JP2002319631A - 半導体装置及びその製造方法並びに液体吐出装置 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法並びに液体吐出装置

Info

Publication number
JP2002319631A
JP2002319631A JP2002038445A JP2002038445A JP2002319631A JP 2002319631 A JP2002319631 A JP 2002319631A JP 2002038445 A JP2002038445 A JP 2002038445A JP 2002038445 A JP2002038445 A JP 2002038445A JP 2002319631 A JP2002319631 A JP 2002319631A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
transistor
semiconductor
semiconductor device
conductivity type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002038445A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4011927B2 (ja
Inventor
Mineo Shimotsusa
峰生 下津佐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002038445A priority Critical patent/JP4011927B2/ja
Publication of JP2002319631A publication Critical patent/JP2002319631A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4011927B2 publication Critical patent/JP4011927B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大電流、高耐圧で高速駆動、省エネルギー、
高集積化、および低コスト化が達成できる、MIS型電
界効果トランジスタを含む高性能な半導体装置を提供す
る。 【解決手段】 予め十分深く形成したウエル領域2上に
ベース領域5を形成する。このウエル領域2とベース領
域5は、それぞれMIS型電界効果トランジスタにおい
て、ドレインとチャネルの役割を果たす。そのため、通
常のチャネルの上にドレインを形成する形状とは逆に、
ドレインの上にチャネルを形成することから、ドレイン
の濃度をチャネルの濃度より低く設定することが可能で
ある。トランジスタの耐圧はこのドレインの耐圧で決定
され、その耐圧は通常、ドレインの濃度が低いほど、ド
レインの深さが深いほど高くなるので、定格電圧を高く
設定でき、大電流化を可能とし、高速動作を実現でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁ゲート型トラ
ンジスタ、又はMIS(Metal Insulator Semiconducto
r)型電界効果トランジスタ、或いはMOSトランジスタ
などと呼ばれるトランジスタを含む半導体装置に関し、
特に複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサ、コンピ
ュータ等の出力用端末として用いるインクジェットプリ
ンタのような記録装置に搭載して好適な半導体装置及び
その製造方法並びに液体吐出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、液体吐出装置に用いられる半導体
装置を例に挙げて説明する。各種出力用端末として用い
られる記録装置には、その記録ヘッドとして、電気熱変
換素子とこの電気熱変換素子をスイッチする素子(以
下、スイッチ素子)、およびそのスイッチ素子を駆動す
るための回路が同一基体上に搭載されている。
【0003】図19は、従来の構成による記録ヘッドの
一部分を示す模式的な断面図である。901は単結晶シ
リコンからなる半導体基体である。912はp型のウエ
ル領域、908は高不純物濃度のn型のドレイン領域、
916は低不純物濃度のn型の電界緩和ドレイン領域、
907は高不純物濃度のn型のソース領域、914はゲ
ート電極であり、これらでMIS型電界効果トランジス
タを用いたスイッチ素子930を形成している。917
は蓄熱層、および絶縁層としての酸化シリコン層、91
8は熱抵抗層としての窒化タンタル膜、919は配線と
してのアルミニウム合金膜、および920は保護層とし
ての窒化シリコン膜であり、以上で記録ヘッドの基体9
40を形成している。ここでは950が発熱部となり、
960からインクが吐出される。また、天板970は基
体940と協働して液路980を画成している。
【0004】ところで、前記構造の記録ヘッドおよびス
イッチ素子に対して数多くの改良が加えられてきたが、
近年製品に対して、高速駆動化、省エネルギー化、高集
積化、低コスト化、および高性能化がより一層求められ
るようになった。このため、図19に示すようなスイッ
チ素子として使用されるMIS型電界効果トランジスタ
930を半導体基体901内に複数個作り込み、これら
のMIS型電界効果トランジスタ930を単独、または
複数個同時に動作させ、結線されている電気熱変換素子
を駆動させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電気熱
変換素子のような負荷を駆動させるために必要となる大
電流下においては、従来のMIS型電界効果トランジス
タ930を機能させると、ドレイン−ウエル間のpn逆
バイアス接合部は高電界に耐えられずリーク電流を発生
させ、スイッチ素子として要求される耐圧を満足するこ
とができなかった。更に、スイッチ素子として使用され
るMIS型電界効果トランジスタのオン抵抗が大きい
と、ここでの電流の無駄な消費によって、電気熱変換素
子を駆動するために必要な電流が得られなくなるという
解決すべき課題があった。
【0006】本発明の目的は、大電流を流すことがで
き、高耐圧で高速駆動、省エネルギー、高集積化可能
な、絶縁ゲート型トランジスタを含む高性能な半導体装
置を提供することにある。
【0007】本発明の別の目的は、大電流を流すことが
でき、高耐圧で高速駆動、省エネルギー、高集積化可能
な、液体吐出装置を提供することにある。
【0008】本発明の目的は、高集積化、および低コス
ト化が達成できる高性能な半導体装置の製造方法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明は、負荷に電流を流すためのスイッチ素子と
このスイッチ素子を駆動するための回路を同一基体上に
形成した半導体装置において、前記スイッチ素子は、第
1導電型の半導体基体の一主面に設けられた第2導電型
の第1の半導体領域と、この第1の半導体領域内に設け
られた第1導電型の第2の半導体領域と、この第2の半
導体領域と前記第1の半導体領域のPN接合が終端する
表面上に絶縁膜を介して設けられた第1のゲート電極
と、前記第2の半導体領域内の、前記第1のゲート電極
の一方の端部側に設けられた第2導電型の第1のソース
領域と、前記第1の半導体領域内に設けられた第2導電
型の第1のドレイン領域と、を有する第1の絶縁ゲート
型電界効果トランジスタであり、前記スイッチ素子を駆
動するための回路は、前記第1の絶縁ゲート型電界効果
トランジスタとは異なる特性をもつ第2の絶縁ゲート型
トランジスタを具備することを特徴とする。
【0010】また、負荷に電流を流すためのスイッチ素
子とこのスイッチ素子を駆動するための回路を同一基体
上に形成した半導体装置において、前記スイッチ素子
は、DMOSトランジスタからなり、前記スイッチ素子
を駆動するための回路は、前記DMOSトランジスタと
は異なる特性をもつMOSトランジスタを有することを
特徴とする。
【0011】そして、本発明は、スイッチ素子とこのス
イッチ素子を駆動するための回路を同一基体上に形成す
る半導体装置の製造方法であって、第1導電型の半導体
基体の表面に、第2導電型の第1の半導体領域を形成す
る工程と、この第1の半導体領域上に、ゲート絶縁膜を
形成する工程と、前記第1の半導体領域の表面に前記ゲ
ート絶縁膜を介して第1のゲート電極を、前記半導体基
体の表面に前記ゲート絶縁膜を介して第2のゲート電極
を形成する工程と、前記第1のゲート電極をマスクとし
た第1導電型の不純物のイオン注入により、前記第1の
半導体領域中に、この第1の半導体領域より高濃度な第
1導電型の第2の半導体領域を形成する工程と、前記第
2のゲート電極をマスクとした第2導電型の不純物のイ
オン注入により、前記半導体基体中に、第2導電型の低
濃度ドレイン領域を形成する工程と、前記第2の半導体
領域の表面側に前記第1のゲート電極をマスクとしたイ
オン注入により第2導電型の第1のソース領域を、前記
第1の半導体領域の表面側に第2導電型の第1のドレイ
ン領域を、前記半導体基体の表面側にイオン注入により
第2導電型の第2のソース領域を、前記第2のゲート電
極側の前記低濃度ドレイン領域の端部から離して第2導
電型の第2のドレイン領域を、形成する工程と、含むこ
とを特徴とする。
【0012】さらに、本発明は、スイッチ素子とこのス
イッチ素子を駆動するための回路を同一基体上に形成す
る半導体装置の製造方法であって、第1導電型の半導体
基体の表面に、第2導電型の複数の第1の半導体領域を
形成する工程と、この複数の第1の半導体領域上に、ゲ
ート絶縁膜を形成する工程と、前記複数の第1の半導体
領域のうち一つの表面に前記ゲート絶縁膜を介して第1
のゲート電極を、前記半導体基体と前記複数の第1の半
導体領域のうち別の一つとのPN接合が終端する表面に
前記ゲート絶縁膜を介して第2のゲート電極を形成する
工程と、前記第1のゲート電極をマスクとした第1導電
型の不純物のイオン注入により、前記複数の第1の半導
体領域のうち一つ中に、第1導電型の第2の半導体領域
を形成する工程と、前記第2の半導体領域の表面側に前
記第1のゲート電極をマスクとした第2導電型のイオン
注入により第2導電型の第1のソース領域を形成し、前
記第1の半導体領域の表面側に第2導電型の第1のドレ
イン領域を形成し、前記半導体基体の表面側に第2導電
型の第2のソース領域を形成し、前記第1の半導体領域
の表面側に前記半導体基体と前記第1の半導体領域のP
N接合から離れた第2導電型の第2のドレイン領域を形
成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0013】ここで、第2の絶縁ゲート型トランジスタ
(MOSトランジスタ)は、第1のゲート電極に印加さ
れる駆動電圧を生成するレベルシフト回路を構成してい
ることが好ましい。
【0014】耐圧向上のため、前記第2の絶縁ゲート型
トランジスタ(MOSトランジスタ)のドレイン領域は
低不純物濃度領域を有することが好ましい。
【0015】詳しくは、前記第2の絶縁ゲート型トラン
