JP2002319733A - 半導体発光装置およびその製造方法ならびに光学式情報記録再生装置 - Google Patents

半導体発光装置およびその製造方法ならびに光学式情報記録再生装置

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JP2002319733A
JP2002319733A JP2001121824A JP2001121824A JP2002319733A JP 2002319733 A JP2002319733 A JP 2002319733A JP 2001121824 A JP2001121824 A JP 2001121824A JP 2001121824 A JP2001121824 A JP 2001121824A JP 2002319733 A JP2002319733 A JP 2002319733A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流注入領域以外の活性層のキャリア寿命を
短くする。 【解決手段】 n型GaN基板11上に、複数の窒化物
半導体層が積層されて、ストライプ状導波路が形成され
ている。n型GaN基板11表面には、そのストライプ
状導波路に対向する領域に、凹領域のグルーブが形成さ
れる。凹領域のグルーブの中央部は、中央部以外より欠
陥密度の高い部分となっている。凹領域のグルーブは、
一対の凸領域のランドが形成されることによって、一対
の凸領域のランド間に配置されている。そして、凹領域
のグルーブ近傍に一方の凸領域のランドが形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクの情報
記録、再生等に使用され、水平横モードが安定であると
ともに、低雑音化のための自励発振特性を有する半導体
発光装置およびその製造方法ならびに光学式情報記録再
生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクにおける記憶容量の増加にと
もなって、光ディスク用光源としては、集光径が小さく
でき、より一層情報を高密度にて記録することができる
400nm前後の波長の光源が必要とされている。ま
た、光ディスクシステムでは、コスト削減のために、レ
ンズ、ディスク等に対して、安価なプラスチック系の材
料の使用が検討されている。しかしながら、このような
プラスチック系の材料は、光の吸収端が最大で390n
m程度の波長であるために、光ディスク用光源として
は、更なる短波長化を行う必要がある。このために光源
としての材料を検討する必要があり、量産化に対応する
ことが容易ではない。このような光ディスクシステムの
光源には、従来より半導体レーザが使用されており、4
00nm前後の波長を有する半導体レーザの代表的な材
料としては、窒化ガリウム化合物半導体がある。
【0003】窒化物半導体レーザは、光ディスクシステ
ム等に使用される場合に、光ディスク等の反射点からの
戻り光雑音を減少させるため、自励発振特性を備えた構
造が用いられている。
【0004】特開平10−294532号公報には、こ
のような窒化物半導体レーザが開示されており、図4
は、その窒化物半導体レーザの代表的な構造を示す断面
図である。この公報には、InGaNを含む活性層の隣
接領域において、非発光領域であるInの島状領域を、
光の吸収量が飽和する可飽和吸収特性を有する領域(以
下、可飽和吸収領域とする)として用いることによっ
て、自励発振機能が得られ、戻り光雑音の低減した半導
体レーザが開示されている。
【0005】図4に示すように、この半導体レーザは、
サファイヤ基板70上に、n型GaNバッファー層7
1、n型GaNコンタクト層72が形成されており、n
型GaNコンタクト層72の所定の領域上に、n型Al
GaNクラッド層73、Inの島状領域を有するn型I
nGaN/GaN多重量子井戸隣接層74、InGaN
/GaN多重量子井戸活性層75、p型GaN隣接層7
6、p型AlGaNクラッド層77が順番に積層されて
いる。p型AlGaNクラッド層77上の中央部には、
レーザ共振器を構成するストライプ状導波路領域78a
が設けられており、ストライプ状導波路領域78aの外
側には、導波路以外に電流を注入させないn型GaN通
電障壁層79が形成されている。ストライプ状導波路領
域78aの部分およびn型GaN通電障壁層79の上に
は、p型GaNコンタクト層78が形成されている。そ
して、p型GaNコンタクト層78上には、p側電極8
0が設けられており、また、n型GaNコンタクト層7
2上の前述の所定の領域以外の部分に、n側電極81が
形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平10−2945
32号公報に開示された窒化物半導体レーザは、活性層
の隣接領域において、非発光領域であるInの島状領域
82を、可飽和吸収領域としてに用いているために、光
吸収を生じるInの島状領域82が良好な吸収特性を保
持するようにプロセス制御しながら素子を形成する事が
容易ではなく、この結果、良好な自励発振特性を得るた
めのプロセス制御が難しくなるおそれがある。
【0007】また、このようなInの島状領域82を、
積極的に可飽和吸収特性を持たせるように形成すること
なく、ストライプ状導波路の外側の電流が注入されない
領域(通電障壁層)の下部に形成されている活性層の領
域を可飽和吸収領域として用いることによって、自励発
振動作が可能となる低雑音半導体レーザの技術が知られ
ている。この場合、低雑音半導体レーザの自励発振を有
効に持続させるためには、電流注入領域の活性層のキャ
リア寿命に対して、電流注入領域以外の活性層のキャリ
ア寿命を短くする必要がある。しかし、窒化物半導体で
は、キャリアの拡散係数が小さいために、可飽和吸収領
域において光吸収によって生成されたキャリアが拡散し
にくく、見かけ上のキャリアの寿命を短くすることも容
易ではない。
【0008】さらに、従来の半導体レーザにおいては、
高出力動作時に十分に水平横モードを安定させる事が難
しく、光出力の変動である雑音が生じるおそれがある。
