JP2002322637A - 液状化防止工法 - Google Patents
液状化防止工法Info
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- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
Abstract
て高い支持力が得られ、地震時には、地層の水を排水し
て液状化現象の発生を防止できる液状化防止工法を提供
する。 【解決手段】 二重管51の下端に、圧縮水を噴射する圧
縮水用ノズルと圧縮空気を噴射する圧縮空気用ノズルと
を設け、それらノズルから圧縮水と圧縮空気とを噴射し
て地中に所定深さまで打ち込んで掘削孔151を形成す
る。二重管を引き抜くと共に、この引き抜き時に掘削孔
151内に中詰め材153を投入して周囲より透水性を有する
基礎柱211を形成する。掘削孔151内に投入した中詰め材
153を圧縮水により圧密することにより、基礎柱211に高
い支持力が得られる。また、その基礎柱211は透水性を
有するため、地震時には、地盤201内の水が基礎柱211を
通って地表側に排出され、該地盤201における液状化現
象を防止することができる。
Description
を排水し地震時の地盤液状化を防止する液状化防止工法
に関する。
地盤では、大地震により地盤柱の水圧が急上昇し、せん
断抵抗が失われて砂が流動化する液状化現象が発生し易
い。そして、このような液状化に対する対策として、特
開平7−158044号公報の0002段にあるよう
に、砂地盤を締め固めて地盤の間隙率の低減およびせん
断強さの向上を図る方法、地盤柱に砂杭あるいは砕石柱
を形成して高圧地下水の排水促進を図る方法、地盤中に
水ガラス系その他の薬剤を注入する等して地盤固化を図
る方法あるいは地盤柱にディープウェルと止水壁を設け
てポンプ排水によって地下水水位の低下を図る方法など
がある。
全長に渡ってスクリューを周設したへーシングパイプを
用い、回転駆動によって地盤中に嵌入させ、砕石を投入
しながらケーシングパイプを引き抜き、地盤中に排水用
の砕石柱を形成する(公報第0003段)。
水促進することができる。しかし、上述した従来の方法
では、一定の支持力は得られるものの、周囲地層に対す
る締め固め作用が十分に得られず、全体として支持力を
効果的に向上することができなかった。また、施工にお
いては、その全長にケーシングパイプを挿入した後、そ
のケーシングパイプを引く抜く工程が必要であり、軟弱
地盤の上部に礫質層などがあると、挿入効率が低下する
ことが予想される。さらに、施工後の砕石柱に対して、
周囲の地層から微細土粒子が侵入すると、排水機能が低
下する問題も予想される。
材を効率良く締め固めて高い支持力が得られ、地震時に
は、地層の水を排水して液状化現象の発生を防止できる
液状化防止工法を提供することを目的とし、加えて、基
礎柱の透水性を保持することができる液状化防止工法を
提供することを目的とする。
法は、地震時に想定される地盤の液状化に伴って発生す
る地盤内の過剰間隙水を排水する液状化防止工法におい
て、杭の下端に圧縮水を噴射する圧縮水用ノズルと圧縮
空気を噴射する圧縮空気用ノズルとを設け、それらノズ
ルから圧縮水と圧縮空気とを噴射して地中に所定深さま
で打ち込んで掘削孔を形成し、前記圧縮水と圧縮空気と
の噴射により地中の微細粒子を前記杭に沿って上昇させ
ると共に、地表に排出し、この微細粒子を排出した後、
前記圧縮空気の噴射を停止又は噴射圧を下げ、前記杭を
引き抜くと共に、この引き抜き時に掘削孔内に中詰め材
を投入して周囲より透水性を有する基礎柱を形成する工
法である。
って噴射した圧縮空気と圧縮水とにより、杭の下方の掘
削孔において、土粒子(土塊)の攪拌が行われ、圧縮空
気が泡となって上昇する際に土粒子を揺動して分解が行
われ、これにより分解した微細粒子たる水溶性微細粒子
が上昇水流と泡の上昇に伴うリフトアップ効果によりに
地表に効率よく排土される。そして、掘削孔内に投入し
た中詰め材を圧縮水により圧密することにより、基礎柱
に高い支持力が得られる。このようにして、ケーシング
を使用しなくても、掘削孔に充填した中詰め材に微細土
粒子が混合して透水性を損なうことがない。また、その
基礎柱は高い透水性を有するため、地震時には、地盤内
の水が基礎柱を通って地表側に排出され、該地盤におけ
る液状化現象を防止することができる。
杭を引く抜く際に該杭を上下動し、前記杭により前記掘
削孔内の前記中詰め材を叩く工法である。
入した中詰め材を叩くことにより、中詰め材が圧密され
ると共に、中詰め材の周囲の土質を締め固めることがで
きる。
基礎柱を設ける周囲の層からサンプル材を採取し、前記
中詰め材には前記サンプル材の2倍以上の粒度を有する
工法である。
ものより2倍以上の粒度を有する中詰め材を用いること
により、基礎柱の透水性を確保することができる。
記基礎柱にパイプを設け、このパイプの下部に前記基礎
柱内の下部に開口する孔を設け、前記パイプに空気圧送
手段を接続する工法である。
続した空気圧送手段により、孔から空気を噴出し、この
空気は基礎柱内を上昇し、この際、中詰め材間の目詰ま
りの原因となる微細土粒子などを押し上げて、地表に排
出し、これにより基礎柱の目詰まりを防止することがで
きる。
参照して説明する。図1〜図15は本発明の第1実施例
を示し、図1に示すように、地盤201は、難透水地層202
の下部に透水地層203を有し、この透水地層203は砂層で
ある。尚、前記難透水地層202は、図面では一層に図示
しているが、シルトや粘土層を有し、前記砂層より透水
性が低い層である。
基礎柱211が設けられ、この基礎柱211の上に住宅などの
構造物204が設けられている。この基礎柱201は、中詰め
材154に透水地層203のサンプル材の2倍以上の粒度を有
する砂利や砕石を用い、前記中詰め材154を掘削孔151に
充填してなり、前記透水地層203より透水性が高いもの
である。また、掘削孔151の内面に沿ってパイプ212を設
け、このパイプ212の下部が基礎柱211まで至り、該パイ
プ212の下部には基礎柱211内に開口する孔213が複数設
けられている。また、前記パイプ212の上部は、空気圧
送手段214と地下水吸引手段215とに選択的又は切換可能
に接続される。尚、図1では複数の基礎柱211,211のパ
イプ212,212を接続パイプ216により接続し、この接続
パイプ216の端部216Aに前記空気圧送手段214と地下水
