JP2002321650A - 車両の車体構造 - Google Patents

車両の車体構造

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JP2002321650A
JP2002321650A JP2001130409A JP2001130409A JP2002321650A JP 2002321650 A JP2002321650 A JP 2002321650A JP 2001130409 A JP2001130409 A JP 2001130409A JP 2001130409 A JP2001130409 A JP 2001130409A JP 2002321650 A JP2002321650 A JP 2002321650A
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stopper
drive shaft
vehicle
engine
body frame
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JP2001130409A
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Seiji Hayashi
誠次 林
Toshihiko Sato
俊彦 佐藤
Yuta Urushiyama
雄太 漆山
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体前部がオフセット衝突したときに、後方
へ移動したドライブシャフトを受け止めることによっ
て、ダッシュボードの変形を抑制できるとともに、ドラ
イブシャフトを受け止める直前の衝撃を緩和すること。 【解決手段】 車両10は、車体11の前部をダッシュ
ボード12にて前部のエンジンルーム13と後部の車室
14とに仕切り、エンジンルーム13内で車体フレーム
20にエンジン32を取付け、エンジン32にドライブ
シャフト35を介して前輪を連結した乗用車である。車
体フレーム20に、ドライブシャフト35が後方へ移動
したときに当るストッパ40を設ける。ストッパ40に
緩衝部43を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の車体前部構造
の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両には、車体前部に搭載
したエンジンにて前輪を駆動する駆動方式のものがあ
る。このような方式の車両の前部構造を図11にて説明
する。
【0003】図11(a),(b)は従来の車両の概念
図(その1)である。(a)は従来の車両前部の右側面
構造を示し、車体101の前部をダッシュボード102
にて前部のエンジンルーム103と後部の車室104と
に仕切り、エンジンルーム103内にて車体フレーム1
10にサブフレーム110Aを介してエンジン121を
取付け、このエンジン121にトランスミッション12
2並びにドライブシャフト123を介して図示せぬ前輪
を連結した車両100を示す。114はフロントサイド
フレームである。
【0004】(b)は上記(a)に示す車体フレーム1
10の右前部又は左前部に衝突エネルギーが作用したと
き、いわゆるオフセット衝突("offset deformable bar
rier"とも言う。)したときの、車両100前部の右側
面構造を示す。衝突エネルギーによって車体フレーム1
10の前部が塑性変形することにより、エンジン12
1、トランスミッション122並びにドライブシャフト
123は後方へ移動する。このような後退によって
(a)に示すダッシュボード102も変形し得る。車室
104のスペースを常に確保するには、ダッシュボード
102の変形をできるだけ抑制できることが好ましい。
【0005】このためには、(a)に想像線で示すよう
に補強部材111を入れ、車体フレーム110の剛性を
高めることが考えられる。しかしながら、単に補強部材
111を設けるのでは、大掛かりな補強構造となり、車
体フレーム110の重量が増大する。しかも、単に補強
部材111を設けるのでは、衝突エネルギーに対して車
体フレーム110の剛性を高めることと、車体フレーム
110の塑性変形によって衝突エネルギーを十分に吸収
することとを、両立させることは難しい。
【0006】そこで、次の図12のようにすることで、
サイドシルやダッシュボード102の変形を抑制するこ
とが知られている。なお、上記図11に示した構成と同
一部材については同一符号を付し、その説明を省略す
る。
【0007】図12(a),(b)は従来の車両の概念
図(その2)であり、車両100前部を右側方から見た
ものである。(a)のように一般の車両100は、車体
101前部の両側にフロントサイドフレーム114を前
後に延し、これら両側のフロントサイドフレーム114
のブラケット115に図示せぬフロントサスペンション
のロアアームやアッパアームを取付けた構造である。こ
の構造によれば、ダッシュボード102よりも前方にあ
るブラケット115によって、図示せぬサイドシルやダ
ッシュボード102の変形を抑制することができる。
【0008】すなわち、車体フレーム110の前部がオ
フセット衝突することで、エンジン121、ドライブシ
