JP2002316798A - 点検アーム - Google Patents

点検アーム

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JP2002316798A
JP2002316798A JP2001123390A JP2001123390A JP2002316798A JP 2002316798 A JP2002316798 A JP 2002316798A JP 2001123390 A JP2001123390 A JP 2001123390A JP 2001123390 A JP2001123390 A JP 2001123390A JP 2002316798 A JP2002316798 A JP 2002316798A
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boom
hydraulic cylinder
inspection arm
tip
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JP2001123390A
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English (en)
Inventor
Kenji Sakai
健次 坂井
Akira Sato
亮 佐藤
Masayuki Shimizu
將之 清水
Hiroshi Kisaka
博 木坂
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性を向上させることができる点検アーム
を提供すること。 【解決手段】 制御装置(制御部)は、展開の過程で、
第1ブーム31が橋梁点検車22の荷台から上方向に延
び、第2ブーム32が第1ブーム31の先端から略水平
方向に延び、第3ブーム33が第2ブーム32の略延長
線上に位置され、第4ブーム34が第3ブーム33先端
から折り返されて第3ブーム33と略平行な姿勢とさ
れ、第5ブーム35が第4ブーム34の先端から略鉛直
下方に延びた状態から、第4ブーム34と第5ブーム3
5との回動軸Aの移動軌跡が、第2ブーム32と第3ブ
ーム33との回動軸Bの鉛直下方に位置するように第3
ブーム33と第4ブーム34とを一直線上に展開する制
御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋梁の側部に高遮
音壁が設けられた橋梁を点検する橋梁点検車等に用いら
れる点検アームに関する。
【0002】
【従来の技術】橋梁の構造を点検する際に用いられる従
来の橋梁点検車の概略構成を図13に示した。図におい
て、符号1は橋梁である。橋梁1の両側部には高さ2m
程度の欄干2が設けられている。この橋梁1を点検する
装置として、符号10で示した橋梁点検車が用いられ
る。この橋梁点検車10は、通常荷台に折り畳まれた第
1ブーム11、第2ブーム12、および第3ブーム13
を備えた点検アームが搭載され、点検箇所ではブーム1
1〜13を延ばし、第1ブーム11は略水平、第2ブー
ムは略垂直、第3ブームは略水平の姿勢として、先端に
設けられたバケット14を橋桁の下に回り込ませ、橋梁
1の支柱や橋桁部の点検を行う。このとき、第1ブーム
11は十分な高さを有する車両の荷台に取り付けられて
いるため、欄干2が障害とならずに第1ブーム11の先
端を欄干2の外側に出すことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、都市
部の高速道路等において騒音対策として図14に示す高
遮音壁が多く使用されている。この高遮音壁15は7〜
8m程度あるため、図13に示した従来の橋梁点検車で
はブームを延ばして高遮音壁乗り越えさせることができ
ない。そこで、ブームの段数を増すことが考えられる。
オペレータは、車体の安定性に対して最も有利となる姿
勢を保ちながらブームを展開していくように操作する必
要があるが、ブームの段数が増すと、オペレータが即座
に的確な判断を行うことが困難となってしまい、誤った
操作により重心が偏ってしまい、安全性が低下してしま
うという問題があった。
【0004】本発明は上記事情に鑑みて成されたもので