吸引手段215とが接続可能となっている。このように接
続パイプ212により複数の基礎柱211のパイプ212を空気
圧送手段214と地下水吸引手段215に接続することができ
る。
沈砂枡217を接続し、この沈砂枡217に導管218Aにより
外部水路218が接続され、この外部水路218は側溝や河川
などである。
設けることができ、構造物204の支持のみとして使用す
る場合は、パイプ212を用いる必要はなく、また、所定
の透水性を備える必要はない。尚、この基礎柱211´も
後述する施工方法により形成される。また、図1では中
詰め材153を図示しているが、後述するように、地中砂
利163を中詰め材とすることができる。
る。透水地層203が水分を多く含んでいると、この水分
を多く含んだ砂質土粒子は、地震などによる衝撃を受け
ると下方向に落下しようとする。この際、土粒子間の水
は瞬間的に排水できず土粒子間の水圧が上昇する。この
現象が地盤全体で発生し、土粒子構成が破壊され液状化
することが液状化現象である。図1で右側の基礎柱211
に示すように、前記土粒子間の水圧が上昇すると、土粒
子間の水が基礎柱211の中詰め材153の隙間に入り込み、
該基礎柱211内を伝わって外部の沈砂枡217から外部水路
218へと排出される。これにより透水地層203における前
記水圧の上昇が防止され、液状化を防止することができ
る。
手段215により、孔213から地下水を吸引し、井戸として
使用することもできる。
14により、孔213から空気を噴出し、この空気は基礎柱2
11内を上昇し、この際、中詰め材153間の目詰まりの原
因となる微細土粒子なども押し上げて、地上に排出し、
これにより基礎柱211の目詰まりを防止できる。
同一構成であるが、地上水を透水地層203に排水する作
用を示し、大量の降雨などの条件化では、地盤201上は
舗装などにより自然浸透だけでは対応できず、水位が上
昇し、道路の冠水や洪水などが発生する虞がある。これ
に対して、外部水路218の余水が基礎柱211を通って地下
の透水地層203に排水され、これにより洪水が防止され
る。尚、図中211は雨樋であり、212は雨樋211に接続し
た排水管であって、前記沈砂枡217に雨水を導くもので
ある。
良装置は、図2〜図7に示すように、自走式車両1は、
車体2の下部に走行手段たる無限軌道3を有し、この無
限軌道3は車体2に搭載した原動機(図示せず)により
駆動する。前記車体2の後部には、ショベルたるブレー
ド4が設けられ、このブレード4は昇降駆動可能に設け
られている。
能に設けられ、このリーダ5は前後方向の起伏装置6に
より、図2の鎖線に示す収納位置と地表に対してほぼ垂
直な使用位置とに起伏可能になっている。尚、実際に
は、約5度程度だけリーダ5の上部が前側に倒れること
が可能である。前記起伏装置6は、前記車体2に起伏ベ
ース7の下部を枢着部8により前後方向起伏可能に設
け、その枢着部8より後方で前記車体2に枢着部9によ
り起伏シリンダ10の下部を枢着し、この起伏シリンダ10
の伸縮杆10Aを枢着部11により前記起伏ベース7の上部
に枢着してなる。そして、前記起伏シリンダ10がリーダ
5の前後方向角度調整手段である。前記起伏ベース7の
前側には揺動ベース12が左右方向揺動可能に設けられ、
前記起伏ベース7と揺動ベース12の上部を枢着部13によ
り回動可能に設けると共に、前記起伏ベース7と揺動ベ
ース12の下部を左右スライド駆動機構14により左右移動
可能に設けている。そして、左右スライド駆動機構14が
リーダ5の左右方向角度調整手段である。また、前記揺
動ベース12の前部に前記リーダ5を上下方向移動可能に
設け、リーダ昇降手段たるスライドシリンダ15により、
前記揺動ベース12に対して、リーダ5を昇降可能に設け
ている。したがって、図2の鎖線に示す収納位置にリー
ダ5を収納した状態で作業場所まで移動し、起伏シリン
ダ10を延ばしてリーダ5を地面に対し前後方向ほぼ垂直
に合わせ、さらに、左右スライド駆動機構14により、枢
着部13を中心としてリーダ5の下部を左右に回転して左
右方向ほぼ垂直に合わせ、この後、スライドシリンダ15
によりリーダ5の高さ位置を調節できる。尚、前記シリ
ンダ10,15及び左右スライド駆動機構14は油圧などによ
り駆動する。
けられ、この案内レール21に沿って杭挟持体22が昇降可
能に設けられ、この杭挟持体22はチェーンを備えた昇降
手段23によりリーダ5に沿って昇降する。前記杭挟持体
22は内部に挿通した杭を挟持及び挟持解除可能なもので
あって、挟持した杭を回転する回転駆動手段24を内蔵す
る。また、前記リーダ5の下部には杭固定手段25が固定
して設けられ、該杭固定手段25は、これに挿通した杭を
挟持及び挟持解除可能なものである。
けられ、この収納部31に中詰め材が収納され、前記収納
部31の底部には送り装置たるベルトコンベア32が設けら
れ、このベルトコンベア32は中詰め材を後から前に送る
ものである。このベルトコンベア32の終端側で前記収納
部31には投入路33が設けられ、この投入路33は先端側の
投入口34が低くなる傾斜をなし、その投入口34は、起立
位置のリーダ5の下部まで延設されている。また、前記
投入路33の両側には壁部33Aが設けられている。そし
て、前記ベルトコンベア32と投入路33により、中詰め材
を投入すると投入装置35を構成している。
り、筒部42の上部に拡大筒部43を設けてなる。
に、前記杭はパイプから構成された二重管51であって、
この二重管51は外管52と内管53とからなり、この内管53
内により圧縮水路54を形成し、前記外管52内面と内管53
外面との間により圧縮空気路55を形成し、前記圧縮水路
54の下端に圧縮水用ノズル56を設け、前記圧縮空気路55
の下端に圧縮空気用ノズル57を設けている。さらに、前
記二重管51の上端には、前記圧縮水路54に連通する水ホ
ースアダプタ58と、前記圧縮空気路55に連通する空気ホ
ースアダプター59とが設けられている。そして、前記水
ホースアダプター58に高圧ホース60を介して圧縮水供給
装置たる高圧ポンプ61を接続し、この高圧ポンプ61が水
槽62に接続され、この水槽62は複数の家庭用水道を接続
して水を溜めておく。また、前記空気ホースアダプター
59にホース63を介して圧縮空気供給装置たるエアーコン
プレッサ64を接続している。尚、二重管51は、長さ方向
中央部分を交換することにより長さ調節可能である。そ
して、二重管51はロッドである。
の下端には、該二重管51を中心とする筒体71が設けら
