JP2002321540A - 四輪駆動車の動力緩衝装置 - Google Patents
四輪駆動車の動力緩衝装置Info
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Abstract
時における車輌の制動をスムースに行なえるようにし、
また、旋回時の操作が快適に行なえるようにすることを
目的する。 【解決手段】 駆動側回転部材である駆動側カム39と
被駆動側回転部材である被駆動スリーブ42の間に中間
スライダー45を軸方向移動可能に配置し、中間スライ
ダー45と駆動側カム38の間並びに中間スライダー4
5と被駆動スリーブ42との間に、カム機構54及びド
グクラッチ機構55をそれぞれ設けている。摩擦コーン
46及びこれを軸方向に付勢するコイルばね47によ
り、カム機構54にカム抵抗力を付与し、また、上記コ
イルばね47で中間スライダー45を被駆動スリーブ5
2側から離すように付勢することにより、ドグクラッチ
機構55を切断状態に維持している。
Description
力緩衝装置に関し、特に不整地を走行するのに適した四
輪駆動車の動力緩衝装置に関する。
式と、二駆四駆切換可能なパートタイム四駆方式があ
り、いずれの駆動方式においても、前輪制動用と後輪制
動用のブレーキ系統を独立して備えているものが多い。
地走行用の四輪駆動車は凹凸の多い路面、山野、急斜
面、荒地あるいは海岸等を走行するのに用いられる機会
が多く、そのためブレーキを強くかける機会が通常の自
動車よりも多くなるが、四駆運転時、たとえ前輪用と後
輪用のブレーキ系統を独立して備えていても、後輪のみ
に強くブレーキをかけて後輪がロック状態に至った場合
には、前輪までも強くロックすることがあり、快適なブ
レーキ操作が得られない場合がある。
後輪との間で生じる回転数差により、いわゆるタイトコ
ーナーブレーキング現象が生じ、ハンドル操作が重くな
ることがある。
る動力緩衝装置の従来技術としては、たとえば特開平1
−93631号公報に記載された駆動力伝達装置があ
る。この駆動力伝達装置は、多板摩擦型クラッチと、こ
の多板摩擦型クラッチの押し付け力を制御する油圧ピス
トンを備えると共に、のこぎり刃状の噛み合いカム機構
を備えており、通常は油圧ピストンにより押し付け力を
制御し、前後車輪の相対回転数差が増大した場合に、の
こぎり刃状の噛み合いカム機構を利用して、多板摩擦型
クラッチの押し付け力を増大させるようにしてある。す
なわち、多板摩擦型クラッチの押し付け力の制御とし
て、油圧ピストンと噛み合いカム機構とを組み合わせた
構造となっている。
衝装置において、四駆運転時におけるブレーキングを快
適に行なえるようにすると共に、旋回時のハンドル操作
も快適に行なえるようにすることである。
に本願請求項1記載の発明は、四輪駆動車の前輪駆動用
又は後輪駆動用の動力伝達経路に備えられる動力緩衝装
置において、エンジン側の駆動側回転部材と車輪側の被
駆動側回転部材の間に軸方向移動可能に配置された中間
伝達部材と、中間伝達部材と駆動側回転部材の間に設け
られ、駆動側回転部材の回転トルクにより中間伝達部材
にスラスト力を付与するカム機構と、中間伝達部材と被
駆動側回転部材の間に設けられ、中間伝達部材の軸方向
移動により断続するドグクラッチ機構と、中間伝達部材
に回転方向の抵抗力を付与するカム抵抗力付与機構と、
中間伝達部材をドグクラッチ機構の切断方向へ付勢する
付勢機構を備えたことを特徴としている。
強いブレーキをかけることにより後輪がロックしても、
駆動側回転部材から回転トルクがかからなくなることに
より、カム機構が解除され、自動的にドグクラッチ機構
が切断され、前輪がフリー状態となる。すなわち、前輪
のロックを防ぐことができ、四駆運転時におけるブレー
キ操作が快適なものとなる。
間で回転数差が生じても、駆動側回転部材から回転トル
クがかからなくなることにより、カム機構が解除され、
自動的にドグクラッチ機構が切断される。すなわち、た
