JP2002320531A

JP2002320531A - 足載せ体付きの椅子

Info

Publication number: JP2002320531A
Application number: JP2001127915A
Authority: JP
Inventors: Tomoji Kan; 智士管
Original assignee: Itoki Crebio Corp
Current assignee: Itoki Crebio Corp
Priority date: 2001-04-25
Filing date: 2001-04-25
Publication date: 2002-11-05

Abstract

(57)【要約】【課題】足載せ体を設けた回転式の椅子において、足載
せ体の高さを簡単に調節できるようにすると共に、支持
強度も向上させる。【手段】脚本体５の中央部に、外周に雄ねじを形成した
支持筒６が立設されており、これに、足載せ体４のボス
部11を螺合している。座体２を支持する脚柱７は支持筒
６の内部に嵌まっている。足載せ体４は、回転させるこ
とによって任意の高さに調節できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、座を脚柱で支持す
ると共に足載せ体を備えている椅子に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】脚柱に取り付けられた足載せ体は、一般
に、その外周を構成するリングと、脚柱に嵌まったボス
と、両者を連結する複数本のスポークとによって構成さ
れている。

【０００３】そして、実開平１−１１４８５７号公報に
は、床に埋設した脚柱に座体を取付けた椅子において、
足載せ体におけるボスの内部に非ループ状のブッシュを
嵌め入れ、ボスに水平方向からねじ込んだ止めねじによ
ってブッシュを脚柱に押圧することにより、足載せ体を
脚柱の任意の高さ位置に固定できるようにした技術が開
示されている。

【０００４】また、実公平６−２５１６２号公報には、
キャスター付き枝杆を備えた脚本体の中心部にガスシリ
ンダのような脚柱を立設し、この脚柱の状態に座体を取
付けたいわゆる回転椅子において、脚本体に、脚柱を倒
れ不能に保持する脚筒を装着し、この脚筒に足載せ体を
取付けることが記載されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、椅子の使用
者は、身長（足の長さ）に応じて足載せ体の高さを調節
したいと欲したり、作業内容に応じて足載せ体の高さを
調節したいと欲することが多い。

【０００６】特に、店舗やオフィスに設置されていて不
特定多数の人が使用する椅子の場合は、使用者は自分の
身長に合わせて足載せ体の高さを調節したいと望むこと
が多い。また、児童用椅子の場合は、児童の成長に合わ
せて足載せ体の高さを変更できることは重要なことであ
る。

【０００７】しかるに、実開平１−１１４８５７号公報
の構成では、レンチを使用して一々止めねじを緩めたり
締めたりしないと足載せ体の高さを調節できないため、
ユーザーの要望に的確に応えているとは言い難い。ま
た、止めねじと脚柱との摩擦によって荷重を受けるもの
であるため、使用しているうちに足載せ体がずり下がっ
てしまうことがある点も問題であった。

【０００８】他方、実公平６−２５１６２号公報では、
足載せ体は脚本体で支持しているので支持強度の点では
優れているが、ユーザーの要望に応じて高さを調節する
ことはできないという致命的な欠陥がある。

【０００９】本発明は、このような現状を改善すること
を目的とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明では、鉛
直状に延びる脚柱を備えた脚体と、この脚柱で支持され
た座体と、着座した人が足を載せ得る足載せ体とを備え
た椅子において、前記足載せ体を、ねじ機構により、前
記脚体に高さ調節自在に取り付けている。

【００１１】請求項２の発明では、請求項１において、
前記足載せ体は、その外周を構成するリングと、中央部
に配置されたボス部と、これらリングとボス部とを繋ぐ
連結部材とを備えている。

【００１２】他方、前記脚体は、脚柱と、この脚柱を囲
う状態で鉛直状に延びる支持筒とのうち少なくとも脚柱
を備えており、前記脚柱又は支持筒の外周には雄ねじが
形成されており、この雄ねじに前記足載せ体のボス部を
ねじ込んでいる。

【００１３】請求項３の発明では、請求項２において、
前記足載せ体のボス部は、連結体を介してリングに一体
に設けられた金属製の筒体と、この筒体に相対回転不能
に嵌め込まれた合成樹脂製のナットとから成っており、
前記ナット筒は複数に割られたパーツから成っている。

