JP2002320330A - 系統連系電力変換システムの制御装置 - Google Patents

系統連系電力変換システムの制御装置

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JP2002320330A JP2001119838A JP2001119838A JP2002320330A JP 2002320330 A JP2002320330 A JP 2002320330A JP 2001119838 A JP2001119838 A JP 2001119838A JP 2001119838 A JP2001119838 A JP 2001119838A JP 2002320330 A JP2002320330 A JP 2002320330A
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Takeshi Kitahata
剛 北畑
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克久 稲垣
Hitoshi Nirasawa
仁 韮沢
Shunichi Hirose
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電力系統異常が原因で起こる変圧器の偏磁を確
実に抑制すること。 【解決手段】電力貯蔵装置7を有し直流を交流/交流を
直流に変換する電力変換装置1を、変圧器2を介して電
源0を有する電力系統・負荷8に並列に接続し、電力系
統と連系する点に、電力系統から負荷8および電力変換
装置1を切り離し可能な系統連系スイッチ9を備え、常
時は、電力系統側から電力貯蔵装置7に電力を貯蔵/電
力貯蔵装置7から電力を放出を行ない、電力系統の異常
時には、系統連系スイッチ9を開放して電力変換装置1
から負荷8に給電する系統連系電力変換システムの制御
装置において、系統連系スイッチを投入して系統連系さ
れている場合に、電力系統の電源電圧と同期回転する回
転座標上の電流制御器の、電源電圧成分と一致する軸成
分/当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分の
みの出力の大きさを制限して、電力変換装置の出力電圧
を決定する手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換装置を変
圧器を介して電源を有する電力系統と連系して構成され
る系統連系電力変換システムの制御装置に係り、特に電
力系統事故等の異常が原因で起こる変圧器の偏磁を確実
に抑制して、システムの運転継続性を高めるようにした
系統連系電力変換システムの制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば太陽電池やNaS電池
等の直流電源を、電源を有する電力系統と連系する場合
には、電力変換装置により直流を交流に変換して接続す
る必要がある。
【0003】この場合、電力系統の電圧と上記直流電力
を出力する直流電源との電圧整合や、電力変換装置から
の直流分の流出を防止するために、電力変換装置を、そ
の出力段に変圧器を設けて電源を有する電力系統と連系
して、系統連系電力変換システムを構成していることが
多い。
【0004】電力変換装置は、任意の交流波形を出力す
ることができる反面、スイッチング誤差や電力系統の影
響によってその出力に直流成分が重畳し、連系用の変圧
器を偏磁させてしまうことがある。
【0005】そこで、最近では、このような変圧器の偏
磁を抑制制御する制御装置が提案されてきている。
【0006】図13は、この種の従来の系統連系電力変
換システムの制御装置の構成例を示すブロック図であ
る。
【0007】図13において、直流を交流または交流を
直流に変換する電力変換装置1は、連系用の変圧器2を
介して電源0を有する電力系統と連系して動作する。
【0008】変圧器2の偏磁を抑制制御する制御装置
は、電力変換装置1の出力電圧の直流成分を直流分検出
回路3により検出し、その直流成分の逆向きの直流成分
を偏磁抑制回路4により出力し、これを電力変換装置1
の制御回路5の出力に重畳させて、PWMパターン発生
回路6により電力変換装置1を制御するように構成され
ている。
【0009】なお、図13中、Lは電力系統の系統イン
ピーダンスを示している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の系統連系電力変換システムの制御装置にお
いては、次のような問題点がある。
【0011】すなわち、電力変換装置1の出力電圧の直
流成分の検出に際して、少なくとも1周期以上の出力電
圧の検出が必要となるため、偏磁抑制制御の効果を得る
ためには時間がかかる。
【0012】したがって、電力系統異常等が原因による
短時間で生じる偏磁現象を抑制することは難しい。
【0013】また、電力変換装置1の制御回路5の出力
端に直流成分を重畳することは、制御回路5から見る
と、その直流成分は外乱として認識される。
【0014】そして、制御回路5は、この外乱の影響を
無くすように働くため、偏磁抑制制御の効き目を弱くす
るように作用してしまうことがあり、偏磁抑制制御の効
果が損なわれてしまう。
【0015】本発明の目的は、電力系統事故等の異常が
原因で起こる変圧器の偏磁を確実に抑制して、システム
の運転継続性を高めることが可能な系統連系電力変換シ
ステムの制御装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、電力を貯蔵する二次電池等の電力貯蔵装置を有し
直流を交流または交流を直流に変換する電力変換装置
を、変圧器を介して電源を有する電力系統および負荷に
並列に接続し、電力系統と連系する点に、当該電力系統
から負荷および電力変換装置を切り離し可能な系統連系
スイッチを備え、常時は、電力系統側から電力貯蔵装置
に電力を貯蔵もしくは電力貯蔵装置から電力を放出また
は無効電力補償もしくは高調波補償あるいは電力不平衡
補償を行ない、電力系統の異常時には、系統連系スイッ
チを開放して電力変換装置から負荷に給電するようにし
た系統連系電力変換システムの制御装置において、請求
項1に対応する発明では、系統連系スイッチを投入して
系統連系されている場合に、電力系統の電源電圧と同期
回転する回転座標上の電流制御器における、電源電圧成
分と一致する軸成分または当該軸と直交する軸成分のい
ずれか一方の軸成分のみの出力の大きさを制限して、電
力変換装置の出力電圧を決定する手段を備えている。
【0017】従って、請求項1に対応する発明の系統連
系電力変換システムの制御装置においては、系統連系ス
イッチを投入して系統連系されている場合に、電力系統
の電源電圧と同期回転する回転座標上の電流制御器にお
ける、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸と直
交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力の大き
さを制限して、電力変換装置の出力電圧を決定すること
により、電力変換装置の出力電圧の電圧時間積の増加を
制限して、変圧器の偏磁を確実に抑制することができ、
システムの運転継続性を高めることができる。
【0018】また、請求項2に対応する発明では、系統
連系スイッチを投入して系統連系されている場合に、電
力系統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電流制御
器における、電源電圧成分と一致する軸成分または当該
軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの入力
の大きさを制限して、電力変換装置の出力電圧を決定す
る手段を備えている。
【0019】従って、請求項2に対応する発明の系統連
系電力変換システムの制御装置においては、系統連系ス
イッチを投入して系統連系されている場合に、電力系統
の電源電圧と同期回転する回転座標上の電流制御器にお
ける、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸と直
交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの入力の大き
さを制限して、電力変換装置の出力電圧を決定すること
により、電力変換装置の出力電圧の電圧時間積の増加を
制限して、変圧器の偏磁を確実に抑制することができ、
システムの運転継続性を高めることができる。
【0020】さらに、請求項3に対応する発明では、系
統連系スイッチを投入して系統連系されている場合に、
電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電流制
御器における、電源電圧成分と一致する軸成分または当
該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出
力の変化率の大きさを制限して、電力変換装置の出力電
圧を決定する手段を備えている。
【0021】従って、請求項3に対応する発明の系統連
系電力変換システムの制御装置においては、系統連系ス
イッチを投入して系統連系されている場合に、電力系統
の電源電圧と同期回転する回転座標上の電流制御器にお
ける、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸と直
交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力の変化
率の大きさを制限して、電力変換装置の出力電圧を決定
することにより、電力変換装置の出力電圧の電圧時間積
の急激な変化を制限して、変圧器の偏磁を確実に抑制す
ることができ、システムの運転継続性を高めることがで
きる。
【0022】さらにまた、請求項4に対応する発明で
は、系統連系スイッチを投入して系統連系されている場
合に、電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標上の
電流制御器における、電源電圧成分と一致する軸成分ま
たは当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分の
みの出力の変化率の大きさが設定値を超えたことを検知
すると、当該出力の変化率の大きさを制限して、電力変
換装置の出力電圧を決定する手段を備えている。
【0023】従って、請求項4に対応する発明の系統連
系電力変換システムの制御装置においては、系統連系ス
イッチを投入して系統連系されている場合に、電力系統
の電源電圧と同期回転する回転座標上の電流制御器にお