れ、この筒体71は、長さ方向両端が開口し、先端側を二
重管51の周囲放射方向で一直線に設けた先端側連結部7
2,72Aにより二重管51に固定されると共に、基端側を
二重管51の周囲放射方向で一直線に設けた基端側連結部
73,73Aにより二重管51に固定され、先端側連結部72,
72Aと基端側連結部73,73Aとは交差方向をなし、この
例では図5に示すように、ほぼ90度の角度をなしてい
る。尚、連結部72,72A,73,73Aは、二重管51より細
い棒状の部材である。また、筒体71は掘削孔151の設計
寸法より若干大径に形成され、また、その直径より長さ
は短く形成されている。一方の前記先端側連結部72にビ
ット体74,74Aが間隔をおいて設けられ、他方の前記先
端側連結72Aにビット体74B,74Cが間隔をおいて設け
られ、それぞれ外側のビット体74,74Cは二重管51から
等しい位置にあり、内側のビット体74Aは内側のビット
体74Bより二重管51に近い位置にある。したがって、ボ
ーリングロッドである二重管51の回転すると、ビット体
74Aとビット体74Bとは同心円上で、異なる直径で掘削
を行い、さらに、それらの外側をビット体74,74Cが掘
削するから、効率よい掘削が行われる。また、図5など
に示すように、各ビット体74,74A,74B,74Cは、そ
の先端がそれぞれ二重管51の回転方向に対して同一方向
に向くよう斜めに取付けられている。そして、前記先端
側連結部72,72A及びビット体74,74A,74B,74Cに
よりビット装置75を構成している。また、前記二重管の
外管51には、前記筒体71内に位置して複数の空気噴射口
76を設け、これら空気噴射口76は、外管51にほぼ直交方
向で穿設されており、前記圧縮空気路55に連通する。
ノズル56は、前記内管53に螺合されており、下端(先
端)には噴射口81が形成されている。また、前記圧縮水
用ノズル56には下方に向って縮小するテーパ状外周面82
が形成され、さらに、圧縮水用ノズル56の下端には平面
十字型をなすスリット83が形成されている。また、前記
外管52の下端内面に雌螺子部52Aを形成し、この雌螺子
部52Aに螺合する雄螺子部57Aが、前記圧縮水用ノズル
57の上端外面に形成されている。さらに、前記圧縮空気
用ノズル57の上端(基端)には、テーパ状内周面84が形
成され、前記外管52に圧縮空気用ノズル57を螺合した状
態で、前記テーパ状外周面82とテーパ状内周面84との間
に、前記圧縮空気路55と連通するテーパ状の案内空気路
85が形成され、この案内空気路85により圧縮空気が圧縮
空気用ノズル57の中央側に案内される。さらに、前記案
内空気路85から前記圧縮空気用ノズル57の下端の噴射口
86に至る通路87が、該圧縮空気用ノズル57の内部に形成
されている。そして、前記案内空気路85と前記圧縮空気
用ノズル57の噴射口86との間の長さは、前記噴射口46の
直径Dより長く形成されている。また、前記圧縮空気用
ノズル27の下端には平面一側方向のスリット88が形成さ
れている。また、前記圧縮水用ノズル26の噴射口41の直
径dは、前記圧縮空気用ノズル27の噴射口46の直径Dよ
り小さく形成されている。また、前記案内空気路85の断
面積を、前記圧縮空気路55の断面積以上としている。
を検討する例であり、透明水槽91内に下層から粘土92、
細砂93、中砂94、粗砂95、小砂利96を順に敷き詰めて層
97を形成する。
と外管102とからなる二重管103を形成し、内管101の先
端から圧縮水、内管101と外管102の間から圧縮空気を噴
射可能とする。圧縮空気と圧縮水とを噴射しながら、前
記二重管103の先端を前記層97内にほぼ垂直に挿入する
と、二重管103の下方にフラスコ状の掘削孔が形成さ
れ、二重管103の挿入を停止し、圧縮空気と圧縮水とを
噴射を継続すると、フラスコ状掘削孔98内において、土
粒子の攪拌が行われ、この攪拌により土粒子成分が分解
する。すなわち砂の層であれば、砂本体とそれに含まれ
ていた水溶性微細土粒子に分解する。比重の軽い水溶性
微細土粒子は、二重管103の外周に沿う上昇水流と、圧
縮空気の上昇に伴うリフトアップ効果により水と共に地
上に排土される。この排土状況を地上で確認し、実際に
は地上に排出される水の濁り具合により確認し、水溶性
微細土粒子の排土がほぼ終了したら、圧縮空気の噴射を
停止し、圧縮水のみ噴射を継続する。このように圧縮空
気の供給を停止すると、フラスコ状掘削孔内での攪拌力
が低下し、土粒子は圧縮空気により攪拌されない比重の
大きな土粒子から順次掘削孔の底部に体積し、かつ体積
した土粒子は、下方に向かって噴射される圧縮水により
水締めされ、隙間なく堆積し、圧縮水の噴射を続けなが
ら徐々に二重管103を上方に引き抜くと、順次圧密され
た土粒子柱が形成された。
れた水溶性微細粒子と、土粒子が圧密された分の体積だ
け、掘削孔98の上部が空洞となり、この部分に充填する
中詰め材が必要となる。
噴射水を噴射し、土粒子を分解でき、さらに、分解した
土粒子に圧縮水と圧縮空気を供給することにより、攪拌
できることが分かった。また、比重の軽い水溶性微細粒
子は、空気を含む圧縮水の上昇力により良好に地表に排
出される。さらに、圧縮空気の噴射を停止して圧縮水の
みの噴射とすると、攪拌力が低下し、圧縮水のみの力で
は攪拌力の影響を受けない重たい土粒子から順次堆積し
ていく。そして、出来上がった土粒子柱は、下から、小
砂利96、粗砂95、中砂94、細砂93、粘土92となった。
砂利96を混合して敷き詰め、実験例1と同様に、二重管
103を用いて実験を行ったところ、実験例1と同様に、
出来上がった土粒子柱は、下から、小砂利96、粗砂95、
中砂94、細砂93、粘土92となった。
も、出来上がる土粒子柱は、比重の重たいものから圧密
堆積することが分かった。
と圧縮空気の噴射圧を変えた他の実験から、以下のこと
が分かった。
掘削孔98には下から比重の重たいものが堆積する。ま
た、圧縮水の噴射圧を上げるように調整すれば砂類も排
土できる。特に、加重支持土質として不適当な水溶性微
細土粒子のみを圧縮水と圧縮空気の噴射圧の調整により
任意に排土することができ、現状地盤に含まれる加重支
持土質として有効な土粒子を利用し、土粒子を圧密する
ことにより、強固な土粒子柱を作ることができる。
砂95、小砂利96を順に敷き詰める。実験例1と同様にし
て、所定深さまで二重管103を挿入し、水溶性微細土粒
子の排土を確認した後、すなわち水と共に水溶性微細土