とえば前輪がフリー状態となり、前後車輪の回転数差が
吸収され、快適な操作フィーリングを得ることができ
る。
用時においても、前記後輪ブレーキのロック時と同様
に、自動的にドグクラッチ機構が切断され、前輪がフリ
ー状態となり、前輪のロックを防ぐことができる。
とにより、カム機構を作用させてドグクラッチ機構を接
続し、一方、回転トルクがかかっていない時はドグクラ
ッチ機構が切断し、ドグクラッチ切断状態で維持される
ことになる。すなわち、走行停止している時には、動力
緩衝装置は大きな荷重がかかっていない状態で維持され
ることになり、動力緩衝装置の各所の摩耗や膠着等を減
らすことができる。
輪駆動車の動力緩衝装置において、カム抵抗力付与機構
として、被駆動側回転部材に軸方向移動可能かつ一体回
転可能に設けられると共に中間伝達部材にテーパー嵌合
する摩擦コーンを備え、付勢機構で摩擦コーンを軸方向
に付勢することにより、テーパー嵌合部分にカム抵抗力
として摩擦力を付与している。これにより、構造を簡素
化できると共に、動力緩衝装置の径方向の寸法をコンパ
クトにまとめることができる。また、ドグクラッチ機構
を切断状態に保持するための付勢機構を、カム抵抗力付
与機構の付勢手段としても利用しているので、コイルば
ね等の部品点数を節約することができる。
本願発明が適用される不整地走行用の騎乗型四輪駆動車
の平面図であり、左右1対の前輪1と左右1対の後輪2
を備えると共に、前後の車輪1,2間にエンジン3を搭
載し、エンジン3の左右両側にステップ4を備えてい
る。車体上部には、前部にバー状の操向ハンドル5を、
その後部に騎乗型シート6を備えている。操向ハンドル
5の中央部には車速メータ103等の計器類が設けられ
ると共に各種表示ランプ102等が設けられている。
延び、後端部に変速機ケース11を一体に有しており、
該変速機ケース11内にはギヤ式変速機13が内蔵さ
れ、ギヤ式変速機13の出力部として、変速機ケース1
1の下部に、前後に突出するドライブ軸17が設けられ
ている。クランクケース10の右側面には、上記ギヤ式
変速機13よりも動力上流側に位置するVベルト式無段
変速機15が配置されている。
を介して前輪用差動ギヤケース21内の差動ギヤ機構に
連結し、左右の後輪2はそれぞれ後車軸31,31を介
して後輪用差動ギヤケース22の差動ギヤ機構に連結し
ている。
ライブ軸17の前端部の間は、本願の要部である動力緩
衝装置18を介して断続可能に連動連結しており、後輪
用差動ギヤ機構の入力軸34と前記ドライブ軸17の後
端部の間は後輪用プロペラ軸19を介して常時連動連結
している。
の水平断面拡大図であり、ドライブ軸17と常時一体的
に回転する駆動側回転部材として、ドライブ軸17の前
端外周スプライン部17aに軸方向移動自在にスプライ
ン嵌合する筒継手37と、該筒継手37に一体的に結合
されると共に前方に延びる駆動筒軸38と、該駆動筒軸
38の内周面に軸方向移動可能にスプライン嵌合する筒
形の駆動側カム39を備えている。
一体的に回転する被駆動側回転部材として、入力軸33
に二駆四駆切換機構43を介して連結する被駆動軸41
と、該被駆動軸41にスプライン嵌合する被駆動スリー
ブ42を備えている。
駆動スリーブ42の間に筒形の中間スライダー45を軸
方向移動可能に配置している。
に、駆動側カム39に形成したカム突起64と中間スラ
イダー45に形成したカム用凹部65からなるカム機構
54を設け、被駆動スリーブ42と中間スライダー45
の間に、被駆動スリーブ42と中間スライダー45にそ
れぞれ形成したドグ歯62,63よりなるドグクラッチ
機構55を設けている。
力付与機構として中間スライダー45を制動する摩擦コ
ーン46を配置し、摩擦コーン46と被駆動スリーブ4
2の間には、摩擦コーン46を後方に付勢するコイルば
ね47が縮設してある。
プライン部41aは前記二駆四駆切換機構43の筒状カ
ップリング69にスプライン嵌合しており、被駆動軸4