【００１４】

【発明の作用・効果】本発明では、足載せ体はねじ機構
によって高さ調節されるものであるため、足載せ体は、
当該足載せ体を回転させるなどのごく簡単な操作によっ
て任意の高さに調節することができる。しかも、大きな
荷重がかかってもずり下がることはなく、支持強度は格
段に高い。

【００１５】請求項３のように構成すると、足載せ体
は、ナットのみを合成樹脂製として他の部材は金属製と
することができるため、頑丈な構造にすることができ
る。また、ナットが合成樹脂製であるため、潤滑油がな
くても高さ調節に際して騒音が発生することはない。

【００１６】更に、ナットは複数のパーツに割られてい
るため、射出成形法による成形が容易であると共に筒体
への取り付けも簡単に行える利点がある。

【００１７】

【発明の実施形態】次に、本発明の実施形態を図面に基
づいて説明する。

【００１８】(1).第１実施形態（図１〜図６）図１〜図６では第１実施形態を示している。この実施形
態はいわゆる回転椅子に適用したものであり、図１は全
体の側面図、図２は図１のII−II平断面図である。

【００１９】椅子は、脚体１と座体２と背もたれ３と足
載せ体４とを備えている。脚体１は、平面視で放射状に
延びる枝杆５ａを備えた合成樹脂製の脚本体５と、脚本
体５の中央に立設した支持筒６と、支持筒６の内部に嵌
まった脚柱７とを備えており、支持筒６に足載せ体４が
高さ調節自在に装着されている。脚本体５の各枝杆５ａ
はキャスター８を設けている。

【００２０】脚体１の支持筒６は金属製であり、脚本体
５の中央部に嵌め込まれている（脚本体５と同じ合成樹
脂製として一体成形しても良いし、金属製の場合はイン
サート成形によって脚本体５に取り付けても良い）。

【００２１】脚柱７はガスシリンダを使用しており、座
体２に設けたレバー９を操作するとロックを解除して座
体２の高さを調節することができる。背もたれ３は座体
２に対して後傾可能に取付いている（もちろん、後傾不
能な構造でも良い）。

【００２２】足載せ体４は、その外周を構成する金属パ
イプ製のリング１０と、支持筒６に嵌まったボス部１１
と、これらを繋ぐ棒状の金属製連結部材１２とから成っ
ている。

【００２３】図３は分離図、図４は図３のIV−IV視図、
図５は要部断面図であり、これらの図に示すように、ボ
ス部１１は、金属製の筒体１１ａと、その内部に嵌め入
れた合成樹脂製のナット１４とで構成されており、ナッ
ト１４に形成した螺旋凸条５３が、支持筒６の外周に形
成されたねじ溝１６に螺合している。

【００２４】ナット１４は２つ割り方式になっている。
このため、密着・離反するだけの金型を使用して簡単に
成形できる（もちろん、回転式コア（モーターラック）
を使用した金型によって単一構造に成形することも可能
である）。

【００２５】ナット１４の下部には、筒体１３を支持す
るフランジ１４ａが形成されている。また、ナット１４
と筒体１１ａとの相対回転を阻止するストッパー手段の
一例として、ナット１４の下部に外向き突起１７を設け
る一方、筒体１１ａの下部には、前記突起１５が嵌まる
切欠き溝１８を形成している。このため、足載せ体４は
回転させるだけで任意の高さに調節をすることができ
る。

【００２６】図１及び図５に一点鎖線で示すように、脚
体１には、足載せ体４の回転を損なわない状態で蛇腹状
のカバー１９を設けても良い。また、図６に示すよう
に、ボス部１１に水平方向から止めねじ２０をねじ込ん
で、足載せ体４を支持筒６に固定できるようにしても良
い。

【００２７】(2).第２実施形態（図７）図７に示す第２実施形態では、床に埋設した脚柱７の上
端に座体２を回転自在又は回転不能に取り付けた椅子に
おいて、脚柱７に形成した雄ねじに、足載せ体４のボス
部１１を螺合している。

【００２８】(3).第３実施形態（図８〜図９）図８〜図９に示す第３実施形態では、足載せ体４の全体
を２つ割り方式にして、ボルト２２とナット２３とで固
定している。このように構成すると、足載せ体４の取り
付け・取り外しを簡単に行える利点がある。

【００２９】なお、ボス部１１には必ずしも別体のナッ
ト１４は必要でなく、筒体１３の内面に雌ねじを形成し
ても良い（足載せ体４を合成樹脂で一体成形する場合
は、雌ねじを一体成形すると構造が簡単になって好まし
い）。