【0009】本発明は、このような課題を解決するもの
であり、その目的は、電流注入領域以外の活性層のキャ
リア寿命を短くし、高出力動作時でも水平横モードが安
定した自励発振特性が得られる半導体発光装置およびそ
の製造方法ならびに光学式情報記録再生装置を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体発光装置
は、基板上に複数の窒化物半導体層が積層されて、スト
ライプ状導波路が形成された半導体発光装置であって、
該基板表面には、該ストライプ状導波路に対向する領域
に凹領域が形成されるように、一対の凸領域が形成され
ており、該凹領域近傍に一方の凸領域が形成されている
ことを特徴とする。
【0011】前記凹領域は、前記一対の凸領域間に形成
されており、前記ストライプ状導波路は、該一方の凸領
域と該凹領域の中央部との間に対向して配置される。
【0012】本発明の半導体発光装置は、基板上に複数
の窒化物半導体層が積層されて、ストライプ状導波路が
形成された半導体発光装置であって、該基板表面には、
該ストライプ状導波路に対向する領域が欠陥密度の低い
領域になるように、その低欠陥密度の領域の近傍に欠陥
密度の高い領域が形成されていることを特徴とする。
【0013】前記欠陥密度は、前記ストライプ状導波路
に対向する領域の欠陥密度の10倍以上である。
【0014】前記欠陥密度は、108/cm2以上であ
る。
【0015】前記欠陥密度の高い領域と、前記ストライ
プ状導波路との間隔が0.5μm〜4μmになってい
る。
【0016】前記欠陥密度の高い領域が、光の吸収量が
飽和する特性を備えている可飽和吸収領域を有してい
る。
【0017】前記ストライプ状導波路のストライプ幅が
0.5μm〜8μmである。
【0018】前記ストライプ状導波路と前記可飽和吸収
領域とによる自励発振特性を有する。
【0019】本発明の半導体発光装置の製造方法は、第
1の導電型の窒化物半導体基板上に、相互に隣接する凸
領域および凹領域を形成する工程と、該第1の導電型の
窒化物半導体基板上に、第1の成長温度により第1の導
電型の窒化物半導体層を形成する工程と、該第1の導電
型の窒化物半導体層上に、該第1の成長温度と異なる第
2の成長温度により第1の導電型の窒化物半導体クラッ
ク防止層、該第1の成長温度により第1の導電型の窒化
物半導体クラッド層、第1の導電型の窒化物半導体ガイ
ド層を順番に形成する工程と、該第1の導電型の窒化物
半導体ガイド層上に、該第2の成長温度と異なる第3の
成長温度により第1の導電型の窒化物半導体活性層を形
成する工程と、該第1の導電型の窒化物半導体活性層上
に、該第1の成長温度により第2の導電型の窒化物半導
体バリア層、第2の導電型の窒化物半導体ガイド層、第
2の導電型の窒化物半導体クラッド層、第2の導電型の
窒化物半導体コンタクト層を順番に形成する工程と、ド
ライエッチング処理によりリッジ構造を形成する工程
と、を包含することを特徴とする。
【0020】本発明の光学式情報記録再生装置は、請求
項1〜9のいずれかに記載の半導体発光装置が光源とし
て用いられていることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】半導体レーザの自励発振は、半導
体レーザに注入されたキャリアによって反転分布が生じ
ている活性層(利得領域)と可飽和吸収特性を備えた領
域である可飽和吸収領域とにおけるキャリアおよび光子
の相互作用によって生じる。可飽和吸収領域に要求され
る特性は、第1に実質的なバンドギャップが活性層(利
得領域)のバンドギャップと同じか、あるいは、わずか
に狭いことであり、可飽和吸収領域に要求される第2の
特性は、有効に自励発振を起こさせるために、可飽和吸
収領域のキャリアの寿命が活性層のキャリアの寿命より
短いこと、光の吸収が飽和しやすいこと等である。
【0022】窒化物半導体レーザでは、可飽和吸収領域
に要求される第2の特性である可飽和吸収領域内でのキ
ャリアの寿命特性が特に重要である。窒化物系半導体の
キャリアの寿命は、最小で数nsと短いことが知られて
おり、活性層と可飽和吸収領域とのキャリアの寿命に明
確な差を付けるためには、可飽和吸収層に不純物元素
(例えば、Mg等)を高濃度で添加(ドーピング)する
こと、また可飽和吸収領域における光吸収領域から光吸
収領域外へのキャリアの拡散を促進して効率的にキャリ
アを再結合させて、見かけ上のキャリア寿命を短くする
こと等が考えられる。
【0023】しかし、従来の窒化物半導体レーザにおい
て、活性層の電流注入領域(ストライプ状導波路に対応
した発振領域)を利得領域、活性層の電流注入領域以外
を可飽和吸収特性を有する可飽和吸収領域とする場合に
は、利得領域および可飽和吸収領域の両方の領域におい
て不純物元素の添加(ドープ)量に明確な差を付けるこ
とが容易ではない。また、光吸収によって可飽和吸収領
域に生成されたキャリアの寿命を見かけ上、短くするに
は、生成されたキャリアが数nsのオーダーで光吸収領
域外に拡散するような大きな拡散係数を有する可飽和吸
収領域の材料特性が必要であるが、InGaN等により
形成された可飽和吸収領域では、一般に、拡散係数が小
さいために可飽和吸収領域に生成されたキャリアを十分
に拡散させることによってキャリアを再結合させ、キャ
リアの寿命を短くする効果が得られにくい。
【0024】本発明では、この点について、検討を重ね
た結果、GaN基板に段差を形成するプロセスを用いる
ことによって、半導体レーザの利得領域および可飽和吸
収領域が形成される領域に、周期的に、欠陥密度の高い
領域と欠陥密度の低い領域とを形成し、欠陥密度の低い
領域に利得領域である電流注入領域(ストライプ状導波
路に対応した発振領域)を配置し、利得領域である電流
注入領域に近接するように、欠陥密度の高い領域に可飽
和吸収特性を有する可飽和吸収領域を配置することによ
り、無輻射遷移による速やかなキャリアの再結合が可能
となる。この結果、半導体レーザの形成領域では、利得
領域である電流注入領域(ストライプ状導波路に対応し
た発振領域)の外側の欠陥密度の高い領域である可飽和
吸収領域における実効的なキャリアの寿命が短くなると
ともに、利得領域において自励発振が持続されやすくな