ャフト123並びに一方の前輪124が後方へ移動した
ときに、(b)のようにドライブシャフト123をブラ
ケット115で受け止める。ドライブシャフト123や
前輪124がサイドシルやダッシュボード102に当る
ことを防止することによって、サイドシルやダッシュボ
ード102の変形を抑制することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図12の構造における
ブラケット115は、フロントサスペンションの連結部
材であるから、衝撃を緩和するものではない。ブラケッ
ト115はドライブシャフト123を受け止めたときの
衝撃エネルギーを、ほとんど吸収できない。オフセット
衝突時に車体フレーム110の前部が塑性変形すること
で、衝撃を緩和したにもかかわらず、ブラケット115
でドライブシャフト123を受け止めたときに、車体フ
レーム110は再び大きい衝撃を受けることになる。こ
のように、従来から有る部材を単に利用するだけでは、
更なる改良の余地が残る。
【0010】そこで本発明の目的は、車体前部がオフセ
ット衝突したときに、後方へ移動したドライブシャフト
を受け止めることによって、ダッシュボードの変形を抑
制できるとともに、ドライブシャフトを受け止める直前
の衝撃を緩和することができるようにした技術を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、車体前部をダッシュボードにて前部のエ
ンジンルームと後部の車室とに仕切り、エンジンルーム
内で車体フレームにエンジンを取付け、このエンジンに
ドライブシャフトを介して前輪を連結した車両におい
て、車体フレームに、ドライブシャフトが後方へ移動し
たときに当るストッパを設け、このストッパに緩衝部を
設けたことを特徴とする。
【0012】車幅中心から左又は右へ偏った位置で前部
に衝突エネルギーが作用したとき、いわゆるオフセット
衝突のときに、車体フレームの前部が塑性変形すること
により、エンジンや左右一方のドライブシャフト並びに
前輪は後方へ移動する。後方へ移動したドライブシャフ
トが緩衝部に当ったとき、緩衝部はストッパ側へ変形し
て衝撃エネルギーをある程度吸収する。その後に、ドラ
イブシャフトを緩衝部を介してストッパで受け止める。
このように、ドライブシャフトをストッパで受け止める
直前の衝撃を、緩和することができる。しかも、後方へ
移動したドライブシャフトを、緩衝部を介してストッパ
で確実に受け止めることができる。ドライブシャフトと
ともにエンジンの後方移動が規制されるので、エンジン
並びにエンジンを車体フレームに取付ける部材が、ダッ
シュボードに影響を及ぼすことはほとんどない。従っ
て、ダッシュボードの変形をより十分に抑制することが
できる。
【0013】請求項2は、緩衝部に、ドライブシャフト
を受け止める凹状部を設けたことを特徴とする。緩衝部
は低剛性であるから、凹状部にドライブシャフトが当っ
たときに、凹状部でドライブシャフトをある程度包み込
むことができる。従って、後方へ移動したドライブシャ
フトを緩衝部の凹状部で確実に且つ安定して受け止める
ことができる。
【0014】請求項3は、車体前部をダッシュボードに
て前部のエンジンルームと後部の車室とに仕切り、エン
ジンルーム内で車体フレームにエンジンを取付け、この
エンジンにドライブシャフトを介して前輪を連結した車
両において、車体フレームに、ドライブシャフトが後方
へ移動したときに当るストッパを一体に設け、このスト
ッパが、基端を高剛性にするとともに前端部を低剛性に
したことを特徴とする。
【0015】オフセット衝突のときに、車体フレームの
前部が塑性変形することにより、エンジンや左右一方の
ドライブシャフト並びに前輪は後方へ移動する。後方へ
移動したドライブシャフトがストッパの前端部に当った
とき、前端部はストッパの基端側へ変形して衝撃エネル
ギーをある程度吸収する。その後に、ドライブシャフト
をストッパの基端で受け止める。このように、ドライブ
シャフトをストッパの基端で受け止める直前の衝撃を、
緩和することができる。しかも、後方へ移動したドライ
ブシャフトをストッパの基端で確実に受け止めることが
できる。ドライブシャフトとともにエンジンの後方移動
が規制されるので、エンジン並びにエンジンを車体フレ
ームに取付ける部材が、ダッシュボードに影響を及ぼす
ことはほとんどない。従って、ダッシュボードの変形を
より十分に抑制することができる。
【0016】請求項4は、ストッパに、ドライブシャフ
トを受け止める凹状部を設けたことを特徴とする。後方
へ移動したドライブシャフトをストッパの凹状部で確実
に且つ安定して受け止めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、
「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向
に従う。また、図面は符号の向きに見るものとする。
【0018】図1は本発明に係る車両前部の斜視図であ
り、車両10は、車体11の前部をダッシュボード12
にて前部のエンジンルーム13と後部の車室14とに仕
切り、エンジンルーム13内で車体フレーム20にエン
ジン32を取付け、このエンジン32にてトランスミッ
ション33を介して左右の前輪駆動用ドライブシャフト