あり、安全性を向上させることができる点検アームを提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の点検ア
ームは、展開・折り畳み自在に設けられた複数のブーム
を備え、該ブームは、基台に回動自在に設けられた第1
ブームと、該第1ブームの先端に回動自在に設けられた
第2ブームと、該第2ブームの先端に回動自在に設けら
れた第3ブームと、該第3ブームの先端に回動自在に設
けられた第4ブームと、該第4ブームの先端に回動自在
に設けられた第5ブームとを備え、前記各ブーム展開時
においては、前記第1ブームは前記基台から上方向に延
び、前記第2ブームは略水平方向に延び、前記第3及び
第4ブームは略鉛直下方に延び、前記第5ブームは略水
平方向に延びた点検アームであって、前記第2ブームに
対する第3ブームの回動角、および、前記第4ブームに
対する第3ブームの回動角を制御する制御部が設けら
れ、該制御部は、ブーム展開の際に、前記第1ブームが
前記基台から上方向に延び、前記第2ブームが前記第1
ブームの先端から略水平方向に延び、前記第3ブームが
前記第2ブームの略延長線上に位置され、前記第4ブー
ムが前記第3ブーム先端から折り返されて該第3ブーム
と略平行な姿勢とされ、前記第5ブームが前記第4ブー
ムの先端から略鉛直下方に延びた状態から、前記第4ブ
ームと第5ブームとの回動軸の移動軌跡の水平位置が、
前記第2ブームと第3ブームとの回動軸の水平位置より
も、前記基台側に対して外側に位置させずに前記第3ブ
ームと第4ブームとを一直線上に展開する制御を行うこ
とを特徴とする。
【0006】本発明のように、ブームの段数が多く、し
かも、展開時において第1ブームが上方に延び、第2ブ
ームが水平方向に延びるように構成されていると、重心
が高く、遠くなってしまうために、展開操作を誤ると重
心が外方に位置しすぎて基台(例えば、点検アームを搭
載した橋梁点検車など)が横転してしまうおそれがあ
る。本発明においては、重心が外方に位置しすぎないよ
うに制御部によって展開制御されるため、安全性が高
い。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の点検アームにおいて、前記制御部は、前記第4ブーム
と第5ブームとの回動軸の移動軌跡が前記第2ブームと
第3ブームの回動軸の鉛直下方に位置するように前記第
3ブームと第4ブームとを展開する制御を行うように構
成されていることを特徴とする。
【0008】第4ブームと第5ブームとの回動軸を、基
台側に接近させすぎると、基台とブームとの間に位置す
る障害物(例えば、橋梁点検車にあっては高遮音壁)と
衝突してしまうおそれがある。本発明では、第4ブーム
と第5ブームとの回動軸を、前記第2ブームと第3ブー
ムの回動軸に対して鉛直下方に位置させた状態のままで
展開を行うので、このような危険性が回避される。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の点検アームにおいて、前記第3ブームと第4
ブームとを回動させる油圧シリンダが、それぞれ前記第
2ブームと第3ブームとの間および前記第3ブームと第
4ブームとの間に設けられ、前記制御部は、前記第4ブ
ームと第5ブームとの回動軸が前記移動軌跡を描く前記
各油圧シリンダの伸縮変位データに基づいて前記各油圧
シリンダを制御することを特徴とする。
【0010】本発明においては、制御部が伸縮変位デー
タに基づいて各油圧シリンダを制御することにより、第
4ブームと第5ブームとの回動軸が所定の移動軌跡を描
くことが実現される。油圧シリンダの伸縮変位データ
は、予め制御部に記憶されているものとしてもよいし、
逐次算出されることとしてもよい。
【0011】請求項4に記載の発明は、展開・折り畳み
自在に設けられた複数のブームを備え、該ブームは、基
台に回動自在に設けられた第1ブームと、該第1ブーム
の先端に回動自在に設けられた第2ブームと、該第2ブ
ームの先端に回動自在に設けられた鉛直ブームと、該鉛
直ブームの先端に回動自在に設けられた水平ブームとを
備え、前記各ブーム展開時においては、前記第1ブーム
は前記基台から上方向に延び、前記第2ブームは略水平
方向に延び、前記鉛直ブームは略鉛直下方に延び、前記
水平ブームは略水平方向に延びた点検アームであって、
前記基台に対する前記第1ブームの回動角、前記第1ブ
