JP2002317724A - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JP2002317724A JP2001124916A JP2001124916A JP2002317724A JP 2002317724 A JP2002317724 A JP 2002317724A JP 2001124916 A JP2001124916 A JP 2001124916A JP 2001124916 A JP2001124916 A JP 2001124916A JP 2002317724 A JP2002317724 A JP 2002317724A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 応答性改善、小型化、駆動エネルギ低減を図
った燃料噴射弁の提供。 【解決手段】 大径穴16と小径穴15を有するボディ
1と、各穴内で摺動可能な大径部26と小径部25とを
有し且つ大径部に中径穴27を有する変位拡大ピストン
2と、中径穴内で摺動可能な中ピストン28とを有して
いて、大径穴と大径部及び小径部とで区画形成される第
一制御室18と、中径穴と中ピストンとで区画形成され
る第二制御室19とが、二つの制御室を仕切る部分の連
通孔51で連結されると共に、空間60と燃料通路62
とを連通させて中ピストン及び変位拡大ピストンへ作用
する燃料圧をバランスさせていて、更に第二制御室内に
バネ部材を配した燃料噴射弁を提供する。これにより、
連通孔が短縮され速やかな燃料移動ができ、応答性が改
善される。又、必要な開閉弁力が低減され、応答性の向
上、閉弁用部材及びアクチュエータの小型化、駆動エネ
ルギの低減が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のコモン
レール燃料噴射システムに好適に用いられる燃料噴射装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】コモンレール内の高圧燃料を内燃機関の
各気筒に噴射供給するために用いられる従来技術の燃料
噴射装置としては、特開平11−200981号公報に
記載されているピエゾ駆動式の燃料噴射装置がある。図
10に示したこの装置は、燃料噴射弁100のハウジン
グ130の上半部内に収容したピエゾアクチュエータ1
02を伸縮させることで制御室101内の燃料を加圧
し、これによってニードル103を駆動する構成を有し
ている。制御室101はより詳細には、ピエゾピストン
121の昇降によって容積が増減する制御室第一部分1
20とニードル103の昇降によって容積が増減する制
御室第二部分101bとそれらを結ぶ連通孔で構成され
ており、レギュレータを介して高圧ポンプに接続され、
ピエゾアクチュエータ102の収縮時にほぼコモンレー
ル圧となるように制御されている。そして、ピエゾアク
チュエータ102が収縮している時、ニードル103は
下端部103cがシート面111に着座して、燃料溜り
105と噴孔112の連通を遮断している。
【0003】ニードル103は、中間部103bがハウ
ジング130の第1ガイド穴104内に摺動可能に保持
され、大径の上端部103aが第2ガイド穴106内に
摺動可能に位置している。上端部103a上方のスプリ
ング室107には、スプリング109が収容されて、ニ
ードル103に閉弁方向の力を作用させている。一方、
ニードル103には又、上端部103aと中間部103
bの段差面110に作用する制御室101内の燃料圧、
中間部103bと下端部103cの段差面108に作用
する燃料溜り105の燃料圧、及び下端部103cの直
径とシール部の直径の差に相当する面積に作用する燃料
溜り105の燃料圧等による開弁方向の力が作用してお
り、以下で説明するように、この開弁力がスプリング1
09の閉弁力を上回るとニードル103がリフトし、燃
料噴射が開始される。
【0004】初期状態においては、ピエゾアクチュエー
タ102は収縮しており、スプリング109による閉弁
方向の力が開弁方向に作用する力の総和より大きく、ニ
ードル103はシート面111に押圧されて閉弁してい
る。又、制御室101及び燃料溜り105内はコモンレ
ール圧に保たれている。この状態において駆動回路から
電圧が印加されると、ピエゾアクチュエータ102が伸
長を始め、制御室第一部分120の容積が減少する。制
御室第一部分120の燃料は連通孔を通って制御室第二
部分101bに供給されると共に圧力が上昇し、段差面
110に作用する開弁方向の力が増加する。開弁方向の
力の総和が閉弁方向の力より大きくなると、ニードル1
03がシート面111から離れてリフトし始め、燃料の
噴射が開始される。
【0005】一方、閉弁する時には、駆動回路からの電
圧の印加が停止され、ピエゾアクチュエータ102が収
縮して、制御室第一部分120の容積が増大する。これ
により制御室第一部分120内の圧力が低下し、制御室
第二部分101bから連通孔を通って制御室第一部分1
20へ燃料が移動して制御室第二部分101bの圧力が
下がり、段差面110に作用する開弁方向の力が減少す
る。開弁方向の力の総和が閉弁方向の力を下回ると、ニ
ードル103は下降し始める。
【0006】近年、排気対策等のためにニードルを応答
性良く制御して開閉弁することが望まれているが、図1
0に示された装置においては、上述のように、ニードル
103の昇降、即ち開閉弁は、ピエゾアクチュエータ1
02の伸縮に伴う制御室第一部分120と制御室第二部
分101bとの間の燃料の移動により行われるので、開
閉弁速度は細く長い連通孔を通る燃料移動速度により律
速される。即ち、図10に示した従来構造においては、
ピエゾアクチュエータ102を高応答で伸縮させても、
細く長い連通孔を介して燃料を移動するため、ニードル
103を昇降させて開閉弁させるまでに応答遅れを生じ
てしまうという問題がある。
【0007】又、図10に示した従来構造では、燃料噴
射弁100を誤開弁せずに閉弁状態に保つために、ピエ
ゾアクチュエータ102が収縮している閉弁状態の時に
はスプリング109による閉弁方向の力がニードル10
3に作用する燃料圧による開弁方向の力よりも常に大き
い必要がある。このため、閉弁状態において燃料圧(コ
モンレール圧)が最高となる時点における開弁力よりも
大きい閉弁力を有するスプリング109を取付ける必要
が生じると共に、開弁する時にはその大きな閉弁力に抗
