JP4346078B2 - 地盤改良工法 - Google Patents

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本発明は、例えば、軟弱地盤中に含まれる水を真空吸引して排出することにより圧密沈下させる地盤改良工法に関し、特に改良対象の地層が地盤中に部分的に存在したり既存構造物の周囲地盤だけを選択的に改良できるようにした工法に関する。
軟弱地盤の安定化のためのドレーン工法として、ペーパードレーン工法やサンドドレーン工法が知られている。このうち、ペーパドレーン工法は、特許文献1に記載されているように、マンドレル内に保持させた各種のドレーン材を土中に鉛直に貫入した後、土中に残置した状態でマンドレルを引き抜くもので、土中水を圧力差等によってドレーン材を介して地表側に上昇し排水することにより地盤を圧密させる。また、サンドドレーン工法も類似する原理であり、ケーシングを地盤に貫入し、引き抜くことでケーシングに入れた砂を砂柱として土中に残置するもので、土中水を砂粒子の隙間を伝って地表側に上昇し排出することにより地盤を圧密させる。
他の地盤改良工法としては、特許文献2に記載されているように、地盤中に打設された鉛直ドレーン材と、該鉛直ドレーン材の上部に接続されている水平ドレーンとを有し、気密シートで水平ドレーンや軟弱地盤の上面を覆うとともに、真空ポンプで負圧を作用させることにより軟弱地盤の土中水を各ドレーンを通じ地上側へ吸引し排出するものである。
実公昭63−823号公報 特開2002−242170号公報
ところで、改良対象地盤には、埋立地盤と異なり、既存の地盤内が均一な土層ではなく、粘土層、シルト層、砂層、砂礫層等が鉛直方向に混在しており、例えば、砂−砂礫層の下層に含水分の多い粘土−シルト層が存在している場合もある。なお、通常は、各土層のうち、砂−砂礫層は透水層であり、水が自由に通過でき、加圧や脱水による体積収縮はほとんど生じない。これに対し、粘土−シルト層は不透水層であり、一般的に含水分が多く軟弱化し易く、加圧や脱水による体積収縮が顕著である。そして、粘土−シルト層が地盤表層に存在する場合には、該表層を良質土砂に比較的簡単に置き換えることができる。しかし、粘土−シルト層が下層に存在した場合には、掘削土量が膨大となり、工期及び経費も莫大となるため置き換え不可能なことも生じ容易には改良できない。このような問題は、例えば、地盤中の所定深さに存在する汚染層を改質処理するような場合も同様である。
一方、構造物との関係では、前記粘土−シルト層を下層に残したまま当該地盤の直上に大きな建物荷重が加わると、粘土−シルト層に加わる圧力により長年にわたって土中間隙水を放出しつつ圧密を生じ、地盤沈下現象を生ずる虞がある。このため、構造物の構築に先立ち、予め粘土−シルト層から水を放出させて地盤を圧密し、安定化させておく必要がある。しかし、圧密による地盤改良方法として、前述したドレーン工法を適用した場合には、透水層である砂−砂礫層からも吸水するため、恰も地下水を汲み上げるような作業を行うと同様に、作業そのものが大がかりとなる割には無駄が多く、作業能率が悪い。
本発明は以上のような課題を解決することを目的としている。具体的には、地盤中の不良な地層(粘土−シルト層や汚染層、つまり改良対象層)だけを選択的に改良して経費低減を実現することと、例えば耐震改修される既存構造物周囲の地盤も選択的に改良して耐震性を経費を抑えてより向上することにある。
本発明者らは上記目的を達成するため次のような地盤改良工法を開発した。すなわち、
・請求項1の発明は、噴射口を有した中空ロッドを、地表側より地盤中に貫入して、前記噴射口を当該地盤中に存在する改良対象層内に配置する貫入工程と、粒状物と液体との混合物を前記中空ロッドの噴射口から噴出することにより、前記改良対象層内に透水性の粒状層を造成する造成工程と、地表側より真空吸引用パイプを前記粉状層まで貫入するとともに、前記パイプに接続された真空ポンプの駆動により前記改良対象層内に保留されている間隙水を前記粒状層及びパイプを通じて地表側に吸引して排出する排液工程とを経る地盤改良工法であって、
前記中空ロッドが既存構造物の基礎直下の地盤と周囲地盤とを仕切るための矢板に取り付けられ、該矢板の地盤内への建て込みと同時に前記中空ロッドを地盤内に貫入するとともに、前記噴射口を通じて周囲地盤内に粒状物と液体との混合物を噴出させることにより、当該矢板の側近傍に前記粒状層を造成することを特徴としている。