ームに対する前記第2ブームの回動角、および、前記第
2ブームに対する前記鉛直ブームの回動角を制御し、前
記鉛直ブームを前記基台との距離を一定に保った状態で
垂直方向に上下させる制御部が設けられていることを特
徴とする。
【0012】この発明においては、点検アーム先端に設
けられる作業バケット等の作業用装置を垂直に移動させ
ることができる。また、例えば第2ブームと鉛直ブーム
との回動角を固定したままで第1または第2ブームを回
動させると、鉛直ブームが大きく回動してしまい、危険
性が高くなってしまう。本発明では制御部によって鉛直
ブームが垂直移動されるため、このような危険性が回避
される。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の点検アームにおいて、前記第1ブームを回動させる第
1油圧シリンダが基台と第1ブームとの間に設けられ、
前記第2ブームを回動させる第2油圧シリンダが第1ブ
ームと第2ブームとの間に設けられ、前記鉛直ブームを
回動させる第3油圧シリンダが第2ブームと鉛直ブーム
との間に設けられ、前記制御部は、前記鉛直ブームの姿
勢を変えずに高さを変える前記第1油圧シリンダ、第2
油圧シリンダ、および第3油圧シリンダの伸縮変位デー
タに基づいて前記第1油圧シリンダ、第2油圧シリン
ダ、および第3油圧シリンダを制御することを特徴とす
る。
【0014】本発明においては、制御部が伸縮変位デー
タに基づいて各油圧シリンダを制御することにより、上
記鉛直ブームの制御が可能となる。なお、油圧シリンダ
の伸縮変位データは、予め制御部に記憶されているもの
としてもよいし、逐次算出されることとしてもよい。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1から5
いずれかに記載の点検アームにおいて、前記基台は自走
可能な車両であり、前記各ブームは、折り畳まれた状態
で前記車両の荷台に収容されることを特徴とする。
【0016】この発明においては、点検アームが車両の
荷台に設けられているため、車両を走行させることで点
検アームを容易に移動させることができる。また、折り
畳まれた状態では荷台に収容されることで、収納性、可
搬性が高い。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態につい
て、図面を参照して説明する。図1に示したものは本発
明の一実施形態として示した点検アームの使用状態を示
す図である。図において、符号20は側部に高遮音壁2
1が設けられた橋梁である。符号22は橋梁点検車(基
台)である。橋梁点検車22の荷台22aには、点検ア
ーム22bが設けられている。以下、この点検アーム2
2bの構成について詳細に説明する。
【0018】符号25は荷台22aに旋回自在に設置さ
れた旋回台である。旋回台25には、第1ブーム31が
垂直平面内において回動自在に設けられており、第1ブ
ーム31には、第1ブーム31の回動平面と同一平面内
で回動自在に第2ブーム32が連結されている。同様
に、第2ブーム32には第1ブーム31及び第2ブーム
と同一平面内で回動自在に第3ブーム(鉛直ブーム)3
3が連結されている。なお、第1ブームは高遮音壁21
を乗り越えるに十分な長さを有している。さらに、第3
ブーム33には、第3ブームの回動平面と同一平面内で
回動自在に第4ブーム(鉛直ブーム)34が連結されて
おり、第4ブーム34には、第4ブーム34と同一平面
内において回動自在に第5ブーム(水平ブーム)35が
連結されている。
【0019】第1ブーム31は旋回台25との間に設け
られた第1油圧シリンダ41によって起伏されるように
なっており、同様に、第2ブーム32は第1ブーム31
との間に設けられた第2油圧シリンダ42により起伏さ
れるようになっている。さらに、第3ブーム33は第2
ブーム32との間に設けられた第3油圧シリンダ43に
より起伏されるようになっている。第3ブーム33と第
4ブーム34との間には旋回機構39が設けられてお
り、この旋回機構39は、第3ブーム33に回動自在に
連結された第3ブーム側部材39aと、第4ブーム34
に回動自在に連結された第4ブーム側部材39bを備え
ている。これら第3ブーム側部材39aと第4ブーム側
部材39bは相互に旋回される構成となっている。