1の大半部は駆動筒軸38内に挿入され、駆動筒軸38
の前端部内周面に軸受49を介して回転可能に支持され
ている。被駆動軸41の後端部とドライブ軸17の前端
部の間にはコイルばね50が配置されており、動力緩衝
装置18を前方に付勢している。なお、コイルばね50
の後端とドライブ軸17の前端とは、スリップばね受け
90を介して、相対的に回転自在に当接している。
にはゴム製の防塵ブーツ52が被着され、二駆四駆切換
用のカップリング69と被駆動軸41の前端部との接続
部分にもゴム製の防塵ブーツ53が被着されている。
であり、駆動筒軸38の後端部と筒継手37は、スプラ
イン嵌合及び圧入により一体的に結合されると共に駆動
筒軸38の後端縁が筒継手37に溶接されている。
8を介して被駆動軸41の後端部に回転可能に支持され
ており、被駆動軸41の後端おねじ部に螺着されたナッ
ト59と係止リング60により、被駆動軸41に対して
軸方向移動不能に係止されている。カム機構54のカム
突起64は駆動側カム38の前端部に前方突出状に形成
され、これに噛み合うカム用凹部65は、中間スライダ
ー45の後端部に形成されている。
端部の内周に収納されると共に被駆動軸41の外周にス
プライン嵌合しており、前記軸受49により前方へ移動
しないように係止されている。
は、前記摩擦コーン46のテーパー面67にテーパー嵌
合する内周テーパー面45aが一体に形成されており、
前記コイルばね47により摩擦コーン46を後方に付勢
し、テーパー面67,45aを圧接することにより、中
間スライダー45を制動して、前記カム機構54のカム
抵抗力を発生させるようにしてある。このカム抵抗力の
大きさは、中間スライダー45に対して駆動側カム39
が相対的にねじれ、カム作用が行なえる程度の大きさで
あるが、中間スライダー45の回転トルクが摩擦コーン
46を介して被駆動軸41に伝達されない程度の大きさ
に制限されている。
の間のドグクラッチ機構55は、コイルばね47で中間
スライダー45を後方に付勢することにより、図3のよ
うにドグ歯62,63の噛み合いが解除され、回転トル
クが伝達されないようになっており、中間スライダー4
5をコイルばね47に抗して前方に移動することによ
り、両ドグ歯62、63を噛み合わせ、回転トルクが伝
達される状態となる。
55を回転中心O1回りに展開した展開図であり、矢印
Fは前進回転方向、矢印Rは後進回転方向を示してい
る。駆動側カム39に形成されたカム突起64の前進回
転F方向側の斜面が前進用カム面64aとなっており、
カム突起65の後進回転R方向側の斜面が後進用カム面
64bとなっており、中間スライダー45の凹部65に
は、各カム面64a、65bにそれぞれ当接可能に対向
する前進用及び後進用の摺接面65a、65bが形成さ
れている。
面Lに対して前進用カム面64aの傾斜角θ1が後進用
カム面64aの傾斜角θ2よりも小さく形成されてい
る。たとえば前進用カム面64aの傾斜角θ1は40°
程度に設定され、後進用カム面64bの傾斜角θ2は5
0°に設定されている。中間スライダー45の前進用及
び後進用の各摺接面65a、65bもそれぞれ対応する
前進用カム面64a及び後進用カム面64bの傾斜角と
略同じ角度に形成されている。
3はそれぞれ矩形状に形成されているが、被駆動スリー
ブ42のドグ歯62の前進回転F方向の端面62aは、
前方に行くにしたがい周方向に広くなるように若干の傾
斜角α1(たとえば5°)が付けられている。これによ
りエンジンブレーキ時等にドグ歯62,63が滑らかに
抜けるようになっている。
ムースに行なえるように、ドグ歯62,63間の周方向
間隔Wはドグ歯62,63の周方向幅Dの1.1倍〜
1.3倍程度に大きく設定されている。
軸33には前記カップリング69の前面凹部73に対向
する二駆四駆切換用ドグ爪74を有するシフトスリーブ
75が軸方向移動可能にスプライン嵌合しており、シフ
トスリーブ75に形成された外周環状溝には、電動ギヤ