して開弁する開弁力を発生するためのピエゾアクチュエ
ータを含む駆動部が必要となり、装置が大型化すると共
に多くの駆動エネルギを必要とするという問題があっ
た。この問題に対処するためには、特願2000−18
7466において、図11に示された装置が提案されて
いる。
【0008】この装置は、基本構成においては図10に
示された装置と同様であって、燃料噴射弁200の上部
に取付けられたピエゾアクチュエータ241を伸縮させ
ることで制御室210内の燃料を加圧し、これによって
変位拡大ピストン202を駆動してそれに連結されてい
るニードル203を昇降する構成を有している。制御室
210は、ピエゾピストン245の昇降によって容積が
増減する制御室第一部分246と変位拡大ピストン20
2の昇降によって容積が増減する制御室第二部分205
とそれらを結ぶ連通孔で構成されている。
【0009】特徴は、変位拡大ピストン202の大径部
の上端面202Cに接する空間206に燃料が導入され
ていて変位拡大ピストン202に閉弁方向にも燃料圧が
作用することであり、これによって開閉弁方向の作用力
がバランスし、コモンレール圧を変えても、燃料圧によ
る作用力が変わらないことである。
【0010】このため、コモンレール圧の最高時に対応
して設定していた閉弁用スプリング213の閉弁方向の
作用力を小さく設定することが可能となり、噴射弁の小
型簡素化に有効である。しかしながら、この構造におい
ても、二つの離れた制御室第一部分246と制御室第二
部分205とを細く長い連通孔で繋いでいる構造のため
に、応答性の改良が望まれる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
鑑みてなされたもので、燃料の圧力変化を受けて開閉弁
する燃料噴射弁において、応答性を改善した燃料噴射弁
を提供することを目的とする。
【0012】又、本発明の他の目的は、燃料の圧力変化
を受けて開閉弁する燃料噴射弁において、応答性の改善
と共に、小型化及び駆動エネルギの低減を図った燃料噴
射弁を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に
記載された燃料噴射弁を提供する。
【0014】請求項1のような構成とすることで、相互
の圧力伝達及び燃料移動により弁の開閉力を生ずる二つ
の制御室が近くに配設され、両制御室を連結する連通孔
の距離を短くすることが出来るので、相互の燃料移動が
速やかに行われ、燃料噴射弁の応答性を改善するという
効果が得られる。
【0015】又、請求項2のような構成とすることで
も、請求項1に記載の構成と同様に、相互の圧力伝達及
び燃料移動により弁の開閉力を生ずる二つの制御室が近
くに配設され、両制御室を連結する連通孔の距離を短く
することが出来るので、相互の燃料移動が速やかに行わ
れ、燃料噴射弁の応答性を改善するという効果が得られ
る。更に、請求項2のような構成とすれば、中ピストン
が第二制御室と中ピストンの第二制御室の反対側に面す
る空間との圧力差によりピエゾアクチュエータ側に付勢
されるので、中ピストンをピエゾアクチュエータ側に付
勢するためのバネ部材等が必要ない。
【0016】請求項3のような構成とすることによって
も、二つの制御室を近くに配設し、両制御室を連結する
連通孔の距離を短くすることで相互の燃料移動を速やか
に行うようにして、燃料噴射弁の応答性を改善するとい
う効果が得られるが、請求項3のような構成とすると更
に、中ピストンの第二制御室の反対側に面する空間と燃
料通路とが連通され、燃料圧力による中ピストンへの作
用力がバランスさせられると共に、変位拡大ピストンへ
の作用力をもバランスさせられるので、必要な閉弁力が
小さくなり、閉弁力を作用させるためのスプリング部材
等の小型化が可能となる。又、閉弁力が小さくなるため
に必要な開弁力も小さくなるので、制御室内の小さな圧
力変化で変位拡大ピストン及びそれに連結したニードル
を応答性良く作動させることが可能となると共に、ピエ
ゾアクチュエータの小型化、投入エネルギの省電力化
(即ち、駆動エネルギの低減)という効果もある。更
に、第二制御室内に配置されたバネ部材が、閉弁する時
に変位拡大ピストンを下向きに付勢し、中ピストンを上
向きに付勢してこれらの間を押し開けるように作用し、
連通孔を介した燃料移動を促進して両制御室内の圧力の
降下が迅速に行われるようにすると共に、両制御室への
燃料補給を容易にし、連続使用中の応答遅れが防止され
るようにする効果もある。
【0017】又、請求項4のような構成にすることによ
っても、上述した請求項3の構成により得られる作用効
果と同様の作用効果が得られる。そして、請求項4に記
載の構成によれば、請求項3の構成によるよりも更に、
請求項3の構成において第二制御室内に配設されたバネ
部材が開弁した際に発生する閉弁方向の力の分だけ開弁
力が小さくて済むので、更なる応答性の向上、ピエゾア
クチュエータの小型化、並びに投入エネルギの省電力化
等が可能となる。
【0018】更に、請求項5及び6のような構成とする
ことにより、二つの制御室間における相互の燃料移動が
より速やかに行われるようになり、燃料噴射弁の応答性
を更に改善するという効果が得られる。
【0019】又、請求項7のような構成とすることによ
り、応答性に関する連通孔総断面積の適正化が図られ、
応答性の良い燃料噴射弁が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について詳細に説明する。尚、図面において、
同一又は類似の構成要素には共通の参照番号を付す。
【0021】図1は本発明の第一実施形態の燃料噴射弁
10を含む燃料噴射装置の全体構成図であり、燃料噴射
弁は断面図で示されている。本構成は、高圧ポンプで所
定圧に昇圧した燃料をコモンレールを介してエンジン各
気筒に装着した噴射弁に供給する構成である。
【0022】噴射弁10は、変位拡大ピストン2を摺動
自在に装着したハウジングボディ1を有しており、ハウ
ジングボディ1の下端にはニードル3を収容するノズル
ボディ31がノズルリテーナ32によって取付けられて
いる。又、ハウジングボディ1の上端にはピエゾ駆動部
4を構成するピエゾアクチュエータ41を収容するピエ
ゾケース42がリテーナ43によって取付けられてい
る。
【0023】ピエゾ駆動部4は、ハウジングボディ1の
上端面に密着させられるピストンホルダ44と、ピスト
ンホルダ44内に収容されるピエゾピストン45と、ピ