【0020】第3ブーム側部材39aおよび第4ブーム
側部材39bは、それぞれ第3ブーム33及び第4ブー
ム34との間に、第4、第5油圧シリンダ44,45が
設けられている。これら第4、第5油圧シリンダ44,
45は、旋回機構39が常に水平を保つように後述の制
御装置によって制御されている。第5ブーム35は第4
ブーム34との間に設けられた第6油圧シリンダ46に
より起伏されるようになっている。第6油圧シリンダ4
6の先端は、一端が第4ブーム34,他端が第5ブーム
35に連結されているU字型アーム47の中央部に連結
されている。
【0021】第5ブーム35はソケット部35aと、該
ソケット部35aに伸縮自在に収容される伸縮部35b
とを備えており、伸縮部35bの先端には作業バケット
50を備えたブーム51が設けられている。ブーム51
は、第5ブーム35とブーム51の間に設けられた油圧
シリンダ52により第5ブーム35の回動平面と同一の
垂直平面内で回動自在に構成されており、また、作業バ
ケット50は、ブーム51との間に設けられた油圧シリ
ンダ53により垂直平面内において回動自在とされてい
る。
【0022】また、各ブーム31〜35、51、作業バ
ケット50には各々傾斜センサ71〜77が設けられて
いる。各傾斜センサ71〜77による検出結果は、図2
に示すように制御装置(制御部)80に入力されるよう
になっており、該制御装置80は、操作盤81によって
入力されたオペレータの指示、および、各傾斜センサ7
1〜77の検出結果に基づいて旋回台25,各油圧シリ
ンダ41〜46,52,53、旋回機構39等の装置系
全体を制御するようになっている。例えば、制御バケッ
ト50は点検作業中は常に水平に保たれるように油圧シ
リンダ53が制御されている。
【0023】さて、上記のように第2ブーム32と第3
ブーム33との間には第3油圧シリンダ43が設けられ
ているが、この構成についてより具体的に説明する。第
3油圧シリンダ43の先端には、U字型アーム60が設
けられている。このU字型アーム60は、一端60aが
第2ブーム32の先端部に回動自在に連結されており、
他端60bは、補助油圧シリンダ62を介して第3ブー
ム33の基端部に連結されている。そして、第3油圧シ
リンダ43の先端部43aがU字型アーム60の中央部
に回動自在に連結されている。第3油圧シリンダ43と
補助油圧シリンダ62とは、連動して伸縮するようにな
っている。これにより、図3に示す第3ブーム32の作
動拡大図からわかるように、第3油圧シリンダ43およ
び補助油圧シリンダ62を伸縮させることにより、第2
ブーム32と第3ブーム33とが図3のように0度から
270度以上に渡って回動可能となっている。なお、補
助油圧シリンダ62は第3油圧シリンダ43と連動して
作動しており、以下の説明においては、補助油圧シリン
ダ62は第3油圧シリンダ43と一体であるとみなし
て、その動作の説明を第3油圧シリンダ43の動作の説
明に代えることとする。
【0024】図4に、各ブームを閉じた状態を示した。
図のようにU字型アーム60と第1ブーム31との間に
は、S字型フック65が設けられている。このS字型フ
ック65は、図5の拡大図に示すように、上部の回動軸
65aを中心として第1ブーム31に回動自在に設けら
れており、下部には鈎状のストッパ部65bが設けられ
ている。このS字型フック65は、図6(d)に示すよう
に、釣り合い状態では回動軸65aとストッパ部65b
とを結ぶ線とが垂直に対して所定角度傾くように設計さ
れている。
【0025】一方、U字型アーム60には、該U字型ア
ーム60に対して垂直にピン68が設けられている。し
たがって、第1ブーム31の回動角が大きくないときに
は、S字フック65は自重により、その側部65cをピ
ン68に常に接触された状態となる。図4のブームが閉
じた状態では、第1ブーム31が水平(または回動角が
大きくない状態)のままで第2ブーム32を回動させよ
うとすると、ピン68はS字フック65の側部65cに
沿って摺動し、下部のストッパ部65bによって係止さ
れる。したがって、このストッパ部65bによって第2
ブームの回動が阻止されるようになっている。第1ブー
ム31の回動角を増していくと、図6(a),(b)に示すよ
うにその回動とともにS字型フック65が自重によって