【００３０】(4).第４実施形態（図10）図１０では第４実施形態を示している。（Ａ）は側断面
図、（Ｂ）は平面図である。

【００３１】この実施形態では、外周に雄ねじを形成し
た支持筒６（又は脚柱７）にナット１４をねじ込み、こ
のナット１４に足載せ体４の筒体１３を相対回転自在に
はめ込んでいる。足載せ体４はステップ板２４を備えて
おり、これを、金属板製の連結部材１２によって筒体１
３に連結している。

【００３２】この実施形態では、ナット１４のフランジ
部１４ａを掴んで回転させることにより、足載せ体４を
任意の高さに調節することができる。このため、高さ調
節に際して足載せ体３を回転させる必要はなく、その結
果、足載せ体４をコンパクト化することができる。

【００３３】また、ステップ板２４を前向きの状態と後
ろ向きの状態とに回動させることにより、着座した人が
足を載せ得る状態と、足を載せることができない状態と
に簡単に切り換えることも可能である。

【００３４】なお、筒体１３は、キー溝とキーとの係合
のようなガイド手段によって脚柱７に回転不能で上下動
自在に取り付けても良い。また、点線の矢印で示すよう
に、ステップ板２４を脚柱７に対して遠近移動調節でき
る状態で連結部材１２に取り付けることも可能である。

【００３５】(5).第５実施形態（図11）図１１に示す第５実施形態では、脚本体５を合成樹脂製
とした場合において、支持筒６を脚本体５に一体成形し
ている。

【００３６】(6).第６実施形態（図12）図１２に示す第６実施形態では、合成樹脂製からなる脚
本体５に形成された中心筒５ｂに金属製又は合成樹脂製
の支持ナット２５を回転不能に装着し、この支持ナット
２５に脚柱７をねじ込んでいる。

【００３７】脚柱７の上端に座体が相対回転不能に取り
付けられている。そして、脚柱７に足載せ体４のボス部
１１をねじ込んでいる。

【００３８】この実施形態では、座体２は回転させるこ
とによって高さを調節できる。また、脚柱７の回転を止
めた状態で足載せ体４を回転させると、当該足載せ体４
の高さを調節することができる。

【００３９】この実施形態では、座体の高さを調節する
ために脚柱７に雄ねじを形成したことを利用して足載せ
体４を高さ調節するものであるため、それだけ構造を簡
単化できる利点がある。

【００４０】(7).その他本発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。
例えば足載せ体は、例えば金属体で円板状に形成するな
ど、様々の形態に具体化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施形態に係る椅子の側面図である。

【図２】図１のII−II視平面図である。

【図３】要部の分離断面図である。

【図４】図３のIV−IV視平面図である。

【図５】要部の縦断面図である。

【図６】止めねじを設けた状態の平面図である。

【図７】第２実施形態の斜視図である。

【図８】第３実施形態の分離平面図である。

【図９】図８のIX−IX視図である。

【図10】第４実施形態を示す図である。

【図11】第５実施形態を示す図である。

【図12】第６実施形態を示す図である。

【符号の説明】

１脚体２座体３背もたれ４足載せ体５脚本体６支持筒７脚柱１０リング（ステップ部）１１ボス部１２連結部材１３ボス部を構成する筒体１４ボス部を構成するナット

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】鉛直状に延びる脚柱を備えた脚体と、この
脚柱で支持された座体と、着座した人が足を載せ得る足
載せ体とを備えており、前記足載せ体を、ねじ機構によ
り、前記脚体に高さ調節自在に取り付けている、足載せ
体付き椅子。
【請求項２】前記足載せ体は、その外周を構成するリン
グと、中央部に配置されたボス部と、これらリングとボ
ス部とを繋ぐ連結部材とを備えている一方、前記脚体は、脚柱と、この脚柱を囲う状態で鉛直状に延
びる支持筒とのうち少なくとも脚柱を備えており、前記
脚柱又は支持筒の外周には雄ねじが形成されており、こ
の雄ねじに前記足載せ体のボス部をねじ込んでいる、請
求項１に記載した足載せ体付き椅子。
【請求項３】前記足載せ体のボス部は、連結体を介して
リングに一体に設けられた金属製の筒体と、この筒体に
相対回転不能に嵌め込まれた合成樹脂製のナットとから
成っており、前記ナット筒は複数に割られたパーツから
成っている、請求項２に記載した足載せ体付き椅子。