り、高出力まで自励発振が可能な窒化物半導体レーザが
得られる。
【0025】また、欠陥密度の低い利得領域である電流
注入領域(ストライプ状導波路に対応した発振領域)の
近傍に、このように、電流注入領域(ストライプ状導波
路に対応した発振領域)に比べて、欠陥密度が高く、キ
ャリアの寿命が短い可飽和吸収特性を有する領域を配置
することによって、半導体レーザの動作時にこの欠陥密
度の高い可飽和吸収領域における光の吸収を充分に保つ
ことができる。この結果、窒化物系半導体レーザにおい
ては、欠陥密度の低い利得領域である電流注入領域(ス
トライプ状導波路に対応した発振領域)と欠陥密度の高
い可飽和吸収領域との欠陥密度の差を所定の値にするこ
とにより、窒化物系半導体レーザの動作時において、欠
陥密度の低い利得領域である電流注入領域(ストライプ
状導波路に対応した発振領域)における利得と欠陥密度
の高い可飽和吸収領域における吸収との差を明確に付け
ることが出来る様になり、高出力まで水平横モードが安
定するようになる。
【0026】本発明は、このような知見に基づくもので
ある。
【0027】GaN基板の表面に段差を形成する溝をつ
けた窒化物半導体レーザにおいて、GaN基板の表面上
には、段差の凸領域であるランド、段差の凹領域である
グルーブが周期的に交互に形成されている。所定の条件
により、これらのランドの幅、グルーブの幅、グルーブ
の深さ、および、段差構造を有するGaN基板上に形成
される再成長層の厚みを規定すると、その段差構造に応
じて、再成長層には欠陥密度の高い領域と欠陥密度の低
い領域とが存在することが確認できた。この再成長層の
エッチピット観察およびTEM(透過型電子顕微鏡)観
察によって、欠陥密度の高い領域がグルーブ上面の中央
部分、および、ランド上面に形成されることも確認でき
た。このことは、再成長層は、段差が形成されたGaN
基板からの再成長時に、ランドの側面からの成長がグル
ーブの上面からの成長より優位に選択され、その結果、
グルーブ上において、貫通転位等の欠陥がグルーブ上の
中央部分に集束され、グルーブ上の中央部分以外の領域
で貫通転位等の欠陥が少なくなると考えられる。
【0028】また、再成長層の厚みが薄い場合には、ラ
ンドの上面またはグルーブの中央部分が再成長層で完全
に埋まりきらず段差の溝が残ることもあるために、段差
が形成される条件を変えて、種々の欠陥密度をもつ領域
を形成し、窒化物半導体レーザの自励発振特性の変化、
高出力動作時における水平横モードの安定性について調
査した。
【0029】欠陥密度の低い領域は、結晶性が良好であ
り、この領域にリッジ構造のストライプ状導波路(利得
領域である電流注入領域)を形成すると、注入されたキ
ャリアは、効果的に輻射再結合され、注入電流の増加の
割合に対する光強度の増加の割合であるスロープ効率の
高い窒化物半導体レーザが得られた。また、欠陥密度の
高い領域では、無輻射再結合の割合および欠陥に起因す
る低エネルギー準位への緩和の割合が増加し、利得領域
である電流注入領域以外の活性層における光吸収によっ
て生成されたキャリアの再結合が促進される。その結
果、欠陥密度の高い領域である可飽和吸収領域のキャリ
アの寿命が短くなり、窒化物半導体レーザにおける自励
発振の持続、高出力における水平横モードの安定化に効
果的である。
【0030】前述のように、自励発振特性を有する窒化
物半導体レーザに要求される基板としては、最適には欠
陥密度の高い部分と欠陥密度の低い部分との欠陥密度の
差が大きい方が良く、またその境界では欠陥密度の差が
急峻に変化する方がよい。
【0031】本発明では、このような点について、Ga
N基板に段差を形成する条件の検討を行ったところ、グ
ルーブ幅は4μm〜30μm、グルーブの深さは0.1
μm〜5μm、再成長層は1μm〜10μmであれば、
自励発振特性を有する窒化物半導体レーザに有効である
という確認が得られた。ここで、グルーブの深さをA、
グルーブ上の再成長層の厚みをBとすると、20A≧B
≧2Aであれば前述の効果が得られる。このような段差
構造を有するGaN基板の表面を観察した結果、欠陥密
度の高い領域、および、欠陥密度の低い領域が、それぞ
れGaN基板上のグルーブの上面の中央部、および、ラ
ンドの上面に生じていた。GaN基板上にランドおよび
グルーブを周期的に配置する場合には、ランド幅を3μ
m〜20μm程度に設定すれば良い。この時、グルーブ
は、ストライプ状導波路に対向するように、GaN基板
表面上に形成すればよい。また、欠陥密度の高い領域
は、リッジ構造のストライプ状導波路(利得領域である
電流注入領域)に対して左右対称に配置されることによ
って、水平横モードにおける光分布が対象になり好まし
い。この結果、グルーブ幅は10μm〜20μmであれ
ばよい。また、欠陥密度の高い領域の欠陥密度は、欠陥
密度の低い領域の欠陥密度の10倍以上であり、欠陥密
度の高い領域の欠陥密度は、108cm-2以上であれば
よい。
【0032】次に、利得領域である電流注入領域(スト
ライプ状導波路に対応した発振領域)の配置は、自励発
振特性の制御、および、水平横モードの安定化のための
可飽和吸収領域における光の吸収量の制御が必要である
ために、活性層の厚み、可飽和吸収領域からリッジ構造
のストライプ状導波路の端部までの距離、ストライプ幅
(リッジ構造の上部と下部の平均の幅)等の設計が必要
となる。ストライプ幅は、0.5μm〜8μmにおいて
良好な結果が得られ、欠陥密度の高い可飽和吸収領域か
らリッジ構造のストライプ状導波路の端部までの距離
は、0.5μm〜4μmにおいて良好な結果が得られ
た。ストライプ幅が0.5μm未満になると、利得領域
における水平横モードの光分布が小さくなり、半導体レ
ーザとして十分な利得が得られない。ストライプ幅を拡
げていくと、可飽和吸収領域に相当する利得領域以外の
活性層における光分布を適切な範囲に設定でき、キャリ
アの寿命を短くする効果が得られやすいが、ストライプ
幅が8μmを越えると、レーザ発振開始点となる閾値電
流が高くなり、半導体レーザとして長寿命が得られな
い。
【0033】また、欠陥密度の高い領域は、利得領域で
ある電流注入領域以外の活性層において生成されたキャ