ドモータ76の出力軸77に設けられた偏芯ピン78が
係合し、電動ギヤドモータ76の回転量及び回動位置を
制御することにより、出力軸77及び偏芯ピン78を介
してシフトスリーブ75を軸芯方向に移動し、ドグ爪7
4と凹部73とを係合及び解除するようになっている。
すなわち、シフトスリーブ75を後退させてドグ爪74
を凹部73に係合することにより、四駆運転状態に切り
換え、反対にシフトスリーブ75を前進させてドグ爪7
4を凹部73から抜くことにより、二駆運転状態に切り
換えることができる。
緩衝装置18の前後端部は前述のようにカップリング6
9とドライブ軸17にそれぞれスプライン結合されてい
るが、図3に示すように、ドライブ軸17の前端外周ス
プライン部17aは径方向の外方端縁が円弧形に形成さ
れ、樽形(又は部分球面状)になっており、これにより
たとえばドライブ軸17に対して筒継手37を少し傾斜
させた状態でも、筒継手37をドライブ軸17にスプラ
イン嵌合できるようになっている。また、図2の被駆動
軸41の前端外周スプライン部41aも同様に樽形(又
は部分球面状)に形成されている。
て、エンジン停止時、ギヤ式変速機13がニュートラル
状態の時又はVベルト式無段変速機15のベルトクラッ
チ機能がクラッチオフの時等、車両が停止している場合
には、図2においてドライブ軸17は回転しておらず、
ドライブ軸17から筒継手37、駆動筒軸38及び駆動
側カム39には回転トルクは伝達されていない。したが
って、カム機構54は作動しておらず、図4のような状
態となっており、図3の中間スライダー45はコイルば
ね47により摩擦コーン46と共に前方に戻り、ドグク
ラッチ機構55は切断されている。
駆切換機構43のシフトスリーブ75を電動ギヤドモー
タ76の作動により後方へ移動し、ドグ爪74と凹部7
3を噛み合せることにより、四駆状態となる。この四駆
への切換操作は、停止時でも運転中でも行なうことが可
能である。
速機13を、ニュートラル状態から前進状態に切り換え
ると、図2のドライブ軸17は前進回転F方向に回転し
始め、ドライブ軸17の回転トルクは、図1の後輪用プ
ロペラ軸19から後輪用差動ギヤケース22を介して後
輪2に伝達されると当時に、図2において、筒継手37
及び駆動筒軸38を介して駆動側カム39に伝達され
る。
が前進回転F方向に回転すると、前進用カム面64aが
中間スライダー64の前進用摺接面65aに圧接し、両
面64a、65aのカム作用により、図5に示すように
中間スライダー45は前進し、ドグクラッチ機構55の
両ドグ歯62,63が噛み合う。なお、上記カム作用が
生じる条件として、中間スライダー45を一定の抵抗力
で制動することが必要であり、このカム抵抗力は、前述
のように中間スライダー45の内周テーパー面45aと
摩擦コーン46のテーパー面67の摩擦により生じてい
る。
すると、駆動側カム39の回転トルクは、中間スライダ
ー45、ドグクラッチ機構55、被駆動スリーブ42、
図2の被駆動軸41及び二駆四駆切換機構43を介して
前進用差動ギヤケース21の入力軸33に伝達され、図
1の左右の前車軸30を介して前輪1に伝達される。
作動時]四駆運転による前進走行時、後輪2に強いブレ
ーキをかけることにより後輪2がロックした場合、図3
のドライブ軸17もロックされることがあるが、この場
合、停止したドライブ軸17並びに駆動側回転部材(筒
継手37、駆動筒軸38及び駆動側カム39)に対し
て、被駆動軸41及び被駆動スリーブ42は前輪1の惰
性回転により前進回転F方向に回り続けようとする。こ
の被駆動スリーブ41の前進回転F方向への回転と共に
中間スライダー45も駆動側カム39に対して前進回転
F方向側に移動し、カム機構54は解除され、中間スラ
イダー45はコイルばね47により後退して、ドグクラ
ッチ機構55が切断される。すなわち、被駆動スリーブ
42から前輪1までの動力伝達経路がフリー状態とな
り、前輪1のロックを防ぐ。
ブ42のドグ歯62の前進回転F方向側の端面62aに