ける、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸と直
交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力の変化
率の大きさが設定値を超えたことを検知すると、当該出
力の変化率の大きさを制限して、電力変換装置の出力電
圧を決定することにより、電力変換装置の出力電圧の電
圧時間積の設定値を超える急激な変化を制限して、変圧
器の偏磁を確実に抑制することができ、システムの運転
継続性を高めることができる。
【0024】一方、請求項5に対応する発明では、系統
連系スイッチを開放して系統連系されていない場合に、
電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電圧制
御器における、電源電圧成分と一致する軸成分または当
該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出
力の大きさを制限して、電力変換装置の出力電圧を決定
する手段を備えている。
【0025】従って、請求項5に対応する発明の系統連
系電力変換システムの制御装置においては、系統連系ス
イッチを開放して系統連系されていない場合に、電力系
統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電圧制御器に
おける、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸と
直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力の大
きさを制限して、電力変換装置の出力電圧を決定するこ
とにより、電力変換装置の出力電圧の電圧時間積の増加
を制限して、変圧器の偏磁を確実に抑制することがで
き、システムの運転継続性を高めることができる。
【0026】また、請求項6に対応する発明では、系統
連系スイッチを開放して系統連系されていない場合に、
電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電圧制
御器における、電源電圧成分と一致する軸成分または当
該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの入
力の大きさを制限して、電力変換装置の出力電圧を決定
する手段を備えている。
【0027】従って、請求項6に対応する発明の系統連
系電力変換システムの制御装置においては、系統連系ス
イッチを開放して系統連系されていない場合に、電力系
統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電圧制御器に
おける、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸と
直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの入力の大
きさを制限して、電力変換装置の出力電圧を決定するこ
とにより、電力変換装置の出力電圧の電圧時間積の増加
を制限して、変圧器の偏磁を確実に抑制することがで
き、システムの運転継続性を高めることができる。
【0028】さらに、請求項7に対応する発明では、系
統連系スイッチを開放して系統連系されていない場合
に、電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電
圧制御器における、電源電圧成分と一致する軸成分また
は当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみ
の出力の変化率の大きさを制限して、電力変換装置の出
力電圧を決定する手段を備えている。
【0029】従って、請求項7に対応する発明の系統連
系電力変換システムの制御装置においては、系統連系ス
イッチを開放して系統連系されていない場合に、電力系
統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電圧制御器に
おける、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸と
直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力の変
化率の大きさを制限して、電力変換装置の出力電圧を決
定することにより、電力変換装置の出力電圧の電圧時間
積の急激な変化を制限して、変圧器の偏磁を確実に抑制
することができ、システムの運転継続性を高めることが
できる。
【0030】さらにまた、請求項8に対応する発明で
は、系統連系スイッチを開放して系統連系されていない
場合に、電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標上
の電圧制御器における、電源電圧成分と一致する軸成分
または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分
のみの出力の変化率の大きさが設定値を超えたことを検
知すると、当該出力の変化率の大きさを制限して、電力
変換装置の出力電圧を決定する手段を備えている。
【0031】従って、請求項8に対応する発明の系統連
系電力変換システムの制御装置においては、系統連系ス
イッチを開放して系統連系されていない場合に、電力系
統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電圧制御器に
おける、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸と
直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力の変
化率の大きさが設定値を超えたことを検知すると、当該
出力の変化率の大きさを制限して、電力変換装置の出力
電圧を決定することにより、電力変換装置の出力電圧の
電圧時間積の設定値を超える急激な変化を制限して、変
圧器の偏磁を確実に抑制することができ、システムの運
転継続性を高めることができる。
【0032】一方、請求項9に対応する発明では、系統
連系スイッチを投入して系統連系されている場合に、電
力系統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電源電圧
成分と一致する軸成分の減少分が設定値以上であること
を検知すると、電力系統の異常と判定して電力変換装置
の出力電流を制御する電流制御器への電流指令を零にす
る手段を備えて従って、請求項9に対応する発明の系統
連系電力変換システムの制御装置においては、系統連系
スイッチを投入して系統連系されている場合に、電力系
統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電源電圧成分
と一致する軸成分の減少分が設定値以上であることを検
知すると、電力系統の異常と判定して電力変換装置の出
力電流を制御する電流制御器への電流指令を零にするこ
とにより、電力系統異常時に無理な電流制御を続けるこ
とによって生じる変圧器の偏磁を確実に抑制することが
でき、システムの運転継続性を高めることができる。
【0033】また、請求項10に対応する発明では、系
統連系スイッチを投入して系統連系されている場合に、
電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電源電
圧成分と一致する軸と直交する軸成分の増加分が設定値
以上であることを検知すると、電力系統の異常と判定し
て電力変換装置の出力電流を制御する電流制御器への電
流指令を零にする手段を備えている。
【0034】従って、請求項10に対応する発明の系統
連系電力変換システムの制御装置においては、系統連系
スイッチを投入して系統連系されている場合に、電力系
統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電源電圧成分
と一致する軸と直交する軸成分の増加分が設定値以上で
あることを検知すると、電力系統の異常と判定して電力
変換装置の出力電流を制御する電流制御器への電流指令
を零にすることにより、電力系統異常時に無理な電流制
御を続けることによって生じる変圧器の偏磁を確実に抑
制することができ、システムの運転継続性を高めること
ができる。
【0035】さらに、請求項11に対応する発明では、
系統連系スイッチを投入して系統連系されている場合
に、電力系統の電源電圧の位相を検出し、当該検出位相
の変化率の大きさが制限値を超えたことを検知すると、
電力系統の異常と判定して電力変換装置の出力電流を制
御する電流制御器への電流指令を零にする手段を備えて
いる。
【0036】従って、請求項11に対応する発明の系統
連系電力変換システムの制御装置においては、系統連系
スイッチを投入して系統連系されている場合に、電力系
統の電源電圧の位相を検出し、当該検出位相の変化率の
大きさが制限値を超えたことを検知すると、電力系統の
異常と判定して電力変換装置の出力電流を制御する電流
制御器への電流指令を零にすることにより、電力系統異
常時に無理な電流制御を続けることによって生じる変圧
器の偏磁を確実に抑制することができ、システムの運転
継続性を高めることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明では、系統連系スイッチを
投入して系統連系されている場合に、電力系統の電源電
圧と同期回転する回転座標上の電流制御器における、電
源電圧成分と一致する軸成分または当該軸と直交する軸
成分のいずれか一方の軸成分のみの出力または入力の大
きさを制限するか、あるいは当該出力の変化率の大きさ
を制限するか、もしくは当該出力の変化率の大きさが設
定値を超えた時に当該出力の変化率の大きさを制限し
て、電力変換装置の出力電圧を決定するか、または、系
統連系スイッチを開放して系統連系されていない場合
に、電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電
圧制御器における、電源電圧成分と一致する軸成分また
は当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみ
の出力または入力の大きさを制限するか、あるいは当該
出力の変化率の大きさを制限するか、もしくは当該出力
の変化率の大きさが設定値を超えた時に当該出力の変化
率の大きさを制限して、電力変換装置の出力電圧を決定
するか、もしくは、系統連系スイッチを投入して系統連
系されている場合に、システムの所定の電気量に基づい
て、電力系統の異常を検知した場合に、電力変換装置の
出力電流を制御する電流制御器への電流指令を零にする