リアの寿命を、無輻射再結合および欠陥に起因する低エ
ネルギー準位への緩和によって短くするために、レーザ
ー発振状態における水平横モードの光分布の裾に配置さ
れるか、または、利得領域である電流注入領域の活性層
のキャリアの寿命(数ns〜)よりも短い時間で、生成
されたキャリアが拡散できる距離内に配置する必要があ
る。欠陥密度の高い可飽和吸収領域からリッジ構造のス
トライプ状導波路の端部までの距離が0.5μm未満で
ある場合には、ストライプ状状導波路の電流注入領域
(発振領域)内が欠陥密度の高い領域に覆われ、レーザ
ー発振開始点となる閾値電流が著しく上昇し、室温にお
いて連続発振しないおそれがある。
【0034】また、欠陥密度の高い可飽和吸収領域から
リッジ構造のストライプ状導波路の端部までの距離が4
μmを越えると、半導体レーザとしての自励発振特性が
得られず、同様に、高出力時における水平横モードの光
分布の安定性も得られない。このことは、レーザ発振状
態における水平横モードの光分布の裾から欠陥密度の高
い領域である可飽和吸収領域までが離れすぎているため
に、光吸収によって生成されたキャリアが欠陥密度の高
い可飽和吸収領域まで短時間に拡散できず、無輻射再結
合等の効果が得られないためである。
【0035】活性層は、多重量子井戸構造を有すること
が好ましく、活性層の厚みは、量子井戸層とバリア層と
の和として、5nm〜200nmであれば、窒化物半導
体レーザにおいて自励発振特性が得られる。活性層の厚
みが厚い場合には、垂直方向の光閉じ込め係数Γと活性
層の厚みdとの比Γ/dを一定にすると、一定の光出力
では活性層の厚みの薄い場合よりも光吸収量が大きくな
る。また、この場合、利得領域である電流注入領域の活
性層内のキャリア密度も少なくなるために、キャリアの
寿命も長くなり、窒化物半導体レーザにおいて自励発振
が起こりやすくなる。しかし、活性層の厚みが厚くなり
すぎると、利得領域である電流注入領域にて利得が得ら
れにくいためにレーザ発振開始点となる閾値電流が高く
なり、注入電力が大きくなった結果、活性層の厚みが2
00nmを越えると、連続発振させても短時間で発振停
止してしまう。
【0036】このように、本発明では、GaN基板の表
面に段差を形成する溝を付けることによって、幅広い光
出力において水平横モードが安定した自励発振を伴い、
戻り光によって誘起される雑音を低減する構造を有する
窒化物半導体レーザが得られた。
【0037】図1は、本発明の第1の実施形態の半導体
発光装置である窒化物半導体レーザの横断面図である。
【0038】表面に段差を形成する溝が付けられている
n型GaN基板11上には、n型GaN再成長層23、
n型GaN層12、n型InGaNクラック防止層1
3、n型AlGaNクラッド層14、n型GaNガイド
層15、n型InGaN活性層16、p型AlGaNバ
リア層17、p型GaNガイド層18が順番に積層され
ている。p型GaNガイド層18には、p型AlGaN
クラッド層19が積層され、p型AlGaNクラッド層
19は、ストライプ方向と直交する幅方向の中央部が突
出したリッジ構造になっており、その突出部上に、p型
GaNコンタクト層20が積層されている。p型AlG
aNクラッド層19上、p型AlGaNクラッド層19
およびp型GaNコンタクト層20の側面には、p型G
aNコンタクト層20の上面を除いて、絶縁膜21が設
けられており、絶縁膜21およびp型GaNコンタクト
層20の上面にp型電極22が設けられている。また、
n型GaN基板11側には、n型電極10が形成されて
いる。
【0039】このように、図1に示す本発明の第1の実
施形態である窒化物半導体レーザは、リッジ構造を用い
たストライプ状屈折率導波路を有している。
【0040】図2は、図1に示す窒化物半導体レーザの
電流注入領域であるストライプ状導波路と可飽和吸収領
域である高欠陥密度領域との位置関係を示した模式図で
ある。図2において、領域Aは、欠陥密度が低い電流注
入領域であるストライプ状導波路を有する低欠陥密度領
域、領域Bは、欠陥密度が高い可飽和吸収領域である高
欠陥密度領域を示しており、Lは、ストライプ状導波路
の端部から高欠陥密度領域の中心までの距離を示してい
る。図2では、ストライプ幅は2μmであり、Lは1μ
mである。窒化物半導体レーザの共振器長は450μ
m、共振器の前面反射率は20%、共振器の後面反射率
は85%である。また、リッジの深さは、水平方向の光
閉じ込め係数が0.88〜0.97になるように調整し
ている。
【0041】図1を参照しながら、本発明の第1の実施
形態である窒化物半導体レーザの製造方法を次に説明す
る。尚、以下に示すエピタキシャル成長法とは、基板上
に結晶膜を成長する方法であり、VPE(気相エピタキ
シャル)法、CVD(化学気相デポジション)法、MO
VPE(有機金属気相エピタキシャル)法、MOCVD
(有機金属化学気相デポジション)法、Halide−
VPE(ハロゲン化学気相エピタキシャル)法、MBE
(分子線エピタキシャル)法、MOMBE(有機金属分
子線エピタキシャル)法、GSMBE(ガス原料分子線
エピタキシャル)法、CBE(化学ビームエピタキシャ
ル)法等を含んでいる。
【0042】まず、n型GaN基板11を形成する。n
型GaN基板11は、500μm程度の膜厚のGaN単
結晶膜上に、ピッチ間隔が20μmであり、ピッチ間隔
内に深さ2.5μm、幅15μm程度の溝(グルーブ)
を設ける。
【0043】次に、窒化物半導体レーザの構成する各窒
化ガリウム半導体層をn型GaN基板11上にエピタキ
シャル成長法により積層する。この場合、まず、MOC
VD(有機金属化学気相デポジション)装置の炉内にn
型GaN基板11をセットし、V族原料のNH3とIII族
原料のTMGa(トリメチルガリウム)とを用いて、5
50℃の成長温度で低温GaNバッファ層を成長させ、
n型GaN基板11上に、厚み25nmの低温GaNバ
ッファ層を形成する。この低温GaNバッファ層上に、
1075℃の成長温度に昇温して前述の2種類の原料に
SiH4を加えて、新たに厚み3.5μm程度のn型G
aN再成長層23をエピタキシャル成長法によって積層
する。さらに、n型GaN再成長層23上に、厚み0.