ジスタ(MOSトランジスタ)は、前記第1のゲート電
極に印加される駆動電圧を生成するレベルシフト回路を
構成しており、前記第2の絶縁ゲート型トランジスタの
ドレイン領域に低不純物濃度領域が設けられていること
が好ましい。
【0016】消費電力低減のため、前記第2の絶縁ゲー
ト型トランジスタは、CMOS回路を介して前記第1の
ゲート電極に印加される駆動電圧を生成するレベルシフ
ト回路を構成するソースホロワトランジスタである請求
項1に記載の半導体装置。
【0017】前記第2の絶縁ゲート型トランジスタのウ
エル電位は、ソース電位及びドレイン電位の何れとも異
なる電位である。
【0018】設計の自由度向上のため、前記第2の絶縁
ゲート型トランジスタのドレイン領域は、前記第1の半
導体領域より浅い深さをもつ低不純物濃度領域を有する
ことが好ましい。
【0019】製造プロセスの簡略化と耐圧向上のため、
前記第2の絶縁ゲート型トランジスタのドレイン領域
は、前記第1の半導体領域と同じ深さをもつ低不純物濃
度領域を有する。
【0020】効果的なアイソレーションのため、前記第
2の半導体領域は、前記第1の半導体領域より深く形成
されていることが好ましい。
【0021】占有面積低減のため、第1の絶縁ゲート型
電界効果トランジスタの複数が、間に専用の素子分離領
域を介することなくアレイ状に配されていることが好ま
しい。
【0022】前記第2の絶縁ゲート型トランジスタ(M
OSトランジスタ)は、低電圧CMOS回路を構成する
第1導電型のMOSトランジスタであることが好まし
い。
【0023】耐圧向上と駆動能力向上のため、前記スイ
ッチ素子を駆動するための回路は、前記第2の絶縁ゲー
ト型トランジスタ(MOSトランジスタ)を有する低電
圧CMOS回路と、該低電圧CMOS回路により制御さ
れる高電圧CMOS回路と、を有し、該高電圧CMOS
回路を構成する第1導電型のMOSトランジスタは、第
1の絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(MOSトラン
ジスタ)と同じ工程により作製されたDMOSトランジ
スタであることが好ましい。
【0024】耐圧向上と駆動能力向上のため、前記高電
圧CMOS回路を介して前記第1のゲート電極に印加さ
れる駆動電圧を生成するレベルシフト回路を有すること
が好ましい。
【0025】また、前記第2の絶縁ゲート型トランジス
タ(MOSトランジスタ)は、第1の絶縁ゲート型トラ
ンジスタ(DMOSトランジスタ)に対し、オン抵抗が
1倍以上で、且つ動作耐圧が2/3倍以下であることが
好ましい。
【0026】前記第2の絶縁ゲート型トランジスタ(M
OSトランジスタ)は、第1の絶縁ゲート型トランジス
タ(DMOSトランジスタ)に対し、オン抵抗が1倍以
上で、且つ動作範囲内での最大基板電流が10倍以上で
あることが好ましい。
【0027】ここで、前記第2の絶縁ゲート型電界効果
トランジスタ(MOSトランジスタ)は、第2導電型の
ウエル内に形成された第1導電型のソース及びドレイン
領域を有する構成であってもよい。前記スイッチ素子の
ドレインに前記負荷となる電気熱変換体が接続されて集
積化されている。前記特性とは、閾値、耐電圧、又は基
板電流から選択される少なくともいずれか一つである。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。
【0029】図1(a),(b)は、それぞれ本発明に
よるスイッチ素子およびそれを駆動するための回路を構
成する素子の断面構造を示している。符号1は、第1導
電型(ここではP型)の半導体基体、2は第2導電型
(ここではN型)の第1の半導体領域であるウエル領
域、3はゲート絶縁膜、4はゲート電極、5は第1導電
型の第2の半導体領域であるベース領域、7はソース領
域、8は高濃度のドレイン領域である。これらの領域に
よりDMOS(Double Diffused Metal Oxide Semicondu
ctor)トランジスタ20が形成されている。
【0030】図1(a)に示すスイッチ素子としてのD
MOSトランジスタ20は、予め十分深く形成したウエ
ル領域2内にベース領域5を形成する。このウエル領域
2とベース領域5は、それぞれ絶縁ゲート型トランジス
タにおいて、ドレインとチャネルの役割を果たすことと
なる。そのため、通常のチャネルとなる領域内に不純物
を導入してドレインを形成する順序とは逆に、ドレイン
となる領域内に不純物を導入してチャネルとなるベース
領域を形成することから、ドレインの濃度をチャネルの
濃度より低く設定することが可能である。
【0031】トランジスタの耐圧はこのドレインの耐圧
で決定され、その耐圧は通常、ドレインの濃度が低いほ
ど、ドレインの深さが深いほど高くなる。このため、定
格電圧を高く設定でき、大電流を流すことができ、高速
動作を実現できる。
【0032】また、このDMOSトランジスタ20の実
効チャネル長は、ベース領域5とソース領域7との横方
向拡散量の差で決定される。この横方向拡散量は物理的
係数に基づき決定されるため、実効チャネル長は、比較
的短く設定でき、オン抵抗を低減することができる。こ
のオン抵抗の低減は、単位寸法における電流の流せる量
を大きくすることにつながり、高速動作、省エネルギ
ー、および高集積化が可能となる。
【0033】また、このベース領域5とソース領域7は
どちらもゲート電極4をマスクとしたイオンの導入によ
り自己整合的(セルフアライン)に形成することができ
る。このため、アライメントによる寸法差を生じること
がなく、MIS型電界効果トランジスタのしきい値をば
らつきを抑えて製造することができる。
【0034】更には、必要に応じてベース領域5の深さ
をウエル領域2の底よりも深くして、半導体基体につな
がるように形成すれば、間に専用の素子分離領域を設け
ることなくDMOSトランジスタをアレイ状に複数並べ
て配置することもできる。これにより、DMOSトラン
ジスタアレイの占有面積を小さくすることができる。ま
た、負荷に接続される配線のレイアウトの設計自由度が
向上する。
【0035】図1(b)は、図1(a)のスイッチ素子
を駆動するための回路中に含まれる素子としてのMOS
トランジスタ30を示している。ここで、符号1は第1
導電型の半導体基体、13はゲート絶縁膜、14はゲー
ト電極、16は必要に応じて設けられる低濃度ドレイン
領域、17はソース領域、18はゲート電極から横方向
に離れた高濃度のドレイン領域である。
【0036】このMOSトランジスタ30のように、電
界緩和ドレイン領域(低濃度ドレイン領域)16を備
え、チャネルと低濃度ドレインとのPN接合端部から、
高濃度ドレイン領域18が離れ、更にはゲート電極から
も離れている構造を採用すれば、ゲート電極に対してセ
ルフアラインでソース・ドレイン領域を形成する通常の
MOSトランジスタに比してソース−ドレイン間の耐圧
を高く設定できる。
【0037】また、MOSトランジスタ30はDMOS
ではないので、チャネル長を自由に設計できるため、任
意のしきい値電圧を設定できる。
【0038】そして、図1の(a),(b)に示したト
ランジスタは、閾値、耐電圧、基板電流などの特性が互
いに異なるトランジスタではあるが、基体1としてシリ
コン基板などの共通基体を用いて一体化できる。これに
より、負荷には大きな電流を流すことができる。又、ス
イッチ素子の耐電圧を上げ、基板電流を抑えることがで
きる。更には、スイッチ素子を駆動する回路の設計が容
易になる。
【0039】図1に示したような2種のトランジスタを
用いれば、例えば、図2のような回路構成を実現でき
る。
【0040】図2において、43は電気熱変換体のよう
な負荷であり、負荷43と低い基準電圧VGNDHが印
加される低電位側配線48との間には、図1(a)に示
したようなトランジスタ20からなるスイッチ素子41
が接続される。
【0041】ここでは、スイッチ素子41を駆動する回
路の一例として、レベルシフト回路とCMOS回路と論
理回路とを有する回路構成を採用している。スイッチ素
子41のゲートにはpMOSトランジスタ44とnMO
Sトランジスタ45を有する高電圧CMOS回路が接続
され、このCMOS回路の入力端子にはアンドゲート4
6が接続されている。CMOS回路の高電位側には中間
の基準電圧VHTを与えるレベルシフト回路が接続され
ている。
【0042】レベルシフト回路としては、図1(b)に
示したような、MOSトランジスタ30からなるソースホ
ロワ回路素子42が好ましく用いられる。このレベルシ
フト回路は、高電位圧側配線47により供給される高い
基準電圧VHから数ボルトから十数ボルト程度低い基準
電圧VHTを生成する。この基準電圧VHTはCMOS
回路のpMOSトランジスタ44を介してスイッチ素子
41のゲートに印加可能である。
【0043】高電圧CMOS回路はアンドゲート46の
ような論理回路により制御される。このような論理回路
もまたCMOS回路で構成できる。アンドゲート46の
駆動電圧VDDは基準電圧VHTより更に低い電圧である
ので、論理回路は低電圧CMOS回路で構成できる。
【0044】基準電圧VHTがそれほど高くない場合に
は、高電圧CMOS回路を構成するトランジスタは、図
1(a)や(b)とは異なる低濃度ドレイン領域(電界
緩和ドレイン領域)のない一般的なMOSトランジスタ
で構成することも可能である。好ましくは、高電圧CM
OS回路のうち少なくともnMOSトランジスタ45と
して図1(b)に示したようなオフセットMOSトラン
ジスタを用いるとよい。より好ましくは、nMOSトラ
ンジスタ45として図1(a)に示したようなDMOS
トランジスタを用いるとよい。
【0045】アンドゲート46のような論理回路は、図
1(a)に示したようなDMOSトランジスタではな
く、図1の(b)に示したトランジスタや、それらとは
異なる低濃度ドレイン領域(電界緩和ドレイン領域)の
ない一般的なMOSトランジスタで構成できる。
【0046】以上のように、スイッチ素子としてDMO
Sトランジスタを用い、スイッチ素子を駆動するための
回路には、その少なくとも一部に、該DMOSトランジ
スタとは特性(閾値、耐電圧、基板電流などから選択さ
れる少なくとも一種)の異なる非DMOSトランジスタ
を用いることにより、大電流を流すことができ、高耐圧
で高速駆動、省エネルギー、高集積化可能な、絶縁ゲー
ト型トランジスタを含む高性能な半導体装置を提供でき
る。
【0047】また、低濃度ドレイン領域16を、ウエル
領域2と同じ深さにすれば、これら低濃度ドレイン領域
16とウエル領域2とは同じ工程で形成することが可能
である。
【0048】加えて、基準電圧VHTがそれほど高くな
い場合には、高電圧CMOS回路を構成するpMOSト
ランジスタとして、ウエル領域2と同様のN型のウエル
領域を半導体基体1内に形成し、そこにP型のソース・
ドレイン領域を形成することで得られたpMOSトラン
ジスタを用いればよく、低濃度ドレイン領域(電界緩和
ドレイン領域)のない一般的なMOSトランジスタで構
成することが可能である。
【0049】ここで、スイッチ素子にDMOSを用いた
高耐圧の液体吐出装置用の駆動回路を例に挙げて説明す
る。
【0050】スイッチ素子の耐圧の問題を解決するため