・請求項2の発明は、請求項1に比べて、前記排液工程で使用する真空吸引用パイプを造成工程で使用した中空ロッドで兼用するようにした点で異なっている。
以上の発明工夫点は、特に、改良対象層が地盤中に部分的に存在するような場合、該改良対象層内に中空ロッドを貫入し、該中空ロッドの噴射口より粒状物と液体との混合物を噴出して透水性の粒状層を形成した後、該粒状層に吸引用パイプを貫入したり前記中空ロッドを利用し、それらパイプや中空ロッドに真空ポンプを接続して、改良対象層内に保留されている間隙水を粒状層からパイプや中空ロッドを通じて地表側に吸引して排出するようにしたものである。なお、本発明において、「粒状物」は、砂又はそれに類似するものであり、透水性がありかつ噴射し易い粒状のものであればよい。「液体」は、水だけに限られず、例えば水に薬剤等を入れた液でもよい。「混合物」は、粒状物及び液体を必須としているが、他にエア等の気体を含んでいても差し支えない。その一例としては、(砂等の粒状物+水等の液体)を高圧エアに乗せて噴射口より噴出するような態様である。「改良対象層」は、地盤中に存在する不良な地層であり、通常は粘土−シルト層等の不透水層あるいは汚染層の何れかである。
・請求項3の発明は、前記中空ロッドを前記造成工程で回転しながら前記混合物を噴射する構成である。
・請求項4の発明は、請求項1又は2の地盤改良工法において、前記改良対象層が地盤中の複数の深度位置に存在している場合、前記造成工程では前記中空ロッドによりそれぞれの改良対象層内に前記粒状物を順に形成し、前記排水工程では前記各改良対象層の位置に対応した複数の吸引孔を有した吸引用パイプ又は中空ロッドを用いる構成である。
・請求項5の発明は、請求項1又は2の地盤改良工法において、前記貫入工程を所定間隔毎に行うことにより、前記造成工程で形成される粒状層同士を横方向に接続して一体ものにする構成である。
上記した本発明の地盤改良工法にあっては次のような効果を有している。
・請求項1と2の発明では、例えば、改良対象層である不透水層(粘土−シルト層等)内に保留されている間隙水を効率よく排出でき、圧密のための従来ドレーン工法に比べて安価かつ効率よく実施できる。また、地盤中の汚染層を改質処理するような場合に部分処理の採用により有用なものとなる。具体的には、例えば、既存建物の基礎直下の耐震改修を行う場合、周囲地盤の地盤改良も付随して行うことができるため、耐震改修効果を向上できる。
・請求項3の発明では、目的の透水性粒状層を中空ロッドの回転に伴って効率よく形成できる。
・請求項4の発明では、不透水層(粘土−シルト層等)が透水層(砂−砂礫層等)と互層をなして縦方向に複数存在している地層においても、経費を抑えて効率よく実施できる。
・請求項5の発明では、不透水層(粘土−シルト層等)が面的に広い領域に存在する場合、広範な領域からの間隙水を効率よく吸引し除去できる。


以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。この説明では、図1〜図4に示した第1実施例と、図5〜図6に示した第2実施例とにより本発明の構成及びその考え方を明らかにする。
(第1実施例)図1(a)〜(c)、図2(a)〜(c)は施工の工程手順を、図3,4は土中に形成された粒状層としてのサンドマット層の形状例を示している。まず、図1(a)において、この施工対象地盤は、事前のボーリング等による土質調査により、表層が砂−砂礫層E1、その下部側の層が粘土−シルト層E2、その下部側の層が砂−砂礫層E1を挟んで粘土−シルト層E2、最深部が砂−砂礫層E1となっている互層構造であることが判明している。つまり、この例では、これら複数の地層のうち、2層目と4層目の各粘土−シルト層E2が改良対象層となる。但し、これは、あくまでも一例に過ぎず、これ以外に例えば2層目と4層目の粘土−シルト層E2が連続して厚くなっている場合等でも差し支えない。なお、各図は理解し易くするため模式化している。砂−砂礫層E1と粘土−シルト層E2とは区別容易になるよう作図した。