5μmのn型GaN層12(Si不純物濃度1×1018
/cm3)を形成する。
【0044】続いて、成長温度を700℃〜800℃程
度に降温して、III族原料であるTMIn(トリメチル
インジウム)の供給を行いながら、n型GaN層12上
に、n型In0.07Ga0.93N層を成長させ、厚み50n
mのn型InGaNクラック防止層13を形成する。そ
の後、再び成長温度を1075℃に昇温し、III族原料
であるTMAl(トリメチルアルミニウム)を用いて、
n型InGaNクラック防止層13上に、n型Al0.1
Ga0.9N層(Si不純物濃度1×1018/cm3)を成
長させ、厚み0.95μmのn型AlGaNクラッド層
14を形成し、さらに、n型AlGaNクラッド層14
上に、厚み0.1μmのn型GaNガイド層15を形成
する。
【0045】その後、成長温度を730℃に降温して、
n型GaNガイド層15上に、厚み4nmのIn0.15
0.85N量子井戸層と、厚み6nmのIn0.05Ga0.95
Nバリア層とを交互に形成して、4層のバリア層と3層
の量子井戸層とが周期的に積層された多重量子井戸構造
の活性層を成長させ、n型InGaN活性層16を形成
する。尚、n型InGaN活性層16は、バリア層を積
層後、量子井戸層を積層させるまでの間、または、量子
井戸層を積層後、バリア層を積層させるまでの間におい
て1秒〜180秒の結晶成長の中断を行っても良い。こ
の操作によって、n型InGaN活性層16が有する各
層の平坦性が向上し発光半値幅が減少する。
【0046】次に、成長温度を再び1050℃まで昇温
して、n型InGaN活性層16上に、p型Al0.2
0.8N層を成長させ、厚み18nmのp型AlGaN
バリア層17を形成し、さらに、p型AlGaNバリア
層17上に、膜厚0.1μmのp型GaNガイド層18
を形成する。p型AlGaNバリア層17およびp型G
aNガイド層18には、p型不純物元素としてMgを5
×1019/cm3〜2×1020/cm3の濃度で添加す
る。続いて、p型GaNガイド層18上に、p型Al
0.1Ga0.9N層を成長させ、厚み0.5μmのp型Al
GaNクラッド層19を形成し、さらに、p型AlGa
Nクラッド層19上に、厚み0.1μmのp型GaNコ
ンタクト層20を形成する。p型AlGaNクラッド層
19およびp型GaNコンタクト層20には、p型不純
物元素としてMgを5×1019/cm 3〜2×1020
cm3の濃度で添加する。前述したように、窒化物半導
体レーザの各層を構成する元素の各原料には、TMG
a、TMAl、TMIn、NH3等を用いており、ま
た、各層に添加する不純物元素(ドーパント)の各原料
には、Cp2Mg(ビスシクロペンタジエニルマグネシ
ウム)、SiH4等を用いている。
【0047】このようにして形成された窒化物半導体レ
ーザのウエハーを観察すると、n型GaN基板11上
に、形成された各層は、前述したように、n型GaN基
板11上の溝を有する段差構造に対応して、欠陥密度の
高い領域と欠陥密度の非常に低い領域とが周期的に繰り
返す構造となっており、段差状に形成されているn型G
aN再成長層23からの横方向の選択成長によるものと
考えられる。貫通転移等による欠陥は、n型GaN基板
11上のグルーブ(溝)の中央部分およびランド上面に
沿って、多く発生しており、グルーブに平行に幅0.1
μm程度の範囲に区切って欠陥密度を評価したところ、
グルーブの中央部分が、欠陥密度1010cm2以上の欠
陥密度の極めて高い領域であり、グルーブの中央部分の
両側の中央から各1μm程度以内の領域が、欠陥密度1
8cm2以上の高欠陥密度領域であり、同様に、ランド
上面もまた、欠陥密度108cm2以上の高密度欠陥領域
である。この結果に対し、グルーブ内の他の領域では、
欠陥が非常に少ない(107cm2程度以下)高品質な結
晶状態となっていた。
【0048】このような窒化物半導体レーザのウエハー
に対して、さらに、p型GaNコンタクト層20の形成
後、p型AlGaNクラッド層19およびp型GaNコ
ンタクト層20を、幅方向の中央部のみが残るようにド
ライエッチングによって除去し、グルーブ(溝)の中心
から2μmの位置にストライプ状導波路の端部が配置さ
れるようにリッジ構造を形成する。この結果、ストライ
プ状導波路の端部とグルーブの中央近傍の高欠陥密度領
域との距離Lは、1μmとなる。その後、p型GaNコ
ンタクト層20の上面のみが露出するように、p型Al
GaNクラッド層19およびp型GaNコンタクト層2
0を絶縁膜22によって被覆する。さらに、p型GaN
コンタクト層20の露出した上面と絶縁膜21上面とに
わたってp型電極(Pd/Mo/Au)22を形成す
る。p型電極22は、p型GaNコンタクト層20の上
面と電気的に導通している。
【0049】その後、n型GaN基板11の裏面側を研
磨またはエッチングすることにより、n型GaN基板1
1の一部を除去しウエハーの厚みを100〜150μm
程度までに薄く調整する。この操作は、後工程でウエハ
ーを分割し個々の半導体レーザチップにすることを容易
にするための操作である。特に、レーザ端面のミラーを
分割時に形成する場合には、80〜120μm程度に薄
く調整することが望ましい。本発明の第1の実施形態で
は、研削機および研磨機を用いてウエハーの厚みを10
0μmに調整したが、研磨機のみで調整してもよい。ウ
エハーの裏面は、研磨機により研磨されているため平坦
である。
【0050】n型GaN基板11の裏面の研磨後、n型
GaN基板11の裏面に薄い金属膜を蒸着し、Hf/A
1/Mo/Auの積層構造を有するn型電極10を形成
する。このような薄い金属膜を、膜厚の制御を行いつつ
形成する方法としては、真空蒸着法が適しており、本発
明の第1の実施形態においてもこの方法を用いた。但
し、n型電極10を形成する方法は、イオンプレーティ
ング法、スパッタ法等の他の方法を用いても良い。p型
電極23およびn型電極10は、導通良好なオーミック
電極を形成するため、それぞれ金属膜形成後500℃の