には、図20に示すようなDMOSトランジスタ20が
考えられる。図20において、152は負荷としての電
気熱変換体141とDMOSトランジスタ20やMOS
トランジスタ(不図示)が集積化された素子基体、15
3は吐出口、154は配線電極、155は液路、156
は天板などと呼ばれる部材である。このDMOSトラン
ジスタ20の構造は前述したとおり通常のMOSトラン
ジスタの構造とは異なり、ドレインの中にチャネルを作
り込むことによって、耐圧を決定しているドレインの深
さを深く、また、低濃度で作り込むことが可能となり、
耐圧の問題を解決できる。
【0051】しかしながら、このDMOSトランジスタ
20はスイッチ素子としての特性は前述のとおり高性能
ではあるが、アナログ素子としては不自由な素子であ
る。アナログ素子はフォトリソグラフィーのマスクでゲ
ート長、即ち、チャネル長を調整することにより、任意
のしきい値電圧が得られるように絶縁ゲート型トランジ
スタを設計する。また、アナログ素子は、基板にバック
ゲート電圧がかかる回路構成に耐えるものでなければな
らない。
【0052】このDMOSトランジスタ20のチャネル
長はベース層とソース層の横方向拡散量の差で決まる。
そのため、チャネル長は通常の絶縁ゲート型トランジス
タに比べて短く、また、マスクで調整することもできな
い。
【0053】また、基準電圧VHTが高い場合には、ス
イッチ素子にこのDMOSトランジスタ20を用い、レ
ベルシフト回路に通常のMISトランジスタを用いる
と、スイッチ素子を駆動するレベルシフト素子の耐圧が
不十分になってしまう。
【0054】具体的に述べると、図21に示すような回
路構成の場合、まず、VDDを5.0V、ないし3.3
Vとすると、アンドゲート46からVDDがハイレベル
の信号としてソース接地CMOSインバータなどのCM
OS回路52をとおり、スイッチ素子41のゲートに入
力される。
【0055】ここで重要なのはCMOS回路52に与え
られるVHTという任意の電圧である。このVHTはス
イッチ素子41のオン抵抗が最小になるように設計され
る。スイッチ素子41のオン抵抗が最小になればスイッ
チ素子を構成するMOSトランジスタの寸法を最小にで
きるからである。
【0056】このVHTを集積回路内で生成しようとす
ると、集積回路内で電源電圧VHから電圧レベルを変換
する必要がある。そのため、レベルシフト回路にはソー
スホロワのトランジスタを介在させ、定電圧を得ること
が望ましい。このようなレベルシフト回路を図21に組
み込んだ場合、前述した図2のような回路構成となる。
【0057】このとき、例えば、最高位の電源電圧VH
を30V,最低位の基準電圧VGNDHを0Vとして、
中間電位の基準電圧VHTを12Vにする場合、レベル
シフト回路に用いるソースホロワのトランジスタには、
−12Vのバックゲート電圧がかかり、またドレイン−
ソース間耐圧が18V以上必要になる。
【0058】このように、スイッチ素子としてスイッチ
特性の優れたDMOSトランジスタを採用する場合に
は、任意のしきい値電圧を設定でき、論理回路の電源電
圧よりも高いレベルのバックゲート電圧にも耐え得るア
ナログ特性を有する中耐圧素子が必要になる。そこで、
このような場合には、レベルシフト回路を構成するトラ
ンジスタとして、低濃度ドレイン領域を有する非DMO
S型のオフセットMOSトランジスタが好ましいのであ
る。
【0059】また、基準電圧VHTが高い場合には、高
耐圧CMOS回路のnMOSトランジスタ45もチャネ
ル・ドレイン間の耐電圧を高くすることが望ましい。こ
のために、nMOSトランジスタ45としては、図1
(b)に示したようなオフセットnMOSトランジス
タ、より好ましくは、図1(a)と同様なDMOSトラ
ンジスタを用いるとよい。
【0060】こうして得られた、本発明の液体吐出ヘッ
ドは、上記半導体装置と、前記半導体装置のスイッチ素
子に接続された負荷としての電気熱変換体と、インクな
どの液体を吐出する吐出口とを備えている。
【0061】(第1の実施形態)次に、本発明の第1の
実施形態について図面を参照して説明する。スイッチ素
子および駆動回路素子の断面構造は図1(a),(b)
に示したものと同じである。
【0062】1は第1導電型の半導体基体、2は第2導
電型の第1の半導体領域であるウエル領域、3はゲート
絶縁膜、4はゲート電極、5は第1導電型の第2の半導
体領域であるベース領域、7はゲート電極の左端部に整
合しているソース領域、8はウエル領域とベース領域と
のPN接合端部から図中右側に離れ、更にはゲート電極
からも横方向に離れた高濃度のドレイン領域である。
【0063】図1(a)に示すDMOSトランジスタ2
0は、予め十分深く形成したウエル領域2内にベース領
域5を形成する。このウエル領域2とベース領域5は、
それぞれMIS型電界効果トランジスタにおけるドレイ
ンとチャネルの役割を果たす。
【0064】また、DMOSトランジスタ20の実効チ
ャネル長は、ベース領域5とソース領域7との横方向拡
散量の差で決定される。この横方向拡散量は物理的係数
に基づき決定されるため、実効チャネル長は短く設定で
き、オン抵抗を低減することができる。
【0065】また、このベース領域5とソース領域7は
どちらもゲート電極4をマスクとしたイオンの導入によ
り自己整合的(セルフアライン)に形成されるため、ア
ライメントによる寸法差を生じることがなく、DMOS
トランジスタのしきい値のばらつきを抑えることができ
る。
【0066】図1(b)は、図1(a)のスイッチ素子
を駆動するための回路中に含まれるオフセットMOSト
ランジスタ30であり、1は第1導電型の半導体基体、
13はゲート絶縁膜、14はゲート電極、16は低濃度
ドレイン領域、17はゲート電極の左端部に整合してい
るソース領域、18はゲート電極から横方向に離れた高
濃度のドレイン領域である。
【0067】ドレイン領域18側に電界緩和ドレイン領
域(低濃度ドレイン領域)16を備え、チャネルと低濃
度ドレインとのPN接合端部から、高濃度ドレイン領域
18が離れ、更にはゲート電極からも離れているため、
ソース−ドレイン間の耐圧を高くできる。
【0068】また、フォトリソフラフィーによる最小加
工寸法以上であれば、チャネル長を自由に設計できるた
め、任意のしきい値電圧を設定でき、バックゲート電圧
に耐えるアナログ特性を有し、自由な設計が可能とな
る。
【0069】そして、図1の(a),(b)に示した特
性の異なる2種類のトランジスタ20、30は、基体1
をシリコン基板などの共通基体を用いて一体化できる。
これにより、図2のような負荷と一体化した集積回路が
実現できる。
【0070】図2において、43は抵抗値がRHである
電気熱変換体のような負荷であり、その低電位側配線4
8には、DMOSトランジスタ20がスイッチ素子41
として接続されている。スイッチ素子41のゲートには
CMOSインバータが接続され、CMOSインバータの
入力端子にはアンドゲート46が接続されている。CM
OSインバータの高電位側の基準電圧VHTを与えるレ
ベルシフト回路には、図1(b)のようなオフセットM
OSトランジスタ30が用いられている。論理回路を構
成するトランジスタは、図1(a)や(b)とは異なる
低濃度ドレイン領域(電界緩和ドレイン領域)のない一
般的なMOSトランジスタで構成できる。高電圧CMO
S回路のpMOSトランジスタ44は、低濃度ドレイン
領域(電界緩和ドレイン領域)のない一般的なMOSト
ランジスタで構成できる。
【0071】図3は一つのスイッチ素子41として用い
られる一つのDMOSトランジスタのより好適な例の断
面を示している。スイッチ素子41としては、好ましく
は図3に示すように、同一基板上にソースとドレインを
交互に配置した構成のDMOSトランジスタを採用する
とよい。この構成では、複数のDMOSトランジスタを
並列に接続した構成と等価になり、受動素子である負荷
43に流す電流を大きくすることができるからである。
【0072】図4は、複数の負荷を選択的に駆動できる
回路の概略を示しており、ここでは3つのユニットに対
応する部分が図示されている。各ユニットは、負荷43
と、これに電流を流すスイッチ素子41と、スイッチ素
子41を駆動するためのスイッチを含む。
【0073】図2を参照して説明したとおり、スイッチ
素子41のゲートに中間レベルの駆動電圧VHTが供給
されると、スイッチ素子41がオンして、それに接続さ
れた負荷43に電流が流れる。これにより、ユニットを
半導体基板上にアレイ状に配置すれば、熱を利用した記
録装置として使用することができる。
【0074】次に、本実施形態による半導体装置の製造
工程を示す。
【0075】図5(a)〜(e)は、本発明に用いられ
る半導体装置の製造工程毎の断面図である。図5(a)
に示すように、p型半導体基体1の表面に、n型のウエ
ル領域2を形成する。このn型のウエル領域2はp型半
導体基体1上にイオン注入法等を用いて、選択的に形成
する。また、n型のウエル領域2をp型半導体基体1全
面にエピタキシャル成長法を用いて形成して、p型のウ
エル領域を選択的に形成することも可能である。
【0076】次に図5(b)に示すように、n型のウエ
ル領域2上に、例えば水素燃焼酸化により膜厚約50n
mのゲート絶縁膜3を成長させ、ゲート絶縁膜3上に、
例えばLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Depos
ition)法により膜厚約300nmの多結晶シリコンを堆
積する。この多結晶シリコンにはLPCVD法で堆積す
ると同時に、例えばリンをドーピングしたり、または堆
積後に、例えばイオン注入法や固相拡散法を用いて、例
えばリンをドーピングして所望の配線抵抗値となるよう
にする。その後、フォトリソグラフィーによりパターニ
ングを行ない、多結晶シリコン膜をエッチングする。こ
れによりMIS型電界効果トランジスタのゲート電極
4、14が形成できる。この際、第1のゲート電極4は
第1のn型のウエル領域2上に形成し、第2のゲート電
極4は半導体基体の表面上に形成する。
【0077】次に図5(c)に示すように、不図示のフ
ォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィーによりパ
ターニングを行ない、またゲート電極4をマスクとし
て、選択的にp型の不純物、例えばボロンをイオン注入
して、さらに電気炉で例えば1100℃、60分の熱処
理を行ない、ウエル領域2中にベース領域5を形成す
る。この熱処理は、DMOSトランジスタ20のチャネ
ル領域を決定することになるため、ウエル領域2の深
さ、濃度、不純物の種類、またベース領域5の濃度、お
よび不純物の種類により決定される。
【0078】次に図5(d)に示すように、不図示のフ
ォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィーによりパ
ターニングを行ない、またゲート電極14をマスクとし
て、選択的にn型の不純物、例えばリンをイオン注入
し、ゲート電極14の右端部に整合した電界緩和ドレイ
ン領域16を形成する。この電界緩和ドレイン領域16
はMOSトランジスタ30の耐圧とオン抵抗を決定する