粒子が排土されなくなったら、圧縮空気の噴射を停止
し、圧縮水の噴射のみを継続する。この状態では、比重
の重たい土粒子から堆積し、かつ圧縮水の噴射圧により
水締めされる。この後、地表の掘削孔98から、小砂利を
投入して供給し、この小砂利は二重管103の外周に沿っ
て沈下し、掘削孔98の底部に堆積し、さらに、圧縮水の
噴射圧により締め固められ、また、小砂利の供給を続け
ると共に、二重管103を上下運動させながら序々に引き
抜いていく。この場合、二重管103の下端により、堆積
した小砂利を叩くようにして点圧締め固めを行い、ま
た、供給する小砂利の堆積分だけ地中の土粒子が上昇水
流によって地表に排土され、二重管103の上下運動を繰
り返して該二重管103を引き抜き、地表側に形成された
前記排土分の体積だけ掘削孔98に小砂利を充填し、加圧
支持砂利杭を形成することができた。また、この実験例
3と同様にして行った他の実験例で、圧縮空気の噴射を
停止した後、あるいは圧縮空気の噴射停止と同時に圧縮
水の噴射のみ下げて行った実験では、地中に含まれる水
溶性微細土粒子以外に排土される土粒子の量を削減で
き、地中に含まれる加重支持土質を加圧支持砂利杭の形
成に利用できることが分かった。
12〜図15を参照して説明する。まず、地震時に液状
化が予想される透水地層203までボーリングを行い、該
透水地層203のサンプル材を採取する。このサンプル材
の粒度を測定し、後述する中詰め材には前記サンプル材
の2倍以上の粒度を有する砂利や砕石を用いる。現場で
の基礎柱の施工においては、自走式車両1により施工位
置まで移動し、起伏シリンダ10を延ばしてリーダ5を前
後方向ほぼ垂直に合わせ、さらに、左右スライド駆動機
構14により、枢着部13を中心としてリーダ5の下部を左
右に回転して左右方向ほぼ垂直に合わせ、この後、スラ
イドシリンダ15によりリーダ5の高さ位置を調節でき
る。したがって、自走式車両1位置が傾斜となっていて
も、リーダ5を所定の向きに調整して掘削孔151を掘削
できる。また、掘削位置にはホッパ41をセットしてお
く。そして、まず、ホッパ41を通して、ビット装置75を
地表152に接地し、杭固定手段25は固定解除状態で、昇
降駆動手段23により杭挟持体22を降下させて二重管51を
圧入すると共に、回転駆動手段22により二重管51を回転
する。このようにして、ビット装置75による掘削により
二重管51を効率よく押し込むことができる。このように
してビット装置75の回転による掘削で二重管51を所定深
さまで地中に圧入したら、今度は、ノズル56,57から圧
縮水Wと圧縮空気Aを噴射し、図12に示すように、こ
れら圧縮水Wと圧縮空気Aを主体とした掘削を行う。
尚、掘削開始から圧縮水Wと圧縮空気Aを噴射しておい
てもよい。図12に示すように、前記圧縮水Wと圧縮空
気Aの噴射により、二重管51の下方には底部が広いフラ
スコ状の掘削孔151が形成され(上記水槽91を用いた実
験例により確認)、下端を深さ略7mまで挿入した。こ
の位置で、二重管51のフラスコ状の掘削孔151内におい
ては、圧縮水Wと圧縮空気Aとにより土粒子攪拌作用が
発生し、その攪拌作用により既設土粒子構成(土の塊)
を分解し、分解された比重の軽い水溶性微細土粒子が、
二重管51の外面に沿って、上昇水流と空気のリフトアッ
プ作用により、水と共に地表面152に排土される。ま
た、下端から圧縮空気Aを噴射すると、同時に筒体71内
に位置する複数の空気噴射口76からも圧縮空気Aが噴射
され、筒体71内においても、圧縮空気Aによる攪拌作用
が発生し、筒体71内においても土の分解作用が発生す
る。また、掘削において、二重管51の下端には、上下に
開口した筒体71を設けたから、その筒体71が掘削孔151
の内面に当り、該掘削孔151を筒体の外形形状に合わせ
て形成することができ、さらに、空気噴射孔76からは周
囲に向って圧縮空気Aを噴射するが、この横方向の圧縮
空気Aが筒体71の内面に当るため、掘削孔151に当るこ
とがなく、横方向の圧縮空気Aの力を土の分解に有効に
作用させることができる。このような掘削により、地盤
により異なるが、例えば、軽い方から、腐植土、シル
ト、高濃度茶褐色水、細砂などの順に排土される。細砂
の排土を目視により確認した後、圧縮空気Aの供給を停
止し、圧縮水Wのみの噴射を継続した。尚、二重管51の
押込み作業において、杭挟持体22を最下部まで降下した
ら、杭挟持体22による挟持を解除し、杭固定手段25によ
り二重管51を挟持固定し、杭挟持体22をリーダ5の最上
部まで昇降した後、杭挟持体22により二重管51を挟持
し、杭固定手段25による二重管51の挟持を解除して、再
び杭挟持手段22を降下することにより二重管51を押込む
ことができる。さらに、リーダ昇降手段たるスライドシ
リンダ15により、リーダ15を昇降して二重管51を圧入・
引き抜きすることができる。また、ノズル56,57から圧
縮水Wと圧縮空気Aを噴射をすれば、これらの噴射によ
り二重管51の下方が掘削されるため、二重管51を回転せ
ずに圧入することができるが、回転駆動手段24により二
重管51の回転を掘削孔151の設計深さまで継続するよう
にしてもよく、ビット装置75の回転駆動により補助的に
掘削効率を高めることができ、また、ビット装置75が回
転すると、連結部72,72A,73,73Aとビット体74,74
A,74B,74Cにより掘削孔151内の水と泡等を攪拌し
て土の分解作用が得られる。
め材の投入作業について説明すると、図13に示すよう
に、設計深さ(最深部)まで二重管51を押込んだら、二
重管51の回転駆動を停止する。尚、その設計深さは、少
なくとも掘削孔98の下部が透水地層203に達した位置で
ある。そして、図7に示すように、車体2の収納部31
に、砂利や砕石などの中詰め材153を収納しておき、投
入時には、ベルトコンベア32を駆動により投入口34から
掘削孔151の開口部151Aに、中詰め材153を該中詰め材1
53の沈下速度に合わせて供給する。この場合、ベルトコ
ンベア32の駆動速度を調整することにより中詰め材153
の供給量を調整できる。そして、図12及び図13に示
すように、掘削孔151内に供給された中詰め材153は、上
昇水流に係わらず、二重管151の外周に沿って沈下し、
掘削孔151の底部に堆積し、圧縮水Wにより水締めされ
る。尚、この場合、高圧水Wの影響を受けない比重の重
たい既設地中の土粒子も掘削孔151の底部に堆積する。
さらに、中詰め材153の投入に合わせて、すなわち掘削