温度によりアニール処理される。
【0051】このようにして製造された半導体素子は、
次の方法によって分割される。まず、ウエハーの表面か
らダイヤモンドポイントでスクライブラインを入れ、ウ
エハーに、適宜、力を加えて、スクライブラインに沿っ
てウエハーを分割する。尚、スクライブラインは、ウエ
ハーの裏面から入れてもよい。ウエハーを分割する他の
方法としては、ワイヤソーまたは薄板ブレードを用いて
傷入れもしくは切断を行うダイシング法、エキシマレー
ザ等のレーザ光の照射加熱とその後の急冷により照射部
にクラックを生じさせ、これをスクライブラインとする
レーザスクライビング法、高エネルギー密度のレーザ光
を照射し、この部分を蒸発させて溝入れ加工を行うレー
ザアブレーション法等も適用することができ、いずれの
場合にも適切にウエハーを分割することができる。
【0052】さらに、本発明の第1の実施形態である窒
化物半導体レーザでは、半導体レーザ素子の2つの端面
において、一方の端面に10%程度の反射率を有する反
射膜を形成し、他方の端面に80%程度の反射率を有す
る反射膜を形成し、非対称コーティングをする。
【0053】次に、ダイボンディング法により、窒化物
半導体レーザチップをステム等のヒートシンク上にマウ
ントし窒化物半導体レーサ装置が得られる。窒化物半導
体レーザチップは、n型電極10をヒートシンクと接合
させるジャンクアップによって強固に接着した。ここ
で、ヒートシンクは、ステム、Siサブマウント、Cu
サブマウント等のことであり、Siサブマウントには受
光素子などが形成されていてもよい。
【0054】このようにして製造された窒化物半導体レ
ーザの諸特性を調べたところ、次の結果が得られた。窒
化物半導体レーザの共振器長は、450μmであり、ス
トライプ幅は、2μmである。この窒化物半導体レーザ
は、室温25℃において、レーザ発振開始点となる閾値
電流32mAで連続発振を行ったところ、その時の発振
波長は405±5nmであった。また、光出力が2mW
から21mWの範囲において自励発振が得られた。さら
に、光出力を増加させた場合に、レーザ発振水平横モー
ドの不安定になるレベルを示すキンクを調べると、キン
ク発生光出力は70mW以上となり、この窒化物半導体
レーザは、光出力が2mWから21mWの範囲において
自励発振動作であることが確認できた。
【0055】次に、本発明の第1の実施形態である窒化
物半導体レーザにおいて、リッジ構造を有するストライ
プ状導波路を形成する位置を変化させて、自励発振を生
じる光出力範囲を確認した結果を表1に示す。窒化物半
導体レーザのウエハーであるn型GaN基板11におい
て、前述のストライプ状導波路を形成する位置を変化さ
せると、ストライプ状導波路の端部から高欠陥密度領域
の中心までの距離Lが5μmでは、n型GaN基板11
上に段差を形成するグルーブ(溝)構造を設けない場合
(L=∞)と同じであり、第1の実施形態の窒化物半導
体レーザと比較すると、自励発振は、光出力が3〜6m
Wの範囲と狭くなり、キンク発生出力も30mW以上と
なり低下する。
【0056】Lが4μmでは、自励発振は、光出力が2
〜15mWの範囲となり、キンク発生出力は、50mW
以上となり、n型GaN基板11上に段差を形成するグ
ルーブ(溝)構造を設けた効果が得られる。Lが0.5
μmでは、自励発振は、光出力が1〜26mWの範囲と
なり、キンク発生出力は、70mW以上となり、n型G
aN基板11上に段差を形成するグルーブ(溝)構造を
設けた効果が顕著に現れる。
【0057】さらに、Lが0.5μmよりも小さいL=
0.3μmでは、連続発振が見られなくなった。このこ
とは、ストライプ状導波路を部分的に高欠陥密度領域が
覆う状態になるために、ストライプ状導波路に注入され
たキャリアが拡散によって、高欠陥密度領域に多数到達
し、無輻射再結合により消費されるため、利得の低下に
よると考えられる。
【0058】このことより、窒化物半導体レーザの自励
発振特性に、欠陥の存在が影響するのは、キャリアが拡
散により欠陥に到達する距離が0.5μm程度であるこ
とから欠陥同士の間の平均距離が1μm以下のオーダと
考えられるため、キャリアの再結合が促進される高欠陥
密度領域の欠陥密度は、欠陥が1μm平方に1個(1/
μm2=108/cm2)以上であれば良い。
【0059】また、この高欠陥密度領域と、ストライプ
状導波路の領域とにおけるキャリアの再結合に明確な差
を付けることによって、自励発振が生じる光出力の範囲
を拡大するためには、ストライプ状導波路の領域での欠
陥密度が、高欠陥密度領域の欠陥密度よりも1桁以上低
い必要がある。実際に、第1の実施形態の窒化物半導体
レーザの製造工程において、n型GaN基板11上のグ
ルーブ上面に形成されるn型再成長層23の厚みを厚く
すると、高欠陥密度領域の欠陥密度と低欠陥密度領域で
あるストライプ状導波路の欠陥密度との差が小さくな
る。このように、n型再成長層23の厚みを厚くして、
ストライプ状導波路の領域の欠陥密度が3×107/c
2程度の素子を作製したところ、自励発振可能な光出
力の範囲は3〜7mWであり、キンク発生光出力は20
mW以上であり、n型GaN基板11上にグルーブ
(溝)構造を設けない場合(L=∞)と差異がないこと
が確認できた。
【0060】
【表1】 この結果、本発明の第1の実施形態である窒化物半導体
レーザは、可飽和吸収領域となる高欠陥密度領域の欠陥
密度が、ストライプ状導波路が形成される低欠陥密度領
域における欠陥密度の10倍以上であり、高欠陥密度領
域の欠陥密度が108/cm2以上にすることによって、
自励発振可能な光出力の範囲を拡大する効果が得られ
た。このように、本発明の窒化物半導体レーザは、光出
力が高出力の範囲まで低雑音で動作可能となり、例え
ば、光ディスクのシステム用光源に用いれば、システム
応用上、非常に有用となる。
【0061】また、表1に示すように、本発明の窒化物
半導体レーザは、自励発振可能な光出力の範囲に対応し
て、高出力までキンクが発生しなかった。これは、スト