35(この図では右のみ示す。以下同じ。)を連結する
ことで、エンジン32にて図示せぬ前輪を駆動する駆動
方式の、フロントエンジン・フロントドライブ車と称す
る乗用車である。なお、車両10はエンジン32にて図
示せぬ前輪並びに後輪を駆動する駆動方式の、4輪駆動
車と称するものであってもよい。
【0019】車体フレーム20は、車体中央の両側で前
後に延びた左右のセンタサイドフレーム21と、左右の
センタサイドフレーム21の前端部から前上方へ延びた
左右のフレーム延長部22と、左右のフレーム延長部2
2の前端部から前方へ延びた左右のフロントサイドフレ
ーム23,23と、左右のフロントサイドフレーム2
3,23の前端間に掛け渡したフロントバンパビーム2
4と、を一体に接合したモノコックボディである。
【0020】センタサイドフレーム21は車室14内で
フロアパネル25の下を前後に通る部材であり、フロア
サイドフレームとも呼ばれている。フレーム延長部22
は、センタサイドフレーム21の前端部とフロントサイ
ドフレーム23の後端部とを一体に繋ぐ部材である。な
お、フレーム延長部22を介在せせることなく、センタ
サイドフレーム21とフロントサイドフレーム23と
を、直接に接合するようにしてもよい。
【0021】センタサイドフレーム21の前下部とフロ
ントサイドフレーム23の前下部との間にサブフレーム
31を着脱可能に掛け渡し、このサブフレーム31にエ
ンジン32並びにエンジン32に一体的に組込まれたト
ランスミッション33を取付けることで、車体フレーム
20にエンジン32やトランスミッション33を取付け
ることができる。
【0022】なお、サブフレーム31の前部は、左右の
フロントサイドフレーム23,23の前下部間に掛け渡
したクロスメンバ26に取付ける。また、エンジン32
やトランスミッション33を、中間部材なしでセンタサ
イドフレーム21やフロントサイドフレーム23,23
に直接に取付けてもよい。
【0023】ドライブシャフト35は、フロントサイド
フレーム23とサブフレーム31との間から突き出る。
本発明は、車体フレーム20に、ドライブシャフト35
が後方へ移動したときに当る左右のストッパ40を設
け、これらのストッパ40をダッシュボード12よりも
前に配置したことを特徴とする。ストッパ40の詳細に
ついては後述する。図中、51,51はフロントピラ
ー、52,52はフロントダンパハウジング、53,5
3はアッパメンバである。
【0024】図2は本発明に係る車両前部の要部斜視図
であり、フレーム延長部22の前端を、前方のドライブ
シャフト35に臨むストッパ40とし、このストッパ4
0に緩衝部43を設けたことを示す。ストッパ40の剛
性は、後方へ移動したドライブシャフト35を十分に受
け止めることができるように設定する。車体フレーム2
0のうちストッパ40よりも前方へ延びた部分、すなわ
ちフロントサイドフレーム23の剛性については、セン
タサイドフレーム21、フレーム延長部22並びにスト
ッパ40の剛性よりも小さく設定してある。
【0025】なお、本発明において「剛性」とは、主に
圧縮剛性(座屈剛性)のことである。但し、曲げ剛性や
ねじり剛性をも含むことは当然である。圧縮剛性とは、
圧縮荷重(座屈荷重)に対する変形抵抗のことである。
車体フレーム20の前部に衝突エネルギーが作用したと
き、剛性が小さいフロントサイドフレーム23は他の部
材21,22,40よりも先に塑性変形して衝突エネル
ギーを吸収することができる。
【0026】緩衝部43は、後方へ移動したドライブシ
ャフト35が当ったときに、ストッパ40側へ塑性変形
又は弾性変形することによって、ドライブシャフト35
からの衝撃エネルギーをある程度吸収するものである。
このため、緩衝部43の剛性を、ストッパ40の剛性よ
りも小さく設定してある。
【0027】緩衝部43の前端44は、側面視略「く」
の字状(すなわち、横向きのVの字状)に窪んだ凹状部
である。以下、前端44のことを適宜「凹状部44」と
言い換えて説明することにする。詳しくは、凹状部44
は緩衝部43の高さ中央が最も窪んだ雌テーパ状の凹溝
である。このようにして緩衝部43に、ドライブシャフ
ト35を受け止める凹状部44を設ける。
【0028】緩衝部43のより具体的な構造としては、
例えば次の通りである。緩衝部43は、ストッパ40
(フレーム延長部22の前端)を覆うようにしたボック
ス状の部材であり、ストッパ40にスポット溶接やMI
G溶接などの溶接、リベット、ボルト、接着等により結
合する。
【0029】ストッパ40の剛性に対して緩衝部43の
剛性を小さく設定するには、例えば次の3つの構成があ
る。第1には、ストッパ40に対して、緩衝部43の材
質を同一にするとともに板厚を小さくする。例えば、ス
トッパ40の板厚を2.0mmとし、緩衝部43の板厚
を1.0mmとする。第2には、ストッパ40に対し
て、緩衝部43の材質を同種類にするとともに引張り強
さを小さくする構成である。この場合には同一板厚であ
ってもよい。例えば、ストッパ40の引張り強さを59
0MPa程度にし、緩衝部43の引張り強さを270M
Pa程度にする。
【0030】第3には、ストッパ40に対して、緩衝部
43の材質を変える構成である。ストッパ40として引
張り強さの大きい材料を用いるとともに、緩衝部43と