孔151内の中詰め材153の上面153Aの高さに合わせるよ
うにして二重管51を上下運動しながら引上げる。この場
合、二重管51の上下運動により上面53Aの高さを確認
し、昇降手段23を駆動して二重管51及びビット装置75に
より、上面153Aに、10トン程度の加圧を掛けて点圧
締め固めを行うことが好ましい。点圧締め固めを行う際
には、二重管51の下端が上面153Aに当たれば、杭挟持
体22の下方への加圧力が変わるから、当たった位置を自
走式車両1の装置により確認できる。例えば、杭挟持体
22を昇降する昇降手段23に二重管51から加わる反力を測
定する手段を設けることができる。そして、一例とし
て、中詰め材153を投入しつつ、二重管51を所定の長さ
だけ、例えば60cm程度引き上げたら、この位置で下
方に向かって、所定のストロークS、例えば1mのスト
ロークSで複数回上下動させ、上面153Aを叩く、ある
いは上面153Aからその下方に二重管51とビット装置75
の下端を圧入するようにして締め固めを行う。この場
合、中詰め材153中に、二重管51とビット装置75を圧入
することにより、この圧入力が周囲の土質の締め固め力
(図14に矢印Y´で示す。)として働く。尚、後述す
る第2実施例により、地下水位の高い箇所における二重
管51の圧入においては、圧縮水Wと圧縮空気Aの噴射に
より、ノズル26,27の下端部周囲に圧縮水Wの噴射によ
り負圧が発生し、この負圧により掘削孔151の内壁部か
ら土粒子の間隙水が吸引され、同時に吸引された土粒子
に対して上方から土圧荷重が加わり、掘削孔151の周囲
が圧密される。
51を序々に引上げ、圧縮水Wの噴射を弱めることなく、
ベルトコンベア32により中詰め材153を供給し続け、地
中に含まれる土粒子を上昇水流と共に地表面152に排土
することにより、図15に示すように、掘削孔151のほ
ぼ全てが供給した砂利・中詰め材153からなる基礎柱201
とすることができる。
管51を序々に引上げ、掘削孔151の開口部151Aから、固
結可能で中詰め材153以上の粒度の砂利163が排出され始
めたら、圧縮水Wの噴射圧又は噴射量を弱め、さらに、
二重管51の引上げと上下運度を繰り返して投入した中詰
め材153を叩きながら二重管51を引く抜き、二重管51を
所定位置まで引き抜いたら、中詰め材153の供給を停止
し、地中の固結可能な砂利 を締め固める。これによ
り、図15に示すように、掘削孔151の上部を地中から
出た地中砂利163により形成することができる。この場
合、引き抜きの途中で、圧縮水Wの噴射圧または噴射量
を弱めることにより、地中の固結可能な地中砂利163を
地表面152に排土することなく利用できる。
が分かった。この工法はほぼ全ての土質、土層の軟弱地
盤に施工可能である。また、点圧加重の調整により、必
要加重支持力柱の支持力を調整することができる。さら
に、支持杭の深さを任意に設定でき、すなわち、支持杭
の深さが支持層まで達しない深さである場合は、砕石を
供給して支持杭を形成できる。さらに、中詰め材は、砕
石、砂利、コンクリートを粉砕したコンクリート砕等
で、透水地層より透水性の高い基礎柱を形成できるもの
を用いることができるから、コンクリート砕等を用いれ
ば建設廃材の再利用が可能となる。このように使用する
材料が安価であり、特別な装置を用いる必要もないか
ら、施工コストも安価となる。しかも、水と空気を用い
るから薬剤等が不要である。
を上下動し、二重管51により掘削孔151内の中詰め材153
を叩くから、中詰め材153を叩くことにより、より一層
中詰め材153が圧密されると共に、中詰め材153の周囲の
土質を締め固めることができる。また、このように圧縮
水Wと圧縮空気Aとを同時に噴射する方法において、圧
縮水用ノズル56を圧縮空気用ノズル57の上方に設けてい
るから、圧縮水Wより低圧な圧縮空気Aを良好に噴射す
ることができる。そして、圧縮水用ノズル56から噴射さ
れた圧縮水Wは、その噴射口81が圧縮空気用ノズル57よ
り細いため、圧縮空気用ノズル57内の通路87の中央側を
通って外部に噴射され、同時に圧縮空気路55から案内空
気路45を通って通路87内に圧縮空気Aが流れ込み、この
圧縮空気Aはテーパ状の圧縮空気路85により通路87の中
央側に案内され、この中央側を流れる圧縮水Aと一部が
効率良く混合すると共に、前記圧縮水Wの流れにより周
囲の圧縮空気Aが引っ張られるようにして圧縮空気用ノ
ズル57の噴射口86から噴射され、掘削孔151の底部まで
効率良く供給される。
された基礎柱211は、所定の透水性を有すると共に、高
い支持力を得ることができる。
して、地震時に想定される地盤201の液状化に伴って発
生する地盤201内の過剰間隙水を排水する液状化防止工
法において、杭たる二重管51の下端に圧縮水Wを噴射す
る圧縮水用ノズル56と圧縮空気Aを噴射する圧縮空気用
ノズル57とを設け、それらノズル56,57から圧縮水Wと
圧縮空気Aとを噴射して地中に所定深さまで打ち込んで
掘削孔151を形成し、圧縮水Wと圧縮空気Aとの噴射に
より地中の微細粒子を二重管51に沿って上昇させると共
に、地表面152に排出し、この微細粒子を排出した後、
圧縮空気Aの噴射を停止又は噴射圧を下げ、二重管51を
引き抜くと共に、この引き抜き時に掘削孔151内に中詰
め材153を投入して周囲より透水性を有する基礎柱211を
形成する工法であるから、下方に向かって噴射した圧縮
空気Aと圧縮水Wとにより、二重管51の下方の掘削孔15
1において、土粒子(土塊)の攪拌が行われ、圧縮空気
Aが泡aとなって上昇する際に土粒子を揺動して分解が
行われ、これにより分解した微細粒子たる水溶性微細粒
子が上昇水流と泡aの上昇に伴うリフトアップ効果によ
りに地表に効率よく排土される。そして、掘削孔151内
に投入した中詰め材153を圧縮水Aにより圧密すること
により、基礎柱211に高い支持力が得られる。また、そ
の基礎柱211は透水性を有するため、地震時には、地盤2
01内の水が基礎柱211を通って地表側に排出され、該地
盤201における液状化現象を防止することができる。
に対応して、二重管51を引く抜く際に該二重管51を上下
動し、二重管51により掘削孔151内の中詰め材153を叩く
工法であるから、掘削孔151に投入した中詰め材153を叩
くことにより、中詰め材153が圧密されると共に、中詰
め材153の周囲の土質を締め固めることができる。
に対応して、基礎柱211を設ける周囲の層である透水地
層203からサンプル材を採取し、中詰め材153にはサンプ