傾斜α1を付してあるので、両ドグ歯62,63は、衝
撃等が生じることなく、滑らかに抜けることができる。
運転旋回時、前後の車輪間でも回転数差を生じことがあ
り、通常は前輪1を操舵していることにより、前輪1の
回転速度が大きくなる。このような場合、図5の状態か
ら被駆動側の被駆動スリーブ42及び中間スライダー4
5が駆動側カム39に対して前進回転F方向に相対的に
回転し、カム機構54が解除され、ドグクラッチ機構5
5が切断され、前輪1がフリー状態となる。すなわち、
旋回時における前後の車輪間の回転数差を解消でき、快
適な操向操作フィーリングが得られる。
ーキ時]坂道を下る場合にエンジンブレーキが作用しよ
うとするが、前記後輪ブレーキのロック時と同様に、図
5の被駆動スリーブ42が駆動側カム39に対して前進
回転F方向に相対的に回転しようとするので、カム機構
54が解除され、ドグ歯62,63の噛み合いが解除さ
れる。すなわち、前輪1はフリー状態となる。
行なうことが多く、四駆状態で後進する場合はまれであ
るが、仮に後進の四駆運転する場合でも、前進四駆時と
基本的には同様の作動が行なわれる。すなわち、図2に
おいて、ドライブ軸17が後進回転R方向に回転する
と、図4に示す停止状態から、駆動側カム39が後進回
転R方向に回転し、後進用カム面64bが中間スライダ
ー45の後進用摺接面45bに圧接し、カム作用により
中間スライダー45は前進し、ドグクラッチ機構55の
両ドグ歯62,63が噛み合う。
カム面64aの傾斜角θ1よりも大きく設定されている
ので、前進時にドグクラッチ機構55が接続する回転ト
ルクよりも、大きなトルクになった時点で、カム作用が
生じ、ドグクラッチ機構55が接続することになる。
18をドライブ軸17と入力軸33の間に装着する場
合、まず、後端の筒継手37をドライブ軸17の後端外
周スプライン部17aにスプライン嵌合すると共に、コ
イルばね50を圧縮させるように動力緩衝装置18を後
方に押し込み、次に被駆動軸41の前端外周スプライン
部41aをカップリング69の内周スプラインにスプラ
イン嵌合する。装着状態においてはコイルばね50の弾
性力により動力緩衝装置全体を前方に付勢し、前後端部
のスプライン嵌合状態を維持している。
ヤ式変速機13と前進用差動ギヤケース21の間に動力
緩衝装置18を配置しているが、後輪用プロペラ軸19
の代わりに、ギヤ式変速機13と後進用差動ギヤケース
22の間に動力緩衝装置18を配置することもできる。
この場合、ギヤ式変速機13と前進用差動ギヤケース2
1の間には従来のように前輪用プロペラ軸を配置する。
このような構造にすると、たとえば前輪に強いブレーキ
を掛けて前輪がロックした時には、後輪がフリー状態と
なる。
切換機構43を備えたパートタイム四駆方式の式四輪駆
動車には限定されず、フルタイム四駆方式の四輪駆動車
に適用することもできる。
動車の前輪駆動用又は後輪駆動用の動力伝達経路に備え
られる動力緩衝装置において、駆動側回転部材と被駆動
側回転部材の間に軸方向移動可能に配置された中間伝達
部材と、中間伝達部材と駆動側回転部材の間に設けられ
駆動側回転部材の回転トルクにより中間伝達部材にスラ
スト力を付与するカム機構と、中間伝達部材と被駆動側
回転部材の間に配置され中間伝達部材の軸方向移動によ
り断続するドグクラッチ機構と、中間伝達部材に回転方
向のカム抵抗力を付与する抵抗力付与機構と、中間伝達
部材をドグクラッチ機構の切断方向へ付勢する付勢機構
を備えているので、次のような利点がある。
ブレーキをかけることにより後輪2がロックしても、駆
動側カム39等の駆動側回転部材から回転トルクがかか
らなくなることにより、カム機構54が解除され、自動
的にドグクラッチ機構55が切断され、前輪1がフリー
状態となる。すなわち、前輪1のロックを防ぐことがで
き、四駆運転時におけるブレーキ操作が快適なものとな
る。
の車輪間で回転数差が生じても、駆動側回転部材から回
