JP2002322595A - 導電性微粒子及び微粒子のめっき方法及び接続構造体 - Google Patents

導電性微粒子及び微粒子のめっき方法及び接続構造体

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JP2002322595A
JP2002322595A JP2001128126A JP2001128126A JP2002322595A JP 2002322595 A JP2002322595 A JP 2002322595A JP 2001128126 A JP2001128126 A JP 2001128126A JP 2001128126 A JP2001128126 A JP 2001128126A JP 2002322595 A JP2002322595 A JP 2002322595A
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JP2001128126A
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Yasuhiko Nagai
康彦 永井
Nobuyuki Okinaga
信幸 沖永
Manabu Matsubara
学 松原
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合金組成比を制御することにより、応力緩和
機能をもち、鉛フリーであるハンダ層を有する導電性微
粒子及び導電接続構造体を提供する。 【解決手段】 表層が、少なくとも2種以上の金属合金
層に覆われてなる導電性微粒子であって、該金属合金層
は、少なくとも一つの金属が、電気めっきにより析出さ
れたものであり、少なくとも他の一つの金属が、めっき
浴中に分散状態にある金属を取り込ませることにより形
成されたものである導電性微粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電極間を接続するの
に使用され、回路中にかかる力を緩和することにより、
接続信頼性が向上した導電性微粒子及び導電接続構造体
に関する。また鉛を用いない導電合金組成を有する導電
微粒子及び導電接続構造体にも関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子回路基盤において、ICやL
SIを接続するためには、それぞれのピンをプリント基
板上にハンダ付けする方法が用いられてきたが、この方
法は生産効率が悪く、また高密度化には適さないもので
あった。
【0003】また、接続信頼性を解決するためにハンダ
を球状にした、いわゆるハンダボールで基板と接続する
BGA(ボールグリッドアレイ)等の技術が開発され
た。この技術によれば、基板とチップ及び基板上に実装
されたハンダボールを高温で溶融しながら接続すること
で、高生産性、高接続信頼性を両立した電子回路を構成
できる。しかし、近年基板の多層化が進み、基板自体の
外環境変化による歪みや伸縮が発生し、結果としてその
力が基板間の接続部にかかることによる断線が発生する
ことが問題となっていた。また多層化によって、基板間
の距離がほとんどとれなくなり、これを維持するために
別途スペーサー等を置かなければならず手間や費用がか
かることが問題となっていた。
【0004】これらを解決する手段として、基板等の回
路に掛かる力の緩和については、基板接続部に樹脂等を
塗布することにより補強することが行われており、接続
信頼性の向上には一定の効果を示したが、手間がかか
り、また塗布工程が増えることによる費用の増大が問題
である。
【0005】上記の問題を解決するために、基板間の距
離の維持や基板等の回路にかかる力を緩和する能力を与
えるために、銅をコアとしてハンダをコーティングした
粒子(特開平11−74311号公報)や、樹脂をコア
としてハンダをめっきした粒子(特開平05−0363
06号公報)が提案されている。
【0006】また上記のハンダボール接合の技術に加え
て、近年では鉛を用いないハンダ組成、プロセスが要望
されている。ハンダ接合における鉛の使用制限に関する
問題は、単に排水規制強化への対応としてだけではな
く、廃棄された電化製品及び自動車等に使用されている
錫−鉛ハンダ等からの鉛溶出による地下汚染及びこれに
伴う体内摂取が懸念されるためである。欧州では199
6年に自動車のリサイクル、1997年には電気製品の
リサイクルに関する法案が提出され、鉛、カドミウム、
水銀及び6価クロム等の特定物質を2004年1月まで
に排除(使用禁止)することが明記されている。日本に
おいても家電リサイクル法が成立し、2001年には使