主要素となっている。そのため、この際所望の濃度と深
さを得るために、電気炉で例えば1000℃で、30分
の熱処理を行なっても良い。
【0079】次に図5(e)に示すように、第1のソー
ス領域7、第1のドレイン領域8、第2のソース領域1
7、第2のドレイン領域18を、例えばヒ素をイオン注
入して、さらに電気炉で例えば950℃で、30分の熱
処理を行なって形成する。このうち第1のソース領域7
をゲート電極をマスクにしたイオン注入により形成する
ことで、第1のソース領域7をゲート電極に自己整合さ
せることができる。
【0080】その後、図示しないがCVD法により酸化
膜を堆積して層間絶縁膜を形成し、コンタクトを開口
し、配線を結線し集積回路を完成させる。必要に応じて
多層配線を用いても良い。この配線部を作製するとき
に、負荷としての電気熱変換体を形成することができ
る。
【0081】ここで、主要部のより詳しい製造法につい
て説明する。MOSトランジスタ30は、DMOSトラ
ンジスタ20に比して、オン抵抗は高くても支障ない。
これは大電流を流す必要がないためである。また、動作
耐圧もある程度確保されていれば支障ない。そのため、
電界緩和ドレイン領域16を形成する際のイオン打込量
は、第2のドレイン領域18の1/10〜1/1000
0程度が適当で、またその深さもベース領域5の2/3
〜1/10程度で十分である。
【0082】また、第2のドレイン領域18はゲート電
極14から距離d1を空けて形成する。この距離d1は
DMOSトランジスタ20とのバランスから一定ではな
いが、1.0μm〜5.0μm程度が適当である。
【0083】このようにして作成されたDMOSトラン
ジスタ20のVDS−ID(ドレイン電圧−ドレイン電
流)特性と、VG−ID(ゲート電圧−ドレイン電流)
特性、VG−ABSIW(ゲート電圧−ウェハ電流の絶
対値)特性を図6(a),(b)に示し、同様にMOS
トランジスタ30のVDS−ID特性と、VG−ID,
ABSIW特性を図7(a),(b)に示す。このよう
にMIS型電界効果トランジスタの動作範囲は負荷抵抗
Rにより制御され、またその動作耐圧はABSIWで表
せる基板(ウェハ)電流値の動作範囲内での最大値によ
り決定される。
【0084】上記のように作成された、MOSトランジ
スタ30は、DMOSトランジスタ20に対し、オン抵
抗が1倍以上で、且つ動作耐圧が2/3倍以下程度とな
る。また、MOSトランジスタ30は、DMOSトラン
ジスタ20に対し、オン抵抗が1倍以上で、且つ動作範
囲内での最大基板電流が10倍以上となる。
【0085】換言すれば、DMOSトランジスタ20
は、オン抵抗が低く、耐電圧が高く、基板電流が少ない
ので、スイッチ素子として好ましいものである。
【0086】(第2の実施形態)本実施形態は、前述し
た実施形態において、スイッチ素子を構成するDMOS
トランジスタの構成を変更したものである。それ以外の
構成は前述した実施形態と同じである。
【0087】図8は、スイッチ素子アレイの部分の断面
を示している。ここで用いられているDMOSトランジ
スタ21は、ウエル領域2を横方向に完全に分離するべ
く、ベース領域5を、基板のP型領域に到達するよう
に、深く形成している。この構造のため、自ずから、各
セグメントの各ドレインを個々に電気的に分離できる。
したがって、図3の構成のように、隣接ユニット間に、
専用の素子分離領域を必要としないので、占有面積が小
さく、また、DMOSトランジスタを並列に接続する場
合の設計の自由度も高い。
【0088】図9は、本発明に係る第2の実施形態の半
導体装置の製造工程を説明するための断面図である。図
9(a),(b)の工程は第1の実施形態と同様なの
で、その後から説明する。
【0089】フォトレジスト(不図示)を塗布し、フォ
トリソグラフィーによりパターニングを行ない、またゲ
ート電極4をマスクとして、選択的にp型の不純物、例
えばボロンをイオン注入して、さらに電気炉で例えば1
100℃、180分の熱処理を行ない、ウエル領域2を
電気的に分離するベース領域5を形成する。(図9
(c))この熱処理はウエル領域2を分離するように、
ベース領域5がウエル領域2より深くなるように設計す
ることが重要であり、熱処理の条件はウエル領域2の深
さ、濃度、不純物の種類、またベース領域5の濃度、お
よび不純物の種類により決定される。ベース領域5の最
表面の不純物濃度は例えば1×1015/CM〜1×1
19/CMから選択できる。
【0090】次に不図示のフォトレジストを塗布し、フ
ォトリソグラフィーによりパターニングを行ない、また
ゲート電極14をマスクとして、選択的にn型の不純
物、例えばリンをイオン注入し、ゲート電極14の右端
部に整合した電界緩和ドレイン領域16を形成する。
(図9(d))この電界緩和ドレイン領域16はMOS
トランジスタ30の耐圧とオン抵抗を決定する主要素と
なっている。そのため、この際所望の濃度と深さを得る
ために、電気炉で例えば1000℃で、30分の熱処理
を行なってもよい。
【0091】次に図9(e)に示すように、第1のソー
ス領域7、第1のドレイン領域8、第2のソース領域1
7、第2のドレイン領域18を、例えばヒ素をイオン注
入して、さらに電気炉で例えば950℃で、30分の熱
処理を行なって形成する。このうち第1のソース領域7
と第2のソース領域17をそれぞれゲート電極をマスク
にしたイオン注入により形成することで、第1のソース
領域7と第2のソース領域17をゲート電極に自己整合
させることができる。距離d2は上述した距離d1と同
様に設計すればよい。
【0092】その後、図示しないがCVD法により酸化
膜を堆積して層間絶縁膜を形成し、コンタクトを開口
し、配線を結線する。必要に応じて多層配線を行ない、
集積回路を完成させる。この配線部の作製の際に、電気
熱変換体のような負荷を形成する。
【0093】本形態によれば、ウエル領域2を分離する
形にベース領域5を深く形成する構造のため、各セグメ
ントの各ドレインを個々に電気的に分離できる。これに
より、本発明の半導体装置をアレイ状に配置する場合で
も、図4に示すような簡単な回路構成で実現でき、低コ
スト化が可能となる。
【0094】以上述べたように、本実施形態による半導
体装置およびその製造方法においては、スイッチ素子の
ドレインの濃度をチャネルの濃度より低く設定でき、且
つドレインを十分深く形成できるため、高耐圧により大
電圧化を可能とし、低いオン抵抗による高速動作と大電
流化を可能とし、延いては高集積化と省エネルギー化が
得られ、またスイッチ素子を駆動するための回路には、
アナログ特性を有した中耐圧素子を有するため、製造コ
ストを大幅に上げることなく、自由な設計と高性能な半
導体装置が実現できる。
【0095】本発明の実施形態による液体吐出ヘッド
は、上述したように作製した半導体装置の不図示の絶縁
層上にアルミニウムなどからなる配線と窒化タンタルな
どからなる発熱抵抗層とを有する発熱抵抗体(電気熱変
換体)を形成し、吐出口やそれに連通するインク通路を
形成するために、成形樹脂やフィルムなどからなる天板
などの吐出口形成部材を組合わせれば作製できる。(図
20参照)そして、液体収容タンクを接続して、装置本
体に搭載して、電源回路から電源電圧を供給すればイン
クジェットプリンタのような液体吐出装置として動作す
る。
【0096】(第3の実施形態)次に、本発明の更に別
の実施の形態について図面を参照して説明する。図10
(a),(b)は、それぞれ本発明によるスイッチ素子
および駆動回路素子の断面構造図であり、図11はそれ
の作製工程を説明するための模式図である。
【0097】図10(a)は、本発明に用いられるスイ
ッチ素子の一例を示しており、図1に示した構成と同一
である。
【0098】図10(b)は、図10(a)のスイッチ
素子を駆動するための回路中に含まれる素子を示してお
り、1は第1導電型の半導体基体、12は第2導電型の
第1の半導体領域であるウエル領域、13はゲート絶縁
膜、14はゲート電極、17はゲート電極の左端部に整
合しているソース領域、18はゲート電極から横方向に
離れた高濃度のドレイン領域である。
【0099】MOSトランジスタ31は、ドレイン領域
18側に低濃度のドレインとして作用するウエル領域1
2を備え、チャネルと低濃度のドレイン領域とのPN接
合から離れ、更にはゲート電極からも離れている高濃度
ドレイン領域18を備えている。通常のゲート電極に対
してセルフアラインでソース・ドレイン領域を形成する
MOSトランジスタに比してソース−ドレイン間、ドレ
インーチャンネル間の耐圧を高く設定できる。また、こ
の素子はDMOSトランジスタ20のウエル領域2と同
じ深さで、同じ不純物濃度で構成できるので、電界緩和
ドレイン領域12を、DMOSトランジスタ20のウエ
ル領域2と同時に形成することができる。こうして、領
域12を形成しても、マスク枚数を増加させること、ま
た製造コストを上げることはない。
【0100】また、チャネル長を自由に設計できるた
め、任意のしきい値電圧を設定でき、高電圧に耐えるア
ナログ特性を有し、自由な設計が可能となる。
【0101】そして、図10(b)に示したオフセット
MOSトランジスタ31は、図10(a)に示したトラ
ンジスタと同様にシリコン基板などの共通基体を用いて
一体化できる。これにより、図2のような簡単な回路構
成が実現できる。
【0102】本実施形態のオフセットMOSトランジス
タは、高耐圧CMOS回路やレベルシフト回路を構成す
るトランジスタとして好適に用いられる。
【0103】図11(a)〜(d)は、本発明に係る第
3の実施形態の半導体装置の製造工程毎の断面図であ
る。図11(a)に示すように、p型半導体基体1の表
面に、第1のn型のウエル領域2と第2のn型のウエル
領域12を形成する。このn型のウエル領域2,12は
p型半導体基体1上に選択的に形成する。また、n型の
ウエル領域2,12となる共通のエピタキシャル層をp
型半導体基体1全面にエピタキシャル成長法を用いて形
成して、その中にp型のウエル領域を選択的に形成する
ことにより、n型のウエル領域2,12を互いに離して
形成することも可能である。
【0104】次に図11(b)に示すように、n型のウ
エル領域2上に、例えば水素燃焼酸化により膜厚約50
nmの酸化シリコンからなるゲート絶縁膜3を成長さ
せ、ゲート絶縁膜3上に、例えばLPCVD法により膜
厚約300nmの多結晶シリコンを堆積する。この多結
晶シリコンにはLPCVD法で堆積すると同時に、例え
ばリンをドーピングしたり、または堆積後に、例えばイ
オン注入法や固相拡散法を用いて、例えばリンをドーピ
ングして所望の配線抵抗値となるようにする。その後、
フォトリソグラフィーによりパターニングを行ない、多
結晶シリコン膜をエッチングする。これによりDMOS
トランジスタ21の第1のゲート電極4と、オフセット
MOSトランジスタ31のゲート電極14が形成でき
る。この際、第1のゲート電極4は第1のn型のウエル
領域2上に形成し、第2のゲート電極14は第2のn型
のウエル領域12と半導体基体01とによるPN接合が
終端する表面上に形成する必要がある。
【0105】次に、不図示のフォトレジストを塗布して
フォトリソグラフィーによりパターニングを行ない、ま
たゲート電極4をマスクとして、選択的にp型の不純