施工に際しては、例えば、地表部GL側にあってアースドリルマシン1、砂−水の混合プラント2、及び混合プラント2に接続して砂−水の混合物を高圧輸送する高圧ポンプ3等が最初に用意される。アースドリルマシン1は、例えば、キャタピラ走行式のベースマシン4及び該ベースマシン4の先端に支持された鉛直ガイド5を備え、鉛直ガイド5を起立した状態でこれに沿って造成用中空ロッド6を地盤中に貫入するものである。この場合、中空ロッド6は、通常、鉛直ガイド5に沿って昇降される回転機構により回転されながら地盤中に貫入されたり引き抜かれる。また、中空ロッド6は、下側外周ないしは先端外周に噴射口を有し、又、上端側がスイベルジョイント7を介して前記ポンプ3の吐出端に接続されているフレキシブルなホース8に接続されている。
なお、この例は、混合プラント2で作られた砂と水との混合物を高圧ポンプ3及びホース8を介して中空ロッド6へ圧送し噴射口(噴射ノズルを含む。以下同じ)より噴出する構成であるが、本発明はこれに限られない。他の例を挙げると、砂と水との混合物を高圧エアに乗せて中空ロッド6へ圧送し噴射口より噴出する構成、砂−水の混合物と高圧エアとをそれぞれ独立して中空ロッド6の下側へ圧送し、噴射口を構成している混合式噴射ノズルを介して砂−水の混合物を高圧エアに乗せて噴出する構成などであってもよい。
そして、本発明の地盤改良工法は次のような工程を経る。まず、中空ロッド6が図1(a)に示すように鉛直ガイド5に沿って地盤中へ貫入される。この貫入は、中空ロッド6が図1(b)に示すように、下端側が2層目の粘土−シルト層E2の内部に到達した時点で、一旦停止される(貫入工程)。
次いで、中空ロッド6が停止位置から僅かに上下に往復(当該粘土−シルト層E2の厚さ分だけ上下に往復)され、かつ回転されつつ、地表部側で高圧ポンプ3を駆動させることにより、砂−水の混合物が噴射口からジェット噴射され、中空ロッド6の周囲に所定厚みの扁平ドーナツ形のサンドマット層9を造成する(造成工程)。なお、造成されるサンドマット層9の直径は、例えば、高圧ポンプ3の出力と事前調査で判明した粘土−シルト層E2の軟弱度合いに応じて容易に予測できる大きさであり、厚み寸法が中空ロッド6の上下の往復量によって確定される。また、中空ロッド6の停止位置は、例えば、事前調査で得られている各土層の深さや厚さ等を考慮し、又、不図示の深度センサ等の検出値を基にして制御される。
2層目の施工後は、高圧ポンプ3の稼働を一旦停止し、さらに中空ロッド6の貫入深度を深め、図1(c)に示すように4層目の粘土−シルト層E2に到達した時点で2層目と同様の作業、つまり貫入工程と造成工程を実施してサンドマット層9を形成する。なお、施工手順としては、下側の4層目から先にサンドマット層9を形成し、中空ロッド6を引き上げつつ上側の2層目にサンドマット層9を形成するようにしてもよい。
また、実際には、以上の貫入工程と造成工程を予測されたサンドマット層9の直径に応じて間隔をあけて繰り返すことで、図2に示すごとく各層E2内に造成される単位サンドマット層9同士を横方向に連続一体化させる。この一体化では、図3に示すごとく、単位サンドマット層9を隙間なく連続させた形状でもよいし、図4に示すごとく、間隔をあけて格子状に連続させてもよい。要は、施工対象の土層内全域にわたって全面連続または格子状に連続させたサンドマット層9を形成したり、さらに例えば中空パイプ6を回転しながら引き抜くことで螺旋状の粒状層を形成してもよく、改良目的や必要度に応じて最適な形状に設定される。
中空ロッド6は、サンドマット層9を形成した後に地盤中より引き抜かれる。その後は、図2(a)に示すように、真空吸引用のパイプ10が同一のアースドリルマシン1又専用のアースドリルマシンを使ってサンドマット層9に貫入される。この場合、パイプ10は、サンドマット層9の中心部(図3,図4参照)に貫入することが好ましい。このパイプ10は、先端側周囲及び途中周囲の複数箇所に図2(a)の一部に拡大して示すような真空吸引孔12が形成されている。各吸引孔12は、2層目の粘土−シルト層E2と4層目の粘土−シルト層E2との間隔を保っている。また、構造的には、吸引孔12の外周を金網11で覆うことにより、砂の侵入を防止しつつ粘土−シルト層E2内の間隙水と空気だけを専ら吸引できるよう工夫されているが、金網11に代えてパイプ10内に砂礫等の濾過材を詰めるようにしてもよい。そして、図2(b)に示すようにアースドリルマシン1を撤去し、パイプ10の上端がホース等を介して真空吸引ポンプ14に接続され、該ポンプ14の吐出側がホース等を介して適宜箇所に設けられた地表側の側溝15等に接続される。ポンプ14が駆動されると、土中間隙水はサンドマット層9からパイプ10内を伝ってポンプ14に真空吸引され、側溝15に放流される(排液工程)。なお、図では1本のパイプ10しか示していないが、サンドマット層9の大きさに応じて所定間隔で複数本のパイプ10を配置し、各パイプ10をそれぞれポンプ14に接続して真空吸引することもある。