ようにすることにより、電力系統異常を迅速に検出し
て、電力系統異常時に無理な電流制御を継続することに
よって電力変換装置が出力する電圧時間積の増加を抑制
して、変圧器の偏磁を確実に抑制するものである。
【0038】以下、上記のような考え方に基づく本発明
の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明す
る。
【0039】(第1の実施の形態)図1は、本実施の形
態による系統連系電力変換システムの制御装置の構成例
を示すブロック図であり、図13と同一要素には同一符
号を付して示している。
【0040】図1において、電力を貯蔵する二次電池等
の電力貯蔵装置7を有し、直流を交流または交流を直流
に変換する電力変換装置1は、連系用の変圧器2を介し
て、電源0を有する電力系統および負荷8に並列に接続
している。
【0041】また、電力系統と連系する点に、この電力
系統から負荷8および電力変換装置1を切り離し可能な
系統連系スイッチ9を設けている。
【0042】そして、常時は、電力系統側から電力貯蔵
装置7に電力を貯蔵もしくは電力貯蔵装置7から電力を
放出または無効電力補償もしくは高調波補償あるいは電
力不平衡補償を行ない、電力系統の異常時には、系統連
系スイッチ9を開放して電力変換装置1から負荷8に給
電するようにしている。
【0043】一方、制御装置は、位相検出回路10と、
静止→回転変換回路11と、電流指令発生回路12と、
制御器13と、制限回路14と、回転→静止変換回路1
5と、PWMパターン発生回路6とから構成している。
【0044】位相検出回路10は、電力系統の電源電圧
の位相を検出する。
【0045】静止→回転変換回路11は、電力変換装置
1の出力する電流を、位相検出回路10からの出力を用
いて、電力系統の電源電圧と同期回転するd−q回転座
標上の電源電圧成分と一致する軸成分の電流、および当
該電源電圧成分と一致する軸と直交する軸成分の電流に
変換する。
【0046】電流指令発生回路12は、d−q回転座標
上の電流指令を発生する。
【0047】制御器13は、静止→回転変換回路11か
らの出力と電流指令発生回路12からの出力との差分を
零とするような出力を発生する。
【0048】制限回路14は、制御器13からの一方の
軸のみの出力、すなわち電源電圧成分と一致する軸成分
または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分
のみ(本例では、電源電圧成分と一致する軸と直交する
軸成分)の出力の大きさを制限して、d−q回転座標上
の変調波を得る。
【0049】回転→静止変換回路15は、制御器13か
らの他方の軸の出力(本例では、電源電圧成分と一致す
る軸成分)の出力と、制限回路14からの出力とを入力
し、位相検出回路10からの出力を用いて、静止座標上
の電圧指令に変換する。
【0050】PWMパターン発生回路6は、回転→静止
変換回路15からの出力に基づいて、電力変換装置1の
自己消弧型素子のオンオフを制御するゲートパルス信号
を発生する。
【0051】なお、図1中、Lは電力系統の系統インピ
ーダンスを示している。
【0052】次に、以上のように構成した本実施の形態
による系統連系電力変換システムの制御装置の作用につ
いて説明する。
【0053】図1において、電力変換装置1は、系統連
系スイッチ9を投入して、変圧器2を介して電力系統と
連系している。
【0054】この系統連系スイッチ9を投入して系統連
系されている定常時は、電力貯蔵装置7に充電や電力貯
蔵装置7から放電するため、制御電流源として動作す
る。
【0055】電力変換装置1の出力する電流は、電源電
圧の位相を検出する位相検出回路10からの出力を用
い、静止→回転変換回路11で電源電圧と同期回転する
d−q回転座標上の電流へと変換される。
【0056】ここでは、d−q回転座標上の電源電圧の
向きはq軸と一致するようにとっている。
【0057】
【数1】
【0058】この変換により得られた値は、d−q回転
座標上の電流指令発生回路12からの出力との差分を求
め、制御器13にてこの差分を零にするように出力を調
整する。
【0059】なお、制御器13としては、例えば比例制
御器や比例積分制御器、さらに必要に応じて、非干渉制
御器が用いられる。
【0060】そして、制限回路14にて、制御器13か
らの一方の軸のみの出力、すなわちここではd軸の出力
に制限を与えてその出力の大きさを制限し、d−q回転
座標上の変調波を得る。
【0061】制御器13からの他方の軸の出力、すなわ
ちここではq軸の出力と、制限回路14からの出力は、
位相検出回路10からの出力を用いて、回転→静止変換
回路15にて静止座標上の電圧指令へと変換する。
【0062】
【数2】
【0063】この回転→静止変換回路15からの出力に
より、PWMパターン発生回路6にて電力変換装置1の
自己消弧型素子のオンオフを制御するゲートパルス信号
を発生する。
【0064】このようにして電力変換装置1の出力電圧
を決定し、d軸の変調波の急激な変化を抑制することに
よって、電力変換装置1が出力する電圧時間積が増加す
ることを抑制することができる。
【0065】なお、本実施の形態では、制御器13から
の一方の軸、すなわちd軸の出力に制限を与えてその出
力の大きさを制限する場合について説明しているが、こ
れに限らず、制御器13からの他方の軸のみの出力、す
なわちq軸の出力に制限を与えてその出力の大きさを制
限するようにしてもよく、この場合には、q軸の変調波
の急激な変化を抑制することによって、電力変換装置1
が出力する電圧時間積が増加することを抑制することが
できる。
【0066】上述したように、本実施の形態による系統
連系電力変換システムの制御装置では、系統連系スイッ
チ9を投入して系統連系されている場合に、電力系統の
電源電圧と同期回転するd−q回転座標上の電流制御器
における、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸
と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力の
大きさを制限して、電力変換装置1の出力電圧を決定す
るようにしているので、電力変換装置1の出力電圧の電
圧時間積の増加を制限して、変圧器2の偏磁を確実に抑
制することができ、システムの運転継続性を高めること
が可能となる。
【0067】(第2の実施の形態)図2は、本実施の形
態による系統連系電力変換システムの制御装置の構成例
を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号
を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0068】すなわち、本実施の形態による系統連系電
力変換システムの制御装置は、図2に示すように、前記
図1における制限回路14を、制御器13の入力段に設
けた構成としている。
【0069】制限回路14は、制御器13への一方の軸
のみの入力、すなわち電源電圧成分と一致する軸成分ま
たは当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分の
み(本例では、電源電圧成分と一致する軸と直交する軸
成分)の入力の大きさを制限して、d−q回転座標上の
変調波を得る。
【0070】回転→静止変換回路15は、制御器13か
らの一方の軸の出力と、他方の軸の出力とを入力し、位
相検出回路10からの出力を用いて、静止座標上の電圧
指令に変換する。
【0071】次に、以上のように構成した本実施の形態
による系統連系電力変換システムの制御装置の作用につ
いて説明する。
【0072】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0073】図2において、静止→回転変換回路11で
の変換により得られた値は、d−q回転座標上の電流指
令発生回路12からの出力との差分を求め、制御器13
にてこの差分を零にするように出力を調整する。
【0074】ここで、制限回路14にて、制御器13へ
の一方の軸のみの入力、すなわちここではd軸の入力に
制限を与えてその入力の大きさを制限し、d−q回転座
標上の変調波を得る。
【0075】制御器13からの一方の軸の出力、すなわ
ちここではd軸の出力と、他方の軸の出力、すなわちこ
こではq軸の出力は、位相検出回路10からの出力を用
いて、回転→静止変換回路15にて静止座標上の電圧指
令へと変換する。
【0076】この回転→静止変換回路15からの出力に
より、PWMパターン発生回路6にて電力変換装置1の
自己消弧型素子のオンオフを制御するゲートパルス信号
を発生する。
【0077】このようにして電力変換装置1の出力電圧
を決定し、d軸の変調波の急激な変化を抑制することに
よって、電力変換装置1が出力する電圧時間積が増加す
ることを抑制することができる。
【0078】なお、本実施の形態では、制御器13への
一方の軸、すなわちd軸の入力に制限を与えてその入力
の大きさを制限する場合について説明しているが、これ
に限らず、制御器13への他方の軸のみの入力、すなわ
ちq軸の入力に制限を与えてその入力の大きさを制限す
るようにしてもよく、この場合には、q軸の変調波の急
激な変化を抑制することによって、電力変換装置1が出
力する電圧時間積が増加することを抑制することができ
る。
【0079】上述したように、本実施の形態による系統
連系電力変換システムの制御装置では、系統連系スイッ
チ9を投入して系統連系されている場合に、電力系統の
電源電圧と同期回転するd−q回転座標上の電流制御器
における、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸
と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの入力の
大きさを制限して、電力変換装置1の出力電圧を決定す
るようにしているので、電力変換装置1の出力電圧の電
圧時間積の増加を制限して、変圧器2の偏磁を確実に抑
制することができ、システムの運転継続性を高めること
が可能となる。
【0080】(第3の実施の形態)図3は、本実施の形
態による系統連系電力変換システムの制御装置の構成例
を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号
を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0081】すなわち、本実施の形態による系統連系電
力変換システムの制御装置は、図3に示すように、前記
図1における制限回路14を省略し、これに代えて、変
化率制限回路16を備えた構成としている。
【0082】変化率制限回路16は、制御器13からの