エゾアクチュエータ41と、ピエゾアクチュエータ41
を収容したピエゾケース42とを含み、リテーナ43に
よって、ハウジングボディ1の上端面とピストンホルダ
44の下端面、並びにピストンホルダ44の上端面とピ
エゾケース42の下端面がそれぞれ密着するように取付
けられている。ピエゾピストン45は同軸の大径部と小
径部とを有し、その小径部の外周とピストンホルダ44
の内径部とは、わずかなクリアランスを有して摺動可能
である。ピエゾピストン45の大径部の下端側には皿バ
ネ47が配設されており、ピエゾピストン45とピエゾ
アクチュエータ41とを上方に付勢してピエゾケース4
2の内部上面46に押圧し、プリセット荷重をかけてい
る。尚、ピエゾケース42とピストンホルダ44とはノ
ックピン(図示無し)にて周り止めをしてある。又、ピ
エゾケース42の上面よりリード線48が取り出され、
外部の駆動回路と接続されている。この駆動回路は更に
エンジンECU(Electronic Control Unit)に接続され
ており、エンジンECUからの噴射信号に従ってピエゾ
アクチュエータ41に通電し、伸縮させるようにする。
【0024】以上のような構成により、ピエゾアクチュ
エータ41は、エンジンECUからの噴射信号に従っ
て、ピエゾアクチュエータ41がピエゾケース42の内
部上面46に常に当接した状態で、ピエゾピストン45
を昇降させる。
【0025】ノズルボディ31は、その下方先端部に噴
孔33を有し、ニードル3がシート面34に着座するこ
とで、噴孔33と上流の燃料通路(より詳細には、燃料
溜り39)とが遮断される。ニードル3のガイド部35
は3つの面取り部を有し、ニードル3の軸線とノズルボ
ディ31との軸線を合わせるガイドの機能と、面取り部
によって燃料流路を形成する機能とを果たしている。
【0026】ニードル3の上端部38と変位拡大ピスト
ン2の下端部21はコネクタ23によって密着するよう
に連結されている。ノズルボディ31とハウジングボデ
ィ1との間には、ディスタンスピース36、37が配設
され、ノックピン(図示無し)にて周り止めされてい
て、リテーナ32によって各部材の上下端面が密着する
ようにして取付けられている。ディスタンスピース36
の中央にはニードル3のガイド部35の寸法より小さい
径の穴があいており、ニードルがリフトした時にガイド
部35の肩部がディスタンスピース36に当接すること
でニードルリフト量を制限するようになっている。
【0027】ハウジングボディ1内には、蓄圧室11が
設けてあり、そこにはスプリング受け12が配設されて
いる。スプリング13は変位拡大ピストン2の下方端近
傍部分を包囲して、スプリング受け12とコネクタ23
との間に配設され、変位拡大ピストン2及びそれに連結
したニードル3を下向き(閉弁方向)に付勢している。
尚、スプリング受け12及びディスタンスピース36に
は複数の通路が設けてあり、蓄圧室11を、シート面3
4上流側でニードル3とノズルボディ31との間に形成
される燃料溜り39と連通している。
【0028】変位拡大ピストン2の上側部分は、大径部
26と小径部25がハウジングボディ1のガイド大径穴
16及びガイド小径穴15内に、わずかなクリアランス
を有して、上下摺動可能に保持されている。更に変位拡
大ピストン2の大径部26には筒状のガイド中径穴27
が設けられ、そのガイド中径穴27内に中ピストン28
がその外径とガイド中径穴27との間にわずかなクリア
ランスを有して摺動可能に保持されている。そして、変
位拡大ピストン2の大径部26の底面と小径部25の側
面及びハウジングボディ1のガイド大径穴16で区画形
成される第一制御室18と中ピストン28の底面と変位
拡大ピストン2の大径部26の内側に設けた筒状のガイ
ド中径穴27とによって区画形成される第二制御室19
とは、変位拡大ピストン2の両制御室18、19を仕切
っている部分に設けられた大きくて短い流路、即ち連通
孔51で連通している。両制御室18、19への燃料の
供給は、制御室が加圧された時に閉鎖する向きに配設し
た逆止弁22を介して行われる。尚、本実施形態では逆
止弁を使用しているが、代用として絞り部を設けても良
い。又、この変更は後述する第二、第三の実施形態の燃
料噴射弁においても行うことが可能である。
【0029】変位拡大ピストン2の大径部26、中ピス
トン28、ハウジングボディ1上端部、及びピストンホ
ルダ44にて区画形成される空間60はドレン(図示無
し)と連通しており低圧に保たれている。従って、第二
制御室19に燃料が供給されると、中ピストン28には
上向きの燃料圧が作用し、ピエゾアクチュエータ41と
密着しているピエゾピストン45と当接可能となる。
【0030】燃料は、外部のコモンレール(図示無し)
が燃料インレット61へ噴射鋼管などで連結されてお
り、燃料インレット61から蓄圧室11には通路62を
通って、制御室18、19へは逆止弁22を通って供給
される。
【0031】初期状態において、高圧燃料が燃料インレ
ット61より蓄圧室11及び両制御室18、19に供給
される。ここで変位拡大ピストン2に作用する力は、上
向き(開弁方向)については、変位拡大ピストン2の大
径部26の直径をD26、その大径部26に設けた筒状の
ガイド中径穴27の直径をD27、変位拡大ピストン2の
小径部25の直径をD25とすると、蓄圧室11及び両制
御室18、19の燃料圧は等しいので、ドレン圧の空間
60に露出される変位拡大ピストン2の部分の断面積分
の力、即ち((π/4)・(D26 2 −D27 2 ))×(燃
料圧−ドレン圧)が作用し、下向き(閉弁方向)につい
ては、閉弁用スプリング13による力が作用する。ここ
では上記上向きの作用力<上記下向きの作用力になるよ
うに閉弁用スプリング力を設定してあるので、通常時は
閉弁されている。
【0032】図2に示したように、t1の時点でエンジ
ンECUからの噴射信号に従い駆動回路にて所定の電圧
をピエゾアクチュエータ41に印加して伸長させると、
ピエゾピストン45が下方に押し下げられ当接している
中ピストン28が押し下げられる。第二制御室19の容
積は減少し、燃料は昇圧され、連通する第一制御室18
内も速やかに昇圧される。ここで、変位拡大ピストン2
について両制御室18、19内の上昇した圧力が上下方
向に作用する部分の面積の関係は、先に定義した直径で
表現すると、(π/4)・(D26 2 −D25 2 )>(π/
4)・(D27 2)なる関係にあり、両制御室18、19
の圧力が上昇すると、変位拡大ピストン2に上向き(開
弁方向)の力が加わる。更に制御室18、19の圧力が
上昇し、閉弁用のスプリング13の閉弁力を上回ると
(t2の時点)、変位拡大ピストン2が上昇を開始す
る。この時、燃料は速やかに連通孔51を介して第二制
御室19から第一制御室18に移動する。変位拡大ピス
トン2の上昇に伴い、コネクタ23によって連結された
ニードル3も上昇してシート面34から離座し、燃料溜
り39と噴孔33が連通されて噴孔33からエンジンシ
リンダ内への燃料噴射が開始される。その後、離座した
ニードル3は、ガイド部35の上端がディスタンスピー
ス36に当接して上昇が止まり(t3の時点)、その後
は一定リフトで噴射を継続する。
【0033】所定量の燃料を噴射させた後、t4の時点
でエンジンECUからの信号に従い駆動回路による電圧
印加を停止すると、ピエゾアクチュエータ41は収縮
し、ピエゾピストン45及びそれに燃料の圧力で当接し
ている中ピストン28は上昇する。これにより第二制御
室19の容積が増大し、その内部の圧力が低下する。燃
料が連通孔51を通って第一制御室18から第二制御室
19に移動するため、第一制御室18の圧力も低下し、
変位拡大ピストン2に作用する上向きの力が減少する。
この結果、変位拡大ピストン2に作用する上向きの力が
閉弁用スプリング13の力よりも小さくなるため変位拡
大ピストン2は下降し始め(t5の時点)、同時にコネ
クタ23で連結されたニードル3も下降して、t6の時
点でシート面34に着座し、噴孔33と燃料溜り39が
遮断されて噴射が終了する。
【0034】以下同様に、エンジンECUからの噴射信
号に従って、繰り返し駆動回路によりピエゾアクチュエ
ータ41を伸縮させることでニードル3を昇降させ、噴
射タイミング、噴射量を制御する。
【0035】近年では、排気対策のために多重噴射(エ
ンジン一行程中に複数回に分けて噴射すること)が望ま
れており、燃料噴射弁を応答性良く開閉する必要があ
る。本発明のような制御室の容積変化に応じた圧力変化
を受けて開閉弁する燃料噴射弁では、開閉弁する際に二
つの制御室(又は制御室第一部分と制御室第二部分)の
間を連通孔を通って燃料が移動するので、応答性向上の
ためにはこの燃料の移動を速やかに行わせる必要があ
る。このため本実施形態では、この連通孔51が従来技
術のものに比べ大きくて短くなるような構成とし、燃料
の移動が速やかに行われるようにして応答性を向上させ
ている。図2には、応答性の比較のために従来技術の燃
料噴射弁100に関する値が点線で示されている。
【0036】又、更なる応答性の向上を図るために、連
通孔51は複数設けられ、リング状に等間隔で配置され
ていることが好ましい。即ち、第二制御室19が円柱状
である一方、第一制御室18は中央に変位拡大ピストン
2の小径部25を有しているために円筒状であるので、
連通孔51を1つとするよりも、例えば図3に示したよ
うに円筒状の第一制御室18の形状に合わせて第二制御
室19の底面に円を成すように複数の連通孔51を均等
に配置した方が開閉弁する時の燃料の移動を速やかに行
うことが可能となる。又、同様の目的で、図4に示した
ように、連通孔51が第二制御室19の中央に向かって
傾斜して設けられると共に連通孔51の第二制御室19
側入口のある変位拡大ピストン2の大径部26に設けら
れたガイド中径穴27底部中央部に座繰(すり鉢状の凹
み)52を設けることも有効である。このような変位拡
大ピストン2の構成は、第二制御室19内から連通孔5
1内への燃料の移動及び連通孔51から第二制御室19
内への燃料の移動を容易にする。尚、上述したような複
数の連通孔51を有する変位拡大ピストンの構成は、後
述する本発明の第二、第三の実施形態の燃料噴射弁にお
いても採用可能である。
【0037】図5は、連通孔51の総断面積と第二制御
室19の断面積との比(連通孔51総断面積/第二制御
室19断面積)と開弁時間の関係について示した図であ
る。ここで、連通孔51の総断面積とは、各連通孔51
を通る流れの方向に垂直な断面での各連通孔51の断面
積の総和であり、第二制御室19の断面積とは、変位拡
大ピストン2の長手方向軸線に垂直な断面での第二制御
室19の断面積である。又、開弁時間とは、ニードル3
が上昇し始めてから所定の最大リフト量まで上昇するま
での時間を意味する。図5に示されたように、連通孔総
断面積が小さい時(即ち、連通孔51総断面積/第二制
御室19断面積が5%未満の場合)には、燃料の出入り
が律速されるために応答が悪くなる。又、逆にこの比を
大きくしていくと、制御室18、19の総容積が増加し
たことになり、中ピストンの昇降に伴う圧力変化が減少
し開弁時間が遅くなることが考えられる。しかしなが
ら、図5に示されたように、上記の比が20%程度まで
は実用上問題のないことが確認された。
【0038】次に本発明の第二実施形態について説明す
る。図6は本発明の第二実施形態の燃料噴射弁20を含
む燃料噴射装置の全体構成図であり、燃料噴射弁20は
断面図で示されている。基本的な構成は図1で示した第
一実施形態の燃料噴射弁10を含む燃料噴射装置と同様
であるので説明を省略するが、本実施形態の燃料噴射弁
20は、応答性を向上するために第二制御室19内にバ
ネ71が配設されると共に、燃料インレット61と蓄圧
室11とを結ぶ通路62から空間60へ接続される通路
72が設けられ、更に空間60と連通していたドレンが
廃止されたことを特徴とする。第二制御室19内のバネ
71は例えばウェーブワッシャなどが用いられ、組付け
時に、シート面34に着座しているニードル3と連結し
た変位拡大ピストン2の大径部26に設けられたガイド
中径穴27の底面を支持面とし、中ピストン28をピエ
ゾピストン45に当接させている。
【0039】燃料を充填した初期状態において、本実施
形態では、蓄圧室11、両制御室18、19及び空間6
0が全て同じ圧力になり、変位拡大ピストン2に関して
燃料圧により作用する力は上下方向でバランスしてい
る。それゆえ、変位拡大ピストン2は、閉弁用スプリン
グ13及び第二制御室19内に設置したバネ71の作用
により下方に付勢され、変位拡大ピストン2に連結した
ニードル3はシート面34に着座し、噴孔33と燃料溜
り39を遮断している。この時、閉弁用スプリング13
及び第二制御室内のバネ71による下向き(閉弁方向)
の力は、ニードル先端部分に作用するシリンダ内圧力に
よる力より大きければよく、燃料圧による上向き(開弁
方向)の力をも補償する必要のある第一実施形態の場合
に比べ、必要な閉弁力は小さくて済み、閉弁用スプリン
グ13の小型化が可能となる。閉弁力が小さいために必
要な開弁力も小さくなり、制御室18、19内の小さな
圧力変化で変位拡大ピストン2及びそれに連結したニー
ドル3を応答性良く作動させることが可能となる(図7
参照)。又、開弁力が小さく出来るために、ピエゾアク
チュエータ41の小型化、投入エネルギの省電力化にも
有用である。更に、本実施形態の構成においては、燃料
圧が変わっても閉弁方向の力は変わらないので、閉弁速
度を一定に保つことが出来る。
【0040】図7に示したように、t1の時点でエンジ
ンECUからの噴射信号に従い、駆動回路にてピエゾア
クチュエータ41に電圧を印加すると、ピエゾアクチュ
エータ41は下方に伸長し、ピエゾピストン45を皿バ
ネ47に抗して下方に押し下げ、中ピストン28をバネ
71に抗して押し下げる。第二制御室19の容積は減少
し、第二制御室19内の燃料が昇圧される。連通する第
一制御室18内も同時に昇圧され、第一実施形態に関し
て前述した変位拡大ピストン2について両制御室18、
19内の上昇した圧力が上下方向に作用する部分の面積
の関係によって上向き(開弁方向)の力が発生する。こ
の上向きの力がバネ71及び閉弁用スプリング13の下
向きの力を上回る時点(t2)において、変位拡大ピス
トン2が上昇を開始し、燃料が速やかに連通孔51を介
して第二制御室19から第一制御室18に移動する。変
位拡大ピストン2の上昇に伴い、コネクタ23によって
連結されたニードル3も上昇してシート面34から離座
し、燃料溜り39と噴孔33が連通されて噴孔33から
エンジンシリンダ内への燃料噴射が開始される。その
後、離座したニードル3は、ガイド部35の上端がディ
スタンスピース36に当接して上昇が止まり(t3の時
点)、その後は一定リフトで噴射を継続する。
【0041】所定量の燃料を噴射させた後、t4の時点
でエンジンECUからの信号に従い駆動回路による電圧
印加を停止すると、ピエゾアクチュエータ41が収縮
し、これによって皿バネ47の作用でピエゾピストン4
5が上昇すると共に、ピエゾピストン45に当接してい
る中ピストン28がバネ71の作用で上昇する。これに
より第二制御室19の容積が増大し、その内部の圧力が
低下する。燃料が連通孔51を通って第一制御室18か
ら第二制御室19に移動するため、第一制御室18内の
圧力も低下し、変位拡大ピストン2に作用する上向きの
力が減少する。この結果、変位拡大ピストン2は閉弁用
スプリング13及び第二制御室19内のバネ71の作用
により下降し始め(t5の時点)、同時にコネクタ23
で連結されたニードル3も下降して、t6の時点でシー
ト面34に着座し、噴孔33と燃料溜り39が遮断され
て噴射が終了する。
【0042】本実施形態の構造によれば、上述したよう
に、第一実施形態の構造に比べて必要な閉弁力及び開弁
力を小さくすることが出来るので、ピエゾアクチュエー
タ41の駆動エネルギを小さくすることが出来る(図7
においてピエゾ伸び量が第一実施形態に比べ小さい)。
又、燃料圧に依存せずに素早く閉弁することも可能とな
る。
【0043】バネ71は、閉弁する時に変位拡大ピスト
ン2を下向きに付勢し、中ピストン28を上向きに付勢
してこれらの間を押し開ける作用を有している。閉弁す
る時に第二制御室19を押し開けることで、第一制御室
18から第二制御室19への連通孔51を介した燃料移
動を促進する効果があり、両制御室18、19内の圧力
の降下が迅速に行われるようになる。又、制御室18、
19内圧力をt6付近で初期状態の圧力(コモンレール
から供給される燃料圧力)より低くして両制御室18、
19への燃料補給を容易にし、連続使用中の応答遅れが
防止されるようにする。つまり、開弁する時には、両制
御室18、19内が加圧されるため、変位拡大ピストン
2の各摺動部(即ち、大径部26の外径部とボディ1の
ガイド大径穴16、大径部26に設けられたガイド中径
穴27と中ピストン28の外径部、小径部25の外径部
とボディ1のガイド小径穴15)から、制御室18又は
19内の燃料がリークする。そのため、開弁後に変位拡
大ピストン2が下降してニードル3が着座位置に戻ろう
とする時には、両制御室18、19の燃料圧は空間60
の燃料圧より低くなり、中ピストン28には、(中ピス
トン28の断面積)×(上記燃料リークによる減圧分)
の下向きの力が作用する。この結果、バネ71が配設さ
れていない場合には、変位拡大ピストン2及びそれに連
結されているニードル3は速やかに初期状態の位置に戻
らず、逆止弁22を介してリーク分の燃料が補充される
まで、変位拡大ピストン2の下降が遅れ、ひいては連結
するニードル3による閉弁が遅れることとなる。これに
対し、本実施形態においては、バネ71が第二制御室1
9内に配設されているので、リーク分による両制御室1
8、19の圧力低下に抗して中ピストン28を初期状態
位置に戻すと共に変位拡大ピストン2を閉弁位置に押し
下げることが可能であり、それによって、両制御室1
8、19内と燃料通路62内とで圧力差を生じさせ、両
制御室18、19内に速やかに燃料を補充することが可
能となる。
【0044】バネ71が第二制御室19内に配設されて
いない場合には、上述したような燃料の補充が素早く且
つ十分に行われないため、次の開弁時になっても、両制
御室18、19の圧力が空間60よりも低いままであ
り、両制御室18、19内の圧力を十分な開弁力を得る
ための所定圧まで上昇させるのに多くの変位及び時間を
要することとなって、応答性が悪くなる。
【0045】以上のように、バネ71を第二制御室19
内に配設することにより、次の開弁時までに速やかに十
分な燃料の補給が行われ、応答性良く再び開弁させるこ
とが可能となる。つまり、本実施形態により、多重噴射
時においても、応答性良くニードルを昇降させ燃料噴射
弁を開閉させることが可能となる。
【0046】尚、図7には、第一実施形態の燃料噴射弁
10と第二実施形態の燃料噴射弁20の同一の噴射信号
に対する各作動パラメータ(ピエゾアクチュエータ伸び
量、制御室内圧力、ニードルリフト)の変化について比
較するために第一実施形態の燃料噴射弁10に関する値
が点線で示されている。
【0047】次に本発明の第三実施形態について説明す
る。図8は本発明の第三実施形態の燃料噴射弁30を含
む燃料噴射装置の全体構成図であり、燃料噴射弁30は
断面図で示されている。本実施形態の構成は、図6で示
した第二実施形態の燃料噴射弁20を含む燃料噴射装置
に類似しており、同様の部分については説明を省略する
が、本実施形態の燃料噴射弁30においては、第二実施
形態の燃料噴射弁20において第二制御室19内に配設
されていたバネ71が廃止されると共に、中ピストン7
3の上部部分につば77が設けられ、このつば77とボ
ディ1に設けられたバネ受け座74との間にバネ75が
配設されている。このような構成とすることで、以下で
説明するように、第二実施形態の燃料噴射弁20に比べ
て更に小さなピエゾアクチュエータ41の伸び量で開弁
が可能となり、駆動エネルギの低減を図ることが出来
る。即ち、第二実施形態の燃料噴射弁20においては、
開弁する時に、第二制御室19内に配設されたバネ71
が変位拡大ピストン2の上昇により圧縮され、下向きの
力が増加される。一方、本実施形態では、開弁する時に
変位拡大ピストン2の上昇によるバネ75の圧縮は発生
しないため、下向きの力は増加せず、その分だけ両制御
室18、19内を昇圧することによって発生させる開弁
に必要な上向きの力は小さくて済むので、必要なピエゾ
アクチュエータ41の伸び量も小さくなり、駆動エネル
ギの低減を図ることが出来る。
【0048】燃料を充填した初期状態においては、本実
施形態の燃料噴射弁30においても第二実施形態の燃料
噴射弁20と同様に、蓄圧室11、両制御室18、19
及び空間60が全て同じ圧力になり、変位拡大ピストン
2に関して燃料圧により作用する力は上下方向でバラン
スしている。従って、変位拡大ピストン2は、閉弁用ス
プリング13の作用により下方に付勢され、変位拡大ピ
ストン2に連結したニードル3はシート面34に着座
し、噴孔33と燃料溜り39を遮断している。この時、
閉弁用スプリング13による下向き(閉弁方向)の力
は、ニードル先端部分に作用するシリンダ内圧力による
力より大きければよく、燃料圧による上向き(開弁方
向)の力をも補償する必要のある第一実施形態に比べ、
第二実施形態の燃料噴射弁20と同様、必要な閉弁力は
小さくて済む。そのため、第二実施形態の燃料噴射弁2
0について上述したように、閉弁用スプリング13の小
型化が可能となる。更に本実施形態では、上述したよう
に第二実施形態の燃料噴射弁20よりも必要な開弁力が
小さいので、制御室18、19内の更に小さな圧力変化
でのニードル3の応答性の良い作動、ピエゾアクチュエ
ータ41の更なる小型化、投入エネルギの更なる省電力
化等が可能になる。又、第二実施形態の燃料噴射弁20
と同様に燃料圧が変わっても閉弁方向の力は変わらない
ので、閉弁速度を一定に保つことが出来る。
【0049】図9に示したように、t1の時点でエンジ
ンECUからの噴射信号に従い、駆動回路にてピエゾア
クチュエータ41に電圧を印加すると、ピエゾアクチュ
エータ41は下方に伸長し、ピエゾピストン45を皿バ
ネ47に抗して下方に押し下げ、中ピストン73をバネ
75に抗して押し下げる。第二制御室19の容積は減少
し、第二制御室19内の燃料が昇圧される。連通する第
一制御室18内も同時に昇圧され、第一実施形態に関し
て前述した変位拡大ピストン2について両制御室18、
19内の上昇した圧力が上下方向に作用する部分の面積
の関係によって上向き(開弁方向)の力が発生する。こ
の上向きの力が閉弁用スプリング13の下向きの力を上
回る時点(t2)において、変位拡大ピストン2が上昇
を開始し、燃料が速やかに連通孔51を介して第二制御
室19から第一制御室18に移動する。変位拡大ピスト
ン2の上昇に伴い、コネクタ23によって連結されたニ
ードル3も上昇してシート面34から離座し、燃料溜り
39と噴孔33が連通されて噴孔33からエンジンシリ
ンダ内への燃料噴射が開始される。その後、離座したニ
ードル3は、ガイド部35の上端がディスタンスピース
36に当接して上昇が止まり(t3の時点)、その後は
一定リフトで噴射を継続する。
【0050】所定量の燃料を噴射させた後、t4の時点
でエンジンECUからの信号に従い駆動回路による電圧
印加を停止すると、ピエゾアクチュエータ41が収縮
し、これによって皿バネ47の作用でピエゾピストン4
5が上昇すると共に、ピエゾピストン45に当接してい
る中ピストン73がバネ75の作用で上昇する。これに
より第二制御室19の容積が増大し、その内部の圧力が
低下する。燃料が連通孔51を通って第一制御室18か
ら第二制御室19に移動するため、第一制御室18の圧
力も低下し、変位拡大ピストン2に作用する上向きの力
が減少する。この結果、変位拡大ピストン2は閉弁用ス
プリング13の作用により下降し始め(t5の時点)、
同時にコネクタ23で連結されたニードル3も下降し
て、t6の時点でシート面34に着座し、噴孔33と燃
料溜り39が遮断されて噴射が終了する。
【0051】本実施形態の構造によれば、上述したよう
に第二実施形態の構造に比べ、ピエゾアクチュエータ4
1の駆動エネルギを更に小さくすることが出来る(図9
においてピエゾアクチュエータ伸び量が第二実施形態に
比べ小さい)。又、第二実施形態の燃料噴射弁20と同
様に燃料圧に依存せずに素早く閉弁することも可能とな
る。更に、バネ75が閉弁する時に中ピストン73を上
向きに付勢して第二制御室19を広げることにより、第
二実施形態の燃料噴射弁20において、閉弁する時にバ
ネ71が第二制御室19を押し開けるのと同様の効果を
発揮し、第一制御室18から第二制御室19への連通孔
51を介した燃料移動を促進して両制御室18、19内
の圧力の降下が迅速に行われるようにすると共に、制御
室内圧力をt6付近で初期状態の圧力(コモンレールか
ら供給される燃料圧力)より低くして両制御室18、1
9への燃料補給を容易にし、連続使用中の応答遅れが防
止される。
【0052】尚、図9には、第二実施形態の燃料噴射弁
20と第三実施形態の燃料噴射弁30の同一の噴射信号
に対する各作動パラメータ(ピエゾアクチュエータ伸び
量、制御室内圧力、ニードルリフト、バネ力)の変化に
ついて比較するために第二実施形態の燃料噴射弁20に
関する値が点線で示されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第一実施形態の燃料噴射弁を
含む燃料噴射装置の全体構成図であり、燃料噴射弁は断
面図で示されている。
【図2】図2は、本発明の第一実施形態の燃料噴射弁の
作動を説明するためのタイムチャートであり、同一の噴