ル材の2倍以上の粒度を有するものを用いる工法である
から、透水地層203のものの2倍以上の粒度を有する中
詰め材153を用いることにより、基礎柱211の透水性を確
保することができる。
に対応して、基礎柱211にパイプ212を設け、このパイプ
212の下部に基礎柱211内の下部に開口する孔213を設
け、パイプ212に空気圧送手段214を接続する工法である
から、パイプ212に接続した空気圧送手段214により、孔
212から空気を噴出し、この空気は基礎柱211内を上昇
し、この際、中詰め材153間の目詰まりの原因となる微
細土粒子などを押し上げて、地表に排出し、これにより
基礎柱211の目詰まりを防止することができる。
防止以外にも、降雨等の余水を地下に放流する設備も兼
用でき、住宅基礎などでは、砂利パイプとして載荷支持
力を得ることができ、道路等では、現状地盤の載荷強度
を高めて沈下防止を図ることができる。また、基礎柱21
1と集水場所とを導水管で接続すれば、基礎柱211の施工
場所位置等を任意に設定できる。また、基礎柱211によ
って地下の透水地層203に地上水を排水するから、大量
排水を効率よく行うことができる。さらに、基礎柱211
に圧縮空気を噴射することにより目詰まりを防止し、そ
の維持管理を簡便に行うことができる。
段214は複数の基礎柱211のパイプ212に空気を送るもの
であるから、複数の基礎柱211の目詰まり防止を同時に
行い管理することができる、また、パイプ212に地下水
吸引手段215を接続すれば、透水地層203の地下水を吸引
して利用することができる。さらに、本発明の基礎柱21
1は、液状化防止以外にも、大量の降雨などの条件化で
は、雨水を基礎柱211を通って地下の透水地層203に排水
し、これにより洪水を防止することができる。
両1に、リーダ5と、このリーダ5に沿って昇降可能に
設けられた杭挟持体22と、中詰め材たる中詰め材153を
収納する収納部31と、この収納部31の中詰め材153を掘
削孔151に投入する投入装置35とを設けたから、自走式
車両1により施工位置まで移動し、二重管51を杭挟持体
22により挟持し、該杭挟持体22をリーダ5に沿って下降
して二重管51を圧入し、この圧入時に、下方に向かって
噴射した圧縮空気Aと圧縮水Wとにより、下方の掘削孔
151において、土粒子(土塊)の攪拌が行われ、圧縮空
気Wが泡aとなって上昇する際に土粒子を揺動して分解
が行われ、これにより分解した微細粒子たる水溶性微細
粒子が上昇水流と泡の上昇に伴うリフトアップ効果によ
りに地表面52に効率よく排土される。そして、杭挟持体
22をリーダ5に沿って上昇することにより、二重管51を
引き抜き、この引き抜き時に、自走式車両1の収納部31
に収納した中詰め材153を、ベルトコンベア32より掘削
孔151内に投入し、この掘削孔151内に投入した中詰め材
153を圧縮水Wにより水締めして圧密柱を形成すること
ができる。そして、中詰め材153を投入後は、中詰め材1
53が攪拌されない程度なら圧縮空気Aの噴射を継続でき
るから、圧縮空気Aの噴射圧を下げるようにしても同様
に圧密柱を形成することができ、特に、掘削孔151の全
てを中詰め材153による基礎柱211にする場合に有効であ
る。
て傾斜した投入路33と、この投入路33に中詰め材たる中
詰め材153を送る送り装置たるベルトコンベア32とを備
えるから、投入路33に中詰め材153を送ってやれば、傾
斜した投入路33により、中詰め材153が投入口34から掘
削孔151内に投入され、リーダ5が邪魔にならず直接掘
削孔151に、車体2から中詰め材153を投入できる。
管51を中心として掘削孔151に対応すると共に先端と基
端とが開口した筒体71を設けたから、筒体71が掘削孔15
1の内面に当り、掘削孔151を筒体71の外形形状に合わせ
て仕上げることができる。尚、掘削孔151内の中詰め材
を打撃する場合、該筒体71によりその打撃効率をも向上
することができる。
射口76を、二重管51に設けたから、筒体71内に空気を噴
射することにより、筒体71内に位置する複数の空気噴射
口76から圧縮空気Aが噴射され、筒体71内においても、
圧縮空気Aによる攪拌作用が発生する。
り、先端側で筒体71と杭たる二重管51とを連結する先端
側連結部72,72Aに掘削用のビット体74,74A,74B,
74Cを設け、杭挟持体22に二重管51を回転する回転駆動
手段24を備える杭を回転して先端側のビット体74,74
A,74B,74Cにより掘削を行うことにより、掘削効率
を向上することができる。
に移動可能に自走式車両1に設けられているから、リー
ダ5を使用時には立て、収納時には倒すことにより、自
走式車両1の移動が容易となる。また、リーダ5自体を
長さ方向に移動することにより、二重管51を圧入・引き
抜きできるから、その移動分だけリーダ5の長さを短く
できる。
るから、従来の固定式の装置に比べて、現場内を機械移
動で自走でき、起動力を大幅にアップできる。また、自
走式車両1は中詰め材を収納部31に搭載可能であるか
ら、施工時にバックホーなどの投入装置を必要とせず、
狭い場所でも効率よく、中詰め材を投入でき、且つ、リ
ーダ5の下部まで伸びる投入路33により掘削孔151に確
実に供給でき、中詰め材における材料の無駄もない。ま
た、リーダ昇降手段たるスライドシリンダ15を備えるか
ら、該スライドシリンダ15によりリーダ5を昇降するこ
とによっても杭を圧入・引き抜きできるから、その昇降
分だけリーダ5の長さを短くでき、また、リーダ5の収
納、すなわち図1の鎖線に示す位置では、スライドシリ
ンダ15によりリーダ5を前後させることにより、収納状
態のリーダ5を含めた車体2の長さを押えることがで
き、自走式車両1の移動が容易になる。さらに、ビット
装置75には外周同一位置にビット体74,74Cを設け、こ
れらと異なる位置にビット装置74A,74Bを設けたか
ら、均一な掘削を行うことができる。
込みを行ったが、この場合は、圧縮水Wの噴射圧は、比
較的低圧な70kg/cm2 前後で、大水量がよく、施工の
際には、掘削孔151の開口部151Aからでる水及び空気の
状態を確認しながら、自走式車両1による二重管51の地
中への圧入を行う。この場合、所定深さまで二重管51を
回転して圧入し、この後、二重管51を回転せずに、圧縮
水Wと圧縮空気Aの噴射だけで圧入を試みたが、圧縮水
の噴射圧を上記より高圧にすると、二重管51の圧入が不
可能となり、これは、圧縮水の噴射が高いため、二重管