一方の軸のみの出力、すなわち電源電圧成分と一致する
軸成分または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の
軸成分のみ(本例では、電源電圧成分と一致する軸と直
交する軸成分)の出力の変化率の大きさを制限して、d
−q回転座標上の変調波を得る。
【0083】次に、以上のように構成した本実施の形態
による系統連系電力変換システムの制御装置の作用につ
いて説明する。
【0084】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0085】図3において、静止→回転変換回路11で
の変換により得られた値は、d−q回転座標上の電流指
令発生回路12からの出力との差分を求め、制御器13
にてこの差分を零にするように出力を調整する。
【0086】そして、変化率制限回路16にて、制御器
13からの一方の軸のみの出力、すなわちここではd軸
の出力の変化率の大きさに制限を与えてその出力の変化
率の大きさを制限し、d−q回転座標上の変調波を得
る。
【0087】制御器13からの他方の軸の出力、すなわ
ちここではq軸の出力と、変化率制限回路16からの出
力は、位相検出回路10からの出力を用いて、回転→静
止変換回路15にて静止座標上の電圧指令へと変換す
る。
【0088】この回転→静止変換回路15からの出力に
より、PWMパターン発生回路6にて電力変換装置1の
自己消弧型素子のオンオフを制御するゲートパルス信号
を発生する。
【0089】このようにして電力変換装置1の出力電圧
を決定し、d軸の変調波の急激な変化を抑制することに
よって、電力変換装置1が出力する電圧時間積が増加す
ることを抑制することができる。
【0090】なお、本実施の形態では、制御器13から
の一方の軸、すなわちd軸の出力の変化率に制限を与え
てその出力の変化率の大きさを制限する場合について説
明しているが、これに限らず、制御器13からの他方の
軸のみの出力、すなわちq軸の出力の変化率に制限を与
えてその出力の変化率の大きさを制限するようにしても
よく、この場合には、q軸の変調波の急激な変化を抑制
することによって、電力変換装置1が出力する電圧時間
積が増加することを抑制することができる。
【0091】上述したように、本実施の形態による系統
連系電力変換システムの制御装置では、系統連系スイッ
チ9を投入して系統連系されている場合に、電力系統の
電源電圧と同期回転するd−q回転座標上の電流制御器
における、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸
と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力の
変化率の大きさを制限して、電力変換装置1の出力電圧
を決定するようにしているので、電力変換装置1の出力
電圧の電圧時間積の増加を制限して、変圧器2の偏磁を
確実に抑制することができ、システムの運転継続性を高
めることが可能となる。
【0092】(第4の実施の形態)図4は、本実施の形
態による系統連系電力変換システムの制御装置の構成例
を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号
を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0093】すなわち、本実施の形態による系統連系電
力変換システムの制御装置は、図4に示すように、前記
図1における制限回路14を省略し、これに代えて、許
容値付変化率制限回路17を備えた構成としている。
【0094】許容値付変化率制限回路17は、制御器1
3からの一方の軸のみの出力、すなわち電源電圧成分と
一致する軸成分または当該軸と直交する軸成分のいずれ
か一方の軸成分のみ(本例では、電源電圧成分と一致す
る軸と直交する軸成分)の出力の変化率の大きさがg)
許容値を超えたことを検知すると、当該出力の変化率の
大きさを制限して、d−q回転座標上の変調波を得る。
【0095】次に、以上のように構成した本実施の形態
による系統連系電力変換システムの制御装置の作用につ
いて説明する。
【0096】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0097】図4において、静止→回転変換回路11で
の変換により得られた値は、d−q回転座標上の電流指
令発生回路12からの出力との差分を求め、制御器13
にてこの差分を零にするように出力を調整する。
【0098】そして、許容値付変化率制限回路17に
て、制御器13からの一方の軸のみの出力、すなわちこ
こではd軸の出力の変化率の大きさが、許容値以内の時
にはその入力をそのまま出力するが、許容値を超えた時
には、d軸の出力の変化率の大きさに制限を与えてその
出力の変化率の大きさを制限し、d−q回転座標上の変
調波を得る。
【0099】制御器13からの他方の軸の出力、すなわ
ちここではq軸の出力と、許容値付変化率制限回路17
からの出力は、位相検出回路10からの出力を用いて、
回転→静止変換回路15にて静止座標上の電圧指令へと
変換する。
【0100】この回転→静止変換回路15からの出力に
より、PWMパターン発生回路6にて電力変換装置1の
自己消弧型素子のオンオフを制御するゲートパルス信号
を発生する。
【0101】このようにして電力変換装置1の出力電圧
を決定し、d軸の変調波の急激な変化を抑制することに
よって、電力変換装置1が出力する電圧時間積が増加す
ることを抑制することができる。
【0102】なお、本実施の形態では、制御器13から
の一方の軸、すなわちd軸の出力の変化率の大きさが許
容値を超えたことを検知すると、当該出力の変化率の大
きさに制限を与えてその出力の変化率の大きさを制限す
る場合について説明しているが、これに限らず、制御器
13からの他方の軸のみの出力、すなわちq軸の出力の
変化率の大きさが許容値を超えたことを検知すると、当
該出力の変化率の大きさに制限を与えてその出力の変化
率の大きさを制限するようにしてもよく、この場合に
は、q軸の変調波の急激な変化を抑制することによっ
て、電力変換装置1が出力する電圧時間積が増加するこ
とを抑制することができる。
【0103】上述したように、本実施の形態による系統
連系電力変換システムの制御装置では、系統連系スイッ
チ9を投入して系統連系されている場合に、電力系統の
電源電圧と同期回転するd−q回転座標上の電流制御器
における、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸
と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力の
変化率の大きさが許容値を超えたことを検知すると、当
該出力の変化率の大きさを制限して、電力変換装置1の
出力電圧を決定するようにしているので、電力変換装置
1の出力電圧の電圧時間積の増加を制限して、変圧器2
の偏磁を確実に抑制することができ、システムの運転継
続性を高めることが可能となる。
【0104】(第5の実施の形態)図5は、本実施の形
態による系統連系電力変換システムの制御装置の構成例
を示すブロック図であり、図1と同一要素には同一符号
を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0105】図5において、制御装置は、位相検出回路
10と、静止→回転変換回路11と、電圧指令発生回路
18と、制御器13と、制限回路14と、回転→静止変
換回路15と、PWMパターン発生回路6とから構成し
ている。
【0106】位相検出回路10は、電力系統の電源電圧
の位相を検出する。
【0107】静止→回転変換回路11は、電力変換装置
1の出力する電圧を、位相検出回路10からの出力を用
いて、電力系統の電源電圧と同期回転するd−q回転座
標上の電源電圧成分と一致する軸成分の電圧、および当
該電源電圧成分と一致する軸と直交する軸成分の電圧に
変換する。
【0108】電圧指令発生回路18は、d−q回転座標
上の電圧指令を発生する。
【0109】制御器13は、静止→回転変換回路11か
らの出力と電圧指令発生回路18からの出力との差分を
零とするような出力を発生する。
【0110】制限回路14は、制御器13からの一方の
軸のみの出力、すなわち電源電圧成分と一致する軸成分
または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分
のみ(本例では、電源電圧成分と一致する軸と直交する
軸成分)の出力の大きさを制限して、d−q回転座標上
の変調波を得る。
【0111】回転→静止変換回路15は、制御器13か
らの他方の軸の出力(本例では、電源電圧成分と一致す
る軸成分)の出力と、制限回路14からの出力とを入力
し、位相検出回路10からの出力を用いて、静止座標上
の電圧指令に変換する。
【0112】PWMパターン発生回路6は、回転→静止
変換回路15からの出力に基づいて、電力変換装置1の
自己消弧型素子のオンオフを制御するゲートパルス信号
を発生する。
【0113】次に、以上のように構成した本実施の形態
による系統連系電力変換システムの制御装置の作用につ
いて説明する。
【0114】図5において、電力変換装置1は、系統連
系スイッチ9を投入して、変圧器2を介して電力系統と
連系している。
【0115】この系統連系スイッチ9を投入して系統連
系されている定常時は、電力貯蔵装置7に充電や電力貯
蔵装置7から放電するため、制御電圧源として動作す
る。
【0116】電力変換装置1の出力する電圧は、電源電
圧の位相を検出する位相検出回路10からの出力を用
い、静止→回転変換回路11で電源電圧と同期回転する
d−q回転座標上の電圧へと変換される。
【0117】ここでは、d−q回転座標上の電源電圧の
向きはq軸と一致するようにとっている。
【0118】この変換により得られた値は、d−q回転
座標上の電圧指令発生回路18からの出力との差分を求
め、制御器13にてこの差分を零にするように出力を調
整する。
【0119】なお、制御器13としては、例えば比例制
御器や比例積分制御器、さらに必要に応じて、非干渉制
御器が用いられる。
【0120】そして、制限回路14にて、制御器13か
らの一方の軸のみの出力、すなわちここではd軸の出力
に制限を与えてその出力の大きさを制限し、d−q回転
座標上の変調波を得る。
【0121】制御器13からの他方の軸の出力、すなわ
ちここではq軸の出力と、制限回路14からの出力は、
位相検出回路10からの出力を用いて、回転→静止変換
回路15にて静止座標上の電圧指令へと変換する。
【0122】この回転→静止変換回路15からの出力に
より、PWMパターン発生回路6にて電力変換装置1の