用済み家電品の回収が義務づけられるなど、鉛に関する
法規制は強化されつつある。これを受け、民生用の電化
製品に使用される電子部品では、錫−銀、錫−銀−銅な
ど錫,銀を中心とした代替合金組成が検討されつつあ
る。
【0007】しかし上記のような金属の合金めっきにお
いては、錫とその他の構成金属間との標準電極電位差が
大きいために、浴組成とかけはなれた合金比率で析出
し、狙いとする合金組成比に調整することが困難であっ
た。例えば、錫、銀のような場合、析出電位が、標準酸
化還元電位の比較で900mV以上離れているため、銀
が優先的に析出し、錫を共析させるのが困難である。
【0008】そこで、錫、銀のような場合、シアン化合
物、ピロンリン酸塩等の強力な錯化剤等を添加して、銀
イオンを安定化させるめっき法が採用されている(特開
昭60−2661号公報、特開平9−296274号公
報)。
【0009】しかし一般に、粒子径が1〜1000μm
程度の、微小なサイズの粒子にめっきする場合には、そ
の表面積、電流効率、浴負荷の関係から、電流密度を1
A/dm2以下にして行うことが多く、このような低電
流密度では、上記のめっき液でも共析組成調整が困難で
あった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題点を解決するためになされたもので、応力緩和機能を
もち、鉛フリーであるハンダ層を有する導電性微粒子を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、表層が、少な
くとも2種以上の金属合金層に覆われてなる導電性微粒
子であって、該金属合金層は、少なくとも一つの金属
が、電気めっきにより析出されたものであり、少なくと
も他の一つの金属が、めっき浴中に分散状態にある金属
を取り込ませることにより形成されたものである導電性
微粒子である。以下に本発明を詳述する。
【0012】本発明の導電性微粒子は、樹脂又は金属ボ
ールからなる基材微粒子の表面が1層以上の金属層に覆
われてなるものである。上記樹脂としては、例えばポリ
スチレン、ポリスチレン共重合体、ポリアクリル酸エス
テル、ポリアクリル酸エステル重合体、フェノール樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル等が挙げられ
る。これらは単独で用いられても良く、2種以上が併用
されても良い。上記基材微粒子の形状は球状であれば特
に限定されず、例えば中空状のものであっても良い。ま
た金属ボールとしては、銀、銅、ニッケル、珪素、金、
チタン等の高融点の金属が挙げられる。
【0013】これら基材微粒子の粒子径は特に限定され
ないが、BGAやCSPといった実装材料の使用用途を
考えると、1〜1000μmのものが有用であり好まし
い。
【0014】本発明の導電性微粒子は、上記基材微粒子
を1層以上の金属で被覆したものである。被覆する金属
としては金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、アルミニウ
ム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタ
ン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、カドミウ
ム、珪素等が挙げられる。
【0015】これら金属は1種でも良く、2種以上から
なる合金組成としてめっき層を形成しても良い。例え
ば、ポリスチレン樹脂からなる基材微粒子に、ニッケル
層をめっきし、さらにその上に錫−銀の合金層を設ける
といった構成等が挙げられる。
【0016】これら金属層のうち、少なくとも1層は、
複合めっき法にてめっきされた合金層とする。複合めっ
き層においては、近年の鉛フリーの要求に応えるべく、
錫を中心とした錫−銀、錫−銅、錫−銀−銅と言っため
っき組成が挙げられる。特に実用上の実績や、めっき浴
の状況から錫−銀とするのが好ましい。
【0017】上記金属層の厚みは特に限定されないが、
導電接合や基盤接合という用途を考えた場合には、0.
01〜500μmであることが好ましい。0.01μm
未満では好ましい導電性が得られにくく、500μmを
超えると粒子同士の合着が起こったり、基板間の距離維
持や基板等の回路にかかる力を緩和する機能が低下する
ことがある。
【0018】本発明においては、例えば2価の錫化合
物、1価の銀化合物および共析安定助剤を基本組成とし
て含有するめっき浴を用いることで、合金組成の錫をイ
オンとして電気めっきし、銀をめっき浴中に分散した金
属銀として、めっき被膜中に析出することが可能であ
る。
【0019】めっき浴中では分解反応である次式の反応
により、自然に金属銀微粒子が生成する。 Sn2+ + 2Ag+ → Sn4+ + 2Ag↓
【0020】この際の銀粒子はめっき浴中において、粒
径約5nm程度の大きさで生成され、凝集、沈降するこ
となく、安定に存在することが確認されている。即ち、
本発明のめっき法では、錫イオンと銀イオンをカソード
上で同時に還元して合金化するという従来の錫−銀合金
皮膜めっき法とは本質的に異なるため、錫と銀との析出
電位は大きく離れていることに起因する従来の問題をす
べて解決することができる。従って、低電流密度で貴な
成分である銀が優先的に析出してめっき皮膜の合金組成
が不均一になるという欠点は発生しない。また同様の原
理において、析出電位の離れている錫−銅といった合金
組成でも、複合めっき法によれば、低電流密度において
被膜組成の調整が可能である。
【0021】本発明に用いられる2価の錫化合物として
は、公知の非シアン化物以外いずれも使用でき、例え
ば、硫酸錫、塩化錫、臭化錫、酸化錫、硼フッ化錫、珪
フッ化錫、スルファミン酸錫、蓚酸錫、酒石酸錫、グル
コン酸錫、ピロリン酸錫、メタンスルホン酸錫、アルカ
ノールスルホン酸錫等の有機酸塩、無機酸塩等を使用で
きる。
【0022】錫化合物の使用量は、錫分として、5〜1
00g/Lが適当であり、好適には、10〜20g/L
である。そして、上記の錫化合物は、2種以上を併用し
てもよい。
【0023】本発明で用いられる共析安定助剤として
は、以下のようなものが挙げられる。 (a)アルキル基の炭素数が0〜4の脂肪族ジカルボン
酸 蓚酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸。 (b)脂肪族オキシカルボン酸 グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グ
ルコン酸、グルコヘプトン酸。 (c)縮合リン酸:ピロリン酸およびトリポリリン酸。 (d)アミンカルボン酸:エチレンジアミン四酢酸(E
DTA)、イミノジ酢酸、ニトリロトリ酢酸、ジエチレ
ントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸。
【0024】これらの共析安定助剤の使用量は、使用す
る化合物の種類によって適宜選択できるが、2価の錫化
合物を水溶液中に安定に保持するために、めっき浴中の
錫分1モルに対して1モル以上を必要とする。好適に
は、2〜5モルである。また、以上の化合物は、2種以
上を併用してもよい。
【0025】本発明のめっき浴中に使用する1価の銀化
合物としては、公知の非シアン化物がいずれも使用で
き、例えば、酸化銀、硝酸銀、硫酸銀、塩化銀、スルフ
ァミン酸銀、クエン酸銀、乳酸銀、ピロリン酸銀、メタ
ンスルホン酸銀、アルカノールスルホン酸銀等を使用で
きる。
【0026】それらの銀化合物の使用量は、2〜50g
/Lが好適であり、より好適には、2〜10g/Lであ
り、錫化合物の使用量に対してモル数で錫分の1/2以
下が好適である。そして、銀化合物としては、以上の化
合物を2種以上併用してもよい。
【0027】本発明のめっき浴には、めっき被膜の銀含
有量を制御するために、酸性のめっき浴で、銀の共析量
を増大させる作用を有するアミン系化合物またはその塩
を使用しても良い。アミン系化合物としては、公知のい
ずれも使用できる。例えば、(モノ、ジ、トリ)メチル
アミン、(モノ、ジ、トリ)エチルアミン、(モノ、
ジ、トリ)ブチルアミン、エチレンジアミン、トリエチ
ルテトラアミン、(モノ、ジ、トリ)エタノールアミ
ン、イミダゾール、オキシン、ビピリジル、フェナンス
ロリン、コハク酸イミド等を使用する。その使用量は、
使用した化合物の種類により異なるが、1〜100g/
Lが好適であり、また、2〜50g/Lが、より好適で
ある。これらの化合物は、2種以上を併用してもよい。
【0028】更に、本発明のめっき浴から電解で得た錫
−銀合金の皮膜の表面に、光沢を与えるための表面調整
剤として、例えば、ポリエチレングルコール、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エス
テルを用いても良い。
【0029】ポリエチレングルコールとしては、いずれ
の分子量のものも使用できる。例えば、平均分子量20
0のものから、平均分子量400万のものまで使用でき
る。そして、その使用量は、0.1〜50g/Lが適当
であり、より好適には、0.2〜5g/Lである。また
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステルから選択される少なくとも1種を用いるこ
とができる。これらの表面調整剤も、めっき浴に、0.