して引張り強さの小さい材料を用いる。この場合には同
一板厚であってもよい。例えば、ストッパ40の材質を
鉄鋼にし、緩衝部43の材質をアルミニウム合金等の非
鉄金属にしたり非金属にする。または、ストッパ40の
材質をアルミニウム合金等の非鉄金属にし、緩衝部43
の材質をカーボンファイバや樹脂材等の非金属にする。
【0031】さらに緩衝部43は、ストッパ40(フレ
ーム延長部22の前端)を覆うようにした低剛性の中実
状の部材とし、ストッパ40に溶接、リベット、ボル
ト、接着等により結合するようにしたものであってもよ
い。
【0032】図3は本発明に係る車両前部の右側面図で
あり、ドライブシャフト35の中心からストッパ40ま
での距離L1については、ダッシュボード12に対する
ドライブシャフト35の配置関係や、ドライブシャフト
35の後退によるダッシュボード12の変形度合いを勘
案して設定する。
【0033】図4は本発明に係る車両前部の底面図であ
り、エンジン32に左右のドライブシャフト35,35
を介して左右の前輪37,37を連結したことを示す。
さらにこの図は、左右のセンタサイドフレーム21,2
1から前方へ左右のフロントサイドフレーム23,23
を延し、左右のセンタサイドフレーム21,21の側方
にセンタサイドフレーム21,21に沿わせて左右のサ
イドシル56,56を延し、これらのサイドシル56,
56の前部をサイドアウトリガー57,57を介してセ
ンタサイドフレーム21,21に接合したことを示す。
サイドシル56,56の前端は前輪37,37に臨む。
【0034】左右のストッパ40,40並びに緩衝部4
3,43の大きさや配置については、(1)タイヤチェ
ーンを装着した前輪37が最大転舵角だけ転舵した場合
に、ストッパ40,40並びに緩衝部43,43との間
隙を十分に保つことができること、及び、(2)トラン
スミッション33にドライブシャフト35を連結するイ
ンボードジョイント(図示せず)との間隙を十分に保つ
ことができることを考慮して決定する。図中、58はク
ロスメンバ、61はステアリングギヤボックス、62,
62はステアリング用タイロッド、63,63はフロン
トサスペンションである。
【0035】図5(a),(b)は本発明に係るドライ
ブシャフト、前輪並びにストッパの関係を示す模式図で
あり、(a)はトランスミッション33と右のドライブ
シャフト35と右の前輪37との関係を背面から見たも
のであり、(b)は(a)のb−b線断面構成を示す。
【0036】(a)は、トランスミッション33の出力
側にカップ状のインボードジョイント34を連結し、イ
ンボードジョイント34にドライブシャフト35の一端
をスイング可能に且つ動力伝達可能に連結し、ドライブ
シャフト35の他端にカップ状のアウトボードジョイン
ト36をスイング可能に且つ動力伝達可能に連結し、ア
ウトボードジョイント36に前輪37のアクスルハブ
(図示せず)を連結したことを示す。インボード・アウ
トボードジョイント34,36は等速ジョイントであ
る。なお、実際には、インボードジョイント34に対し
てドライブシャフト35の一端は、車幅方向へ多少スラ
イド可能に連結された構成である。しかし、次の説明の
理解を容易にするために、スライドする点については無
視して考えることにする。
【0037】ここで、ドライブシャフト35のスイング
起点を点P1とし、アウトボードジョイント36のスイ
ング起点を点P2とし、点P1から点P2までの距離を
R1とする。点P1から距離R2の点P3に想像線にて
示すストッパ40並びに緩衝部43を配置する。点P2
は、前輪37の最大バンプ時に点P2uまで上がるとと
もに、前輪37の最大リバウンド時に点P2dまで下が
る。点P2uから点P2dまでの高さはH1である。こ
れに対して点P3は、最大バンプ時に点P3uまで上が
るとともに、最大リバウンド時に点P3dまで下がる。
点P3uから点P3dまでの高さはH2である。高さH
2は距離R1に対する距離R2の比である(H2=R2
/R1)。
【0038】(b)は、緩衝部43において、ドライブ
シャフト35を受け止める凹状部44の高さH3を、上
記高さH2にドライブシャフト35の径を加えた分より
も大きく設定したことを示す。このため、ドライブシャ
フト35が上下スイングしても凹状部44の高さH3の
範囲から外れることはない。従って、後方へ移動したド
ライブシャフト35を、ストッパ40並びに緩衝部43
で確実に受け止めることができる。
【0039】図6(a)〜(d)は本発明に係る車両前
部の作用図である。(a)は、車幅中心から左又は右へ
偏った位置で前部に衝突エネルギーが作用したとき、い
わゆるオフセット衝突した時点の車体フレーム20の前
部を示す。(b)は、車体フレーム20の前部、すなわ
ちフロントサイドフレーム23が塑性変形して衝突エネ
ルギーを吸収する途中を示す。エンジン32や左右一方
のドライブシャフト35並びに前輪(図示せず)は後方
へ移動する。
【0040】(c)は、車体フレーム20の前部、すな
わちフロントサイドフレーム23が更に塑性変形したこ
とを示す。エンジン32や左右一方のドライブシャフト
35は更に後方へ移動する。この結果、ドライブシャフ
ト35は緩衝部43の凹状部44に当る。
【0041】(d)は、後方へ移動したドライブシャフ