自己消弧型素子のオンオフを制御するゲートパルス信号
を発生する。
【0123】このようにして電力変換装置1の出力電圧
を決定し、d軸の変調波の急激な変化を抑制することに
よって、電力変換装置1が出力する電圧時間積が増加す
ることを抑制することができる。
【0124】なお、本実施の形態では、制御器13から
の一方の軸、すなわちd軸の出力に制限を与えてその出
力の大きさを制限する場合について説明しているが、こ
れに限らず、制御器13からの他方の軸のみの出力、す
なわちq軸の出力に制限を与えてその出力の大きさを制
限するようにしてもよく、この場合には、q軸の変調波
の急激な変化を抑制することによって、電力変換装置1
が出力する電圧時間積が増加することを抑制することが
できる。
【0125】上述したように、本実施の形態による系統
連系電力変換システムの制御装置では、系統連系スイッ
チ9を投入して系統連系されている場合に、電力系統の
電源電圧と同期回転するd−q回転座標上電圧制御器に
おける、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸と
直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力の大
きさを制限して、電力変換装置1の出力電圧を決定する
ようにしているので、電力変換装置1の出力電圧の電圧
時間積の増加を制限して、変圧器2の偏磁を確実に抑制
することができ、システムの運転継続性を高めることが
可能となる。
【0126】(第6の実施の形態)図6は、本実施の形
態による系統連系電力変換システムの制御装置の構成例
を示すブロック図であり、図5と同一部分には同一符号
を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0127】すなわち、本実施の形態による系統連系電
力変換システムの制御装置は、図6に示すように、前記
図5における制限回路14を、制御器13の入力段に設
けた構成としている。
【0128】制限回路14は、制御器13への一方の軸
のみの入力、すなわち電源電圧成分と一致する軸成分ま
たは当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分の
み(本例では、電源電圧成分と一致する軸と直交する軸
成分)の入力の大きさを制限して、d−q回転座標上の
変調波を得る。
【0129】回転→静止変換回路15は、制御器13か
らの一方の軸の出力と、他方の軸の出力とを入力し、位
相検出回路10からの出力を用いて、静止座標上の電圧
指令に変換する。
【0130】次に、以上のように構成した本実施の形態
による系統連系電力変換システムの制御装置の作用につ
いて説明する。
【0131】なお、図5と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0132】図6において、静止→回転変換回路11で
の変換により得られた値は、d−q回転座標上の電圧指
令発生回路18からの出力との差分を求め、制御器13
にてこの差分を零にするように出力を調整する。
【0133】ここで、制限回路14にて、制御器13へ
の一方の軸のみの入力、すなわちここではd軸の入力に
制限を与えてその入力の大きさを制限し、d−q回転座
標上の変調波を得る。
【0134】制御器13からの一方の軸の出力、すなわ
ちここではd軸の出力と、他方の軸の出力、すなわちこ
こではq軸の出力は、位相検出回路10からの出力を用
いて、回転→静止変換回路15にて静止座標上の電圧指
令へと変換する。
【0135】この回転→静止変換回路15からの出力に
より、PWMパターン発生回路6にて電力変換装置1の
自己消弧型素子のオンオフを制御するゲートパルス信号
を発生する。
【0136】このようにして電力変換装置1の出力電圧
を決定し、d軸の変調波の急激な変化を抑制することに
よって、電力変換装置1が出力する電圧時間積が増加す
ることを抑制することができる。
【0137】なお、本実施の形態では、制御器13への
一方の軸、すなわちd軸の入力に制限を与えてその入力
の大きさを制限する場合について説明しているが、これ
に限らず、制御器13への他方の軸のみの入力、すなわ
ちq軸の入力に制限を与えてその入力の大きさを制限す
るようにしてもよく、この場合には、q軸の変調波の急
激な変化を抑制することによって、電力変換装置1が出
力する電圧時間積が増加することを抑制することができ
る。
【0138】上述したように、本実施の形態による系統
連系電力変換システムの制御装置では、系統連系スイッ
チ9を投入して系統連系されている場合に、電力系統の
電源電圧と同期回転するd−q回転座標上の電圧制御器
における、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸
と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの入力の
大きさを制限して、電力変換装置1の出力電圧を決定す
るようにしているので、電力変換装置1の出力電圧の電
圧時間積の増加を制限して、変圧器2の偏磁を確実に抑
制することができ、システムの運転継続性を高めること
が可能となる。
【0139】(第7の実施の形態)図7は、本実施の形
態による系統連系電力変換システムの制御装置の構成例
を示すブロック図であり、図5と同一部分には同一符号
を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0140】すなわち、本実施の形態による系統連系電
力変換システムの制御装置は、図7に示すように、前記
図5における制限回路14を省略し、これに代えて、変
化率制限回路16を備えた構成としている。
【0141】変化率制限回路16は、制御器13からの
一方の軸のみの出力、すなわち電源電圧成分と一致する
軸成分または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の
軸成分のみ(本例では、電源電圧成分と一致する軸と直
交する軸成分)の出力の変化率の大きさを制限して、d
−q回転座標上の変調波を得る。
【0142】次に、以上のように構成した本実施の形態
による系統連系電力変換システムの制御装置の作用につ
いて説明する。
【0143】なお、図5と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0144】図7において、静止→回転変換回路11で
の変換により得られた値は、d−q回転座標上の電圧指
令発生回路18からの出力との差分を求め、制御器13
にてこの差分を零にするように出力を調整する。
【0145】そして、変化率制限回路16にて、制御器
13からの一方の軸のみの出力、すなわちここではd軸
の出力の変化率の大きさに制限を与えてその出力の変化
率の大きさを制限し、d−q回転座標上の変調波を得
る。
【0146】制御器13からの他方の軸の出力、すなわ
ちここではq軸の出力と、変化率制限回路16からの出
力は、位相検出回路10からの出力を用いて、回転→静
止変換回路15にて静止座標上の電圧指令へと変換す
る。
【0147】この回転→静止変換回路15からの出力に
より、PWMパターン発生回路6にて電力変換装置1の
自己消弧型素子のオンオフを制御するゲートパルス信号
を発生する。
【0148】このようにして電力変換装置1の出力電圧
を決定し、d軸の変調波の急激な変化を抑制することに
よって、電力変換装置1が出力する電圧時間積が増加す
ることを抑制することができる。
【0149】なお、本実施の形態では、制御器13から
の一方の軸、すなわちd軸の出力の変化率に制限を与え
てその出力の変化率の大きさを制限する場合について説
明しているが、これに限らず、制御器13からの他方の
軸のみの出力、すなわちq軸の出力の変化率に制限を与
えてその出力の変化率の大きさを制限するようにしても
よく、この場合には、q軸の変調波の急激な変化を抑制
することによって、電力変換装置1が出力する電圧時間
積が増加することを抑制することができる。
【0150】上述したように、本実施の形態による系統
連系電力変換システムの制御装置では、系統連系スイッ
チ9を投入して系統連系されている場合に、電力系統の
電源電圧と同期回転するd−q回転座標上の電圧制御器
における、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸
と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力の
変化率の大きさを制限して、電力変換装置1の出力電圧
を決定するようにしているので、電力変換装置1の出力
電圧の電圧時間積の増加を制限して、変圧器2の偏磁を
確実に抑制することができ、システムの運転継続性を高
めることが可能となる。
【0151】(第8の実施の形態)図8は、本実施の形
態による系統連系電力変換システムの制御装置の構成例
を示すブロック図であり、図5と同一部分には同一符号
を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0152】すなわち、本実施の形態による系統連系電
力変換システムの制御装置は、図8に示すように、前記
図5における制限回路14を省略し、これに代えて、許
容値付変化率制限回路17を備えた構成としている。
【0153】許容値付変化率制限回路17は、制御器1
3からの一方の軸のみの出力、すなわち電源電圧成分と
一致する軸成分または当該軸と直交する軸成分のいずれ
か一方の軸成分のみ(本例では、電源電圧成分と一致す
る軸と直交する軸成分)の出力の変化率の大きさが許容
値を超えたことを検知すると、当該出力の変化率の大き
さを制限して、d−q回転座標上の変調波を得る。
【0154】次に、以上のように構成した本実施の形態
による系統連系電力変換システムの制御装置の作用につ
いて説明する。
【0155】なお、図5と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0156】図8において、静止→回転変換回路11で
の変換により得られた値は、d−q回転座標上の電圧指
令発生回路18からの出力との差分を求め、制御器13
にてこの差分を零にするように出力を調整する。
【0157】そして、許容値付変化率制限回路17に
て、制御器13からの一方の軸のみの出力、すなわちこ
こではd軸の出力の変化率の大きさが、許容値以内の時
にはその入力をそのまま出力するが、許容値を超えた時
には、d軸の出力の変化率の大きさに制限を与えてその
出力の変化率の大きさを制限し、d−q回転座標上の変
調波を得る。
【0158】制御器13からの他方の軸の出力、すなわ
ちここではq軸の出力と、許容値付変化率制限回路17