追従して常にピン68と接触した状態となるが、図6
(c)のようにS字型フック65の自重が釣り合った後は
ピン68とS字型フック65とが離間する。したがっ
て、その後は第2ブーム32を回動させるとピン68の
軌跡上にS字型フック65のストッパ部65bが位置し
ないために、第2ブーム32の回動が可能となる。
【0026】以上のように構成された本例の橋梁点検車
においてブームを展開する基本動作について図7〜図1
1を用いて説明する。まず、各ブームが畳まれた図7
(a)の収納状態では、上記のように第2ブーム32を第
1ブーム31から回動させようとしても、S字型フック
65のストッパ部65bにピン68が係止されるため、
第2ブーム32の回動が阻止されている。展開の際に
は、まずオペレータが操作盤81を操作して、以下の制
御を行う。最初に、第1油圧シリンダ41を伸張し、第
1ブーム31を90°展開する(図7(b))。次に、第
2油圧シリンダ42を伸張し、第2ブーム32を90°
展開する(図7(c))。このとき、S字型フック65は
ピン68から離間しているので、第2ブーム32の展開
が可能となっている。その後、旋回台25を90°旋回
させることでブーム全体を旋回させる(図8(a))。
【0027】次に、第6油圧シリンダ46を伸張して第
5ブーム35を90°展開させた後(図8(b))、第3
油圧シリンダ43を伸張して第3ブーム33を90°展
開させ(図9(b))、さらに90°展開させた後(図1
0(a))、マニュアル制御から制御装置80による自動
制御に移行する。制御装置80は、第4ブーム34と第
5ブーム35との回動軸Aが、常に第2ブーム32と第
3ブーム33との回動軸Bの鉛直下方に位置するよう
に、第3ブーム33および第4ブーム34を展開させる
(図10(b)、図11(a))。具体的には、制御装置80
に内蔵された記憶部80aは、第4ブーム34と第5ブ
ーム35との回動軸Aの移動軌跡が、第2ブーム32と
第3ブーム33との回動軸Bの鉛直下方に位置するよう
に第3ブーム及び第4ブーム33,34を回動させる、
第3シリンダ、第4シリンダ44,および第5シリンダ
45の伸縮変位データを記憶している。この伸縮変位デ
ータに基づいて、制御装置80が第3シリンダ、第4シ
リンダ44,および第5シリンダ45を伸張させる。
【0028】第3ブーム33と第4ブーム34とが垂直
に延びるまで展開された後、オペレータが第4ブーム3
4以降を90°旋回させ、第5ブーム35が橋梁と平行
になった状態で、作業バケット50に作業員が乗り込む
(図11(b))。なお、作業員は高遮音壁に設けられて
いる作業用扉を通って作業バケット50に乗り込む。そ
の後、第4ブーム34以降を適宜旋回させ、作業バケッ
ト50を橋梁20の検査対象部分に移動させて所定の検
査を行う。
【0029】作業バケット50を上下移動させたい場合
には、図12に示すように第3ブーム33および第4ブ
ーム34を垂直状態で水平位置を変えないまま(橋梁点
検車22との距離を変えないまま)で、かつ、第5ブー
ム35を水平に保ったまま、第1ブーム31、第2ブー
ム32および第3ブーム33を回動させる。このように
制御するために、制御装置80に内蔵された演算部80
bが、第3ブーム33の姿勢を変えずに高さだけを変え
るような第1油圧シリンダ41、第2油圧シリンダ4
2、および第3油圧シリンダ43の伸縮変位データを算
出する。そして、該伸縮変位データに従って各シリンダ
41〜43を駆動して各ブーム31〜33を回動させ
る。なお、より安全性を高めるために、各傾斜センサ7
1〜77の検出結果を監視しつつ各ブーム31〜33を
回動させ、第3ブーム33または第4ブーム34が傾い
た場合には傾きをキャンセルする制御を行ったり運転を
停止したりする等の所定の動作を行ってもよい。
【0030】作業バケット50を水平移動させる場合に
は、第5ブーム35の伸縮、橋梁点検車22の移動の他
に、第4ブーム34を第3ブーム33に対して旋回する
ことで水平移動させることができる。このとき、旋回機
構39は上記のように水平を保たれているため、作業バ
ケット50も水平を保ったまま移動させることができ
る。
【0031】以上のように構成された本例の橋梁点検車
では、従来の橋梁点検車と比較して、第1ブーム31及
び第3ブーム33が新たに設けられている。このため、