ライプ状導波路の端部より前述した所定の距離Lだけ隔
てて、可飽和吸収領域となる高欠陥密度領域が配置され
ることによって、光分布が基本次モードよりも広がって
いる高次モードに対する発振の効率が、基本次モードに
対する発振の効率よりも相対的に大きく低下し、高次モ
ードの出現が抑制されるためである。このような高出力
動作時における水平横モードが安定な窒化物半導体レー
ザは、光ディスクシステム用光源に用いた場合、特に、
高出力動作時に懸念される水平横モードの不安定さに起
因する雑音(動作の不安定さ)が抑制され、非常に有用
である。
【0062】次に、本発明の第2の実施形態の窒化物半
導体レーザについて説明する。第2の実施形態では、第
1の実施形態の窒化物半導体レーザのn型InGaN活
性層16の量子井戸層を、発振波長が360〜550n
mのGaNP、GaNAs、InGaNP、InGaN
As等によって形成した。その他の構成は、図1に示す
第1の実施形態の窒化物半導体レーザと同様である。第
2の実施形態の窒化物半導体レーザについても第1の実
施形態の窒化物半導体レーザと同様に水平横モードの安
定化および自励発振可能な光出力の範囲の拡大が得られ
た。
【0063】第1の実施形態の窒化物半導体レーザおよ
び第2の実施形態の窒化物半導体レーザにおいては、リ
ッジ構造を有するストライプ状導波路に対して一方の側
のグルーブ上面の高欠陥密度領域との位置関係について
説明したが、他方の側であるランド上面の高欠陥密度領
域も、ストライプ状導波路から前述した同じ距離に配置
されることによって、ストライプ状導波路を中心にして
左右対象となり、より好ましい構成の窒化物半導体レー
ザが得られる。
【0064】尚、欠陥密度の高い領域および欠陥密度の
低い領域を形成する方法について、本発明では、n型G
aN基板11上に段差を形成するグルーブ(溝)を設
け、その上にn型GaN再成長層23を形成する方法を
用いたが、この方法に限る必要はなく、グルーブ(溝)
に代えて、SiO2、W等の成長抑制膜またはAlN等
の成長促進膜をストライプ上に配置するように、n型G
aN基板11等の基板上に再成長する方法でもよい。ま
た、基板材料においてもGaNに限定される必要はな
く、サファイア、SiC、シリコン等の他の窒化物半導
体用基板として用いられている基板材料を用いても良
い。
【0065】次に、本発明の窒化物半導体レーザを光デ
ィスクのシステム用光源に用いた場合の戻り光に対する
雑音特性を調べた。図3は、本発明の窒化物半導体レー
ザを用いた光学式情報記録再生装置を示す概念図であ
る。光学式情報記録再生装置は、基台121、基台12
1上に設置された窒化物半導体レーザ122、コリメー
タレンズ123、分岐素子124、対物レンズ125、
反射光を集光する為のレンズ127、光検出器128等
から構成されている。
【0066】光学式情報記録再生装置には、対物レンズ
125の集光点位置に、光情報記録盤(光ディスク)1
26がセットされ、再生時に、窒化物半導体レーザ12
2から出射された光は、コリメータレンズ123、対物
レンズ125によって、光情報記録盤126の情報記録
面に集光される。光情報記録盤126の情報記録面に
は、凹凸、磁気変調、屈折率変調等の手段により情報が
書きこまれている。光情報記録盤126の情報記録面に
集光されたレーザ光は、そこで変調されてから反射さ
れ、対物レンズ125を通じて分岐素子124により光
検出器128側に導かれ、光検出器128に入射され
る。光学的に検出された信号は、光検出器128により
電気的信号に変換され、記録情報の読み取りが行われ
る。
【0067】また、記録時には、窒化物半導体レーザ1
22から出射した光がコリメータレンズ123、対物レ
ンズ125によって、同様に、光情報記録盤126の情
報記録面に集光され、レーザ光自体が情報に応じて変調
され、これにより光情報記録盤126の情報記録面の屈
折率もしくは磁界等が変調されることにより、情報が書
きこまれるか、または、集光されたレーザ光の影響によ
り部分的に光情報記録盤126の情報記録面が加熱さ
れ、これと同時に情報記録面に磁場を与えることで光情
報記録盤126の情報記録面の磁界等を変調し、情報が
書きこまれる。
【0068】本発明の窒化物半導体レーザを用いた光学
式情報記録再生装置の雑音を以下の方法にて測定した。
レーザ光は、連続的に発振させ、また、光情報記録盤1
26の情報記録面を微妙に振動させて相対雑音強度(R
IN:Relative Intensity Nois
e)を評価した。連続発振しているレーザは、戻り光
(光情報記録盤126の情報記録面からレーザに戻って
しまう光)との干渉により出力が不安定になることが知
られており、低雑音特性を有するためには特定の周期で
自励発振をすればよい。まず、光出力を5mWの場合に
おいて、戻り光が0.1%〜10%の時の雑音を調べた
ところ、RIN=−130[dB/Hz]以下であること
が分かった。次に、光出力が高出力の場合の戻り光に対
する雑音特性を調べるために、光出力を15mW程度に
したところ、同様にRIN=−135[dB/Hz]以下
であり、低雑音特性を維持していた。この結果、本発明
の窒化物半導体レーザは、安定した自励発振特性を有し
ており、光ディスクシステム用光源として適しているこ
とが確認できた。
【0069】本発明の窒化物半導体レーザと比較するた
めに、表1の比較例の欄の半導体レーザを選択して、前
述の光学式情報記録再生装置の光源に代えて搭載したと
ころ、光出力が15mWの場合において、最大RIN=
−110[dB/Hz]程度となり、このような光出力で
は、雑音が多く、光ディスクシステム等に使用すること
は、適していないことが判明できた。
【0070】さらに、書きこみ動作に対応するような高
出力での動作についても調べた。戻り光が0.1%の
時、本発明の窒化物半導体レーザは、光出力が40mW
以上まで安定した動作を示し、相対雑音強度も最大RI
N=−130[dB/Hz]以下であったが、表1の比較
例の欄の半導体レーザを選択して、前述の光学式情報記