物、例えばボロンをイオン注入して、さらに電気炉で例
えば1100℃で、60分の熱処理を行ない、ウエル領
域2中にベース領域5を形成する。(図11(c))こ
の熱処理は、図11のDMOSトランジスタ20のチャ
ネル領域を決定することになるため、ウエル領域2の深
さ、濃度、不純物の種類、またベース領域5の濃度、お
よび不純物の種類により決定される。
【0106】次に図11(d)に示すように、第1のソ
ース領域7、第1のドレイン領域8、第2のソース領域
17、第2のドレイン領域18を、例えばヒ素をイオン
注入して、さらに電気炉で例えば950℃で、30分の
熱処理を行なって形成する。このうち第1のソース領域
7と第2のソース領域17をそれぞれゲート電極をマス
クにしたイオン注入により形成することで、第1のソー
ス領域7と第2のソース領域17をゲート電極に自己整
合させることができる。
【0107】その後、図示しないがCVD法により酸化
膜のような絶縁物を堆積して層間絶縁膜を形成し、コン
タクトを開口し、配線を形成して、各素子を結線し集積
回路を完成させる。必要に応じて多層配線を用いても良
い。この配線部を作製する際に、電気熱変換体のような
負荷を一緒に作り込む。
【0108】本実施形態によれば、図11に示すオフセ
ットMOSトランジスタ31の電界緩和ドレイン領域は
第2のn型のウエル領域12で形成できるため、マスク
の増加なしで、スイッチ素子を駆動するための回路に、
アナログ特性を有した中耐圧素子を有することができる
ため、自由な設計と高性能な半導体装置が実現できる。
【0109】ここで、主要部のより詳しい製造法につい
て説明する。トランジスタ31は、DMOSトランジス
タ20に比して、オン抵抗は高くても支障ない。これは
大電流を流す必要がないためである。また、動作耐圧も
ある程度確保されていれば支障ない。そのため、ウエル
領域12を形成する際のイオン打込量は、第2のドレイ
ン領域18の1/10〜1/10000程度が適当で、
DMOSトランジスタ20の特性を優先して設定して構
わない。
【0110】また、第2のドレイン領域18はゲート電
極14から距離d1を空けて形成する。この距離d1は
1.0μm〜5.0μm程度が適当である。
【0111】このようにして作成されたDMOSトラン
ジスタのVDS−ID(ドレイン電圧−ドレイン電流)
特性と、VG−ID(ゲート電圧−ドレイン電流)特
性、VG−ABSIW(ゲート電圧−ウェハ電流の絶対
値)特性は図6(a),(b)に示したものと同じであ
る、同様にオフセットMOSトランジスタ30のVDS
−ID特性と、VG−ID,ABSIW特性も図7
(a),(b)に示したものとほぼ同じようである。
【0112】(第4の実施形態)本実施形態は、前述し
た実施形態において、スイッチ素子を構成するDMOS
トランジスタの構成を変更したものである。それ以外の
構成は前述した第3の実施形態と同じである。
【0113】本実施形態の半導体装置のスイッチ素子ア
レイの部分の断面は図8に示したものと同じである。こ
こで用いられているDMOSトランジスタ21は、ウエ
ル領域2を横方向に完全に分離するべく、ベース領域5
を、基板のP型領域に到達するように、深く形成してい
る。この構造のため、自ずから、各セグメントの各ドレ
インを個々に電気的に分離できる。
【0114】したがって、図3や図11の構成のよう
に、専用の素子分離領域を必要としないので、占有面積
が小さく、また、DMOSトランジスタを並列に接続す
る場合の設計の自由度も高い。
【0115】図12は、本発明に係る第4の実施形態に
よる半導体装置の製造工程を説明するための模式的断面
図である。
【0116】図12(a)に示すように、P型の単結晶
シリコンのような半導体基板1を用意し、そこに、リン
や砒素のようなN型不純物を導入してN型のウエル領域
2、12を同時形成する。或いは、N型のエピタキシャ
ル層を形成した後、P型不純物をウエル領域の周囲に導
入してP型のウエル分離領域を形成してもよい。
【0117】図12(b)に示すように、基板の表面を
酸化してゲート絶縁膜3を形成した後、ゲート電極4、
14を同じ工程で形成する。
【0118】不図示のフォトレジストを塗布し、フォト
リソグラフィーによりパターニングを行ない、またゲー
ト電極4をマスクとして、選択的にp型の不純物、例え
ばボロンをイオン注入して、さらに電気炉で例えば11
00℃で、180分の熱処理を行ない、ウエル領域2を
電気的に分離するベース領域5を形成する。(図12
(c))この熱処理はウエル領域2を分離するように、
ベース領域5がウエル領域2より深くなるように設計す
ることが重要であり、熱処理の条件はウエル領域2の深
さ、濃度、不純物の種類、またベース領域5の濃度、お
よび不純物の種類により決定される。
【0119】次に図12(d)に示すように、第1のソ
ース領域7、第1のドレイン領域8、第2のソース領域
17、第2のドレイン領域18を、例えばヒ素をイオン
注入して、さらに電気炉で例えば950℃で、30分の
熱処理を行なって同時に形成する。このうち第1のソー
ス領域7と第2のソース領域17をそれぞれゲート電極
をマスクにしたイオン注入により形成することで、第1
のソース領域7と第2のソース領域17をゲート電極に
自己整合させることができる。距離d2は上述した距離
d1と同様に設計すればよい。
【0120】その後、図示しないがCVD法により酸化
膜を堆積して層間絶縁膜を形成し、コンタクトを開口
し、配線を結線する。必要に応じて多層配線を行ない、
集積回路を完成させる。この配線部を作製する際に、電
気熱変換体のような負荷を一緒に作り込む。
【0121】本実施形態によれば、ウエル領域2を分離
する形にベース領域5を深く形成する構造のため、各セ
グメントの各ドレインを個々に電気的に分離できる。こ
れにより、本発明の半導体装置をアレイ状に配置し、記
録装置として使用する場合でも、図4に示すような簡単
な回路構成で実現でき、低コスト化が可能となる。
【0122】以上述べた実施形態による半導体装置およ
びその製造方法においては、スイッチ素子のドレインの
濃度をチャネルの濃度より低く設定でき、且つドレイン
を十分深く形成できるため、高耐圧により大電圧化を可
能とし、低いオン抵抗による高速動作と大電流化を可能
とし、延いては高集積化と省エネルギー化が得られ、ま
たスイッチ素子を駆動するための回路には、アナログ特
性を有した中耐圧素子を有するため、製造コストを大幅
に上げることなく、自由な設計と高性能な半導体装置が
実現できる。
【0123】(第5の実施形態)本実施形態は、DMO
Sトランジスタのアレイを改良したものであり、その平
面構造を図13に示す。ここでは、多数のユニットを有
する半導体装置のうち2つのユニットのみが図示されて
いる。
【0124】本実施形態では、専用の素子分離領域を介
することなく隣接したDMOSトランジスタにおいて、
隣接する3つのドレインを共通に接続し、それを一つの
電気熱変換体のような負荷43に接続している。
【0125】ソースは全てのDMOSトランジスタで共
通に接続されている。3つのドレインの両側にそれぞれ
ゲート電極を介してソースが配されている。ソースは、
DMOSトランジスタのチャネルを提供するベース領域
と短絡されている。
【0126】そして、DMOSトランジスタの配列方向
における断面は、ユニット内及び隣接ユニット間のどこ
をとってみても、図8に示したような所定のパターンを
繰り返し配列した構成となっている。
【0127】(第6の実施形態)本実施形態による半導
体装置の回路構成を図14に示す。図14において、4
3は電気熱変換体のような負荷であり、負荷43と低い
基準電圧VGNDHが印加される低電位側配線48との
間には、図13に示したようなDMOSトランジスタが
スイッチ素子41として接続される。
【0128】ここでは、スイッチ素子41を駆動する回
路の一例として、レベルシフト回路49とCMOS回路
52と論理回路46とを有し、更には、ラッチ54やシ
フトレジスタ55を有する回路構成を採用している。
【0129】スイッチ素子41のゲートにはpMOSト
ランジスタ44とnMOSトランジスタ45を有する高
電圧CMOS回路52が接続され、このCMOS回路の
入力端子にはアンドゲートからなる論理回路46が接続
されている。CMOS回路の高電位側には中間の基準電
圧VHTを与えるレベルシフト回路49が接続されてい
る。
【0130】レベルシフト回路49としては、図示した
ような、MOSトランジスタ42のソースホロワ回路が
用いられている。このレベルシフト回路49は、高電位
圧側配線47により供給される高い基準電圧VHから数
ボルトから十数ボルト程度低い基準電圧VHTを生成す
る。この基準電圧VHTは高電圧CMOS回路52のp
MOSトランジスタ44を介してスイッチ素子41のゲ
ートに印加可能である。
【0131】高電圧CMOS回路52はアンドゲート4
6のような論理回路により制御される。このような論理
回路もまたCMOS回路で構成できる。アンドゲート4
6の駆動電圧VDDは基準電圧VHTより更に低い電圧で
あるので、論理回路は低電圧CMOS回路で構成でき
る。
【0132】こここでは、高電圧CMOS回路52を構
成するトランジスタのうち、nMOSトランジスタ45
として、DMOSトランジスタを用いる。更には、トラ
ンジスタ50もnMOSトランジスタ45と同様にDM
OSトランジスタであることが好ましい。
【0133】アンドゲート46のような論理回路に用い
られるトランジスタは、DMOSトランジスタではな
く、ゲート電極に自己整合したソース領域及びドレイン
領域を有するMOSトランジスタとする。
【0134】更に、レベルシフト回路49のソースホロ
ワトランジスタ42は、図1(b)又は図10(b)に
示したような中耐電圧のオフセットMOSトランジスタ
で構成する。
【0135】以上のように、スイッチ素子41として高
耐電圧のDMOSトランジスタを用い、スイッチ素子4
1を駆動するための回路のうち、該スイッチ素子のゲー
トに電圧を供給するCMOS回路52の一方のトランジ
スタ45、50を該スイッチ素子41用のDMOSトラ
ンジスタと同じ製造プロセスで作製される高耐電圧のD
MOSトランジスタで構成する。
【0136】そして、レベルシフト回路49のソースホ
ロワ素子42には中耐電圧のオフセットMOSトランジ
スタを用い、電源電圧が低い論理回路には低耐電圧のM
OSトランジスタを用いる。
【0137】これにより、高速で、負荷の駆動能力が高
く、高信頼性のアナログ・ロジック混載の半導体集積回
路を安価に提供できる。
【0138】(第7の実施形態)本実施形態による半導
体装置の断面構成を図15に示す。本実施形態では、ス
イッチ素子41と高電圧CMOS回路のnMOSトラン
ジスタ45にDMOSトランジスタを用いている。そし
て、高電圧CMOS回路のpMOSトランジスタ44や
低電圧CMOS論理回路46のnMOSトランジスタと
pMOSトランジスタは上記DMOSトランジスタとは
異なる特性をもつMOSトランジスタを用いている。
【0139】図15に示した半導体装置の製造工程は以
下のとおりである。
【0140】低濃度のP型の単結晶シリコンなどからな
る半導体基体1を用意する。リンや砒素のようなN型不