ト35が緩衝部43に当ったとき、緩衝部43がストッ
パ40側へ変形して衝撃エネルギーをある程度吸収した
ことを示す。その後に、ドライブシャフト35を緩衝部
43を介してストッパ40で受け止める。このように、
ドライブシャフト35をストッパ40で受け止める直前
の衝撃を、緩和することができる。ところで、緩衝部4
3は低剛性であるから、凹状部44にドライブシャフト
35が当ったときに、凹状部44でドライブシャフト3
5をある程度包み込むことができる。従って、後方へ移
動したドライブシャフト35を凹状部44で確実に且つ
安定して受け止めることができる。従って、ドライブシ
ャフト35からストッパ40へ衝突エネルギーを伝える
ことができる。
【0042】ドライブシャフト35からストッパ40へ
作用した衝突エネルギーは、フレーム延長部22を介し
てセンタサイドフレーム21((c)参照)に伝わる。
このようにしてストッパ40は、後方へ移動したドライ
ブシャフト35を受け止めることができる。
【0043】(c)のように、ドライブシャフト35の
後方移動が規制されるので、ドライブシャフト35を連
結したトランスミッション33、並びに、トランスミッ
ション33を一体的に組込んだエンジン32の後方移動
は規制される。このため、エンジン32並びにトランス
ミッション33を取付けたサブフレーム31の後方移動
も規制される。車体フレーム20に対するサブフレーム
31の後部取付部分31aの後方移動も規制されること
になり、その後部取付部分31aの近傍にあるダッシュ
ボード12(図3参照)には、ほとんど影響を及ぼさな
い。
【0044】以上の説明から明らかなように、ストッパ
40がダッシュボード12よりも前にあるので、後方へ
移動したドライブシャフト35がダッシュボード12に
当ることはない。しかも上述のように、エンジン32、
トランスミッション33並びにサブフレーム31は後方
移動が規制されるので、ダッシュボード12には、ほと
んど影響を及ぼさない。従って、ダッシュボード12の
変形を、より十分に抑制することができる。
【0045】また上述のように、フロントサイドフレー
ム23の剛性をストッパ40の剛性よりも小さく設定し
てある。このため、ドライブシャフト35がストッパ4
0に当った後は、フロントサイドフレーム23が塑性変
形して、衝突エネルギーをより十分に吸収することがで
きる。
【0046】このように、剛性を大きく設定したセンタ
サイドフレーム21、フレーム延長部22並びにストッ
パ40については、オフセット衝突時におけるダッシュ
ボード12の変形抑制のための、ストッパ部材としての
役割を果たさせるものであり、衝突エネルギーを吸収す
る役割を有しない。
【0047】一方、フロントサイドフレーム23につい
ては、剛性を小さく設定することによって、車体フレー
ム20の正面衝突時における衝突エネルギーを吸収する
役割を果たさせるものであり、ストッパ部材としての役
割を有しない。さらに、フロントサイドフレーム23
は、オフセット衝突時における衝突エネルギーを吸収す
る役割を有する。衝突エネルギーの吸収性能を高めるこ
とが容易であるとともに、剛性を下げるために板厚を小
さくするなどして車体フレーム20の重量を低減するこ
とができる。
【0048】次に、本発明に係る車両前部の変形例を図
7〜図10に基づき説明する。なお、上記図1〜図6に
示す実施例と同じ部材については同一符号を付し、その
説明を省略する。
【0049】図7(a)〜(d)は本発明に係る車両前
部の変形例図(その1)であり、車両前部の第1変形例
を示す。(a)は、車体フレーム20に、ドライブシャ
フト35が後方へ移動したときに当る左右のストッパ7
0を設け、これらのストッパ70の前端部72をダッシ
ュボード12(図3参照)よりも前に配置した右側面構
造を示す。詳しくは、フレーム延長部22の前端から前
方のドライブシャフト35に向って長さL2だけストッ
パ70を延す。
【0050】より具体的には、フレーム延長部22にス
トッパ70を一体に形成し、このストッパ70の基端7
1を高剛性にするとともにストッパ70の前端部72を
低剛性にする。基端71から前端部72までのストッパ
70は、基端71から前端部72にかけて高さを徐々に
小さくすることで、前端部72にかけて剛性を徐々に小
さくしたものである。言い換えると、前端部72は緩衝
部であるとも言うことができる。従って第1変形例は、
ストッパ70に緩衝部72を設けた構造である。
【0051】次に第1変形例の作用を図7(a)〜
(d)に基づき説明する。(a)は、ドライブシャフト
35が後方へ移動したことを示す。(b)は、後方へ移
動したドライブシャフト35がストッパ70の前端部7
2に当ったことを示す。
【0052】(c)は、前端部72がドライブシャフト
35に押されて基端71側へ変形し、衝撃エネルギーを
吸収している過程を示す。前端部72はドライブシャフ
ト35に押されることで、塑性変形する。(d)は、前
端部72がドライブシャフト35に更に押されて基端7
1側へ変形し、衝撃エネルギーをある程度吸収すること
を示す。この結果、ドライブシャフト35は基端71ま
で移動し、基端71に対し安定して当った時点で停止す
る。これで、ドライブシャフト35を基端71にて受け
止めることができる。
【0053】このように、ドライブシャフト35をスト