51の下方の掘削孔151の深さが極端に深くなり圧縮水が
砂層に吸収されるためであると思われる。さらに、他の
実験で、水位の高い砂質層への打ち込みを行ったが、こ
の場合は、圧縮水Wの噴射圧は、110kg/cm2前後
で、大水量がよいことが分かった。いずれも、二重管51
の回転によりビット装置75により掘削を行うことによ
り、圧縮水Wと圧縮空気Aの噴射だけで行う場合より、
圧入作業を短時間で行うことができた。
し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳
細な説明を省略して詳述する。
前記二重管103の実験において、あらかじめ水槽91に水
を供給しておき、水位Hとする。前記図11と同様に圧
縮空気と圧縮水とを噴射しながら、実験を行った。この
場合、圧縮空気の噴射量を圧縮水の噴射量より多く設定
すると共に、圧縮水の噴射速度を大きく設定した。そし
て、前記二重管103の先端を前記層97内にほぼ垂直に挿
入し、二重管103を除々に押し込んでいくと、それぞれ
の位置において二重管103の下方に形成されたフラスコ
状掘削孔98には、噴射した圧縮空気が溜り、この空気が
溜まったフラスコ状掘削孔98に圧縮水を下方に向って比
較的高速で噴射することにより、二重杆103の下端部周
囲に負圧が発生し、この負圧により掘削孔98内壁面の土
粒子成分の間隙水が掘削孔98の内部に吸引され、同時に
上方からの土圧荷重により間隙水のなくなった上方の土
粒子が下方の土粒子に結合し、図16に示すように、粘
土92、細砂93、中砂94、粗砂95、小砂利96の上部にすり
鉢状の窪み93A,94A,95A,96Aが形成された。
水Wと圧縮空気Aとを連続噴射すると、フラスコ状掘削
孔98内の土粒子を攪拌した空気が、上方に浮上すること
により泡が溜まった空気溜まりが発生し、ここに圧縮空
気が高速で噴射されることにより二重管103の下端部周
辺に負圧域181が発生し、この負圧により一点鎖線の矢
印Yに示すように、掘削孔98内壁部の土粒子の間隙水が
吸引される。
場での実験を行った。実験を行った現場は、腐植土を含
む軟弱地盤であり、地下水位がGL(地表面)から1.
2m、GLから2mまでが埋め立て表土、2〜4mまで
がN値5以下の腐植土、4〜7mまでがN値20以下の
シルト混じり細砂、7〜13mまでがN値20の細砂、
13〜14mがN値35の中砂、14m以下がN値50
の中砂であった。
て二重管51を地中に圧入し、この実験では、所定深さま
で二重管51を回転し、ビット装置75により掘削を行った
後、ビット装置75を回転させながら、圧縮空気を噴射す
ることなく、圧縮水Wのみを噴射しながら掘削を行い、
深さ14mまで二重管51を打ち込んだ。二重管51が14
mまで達したら、二重管51の回転と圧縮水Wの噴射を中
止し、二重管51の地表面152周囲を観察したところ、掘
削孔151から水と共に排出された腐食土、シルト、細砂
などが掘削孔151の地表面152の周囲に堆積していた。こ
の実験では二重管51の地表面152周囲の陥没は僅かであ
った。
ノズル56,57から圧縮水Wと圧縮空気Aを噴射し、図1
7に示すように、掘削を行う。この実験例では、圧縮水
Wを100〜150kgf/m2の圧力で、350l/分
(毎分350リッター)で噴射し、圧縮空気Aを7〜8
kgf/m2の圧力で、圧縮空気用ノズル56から1500
〜2000l/分で噴射した。この圧縮水Wと圧縮空気
Aの噴射により、二重管51の下方には底部が広いフラス
コ状の掘削孔151が形成され(上記水槽91を用いた実験
例により確認)、二重管51下方のフラスコ状の掘削孔15
1内においては、圧縮水Wと圧縮空気Aとにより土粒子
攪拌作用が発生し、その攪拌作用により既設土粒子構成
(土の塊)を分解し、分解された比重の軽い水溶性微細
土粒子が、二重管51の外面に沿って、上昇水流と空気の
リフトアップ作用により、水と共に地表面152に排土さ
れる。同時に、図17に示すように、空気噴射口76から
筒体71内に噴射した圧縮空気Aにより、前記分解作用と
リフトアップ作用が得られる。また、掘削孔51下方のフ
ラスコ状の掘削孔151に圧縮水Wと圧縮空気Aとを同時
に連続噴射するため、フラスコ状の掘削孔151におい
て、掘削孔151の底部まで達した空気は上述したように
土粒子を攪拌し、上方に浮上してノズル56,57の下端部
周囲に負圧域161が発生し、この負圧により負圧域161に
近接する掘削孔151の内壁部151Nの土粒子から、矢印Y
に示すように間隙水が吸引され、同時に上方からの土圧
荷重により該内壁部151Nが圧密され、二重管51が打ち
込まれるに連れてノズル56,57の下端部周囲に対応した
内壁部151Nが圧密される。そして、二重管51を打ち込
むに連れて掘削孔151の内壁部151Nが圧密され、図17
で、仮想圧密境界線Kの上方では、細かいハッチングに
示すように、内壁面151Nの土粒子の圧密がなされ、仮
想圧密境界線Kの下方の粗いハッチングは圧密前の状態
を示す。また、矢印Yに示すようにフラスコ状の掘削孔
151の上部で間隙水の吸引が行われても、仮想圧密境界
線Kの上部の掘削孔151に内面には筒部71があるため、
この部分から掘削孔151の内壁部151Nが崩れることを防
止できる。そして、内壁部151Nから掘削孔151の内部に
吸引された間隙水は、噴射推力の減衰した圧縮水Wと共
に、二重管51の周囲を伝わって地表面152に排出され
る。そして、二重管51を所定深さである14mまで打ち
込んだら、圧縮空気Aの供給を停止し、圧縮水Wのみの
噴射を継続するが、この圧縮水Wの圧力を掘削孔151が
崩壊しない程度に下げる。このようにして二重管51の圧
入が完了すると、図18に示すように、地表面152には
二重管51の周囲直径略2mに渡りすり鉢状に陥没部162
が形成された。
すように、掘削孔151全体を中詰め材153による基礎柱21
1を形成したり、上部が地中の固結可能な地中砂利163か
らなる基礎柱211を形成したりできる。
縮水供給装置たる高圧ポンプ61や圧縮空気供給装置たる
エアーコンプレッサ64の能力や、これらによる圧力及び
流量を調節することにより、掘削孔直径の選定と深さと
を任意に設定し、地盤改良を行うことができ、一般に、
圧縮空気Aを圧力と流量を大きくすれば、掘削孔の直径
を大きくすることができる。また、施工工程が単純であ
るから、施工スピードが速い。さらに、現状地層の締め
固め土質として有効な地中砂利163を圧密して再利用で
きるため、搬入土などの充填材料を節約でき、排土が少