2〜10g/Lの範囲で用いる。
【0030】本発明に用いられるめっき方法としては、
特に限定されないが、500μm以下の粒子に関して
は、外周部に陰極を有し、本体内部にめっき液とめっき
基材微粒子とを保持し、回転しながら通電、撹拌を繰り
返す回転型めっき装置(以後、回転型めっき装置と述べ
る)により、めっきすることが均一性、凝集の観点から
望ましい。
【0031】この回転型めっき装置の一例の概略図を図
1に示す。該めっき装置Aは垂直な駆動軸3の上端部に
固定された円盤状のプラスチックの底板11と、この底
板11の外周上面に、処理液のみを通すフィルター部と
して多孔質リング13を配し、この多孔質リング13上
面に陰極として通電用の接触リング12を配し、上部中
央に開口8を有する円錐台形状のプラスチックの中空カ
バー1の外周部で多孔質リング13と接触リング12と
を底板11との間で狭持してなる処理室4を形成し、開
口8より処理液等を処理室4に供給する供給管6と、多
孔体窓から飛散した処理液を受けるプラスチックの容器
5と、容器5にたまった処理液を排出する排出管7と、
開口8から挿入されてめっき液に接触する陽極2aとを
有する。
【0032】駆動軸3を回転させながら処理室4内に、
めっき液と導電性下地層が形成された微粒子をめっき液
に浸した状態で存在させ、接触リング12(陰極)と陽
極2aとの両電極間に通電する。該微粒子は遠心力の作
用で接触リング12に押しつけられ、陽極2aに面した
該微粒子にめっき層ができる。駆動軸3が停止すると、
該微粒子は重力の作用とめっき液の慣性による流れに引
きずられて、底板中央部の平坦面に流れ落ち、混ざり合
いながら、別の姿勢で遠心力の作用により、接触リング
12に押しつけられるので、陽極2aに面した別の微粒
子にめっき層ができる。このように駆動軸3の回転と停
止を繰り返すことにより、処理室4に存在する全ての微
粒子に対して均一にめっきが行われる。
【0033】本発明の導電性微粒子は、電極間を接続す
るときに用いると回路中にかかる力を緩和することがで
き導電接続構造体として良好なものとなる。このような
導電接続構造体もまた本発明の一つである。
【0034】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。
【0035】実施例1 セパラブルフラスコにて、ジビニルベンゼン20重量部
に重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.3重量部を均
一に混合し、これをポリビニルアルコールの3%水溶液
20重量部、ドデシル硫酸ナトリウム0.5重量部を投
入しよく攪拌した後、イオン交換水140重量部を添加
した。この溶液を攪拌しながら窒素気流下80℃で15
時間反応を行った。得られた微粒子を熱水及びアセトン
にて洗浄後、篩いにて粒子選別を行い、中心粒子径71
0μmの粒子を得た。これに導電層下地としてニッケル
めっき層を形成させた。
【0036】ついで、めっき液として以下のものを用意
した。水25L中に、硫酸錫(SnSO4)537g、
ピロ燐酸カリウム(K4P2O7)を1652g、ポリ
エチレングリコール(分子量:6000)25gを均一
に溶解した。この液に硝酸銀(AgNO3)42.5g
を添加し、液を2時間撹拌した。
【0037】上記のめっき液を、回転式めっき装置の浴
槽に入れ、ニッケルめっき処理した710μmの粒子4
0gを、めっき処理した。めっき時の条件は、浴温度5
0℃、電流密度0.5A/dm2、周速18Hzとし
て、10秒毎に回転方向を逆転させた。このようにして
得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝
集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたこと
が確認された。外観は銀白色を示し、ヤケや色むらは観
察されなかった。
【0038】またこの粒子を断面観察したところ、最外
層の膜厚は6μmであった。この切断断面をX線マイク
ロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上
に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散して
いることが確認された。このめっき被膜を強酸にて溶解
し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:
Ag=96.0:4.0 と、錫/銀共晶組成に近いも
のであった。またこの粒子を、DSCにて熱分析したと
ころ、Sn/Agの合金融点である221℃に溶融ピー
クが観察された。
【0039】実施例2 基材微粒子に、ジビニルベンゼンと4官能のアクリルモ
ノマーを使って実施例1と同様に重合し、710μmの
粒子を得た。その後実施例1と同様にめっき処理を行っ
た。このようにして得られためっき粒子を顕微鏡で観察
したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子とし
て存在していたことが確認された。外観は銀白色を示
し、ヤケや色むらは観察されなかった。
【0040】またこの粒子を断面観察したところ、最外
層の膜厚は6μmであった。この切断断面をX線マイク
ロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上
に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散して
いることが確認された。このめっき被膜を強酸にて溶解
し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:
Ag=96.0:4.0 であった。またこの粒子を、
DSCにて熱分析したところ、Sn/Agの合金融点で
ある221℃に溶融ピークが観察された。
【0041】実施例3 樹脂粒子の変わりに、粒子径500μmの銅ボールを基
材として、回転式めっき装置にて、実施例1と同様の錫
−銀のめっき処理を行った。このようにして得られため