転トルクがかからなくなることにより、カム機構54が
解除され、自動的にドグクラッチ機構55が切断され、
前輪1がフリー状態となり、前後車輪の回転数差を吸収
でき、快適な操作フィーリングを得ることができる。
ーキ作用時においても、前記後輪ブレーキのロック時と
同様に、自動的にドグクラッチ機構55が切断され、前
輪1がフリー状態となり、前輪のロックを防ぐことがで
きる。
かることにより、カム機構が作用し、ドグクラッチ機構
を接続し、一方、回転トルクがかかっていない時はドグ
クラッチ機構55が切断しているので、走行停止時に
は、付勢手段、ドグクラッチ機構、摩擦コーン及びカム
機構に大きな荷重がかかっていない状態で維持され、動
力緩衝装置の各所の摩耗や膠着等を減らすことができ
る。
側回転部材に軸方向移動可能かつ一体回転可能に設けら
れると共に中間伝達部材にテーパー嵌合する摩擦コーン
を備え、付勢機構で摩擦コーンを軸方向に付勢すること
により、テーパー嵌合部分に制動用の摩擦力を付与して
いると、構造を簡素化できると共に、動力緩衝装置の径
方向の寸法をコンパクトにまとめることができる。
するための付勢機構を、カム抵抗力付与機構の付勢手段
として利用しているので、コイルばね等の部品点数を節
約することができる。
動車の平面図である。
る。
の断面展開図である。
の断面展開図である。
動側回転部材) 41,42 被駆動軸,被駆動スリーブ(被駆動側回転
部材) 45 中間スライダー(中間伝達部材) 46 摩擦コーン(カム抵抗力付与機構) 47 コイルばね(付勢機構) 54 カム機構 55 ドグクラッチ機構 62,63 ドグ歯 64 カム突起 65 カム用凹部
Claims (2)
- 【請求項1】 四輪駆動車の前輪駆動用又は後輪駆動用
の動力伝達経路に備えられる動力緩衝装置において、 エンジン側の駆動側回転部材と車輪側の被駆動側回転部
材の間に軸方向移動可能に配置された中間伝達部材と、 中間伝達部材と駆動側回転部材の間に設けられ、駆動側
回転部材の回転トルクにより中間伝達部材にスラスト力
を付与するカム機構と、 中間伝達部材と被駆動側回転部材の間に設けられ、中間
伝達部材の軸方向移動により断続するドグクラッチ機構
と、 中間伝達部材に回転方向の抵抗力を付与するカム抵抗力
付与機構と、 中間伝達部材をドグクラッチ機構の切断方向へ付勢する
付勢機構を備えたことを特徴とする四輪駆動車の動力緩
衝装置。 - 【請求項2】 カム抵抗力付与機構として、被駆動側回
転部材に軸方向移動可能かつ一体回転可能に設けられる
と共に中間伝達部材にテーパー嵌合する摩擦コーンを備
え、 上記付勢機構で摩擦コーンを軸方向に付勢することによ
り、テーパー嵌合部分に摩擦力を付与していることを特
徴とする請求項1記載の四輪駆動車の動力緩衝装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001127523A JP2002321540A (ja) | 2001-04-25 | 2001-04-25 | 四輪駆動車の動力緩衝装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001127523A JP2002321540A (ja) | 2001-04-25 | 2001-04-25 | 四輪駆動車の動力緩衝装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002321540A true JP2002321540A (ja) | 2002-11-05 |
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JP (1) | JP2002321540A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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