射信号に対する各作動パラメータ(ピエゾアクチュエー
タ伸び量、制御室内圧力、ニードルリフト)の変化が、
従来技術の燃料噴射弁と比較して示してある。
【図3】図3は、本発明の第一実施形態の燃料噴射弁の
部分拡大断面図であり、図3(a)は制御室近傍の拡大
断面図を示し、図3(b)は図3(a)中の線B−Bに
沿った断面図を示している。
【図4】図4は、変位拡大ピストンの変形例を示してい
る図3と同様の図であり、図4(a)は制御室近傍の拡
大断面図を示し、図4(b)は図4(a)中の線B−B
に沿った断面図を示している。
【図5】図5は、連通孔の総断面積と第二制御室の断面
積との比(連通孔総断面積/第二制御室断面積)と開弁
時間の関係について示した図である。
【図6】図6は、本発明の第二実施形態の燃料噴射弁を
含む燃料噴射装置の全体構成図であり、燃料噴射弁は断
面図で示されている。
【図7】図7は、本発明の第二実施形態の燃料噴射弁の
作動を説明するためのタイムチャートであり、同一の噴
射信号に対する各作動パラメータ(ピエゾアクチュエー
タ伸び量、制御室内圧力、ニードルリフト)の変化が、
本発明の第一実施形態の燃料噴射弁と比較して示してあ
る。
【図8】図8は、本発明の第三実施形態の燃料噴射弁を
含む燃料噴射装置の全体構成図であり、燃料噴射弁は断
面図で示されている。
【図9】図9は、本発明の第三実施形態の燃料噴射弁の
作動を説明するためのタイムチャートであり、同一の噴
射信号に対する各作動パラメータ(ピエゾアクチュエー
タ伸び量、制御室内圧力、ニードルリフト、バネ力)の
変化が、本発明の第二実施形態の燃料噴射弁と比較して
示してある。
【図10】図10は、従来技術の燃料噴射弁を含む燃料
噴射装置の全体構成図であり、燃料噴射弁は断面図で示
されている。
【図11】図11は、他の従来技術の燃料噴射弁を含む
燃料噴射装置の全体構成図であり、燃料噴射弁は断面図
で示されている。
【符号の説明】
10、20、30…燃料噴射弁 1…ハウジングボディ 2…変位拡大ピストン 3…ニードル 4…ピエゾ駆動部 11…蓄圧室 12…スプリング受け 13…スプリング 15…ガイド小径穴 16…ガイド大径穴 18…第一制御室 19…第二制御室 22…逆止弁 23…コネクタ 25…小径部 26…大径部 27…ガイド中径穴 28…中ピストン 31…ノズルボディ 32…ノズルリテーナ 33…噴孔 34…シート面 35…ガイド部35 36、37…ディスタンスピース 39…燃料溜り 41…ピエゾアクチュエータ 42…ピエゾケース 43…リテーナ 44…ピストンホルダ 45…ピエゾピストン 48…リード線 51…連通孔 60…空間 61…燃料インレット 62…燃料通路 71…バネ 73…つば付中ピストン 75…バネ 77…つば
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 二郎 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 北野 康司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G066 AA02 AB02 AC09 AD12 BA19 BA67 CC12 CC14 CC26 CC34 CC51 CE27 DA01 DA06 DA08 DB16 DB17 DC01 DC09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噴孔を開閉するニードルに閉弁方向の付
    勢力を作用させるスプリング部材を有する燃料噴射弁で
    あって、 前記ニードルに連結されると共に、連通孔が設けられた
    拡大部を備えた変位拡大ピストンと、 前記変位拡大ピストンの拡大部の一側面に面して配設さ
    れると共に燃料が充填される第一制御室であって、前記
    変位拡大ピストンに所定の大きさの作用面積で燃料の圧
    力を開弁方向に作用させる第一制御室と、 前記変位拡大ピストンの拡大部の前記側面の反対側の側
    面に面して配設されると共に、前記第一制御室と前記拡
    大部に設けられた前記連通孔によって連結され且つ燃料
    が充填される第二制御室であって、前記変位拡大ピスト
    ンに前記第一制御室の作用面積よりも小さい作用面積で
    燃料の圧力を閉弁方向に作用させる第二制御室と、を有
    し、 一方の制御室容積を変化させることで二つの前記制御室
    内の燃料圧力を上昇させ、二つの前記制御室の作用面積
    の差のために発生する前記変位拡大ピストンを開弁方向
    に移動させる力によってニードルを移動して前記噴孔を
    開くことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 ピエゾアクチュエータの伸縮に伴う制御
    室の容積変化に応じた圧力変化を受けて開閉弁する燃料
    噴射弁において、 内部に同軸のガイド大径穴及びガイド小径穴が設けられ
    たハウジングボディと、前記各穴内で各々摺動可能な同
    軸の大径部と小径部とを有すると共に前記大径部にガイ
    ド中径穴が設けられた変位拡大ピストンと、前記変位拡
    大ピストンの大径部に設けられたガイド中径穴内で摺動
    可能な中ピストンとを有していて、 前記ハウジングボディのガイド大径穴と前記変位拡大ピ
    ストンの大径部及び小径部とで区画形成される第一制御
    室と、前記変位拡大ピストンの大径部に設けられたガイ
    ド中径穴と中ピストンにて区画形成される第二制御室と
    が、二つの前記制御室を仕切っている変位拡大ピストン
    の部分に連通孔を設けて連結され、 燃料通路と逆止弁、又は絞り部にて前記第一制御室に燃
    料を供給し、 前記中ピストンの前記第二制御室の反対側に面する空間
    をドレンと連通させて、該空間内圧力を前記第二制御室
    内圧力より低くし、前記中ピストンを前記ピエゾアクチ
    ュエータ側に付勢させ、前記ピエゾアクチュエータの伸
    縮を前記中ピストンに確実に伝達するようにし、 前記第二制御室の容積変化により発生させた圧力変化
    を、前記変位拡大ピストンの前記第一制御室に面する大
    径部断面積から小径部断面積を差し引いた面積と前記第
    二制御室に面するガイド中径穴底部面積とに作用させ、
    前記変位拡大ピストン及び該変位拡大ピストンに連結さ