っき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、
全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認され
た。外観は銀白色を示し、ヤケや色むらは観察されなか
った。
【0042】またこの粒子を断面観察したところ、最外
層の膜厚は4μmであった。この切断断面をX線マイク
ロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上
に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散して
いることが確認された。このめっき被膜を強酸にて溶解
し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:
Ag=96.2:3.8 であった。またこの粒子を、
DSCにて熱分析したところ、Sn/Ag/Cuの合金
融点である218℃に溶融ピークが観察された。
【0043】実施例4 実施例1と同様に基材微粒子を重合した。ついで篩いに
て粒子選別を行い、310μmの粒子を得た。この粒子
に実施例1と同様のめっき処理を行った。このようにし
て得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く
凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたこ
とが確認された。外観は銀白色を示し、ヤケや色むらは
観察されなかった。またこの粒子を断面観察したとこ
ろ、最外層の膜厚は4μmであった。この切断断面をX
線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni下地
層の上に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分
散していることが確認された。このめっき被膜を強酸に
て溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、
Sn:Ag=96.3:3.7 であった。またこの粒
子を、DSCにて熱分析したところ、Sn/Agの合金
融点である221℃に溶融ピークが観察された。
【0044】実施例5 実施例1と同様に基材微粒子を重合した。ついで篩いに
て粒子選別を行い、105μmの粒子を得た。この粒子
に実施例1と同様のめっき処理を行った。このようにし
て得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く
凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたこ
とが確認された。外観は銀白色を示し、ヤケや色むらは
観察されなかった。
【0045】またこの粒子を断面観察したところ、最外
層の膜厚は4μmであった。この切断断面をX線マイク
ロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上
に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散して
いることが確認された。このめっき被膜を強酸にて溶解
し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:
Ag=96.3:3.7 であった。またこの粒子を、
DSCにて熱分析したところ、Sn/Agの合金融点で
ある221℃に溶融ピークが観察された。
【0046】実施例6 実施例1と同様に基材微粒子を重合し、710μmの粒
子を得た。この粒子に導電層として、ニッケル及び銅を
無電解めっきした。その後、実施例1と同様の錫−銀の
めっき処理を行った。このようにして得られためっき粒
子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての
粒子が単粒子として存在していたことが確認された。外
観は銀白色を示し、ヤケや色むらは観察されなかった。
【0047】またこの粒子を断面観察したところ、最外
層の膜厚は4μmであった。この切断断面をX線マイク
ロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上
に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散して
いることが確認された。このめっき被膜を強酸にて溶解
し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:
Ag=96.2:3.8 であった。またこの粒子を、
DSCにて熱分析したところ、Sn/Ag/Cuの合金
融点である218℃に溶融ピークが観察された。
【0048】実施例7 実施例1と同様に基材微粒子を重合し、710μmの粒
子を得た。この粒子に導電層として、ニッケルを無電解
めっきした。めっき液として以下の物を用意した。水2
5L中に、硫酸錫(SnSO4)537g、ピロ燐酸カ
リウム(K427)1652g、ポリエチレングリコ
ール(分子量:6000)25g、トリエタノールアミ
ン500g を均一に溶解した。この液に硝酸銀(Ag
NO3)42.5gを添加し、浴を2時間撹拌した。上
記のめっき液にて、実施例1と同様の条件にて錫ー銀め
っき処理した。このようにして得られためっき粒子を顕
微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が
単粒子として存在していたことが確認された。外観は銀
白色を示し、ヤケや色むらは観察されなかった。
【0049】またこの粒子を断面観察したところ、最外
層の膜厚は4μmであった。この切断断面をX線マイク
ロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上
に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散して
いることが確認された。このめっき被膜を強酸にて溶解
し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:
Ag=90.2:9.8 であった。またこの粒子を、
DSCにて熱分析したところ、Sn/Agの合金融点で
ある221℃に溶融ピークが観察された。
【0050】比較例1 実施例1と同様の重合を行った。得られた微粒子を篩い
にて粒子選別を行い、中心粒子径710μmの粒子を得
た。これに導電層下地としてニッケルめっき層を形成さ
せた。
【0051】ついで、めっき液として以下の物を用意し
た。めっき浴20Lの水中に、メタンスルホン酸錫
((CH3SO3)2Sn)0.2mol/L、メタンス
ルホン酸銀(CH3SO3Ag)0.008mol/L、
メタンスルホン酸(CH3SO3H)2mol/L、L−
cysteine0.04mol/L、2,2’Dit
hiodianiline0.002mol/L、ポリ
オキシエチレン−αナフトロール3g/Lを添加した。
上記のめっき液を、回転式めっき装置の浴槽に入れ、ニ
ッケルめっき処理した710μmの粒子40gを、めっ
き処理した。めっき時の条件は、浴温度25℃、電流密
度0.5A/dm2、収束18Hzとして、10秒毎に
回転方向を逆転させた。
【0052】このようにして得られためっき粒子を顕微
鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単
粒子として存在していたことが確認された。外観は黒色
を示し、粒子毎の色むらが観察された。またこの粒子を
断面観察したところ、最外層の膜厚は6μmであった。
この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析した
ところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、そのSn
層の中にAgが分散していることが確認された。このめ
っき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率
を求めたところ、Sn:Ag=64.0:36.0とな
り、著しくAg含量の多い組成となった。
【0053】比較例2 実施例1と同様の重合を行った。得られた微粒子を篩い
にて粒子選別を行い、中心粒子径320μmの粒子を得
た。これに導電層下地としてニッケルめっき層を形成さ
せた。実施例1と同様のめっき浴を用いて、従来のバレ
ルにて錫−銀めっきを行った。めっき時の条件は、浴温
度50℃、電流密度0.5A/dm2、バレルの回転数
3rpmとした。
【0054】めっき時のバレル回転時には粒子の舞い上
がりが観察された。得られためっき粒子を顕微鏡で観察
したところ、外観は白色を示していたが、粒子の10%
程度にめっきの無い裸の粒子が観察された。またこの粒
子を断面観察したところ、最外層の膜厚は4μmであっ
た。この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析
したところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、その
Sn層の中内部にはAgが分散していたが、外周部には
存在しなかった。このめっき被膜を強酸にて溶解し、原
子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=
99.0:1.0となり、著しくAg含量の低い組成と
なった。
【0055】
【発明の効果】本発明は上述の構成よりなるので、合金
組成比を制御した微粒子を合成することができ、これを
用いた導電接続構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられるめっき装置の一例を示す概
略図である。
【符号の説明】
1 カバー 2 電極 2a 陽極 3 回転軸 5 容器 6 めっき液供給管 7 めっき液排出管 8 開口部 11 底板 12 接触リング 13 多孔質リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K024 AA01 AA02 AA03 AA04 AA05 AA06 AA07 AA09 AA10 AA11 AA14 AA21 AB02 AB12 AB17 BA01 BA08 BA09 BA12 BB10 BC08 CB02 CB12 CB26 GA14 GA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表層が、少なくとも2種以上の金属合金
    層に覆われてなる導電性微粒子であって、該金属合金層
    は、少なくとも一つの金属が、電気めっきにより析出さ
    れたものであり、少なくとも他の一つの金属が、めっき
    浴中に分散状態にある金属を取り込ませることにより形
    成されたものであることを特徴とする導電性微粒子。
  2. 【請求項2】 金属合金層の電気めっきにより析出させ
    た金属の少なくとも一つが錫であり、めっき浴中に分散
    状態にして取り込ませた金属の少なくとも一つが銀であ
    ることを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
  3. 【請求項3】 金属合金層は、2価の錫化合物、1価の
    銀化合物及び共析安定助剤を基本組成として含有する合
    金電気めっき浴にてめっきしたものであることを特徴と
    する請求項2記載の導電性微粒子。
  4. 【請求項4】 2価の錫化合物、1価の銀化合物および
    共析安定助剤を基本組成として含有する合金電気めっき
    液を用いて、外周部に陰極を有し、本体内部にめっき液
    とめっき基材微粒子とを保持し、回転しながら通電、撹
    拌を繰り返す回転型めっき装置により、めっきすること
    を特徴とする微粒子のめっき方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3記載の導電性微粒子
    により接続されてなることを特徴とする導電接続構造
    体。
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