からの出力は、位相検出回路10からの出力を用いて、
回転→静止変換回路15にて静止座標上の電圧指令へと
変換する。
【0159】この回転→静止変換回路15からの出力に
より、PWMパターン発生回路6にて電力変換装置1の
自己消弧型素子のオンオフを制御するゲートパルス信号
を発生する。
【0160】このようにして電力変換装置1の出力電圧
を決定し、d軸の変調波の急激な変化を抑制することに
よって、電力変換装置1が出力する電圧時間積が増加す
ることを抑制することができる。
【0161】なお、本実施の形態では、制御器13から
の一方の軸、すなわちd軸の出力の変化率の大きさが許
容値を超えたことを検知すると、当該出力の変化率の大
きさに制限を与えてその出力の変化率の大きさを制限す
る場合について説明しているが、これに限らず、制御器
13からの他方の軸のみの出力、すなわちq軸の出力の
変化率の大きさが許容値を超えたことを検知すると、当
該出力の変化率の大きさに制限を与えてその出力の変化
率の大きさを制限するようにしてもよく、この場合に
は、q軸の変調波の急激な変化を抑制することによっ
て、電力変換装置1が出力する電圧時間積が増加するこ
とを抑制することができる。
【0162】上述したように、本実施の形態による系統
連系電力変換システムの制御装置では、系統連系スイッ
チ9を投入して系統連系されている場合に、電力系統の
電源電圧と同期回転するd−q回転座標上の電圧制御器
における、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸
と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力の
変化率の大きさが許容値を超えたことを検知すると、当
該出力の変化率の大きさを制限して、電力変換装置1の
出力電圧を決定するようにしているので、電力変換装置
1の出力電圧の電圧時間積の増加を制限して、変圧器2
の偏磁を確実に抑制することができ、システムの運転継
続性を高めることが可能となる。
【0163】(第9の実施の形態)図9は、本実施の形
態による系統連系電力変換システムの制御装置の構成例
を示すブロック図であり、図1と同一要素には同一符号
を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0164】図9において、制御装置は、位相検出回路
10と、静止→回転変換回路11と、電圧減少分検出回
路19と、電流指令零化回路20と、電流指令発生回路
12とから構成している。
【0165】位相検出回路10は、電力系統の電源電圧
の位相を検出する。
【0166】静止→回転変換回路11は、電力系統の電
源電圧を、位相検出回路10からの出力を用いて、電力
系統の電源電圧と同期回転するd−q回転座標上の電源
電圧成分と一致する軸成分の電圧、および当該電源電圧
成分と一致する軸と直交する軸成分の電圧に変換する。
【0167】電圧減少分検出回路19は、静止→回転変
換回路11からの出力のうち、電源電圧成分と一致する
軸成分の電圧を入力とし、その電圧の減少分が設定値以
上であることを検知する。
【0168】電流指令零化回路20は、電圧減少分検出
回路19からの出力を入力とし、電圧の減少分が設定値
以上であることが検知されると、電力系統の異常と判定
して電流指令発生回路12から発生する電流指令を零に
する。
【0169】次に、以上のように構成した本実施の形態
による系統連系電力変換システムの制御装置の作用につ
いて説明する。
【0170】図9において、電力変換装置1は、系統連
系スイッチ9を投入して、変圧器2を介して電力系統と
連系している。
【0171】この系統連系スイッチ9を投入して系統連
系されている定常時は、電力貯蔵装置7に充電や電力貯
蔵装置7から放電するため、制御電流源として動作す
る。
【0172】電力系統に何らかの異常が発生した場合に
は、系統連系スイツチ9を開放して、電力変換装置1か
ら負荷8に給電する。
【0173】電力系統の電源電圧は、電源電圧の位相を
検出する位相検出回路10からの出力を用い、静止→回
転変換回路11で電源電圧と同期回転するd−q回転座
標上の電圧へと変換される。
【0174】ここでは、d−q回転座標上の電源電圧の
向きは、q軸と一致するようにとっている。
【0175】よって、電力系統が正常な時には、q軸成
分のみ値があり、d軸成分は検出されない。
【0176】一方、電力系統に何らかの異常が発生した
場合には、q軸電圧成分Vqが急激に減少する。
【0177】この減少を電圧減少分検出回路19にて検
出し、この電圧減少値が設定値以上であることを検知す
ると、電力系統の異常と判定して、電流指令零化回路2
0により電流指令発生回路12からの電流指令を強制的
に零にし、電力変換装置1の出力電流を零にする。
【0178】上述したように、本実施の形態による系統
連系電力変換システムの制御装置では、系統連系スイッ
チ9を投入して系統連系されている場合に、電力系統の
電源電圧と同期回転する回転座標上の電源電圧成分と一
致する軸成分の減少分が設定値以上であることを検知す
ることで、電力系統の異常と判定して電力変換装置1の
出力電流指令を零にするようにしているので、電力系統
異常を迅速に検出して、電力系統異常時に無理な電流制
御を継続することによって電力変換装置1が出力する電
圧時間積の増加を抑制することができ、電力系統異常時
に電流制御を続けることによって生じる変圧器2の偏磁
を確実に抑制することができ、システムの運転継続性を
高めることが可能となる。
【0179】(第10の実施の形態)図10は、本実施
の形態による系統連系電力変換システムの制御装置の構
成例を示すブロック図であり、図9と同一部分には同一
符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分に
ついてのみ述べる。
【0180】すなわち、本実施の形態による系統連系電
力変換システムの制御装置は、図10に示すように、前
記図9における電圧減少分検出回路19を省略し、これ
に代えて、電圧増加分検出回路21を備えた構成として
いる。
【0181】電圧増加分検出回路21は、静止→回転変
換回路11からの出力のうち、電源電圧成分と一致する
軸と直交する軸成分の電圧を入力とし、その電圧の増加
分が設定値以上であることを検知する。
【0182】電流指令零化回路20は、電圧増加分検出
回路21からの出力を入力とし、電圧の増加分が設定値
以上であることが検知されると、電力系統の異常と判定
して電流指令発生回路12から発生する電流指令を零に
する。
【0183】次に、以上のように構成した本実施の形態
による系統連系電力変換システムの制御装置の作用につ
いて説明する。
【0184】なお、図9と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0185】図10において、系統連系スイッチ8を投
入して系統連系されている定常時は、電力系統の電源電
圧成分は、q軸電圧成分Vqのみ値があり、d軸電圧成
分Vdは検出されない。
【0186】電力系統に何らかの異常が発生した場合に
は、d軸電圧成分Vdが急激に増加する。
【0187】この増加を電圧増加分検出回路14にて検
出し、この電圧増加値が設定値以上であることを検知す
ると、電力系統の異常と判定して、電流指令零化回路2
0により電流指令発生回路12からの電流指令を強制的
に零にし、電力変換装置1の出力電流を零にする。
【0188】上述したように、本実施の形態による系統
連系電力変換システムの制御装置では、系統連系スイッ
チ9を投入して系統連系されている場合に、電力系統の
電源電圧と同期回転する回転座標上の電源電圧成分と一
致する軸と直交する軸成分の増加分が設定値以上である
ことを検知することで、電力系統の異常と判定して電力
変換装置1の出力電流指令を零にするようにしているの
で、電力系統異常を迅速に検出して、電力系統異常時に
無理な電流制御を継続することによって電力変換装置1
が出力する電圧時間積の増加を抑制することができ、電
力系統異常時に電流制御を続けることによって生じる変
圧器2の偏磁を確実に抑制することができ、システムの
運転継続性を高めることが可能となる。
【0189】(第11の実施の形態)図11は、本実施
の形態による系統連系電力変換システムの制御装置の構
成例を示すブロック図であり、図9と同一部分には同一
符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分に
ついてのみ述べる。
【0190】すなわち、本実施の形態による系統連系電
力変換システムの制御装置は、図11に示すように、前
記図9における静止→回転変換回路11および電圧減少
分検出回路19を省略し、これに代えて、変化率検出回
路22を備えた構成としている。
【0191】変化率検出回路22は、前記位相検出回路
10からの出力を入力とし、当該検出位相の変化率の大
きさが制限値を超えたことを検知する。
【0192】電流指令零化回路20は、変化率検出回路
22からの出力を入力とし、検出位相の変化率の大きさ
が制限値を超えたことが検知されると、電力系統の異常
と判定して電流指令発生回路12から発生する電流指令
を零にする。
【0193】次に、以上のように構成した本実施の形態
による系統連系電力変換システムの制御装置の作用につ
いて説明する。
【0194】なお、図9と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0195】図11において、系統連系スイッチ8を投
入して系統連系されている定常時は、連系点電圧は、位
相検出回路10にてその位相が検出される。
【0196】電力系統に何らかの異常が発生した場合に
は、検出位相が急激に変化する。
【0197】この変化を変化率検出回路15にて検出
し、この検出位相の変化率の大きさが制限値を超えたこ
とを検知すると、電力系統の異常と判定して、電流指令
零化回路20により電流指令発生回路12からの電流指
令を強制的に零にし、電力変換装置1の出力電流を零に
する。
【0198】上述したように、本実施の形態による系統
連系電力変換システムの制御装置では、系統連系スイッ
チ8を投入して系統連系されている場合に、電力系統の
電源電圧の位相を検出してその変化率の大きさが制限値
を超えたことを検知することで、電力系統の異常と判定
して電力変換装置1の出力電流指令を零にするようにし
ているので、電力系統異常を迅速に検出して、電力系統
異常時に無理な電流制御を継続することによって電力変
換装置1が出力する電圧時間積の増加を抑制することが
でき、電力系統異常時に電流制御を続けることによって
生じる変圧器2の偏磁を確実に抑制することができ、シ
ステムの運転継続性を高めることが可能となる。
