離に保持される。従って探針20は試料12の表面の微細凹凸形状(プロファイル)をなぞりながら移動することになり、探針の高さ信号を得ることによって試料12の表面の微細凹凸形状を計測することができる。
上記のごとき走査型プローブ顕微鏡は、例えば、図9に示すごとく、半導体デバイス(LSI)のインライン製作装置の途中段階ウェハまたは基板の検査を行う自動検査工程92として組み込まれる。図示しない基板搬送装置によって、前段の製作処理工程91から検査対象であるウェハ等(試料12)を搬出し、自動検査工程92の上記走査型プローブ顕微鏡(SPM)の基板ホルダ16上に置くと、走査型プローブ顕微鏡により基板表面の所定領域の微細凹凸形状が自動的に計測され、前段での基板製作の処理内容の合否が判定され、その後、再び基板搬送装置によって後段の製作処理工程93へ搬出される。
次に、この走査型プローブ顕微鏡での検査の流れを図10のフローチャートを用いて説明する。処理プログラムは測定開始と共にスタートし、ロードポート308に試料カセット307がセットされると(ステップS11)、カセットID読取り装置306によりIDが読み取られ(ステップS12)、除電条件が設定され、その除電条件を記憶する(ステップS13)。その後、搬送ロボット303により試料12がアライナ304に搬送され(ステップS14)。試料の位置合わせを行う(ステップS15)。位置合わせ後、搬送ロボット303により試料ホルダ16に試料12を搬送し(ステップS16)、試料はチャック機構で吸着される(ステップS17)。その後、ステップS13で記憶された除電条件により広範囲除電器301を用いて試料(ウェハ)全面の除電を行う(ステップS18)。この除電終了後、指定位置に移動し、その位置の帯電状態を判定し、それに応じて狭範囲除電器401により各測定場所(サイト)のみを除電する(ステップS19)。このスポット除電終了の直後に、試料ステージ11を、除電された測定場所がAFMセンサユニット3の直下に位置するように移動し(ステップS20)、AFM検査を行う(ステップS21)。次に、指定した位置全てを測定したかどうか判断する(ステップS22)。指定位置すべてを測定していないならばステップS19〜S21を実行する。また、指定した測定箇所をすべてを測定したならば、その後、AFM検査を終了した試料を試料カセットに戻す(ステップS23)。そして次の判断ステップS24で試料カセット307内の試料のAFM測定が終了していなければ、再び、ステップS14に戻り、処理を行う。ステップS22で試料カセット307内の試料12の測定がすべて終了したならば、処理プログラムの実行を終了する。
このように、本実施形態によれば、スループットを落とさずに、効果的な除電が可能で、測定データの信頼性が高まる。
次に、図11を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では、指定位置の狭範囲除電するごとに測定しているが、本実施形態では、指定位置すべてを除電し、その後、測定する。それ以外は、第1実施形態と同様である。
図11のフローチャートに従って第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡での検査の流れを説明する。処理プログラムは測定開始と共にスタートし、ロードポート308に試料カセット307がセットされると(ステップS31)、カセットID読取り装置306によりIDが読み取られ(ステップS32)、除電条件が設定され、その除電条件を記憶する(ステップS33)。その後、搬送ロボット303により試料12がアライナ304に搬送され(ステップS34)。試料の位置合わせを行う(ステップS35)。位置合わせ後、搬送ロボット303により試料ホルダ16に試料12を搬送し(ステップST36)、試料はチャック機構で吸着される(ステップS37)。その後、ステップS33で記憶された除電条件により広範囲除電器301を用いて除電を行う(ステップS38)。全体の除電の終了後、すべての指定位置(測定箇所)に移動し、その位置の帯電状態を判定し、それに応じて狭範囲除電器401により除電する(ステップS39)。除電終了後、試料ステージ11を試料がAFMセンサユニット3の直下に位置するように移動し(ステップS40)、AFM検査を行う(ステップS41)。指定位置すべてを測定し、その後、AFM検査を終了した試料を試料カセットに戻す(ステップS42)。そして次の判断ステップS43で試料カセット307内の試料のAFM測定が終了していなければ、再び、ステップS34に戻り、処理を行う。ステップS43で試料カセット307内の試料12の測定がすべて終了したならば、処理プログラムの実行を終了する。
このように第2の実施形態においても、スループットを落とさずに、効果的な除電が可能で、測定データの信頼性が高まる。
なお、上記の実施形態の説明では、除電装置として電極針を有するタイプの例を説明したが、他のタイプの除電装置としてX線や紫外線を照射して試料の近傍の気体を電離してイオンを発生させるタイプのものも用いることができる。また、本実施例では広範囲除電器301および狭範囲除電器401は、AFMセンサーユニット3の近くにあり、ウェハを除電しているが、この構成に限るものではない。レシピに含まれる測定位置情報を除電に反映できる個所なら他でもよく、例えばアライナ304上での除電も有効である。
上記の各実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、また数値および各構成の組成(材質)については例示にすぎない。従って本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
例えば前述の各実施形態では、広範囲除電器301と狭範囲除電器401を併設した構成としたが、本発明では広範囲除電気301は必須ではなく、狭範囲除電器401のみで構成することも可能である。
本発明は、ウェハ等の試料の指定された場所ごとに適した除電条件に従って試料の指定位置の除電ができ、探針の接近が中断することがない安定な動作をする走査型プローブ顕微鏡として利用される。
本発明の第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡の全体的な構成(装置外観と概略内部構造)を示す構成図である。 測定ユニットの詳細な構成を示す図である。 試料ステージの具体的な構成を示す斜視図である。 除電装置の構成と動作を示す図であり、(a)は除電装置の構成を示し、(b)は電極針からイオンが放出する様子を示し、(c)は印加電圧の時間変化とイオンの発生を示す図である。 搬送ユニットによる動作を説明する図である。 広範囲除電条件設定機構のブロック構成図である。 狭範囲除電条件設定機構のブロック構成図である。 測定に関する各部分の大きさの関係を示す図である。 本発明に係る走査型プローブ顕微鏡がインライン自動検査工程として用いられる構成を示したブロック図である。 第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡での検査の流れを示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡での検査の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 測定ユニット
2 搬送ユニット
3 AFMセンサユニット
11 試料ステージ
12 試料
16 試料ホルダ
17 駆動機構
18 光学顕微鏡
19 カメラ
20 探針
21 カンチレバー
22 取付け部
23 Z微動機構
29 XY微動機構
33 第1制御装置
34 第2制御装置
301 広範囲除電器
302 除電器制御装置
303 搬送ロボット
304 アライナ
305 ロードポート
306 カセットID読取り装置
310 試料種類検知部
311 除電条件設定部
401 狭範囲除電器
410 接近終了判定部
411 帯電状態判定部
412 除電条件設定部

Claims (3)

  1. カンチレバーの先端に設けられた探針を試料に対して接近させ、前記探針と前記試料の間の作用に基づき試料表面の情報を得る走査型プローブ顕微鏡において、
    予め登録した情報に基づき指定される前記試料の測定位置を測定する測定手段と、
    前記予め登録した情報に基づき前記試料の前記測定位置をスポット的に除電する除電手段と、
    を有することを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 前記除電手段は、電極針に電圧をかけることにより前記電極針から正と負のイオンを交互に発生させる除電器であることを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 前記除電手段は、X線または紫外線を照射することにより前記試料の近傍のガスを電離し正と負のイオンを発生させる除電器であることを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
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