    れているニードルを昇降させて開閉弁することを特徴と
    する燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 ピエゾアクチュエータの伸縮に伴う制御
    室の容積変化に応じた圧力変化を受けて開閉弁する燃料
    噴射弁において、 内部に同軸のガイド大径穴及びガイド小径穴が設けられ
    たハウジングボディと、前記各穴内で各々摺動可能な同
    軸の大径部と小径部とを有すると共に前記大径部にガイ
    ド中径穴が設けられた変位拡大ピストンと、前記変位拡
    大ピストンの大径部に設けられたガイド中径穴内で摺動
    可能な中ピストンとを有していて、 前記ハウジングボディのガイド大径穴と前記変位拡大ピ
    ストンの大径部及び小径部とで区画形成される第一制御
    室と、前記変位拡大ピストンの大径部に設けられたガイ
    ド中径穴と中ピストンにて区画形成される第二制御室と
    が、二つの前記制御室を仕切っている変位拡大ピストン
    の部分に連通孔を設けて連結され、 燃料通路と逆止弁、又は絞り部にて前記第一制御室に燃
    料を供給し、 前記中ピストンの前記第二制御室の反対側に面する空間
    と燃料通路とを連通させ、前記中ピストンへの作用力を
    バランスさせると共に、前記変位拡大ピストンへの作用
    力をもバランスさせ、 前記第二制御室内に前記中ピストンと前記変位拡大ピス
    トンとを隔離するように付勢するバネ部材を配設し、前
    記中ピストンを前記ピエゾアクチュエータ側に付勢さ
    せ、前記ピエゾアクチュエータの伸縮を前記中ピストン
    に確実に伝達するようにし、 前記第二制御室の容積変化により発生させた圧力変化
    を、前記変位拡大ピストンの前記第一制御室に面する大
    径部断面積から小径部断面積を差し引いた面積と前記第
    二制御室に面するガイド中径穴底部面積とに作用させ、
    前記変位拡大ピストン及び該変位拡大ピストンに連結さ
    れているニードルを昇降させて開閉弁することを特徴と
    する燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】 ピエゾアクチュエータの伸縮に伴う制御
    室の容積変化に応じた圧力変化を受けて開閉弁する燃料
    噴射弁において、 内部に同軸のガイド大径穴及びガイド小径穴が設けられ
    たハウジングボディと、前記各穴内で各々摺動可能な同
    軸の大径部と小径部とを有すると共に前記大径部にガイ
    ド中径穴が設けられた変位拡大ピストンと、前記変位拡
    大ピストンの大径部に設けられたガイド中径穴内で摺動
    可能な中ピストンであって、該中ピストンの摺動部より
    アクチュエータ側の部位につばが設けられている中ピス
    トンとを有していて、 前記ハウジングボディのガイド大径穴と前記変位拡大ピ
    ストンの大径部及び小径部とで区画形成される第一制御
    室と、前記変位拡大ピストンの大径部に設けられたガイ
    ド中径穴と中ピストンにて区画形成される第二制御室と
    が、二つの前記制御室を仕切っている変位拡大ピストン
    の部分に連通孔を設けて連結され、 燃料通路と逆止弁、又は絞り部にて前記第一制御室に燃
    料を供給し、 前記中ピストンの前記第二制御室の反対側に面する空間
    と燃料通路とを連通させ、前記中ピストンへの作用力を
    バランスさせると共に、前記変位拡大ピストンへの作用
    力をもバランスさせ、 前記中ピストンのつばと前記ハウジングボディのガイド
    大径穴より大径の、前記ハウジングボディに設けられた
    バネ部材受け座との間に、前記中ピストンを前記ピエゾ
    アクチュエータ側に付勢するバネ部材を配設して、前記
    ピエゾアクチュエータの伸縮を前記中ピストンに確実に
    伝達するようにし、 前記第二制御室の容積変化により発生させた圧力変化
    を、前記変位拡大ピストンの前記第一制御室に面する大
    径部断面積から小径部断面積を差し引いた面積と前記第
    二制御室に面するガイド中径穴底部面積とに作用させ、
    前記変位拡大ピストン及び該変位拡大ピストンに連結さ
    れているニードルを昇降させて開閉弁することを特徴と
    する燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】 ピエゾアクチュエータの伸縮に伴う制御
    室の容積変化に応じた圧力変化を受けて開閉弁する前記
    燃料噴射弁において、 前記連通孔を複数かつリング状に等間隔で配置したこと
    を特徴とする請求項2から4の何れか一項に記載の燃料
    噴射弁。
  6. 【請求項6】 ピエゾアクチュエータの伸縮に伴う制御
    室の容積変化に応じた圧力変化を受けて開閉弁する前記
    燃料噴射弁において、 前記連通孔が前記第二制御室の中央に向かって傾斜して
    設けられると共に前記連通孔の前記第二制御室側入口の
    ある前記変位拡大ピストンの大径部に設けられたガイド
    中径穴底部中央部に座繰を設けたことを特徴とする請求
    項2から5の何れか一項に記載の燃料噴射弁。
  7. 【請求項7】 ピエゾアクチュエータの伸縮に伴う制御
    室の容積変化に応じた圧力変化を受けて開閉弁する前記
    燃料噴射弁において、 前記連通孔の総断面積を前記第二制御室断面積の5%か
    ら20%としたことを特徴とする請求項2から6の何れ
    か一項に記載の燃料噴射弁。
  8. 【請求項8】 ピエゾアクチュエータの伸縮に伴う制御
    室の容積変化に応じ た圧力変化を受けて開閉弁する前記燃料噴射弁におい
    て、前記ピエゾアクチュエータと前記中ピストンとの間
    に、前記ピエゾアクチュエータの力を伝達する部材を有
    していることを特徴とする請求項2から7の何れか一項
    に記載の燃料噴射弁。
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JP2014218971A (ja) * 2013-05-10 2014-11-20 株式会社日本自動車部品総合研究所 燃料噴射弁及び内燃機関の燃料噴射装置

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