【0199】(その他の実施の形態)図12は、高速バ
ックアップ機能を有する電源システムの概略構成例を示
すブロック図であり、図1乃至図11と同一要素には同
一符号を付して示している。
【0200】すなわち、本実施の形態による電源システ
ムは、図12に示すように、電源を有する電力系統から
負荷8および電力変換装置1を切り離し可能な系統連系
スイッチ8と、電力変換装置1に備えられ、電力を貯蔵
する二次電池等の電力貯蔵装置7と、電力変換装置1の
出力を電力系統の電源電圧に一致させるための連系用の
変圧器2と、電力系統の連系点の電圧を検出する電圧検
出器23と、電力系統の連系点の電圧位相を検出する位
相検出器10と、電力変換装置1の出力電圧を検出する
電圧検出器24と、電力変換装置1の出力電流を検出す
る電流検出器25と、電力変換装置1の出力電圧を制御
する電圧制御回路26と、電力変換装置1の出力電流を
制御する電流制御回路27と、電力系統の異常を検出し
系統連系スイッチ9を開放/投入する系統異常判定回路
28と、電力系統の状態に応じて電流制御と電圧制御と
を切り替える切替回路29とから構成している。
【0201】かかる高速バックアップ機能を有する電源
システムを構成する電力変換システムに、前記第1の実
施の形態乃至第11の実施の形態のいずれかを適用する
ことにより、本システムにおいても、前述の場合と同様
の作用効果を得ることが可能である。
【0202】なお、図では、三相のシステムの場合につ
いて示しているが、これに限らず、単相のシステムに対
しても、ほぼ同じ構成となる。
【0203】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の系統連系
電力変換システムの制御装置によれば、系統連系スイッ
チを投入して系統連系されている場合に、電力系統の電
源電圧と同期回転する回転座標上の電流制御器におけ
る、電源電圧成分と一致する軸成分または当該軸と直交
する軸成分のいずれか一方の軸成分のみの出力または入
力の大きさを制限するか、あるいは当該出力の変化率の
大きさを制限するか、もしくは当該出力の変化率の大き
さが設定値を超えた時に当該出力の変化率の大きさを制
限して、電力変換装置の出力電圧を決定するか、または
系統連系スイッチを開放して系統連系されていない場合
に、電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標上の電
圧制御器における、電源電圧成分と一致する軸成分また
は当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成分のみ
の出力または入力の大きさを制限するか、あるいは当該
出力の変化率の大きさを制限するか、もしくは当該出力
の変化率の大きさが設定値を超えた時に当該出力の変化
率の大きさを制限して、電力変換装置の出力電圧を決定
するか、もしくは系統連系スイッチを投入して系統連系
されている場合に、システムの所定の電気量に基づい
て、電力系統の異常を検知した場合に、電力変換装置の
出力電流を制御する電流制御器への電流指令を零にする
ようにしているので、電力系統事故等の異常が原因で起
こる変圧器の偏磁を確実に抑制して、システムの運転継
続性を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による系統連系電力変換システムの制御
装置の第1の実施の形態を示すブロック図。
【図2】本発明による系統連系電力変換システムの制御
装置の第2の実施の形態を示すブロック図。
【図3】本発明による系統連系電力変換システムの制御
装置の第3の実施の形態を示すブロック図。
【図4】本発明による系統連系電力変換システムの制御
装置の第4の実施の形態を示すブロック図。
【図5】本発明による系統連系電力変換システムの制御
装置の第5の実施の形態を示すブロック図。
【図6】本発明による系統連系電力変換システムの制御
装置の第6の実施の形態を示すブロック図。
【図7】本発明による系統連系電力変換システムの制御
装置の第7の実施の形態を示すブロック図。
【図8】本発明による系統連系電力変換システムの制御
装置の第4の実施の形態を示すブロック図。
【図9】本発明による系統連系電力変換システムの制御
装置の第5の実施の形態を示すブロック図。
【図10】本発明による系統連系電力変換システムの制
御装置の第6の実施の形態を示すブロック図。
【図11】本発明による系統連系電力変換システムの制
御装置の第7の実施の形態を示すブロック図。
【図12】高速バックアップ機能を有する電源システム
の概略構成例を示すブロック図。
【図13】従来の系統連系電力変換システムの制御装置
の構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
0…電源 1…電力変換装置 2…変圧器 3…直流分検出回路 4…偏磁抑制回路 5…電力変換装置の制御回路 6…PWMパターン発生回路 7…電力貯蔵装置 8…負荷 9…系統連系スイッチ 10…位相検出回路 11…静止→回転変換回路 12…電流指令発生回路 13…制御器 14…制限回路 15…回転→静止変換回路 16…変化率制限回路 17…許容値付変化率制限回路 18…電圧指令発生回路 19…電圧減少分検出回路 20…電流指令零化回路 21…電圧増加分検出回路 22…変化率検出回路 23…電圧検出器 24…電圧検出器 25…電流検出器 26…電圧制御回路 27…電流制御回路 28…系統異常判定回路 29…切替回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北畑 剛 三重県三重郡朝日町大字繩生2121番地 株 式会社東芝三重工場内 (72)発明者 稲垣 克久 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 韮沢 仁 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 廣瀬 俊一 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 Fターム(参考) 5G066 HA13 HA30 HB09 5H007 CA01 CB02 CB04 CB05 CB25 CC23 CC32 DA03 DA06 EA08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力を貯蔵する二次電池等の電力貯蔵装
    置を有し直流を交流または交流を直流に変換する電力変
    換装置を、変圧器を介して電源を有する電力系統および
    負荷に並列に接続し、 前記電力系統と連系する点に、当該電力系統から前記負
    荷および前記電力変換装置を切り離し可能な系統連系ス
    イッチを備え、 常時は、前記電力系統側から前記電力貯蔵装置に電力を
    貯蔵もしくは前記電力貯蔵装置から電力を放出または無
    効電力補償もしくは高調波補償あるいは電力不平衡補償
    を行ない、 前記電力系統の異常時には、前記系統連系スイッチを開
    放して前記電力変換装置から前記負荷に給電するように
    した系統連系電力変換システムの制御装置において、 前記系統連系スイッチを投入して系統連系されている場
    合に、前記電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標
    上の電流制御器における、電源電圧成分と一致する軸成
    分または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成
    分のみの出力の大きさを制限して、前記電力変換装置の
    出力電圧を決定する手段を備えて成ることを特徴とする
    系統連系電力変換システムの制御装置。
  2. 【請求項2】 電力を貯蔵する二次電池等の電力貯蔵装
    置を有し直流を交流または交流を直流に変換する電力変
    換装置を、変圧器を介して電源を有する電力系統および
    負荷に並列に接続し、 前記電力系統と連系する点に、当該電力系統から前記負
    荷および前記電力変換装置を切り離し可能な系統連系ス
    イッチを備え、 常時は、前記電力系統側から前記電力貯蔵装置に電力を
    貯蔵もしくは前記電力貯蔵装置から電力を放出または無
    効電力補償もしくは高調波補償あるいは電力不平衡補償
    を行ない、 前記電力系統の異常時には、前記系統連系スイッチを開
    放して前記電力変換装置から前記負荷に給電するように
    した系統連系電力変換システムの制御装置において、 前記系統連系スイッチを投入して系統連系されている場
    合に、前記電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標
    上の電流制御器における、電源電圧成分と一致する軸成
    分または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成
    分のみの入力の大きさを制限して、前記電力変換装置の
    出力電圧を決定する手段を備えて成ることを特徴とする
    系統連系電力変換システムの制御装置。
  3. 【請求項3】 電力を貯蔵する二次電池等の電力貯蔵装
    置を有し直流を交流または交流を直流に変換する電力変
    換装置を、変圧器を介して電源を有する電力系統および
    負荷に並列に接続し、 前記電力系統と連系する点に、当該電力系統から前記負
    荷および前記電力変換装置を切り離し可能な系統連系ス
    イッチを備え、 常時は、前記電力系統側から前記電力貯蔵装置に電力を
    貯蔵もしくは前記電力貯蔵装置から電力を放出または無
    効電力補償もしくは高調波補償あるいは電力不平衡補償
    を行ない、 前記電力系統の異常時には、前記系統連系スイッチを開
    放して前記電力変換装置から前記負荷に給電するように
    した系統連系電力変換システムの制御装置において、 前記系統連系スイッチを投入して系統連系されている場
    合に、前記電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標
    上の電流制御器における、電源電圧成分と一致する軸成
    分または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成
    分のみの出力の変化率の大きさを制限して、前記電力変
    換装置の出力電圧を決定する手段を備えて成ることを特
    徴とする系統連系電力変換システムの制御装置。
  4. 【請求項4】 電力を貯蔵する二次電池等の電力貯蔵装
    置を有し直流を交流または交流を直流に変換する電力変