純物を半導体基体1の所定の部分に導入して、DMOS
トランジスタの低濃度ドレイン2及びpMOSトランジ
スタのN型ウエル62となる半導体領域を同時に形成す
る。
【0141】半導体基体1の表面に比較的厚い酸化シリ
コンなどからなるフィールド絶縁膜64を形成する。こ
のフィールド絶縁膜64はDMOSトランジスタのドレ
イン側のゲート絶縁膜として機能し、又、CMOSトラ
ンジスタなどの素子分離領域としても機能する。
【0142】比較的薄い酸化シリコンなどからなるゲー
ト絶縁膜63を形成した後、多結晶シリコンなどからな
る電極材料を堆積させ、パターニングしてゲート電極
4、65、66を形成する。
【0143】DMOSトランジスタのソースを形成すべ
き部分に、ゲート電極4をイオン注入マスクとして利用
して、ボロンのようなP型不純物のイオン打ち込みを行
い、熱処理して、N型の半導体領域2を貫通するように
P型のベース領域5を形成する。続いて、pMOSトラ
ンジスタを形成すべき領域をホトレジストマスクで覆
い、ゲート電極4及びフィールド絶縁膜64をイオン注
入マスクとして利用して、nMOSトランジスタのソー
ス・ドレインとなる部分にリンや砒素のようなN型不純
物のイオン打ち込みを行い、熱処理して、高濃度のN型
半導体領域7、8、60を形成する。
【0144】所定の部分をホトレジストマスクで覆い、
ゲート電極66をイオン注入マスクとして利用して、p
MOSトランジスタのソース・ドレイン61となる部分
及びDMOSトランジスタのソース領域7の一部73に
ボロンのようなP型不純物のイオン打ち込みを行い、熱
処理して、高濃度のP型半導体領域61、73を形成す
る。この時、DMOSトランジスタ部分では、P型半導
体領域73がソース領域7のPN接合を突き破るように
形成する。
【0145】リンやボロンをドープした酸化シリコンな
どからなる絶縁膜67を堆積し、ソースやドレインやゲ
ートなどの上の部分をエッチングして所定の位置にコン
タクトホールを形成する。
【0146】DMOSトランジスタのソース電極72、
ドレイン電極71、MOSトランジスタのソース・ドレ
イン電極68を形成するために、銅を含むアルミニウム
のような導電体を堆積して、所定の配線形状にパターニ
ングする。
【0147】酸化シリコンなどからなる第1の層間絶縁
膜69を堆積させ、処置の位置にスルーホールを形成す
る。
【0148】負荷としての電気熱変換体43の発熱抵抗
層75を形成するために、硼化ハフニウム、窒化珪素タ
ンタル、タンタルアルミニウムなどを堆積させ、続い
て、銅を含むアルミニウムのような導電体を堆積する。
所定の配線形状に導電体74と発熱抵抗層75をドライ
エッチングによりパターニングしてから、発熱部となる
部分の導電体74をウエットエッチングにより選択的に
除去する。窒化シリコンなどからなる保護層70を堆積
させる。
【0149】こうして、図15に示したような断面構造
の半導体装置が得られる。
【0150】本実施形態では、フィールド絶縁膜を利用
して、ドレイン側のゲート電極を半導体基体から縦方向
に離すとともに、セルフアラインで形成する高濃度ドレ
イン領域の端部をベース領域5から横方向に離してい
る。こうして、DMOSトランジスタのドレイン側の耐
電圧をより一層向上させている。
【0151】また、pMOSトランジスタのNウエルと
なる半導体領域62を、DMOSトランジスタの低濃度
ドレインとなる半導体領域2と同一の工程にて形成する
ことにより、CMOS回路の製造コストを抑制してい
る。
【0152】図15では図示しなかったが、図14に示
したようなレベルシフト回路を用いる場合には、必要に
応じて、図1(b)や図10(b)に示したようなオフ
セットMOSトランジスタを用いることも好ましいもの
である。
【0153】もちろん、DMOSトランジスタとして
は、フィールド絶縁膜を利用せずに、図8のような構成
を採用することも可能であるし、或いは、図1(a)、
図10(a)のような構成を採用することもできる。
【0154】本発明の実施形態によるインクジェットヘ
ッドは、上述した各実施形態による半導体装置の不図示
の絶縁層上にアルミニウムなどからなる配線と窒化タン
タルなどからなる発熱抵抗層とを有する発熱抵抗体を形
成し、吐出口やそれに連通するインク通路を形成するた
めに、成形樹脂やフィルムなどからなる天板などの吐出
口形成部材を組合わせれば作製できる。そして、インク
タンクを接続して、プリンター本体に搭載し、本体の電
源回路から電源電圧を、画像処理回路から画像データを
ヘッドに供給すれば、すればインクジェットプリンタと
して動作することになる。
【0155】図16は、本発明の液体吐出ヘッドの一実
施形態を説明するための図であり、インクジェットヘッ
ドの一部分を示している。
【0156】図2や図14に示した回路が作製された素
子基体152上には、電流が流れる電気信号を受けるこ
とで熱を発生し、その熱によって発生する気泡によって
吐出口153からインクを吐出するための電気熱変換素
子(ヒータ)141が複数列状に配されている。この電
気熱変換素子のそれぞれには、各電気熱変換素子を駆動
するための電気信号を供給する配線電極154が設けら
れており、配線電極の一端側は前述した後述するスイッ
チ素子41に電気的に接続されている。
【0157】電気熱変換体141に対向する位置に設け
られた吐出口153へインクを供給するための流路15
5がそれぞれの吐出口153に対応して設けられてい
る。これらの吐出口153および流路155を構成する
壁が溝付き部材156に設けられており、これらの溝付
き部材156を前述の素子基体152に接続することで
流路155と複数の流路にインクを供給するための共通
液室157が設けられている。
【0158】図17は発明の素子基体152を組み込ん
だインクジェット記録ヘッドの構造を示すもので、枠体
158に素子基体152が組み込まれている。この素子
基体上には前述のような吐出口153や流路155を構
成する部材156が取り付けられている。そして、装置
側からの電気信号を受け取るためのコンタクトパッド1
59が設けられており、フレキシブルプリント配線基板
160を介して素子基体152に、装置本体の制御器か
ら各種駆動信号となる電気信号が供給される。
【0159】図18は本発明の液体吐出ヘッドが適用さ
れる液体吐出装置の一実施形態を説明するためのもので
あり、インクジェット記録装置IJRAの概観を示して
いる。
【0160】駆動モータ5013の正逆回転に連動して
駆動力伝達ギア5011、5009を介して回転するリ
ードスクリュー5005のら線溝5004に対して係合
するキャリッジHCは、ピン(不図示)を有し、矢印
a、b方向に往復移動される。
【0161】5002は紙押え板であり、キャリッジ移
動方向にわたって紙を記録媒体搬送手段であるプラテン
5000に対して押圧する。5007、5008はフォ
トカプラでキャリッジのレバー5006のこの域での存
在を確認してモータ5013の回転方向切換等を行うた
めのホームポジション検知手段である。5016は記録
ヘッドの前面をキャップするキャップ部材5022を支
持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸
引手段でキャップ内開口5023を介して記録ヘッドの
吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、
5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部
材であり、本体支持板5018にこれらは支持されてい
る。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブ
レードが本例に適用できることはいうまでもない。又、
5012は、吸引回復の吸引を開始するためのレバー
で、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って
移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切換等の公
知の伝達手段で移動制御される。
【0162】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側領域にきた
ときにリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれ
ば、本例には何れも適用できる。上述における各構成は
単独でも複合的に見ても優れた発明であり、本発明にと
って好ましい構成例を示している。
【0163】尚、本装置は、電源電圧や画像信号や駆動
制御信号などを素子基体152に供給するための電気回
路からなる制御器駆動信号供給手段(不図示)を有して
いる。
【0164】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スイッチ素子に用いるMIS型電界効果トランジスタの
ドレインの濃度をチャネルの濃度より低く設定でき、且
つドレインを十分深く形成できるため、高耐圧により大
電流化を可能とし、低いオン抵抗による高速動作を可能
とし、延いては高集積化と省エネルギー化が実現でき
る。また、複数個のトランジスタによるアレイ状の構成
を必要とする半導体装置においても、コストを上げるこ
となく、素子間の分離が容易に可能となる。
【0165】さらにスイッチ素子を駆動するための回路
に、任意のしきい値電圧を設定でき、バックゲート電圧
に耐えるアナログ特性を有した中耐圧素子を、コストを
上げることなく形成できるため、自由な設計と高性能な
半導体装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に用いられるスイッチ素子、
(b)は本発明に用いられる駆動回路素子の断面構造
図。
【図2】本発明の一実施形態による半導体装置の回路
図。
【図3】本発明に用いられる一つのスイッチ素子の断面
構造図。
【図4】本発明の一実施形態による半導体装置の動作を
説明するための図。
【図5】(a)〜(e)は、本発明の第1の実施形態に
よる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図6】(a),(b)は本発明に用いられるDMOS
トランジスタの電気特性を示す図。
【図7】(a),(b)は本発明に用いられるMOSト
ランジスタの電気特性を示す図。
【図8】本発明に用いられるDMOSトランジスタの断
面構造図。
【図9】(a)〜(e)は、本発明の第2の実施形態に
よる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図10】(a)は本発明に用いられるスイッチ素子、
(b)は本発明に用いられる駆動回路素子の断面構造
図。
【図11】(a)〜(d)は、本発明の第3の実施形態
による半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図12】(a)〜(d)は、本発明の第4の実施形態
による半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図13】本発明の第5の実施形態による半導体装置の