高遮音壁を乗り越えて橋梁の検査を行うことができる。
また、点検アーム22bが自走可能な橋梁点検車22の
荷台22aに搭載されているため、移動が容易であると
ともに、点検アーム22bを使用しないときには折り畳
まれた状態で荷台22aに収容されるため、収納性、可
搬性を高くすることができる。
【0032】本例の点検アーム22bのようにブームの
段数が多く、しかも展開時において第1ブーム33が上
方に延び、第2ブーム34が水平方向に延びるように構
成されている場合、重心が高く、遠くなってしまう。こ
のため、手動で展開作業を行うと、誤って重心が外方に
位置しすぎ、橋梁点検車22が横転してしまうおそれが
ある。本例の橋梁点検車22においては、各ブームを展
開させる際に、制御装置80が図10(a)の状態から、
第4ブーム34と第5ブーム35との回動軸Aが常に第
2ブーム32と第3ブーム33との回動軸Bの鉛直下方
に位置するように、第3ブーム33および第4ブーム3
4を展開させる。このため、重心が外方に位置しすぎ
ず、橋梁点検車22の横転を防止することができる。さ
らに、第4ブーム34と第5ブーム35との回動軸Aは
回動軸Bより内方に移動しないため、高遮音壁21にブ
ーム34,35が衝突することが防止される。このよう
に、本例においては、ブームを展開するに際して高い安
全性を得ることができる。
【0033】また、従来の橋梁点検車で作業バケットを
上下させるには、ウィンチ巻き上げ方式(特開平60−
80607)等を用いる必要があった。この場合、装置
が大がかりとなってしまうとともに、重量増加、装置の
安定性が悪化してしまう等の問題があった。本例では、
図12に示したように第1ブーム31〜第3ブーム33
の回動角を変えることで、作業バケット50を容易に上
下移動させることができる。ここで、例えば作業バケッ
ト50の上下移動をオペレータの技術にのみたよってし
まうと、例えばオペレータが誤って第1ブーム31のみ
を回動させる等してしまった場合、第3ブーム33およ
び第4ブーム34が大きく傾いてしまい、危険である。
本例においては、上記のように制御装置80が各シリン
ダの伸縮変位データを算出して制御するため、第3ブー
ム33および第4ブーム34の姿勢を変えずに垂直移動
させることができるから、高い安全性を得ることができ
る。
【0034】また、本例では、第3ブーム33及び第4
ブーム34と橋梁20との間隔を、第1ブーム31また
は第2ブーム32の角度を変えることで容易に調節する
ことができる。このため、橋梁20に隣接して建物等が
ある場合、橋梁点検車22を幅方向に移動させることな
く第3ブーム33及び第4ブーム34を移動させること
ができるため、作業効率が向上する。さらにまた、旋回
機構39は水平状態に維持されているため、作業バケッ
ト50および第5ブーム35は水平面内にて旋回され
る。このため、作業バケット50の高度が変わらず、作
業バケット50が橋梁20に衝突してしまうことを防止
できて安全であるとともに、同じ高度で作業を行うこと
ができるから効率がよい。
【0035】なお、上記の例においては作業バケット5
0を垂直移動させる際に第3ブーム33及び第4ブーム
を一直線上に沿った姿勢のまま垂直移動した例を示した
が、これに限定するものではなく、第3ブーム33及び
第4ブーム34がいかなる姿勢であっても垂直移動可能
であるのはいうまでもない。また、制御装置80が各シ
リンダを制御する際に用いる伸縮変位データは、逐次計
算することとしてもよいし、予め記憶されているデータ
を参照することとしてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の点検アー
ムにおいては、以下の効果を得ることができる。請求項
1に記載の発明によれば、各ブームを展開させる際に、
制御装置が第4ブームと第5ブームとの回動軸の移動軌
跡の水平位置が、常に第2ブームと第3ブームとの回動
軸の水平位置より外側に位置しないように制御する。こ
のため、重心が外方に位置しすぎず、基台の横転等の危
険を防止することができる。したがって、高い安全性を
得ることができる。
【0037】請求項2に記載の発明によれば、第4ブー
ムと第5ブームとの回動軸の移動軌跡は第2ブームと第
3ブームとの回動軸の水平位置より内方に位置しないた
