JP3694735B2 - 地下浸透排水構造とその施工方法 - Google Patents

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    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、降雨水などの余水を地下に浸透排水する地下浸透排水構造とその施工方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
近年、森林の現象による降雨水等に対する保水力が低下し、さらに、都市部における舗装化により降雨水の地中への浸透量げ低下し、降雨等による出る水が河川に集中する。このため大量の降雨による道路の冠水や洪水などが発生する問題がある。
【0003】
このような問題を考慮して、特開平10−37285号公報の透水性排水路ユニットには、排水路ユニットはコンクリート製のU型側溝ユニットからなり、その底部に適宜の間隔で透水性ボードを嵌込みする切り欠き部が形成され、この切り欠き部に透水性ボードが嵌込みされている(公報第0014段)。そして、雨水などの流水の一部は、水位に関係なく、透水性ボードを介して地中に還元される(公報第0035段)。
【0004】
上記排水路ユニットでは、低部の切り欠き部から直接地下に雨水を排水するものであるから、一度に多量の排水を行うことができない。
【0005】
そこで、特開平8−184090号公報の地下浸透工法には、前後面に連通用開口部を備えたボックス型カルバートを連設して形成した水路の両側壁部に、所要数の雨水浸透用長孔を穿設すると共に所要数の多孔管挿入孔を穿設し、該多孔管挿入孔に長尺の多孔管を取り付け、広い範囲で雨水浸透用長孔と長尺の多孔管から雨水等を地下に浸透させるという技術手段(公報第0005)が提案され、この雨水浸透公報では、大量の雨水等が流れ込んだ時、長尺の多孔管を適当な本数使用することにより広い面積で浸透させることができ早く処理できる。また、多孔排水管を使用することにより一時的に水を貯えながら浸透させることができるので、大量の水が流れ込んでも処理ができる(公報第0006段)。
【0006】
上記地下浸透工法においては、透水面積を大きくすることにより、浸透を早くするようにしているが、ボックス型のカルバートが設けられるのは、一般に地表面であり、地表面の近くで浸透面積を増加させただけでは、冠水や洪水を起こす多量の降雨に対応できるだけの浸透量を確保することは難しい。
【0007】
そこで、本発明は、雨水などの余水を効率よく大量に浸透排水することができる地下浸透排水構造とその施工方法を提供することを目的とし、加えて、地震時には、地層の水を排水して液状化現象の発生を防止でき、さらに、施工性の好評を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の地下浸透排水構造は、地盤は、難透水地層の下部に透水地層を有し、前記難透水地層は前記透水地層より透水性が低く、地上の余水を地下の前記透水地層に浸透排水する地下浸透排水構造において、前記透水地層まで掘削された掘削孔と、この掘削孔に中詰め材を充填して形成された透水性を有する基礎柱と、この基礎柱に接続した流路とを備え、前記余水が前記流路から前記基礎柱を通って前記透水地層に排水され、前記基礎柱にパイプを設け、このパイプの下部に前記基礎柱内の下部に開口する孔を設け、前記パイプの上部に選択的又は切換可能に接続する空気圧送手段と地下水吸引手段とを備えるものである。
【0009】
この請求項1の構成によれば、雨水などの余水が、透水性を有する基礎柱を通って直接地下の透水地層に排水されるため、多量の余水を短時間で排水することができる。また、パイプに接続した空気圧送手段により、孔から空気を噴出し、この空気は基礎柱内を上昇し、この際、中詰め材間の目詰まりの原因となる微細土粒子などを押し上げて、地表に排出し、これにより基礎柱の目詰まりを防止することができる。さらに、常時は、パイプに接続した地下水吸引手段により、孔から地下水を吸引し、井戸として使用することもできる。
【0010】
また、請求項2の地下浸透排水構造は、複数の前記基礎柱の前記パイプを接続パイプにより接続したものである。
【0011】
この請求項2の構成によれば、接続パイプにより複数の基礎柱のパイプを空気圧送手段と地下水吸引手段に接続することができる。
【0012】
また、請求項3の地下浸透排水構造は、前記基礎柱に、雨水が流入する側溝を接続したものである。
【0013】
この請求項3の構成によれば、側溝の水が基礎柱を通して地中の透水地層に直接排水される。したがって、側溝から下水道などに流れる水が少なくなり、あるいは無くすことができ、余水の処理量が少なく済む。
【0014】
また、請求項4の地下浸透排水構造は、前記基礎柱に、雨水が流れる埋設管を接続したものである。
【0015】
この請求項4の構成によれば、埋設管の水が基礎柱を通して地中の透水地層に直接排水される。下水道などに流れる水が少なくなり、あるいは無くすことができ、余水の処理量が少なく済む。
【0016】
また、請求項5の地下浸透排水構造は、前記基礎柱は、地震時に想定される地盤の液状化に伴って発生する地盤内の過剰間隙水を地表側に排水可能であるものである。
【0017】
この請求項5の構成によれば、雨水などの余水を浸透排水する透水地層は、地震時には、水圧が急上昇し、せん断抵抗が失われて砂が流動化する液状化現象が発生する虞があるが、地震が発生すると、透水地層内の水が基礎柱を通って地表側に排出され、該地盤における液状化現象を防止することができる。
【0018】
請求項6の施工方法は、請求項1記載の地下浸透排水構造の施工方法であって、杭の下端に圧縮水を噴射する圧縮水用ノズルと圧縮空気を噴射する圧縮空気用ノズルとを設け、それらノズルから圧縮水と圧縮空気とを噴射して前記透水地層に達する所定深さまで打ち込んで掘削孔を形成し、前記圧縮水と圧縮空気との噴射により地中の微細粒子を前記杭に沿って上昇させると共に、地表に排出し、この微細粒子を排出した後、前記圧縮空気の噴射を停止又は噴射圧を下げ、前記杭を引き抜くと共に、この引き抜き時に掘削孔内に中詰め材を投入して周囲より透水性を有する基礎柱を設けた施工方法である。
【0019】
この請求項6の構成によれば、下方に向かって噴射した圧縮空気と圧縮水とにより、杭の下方の掘削孔において、土粒子(土塊)の攪拌が行われ、圧縮空気が泡となって上昇する際に土粒子を揺動して分解が行われ、これにより分解した微細粒子たる水溶性微細粒子が上昇水流と泡の上昇に伴うリフトアップ効果によりに地表に効率よく排土される。そして、掘削孔内に投入した中詰め材を圧縮水により圧密することにより、基礎柱に高い支持力が得られ、その基礎柱は透水性を有し、透水地層まで達しているため、地上の余水を効率よく透水地層に排水することができる。
【0020】
また、請求項7の施工方法は、前記杭を引く抜く際に該杭を上下動し、前記杭により前記掘削孔内の前記中詰め材を叩く施工方法である。
【0021】
この請求項7の構成によれば、掘削孔に投入した中詰め材を叩くことにより、中詰め材が圧密されると共に、中詰め材の周囲の土質を締め固めることができる。
【0022】
さらに、請求項8の施工方法は、前記基礎柱を設ける周囲の層からサンプル材を採取する施工方法である。
【0023】
この請求項8の構成によれば、基礎柱の透水性を確保することができる。
【0024】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1〜図15は本発明の第1実施例を示し、図1に示すように、地盤201は、難透水地層202の下部に透水地層203を有し、この透水地層203は砂層である。尚、前記難透水地層202は、図面では一層に図示しているが、シルトや粘土層を有し、前記砂層より透水性が低い層である。
【0025】
地下浸透排水構造として、前記地盤201には基礎柱211が設けられ、この基礎柱211の上に住宅などの構造物204が設けられている。この基礎柱201は、中詰め材154に透水地層203のサンプル材の2倍以上の粒度を有する砂利や砕石を用い、前記中詰め材154を掘削孔151に充填してなり、前記透水地層203より透水性が高いものである。また、掘削孔151の内面に沿ってパイプ212を設け、このパイプ212の下部が基礎柱211まで至り、該パイプ212の下部には基礎柱211内に開口する孔213が複数設けられている。また、前記パイプ212の上部は、空気圧送手段214と地下水吸引手段215とに選択的又は切換可能に接続される。尚、図1では複数の基礎柱211,211のパイプ212,212を接続パイプ216により接続し、この接続パイプ216の端部216Aに前記空気圧送手段214と地下水吸引手段215とが接続可能となっている。このように接続パイプ212により複数の基礎柱211のパイプ212を空気圧送手段214と地下水吸引手段215に接続することができる。
【0026】
また、基礎柱211の上部に、流路たる導管217Aにより沈砂枡217を接続し、この沈砂枡217に導管218Aにより外部水路218が接続され、この外部水路218は側溝や河川などである。
【0027】
図1の中央の基礎柱211´にもパイプ212を設けることができ、構造物204の支持のみとして使用する場合は、パイプ212を用いる必要はなく、また、所定の透水性を備える必要はない。尚、この基礎柱211´も後述する施工方法により形成される。また、図1では中詰め材153を図示しているが、後述するように、地中砂利163を中詰め材とすることができる。
【0028】
尚、図中211は雨樋であり、212は雨樋211に接続した排水管であって、前記沈砂枡217に雨水を導くものである。
【0029】
次に、前記構成につき、その作用を説明する。図1の左側の基礎柱211は、大量の降雨などの条件では、地盤201上は舗装などにより自然浸透だけでは対応できず、水位が上昇し、道路の冠水や洪水などが発生する虞がある。これに対して、外部水路218の余水が基礎柱211を通って地下の透水地層203に排水され、これにより洪水が防止される。
【0030】
このように雨水などの余水が、導管217Aから透水性を有する基礎柱211を通って直接地下の透水地層203に排水されるため、多量の余水を短時間で排水することができる。
【0031】
これについて、さらに説明すると、下記の表1は、新潟地方気象台のデータに基く最大降雨量を示すものである。
【0032】
【表1】
Figure 0003694735
【0033】
上記のように新潟県内の過去の最大降雨量は、10分間当りにして23.6ミリの記録が残されている。
【0034】
これに対して、直径60センチ、深さ5メートルの基礎柱211を形成した。そして、その基礎柱211の上部に内径57センチ、高さ55センチの円筒を接続し、該円筒を満水にして浸透時間を測定した。この結果を次の表2に示す。
【0035】
【表2】
Figure 0003694735
【0036】
上記のように、実験では、10分間当り平均浸透水量が338ミリであった。
【0037】
【表3】
Figure 0003694735
【0038】
上記表3は試験結果を纏めたものであり、新潟県の過去の最大降雨量に対して、約14倍の透水量となり、一般的な地表面よりの浸透排水に比べて、浸透排水量を大幅に向上することができる。
【0039】
一方、透水地層203が水分を多く含んでいると、この水分を多く含んだ砂質土粒子は、地震などによる衝撃を受けると下方向に落下しようとする。この際、土粒子間の水は瞬間的に排水できず土粒子間の水圧が上昇する。この現象が地盤全体で発生し、土粒子構成が破壊され液状化することが液状化現象である。図1で右側の基礎柱211に示すように、前記土粒子間の水圧が上昇すると、土粒子間の水が基礎柱211の中詰め材153の隙間に入り込み、該基礎柱211内を伝わって外部の沈砂枡217から外部水路218へと排出される。これにより透水地層203における前記水圧の上昇が防止され、液状化を防止することができる。
【0040】
また、常時は、パイプ212に接続した地下水吸引手段215により、孔213から地下水を吸引し、井戸として使用することもできる。
【0041】
また、パイプ212に接続した空気圧送手段214により、孔213から空気を噴出し、この空気は基礎柱211内を上昇し、この際、中詰め材153間の目詰まりの原因となる微細土粒子なども押し上げて、地上に排出し、これにより基礎柱211の目詰まりを防止できる。
【0042】
次に、この地下浸透排水構造の施工方法に用いる地盤改良装置の一例を示す。図2〜図7に示すように、自走式車両1は、車体2の下部に走行手段たる無限軌道3を有し、この無限軌道3は車体2に搭載した原動機(図示せず)により駆動する。前記車体2の後部には、ショベルたるブレード4が設けられ、このブレード4は昇降駆動可能に設けられている。
【0043】
また、車体2の前部にはリーダ5が起伏可能に設けられ、このリーダ5は前後方向の起伏装置6により、図2の鎖線に示す収納位置と地表に対してほぼ垂直な使用位置とに起伏可能になっている。尚、実際には、約5度程度だけリーダ5の上部が前側に倒れることが可能である。前記起伏装置6は、前記車体2に起伏ベース7の下部を枢着部8により前後方向起伏可能に設け、その枢着部8より後方で前記車体2に枢着部9により起伏シリンダ10の下部を枢着し、この起伏シリンダ10の伸縮杆10Aを枢着部11により前記起伏ベース7の上部に枢着してなる。そして、前記起伏シリンダ10がリーダ5の前後方向角度調整手段である。前記起伏ベース7の前側には揺動ベース12が左右方向揺動可能に設けられ、前記起伏ベース7と揺動ベース12の上部を枢着部13により回動可能に設けると共に、前記起伏ベース7と揺動ベース12の下部を左右スライド駆動機構14により左右移動可能に設けている。そして、左右スライド駆動機構14がリーダ5の左右方向角度調整手段である。また、前記揺動ベース12の前部に前記リーダ5を上下方向移動可能に設け、リーダ昇降手段たるスライドシリンダ15により、前記揺動ベース12に対して、リーダ5を昇降可能に設けている。したがって、図2の鎖線に示す収納位置にリーダ5を収納した状態で作業場所まで移動し、起伏シリンダ10を延ばしてリーダ5を地面に対し前後方向ほぼ垂直に合わせ、さらに、左右スライド駆動機構14により、枢着部13を中心としてリーダ5の下部を左右に回転して左右方向ほぼ垂直に合わせ、この後、スライドシリンダ15によりリーダ5の高さ位置を調節できる。尚、前記シリンダ10,15及び左右スライド駆動機構14は油圧などにより駆動する。
【0044】
前記リーダ5の前部には案内レール21が設けられ、この案内レール21に沿って杭挟持体22が昇降可能に設けられ、この杭挟持体22はチェーンを備えた昇降手段23によりリーダ5に沿って昇降する。前記杭挟持体22は内部に挿通した杭を挟持及び挟持解除可能なものであって、挟持した杭を回転する回転駆動手段24を内蔵する。また、前記リーダ5の下部には杭固定手段25が固定して設けられ、該杭固定手段25は、これに挿通した杭を挟持及び挟持解除可能なものである。
【0045】
前記車体2上にはホッパ状の収納部31が設けられ、この収納部31に中詰め材が収納され、前記収納部31の底部には送り装置たるベルトコンベア32が設けられ、このベルトコンベア32は中詰め材を後から前に送るものである。このベルトコンベア32の終端側で前記収納部31には投入路33が設けられ、この投入路33は先端側の投入口34が低くなる傾斜をなし、その投入口34は、起立位置のリーダ5の下部まで延設されている。また、前記投入路33の両側には壁部33Aが設けられている。そして、前記ベルトコンベア32と投入路33により、中詰め材を投入すると投入装置35を構成している。
【0046】
41は、掘削孔の上部に設けるホッパであり、筒部42の上部に拡大筒部43を設けてなる。
【0047】
この例では、図4及び図5などに示すように、前記杭はパイプから構成された二重管51であって、この二重管51は外管52と内管53とからなり、この内管53内により圧縮水路54を形成し、前記外管52内面と内管53外面との間により圧縮空気路55を形成し、前記圧縮水路54の下端に圧縮水用ノズル56を設け、前記圧縮空気路55の下端に圧縮空気用ノズル57を設けている。さらに、前記二重管51の上端には、前記圧縮水路54に連通する水ホースアダプタ58と、前記圧縮空気路55に連通する空気ホースアダプター59とが設けられている。そして、前記水ホースアダプター58に高圧ホース60を介して圧縮水供給装置たる高圧ポンプ61を接続し、この高圧ポンプ61が水槽62に接続され、この水槽62は複数の家庭用水道を接続して水を溜めておく。また、前記空気ホースアダプター59にホース63を介して圧縮空気供給装置たるエアーコンプレッサ64を接続している。尚、二重管51は、長さ方向中央部分を交換することにより長さ調節可能である。そして、二重管51はロッドである。
【0048】
図4及図5に示すように、前記二重管51の下端には、該二重管51を中心とする筒体71が設けられ、この筒体71は、長さ方向両端が開口し、先端側を二重管51の周囲放射方向で一直線に設けた先端側連結部72,72Aにより二重管51に固定されると共に、基端側を二重管51の周囲放射方向で一直線に設けた基端側連結部73,73Aにより二重管51に固定され、先端側連結部72,72Aと基端側連結部73,73Aとは交差方向をなし、この例では図5に示すように、ほぼ90度の角度をなしている。尚、連結部72,72A,73,73Aは、二重管51より細い棒状の部材である。また、筒体71は掘削孔151の設計寸法より若干大径に形成され、また、その直径より長さは短く形成されている。一方の前記先端側連結部72にビット体74,74Aが間隔をおいて設けられ、他方の前記先端側連結72Aにビット体74B,74Cが間隔をおいて設けられ、それぞれ外側のビット体74,74Cは二重管51から等しい位置にあり、内側のビット体74Aは内側のビット体74Bより二重管51に近い位置にある。したがって、ボーリングロッドである二重管51の回転すると、ビット体74Aとビット体74Bとは同心円上で、異なる直径で掘削を行い、さらに、それらの外側をビット体74,74Cが掘削するから、効率よい掘削が行われる。また、図5などに示すように、各ビット体74,74A,74B,74Cは、その先端がそれぞれ二重管51の回転方向に対して同一方向に向くよう斜めに取付けられている。そして、前記先端側連結部72,72A及びビット体74,74A,74B,74Cによりビット装置75を構成している。また、前記二重管の外管51には、前記筒体71内に位置して複数の空気噴射口76を設け、これら空気噴射口76は、外管51にほぼ直交方向で穿設されており、前記圧縮空気路55に連通する。
【0049】
図8及び図9に示すように、前記圧縮水用ノズル56は、前記内管53に螺合されており、下端(先端)には噴射口81が形成されている。また、前記圧縮水用ノズル56には下方に向って縮小するテーパ状外周面82が形成され、さらに、圧縮水用ノズル56の下端には平面十字型をなすスリット83が形成されている。また、前記外管52の下端内面に雌螺子部52Aを形成し、この雌螺子部52Aに螺合する雄螺子部57Aが、前記圧縮水用ノズル57の上端外面に形成されている。さらに、前記圧縮空気用ノズル57の上端(基端)には、テーパ状内周面84が形成され、前記外管52に圧縮空気用ノズル57を螺合した状態で、前記テーパ状外周面82とテーパ状内周面84との間に、前記圧縮空気路55と連通するテーパ状の案内空気路85が形成され、この案内空気路85により圧縮空気が圧縮空気用ノズル57の中央側に案内される。さらに、前記案内空気路85から前記圧縮空気用ノズル57の下端の噴射口86に至る通路87が、該圧縮空気用ノズル57の内部に形成されている。そして、前記案内空気路85と前記圧縮空気用ノズル57の噴射口86との間の長さは、前記噴射口46の直径Dより長く形成されている。また、前記圧縮空気用ノズル27の下端には平面一側方向のスリット88が形成されている。また、前記圧縮水用ノズル26の噴射口41の直径dは、前記圧縮空気用ノズル27の噴射口46の直径Dより小さく形成されている。また、前記案内空気路85の断面積を、前記圧縮空気路55の断面積以上としている。
【0050】
実験例1
この実験例1は、複数土質互層に本発明を適用した場合を検討する例であり、透明水槽91内に下層から粘土92、細砂93、中砂94、粗砂95、小砂利96を順に敷き詰めて層97を形成する。
【0051】
図10及び図11に示すように、内管101と外管102とからなる二重管103を形成し、内管101の先端から圧縮水、内管101と外管102の間から圧縮空気を噴射可能とする。圧縮空気と圧縮水とを噴射しながら、前記二重管103の先端を前記層97内にほぼ垂直に挿入すると、二重管103の下方にフラスコ状の掘削孔が形成され、二重管103の挿入を停止し、圧縮空気と圧縮水とを噴射を継続すると、フラスコ状掘削孔98内において、土粒子の攪拌が行われ、この攪拌により土粒子成分が分解する。すなわち砂の層であれば、砂本体とそれに含まれていた水溶性微細土粒子に分解する。比重の軽い水溶性微細土粒子は、二重管103の外周に沿う上昇水流と、圧縮空気の上昇に伴うリフトアップ効果により水と共に地上に排土される。この排土状況を地上で確認し、実際には地上に排出される水の濁り具合により確認し、水溶性微細土粒子の排土がほぼ終了したら、圧縮空気の噴射を停止し、圧縮水のみ噴射を継続する。このように圧縮空気の供給を停止すると、フラスコ状掘削孔内での攪拌力が低下し、土粒子は圧縮空気により攪拌されない比重の大きな土粒子から順次掘削孔の底部に積し、かつ積した土粒子は、下方に向かって噴射される圧縮水により水締めされ、隙間なく堆積し、圧縮水の噴射を続けながら徐々に二重管103を上方に引き抜くと、順次圧密された土粒子柱が形成された。
【0052】
そして、二重管103を引く抜くと、排土された水溶性微細粒子と、土粒子が圧密された分の体積だけ、掘削孔98の上部が空洞となり、この部分に充填する中詰め材が必要となる。
【0053】
この実験により、複数土質体積地層に高圧噴射水を噴射し、土粒子を分解でき、さらに、分解した土粒子に圧縮水と圧縮空気を供給することにより、攪拌できることが分かった。また、比重の軽い水溶性微細粒子は、空気を含む圧縮水の上昇力により良好に地表に排出される。さらに、圧縮空気の噴射を停止して圧縮水のみの噴射とすると、攪拌力が低下し、圧縮水のみの力では攪拌力の影響を受けない重たい土粒子から順次堆積していく。そして、出来上がった土粒子柱は、下から、小砂利96、粗砂95、中砂94、細砂93、粘土92となった。
【0054】
実験例2
透明水槽91内に、粘土92、細砂93、中砂94、粗砂95、小砂利96を混合して敷き詰め、実験例1と同様に、二重管103を用いて実験を行ったところ、実験例1と同様に、出来上がった土粒子柱は、下から、小砂利96、粗砂95、中砂94、細砂93、粘土92となった。
【0055】
このように土質、土層堆積条件を変えても、出来上がる土粒子柱は、比重の重たいものから圧密堆積することが分かった。
【0056】
さらに、上記実験例1,2に対して圧縮水と圧縮空気の噴射圧を変えた他の実験から、以下のことが分かった。
【0057】
まず、土質条件の異なる実験においても、掘削孔98には下から比重の重たいものが堆積する。また、圧縮水の噴射圧を上げるように調整すれば砂類も排土できる。特に、加重支持土質として不適当な水溶性微細土粒子のみを圧縮水と圧縮空気の噴射圧の調整により任意に排土することができ、現状地盤に含まれる加重支持土質として有効な土粒子を利用し、土粒子を圧密することにより、強固な土粒子柱を作ることができる。
【0058】
実験例3
透明水槽91内に、下層から粘土92、細砂93、中砂94、粗砂95、小砂利96を順に敷き詰める。実験例1と同様にして、所定深さまで二重管103を挿入し、水溶性微細土粒子の排土を確認した後、すなわち水と共に水溶性微細土粒子が排土されなくなったら、圧縮空気の噴射を停止し、圧縮水の噴射のみを継続する。この状態では、比重の重たい土粒子から堆積し、かつ圧縮水の噴射圧により水締めされる。この後、地表の掘削孔98から、小砂利を投入して供給し、この小砂利は二重管103の外周に沿って沈下し、掘削孔98の底部に堆積し、さらに、圧縮水の噴射圧により締め固められ、また、小砂利の供給を続けると共に、二重管103を上下運動させながら序々に引き抜いていく。この場合、二重管103の下端により、堆積した小砂利を叩くようにして圧締め固めを行い、また、供給する小砂利の堆積分だけ地中の土粒子が上昇水流によって地表に排土され、二重管103の上下運動を繰り返して該二重管103を引き抜き、地表側に形成された前記排土分の体積だけ掘削孔98に小砂利を充填し、加圧支持砂利杭を形成することができた。また、この実験例3と同様にして行った他の実験例で、圧縮空気の噴射を停止した後、あるいは圧縮空気の噴射停止と同時に圧縮水の噴射のみ下げて行った実験では、地中に含まれる水溶性微細土粒子以外に排土される土粒子の量を削減でき、地中に含まれる加重支持土質を加圧支持砂利杭の形成に利用できることが分かった。
【0059】
次に、本発明の施工例について、図7,図12〜図15を参照して説明する。まず、地震時に液状化が予想される透水地層203までボーリングを行い、該透水地層203のサンプル材を採取する。このサンプル材の粒度を測定し、後述する中詰め材には前記サンプル材の2倍以上の粒度を有する砂利や砕石を用いる。現場での基礎柱の施工においては、自走式車両1により施工位置まで移動し、起伏シリンダ10を延ばしてリーダ5を前後方向ほぼ垂直に合わせ、さらに、左右スライド駆動機構14により、枢着部13を中心としてリーダ5の下部を左右に回転して左右方向ほぼ垂直に合わせ、この後、スライドシリンダ15によりリーダ5の高さ位置を調節できる。したがって、自走式車両1位置が傾斜となっていても、リーダ5を所定の向きに調整して掘削孔151を掘削できる。また、掘削位置にはホッパ41をセットしておく。そして、まず、ホッパ41を通して、ビット装置75を地表152に接地し、杭固定手段25は固定解除状態で、昇降駆動手段23により杭挟持体22を降下させて二重管51を圧入すると共に、回転駆動手段22により二重管51を回転する。このようにして、ビット装置75による掘削により二重管51を効率よく押し込むことができる。このようにしてビット装置75の回転による掘削で二重管51を所定深さまで地中に圧入したら、今度は、ノズル56,57から圧縮水Wと圧縮空気Aを噴射し、図12に示すように、これら圧縮水Wと圧縮空気Aを主体とした掘削を行う。尚、掘削開始から圧縮水Wと圧縮空気Aを噴射しておいてもよい。図12に示すように、前記圧縮水Wと圧縮空気Aの噴射により、二重管51の下方には底部が広いフラスコ状の掘削孔151が形成され(上記水槽91を用いた実験例により確認)、下端を深さ略7mまで挿入した。この位置で、二重管51のフラスコ状の掘削孔151内においては、圧縮水Wと圧縮空気Aとにより土粒子攪拌作用が発生し、その攪拌作用により既設土粒子構成(土の塊)を分解し、分解された比重の軽い水溶性微細土粒子が、二重管51の外面に沿って、上昇水流と空気のリフトアップ作用により、水と共に地表面152に排土される。また、下端から圧縮空気Aを噴射すると、同時に筒体71内に位置する複数の空気噴射口76からも圧縮空気Aが噴射され、筒体71内においても、圧縮空気Aによる攪拌作用が発生し、筒体71内においても土の分解作用が発生する。また、掘削において、二重管51の下端には、上下に開口した筒体71を設けたから、その筒体71が掘削孔151の内面に当り、該掘削孔151を筒体の外形形状に合わせて形成することができ、さらに、空気噴射孔76からは周囲に向って圧縮空気Aを噴射するが、この横方向の圧縮空気Aが筒体71の内面に当るため、掘削孔151に当ることがなく、横方向の圧縮空気Aの力を土の分解に有効に作用させることができる。このような掘削により、地盤により異なるが、例えば、軽い方から、腐植土、シルト、高濃度茶褐色水、細砂などの順に排土される。細砂の排土を目視により確認した後、圧縮空気Aの供給を停止し、圧縮水Wのみの噴射を継続した。尚、二重管51の押込み作業において、杭挟持体22を最下部まで降下したら、杭挟持体22による挟持を解除し、杭固定手段25により二重管51を挟持固定し、杭挟持体22をリーダ5の最上部まで昇降した後、杭挟持体22により二重管51を挟持し、杭固定手段25による二重管51の挟持を解除して、再び杭挟持手段22を降下することにより二重管51を押込むことができる。さらに、リーダ昇降手段たるスライドシリンダ15により、リーダ15を昇降して二重管51を圧入・引き抜きすることができる。また、ノズル56,57から圧縮水Wと圧縮空気Aを噴射をすれば、これらの噴射により二重管51の下方が掘削されるため、二重管51を回転せずに圧入することができるが、回転駆動手段24により二重管51の回転を掘削孔151の設計深さまで継続するようにしてもよく、ビット装置75の回転駆動により補助的に掘削効率を高めることができ、また、ビット装置75が回転すると、連結部72,72A,73,73Aとビット体74,74A,74B,74Cにより掘削孔151内の水と泡等を攪拌して土の分解作用が得られる。
【0060】
次に、二重管51の引き上げ時における中詰め材の投入作業について説明すると、図13に示すように、設計深さ(最深部)まで二重管51を押込んだら、二重管51の回転駆動を停止する。尚、その設計深さは、少なくとも掘削孔98の下部が透水地層203に達した位置である。そして、図7に示すように、車体2の収納部31に、砂利や砕石などの中詰め材153を収納しておき、投入時には、ベルトコンベア32を駆動により投入口34から掘削孔151の開口部151Aに、中詰め材153を該中詰め材153の沈下速度に合わせて供給する。この場合、ベルトコンベア32の駆動速度を調整することにより中詰め材153の供給量を調整できる。そして、図12及び図13に示すように、掘削孔151内に供給された中詰め材153は、上昇水流に係わらず、二重管151の外周に沿って沈下し、掘削孔151の底部に堆積し、圧縮水Wにより水締めされる。尚、この場合、高圧水Wの影響を受けない比重の重たい既設地中の土粒子も掘削孔151の底部に堆積する。さらに、中詰め材153の投入に合わせて、すなわち掘削孔151内の中詰め材153の上面153Aの高さに合わせるようにして二重管51を上下運動しながら引上げる。この場合、二重管51の上下運動により上面53Aの高さを確認し、昇降手段23を駆動して二重管51及びビット装置75により、上面153Aに、10トン程度の加圧を掛けて圧締め固めを行うことが好ましい。圧締め固めを行う際には、二重管51の下端が上面153Aに当たれば、杭挟持体22の下方への加圧力が変わるから、当たった位置を自走式車両1の装置により確認できる。例えば、杭挟持体22を昇降する昇降手段23に二重管51から加わる反力を測定する手段を設けることができる。そして、一例として、中詰め材153を投入しつつ、二重管51を所定の長さだけ、例えば60cm程度引き上げたら、この位置で下方に向かって、所定のストロークS、例えば1mのストロークSで複数回上下動させ、上面153Aを叩く、あるいは上面153Aからその下方に二重管51とビット装置75の下端を圧入するようにして締め固めを行う。この場合、中詰め材153中に、二重管51とビット装置75を圧入することにより、この圧入力が周囲の土質の締め固め力(図14に矢印Y´で示す。)として働く。尚、後述する第2実施例により、地下水位の高い箇所における二重管51の圧入においては、圧縮水Wと圧縮空気Aの噴射により、ノズル26,27の下端部周囲に圧縮水Wの噴射により負圧が発生し、この負圧により掘削孔151の内壁部から土粒子の間隙水が吸引され、同時に吸引された土粒子に対して上方から土圧荷重が加わり、掘削孔151の周囲が圧密される。
【0061】
そして、上述した工程を繰り返し、二重管51を序々に引上げ、圧縮水Wの噴射を弱めることなく、ベルトコンベア32により中詰め材153を供給し続け、地中に含まれる土粒子を上昇水流と共に地表面152に排土することにより、図15に示すように、掘削孔151のほぼ全てが供給した砂利・中詰め材153からなる基礎柱201とすることができる。
【0062】
あるいは、上述した工程を繰り返し、二重管51を序々に引上げ、掘削孔151の開口部151Aから、固結可能で中詰め材153以上の粒度の砂利163が排出され始めたら、圧縮水Wの噴射圧又は噴射量を弱め、さらに、二重管51の引上げと上下運度を繰り返して投入した中詰め材153を叩きながら二重管51を引く抜き、二重管51を所定位置まで引き抜いたら、中詰め材153の供給を停止し、地中の固結可能な砂利 を締め固める。これにより、図15に示すように、掘削孔151の上部を地中から出た地中砂利163により形成することができる。この場合、引き抜きの途中で、圧縮水Wの噴射圧または噴射量を弱めることにより、地中の固結可能な地中砂利163を地表面152に排土することなく利用できる。
【0063】
上記の実験例3,4の結果から以下のことが分かった。この工法はほぼ全ての土質、土層の軟弱地盤に施工可能である。また、圧加重の調整により、必要加重支持力柱の支持力を調整することができる。さらに、支持杭の深さを任意に設定でき、すなわち、支持杭の深さが支持層まで達しない深さである場合は、砕石を供給して支持杭を形成できる。さらに、中詰め材は、砕石、砂利、コンクリートを粉砕したコンクリート砕等で、透水地層より透水性の高い基礎柱を形成できるものを用いることができるから、コンクリート砕等を用いれば建設廃材の再利用が可能となる。このように使用する材料が安価であり、特別な装置を用いる必要もないから、施工コストも安価となる。しかも、水と空気を用いるから薬剤等が不要である。
【0064】
また、二重管51を引き抜く際に該二重管51を上下動し、二重管51により掘削孔151内の中詰め材153を叩くから、中詰め材153を叩くことにより、より一層中詰め材153が圧密されると共に、中詰め材153の周囲の土質を締め固めることができる。また、このように圧縮水Wと圧縮空気Aとを同時に噴射する方法において、圧縮水用ノズル56を圧縮空気用ノズル57の上方に設けているから、圧縮水Wより低圧な圧縮空気Aを良好に噴射することができる。そして、圧縮水用ノズル56から噴射された圧縮水Wは、その噴射口81が圧縮空気用ノズル57より細いため、圧縮空気用ノズル57内の通路87の中央側を通って外部に噴射され、同時に圧縮空気路55から案内空気路45を通って通路87内に圧縮空気Aが流れ込み、この圧縮空気Aはテーパ状の圧縮空気路85により通路87の中央側に案内され、この中央側を流れる圧縮水Aと一部が効率良く混合すると共に、前記圧縮水Wの流れにより周囲の圧縮空気Aが引っ張られるようにして圧縮空気用ノズル57の噴射口86から噴射され、掘削孔151の底部まで効率良く供給される。
【0065】
したがって、このような工法によって形成された基礎柱211は、所定の透水性を有すると共に、高い支持力を得ることができる。
【0066】
このように本実施例では、請求項1に対応して、地盤 201 は、難透水地層 202 の下部に透水地層 203 を有し、難透水地層 202 は透水地層 203 より透水性が低く、地上の余水を地下の透水地層 203に浸透排水する地下浸透排水構造において、透水地層203まで掘削された掘削孔51と、この掘削孔51に中詰め材153を充填して形成された透水性を有する基礎柱211と、この基礎柱211に接続した流路たる導管217Aとを備え、前記余水が導管 217 Aから基礎柱 211 を通って透水地層 203 に排水され、基礎柱211にパイプ212を設け、このパイプ212の下部に基礎柱211内の下部に開口する孔213を設け、パイプ 212 の上部に選択的又は切換可能に接続する空気圧送手段 214 と地下水吸引手段 215 とを備えるから、雨水などの余水が、透水性を有する基礎柱211を通って直接地下の透水地層203に排水されるため、多量の余水を短時間で排水することができる。また、パイプ212に接続した空気圧送手段214により、孔212から空気を噴出し、この空気は基礎柱211内を上昇し、この際、中詰め材153間の目詰まりの原因となる微細土粒子などを押し上げて、地表に排出し、これにより基礎柱211の目詰まりを防止することができる。さらに、常時は、パイプ 212 に接続した地下水吸引手段 215 により、孔 213 から地下水を吸引し、井戸として使用することもできる。
【0067】
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、複数の基礎柱 211 のパイプ 212 を接続パイプ 216 により接続したものであるから、接続パイプ 216 により複数の基礎柱 211 のパイプ 212 を空気圧送手段 214 と地下水吸引手段 215 に接続することができる。
【0068】
また、このように本実施例では、請求項5に対応して、基礎柱211は、地震時に想定される地盤の液状化に伴って発生する地盤内の過剰間隙水を地表側に排水可能であるから、雨水などの余水を浸透排水する透水地層203は、地震時には、水圧が急上昇し、せん断抵抗が失われて砂が流動化する液状化現象が発生する虞があるが、地震が発生すると、透水地層203内の水が基礎柱211を通って地表側に排出され、該地盤における液状化現象を防止することができる。
【0069】
このように本実施例では、請求項6に対応して、請求項1記載の地下浸透排水構造の施工方法であって、杭たる二重管51の下端に圧縮水Wを噴射する圧縮水用ノズル56と圧縮空気Aを噴射する圧縮空気用ノズル57とを設け、それらノズル56,57から圧縮水Wと圧縮空気Aとを噴射して透水地層に達する所定深さまで打ち込んで掘削孔151を形成し、圧縮水Wと圧縮空気Aとの噴射により地中の微細粒子を二重管51に沿って上昇させると共に、地表面152に排出し、この微細粒子を排出した後、圧縮空気Aの噴射を停止又は噴射圧を下げ、二重管51を引き抜くと共に、この引き抜き時に掘削孔151内に中詰め材153を投入して周囲より透水性を有する基礎柱211を形成する工法であるから、下方に向かって噴射した圧縮空気Aと圧縮水Wとにより、二重管51の下方の掘削孔151において、土粒子(土塊)の攪拌が行われ、圧縮空気Aが泡aとなって上昇する際に土粒子を揺動して分解が行われ、これにより分解した微細粒子たる水溶性微細粒子が上昇水流と泡aの上昇に伴うリフトアップ効果によりに地表に効率よく排土される。そして、掘削孔151内に投入した中詰め材153を圧縮水Aにより圧密することにより、基礎柱211に高い支持力が得られ、その基礎柱211は透水性を有し、透水地層203まで達しているため、地上の余水を効率よく透水地層に排水することができる。
【0070】
また、このように本実施例では、請求項7に対応して、二重管51を引く抜く際に該二重管51を上下動し、二重管51により掘削孔151内の中詰め材153を叩く施工方法であるから、掘削孔151に投入した中詰め材153を叩くことにより、中詰め材153が圧密されると共に、中詰め材153の周囲の土質を締め固めることができる。
【0071】
また、このように本実施例では、請求項8に対応して、基礎柱211を設ける周囲の層である透水地層203からサンプル材を採取する施工方法であるから、基礎柱211の透水性を確保することができる。
【0072】
そして、この地下浸透排水構造では、降雨等の余水を地下に放流する設備も兼用でき、住宅基礎などでは、砂利パイプとして載荷支持力を得ることができ、道路等では、現状地盤の載荷強度を高めて沈下防止を図ることができる。また、基礎柱211と集水場所とを導水管で接続すれば、基礎柱211の施工場所位置等を任意に設定できる。また、基礎柱211によって地下の透水地層203に地上水を排水するから、大量排水を効率よく行うことができる。さらに、基礎柱211に圧縮空気を噴射することにより目詰まりを防止し、その維持管理を簡便に行うことができる。
【0073】
また、実施例上の効果として、空気圧送手段214は複数の基礎柱211のパイプ212に空気を送るものであるから、複数の基礎柱211の目詰まり防止を同時に行い管理することができる、また、パイプ212に地下水吸引手段215を接続すれば、透水地層203の地下水を吸引して利用することができる。さらに、本発明の基礎柱211は、液状化防止以外にも、大量の降雨などの条件化では、雨水を基礎柱211を通って地下の透水地層203に排水し、これにより洪水を防止することができる。
【0074】
さらに、実施例上の効果として、自走式車両1に、リーダ5と、このリーダ5に沿って昇降可能に設けられた杭挟持体22と、中詰め材たる中詰め材153を収納する収納部31と、この収納部31の中詰め材153を掘削孔151に投入する投入装置35とを設けたから、自走式車両1により施工位置まで移動し、二重管51を杭挟持体22により挟持し、該杭挟持体22をリーダ5に沿って下降して二重管51を圧入し、この圧入時に、下方に向かって噴射した圧縮空気Aと圧縮水Wとにより、下方の掘削孔151において、土粒子(土塊)の攪拌が行われ、圧縮空気Wが泡aとなって上昇する際に土粒子を揺動して分解が行われ、これにより分解した微細粒子たる水溶性微細粒子が上昇水流と泡の上昇に伴うリフトアップ効果によりに地表面52に効率よく排土される。そして、杭挟持体22をリーダ5に沿って上昇することにより、二重管51を引き抜き、この引き抜き時に、自走式車両1の収納部31に収納した中詰め材153を、ベルトコンベア32より掘削孔151内に投入し、この掘削孔151内に投入した中詰め材153を圧縮水Wにより水締めして圧密柱を形成することができる。そして、中詰め材153を投入後は、中詰め材153が攪拌されない程度なら圧縮空気Aの噴射を継続できるから、圧縮空気Aの噴射圧を下げるようにしても同様に圧密柱を形成することができ、特に、掘削孔151の全てを中詰め材153による基礎柱211にする場合に有効である。
【0075】
また、投入装置35は、投入口34側を低くして傾斜した投入路33と、この投入路33に中詰め材たる中詰め材153を送る送り装置たるベルトコンベア32とを備えるから、投入路33に中詰め材153を送ってやれば、傾斜した投入路33により、中詰め材153が投入口34から掘削孔151内に投入され、リーダ5が邪魔にならず直接掘削孔151に、車体2から中詰め材153を投入できる。
【0076】
また、杭たる二重管51の先端側に、該二重管51を中心として掘削孔151に対応すると共に先端と基端とが開口した筒体71を設けたから、筒体71が掘削孔151の内面に当り、掘削孔151を筒体71の外形形状に合わせて仕上げることができる。尚、掘削孔151内の中詰め材を打撃する場合、該筒体71によりその打撃効率をも向上することができる。
【0077】
さらに、筒体71内に空気を噴射する空気噴射口76を、二重管51に設けたから、筒体71内に空気を噴射することにより、筒体71内に位置する複数の空気噴射口76から圧縮空気Aが噴射され、筒体71内においても、圧縮空気Aによる攪拌作用が発生する。
【0078】
さらに、前記杭がロッドたる二重管51であり、先端側で筒体71と杭たる二重管51とを連結する先端側連結部72,72Aに掘削用のビット体74,74A,74B,74Cを設け、杭挟持体22に二重管51を回転する回転駆動手段24を備える
杭を回転して先端側のビット体74,74A,74B,74Cにより掘削を行うことにより、掘削効率を向上することができる。