ッパ70の基端71で受け止める直前の衝撃を、緩和す
ることができる。この結果、ドライブシャフト35をス
トッパ70の基端71で受け止めたときに、車体フレー
ム20が大きい衝撃を受けないように抑制することがで
きる。
【0054】しかも、後方へ移動したドライブシャフト
35をストッパ70の基端71で確実に受け止めること
ができる。ドライブシャフト35とともにエンジン32
の後方移動が規制されるので、エンジン32並びにエン
ジン32を車体フレーム20に取付けるサブフレーム3
1が、ダッシュボード12に影響を及ぼすことはほとん
どない。従って、ダッシュボード12の変形をより十分
に抑制することができる。
【0055】さらには、車体フレーム20にストッパ7
0を一体に設けたので、ドライブシャフト35をストッ
パ70の基端で受け止めたときの衝撃エネルギーを、ス
トッパ70から車体フレーム20へ直接に且つ速やかに
伝達することができる。この結果、車体フレーム20の
各部に衝撃エネルギーを効率良く分散させることができ
る。従って、車体フレーム20を通してダッシュボード
12に及ぼす影響をより抑制できるので、ダッシュボー
ド12の変形をより一層十分に抑制することができる。
【0056】さらにまた、ストッパ70の基端71を高
剛性にするとともにストッパ70の前端部72を低剛性
にしたので、衝撃エネルギーをある程度吸収する緩衝機
能と、ドライブシャフト35を受け止めるストッパ機能
とを、1つの部材だけで果たすことができる。このよう
な2つの機能を果たすのに、別部材を設けた場合に比べ
て構成が簡単になり、部品数が少なくてすむ。
【0057】図8(a)〜(c)は本発明に係る車両前
部の変形例図(その2)であり、車両前部の第2変形例
を示す。(a)は、フレーム延長部22にストッパ80
を一体に形成し、このストッパ80の基端83を高剛性
にするとともにストッパ80の前端部84を低剛性にし
た右側面構造を示す。(b)は(a)のb矢視図であ
り、ストッパ80の前端構造を示す。(c)は、フレー
ム延長部22並びにストッパ80の分解した構造を示
す。
【0058】ストッパ部分の具体的な構成は、略U字状
断面のフレーム延長部22を前方へ延し、このフレーム
延長部22内に略U字状断面のストッパ構成材81を嵌
め込んで溶接等により一体に接合したものである。この
ようなフレーム延長部22とストッパ構成材81との組
合せ構造体は、ストッパ80をなす。82はフレーム延
長部22の前部上部開口を塞ぐ平板である。フレーム延
長部22とストッパ構成材81とは同一材質であっても
よい。ストッパ構成材81は前端に、上記図1〜図6に
示す凹状部44と同一形状並びに大きさの凹状部85を
形成したものである。すなわち、凹状部85はストッパ
構成材81の高さ中央が最も窪んだ雌テーパ状の凹溝で
ある。このようにしてストッパ80に、ドライブシャフ
ト35を受け止める凹状部85を設ける。
【0059】ところで、フレーム延長部22の前端はス
トッパ構成材81の前端よりも前方へ長さL3だけ延し
たことを特徴とする。従って、ストッパ80は、フレー
ム延長部22とストッパ構成材81とを重ね合わせた基
端83と、フレーム延長部22のうちストッパ構成材8
1よりも前方へ延びた前端部84からなる。基端83は
重ね合わせ構造であるから高剛性である。また、前端部
84はフレーム延長部22だけの構造であるから低剛性
である。言い換えると、前端部84は緩衝部であるとも
言うことができる。従って第2変形例は、ストッパ80
の凹状部85に緩衝部84(ストッパ80の前端部8
4)を設けた構造である。
【0060】次に第2変形例の作用を図9に基づき説明
する。図9(a)〜(d)は本発明に係る車両前部の第
2変形例の作用図である。(a)は、ドライブシャフト
35が後方へ移動したことを示す。(b)は、後方へ移
動したドライブシャフト35がストッパ80の前端部
(緩衝部)84に当ったことを示す。
【0061】(c)は、前端部84がドライブシャフト
35に押されて凹状部85側へ変形し、衝撃エネルギー
を吸収している過程を示す。前端部84はドライブシャ
フト35に押されることで、側面視略「く」の字状であ
る凹状部85の形状に合せて変形する。(d)は、前端
部84がドライブシャフト35に更に押されて凹状部8
5側へ変形し、衝撃エネルギーをある程度吸収すること
を示す。この結果、ドライブシャフト35は凹状部85
の奥まで移動し、凹状部85に対し安定して当った時点
で停止する。これで、ドライブシャフト35を凹状部8
5にて受け止めることができる。
【0062】このように、ドライブシャフト35をスト
ッパ80の基端83で受け止める直前の衝撃を、緩和す
ることができる。この結果、ドライブシャフト35をス
トッパ80の基端83で受け止めたときに、車体フレー
ム20が大きい衝撃を受けないように抑制することがで
きる。
【0063】しかも、後方へ移動したドライブシャフト
35をストッパ80の基端83で確実に受け止めること
ができる。ドライブシャフト35とともにエンジン32
の後方移動が規制されるので、エンジン32並びにエン
ジン32を車体フレーム20に取付けるサブフレーム3
1が、ダッシュボード12に影響を及ぼすことはほとん
どない。従って、ダッシュボード12の変形をより十分
に抑制することができる。