め、高遮音壁等の障害物にブームが衝突することが防止
される。したがって、高い安全性を得ることができる。
【0038】請求項3に記載の発明によれば、制御部が
伸縮変位データに基づいて各シリンダを制御することに
より、第4ブームと第5ブームとの回動軸が所定の移動
軌跡を描くことが実現される。
【0039】請求項4に記載の発明によれば、ブーム先
端に設けられる作業ブーム等の作業用装置を垂直に移動
させることができる。また、制御部によって鉛直ブーム
が垂直移動されるため、鉛直ブームが傾くことが防止さ
れ、危険性が回避されて高い安全性を得ることができ
る。
【0040】請求項5に記載の発明によれば、制御部が
伸縮変位データに基づいて各シリンダを制御することに
より、鉛直ブームの垂直移動を実現することができる。
【0041】請求項6に記載の発明によれば、点検アー
ムが車両の荷台に設けられているため、車両を走行させ
ることで点検アームを容易に移動させることができる。
また、折り畳まれた状態では荷台に収容されることで、
収納性、可搬性を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明一実施形態として示した点検アームの
使用状態を示した図である。
【図2】 同点検アームに搭載された点検アームの制御
系を示すブロック図である。
【図3】 同点検アームにおける第3ブームの回動を示
した図である。
【図4】 同点検アームにおいて、各ブームを閉じた状
態を示した図である。
【図5】 同点検アームに用いられるS字フックの拡大
図である。
【図6】 同点検アームにおいて、ブームの回動に伴う
S字フックの姿勢変化を示した図である。
【図7】 同点検アームにおいて、ブームを展開する行
程を示した図である。
【図8】 同点検アームにおいて、ブームを展開する行
程を示した図である。
【図9】 同点検アームにおいて、ブームを展開する行
程を示した図である。
【図10】 同点検アームにおいて、ブームを展開する
行程を示した図である。
【図11】 同点検アームにおいて、ブームを展開する
行程を示した図である。
【図12】 同点検アームにおいて、作業バケットの高
さを変化させた状態を示した図である。
【図13】 従来の橋梁点検車の使用状態を示した図で
ある。
【図14】 高遮音壁を備えた橋梁を示した図である。
【符号の説明】
20 橋梁 22 橋梁点検車 22a 荷台 22b 点検アーム 31 第1ブーム 32 第2ブーム 33 第3ブーム(鉛直ブーム) 34 第4ブーム(鉛直ブーム) 35 第5ブーム(水平ブーム) 80 制御装置(制御部)
フロントページの続き (72)発明者 清水 將之 山口県下関市彦島江の浦町六丁目16番1号 三菱重工業株式会社下関造船所内 (72)発明者 木坂 博 山口県下関市彦島江の浦町六丁目16番1号 下関菱重エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2D059 EE03 EE05 EE06 EE07 EE08 EE10 GG39 3F333 AA11 AB02 BB03 DA07 FA09 FA22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 展開・折り畳み自在に設けられた複数の
    ブームを備え、該ブームは、基台に回動自在に設けられ
    た第1ブームと、該第1ブームの先端に回動自在に設け
    られた第2ブームと、該第2ブームの先端に回動自在に
    設けられた第3ブームと、該第3ブームの先端に回動自
    在に設けられた第4ブームと、該第4ブームの先端に回
    動自在に設けられた第5ブームとを備え、 前記各ブーム展開時においては、前記第1ブームは前記
    基台から上方向に延び、前記第2ブームは略水平方向に
    延び、前記第3及び第4ブームは略鉛直下方に延び、前
    記第5ブームは略水平方向に延びた点検アームであっ
    て、 前記第2ブームに対する第3ブームの回動角、および、
    前記第4ブームに対する第3ブームの回動角を制御する
    制御部が設けられ、 該制御部は、ブーム展開の際に、前記第1ブームが前記
    基台から上方向に延び、前記第2ブームが前記第1ブー
    ムの先端から略水平方向に延び、前記第3ブームが前記
    第2ブームの略延長線上に位置され、前記第4ブームが
    前記第3ブーム先端から折り返されて該第3ブームと略
    平行な姿勢とされ、前記第5ブームが前記第4ブームの
    先端から略鉛直下方に延びた状態から、 前記第4ブームと第5ブームとの回動軸の移動軌跡の水
    平位置が、前記第2ブームと第3ブームとの回動軸の水
    平位置よりも、前記基台側に対して外側に位置させずに
    前記第3ブームと第4ブームとを一直線上に展開する制
    御を行うことを特徴とする点検アーム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の点検アームにおいて、 前記制御部は、前記第4ブームと第5ブームとの回動軸
    の移動軌跡が前記第2ブームと第3ブームの回動軸の鉛
    直下方に位置するように前記第3ブームと第4ブームと
    を展開する制御を行うように構成されていることを特徴
    とする点検アーム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の点検アームに
    おいて、 前記第3ブームと第4ブームとを回動させる油圧シリン
    ダが、それぞれ前記第2ブームと第3ブームとの間およ
    び前記第3ブームと第4ブームとの間に設けられ、 前記制御部は、前記第4ブームと第5ブームとの回動軸
    が前記移動軌跡を描く前記各油圧シリンダの伸縮変位デ
    ータに基づいて前記各油圧シリンダを制御することを特
    徴とする点検アーム。
  4. 【請求項4】 展開・折り畳み自在に設けられた複数の
    ブームを備え、該ブームは、基台に回動自在に設けられ
    た第1ブームと、該第1ブームの先端に回動自在に設け
    られた第2ブームと、該第2ブームの先端に回動自在に
    設けられた鉛直ブームと、該鉛直ブームの先端に回動自
    在に設けられた水平ブームとを備え、前記各ブーム展開
    時においては、前記第1ブームは前記基台から上方向に
    延び、前記第2ブームは略水平方向に延び、前記鉛直ブ
    ームは略鉛直下方に延び、前記水平ブームは略水平方向
    に延びた点検アームであって、 前記基台に対する前記第1ブームの回動角、前記第1ブ
    ームに対する前記第2ブームの回動角、および、前記第
    2ブームに対する前記鉛直ブームの回動角を制御し、前
    記鉛直ブームを前記基台との距離を一定に保った状態で
    垂直方向に上下させる制御部が設けられていることを特
    徴とする点検アーム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の点検アームにおいて、 前記第1ブームを回動させる第1油圧シリンダが基台と
    第1ブームとの間に設けられ、前記第2ブームを回動さ
    せる第2油圧シリンダが第1ブームと第2ブームとの間
    に設けられ、前記鉛直ブームを回動させる第3油圧シリ
    ンダが第2ブームと鉛直ブームとの間に設けられ、 前記制御部は、前記鉛直ブームの姿勢を変えずに高さを
    変える前記第1油圧シリンダ、第2油圧シリンダ、およ
    び第3油圧シリンダの伸縮変位データに基づいて前記第
    1油圧シリンダ、第2油圧シリンダ、および第3油圧シ
    リンダを制御することを特徴とする点検アーム。
  6. 【請求項6】 請求項1から5いずれかに記載の点検ア
    ームにおいて、 前記基台は自走可能な車両であり、前記各ブームは、折
    り畳まれた状態で前記車両の荷台に収容されることを特
    徴とする点検アーム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ITRM20120454A1 (it) * 2012-09-21 2014-03-22 Cormidi S R L Macchina operatrice a braccio articolato
JP2017115569A (ja) * 2015-12-17 2017-06-29 西尾レントオール株式会社 橋梁用吊足場及び橋梁用吊足場の設置方法

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