スイッチ素子の上面図。
【図14】本発明の第6の実施形態による半導体装置の
回路図。
【図15】本発明の第7の実施形態による半導体装置の
回路図。
【図16】本発明の一実施形態による液体吐出ヘッドの
一部を示す図。
【図17】本発明の一実施形態による液体吐出ヘッドの
外観を示す図。
【図18】本発明の一実施形態による液体吐出装置を示
す図。
【図19】従来の記録ヘッドの模式的断面図。
【図20】記録ヘッドの模式的断面図。
【図21】負荷に電流を流す回路の回路図。
【符号の説明】
1,11 p型の半導体基体 2 n型のウエル領域 3,13 ゲート絶縁膜 4,14 ゲート電極 5 p型のベース領域 16 n型の電界緩和ドレイン領域 7,17 n型のソース領域 8,18 n型のドレイン領域 20,21 DMOSトランジスタ 30,31 MOSトランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C057 AF35 AF54 AG46 AG83 AK09 AP31 AP32 AP33 AP53 AQ02 BA13 5F048 AA00 AA01 AA05 AA09 AB03 AB04 AB10 AC06 BA01 BA07 BB06 BC07 BE04 BH01

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷に電流を流すためのスイッチ素子と
    このスイッチ素子を駆動するための回路を同一基体上に
    形成した半導体装置において、 前記スイッチ素子は、第1導電型の半導体基体の一主面
    に設けられた第2導電型の第1の半導体領域と、 この第1の半導体領域に設けられた第1導電型の第2の
    半導体領域と、 この第2の半導体領域と前記第1の半導体領域のPN接
    合が終端する表面上に絶縁膜を介して設けられた第1の
    ゲート電極と、 前記第2の半導体領域内の、前記第1のゲート電極の一
    方の端部側に設けられた第2導電型の第1のソース領域
    と、 前記第1の半導体領域内に設けられた第2導電型の第1
    のドレイン領域と、を有する第1の絶縁ゲート型電界効
    果トランジスタであり、 前記スイッチ素子を駆動するための回路は、前記第1の
    絶縁ゲート型電界効果トランジスタとは異なる特性をも
    つ第2の絶縁ゲート型トランジスタを具備することを特
    徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の絶縁ゲート型トランジスタ
    は、前記第1のゲート電極に印加される駆動電圧を生成
    するレベルシフト回路を構成している請求項1に記載の
    半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の絶縁ゲート型トランジスタの
    ドレイン領域は低不純物濃度領域を有する請求項1に記
    載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の絶縁ゲート型トランジスタ
    は、前記第1のゲート電極に印加される駆動電圧を生成
    するレベルシフト回路を構成しており、前記第2の絶縁
    ゲート型トランジスタのドレイン領域に低不純物濃度領
    域が設けられている請求項1に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の絶縁ゲート型トランジスタ
    は、CMOS回路を介して前記第1のゲート電極に印加
    される駆動電圧を生成するレベルシフト回路を構成する
    ソースホロワトランジスタである請求項1に記載の半導
    体装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の絶縁ゲート型トランジスタの
    ウエル電位は、ソース電位及びドレイン電位の何れとも
    異なる電位である請求項1に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の絶縁ゲート型トランジスタの
    ドレイン領域は、前記第1の半導体領域より浅い深さを
    もつ低不純物濃度領域を有する請求項1に記載の半導体
    装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の絶縁ゲート型トランジスタの
    ドレイン領域は、前記第1の半導体領域と同じ深さをも
    つ低不純物濃度領域を有する請求項1に記載の半導体装
    置。
  9. 【請求項9】 前記第2の半導体領域は、前記第1の半
    導体領域より深く形成されている請求項1に記載の半導
    体装置。
  10. 【請求項10】 第1の絶縁ゲート型電界効果トランジ
    スタの複数が、間に専用の素子分離領域を介することな
    くアレイ状に配されている請求項9に記載の半導体装
    置。
  11. 【請求項11】 前記第2の絶縁ゲート型トランジスタ
    は、低電圧CMOS回路を構成する第1導電型のMOS
    トランジスタである請求項1に記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記スイッチ素子を駆動するための回
    路は、前記第2の絶縁ゲート型トランジスタを有する低
    電圧CMOS回路と、該低電圧CMOS回路により制御
    される高電圧CMOS回路と、を有し、 該高電圧CMOS回路を構成する第1導電型のMOSト
    ランジスタは、第1の絶縁ゲート型電界効果トランジス
    タと同じ工程により作製されたDMOSトランジスタで
    ある請求項1に記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】 前記高電圧CMOS回路を介して前記
    第1のゲート電極に印加される駆動電圧を生成するレベ
    ルシフト回路を有する請求項12に記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】 前記第2の絶縁ゲート型電界効果トラ
    ンジスタは、第2導電型のウエル内に形成された第1導
    電型のソース及びドレイン領域を有する請求項1に記載
    の半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記スイッチ素子のドレインに前記負
    荷となる電気熱変換体が接続されて集積化されている請
    求項1に記載の半導体装置。
  16. 【請求項16】 前記特性とは、閾値、耐電圧、又は基
    板電流から選択される少なくともいずれか一つである請
    求項1に記載の半導体装置。
  17. 【請求項17】 前記第2の絶縁ゲート型トランジスタ
    は、第1の絶縁ゲート型トランジスタに対し、オン抵抗
    が1倍以上で、且つ動作耐圧が2/3倍以下である請求
    項1に記載の半導体装置。
  18. 【請求項18】 前記第2の絶縁ゲート型トランジスタ
    は、第1の絶縁ゲート型トランジスタに対し、オン抵抗
    が1倍以上で、且つ動作範囲内での最大基板電流が10
    倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の半導体
    装置。
  19. 【請求項19】 負荷に電流を流すためのスイッチ素子
    とこのスイッチ素子を駆動するための回路を同一基体上
    に形成した半導体装置において、 前記スイッチ素子は、DMOSトランジスタからなり、 前記スイッチ素子を駆動するための回路は、前記DMO
    Sトランジスタとは異なる特性をもつMOSトランジス
    タを有することを特徴とする半導体装置。
  20. 【請求項20】 前記MOSトランジスタは、前記DM
    OSトランジスタと同じ導電型である請求項19に記載
    の半導体装置。
  21. 【請求項21】 前記MOSトランジスタのドレイン領
    域は低不純物濃度領域を有する請求項19に記載の半導
    体装置。
  22. 【請求項22】 前記第MOSトランジスタは、前記D
    MOSトランジスタのゲート電極に印加される駆動電圧
    を生成するレベルシフト回路を構成しており、そのドレ
    イン領域に低不純物濃度領域が設けられている請求項1
    9に記載の半導体装置。
  23. 【請求項23】 前記MOSトランジスタは、CMOS
    回路を介して前記DMOSトランジスタのゲート電極に
    印加される駆動電圧を生成するレベルシフト回路を構成
    するソースホロワトランジスタである請求項19に記載
    の半導体装置。
  24. 【請求項24】 前記MOSトランジスタのウエル電位
    は、ソース電位及びドレイン電位の何れとも異なる電位
    である請求項19に記載の半導体装置。
  25. 【請求項25】 前記MOSトランジスタのドレイン領
    域は、前記DMOSトランジスタの低不純物濃度ドレイ
    ン領域より浅い深さをもつ低不純物濃度領域を有する請
    求項19に記載の半導体装置。
  26. 【請求項26】 前記MOSトランジスタのドレイン領
    域は、前記DMOSトランジスタの低不純物濃度ドレイ
    ン領域と同じ深さをもつ低不純物濃度領域を有する請求
    項19に記載の半導体装置。
  27. 【請求項27】 前記DMOSトランジスタのチャンネ
    ルとなるベース領域は、低不純物濃度ドレイン領域より
    深く形成されている請求項19に記載の半導体装置。
  28. 【請求項28】 前記DMOSトランジスタの複数が、
    間に専用の素子分離領域を介することなくアレイ状に配
    されている請求項27に記載の半導体装置。
  29. 【請求項29】 前記MOSトランジスタは、低電圧C
    MOS回路を構成する第1導電型のMOSトランジスタ
    である請求項19に記載の半導体装置。
  30. 【請求項30】 前記スイッチ素子を駆動するための回
    路は、前記MOSトランジスタを有する低電圧CMOS
    回路と、該低電圧CMOS回路により制御される高電圧
    CMOS回路と、を有し、該高電圧CMOS回路を構成
    する第1導電型のMOSトランジスタは、前記DMOS
    トランジスタと同じ工程により作製されたDMOSトラ
    ンジスタである請求項19に記載の半導体装置。
  31. 【請求項31】 前記高電圧CMOS回路を介して前記
    スイッチ素子としての前記DMOSトランジスタのゲー
    ト電極に印加される駆動電圧を生成するレベルシフト回
    路を有する請求項30に記載の半導体装置。
  32. 【請求項32】 前記MOSトランジスタは、第2導電
    型のウエル内に形成された第1導電型のソース及びドレ
    イン領域を有する請求項19に記載の半導体装置。
  33. 【請求項33】 前記DMOSトランジスタのドレイン
    に前記負荷となる電気熱変換体が接続されて集積化され
    ている請求項19に記載の半導体装置。