以上のようにして、本発明の地盤改良工法では、ポンプ14の連続運転により、粘土−シルト層E2内の間隙水があらかた絞り出されてしまうと、吸引抵抗が急速に高くなり、排水量も減少する。また、空隙の低下による体積収縮に伴い上層地盤の土圧が各粘土−シルト層E2に加わり、これにより生ずる圧密沈下によって図2(c)に模式化したように、地表部GLの地盤が所定高さhまで沈下する。このため、実際の施工では以上の現象を見極めることで地盤改良の終了等が判定される。なお、以上の施工後は、パイプ10を含む機材撤去の後、良質土砂による地表部の覆土、整地等の二次施工が必要に応じて行われる。
以上の実施例では、土中間隙水の除去とこれに伴う圧密沈下作用による地盤改良に適用した場合を示したが、例えば、不透水層中に有害金属イオンなどの有害物質が水に溶けた状態で混在している汚染土壌の場合にも以上の工法を同様の手順で適用可能である。この場合、排液工程では、吸引される液体を処理設備で無害化処理した後に放流することになる。また、このような汚染層では、例えば、サンドマット層9の一方側から水や薬剤を供給しつつ、他方側でパイプ10及び真空ポンプ14を介して真空吸引することにより、有害物質を効率よく希釈したり回収することが好ましい。汚染度が基準値を下回った後は、粘土−シルト層E2と同じく真空吸引のみを行うようにする。
(第2実施例)次に本発明工法を構造物の耐震補強工法に適用した場合の一例を図5(a),(b)及び図6を参照し説明する。図5において、既設構造物は橋脚20であって、橋脚20のフーチング20aは下端又は先端が支持地盤(図示省略)にまで到達するよう設けられた複数の杭21により支持されている。
以上の既設構造物において、例えば、前記杭21が上部荷重、すなわち橋脚20及び図示しない橋桁などの荷重を受け、その過荷重により破損の虞があると判定されたり、地震による水平力が杭21に作用して破損する虞があると判定されときに、次のような耐震補強が施される。
この施工の手順は、まず、図5(a)及び図6に示すように、フーチング20aの周囲に鋼矢板22を建て込み用重機23を用いて所定深度まで順に建て込み、建て込まれた多数の鋼矢板22によりフーチング20aを周囲地盤から隔離する。その後は、図5(b)に示すように、フーチング20aの下部に斜め側方からセメントミルクなどの薬液を注入し、混合攪拌処理により固化体24を造成する。次に、フーチング20aの側面と鋼矢板22との間を掘削し、この間に鉄筋コンクリートを打設して増設部25を造成した後、フーチング20aの上部を土砂により埋め戻すことにより耐震補強工事を完成する。
本発明工法では、以上の施工に加え、各鋼矢板22の外側面に下端を閉じた中空ロッド26を溶接などにより鉛直に固定しておく。該中空ロッド26は、鋼矢板22の上下寸法とほぼ同じか、若干長く設定され、砂−水の混合物の噴射と真空吸引の双方を兼用するものである。構造は、図6の一部に拡大して示すように、ロッド下側外周の一箇所に砂の放出と真空吸引を兼用する孔26aが開口されている。
そして、鋼矢板22の建て込みに際しては、図5(a)に示すように、中空ロッド26の上端を予め上述した第1実施例と同様に高圧ポンプ3を介して砂−水の混合プラントに接続しておき、鋼矢板22の建て込み作業と同時に中空ロッド26の孔26aから土中に向けて砂−水の混合物を連続して噴射する。そして、これを繰り返すことにより、図6に示すように、各鋼矢板22の周囲に複数のサンドドレーン層28を放射状に形成する。
その後は、フーチング20aの下部及び側面の耐震補強工事完了後にロッド26の上端を、真空吸引ポンプ14に接続し、かつ、ポンプ14の吐出端側をホース等を介して側溝15に接続しておき、ポンプ14を駆動すると、鋼矢板周囲の土中間隙水が真空吸引されて上昇され、側溝14側に順次排出され、周囲地盤が圧密沈下して地盤改良される。なお、施工最終時には地表側の必要部が良質土砂により埋め戻されることもある。
以上の本発明を適用した補強構造では、フーチング20aと周囲地盤とが鋼矢板22によって縁切りされ、また耐震補強工事完成後に行うため、圧密作用による不具合は全くなく、却って構造物そのものだけでなく周囲地盤も改良されるため、耐震性もさらに向上するものとなる。
なお、以上の実施例は本発明を何ら制約するものではない。本発明の地盤改良工法は、請求項1又は2で特定される要件を除いて種々変形したり展開可能であり、使用機器類も以上の実施例を参考として適宜選定されるものである。
(a)〜(c)は本発明の第1実施例による施工手順を示す説明図である。 (a)〜(c)は図1に引き続く施工手順を示す説明図である。 サンドマット層(粒状層)の施工形状の一例を示す斜視図である。 サンドマット層(粒状層)の施工形状の他の例を示す斜視図である。 (a)(b)は本発明を既存構造物の周囲地盤の部分改良に適用した場合の第2実施例を示す説明図である。 図5のA−A線おける断面図である。
符号の説明
1…アースドリルマシン
2…砂−水の混合プラント
3…ポンプ
6…中空ロッド
9…サンドマット層(粒状層)
10…真空吸引用パイプ
12…真空吸引孔
14…真空吸引ポンプ
20…既存構造物
20a…フーチング(基礎)
26…地盤貫入及び真空吸引兼用中空ロッド
28…サンドドレーン層(粒状層)

Claims (5)

  1. 噴射口を有した中空ロッドを、地表側より地盤中に貫入して、前記噴射口を当該地盤中に存在する改良対象層内に配置する貫入工程と、
    粒状物と液体との混合物を前記中空ロッドの噴射口から噴出することにより、前記改良対象層内に透水性の粒状層を造成する造成工程と、
    地表側より真空吸引用パイプを前記粉状層まで貫入するとともに、前記パイプに接続された真空ポンプの駆動により前記改良対象層内に保留されている間隙水を前記粒状層及びパイプを通じて地表側に吸引して排出する排液工程と
    経る地盤改良工法であって、
    前記中空ロッドが既存構造物の基礎直下の地盤と周囲地盤とを仕切るための矢板に取り付けられ、該矢板の地盤内への建て込みと同時に前記中空ロッドを地盤内に貫入するとともに、前記噴射口を通じて周囲地盤内に粒状物と液体との混合物を噴出させることにより、当該矢板の側近傍に前記粒状層を造成することを特徴とする地盤改良工法。
  2. 噴射口を有した中空ロッドを、地表側より地盤中に貫入して、前記噴射口を当該地盤中に存在する改良対象層内に配置する貫入工程と、
    粒状物と液体との混合物を前記中空ロッドの噴射口から噴出することにより、前記改良対象層内に透水性の粒状層を造成する造成工程と、
    前記中空ロッドに真空ポンプを接続し、該真空ポンプの駆動により前記改良対象層内に保留されている間隙水を前記粒状層及び中空ロッドを通じて地表側に吸引して排出する排液工程とを経る地盤改良工法であって、
    前記中空ロッドが既存構造物の基礎直下の地盤と周囲地盤とを仕切るための矢板に取り付けられ、該矢板の地盤内への建て込みと同時に前記中空ロッドを地盤内に貫入するとともに、前記噴射口を通じて周囲地盤内に粒状物と液体との混合物を噴出させることにより、当該矢板の側近傍に前記粒状層を造成することを特徴とする地盤改良工法。
  3. 請求項1又は2の地盤改良工法において、前記中空ロッドを前記造成工程で回転しながら前記混合物を噴射することを特徴とする地盤改良工法。
  4. 請求項1又は2の地盤改良工法において、前記改良対象層が地盤中の複数の深度位置に存在している場合、前記造成工程では前記中空ロッドによりそれぞれの改良対象層内に前記粒状物を順に形成し、前記排水工程では前記各改良対象層の位置に対応した複数の吸引孔を有した吸引用パイプ又は中空ロッドを用いることを特徴とする地盤改良工法。
  5. 請求項1又は2の地盤改良工法において、前記貫入工程を所定間隔毎に行うことにより、前記造成工程で形成される粒状層同士を横方向に接続して一体ものにすることを特徴とする地盤改良工法。
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