【0079】
また、リーダ5が起伏可能で且つ長さ方向に移動可能に自走式車両1に設けられているから、リーダ5を使用時には立て、収納時には倒すことにより、自走式車両1の移動が容易となる。また、リーダ5自体を長さ方向に移動することにより、二重管51を圧入・引き抜きできるから、その移動分だけリーダ5の長さを短くできる。
【0080】
そして、自動式車両1は無限軌道3を備えるから、従来の固定式の装置に比べて、現場内を機械移動で自走でき、起動力を大幅にアップできる。また、自走式車両1は中詰め材を収納部31に搭載可能であるから、施工時にバックホーなどの投入装置を必要とせず、狭い場所でも効率よく、中詰め材を投入でき、且つ、リーダ5の下部まで伸びる投入路33により掘削孔151に確実に供給でき、中詰め材における材料の無駄もない。また、リーダ昇降手段たるスライドシリンダ15を備えるから、該スライドシリンダ15によりリーダ5を昇降することによっても杭を圧入・引き抜きできるから、その昇降分だけリーダ5の長さを短くでき、また、リーダ5の収納、すなわち図1の鎖線に示す位置では、スライドシリンダ15によりリーダ5を前後させることにより、収納状態のリーダ5を含めた車体2の長さを押えることができ、自走式車両1の移動が容易になる。さらに、ビット装置75には外周同一位置にビット体74,74Cを設け、これらと異なる位置にビット装置74A,74Bを設けたから、均一な掘削を行うことができる。
【0081】
他の実験例
また、他の現地実験を行い、水位の低い砂質層への打ち込みを行ったが、この場合は、圧縮水Wの噴射圧は、比較的低圧な70kg/cm2 前後で、大水量がよく、施工の際には、掘削孔151の開口部151Aからでる水及び空気の状態を確認しながら、自走式車両1による二重管51の地中への圧入を行う。この場合、所定深さまで二重管51を回転して圧入し、この後、二重管51を回転せずに、圧縮水Wと圧縮空気Aの噴射だけで圧入を試みたが、圧縮水の噴射圧を上記より高圧にすると、二重管51の圧入が不可能となり、これは、圧縮水の噴射が高いため、二重管51の下方の掘削孔151の深さが極端に深くなり圧縮水が砂層に吸収されるためであると思われる。さらに、他の実験で、水位の高い砂質層への打ち込みを行ったが、この場合は、圧縮水Wの噴射圧は、110kg/cm2前後で、大水量がよいことが分かった。いずれも、二重管51の回転によりビット装置75により掘削を行うことにより、圧縮水Wと圧縮空気Aの噴射だけで行う場合より、圧入作業を短時間で行うことができた。
【0082】
図16〜図18は本発明の第2実施例を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。
【0083】
図16に示すように、前記水槽91における前記二重管103の実験において、あらかじめ水槽91に水を供給しておき、水位Hとする。前記図11と同様に圧縮空気と圧縮水とを噴射しながら、実験を行った。この場合、圧縮空気の噴射量を圧縮水の噴射量より多く設定すると共に、圧縮水の噴射速度を大きく設定した。そして、前記二重管103の先端を前記層97内にほぼ垂直に挿入し、二重管103を除々に押し込んでいくと、それぞれの位置において二重管103の下方に形成されたフラスコ状掘削孔98には、噴射した圧縮空気が溜り、この空気が溜まったフラスコ状掘削孔98に圧縮水を下方に向って比較的高速で噴射することにより、二重杆103の下端部周囲に負圧が発生し、この負圧により掘削孔98内壁面の土粒子成分の間隙水が掘削孔98の内部に吸引され、同時に上方からの土圧荷重により間隙水のなくなった上方の土粒子が下方の土粒子に結合し、図16に示すように、粘土92、細砂93、中砂94、粗砂95、小砂利96の上部にすり鉢状の窪み93A,94A,95A,96Aが形成された。
【0084】
このようにフラスコ状の掘削孔98に、圧縮水Wと圧縮空気Aとを連続噴射すると、フラスコ状掘削孔98内の土粒子を攪拌した空気が、上方に浮上することにより泡が溜まった空気溜まりが発生し、ここに圧縮空気が高速で噴射されることにより二重管103の下端部周辺に負圧域181が発生し、この負圧により一点鎖線の矢印Yに示すように、掘削孔98内壁部の土粒子の間隙水が吸引される。
【0085】
上記の水槽実験を現場で確認するため、現場での実験を行った。実験を行った現場は、腐植土を含む軟弱地盤であり、地下水位がGL(地表面)から1.2m、GLから2mまでが埋め立て表土、2〜4mまでがN値5以下の腐植土、4〜7mまでがN値20以下のシルト混じり細砂、7〜13mまでがN値20の細砂、13〜14mがN値35の中砂、14m以下がN値50の中砂であった。
【0086】
まず、上記図2〜図7に示した装置を用いて二重管51を地中に圧入し、この実験では、所定深さまで二重管51を回転し、ビット装置75により掘削を行った後、ビット装置75を回転させながら、圧縮空気を噴射することなく、圧縮水Wのみを噴射しながら掘削を行い、深さ14mまで二重管51を打ち込んだ。二重管51が14mまで達したら、二重管51の回転と圧縮水Wの噴射を中止し、二重管51の地表面152周囲を観察したところ、掘削孔151から水と共に排出された腐食土、シルト、細砂などが掘削孔151の地表面152の周囲に堆積していた。この実験では二重管51の地表面152周囲の陥没は僅かであった。
【0087】
実験例5
自走式車両1により、二重管51を地中に圧入し、同時にノズル56,57から圧縮水Wと圧縮空気Aを噴射し、図17に示すように、掘削を行う。この実験例では、圧縮水Wを100〜150kgf/m2の圧力で、350l/分(毎分350リッター)で噴射し、圧縮空気Aを7〜8kgf/m2の圧力で、圧縮空気用ノズル56から1500〜2000l/分で噴射した。この圧縮水Wと圧縮空気Aの噴射により、二重管51の下方には底部が広いフラスコ状の掘削孔151が形成され(上記水槽91を用いた実験例により確認)、二重管51下方のフラスコ状の掘削孔151内においては、圧縮水Wと圧縮空気Aとにより土粒子攪拌作用が発生し、その攪拌作用により既設土粒子構成(土の塊)を分解し、分解された比重の軽い水溶性微細土粒子が、二重管51の外面に沿って、上昇水流と空気のリフトアップ作用により、水と共に地表面152に排土される。同時に、図17に示すように、空気噴射口76から筒体71内に噴射した圧縮空気Aにより、前記分解作用とリフトアップ作用が得られる。また、掘削孔51下方のフラスコ状の掘削孔151に圧縮水Wと圧縮空気Aとを同時に連続噴射するため、フラスコ状の掘削孔151において、掘削孔151の底部まで達した空気は上述したように土粒子を攪拌し、上方に浮上してノズル56,57の下端部周囲に負圧域161が発生し、この負圧により負圧域161に近接する掘削孔151の内壁部151Nの土粒子から、矢印Yに示すように間隙水が吸引され、同時に上方からの土圧荷重により該内壁部151Nが圧密され、二重管51が打ち込まれるに連れてノズル56,57の下端部周囲に対応した内壁部151Nが圧密される。そして、二重管51を打ち込むに連れて掘削孔151の内壁部151Nが圧密され、図17で、仮想圧密境界線Kの上方では、細かいハッチングに示すように、内壁面151Nの土粒子の圧密がなされ、仮想圧密境界線Kの下方の粗いハッチングは圧密前の状態を示す。また、矢印Yに示すようにフラスコ状の掘削孔151の上部で間隙水の吸引が行われても、仮想圧密境界線Kの上部の掘削孔151に内面には筒部71があるため、この部分から掘削孔151の内壁部151Nが崩れることを防止できる。そして、内壁部151Nから掘削孔151の内部に吸引された間隙水は、噴射推力の減衰した圧縮水Wと共に、二重管51の周囲を伝わって地表面152に排出される。そして、二重管51を所定深さである14mまで打ち込んだら、圧縮空気Aの供給を停止し、圧縮水Wのみの噴射を継続するが、この圧縮水Wの圧力を掘削孔151が崩壊しない程度に下げる。このようにして二重管51の圧入が完了すると、図18に示すように、地表面152には二重管51の周囲直径略2mに渡りすり鉢状に陥没部162が形成された。
【0088】
そして、第1実施例と同様に、図18に示すように、掘削孔151全体を中詰め材153による基礎柱211を形成したり、上部が地中の固結可能な地中砂利163からなる基礎柱211を形成したりできる。
【0089】
上記のことから以下のことが分かった。圧縮水供給装置たる高圧ポンプ61や圧縮空気供給装置たるエアーコンプレッサ64の能力や、これらによる圧力及び流量を調節することにより、掘削孔直径の選定と深さとを任意に設定し、地盤改良を行うことができ、一般に、圧縮空気Aを圧力と流量を大きくすれば、掘削孔の直径を大きくすることができる。また、施工工程が単純であるから、施工スピードが速い。さらに、現状地層の締め固め土質として有効な地中砂利163を圧密して再利用できるため、搬入土などの充填材料を節約でき、排土が少なく済む。