なく済む。
ち込み中に、圧縮水Wと圧縮空気Aとの噴射により二重
管51の回りの掘削孔151の内壁部151Nから間隙水を負圧
吸引するから、圧縮空気Aの噴射により二重管51の下方
には空気が溜まっており、ここに向って圧縮水Aを噴射
すると、圧縮水Wの噴射位置下方に負圧が発生し、この
負圧により掘削孔151の内壁面151Nを構成する土粒子の
間隙水が吸引され、同時に上方からの土圧荷重により掘
削孔151の内壁部151Nを圧密化することができる。ま
た、圧縮水Wを100〜150kgf/m2の比較的高圧
で噴射し、かつ圧縮空気Aを圧縮水Wの略4〜6倍の噴
射量で噴射することにより、圧縮水用ノズル56の下方に
空気溜まり雰囲気を形成し、この空気溜まり雰囲気に高
圧な圧縮水Wを噴射することにより、内壁部から間隙水
を吸引する負圧が効果的に得られる。
各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明
を省略して詳述すると、この例では、基礎柱211の使用
例を示し、同図の右側から、住宅・工場・店舗など構造
物204の地盤201に基礎柱211を設け、道路や飛行場の舗
装231の側溝232の地盤201に基礎柱211を設け、グラウン
ド・駐車場・公園など敷地233の地盤201に基礎柱211を
設け、堤防・埠頭などの盛土234の地盤201に基礎柱211
を設け、河川235などの地盤201に基礎柱211を設けてい
る。
盤201の透水地層203の水を基礎柱211により地表又は河
川235に排水して液状化現象の発生を防止し、一方、大
量降雨や水位の異常上昇時には、基礎柱211を通して雨
水又は河川235の水を透水地層203に排水することができ
る。
各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明
を省略して詳述すると、この例では、前記基礎柱211´
により、構造物である貯水槽241を支持し、この貯水槽2
41の上部と基礎柱211の上部とを水路242により接続す
る。尚、貯水槽241は調整池として使用することができ
る。
層203の水を基礎柱211により透水地層203に排出して液
状化現象の発生を防止し、一方、大量降雨や水が多量に
流れ込んで貯水槽241の水位が水路242位置より上昇時に
は、基礎柱211を通して貯水槽241内の水を透水地層203
に排水することができる。
ではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施
が可能である。例えば、杭を打ち込む装置は実施例のも
のに限らず、バイブロハンマーなどの振動式杭打込引抜
装置など各種の装置を用いることができる。また、走行
手段は無限軌道に限らず車輪などでもよい。また、昇降
手段も杭挟持体をリーダに沿って移動するものであれば
各種のものを用いることができる。さらに、送り手段
は、ベルトコンベアに限らず、スクリューコンベヤやプ
ッシャなどもよい。また、実施例では、二重管を用いた
が、圧縮水と圧縮空気とをそれぞれ別の管により供給す
るようにしてもよい。さらに、パイプを図示していない
基礎柱にもパイプを設けることができることは言うまで
もない。
透水性を有する基礎柱を形成する工法であり、施工性に
優れ、中詰め材を効率良く締め固めて高い支持力が得ら
れ、地震時には、地層の水を排水して液状化現象の発生
を防止できる液状化防止工法を提供することができる。
杭を引く抜く際に該杭を上下動し、前記杭により前記掘
削孔内の前記中詰め材を叩く工法であり、施工性に優
れ、中詰め材を効率良く締め固めて高い支持力が得ら
れ、地震時には、地層の水を排水して液状化現象の発生
を防止できる液状化防止工法を提供することができる。
基礎柱を設ける周囲の層からサンプル材を採取し、前記
中詰め材には前記サンプル材の2倍以上の粒度を有する
工法であり、施工性に優れ、中詰め材を効率良く締め固
めて高い支持力が得られ、地震時には、地層の水を排水
して液状化現象の発生を防止できる液状化防止工法を提
供することができる。
記基礎柱にパイプを設け、このパイプの下部に前記基礎
柱内の下部に開口する孔を設け、前記パイプに空気圧送
手段を接続する工法であり、施工性に優れ、中詰め材を
効率良く締め固めて高い支持力が得られ、地震時には、
地層の水を排水して液状化現象の発生を防止でき、加え
て、基礎柱の透水性を保持することができる液状化防止
工法を提供することができる。
面図である。
置の側面図である。
る。
杭の先端の断面図である。
図である。
図である。
面図である。
ある。
図である。
実験例の断面図であり、二重管の挿入前の状態を示す。
実験例の断面図であり、二重管の挿入後の状態を示す。
図である。
を停止し、中詰め材を叩く工程を説明する断面図であ
る。
程を説明する断面図である。
ある。
例の断面図であり、二重管の挿入後の状態を示す。
図である。
ある。
他の例を示す断面図である。
さらに他の例を示す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 地震時に想定される地盤の液状化に伴っ
て発生する地盤内の過剰間隙水を排水する液状化防止工
法において、杭の下端に圧縮水を噴射する圧縮水用ノズ
ルと圧縮空気を噴射する圧縮空気用ノズルとを設け、そ
れらノズルから圧縮水と圧縮空気とを噴射して地中に所
定深さまで打ち込んで掘削孔を形成し、前記圧縮水と圧
縮空気との噴射により地中の微細粒子を前記杭に沿って
上昇させると共に、地表に排出し、この微細粒子を排出
した後、前記圧縮空気の噴射を停止又は噴射圧を下げ、
前記杭を引き抜くと共に、この引き抜き時に掘削孔内に
中詰め材を投入して周囲より透水性を有する基礎柱を形
成することを特徴とする液状化防止工法。 - 【請求項2】 前記杭を引く抜く際に該杭を上下動し、
前記杭により前記掘削孔内の前記中詰め材を叩くことを
特徴とする請求項1記載の液状化防止工法。 - 【請求項3】 前記基礎柱を設ける周囲の層からサンプ
ル材を採取し、前記中詰め材には前記サンプル材の2倍
以上の粒度を有するものを用いることを特徴とする請求
項1又は2記載の液状化防止工法。 - 【請求項4】 前記基礎柱にパイプを設け、このパイプ
の下部に前記基礎柱内の下部に開口する孔を設け、前記
パイプに空気圧送手段を接続することを特徴とする請求
項1又は2記載の液状化防止工法。
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