    換装置を、変圧器を介して電源を有する電力系統および
    負荷に並列に接続し、 前記電力系統と連系する点に、当該電力系統から前記負
    荷および前記電力変換装置を切り離し可能な系統連系ス
    イッチを備え、 常時は、前記電力系統側から前記電力貯蔵装置に電力を
    貯蔵もしくは前記電力貯蔵装置から電力を放出または無
    効電力補償もしくは高調波補償あるいは電力不平衡補償
    を行ない、 前記電力系統の異常時には、前記系統連系スイッチを開
    放して前記電力変換装置から前記負荷に給電するように
    した系統連系電力変換システムの制御装置において、 前記系統連系スイッチを投入して系統連系されている場
    合に、前記電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標
    上の電流制御器における、電源電圧成分と一致する軸成
    分または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸成
    分のみの出力の変化率の大きさが設定値を超えたことを
    検知すると、当該出力の変化率の大きさを制限して、前
    記電力変換装置の出力電圧を決定する手段を備えて成る
    ことを特徴とする系統連系電力変換システムの制御装
    置。
  5. 【請求項5】 電力を貯蔵する二次電池等の電力貯蔵装
    置を有し直流を交流または交流を直流に変換する電力変
    換装置を、変圧器を介して電源を有する電力系統および
    負荷に並列に接続し、 前記電力系統と連系する点に、当該電力系統から前記負
    荷および前記電力変換装置を切り離し可能な系統連系ス
    イッチを備え、 常時は、前記電力系統側から前記電力貯蔵装置に電力を
    貯蔵もしくは前記電力貯蔵装置から電力を放出または無
    効電力補償もしくは高調波補償あるいは電力不平衡補償
    を行ない、 前記電力系統の異常時には、前記系統連系スイッチを開
    放して前記電力変換装置から前記負荷に給電するように
    した系統連系電力変換システムの制御装置において、 前記系統連系スイッチを開放して系統連系されていない
    場合に、前記電力系統の電源電圧と同期回転する回転座
    標上の電圧制御器における、電源電圧成分と一致する軸
    成分または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸
    成分のみの出力の大きさを制限して、前記電力変換装置
    の出力電圧を決定する手段を備えて成ることを特徴とす
    る系統連系電力変換システムの制御装置。
  6. 【請求項6】 電力を貯蔵する二次電池等の電力貯蔵装
    置を有し直流を交流または交流を直流に変換する電力変
    換装置を、変圧器を介して電源を有する電力系統および
    負荷に並列に接続し、 前記電力系統と連系する点に、当該電力系統から前記負
    荷および前記電力変換装置を切り離し可能な系統連系ス
    イッチを備え、 常時は、前記電力系統側から前記電力貯蔵装置に電力を
    貯蔵もしくは前記電力貯蔵装置から電力を放出または無
    効電力補償もしくは高調波補償あるいは電力不平衡補償
    を行ない、 前記電力系統の異常時には、前記系統連系スイッチを開
    放して前記電力変換装置から前記負荷に給電するように
    した系統連系電力変換システムの制御装置において、 前記系統連系スイッチを開放して系統連系されていない
    場合に、前記電力系統の電源電圧と同期回転する回転座
    標上の電圧制御器における、電源電圧成分と一致する軸
    成分または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸
    成分のみの入力の大きさを制限して、前記電力変換装置
    の出力電圧を決定する手段を備えて成ることを特徴とす
    る系統連系電力変換システムの制御装置。
  7. 【請求項7】 電力を貯蔵する二次電池等の電力貯蔵装
    置を有し直流を交流または交流を直流に変換する電力変
    換装置を、変圧器を介して電源を有する電力系統および
    負荷に並列に接続し、 前記電力系統と連系する点に、当該電力系統から前記負
    荷および前記電力変換装置を切り離し可能な系統連系ス
    イッチを備え、 常時は、前記電力系統側から前記電力貯蔵装置に電力を
    貯蔵もしくは前記電力貯蔵装置から電力を放出または無
    効電力補償もしくは高調波補償あるいは電力不平衡補償
    を行ない、 前記電力系統の異常時には、前記系統連系スイッチを開
    放して前記電力変換装置から前記負荷に給電するように
    した系統連系電力変換システムの制御装置において、 前記系統連系スイッチを開放して系統連系されていない
    場合に、前記電力系統の電源電圧と同期回転する回転座
    標上の電圧制御器における、電源電圧成分と一致する軸
    成分または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸
    成分のみの出力の変化率の大きさを制限して、前記電力
    変換装置の出力電圧を決定する手段を備えて成ることを
    特徴とする系統連系電力変換システムの制御装置。
  8. 【請求項8】 電力を貯蔵する二次電池等の電力貯蔵装
    置を有し直流を交流または交流を直流に変換する電力変
    換装置を、変圧器を介して電源を有する電力系統および
    負荷に並列に接続し、 前記電力系統と連系する点に、当該電力系統から前記負
    荷および前記電力変換装置を切り離し可能な系統連系ス
    イッチを備え、 常時は、前記電力系統側から前記電力貯蔵装置に電力を
    貯蔵もしくは前記電力貯蔵装置から電力を放出または無
    効電力補償もしくは高調波補償あるいは電力不平衡補償
    を行ない、 前記電力系統の異常時には、前記系統連系スイッチを開
    放して前記電力変換装置から前記負荷に給電するように
    した系統連系電力変換システムの制御装置において、 前記系統連系スイッチを開放して系統連系されていない
    場合に、前記電力系統の電源電圧と同期回転する回転座
    標上の電圧制御器における、電源電圧成分と一致する軸
    成分または当該軸と直交する軸成分のいずれか一方の軸
    成分のみの出力の変化率の大きさが設定値を超えたこと
    を検知すると、当該出力の変化率の大きさを制限して、
    前記電力変換装置の出力電圧を決定する手段を備えて成
    ることを特徴とする系統連系電力変換システムの制御装
    置。
  9. 【請求項9】 電力を貯蔵する二次電池等の電力貯蔵装
    置を有し直流を交流または交流を直流に変換する電力変
    換装置を、変圧器を介して電源を有する電力系統および
    負荷に並列に接続し、 前記電力系統と連系する点に、当該電力系統から前記負
    荷および前記電力変換装置を切り離し可能な系統連系ス
    イッチを備え、 常時は、前記電力系統側から前記電力貯蔵装置に電力を
    貯蔵もしくは前記電力貯蔵装置から電力を放出または無
    効電力補償もしくは高調波補償あるいは電力不平衡補償
    を行ない、 前記電力系統の異常時には、前記系統連系スイッチを開
    放して前記電力変換装置から前記負荷に給電するように
    した系統連系電力変換システムの制御装置において、 前記系統連系スイッチを投入して系統連系されている場
    合に、前記電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標
    上の電源電圧成分と一致する軸成分の減少分が設定値以
    上であることを検知すると、前記電力系統の異常と判定
    して前記電力変換装置の出力電流を制御する電流制御器
    への電流指令を零にする手段を備えて成ることを特徴と
    する系統連系電力変換システムの制御装置。
  10. 【請求項10】 電力を貯蔵する二次電池等の電力貯蔵
    装置を有し直流を交流または交流を直流に変換する電力
    変換装置を、変圧器を介して電源を有する電力系統およ
    び負荷に並列に接続し、 前記電力系統と連系する点に、当該電力系統から前記負
    荷および前記電力変換装置を切り離し可能な系統連系ス
    イッチを備え、 常時は、前記電力系統側から前記電力貯蔵装置に電力を
    貯蔵もしくは前記電力貯蔵装置から電力を放出または無
    効電力補償もしくは高調波補償あるいは電力不平衡補償
    を行ない、 前記電力系統の異常時には、前記系統連系スイッチを開
    放して前記電力変換装置から前記負荷に給電するように
    した系統連系電力変換システムの制御装置において、 前記系統連系スイッチを投入して系統連系されている場
    合に、前記電力系統の電源電圧と同期回転する回転座標
    上の電源電圧成分と一致する軸と直交する軸成分の増加
    分が設定値以上であることを検知すると、前記電力系統
    の異常と判定して前記電力変換装置の出力電流を制御す
    る電流制御器への電流指令を零にする手段を備えて成る
    ことを特徴とする系統連系電力変換システムの制御装
    置。
  11. 【請求項11】 電力を貯蔵する二次電池等の電力貯蔵
    装置を有し直流を交流または交流を直流に変換する電力
    変換装置を、変圧器を介して電源を有する電力系統およ
    び負荷に並列に接続し、 前記電力系統と連系する点に、当該電力系統から前記負
    荷および前記電力変換装置を切り離し可能な系統連系ス
    イッチを備え、 常時は、前記電力系統側から前記電力貯蔵装置に電力を
    貯蔵もしくは前記電力貯蔵装置から電力を放出または無
    効電力補償もしくは高調波補償あるいは電力不平衡補償
    を行ない、 前記電力系統の異常時には、前記系統連系スイッチを開
    放して前記電力変換装置から前記負荷に給電するように
    した系統連系電力変換システムの制御装置において、 前記系統連系スイッチを投入して系統連系されている場
    合に、前記電力系統の電源電圧の位相を検出し、当該検
    出位相の変化率の大きさが制限値を超えたことを検知す
    ると、前記電力系統の異常と判定して前記電力変換装置
    の出力電流を制御する電流制御器への電流指令を零にす
    る手段を備えて成ることを特徴とする系統連系電力変換
    システムの制御装置。
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