【0090】
そして、この例では、杭たる二重管51の打ち込み中に、圧縮水Wと圧縮空気Aとの噴射により二重管51の回りの掘削孔151の内壁部151Nから間隙水を負圧吸引するから、圧縮空気Aの噴射により二重管51の下方には空気が溜まっており、ここに向って圧縮水Aを噴射すると、圧縮水Wの噴射位置下方に負圧が発生し、この負圧により掘削孔151の内壁面151Nを構成する土粒子の間隙水が吸引され、同時に上方からの土圧荷重により掘削孔151の内壁部151Nを圧密化することができる。また、圧縮水Wを100〜150kgf/m2の比較的高圧で噴射し、かつ圧縮空気Aを圧縮水Wの略4〜6倍の噴射量で噴射することにより、圧縮水用ノズル56の下方に空気溜まり雰囲気を形成し、この空気溜まり雰囲気に高圧な圧縮水Wを噴射することにより、内壁部から間隙水を吸引する負圧が効果的に得られる。
【0091】
図19は本発明の第3実施例と示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、基礎柱211の使用例を示し、同図の右側から、住宅・工場・店舗など構造物204の地盤201に基礎柱211を設け、道路や飛行場の舗装231の側溝232の地盤201に基礎柱211を設け、グラウンド・駐車場・公園など敷地233の地盤201に基礎柱211を設け、堤防・埠頭などの盛土234の地盤201に基礎柱211を設け、河川235などの地盤201に基礎柱211を設けている。
【0092】
このようにすることにより、大量降雨や水位の異常上昇時には、基礎柱211を通して雨水又は河川235の水を透水地層203に排水することができ、一方、地震時には地盤201の透水地層203の水を基礎柱211により地表又は河川235に排水して液状化現象の発生を防止することができる。このように河川235に本発明の地下浸透排水構造を設ければ、河川235の調整可能となる。
【0093】
図20は本発明の第4実施例と示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、前記基礎柱211´により、構造物である貯水槽241を支持し、この貯水槽241の上部と基礎柱211の上部とを水路242により接続する。尚、貯水槽241は調整池として使用することができる。
【0094】
したがって、大量降雨や水が多量に流れ込んで貯水槽241の水位が水路242位置より上昇時には、基礎柱211を通して貯水槽241内の水を透水地層203に排水することができ、一方、地震時には地盤201の透水地層203の水を基礎柱211により透水地層203に排出して液状化現象の発生を防止することができる。
【0095】
図21〜図23は本発明の第5実施例示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、道路・滑走路・駐車場・公園などの排水設備を必要とする地上面に本発明を適用した例であり、図21に示すように、排水必要設備である道路301は幅方向両側に路肩302,302を有する。前記道路301の施工時に、該道路301の下部に複数の基礎柱211を設けると共に、該道路301の下部に前記沈砂枡217と集水枡303とを連通状態で並設し、この集水枡303には道路301に降った雨が集められる。また、前記沈砂枡217と導管217A,217Bにより複数の前記基礎柱211を接続する。尚、図中下方の基礎柱211は、導管217B,基礎柱211及び導管217Aにより沈砂枡217に接続されている。
【0096】
したがって、道路301に降った雨は、集水枡303に集まり、沈砂枡217で砂などが沈下した上澄み水が基礎柱211を通って透水地層203に浸透排水され、このように道路301の新設時に本発明の地下浸透排水構造を設けることにより、従来のように降雨を集めて流す側溝設備が不要となる。そして、大量降雨の際も、基礎柱211を通して雨水を透水地層203に排水することができ、一方、地震時には地盤201の透水地層203の水を基礎柱211により地表又は河川235に排水して液状化現象の発生を防止することができる。しかも、基礎柱211は道路など構造物の支持杭として作用する。
【0097】
図24,図25,図26は本発明の第6,7,8実施例と示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、これらは上記第5実施例と同様に新設時の施工に適し、側溝設備を不要とする例である。図24に示す第6実施例では、基礎211と沈砂枡217を、排水設備を必要とする地上面である道路301の外部で、路肩302側に設け、集水枡303を道路301の下部に設けている。また、図25に示す第7実施例では、基礎211,沈砂枡217及び集水枡303を道路301の外部で路肩302側に設けている。また、図26に示す第8実施例では、沈砂枡217と集水枡303を道路301の外部で路肩302側に設け、基礎211を道路301の下部に設けている。
【0098】
このように基礎柱211,沈砂枡217及び集水枡303の配置は施工条件などにより適宜選定でき、流路である導管217A,217Bを用いて基礎柱211と沈砂枡217及び集水枡303とを接続すればよいから、基礎柱211から離れた位置に沈砂枡217及び集水枡303を配置することができる。
【0099】
図27,図28は本発明の第9及び第10実施例を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、図27の平面図の図中下方に示す第9実施例では、排水設備を必要とする地上面である道路301の側溝304に前記沈砂枡217を接続し、この沈砂枡217に前記基礎柱211を導管217Aにより接続する。また、図27の平面図の図中上方及び図28に示す第10実施例では、側溝304の下部に該側溝304と連通して前記基礎柱211を設け、この基礎柱211を挟む両側に、側溝304より低い仕切板305,305を設け、これら仕切板305,305間に沈砂部306を形成し、側溝304を流れる水は、沈砂部306で砂などが沈殿し、その上澄み水が基礎柱211に流入する。
【0100】
したがって、側溝304の水は、基礎柱211を通って透水地層203に浸透排水され、下水道などに流す水の量が少なくなり、或いは流す必要がなくなり、さらに、大量降雨の際も、基礎柱211を通して雨水を透水地層203に排水処理することができ、一方、地震時には地盤201の透水地層203の水を基礎柱211により地表又は河川235に排水して液状化現象の発生を防止することができる。しかも、基礎柱211は道路など構造物の支持杭として作用する。
【0101】
このように本実施例では、請求項3に対応して、基礎柱211に、雨水が流入する側溝304を接続したから、側溝304の水が基礎柱211を通して地中の透水地層203に直接排水される。したがって、側溝304から下水道などに流れる水が少なくなり、あるいは無くすことができ、余水の処理量が少なく済む。
【0102】
図29,図30は本発明の第11実施例を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、地下に埋設した雨水管311の上部に分岐管312の立上り部312Aを接続し、この分岐管312を基礎柱211に接続し、この例では、基礎柱211を道路301の支持杭として用いている。そして、前記雨水管311には地上で集められた雨水が流れ、この雨水はポンプなどの圧送手段を用いることなく、雨水管311の傾斜による自然流である。
【0103】
したがって、降雨により雨水管311が満杯になり、立上り部312Aの高さを越えると、雨水が分岐管312から基礎柱211を通って透水地層203に浸透排水され、一方、地震時には地盤201の透水地層203の水を基礎柱211により地表又は河川235に排水して液状化現象の発生を防止することができる。
【0104】
このように本実施例では、請求項4に対応して、基礎柱211に、雨水が流れる埋設管たる雨水管311を接続したから、雨水管311の水が基礎柱211を通して地中の透水地層304に直接排水される。したがって、下水道などに流れる水が少なくなり、あるいは無くすことができ、余水の処理量が少なく済む。
【0105】