【0064】さらには、車体フレーム20にストッパ8
0を一体に設けたので、ドライブシャフト35をストッ
パ80の基端で受け止めたときの衝撃エネルギーを、ス
トッパ80から車体フレーム20へ直接に且つ速やかに
伝達することができる。この結果、車体フレーム20の
各部に衝撃エネルギーを効率良く分散させることができ
る。従って、車体フレーム20を通してダッシュボード
12に及ぼす影響をより抑制できるので、ダッシュボー
ド12の変形をより一層十分に抑制することができる。
【0065】さらにまた、ストッパ80の基端83を高
剛性にするとともにストッパ80の前端部84を低剛性
にしたので、衝撃エネルギーをある程度吸収する緩衝機
能と、ドライブシャフト35を受け止めるストッパ機能
とを、1つの部材だけで果たすことができる。このよう
な2つの機能を果たすのに、別部材を設けた場合に比べ
て構成が簡単になり、部品数が少なくてすむ。
【0066】図10(a)〜(c)は本発明に係る車両
前部の変形例図(その3)であり、車両前部の第3変形
例を示す。(a)は、センタサイドフレーム21にスト
ッパ80を一体に形成し、このストッパ80の基端83
を高剛性にするとともにストッパ80の前端部84を低
剛性にした右側面構造を示す。(b)は(a)のb矢視
図であり、ストッパ80の前端構造を示す。(c)は、
センタサイドフレーム21並びにストッパ80の分解し
た構造を示す。
【0067】ストッパ部分の具体的な構成は、略U字状
断面のセンタサイドフレーム21を前方へ延し、このセ
ンタサイドフレーム21内に略U字状断面のストッパ構
成材81を嵌め込んで溶接等により一体に接合したもの
である。このようなセンタサイドフレーム21とストッ
パ構成材81との組合せ構造体は、ストッパ80をな
す。82はセンタサイドフレーム21の上部開口並びに
ストッパ構成材81の上部開口を塞ぐ平板である。セン
タサイドフレーム21とストッパ構成材81とは同一材
質であってもよい。ストッパ構成材81は前端に、上記
図8及び図9に示すストッパ80と同一形状の凹状部8
5を形成したものである。
【0068】ところで、センタサイドフレーム21の前
端はストッパ構成材81の前端よりも前方へ長さL3だ
け延したことを特徴とする。従って、ストッパ80は、
センタサイドフレーム21とストッパ構成材81とを重
ね合わせた基端83と、センタサイドフレーム21のう
ちストッパ構成材81よりも前方へ延びた前端部84か
らなる。基端83は重ね合わせ構造であるから高剛性で
ある。また、前端部84はセンタサイドフレーム21だ
けの構造であるから低剛性である。
【0069】言い換えると、前端部84は緩衝部材であ
るとも言うことができる。従って第3変形例は、ストッ
パ80の凹状部85に緩衝部材84(ストッパ80の前
端部84)を設けた構造である。図10に示す第3変形
例の作用・効果については、上記図8及び図9に示す第
2変形例の作用・効果と同じなので、説明を省略する。
【0070】なお、上記実施の形態において、凹状部4
4,85の形状は、後方へ移動したドライブシャフト3
5を確実に且つ安定して受け止めることができるよう
に、緩衝部43の前端やストッパ80の前端に形成した
ものであればよく、例えば側面視で横向きのUの字状、
コの字状を含む。また、図7に示すストッパ70の前端
部72に図8の凹状部85と同様の凹状部を設けてもよ
い。さらにまた、請求項1〜4において、ドライブシャ
フト35には、トランスミッション33の出力側にドラ
イブシャフト35の一端を連結するためのインボードジ
ョイント34を含む。
【0071】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、車体フレームに、ドライブシャフト
が後方へ移動したときに当るストッパを設け、このスト
ッパに緩衝部を設けたので、オフセット衝突のときに後
方へ移動したドライブシャフトを、ストッパで確実に且
つ安定して受け止めることができる。ドライブシャフト
とともにエンジンの後方移動が規制されるので、エンジ
ン並びにエンジンを車体フレームに取付ける部材が、ダ
ッシュボードに影響を及ぼすことはほとんどない。従っ
て、ダッシュボードの変形をより十分に抑制することが
できる。さらには、ストッパに緩衝部を設けたので、後
方へ移動したドライブシャフトが緩衝部に当ったとき、
緩衝部がストッパ側へ変形して衝撃エネルギーをある程
度吸収することができる。その後に、ドライブシャフト
を緩衝部を介してストッパで受け止めることができる。
このように、ドライブシャフトをストッパで受け止める
直前の衝撃を、緩和することができる。
【0072】請求項2は、緩衝部に、ドライブシャフト
を受け止める凹状部を設けたので、凹状部にドライブシ
ャフトが当ったときに、凹状部でドライブシャフトをあ
る程度包み込むことができる。従って、後方へ移動した
ドライブシャフトを緩衝部の凹状部で確実に且つ安定し
て受け止めることができる。
【0073】請求項3は、車体フレームに、ドライブシ
ャフトが後方へ移動したときに当るストッパを一体に設
け、このストッパの基端を高剛性にするとともにストッ
パの前端部を低剛性にしたので、オフセット衝突のとき
に後方へ移動したドライブシャフトがストッパの前端部
に当ったとき、前端部がストッパの基端側へ変形して衝