録再生装置の光源に代えて搭載したところ、キンク発生
光出力の近傍において、相対雑音強度が最大RIN=−
100[dB/Hz]以上となってしまい、極めて不安定
な動作を示した。
【0071】したがって、本発明の窒化物半導体レーザ
では、低雑音のシステムを構築できるとともに、読み取
り/書き込み動作不良の少ない光学式情報記録再生装置
が実現できる。
【0072】
【発明の効果】本発明の半導体発光装置は、基板上に複
数の半導体層が積層されて、ストライプ状導波路が設け
られており、基板表面には、ストライプ状導波路に対向
する領域に凹領域が形成されるように、一対の凸領域が
形成されており、凹領域近傍に一方の凸領域が形成され
ていることによって、電流注入領域以外の活性層のキャ
リア寿命を短くし、高出力動作時でも水平横モードが安
定である自励発振特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である半導体発光装置
の横断面図である。
【図2】図1の半導体発光装置のストライプ状導波路と
高欠陥密度領域との位置関係を示す模式図である。
【図3】本発明の半導体発光装置を用いた光学式情報記
録再生装置の概略図である。
【図4】従来の半導体発光装置である窒化物半導体レー
ザの横断面図である。
【符号の説明】
10 N電極 11 n型GaN基板 12 n型GaN層 13 n型InGaNクラック防止層 14 n型AlGaNクラッド層 15 n型GaNガイド層 16 n型InGaN活性層 17 p型AlGaNバリア層 18 p型GaNガイド層 19 p型AlGaNクラッド層 20 p型GaNコンタクト層 21 絶縁膜 22 P電極 23 n型GaN再成長層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F045 AA04 AB14 AB17 AC01 AC08 AC12 AC19 AD09 AD11 AD14 AF04 AF11 BB12 BB16 CA12 DA53 DA55 DA67 5F073 AA13 AA45 AA74 AA83 AA84 BA04 CA02 CA07 DA32 DA34 EA16 EA24 EA26 EA27

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に複数の窒化物半導体層が積層さ
    れて、ストライプ状導波路が形成された半導体発光装置
    であって、 該基板表面には、該ストライプ状導波路に対向する領域
    に凹領域が形成されるように、一対の凸領域が形成され
    ており、該凹領域近傍に一方の凸領域が形成されている
    ことを特徴とする半導体発光装置。
  2. 【請求項2】 前記凹領域は、前記一対の凸領域間に形
    成されており、前記ストライプ状導波路は、該一方の凸
    領域と該凹領域の中央部との間に対向して配置される請
    求項1に記載の半導体発光装置。
  3. 【請求項3】 基板上に複数の窒化物半導体層が積層さ
    れて、ストライプ状導波路が形成された半導体発光装置
    であって、 該基板表面には、該ストライプ状導波路に対向する領域
    が欠陥密度の低い領域になるように、その低欠陥密度の
    領域の近傍に、欠陥密度の高い領域が形成されているこ
    とを特徴とする半導体発光装置。
  4. 【請求項4】 前記欠陥密度は、前記ストライプ状導波
    路に対向する領域の欠陥密度の10倍以上である請求項
    3に記載の半導体発光装置。
  5. 【請求項5】 前記欠陥密度は、108/cm2以上であ
    る請求項3に記載の半導体発光装置。
  6. 【請求項6】 前記欠陥密度の高い領域と、前記ストラ
    イプ状導波路との間隔が0.5μm〜4μmになってい
    る請求項3に記載の半導体発光装置。
  7. 【請求項7】 前記欠陥密度の高い領域が、光の吸収量
    が飽和する特性を備えている可飽和吸収領域を有してい
    る請求項3に記載の半導体発光装置。
  8. 【請求項8】 前記ストライプ状導波路のストライプ幅
    が0.5μm〜8μmである請求項1または3に記載の
    半導体発光装置。
  9. 【請求項9】 前記ストライプ状導波路と前記可飽和吸
    収領域とによる自励発振特性を有する請求項1〜8に記
    載の半導体発光装置。
  10. 【請求項10】 第1の導電型の窒化物半導体基板上
    に、相互に隣接する凸領域および凹領域を形成する工程
    と、 該第1の導電型の窒化物半導体基板上に、第1の成長温
    度により第1の導電型の窒化物半導体層を形成する工程
    と、 該第1の導電型の窒化物半導体層上に、該第1の成長温
    度と異なる第2の成長温度により第1の導電型の窒化物
    半導体クラック防止層、該第1の成長温度により第1の
    導電型の窒化物半導体クラッド層、第1の導電型の窒化
    物半導体ガイド層を順番に形成する工程と、 該第1の導電型の窒化物半導体ガイド層上に、該第2の
    成長温度と異なる第3の成長温度により第1の導電型の
    窒化物半導体活性層を形成する工程と、 該第1の導電型の窒化物半導体活性層上に、該第1の成
    長温度により第2の導電型の窒化物半導体バリア層、第
    2の導電型の窒化物半導体ガイド層、第2の導電型の窒
    化物半導体クラッド層、第2の導電型の窒化物半導体コ
    ンタクト層を順番に形成する工程と、 ドライエッチング処理によりリッジ構造を形成する工程
    と、 を包含することを特徴とする半導体発光装置の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれかに記載の半導
    体発光装置が光源として用いられていることを特徴とす
    る光学式情報記録再生装置。
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