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、中詰め材の充填方法は各種の方法を用いることができる。また、杭を打ち込む装置は実施例のものに限らず、バイブロハンマーなどの振動式杭打込引抜装置など各種の装置を用いることができる。また、走行手段は無限軌道に限らず車輪などでもよい。また、昇降手段も杭挟持体をリーダに沿って移動するものであれば各種のものを用いることができる。さらに、送り手段は、ベルトコンベアに限らず、スクリューコンベヤやプッシャなどもよい。また、実施例では、二重管を用いたが、圧縮水と圧縮空気とをそれぞれ別の管により供給するようにしてもよい。さらに、パイプを図示していない基礎柱にもパイプを設けることができることは言うまでもない。
【0106】
【発明の効果】
請求項1の地下浸透排水構造は、地盤は、難透水地層の下部に透水地層を有し、前記難透水地層は前記透水地層より透水性が低く、地上の余水を地下の前記透水地層に浸透排水する地下浸透排水構造において、前記透水地層まで掘削された掘削孔と、この掘削孔に中詰め材を充填して形成された透水性を有する基礎柱と、この基礎柱に接続した流路とを備え、前記余水が前記流路から前記基礎柱を通って前記透水地層に排水され、前記基礎柱にパイプを設け、このパイプの下部に前記基礎柱内の下部に開口する孔を設け、前記パイプの上部に選択的又は切換可能に接続する空気圧送手段と地下水吸引手段とを備えるものであり、雨水などの余水を効率よく大量に浸透排水することができる地下浸透排水構造を提供することができる。
【0107】
また、請求項2の地下浸透排水構造は、複数の前記基礎柱の前記パイプを接続パイプにより接続したものであり、雨水などの余水を効率よく大量に浸透排水することができる地下浸透排水構造を提供することができる。
【0108】
また、請求項3の地下浸透排水構造は、前記基礎柱に、雨水が流入する側溝を接続したものであり、雨水などの余水を効率よく大量に浸透排水することができる地下浸透排水構造を提供することができる。
【0109】
また、請求項4の地下浸透排水構造は、前記基礎柱に、雨水が流れる埋設管を接続したものであり、雨水などの余水を効率よく大量に浸透排水することができる地下浸透排水構造を提供することができる。
【0110】
また、請求項5の地下浸透排水構造は、前記基礎柱は、地震時に想定される地盤の液状化に伴って発生する地盤内の過剰間隙水を地表側に排水可能であるものであり、雨水などの余水を効率よく大量に浸透排水することができ、加えて、地震時には、地層の水を排水して液状化現象の発生を防止できる地下浸透排水構造を提供することができる。
【0111】
請求項6の施工方法は、請求項1記載の地下浸透排水構造の施工方法であって、掘削孔内に中詰め材を投入して周囲より透水性を有する基礎柱を設けた施工方法であり、施工性に優れ、雨水などの余水を効率よく大量に浸透排水することができる地下浸透排水構造の施工方法を提供することできる。
【0112】
また、請求項7の施工方法は、前記杭を引く抜く際に該杭を上下動し、前記杭により前記掘削孔内の前記中詰め材を叩く施工方法であり、施工性に優れ、雨水などの余水を効率よく大量に浸透排水することができる地下浸透排水構造の施工方法を提供することできる。
【0113】
さらに、請求項8の施工方法は、前記基礎柱を設ける周囲の層からサンプル材を採取する施工方法であり、施工性に優れ、雨水などの余水を効率よく大量に浸透排水することができる地下浸透排水構造の施工方法を提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す地下浸透排水構造の断面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す一部を切り欠いた装置の側面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す装置の正面図である。
【図4】本発明の第1実施例を示すビット装置を設けた杭の先端の断面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示す図3のA−A線断面図である。
【図6】本発明の第1実施例を示す図3のB−B線断面図である。
【図7】本発明の第1実施例を示す装置の使用状態の断面図である。
【図8】本発明の第1実施例を示す両ノズルの断面図である。
【図9】本発明の第1実施例を示す両ノズルの分解斜視図である。
【図10】本発明の第1実施例を説明する水槽における実験例の断面図であり、二重管の挿入前の状態を示す。
【図11】本発明の第1実施例を説明する水槽における実験例の断面図であり、二重管の挿入後の状態を示す。
【図12】本発明の第1実施例を示す杭を圧入中の断面図である。
【図13】本発明の第1実施例を示し、圧縮空気の噴射を停止し、中詰め材を叩く工程を説明する断面図である。
【図14】本発明の第1実施例を示し、杭の引き抜き工程を説明する断面図である。
【図15】本発明の第1実施例を示す基礎柱の断面図である。
【図16】本発明の第2実施例を示す水槽における実験例の断面図であり、二重管の挿入後の状態を示す。
【図17】本発明の第2実施例を示す杭を圧入中の断面図である。
【図18】本発明の第2実施例を示す基礎柱の断面図である。
【図19】本発明の第3実施例を示す地下浸透排水構造の他の例を示す断面図である。
【図20】本発明の第4実施例を示す地下浸透排水構造のさらに他の例を示す断面図である。
【図21】本発明の第5実施例を示す一部切欠き平面図である。
【図22】本発明の第5実施例を示す図21のX−X線断面図である。
【図23】本発明の第5実施例を示す図21のY−Y線断面図である。
【図24】本発明の第6実施例を示す平面図である。
【図25】本発明の第7実施例を示す平面図である。
【図26】本発明の第8実施例を示す平面図である。
【図27】本発明の第9,第10実施例を示す平面図である。
【図28】本発明の第10実施例を示す図27のZ−Z線断面図である。
【図29】本発明の第11実施例を示す平面図である。
【図30】本発明の第11実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
51 二重管(杭・ロッド)
56 圧縮水用ノズル
57 圧縮空気用ノズル
151 掘削孔
152 地表面
153 砕石(中詰め材)
166 表土材(中詰め材)
201 地盤
202 難透水地層
203 透水地層
211 基礎柱
212 パイプ
213 孔
214 空気圧送手段
215 地下水吸引手段
216 接続パイプ
217A 217 導管(流路)
301 道路(排水設備を必要とする地上面)
304 側溝
311 雨水管(埋設管)
W 圧縮水
A 圧縮空気

Claims (8)

  1. 地盤は、難透水地層の下部に透水地層を有し、前記難透水地層は前記透水地層より透水性が低く、地上の余水を地下の前記透水地層に浸透排水する地下浸透排水構造において、前記透水地層まで掘削された掘削孔と、この掘削孔に中詰め材を充填して形成された透水性を有する基礎柱と、この基礎柱に接続した流路とを備え、前記余水が前記流路から前記基礎柱を通って前記透水地層に排水され、前記基礎柱にパイプを設け、このパイプの下部に前記基礎柱内の下部に開口する孔を設け、前記パイプの上部に選択的又は切換可能に接続する空気圧送手段と地下水吸引手段とを備えることを特徴とする地下浸透排水構造。
  2. 複数の前記基礎柱の前記パイプを接続パイプにより接続したことを特徴とする請求項1記載の地下浸透排水構造。
  3. 前記基礎柱に、雨水が流入する側溝を接続したことを特徴とする請求項1記載の地下水浸透排水構造。
  4. 前記基礎柱に、雨水が流れる埋設管を接続したことを特徴とする請求項1記載の地下水浸透排水構造。
  5. 前記基礎柱は、地震時に想定される地盤の液状化に伴って発生する地盤内の過剰間隙水を地表側に排水可能であることを特徴とする請求項1記載の地下浸透排水構造。
  6. 請求項1記載の地下浸透排水構造の施工方法であって、杭の下端に圧縮水を噴射する圧縮水用ノズルと圧縮空気を噴射する圧縮空気用ノズルとを設け、それらノズルから圧縮水と圧縮空気とを噴射して前記透水地層に達する所定深さまで打ち込んで掘削孔を形成し、前記圧縮水と圧縮空気との噴射により地中の微細粒子を前記杭に沿って上昇させると共に、地表に排出し、この微細粒子を排出した後、前記圧縮空気の噴射を停止又は噴射圧を下げ、前記杭を引き抜くと共に、この引き抜き時に掘削孔内に中詰め材を投入して周囲より透水性を有する基礎柱を設けたことを特徴とする地下浸透排水構造の施工方法。
  7. 前記杭を引く抜く際に該杭を上下動し、前記杭により前記掘削孔内の前記中詰め材を叩くことを特徴とする請求項6記載の地下浸透排水構造の施工方法。
  8. 前記基礎柱を設ける周囲の層からサンプル材を採取することを特徴とする請求項6又は7記載の地下浸透排水構造の施工方法。
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