撃エネルギーをある程度吸収することができる。このよ
うに、ドライブシャフトをストッパの基端で受け止める
直前の衝撃を、緩和することができる。この結果、ドラ
イブシャフトをストッパの基端で受け止めたときに、車
体フレームが大きい衝撃を受けないように抑制すること
ができる。しかも、後方へ移動したドライブシャフトを
ストッパの基端で確実に受け止めることができる。ドラ
イブシャフトとともにエンジンの後方移動が規制される
ので、エンジン並びにエンジンを車体フレームに取付け
る部材が、ダッシュボードに影響を及ぼすことはほとん
どない。従って、ダッシュボードの変形をより十分に抑
制することができる。
【0074】さらには、車体フレームにストッパを一体
に設けたので、ドライブシャフトをストッパの基端で受
け止めたときの衝撃エネルギーを、ストッパから車体フ
レームへ直接に且つ速やかに伝達することができる。こ
の結果、車体フレームの各部に衝撃エネルギーを効率良
く分散させることができる。従って、車体フレームを通
してダッシュボードに及ぼす影響をより抑制できるの
で、ダッシュボードの変形をより一層十分に抑制するこ
とができる。さらにまた、ストッパの基端を高剛性にす
るとともにストッパの前端部を低剛性にしたので、衝撃
エネルギーをある程度吸収する緩衝機能と、ドライブシ
ャフトを受け止めるストッパ機能とを、1つの部材だけ
で果たすことができる。このような2つの機能を果たす
のに、別部材を設けた場合に比べて構成が簡単になり、
部品数が少なくてすむ。
【0075】請求項4は、ストッパに、ドライブシャフ
トを受け止める凹状部を設けたので、後方へ移動したド
ライブシャフトをストッパの凹状部で確実に且つ安定し
て受け止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両前部の斜視図
【図2】本発明に係る車両前部の要部斜視図
【図3】本発明に係る車両前部の右側面図
【図4】本発明に係る車両前部の底面図
【図5】本発明に係るドライブシャフト、前輪並びにス
トッパの関係を示す模式図
【図6】本発明に係る車両前部の作用図
【図7】本発明に係る車両前部の変形例図(その1)
【図8】本発明に係る車両前部の変形例図(その2)
【図9】本発明に係る車両前部の第2変形例の作用図
【図10】本発明に係る車両前部の変形例図(その3)
【図11】従来の車両の概念図(その1)
【図12】従来の車両の概念図(その2)
【符号の説明】
10…車両、11…車体、12…ダッシュボード、13
…エンジンルーム、14…車室、20…車体フレーム、
21…センタサイドフレーム、22…フレーム延長部、
23…フロントサイドフレーム、32…エンジン、35
…ドライブシャフト、37…前輪、40,70,80…
ストッパ、43…緩衝部、44,85…凹状部、81…
ストッパ構成材、82…平板、83…71,基端、84
…72,前端部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 漆山 雄太 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D003 AA05 BB01 CA09 DA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前部をダッシュボードにて前部のエ
    ンジンルームと後部の車室とに仕切り、エンジンルーム
    内で車体フレームにエンジンを取付け、このエンジンに
    ドライブシャフトを介して前輪を連結した車両におい
    て、前記車体フレームに、前記ドライブシャフトが後方
    へ移動したときに当るストッパを設け、このストッパに
    緩衝部を設けたことを特徴とする車両の車体構造。
  2. 【請求項2】 前記緩衝部に、前記ドライブシャフトを
    受け止める凹状部を設けたことを特徴とする請求項1記
    載の車両の車体構造。
  3. 【請求項3】 車体前部をダッシュボードにて前部のエ
    ンジンルームと後部の車室とに仕切り、エンジンルーム
    内で車体フレームにエンジンを取付け、このエンジンに
    ドライブシャフトを介して前輪を連結した車両におい
    て、前記車体フレームに、前記ドライブシャフトが後方
    へ移動したときに当るストッパを一体に設け、このスト
    ッパは、基端を高剛性にするとともに前端部を低剛性に
    したことを特徴とする車両の車体構造。
  4. 【請求項4】 前記ストッパに、前記ドライブシャフト
    を受け止める凹状部を設けたことを特徴とする請求項3
    記載の車両の車体構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009143257A (ja) * 2007-12-11 2009-07-02 Honda Motor Co Ltd 車体構造
CN103129618A (zh) * 2011-11-29 2013-06-05 铃木株式会社 侧车架的周边构造
JP2018095011A (ja) * 2016-12-09 2018-06-21 株式会社豊田中央研究所 車体構造

Cited By (4)

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