  34. 【請求項34】 前記DMOSトランジスタは、 第1導電型の半導体基体の一主面に設けられた第2導電
    型の第1の半導体領域と、 この第1の半導体領域内に設けられた第1導電型の第2
    の半導体領域と、 この第2の半導体領域と前記第1の半導体領域のPN接
    合が終端する表面上に絶縁膜を介して設けられた第1の
    ゲート電極と、 前記第2の半導体領域内の、前記第1のゲート電極の一
    方の端部側に設けられた第2導電型の第1のソース領域
    と、 前記第1の半導体領域内に設けられた第2導電型の第1
    のドレイン領域と、を有する請求項19に記載の半導体
    装置。
  35. 【請求項35】 前記MOSトランジスタは、前記DM
    OSトランジスタに対し、オン抵抗が1倍以上で、且つ
    動作耐圧が2/3倍以下である請求項19に記載の半導
    体装置。
  36. 【請求項36】 前記MOSトランジスタは、前記DM
    OSトランジスタに対し、オン抵抗が1倍以上で、且つ
    動作範囲内での最大基板電流が10倍以上であることを
    特徴とする請求項19に記載の半導体装置。
  37. 【請求項37】 電気熱変換体により発生した熱を利用
    して液体を吐出させる液体吐出装置において、 請求項1又は19に記載の半導体装置と、 前記負荷となる電気熱変換体に対応して設けられた吐出
    口と、 を有することを特徴とする液体吐出装置。
  38. 【請求項38】 電気熱変換体により発生した熱を利用
    して液体を吐出させる液体吐出装置において、 請求項1又は19に記載の半導体装置と、 前記負荷となる電気熱変換体に対応して設けられた吐出
    口と、 前記電気熱変換体上に供給される液体を収容する収容容
    器と、 前記半導体装置に電源電圧を供給するための電源回路
    と、を有することを特徴とする液体吐出装置。
  39. 【請求項39】 スイッチ素子とこのスイッチ素子を駆
    動するための回路を同一基体上に形成する半導体装置の
    製造方法であって、 第1導電型の半導体基体の表面に、第2導電型の第1の
    半導体領域を形成する工程と、 この第1の半導体領域上に、ゲート絶縁膜を形成する工
    程と、 前記第1の半導体領域の表面に前記ゲート絶縁膜を介し
    て第1のゲート電極を、前記半導体基体の表面に前記ゲ
    ート絶縁膜を介して第2のゲート電極を形成する工程
    と、 前記第1のゲート電極をマスクとした第1導電型の不純
    物のイオン注入により、前記第1の半導体領域中に、こ
    の第1の半導体領域より高濃度な第1導電型の第2の半
    導体領域を形成する工程と、 前記第2のゲート電極をマスクとした第2導電型の不純
    物のイオン注入により、前記半導体基体中に、第2導電
    型の低濃度ドレイン領域を形成する工程と、 前記第2の半導体領域の表面側に前記第1のゲート電極
    をマスクとしたイオン注入により第2導電型の第1のソ
    ース領域を、前記第1の半導体領域の表面側に第2導電
    型の第1のドレイン領域を、前記半導体基体の表面側に
    イオン注入により第2導電型の第2のソース領域を、前
    記第2のゲート電極側の前記低濃度ドレイン領域の端部
    から離して第2導電型の第2のドレイン領域を、形成す
    る工程と、含むことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  40. 【請求項40】 前記第1のゲート電極をマスクとした
    第1導電型の不純物のイオン注入と熱処理により、前記
    第1の半導体領域を電気的に分離すべく、前記第1の半
    導体領域より高濃度で且つ該第1の半導体領域より深く
    なるように、前記第2の半導体領域を形成する請求項3
    9に記載の半導体装置の製造方法。
  41. 【請求項41】 スイッチ素子とこのスイッチ素子を駆
    動するための回路を同一基体上に形成する半導体装置の
    製造方法であって、 第1導電型の半導体基体の表面に、第2導電型の複数の
    第1の半導体領域を形成する工程と、 この複数の第1の半導体領域上に、ゲート絶縁膜を形成
    する工程と、 前記複数の第1の半導体領域のうち一つの表面に前記ゲ
    ート絶縁膜を介して第1のゲート電極を、前記半導体基
    体と前記複数の第1の半導体領域のうち別の一つとのP
    N接合が終端する表面に前記ゲート絶縁膜を介して第2
    のゲート電極を形成する工程と、 前記第1のゲート電極をマスクとした第1導電型の不純
    物のイオン注入により、前記複数の第1の半導体領域の
    うち一つ中に、第1導電型の第2の半導体領域を形成す
    る工程と、 前記第2の半導体領域の表面側に前記第1のゲート電極
    をマスクとした第2導電型のイオン注入により第2導電
    型の第1のソース領域を形成し、前記第1の半導体領域
    の表面側に第2導電型の第1のドレイン領域を形成し、
    前記半導体基体の表面側に第2導電型の第2のソース領
    域を形成し、前記第1の半導体領域の表面側に前記半導
    体基体と前記第1の半導体領域のPN接合から離れた第
    2導電型の第2のドレイン領域を形成する工程と、を含
    むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  42. 【請求項42】 前記第1のゲート電極をマスクとした
    イオン注入と熱処理により、前記複数の第1の半導体領
    域の一つを分離すべく、前記第1の半導体領域より高濃
    度で且つ該第1の半導体領域より深くなるように、前記
    第2の半導体領域を形成する請求項41に記載の半導体
    装置の製造方法。
JP2002038445A 2001-02-16 2002-02-15 半導体装置及び液体吐出装置 Expired - Fee Related JP4011927B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002038445A JP4011927B2 (ja) 2001-02-16 2002-02-15 半導体装置及び液体吐出装置

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001040431 2001-02-16
JP2001-40431 2001-02-16
JP2001-40430 2001-02-16
JP2001040430 2001-02-16
JP2002038445A JP4011927B2 (ja) 2001-02-16 2002-02-15 半導体装置及び液体吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002319631A true JP2002319631A (ja) 2002-10-31
JP4011927B2 JP4011927B2 (ja) 2007-11-21

Family

ID=27346008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002038445A Expired - Fee Related JP4011927B2 (ja) 2001-02-16 2002-02-15 半導体装置及び液体吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4011927B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014068310A (ja) * 2012-09-27 2014-04-17 Fujitsu Semiconductor Ltd ショットキー型トランジスタの駆動回路

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014068310A (ja) * 2012-09-27 2014-04-17 Fujitsu Semiconductor Ltd ショットキー型トランジスタの駆動回路

Also Published As

Publication number Publication date
JP4011927B2 (ja) 2007-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6800902B2 (en) Semiconductor device, method of manufacturing the same and liquid jet apparatus
JP5425142B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3305415B2 (ja) 半導体装置、インクジェットヘッド、および画像形成装置
JP5179693B2 (ja) 垂直トランジスタを有する集積回路構造及び垂直トランジスタを有する半導体デバイスを製造する方法
JP4437388B2 (ja) 半導体装置
JP4125069B2 (ja) インクジェット記録ヘッド用基板、インクジェット記録ヘッドおよび該インクジェット記録ヘッドを用いたインクジェット記録装置
JP4125153B2 (ja) 半導体装置及びそれを用いた液体吐出装置
JP4272854B2 (ja) 半導体装置及びそれを用いた液体吐出装置
JP2002313942A (ja) 半導体装置およびその製造方法とそれを用いた液体吐出装置
JP4011927B2 (ja) 半導体装置及び液体吐出装置
JP6027771B2 (ja) 半導体装置、半導体装置の製造方法及び液体吐出装置
JP4827817B2 (ja) 半導体装置およびそれを用いた液体吐出装置
JP2003142596A (ja) 半導体装置及びその製造方法並びにインクジェットヘッド
JP3919473B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2000012855A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH07142622A (ja) 半導体装置およびその製造方法
KR980012427A (ko) 씨모스(cmos) 소자의 구조 및 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040824

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070829

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120914

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120914

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130914

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees