JP2002315138A - ワイヤハーネスの耐熱保護構造 - Google Patents

ワイヤハーネスの耐熱保護構造

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JP2002315138A
JP2002315138A JP2001107555A JP2001107555A JP2002315138A JP 2002315138 A JP2002315138 A JP 2002315138A JP 2001107555 A JP2001107555 A JP 2001107555A JP 2001107555 A JP2001107555 A JP 2001107555A JP 2002315138 A JP2002315138 A JP 2002315138A
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JP2001107555A
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Hatsuhiro Nitsuta
初浩 新田
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車において、排気管等の熱源の近傍に配
索されるワイヤハーネスが、熱源からの熱気によって過
加熱の状態になるのを防止し、ワイヤハーネスの温度を
耐熱温度以下に保つ。 【解決手段】 このワイヤハーネスの耐熱保護構造は、
ワイヤハーネスのテープ巻きで集束された電線群11
を、該電線群の外径に比して内径が大きいコルゲートチ
ューブ21に通し、熱源側と空気層31をあけてコルゲ
ートチューブ内にワイヤハーネスを位置決め保持し、か
つ、該コルゲートチューブの外周面全体を耐熱シートS
で囲み、上記コルゲートチューブ内の空気層31と、該
コルゲートチューブの谷部と外周面の上記耐熱シートと
の間に生じる空気層32とを耐熱用空間としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の車体パネル
に沿って配索されるワイヤハーネスの耐熱保護構造に関
し、詳しくは、近傍に熱源がある領域で配索されるワイ
ヤハーネスの耐熱保護を図る。
【0002】
【従来の技術】自動車に配索されるワイヤハーネスは、
排気管等の熱源の近傍に配索せざるを得ない場合があ
る。排気管等の熱源からは熱気が上昇しており、周囲を
加熱して悪影響を及ぼしている。ワイヤハーネスは所定
の温度以下に保つ必要があり、熱源の近傍に配索される
ワイヤハーネスには耐熱保護を施す必要がある。従来の
耐熱保護構造としては、図16ないし図18に示すよう
に、熱源Gの近傍に配索されるワイヤハーネスW/H
(電線群)に対して、熱気H1の及ぶ部分の外周面に、
耐熱シートSを巻き付ける方法が採られている。
【0003】図16および図17は、耐熱シートSをワ
イヤハーネスW/Hに巻き付ける際の工程を示してい
る。耐熱シートSは、図15に示すようにワイヤハーネ
スW/Hの円周よりも大きい幅に裁断されており、ワイ
ヤハーネスW/Hの外周面に密着させて矢印R方向に、
その端が重なり合う状態に巻き付けている。図16は巻
き付け後の状態を示しており、耐熱シートSはワイヤハ
ーネスW/Hの外周に密着状態に巻かれ、長手方向の両
端を耐熱テープ(図示せず)で固定している。耐熱シー
トSは一種の断熱シートであって、断熱性にも富んでい
るので、熱源Gからの熱気H1が耐熱シートSを経てワ
イヤハーネスW/Hに達するまでの初期においては耐熱
効果を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、耐熱シ
ートSをワイヤハーネスW/Hの外周面に対して密着状
態に巻き付けた構造において、ワイヤハーネスW/Hが
高温の環境に長時間に亘り置かれると、熱気は内部の電
線群にまで及んで蓄積され、ワイヤハーネスW/Hは加
熱される問題がある。
【0005】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、排気管等の熱源の近傍に配索されるワイヤハーネ
スが、熱源からの熱気によって過加熱の状態となるのを
防止し、ワイヤハーネスW/Hの温度をその耐熱温度以
下に保つことを課題としている。
【0006】上記課題を解決するため、本発明は、自動
車の車体パネルに沿って配索され、該配索位置の近傍に
熱源がある領域でワイヤハーネスに設ける耐熱保護構造
であって、ワイヤハーネスのテープ巻きで集束された電
線群を、電線群の外径に比して内径が大きいコルゲート
チューブに通し、上記熱源側と空気層をあけてコルゲー
トチューブ内にワイヤハーネスを位置決め保持し、か
つ、該コルゲートチューブの外周面全体を耐熱シートで
囲み、上記コルゲートチューブ内の空気層と、該コルゲ
ートチューブの谷部と外周面の上記耐熱シートとの間に
生じる空気層とを耐熱用空間としているワイヤハーネス
の耐熱保護構造を提供している。
【0007】この発明のワイヤハーネスは、電線群(ワ
イヤハーネス)を、その外径に比して内径が大きいコル
ゲートチューブに通し、上記熱源側と空気層をあけてコ
ルゲートチューブ内にワイヤハーネスを位置決め保持し
たことにより、ワイヤハーネスの外周面とコルゲートチ
ューブの内周面との間に空気層を形成して第1の耐熱用
空間としている。また、該コルゲートチューブの外周面
全体を耐熱シートで囲む構造とすることにより、コルゲ
ートチューブの外周壁に設けられている環状の谷部と該
耐熱シートとの間に形成される空気層を第2の耐熱用空
間としている。
【0008】一般に、空気が加熱されると、その加熱さ
れた空気は熱エネルギーを得て上昇を始め、対流現象を
来すことが知られている。ワイヤハーネスの外周面とコ
ルゲートチューブの内周面との間に形成された空気層で
ある第1の耐熱用空間においても、熱源からの熱気が空
気層に伝わると、空気層内の空気は加熱されて高温空気
となり、上昇を始める。即ち、対流現象を来たすように
なる。空気層を形成するコルゲートチューブの両端は開
口していて空気の出入りは自在であるので、上記の高温
空気は空気層(コルゲートチューブ)の両端から抜け出
て更に上方へと上昇する。
【0009】この対流現象によって、コルゲートチュー
ブの両端から高温空気が抜け出るのと同時に、空気層へ
はコルゲートチューブの両端からその近傍の空気が流入
する。コルゲートチューブの両端は、熱源の位置から離
れていて、その位置の雰囲気温度は熱源近傍の温度より
も低温であるので、空気層へは低温空気が流入し、空気
層内が冷却され始める。その結果、ワイヤハーネスは熱
源による加熱と対流現象による冷却とが同時に進行する
状態となり、昇温が防止され、過加熱状態になることは
ない。
【0010】また、空気層は、その空気自体に断熱効果
を有する。コルゲートチューブの外周壁に設けられてい
る環状の谷部と該耐熱シートとの間に形成された空気層
である第2の耐熱用空間は、主に、空気層の空気自体が
有する断熱効果によって耐熱保護されるものであって、
ワイヤハーネスの温度が上昇するのを防止する。
【0011】本発明は、第2に、自動車の車体パネルに
沿って配索され、該配索位置の近傍に熱源がある領域で
ワイヤハーネスに設ける耐熱保護構造であって、ワイヤ
ハーネスのテープ巻きで集束された電線群の外周面を少
なくとも上記熱源側に、小径なコルゲートチューブを、
その軸線方向をワイヤハーネスの軸線方向と平行に配置
し、該コルゲートチューブを囲むように全周を耐熱シー
トで囲み、上記コルゲートチューブ内部の空気層と、コ
ルゲートチューブと上記耐熱シートの間の生じる空気層
とを耐熱用空気としているワイヤハーネスの耐熱保護構
造を提供している。
【0012】本発明のワイヤハーネスは、ワイヤハーネ
スの少なくとも上記熱源側の外周面に、小径なコルゲー
トチューブを、その軸線方向をワイヤハーネスの軸線方
向と平行に配置したことにより、コルゲートチューブ自
体によって管内に形成された空気層を第1の耐熱用空間
としている。また、該コルゲートチューブの全周を耐熱
シートで囲む構造としたことにより、ワイヤハーネスの
外周面とコルゲートチューブの外周面と該耐熱シートの
内周面との間に形成される空気層を第2の耐熱用空間と
している。
【0013】小径なコルゲートチューブは、ワイヤハー
ネスが熱影響を受ける区間の長さに切断して、ワイヤハ
ーネスの外周面に軸線と平行添わせるという簡単な手段
により取付けることができて、ワイヤハーネスを通すた
めの縦スリットは設ける必要がないので、施工が容易で
あり手間も掛からない。
【0014】小径なコルゲートチューブ自体によて管内
に形成された空気層からなる第1の耐熱用空間も、ワイ
ヤハーネスの外周面とコルゲートチューブの外周面と該
耐熱シートの内周面との間に形成された空気層からなる
第2の耐熱用空間も共に、その両端は開口していて空気
の出入りは自在であり、既に説明の第1実施形態の場合
と同様に、熱源からの熱気が空気層に伝わると、空気層
内の空気は加熱さられて対流現象を来たす。この対流現
象により、第1と第2の耐熱用空間は共に、高温空気が
空気層の上方から流出し、低温空気が空気層の下方から
流入する。ワイヤハーネスは、熱源による加熱と対流現
象による冷却とが同時に進行する状態となり、耐熱温度
以上への昇温が防止され、過加熱状態になることはな
い。
【0015】本発明は、第3に、上記コルゲートチュー
ブは複数として、ワイヤハーネスの外周面に周方向に配
置し、この状態で複数のコルゲートチューブの外周をテ
ープで荒巻きしでワイヤハーネスに対して位置決め保持
した状態で、複数のコルゲートチューブを囲むように全
周を上記耐熱シートで囲んでいる耐熱保護構造を提供し
ている。
【0016】この発明のワイヤハーネスは、用いるコル
ゲートチューブの数を複数とし、複数個のコルゲートチ
ューブ自体によって管内に形成される複数個の空気層を
第1の耐熱用空間としている。また、ワイヤハーネスの
外周面とコルゲートチューブの外周面と該耐熱シートの
内周面との間に形成される複数個の空気層を第2の耐熱
用空間としている。この発明では、複数個のコルゲート
チューブを用いることにより、耐熱保護される範囲が広
がり、横方向や上方向からの熱影響も阻止可能となっ
て、ワイヤハーネスは一層確実に耐熱保護される。その
耐熱保護の及ぶ範囲が広がるという効果は、小径なコル
ゲートチューブの複数個をワイヤハーネスの軸線と平行
に沿わせるという簡単な手段により達成できる。
【0017】複数個の小径なコルゲートチューブによっ
て複数個に形成される第1と第2の耐熱用空間において
も、上記の第2実施態様における場合と同様に対流現象
を生ずる。即ち、第1と第2の耐熱用空間は共に、熱源
からの熱気が空気層に伝わると、空気層内の空気は加熱
されて高温空気が空気層の上方から流出し、低温空気が
空気層の下方から流入する。ワイヤハーネスは、熱源に
よる加熱と対流現象による冷却とが同時に進行する状態
となり、耐熱温度以上への昇温が防止され、過加熱状態
になることはない。
【0018】本発明は、第4に、自動車の車体パネルに
沿って配索され、該配索位置の近傍に熱源がある領域で
ワイヤハーネスに設ける耐熱保護構造であって、ワイヤ
ハーネスの電線群の外周面に、スリット無しの小径なコ
ルゲートチューブを、ワイヤハーネスの軸線方向に螺旋
状に巻き付けた後に、該コルゲートチューブを囲むよう
に全周を耐熱シートで囲み、上記コルゲートチューブを
介在させることによりワイヤハーネスの外周面と上記耐
熱シートとの間に耐熱用空間を設けていることを特徴と
するワイヤハーネスの耐熱保護構造を提供している。
【0019】本発明のワイヤハーネスは、ワイヤハーネ
スの電線群の外周面に、スリット無しの小径なコルゲー
トチューブを、ワイヤハーネスの軸線方向に螺旋状に巻
き付けることにより、コルゲートチューブ自体によって
螺旋状の管内に形成される空気層を第1の耐熱用空間と
している。また、ワイヤハーネスの外周面とコルゲート
チューブの外周面と該耐熱シートの内周面との間に螺旋
状に形成される空気層を第2の耐熱用空間としている。
小径なコルゲートチューブは、螺旋状に巻き付ける場合
には、ワイヤハーネスを管内に通すための縦スリットは
設ける必要がないし、ワイヤハーネスに容易に装着でき
るという長所を有するので、手間が掛からずコストも安
い。
【0020】小径なコルゲートチューブを螺旋状に巻き
付けた場合も、形成される空気層は両端が開口していて
空気の出入りは自在であり、既に説明の上記発明と同様
に対流現象を生ずる。即ち、第1と第2の耐熱用空間は
共に、熱源からの熱気が空気層に伝わると、空気層内の
空気は加熱さられて高温空気が空気層の上方から流出
し、低温空気が空気層の下方から流入する。ワイヤハー
ネスは、熱源による加熱と対流現象による冷却とが同時
に進行する状態となって、耐熱温度以上への昇温が防止
され、過加熱状態になることはない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照して説明する。図1ないし図5に示す第1実施形
態は請求項1に対応する。図1は自動車の車体パネルに
沿って配索されるワイヤハーネスW/Hを構成する電線
群11の斜視図であり、電線群11は耐熱テープ12が
巻き付けられ、束ねられている。
【0022】図2は、電線群11(ワイヤハーネスW/
H)を、電線群11の外径に比して内径が大きいコルゲ
ートチューブ21に通した状態を示す斜視図である。電
線群11をコルゲートチューブ21に通す際には、コル
ゲートチューブ21の軸線方向にスリット21aを形成
して縦割り状態に切れ目を設けた後、スリット21aを
開いて電線群11を挿入する。図示の例は、ワイヤハー
ネスW/Hを熱源の上方に配索した例であって、コルゲ
ートチューブ21は空気層31を下方に形成して第1の
耐熱用空間としている。ワイヤハーネスW/Hはコルゲ
ートチューブ21をその状態に位置決めして保持してい
る。なお、空気層を横方向や上方向に設ける場合にはテ
ープ等を用いて、その姿勢に保持する。
【0023】図3は、コルゲートチューブ21に通した
状態の電線群11に耐熱シートSを巻付ける状態を示す
斜視図である。耐熱シートSは、コルゲートチューブ2
1の外周面の幅よりも大きい幅であって、熱源からの熱
気を防止できる長さに裁断されており、コルゲートチュ
ーブ21の外周に沿わせて矢印R方向に巻付ける。耐熱
シートSの幅方向の端は重なり合う状態に巻付けて、長
手方向の端を耐熱テープで固定している。
【0024】図4は、コルゲートチューブ21に耐熱シ
ートSを巻付けて形成したワイヤハーネスW/Hを、熱
源Gの近傍に配索した状態を示す断面図である。ワイヤ
ハーネスW/Hの断面は、外周に耐熱テープ12を巻付
けた電線群11を、コルゲートチューブ21に通して空
気層31を下方に設けた状態に保持し、その外周に耐熱
シートSを巻付けた構造としている。図示の例では、ワ
イヤハーネスW/Hは熱源Gの上方に、熱源Gと交差す
る方向に配索されている。熱源Gからは熱気H1が上昇
していて、ワイヤハーネスW/Hは下方から加熱される
状態にあり、下方に形成した空気層31を第1の耐熱用
空間として耐熱を図っている。
【0025】図5は、図4のV−V線断面を示してい
る。コルゲートチューブ21の外周壁には、谷部21a
が円環状に間隔をおいて形成されている。コルゲートチ
ューブ21の谷部21aは、コルゲートチューブ21の
外周に巻付けた耐熱シートSとの間に空気層32を形成
しており、第2の耐熱用空間としている。
【0026】図5において、熱源Gからの熱気H1によ
ってワイヤハーネスW/Hが加熱されると、第1の耐熱
用空間である空気層31では空気の対流現象が生ずる。
空気層31の空気は、熱源Gの近傍で加熱され、高温空
気H2が発生して矢印h方向に移動し、コルゲートチュ
ーブ21の両端から抜け出て更に上方へと上昇する。高
温空気H2がコルゲートチューブ21から抜け出ること
により、それと入れ替わりに、その抜け出た容積と同じ
容積の低温空気C1が矢印cの方向に移動してコルゲー
トチューブ21の両端から流入して来る。コルゲートチ
ューブ21の両端から流入する空気は、熱源Gより離れ
た位置から流入する空気であるので、その温度は熱源G
の近傍の温度よりも低温であり、低温空気C1の流入に
よって空気層31は冷却される。
【0027】その結果、第1の耐熱用空間である空気層
31では、空気層31内の温度が低下し、熱源Gによる
加熱と対流現象による冷却とが熱的に平衡する状態とな
る。加熱と冷却との熱的平衡状態においては、空気層3
1内の温度は平衡温度以下に保たれるので、ワイヤハー
ネスW/Hは過加熱が防止され、耐熱保護される。
【0028】コルゲートチューブ21の谷部21aと耐
熱シートSとの間に形成される空気層31は、第2の耐
熱用空間であり、ここでは空気自体の有する断熱効果に
よる耐熱が図られ、ワイヤハーネスW/Hを副次的に耐
熱保護する。ワイヤハーネスW/Hは、コルゲートチュ
ーブ21を介して電線群11と耐熱シートとの間に形成
される空気層31と空気層32とを第1と第2の耐熱用
空間として、対流と断熱との両効果により耐熱保護され
る。
【0029】図6と図7に示す第2実施形態は請求項2
に対応する。図6は、図1に示す電線群11の少なくと
も熱源側に小径なコルゲートチューブ22を、その軸線
方向を電線群11の軸線方向と平行に配置し、それらを
囲むようにして耐熱シートSを巻付ける状態を示してい
る。耐熱シートSは、電線群11にコルゲートチューブ
21を沿わせた双方の外周面の長さよりも大きい幅であ
って、熱源からの熱気を防止できる長さに裁断されてお
り、矢印R方向に、耐熱シートSの幅方向の端が重なり
合う状態に巻付けて、長手方向の端を耐熱テープで固定
している。この場合、小径なコルゲートチューブ22は
電線群11をその管内に通す必要がないので、スリット
は不要であり、手間が掛からない。
【0030】図7は、第2実施形態に係るワイヤハーネ
スW/Hの断面図であり、コルゲートチューブ22を沿
わせた側を熱源側として配索されている。このワイヤハ
ーネスW/Hでは、コルゲートチューブ22自体によっ
て管内に形成された空気層33を第1の耐熱用空間とし
ていて、電線群11とコルゲートチューブ22と耐熱シ
ートSとの間に形成される空気層34を第2の耐熱用空
間としている。
【0031】この態様に係るワイヤハーネスW/Hで
は、空気層33も空気層34も共に両端は開口していて
空気の出入りは自在であり、対流現象を生ずる条件は整
っている。対流現象については、図5に基づいて第1実
施形態に係るワイヤハーネスW/Hを説明の際に既に記
載の通りである。即ち、ワイヤハーネスW/Hは熱源に
よる加熱と対流現象による冷却とが同時に進行して熱的
な平衡状態に至り、その平衡温度以上に過加熱されこと
はない。このように、ワイヤハーネスW/Hは第1と第
2の耐熱用空間によって2段に耐熱保護される。
【0032】図8ないし図12に示す第3実施形態は請
求項3に対応する。図8は、図1に示す電線群11の周
囲に小径なコルゲートチューブ22を複数個、その軸線
方向をワイヤハーネスW/Hの軸線方向と平行に配置
し、それらを囲むように耐熱シートSを配置した状態を
示す。耐熱シートSは矢印R方向に、図9ないし図12
に示すように、周方向の端を重ね合わせた状態に巻付け
る。小径なコルゲートチューブ22は、その管内に電線
群11を通す必要がないので、スリットは不要であり、
手間が掛からない。
【0033】図9ないし図12は、第3実施形態に係る
ワイヤハーネスW/Hの断面図である。この態様に係る
ワイヤハーネスW/Hは、コルゲートチューブ22自体
によって管内に形成される空気層33を第1の耐熱用空
間としていて、電線群11とコルゲートチューブ22と
耐熱シートSとの間に形成される空気層34を第2の耐
熱用空間としている。
【0034】この態様に係るワイヤハーネスW/Hは、
空気層33も空気層34も共に両端は開口していて空気
の出入りは自在であり、対流現象を生ずる条件は整って
いる。その対流現象については、図5に基づいて第1実
施形態に係るワイヤハーネスW/Hを説明の際に既に記
載の通りである。即ち、ワイヤハーネスW/Hは熱源に
よる加熱と対流現象による冷却とが同時に進行して熱的
な平衡状態に至り、その平衡温度以上に過加熱されこと
はなく、耐熱保護される。
【0035】図13ないし図15に示す第4実施形態は
請求項4に対応する。図13は、図1に示す電線群11
の周囲に1個の小径なコルゲートチューブ23を、ワイ
ヤハーネスW/Hの軸線方向に螺旋状に巻付けて、それ
らを囲むように耐熱シートSを配置した状態を示す斜視
図である。耐熱シートSは矢印R方向に、図15に示す
ように周方向の端を重ね合わせて巻付けている。小径な
コルゲートチューブ23はその管内に電線群11を通す
必要がないので、スリットは不要であり、その分の手間
が掛からない。しかも、用いるコルゲートチューブ23
は巻付けることにより、位置決めと保持が可能であり、
作業が容易である。
【0036】図15は、第4実施形態に係るワイヤハー
ネスW/Hの断面図である。この態様に係るワイヤハー
ネスW/Hは、コルゲートチューブ23自体によって内
部に螺旋状に形成される空気層35を第1の耐熱用空間
としていて、電線群11とコルゲートチューブ22と耐
熱シートSとの間に螺旋状に形成される空気層36を第
2の耐熱用空間としている。
【0037】この態様に係るワイヤハーネスW/Hで
は、空気層35と空気層36は共に螺旋状ではあるが、
両端が開口していて空気の出入りは自在であり、対流現
象を生ずる条件を有する。その対流現象については、図
5に基づいて第1実施形態に係るワイヤハーネスW/H
を説明の際に既に記載の通りである。即ち、ワイヤハー
ネスW/Hは熱源による加熱と対流現象による冷却とが
同時に進行して熱的な平衡状態に至り、その平衡温度以
上に過加熱されことはなく、耐熱保護される。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の請求項1に記載のワイヤハーネスの耐熱保護構造は、
電線群と耐熱シートとの間にコルゲートチューブを介し
て形成される空気層を第1と第2の耐熱用空間としてい
る。第1の耐熱用空間では長手方向の両端が開口してい
て空気の出入りは自在であり、対流現象の生ずる構造に
なっている。ワイヤハーネスは、熱源による加熱と対流
現象による冷却とが同時に進行して、過加熱されるのが
防止されて耐熱保護される。コルゲートチューブの谷部
と耐熱シートとの間に形成される第2の耐熱用空間で
は、空気自体が有する断熱効果により耐熱保護される。
即ち、ワイヤハーネスはこれら第1と第2の耐熱用空間
によって2段に耐熱保護されている。
【0039】本発明の請求項2ないし請求項4に記載の
ワイヤハーネスの耐熱保護構造は、電線群と耐熱シート
との間にコルゲートチューブを介して複数に形成される
空気層を第1と第2の耐熱用空間としている。第1と第
2の耐熱用空間は共に長手方向の端が開口していて空気
の出入りは自在であり、対流現象の生ずる構造になって
いる。ワイヤハーネスは、熱源による加熱と対流現象に
よる冷却とが同時に進行して、過加熱されるのが防止さ
れて耐熱保護される。即ち、ワイヤハーネスはこれら第
1と第2の耐熱用空間によって2段に耐熱保護されてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において用いる電線群の斜視図であ
る。
【図2】 本発明の第1実施形態において電線群をコル
ゲートチューブに通した状態を示す斜視図である。
【図3】 本発明の第1実施形態において電線群とコル
ゲートチューブに耐熱シートを巻付ける状態を示した斜
視図である。
【図4】 本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス
を熱源の近傍に配索した状態を示す断面図である。
【図5】 図4のV−V線断面図である。
【図6】 本発明の第2実施形態において電線群とコル
ゲートチューブに耐熱シートを巻付ける状態を示した斜
視図である。
【図7】 本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス
の断面図である。
【図8】 本発明の第3実施形態において電線群とコル
ゲートチューブに耐熱シートを巻付ける状態を示した斜
視図である。
【図9】 本発明の第3実施形態に係るワイヤハーネス
の断面図である。
【図10】 本発明の第3実施形態に係る他のワイヤハ
ーネスの断面図である。
【図11】 本発明の第3実施形態に係る更に他のワイ
ヤハーネスの断面図である。
【図12】 本発明の第3実施形態に係る更に他のワイ
ヤハーネスの断面図である。
【図13】 本発明の第4実施形態において電線群をコ
ルゲートチューブに巻付ける状態を示した斜視図であ
る。
【図14】 本発明の第4実施形態において電線群とコ
ルゲートチューブに耐熱シートを巻付ける状態を示した
斜視図である。
【図15】 本発明の第4実施形態に係る他のワイヤハ
ーネスの断面図である。
【図16】 従来の、ワイヤハーネスに耐熱シートを巻
付ける前段階の状態を示した斜視図である。
【図17】 従来の、ワイヤハーネスに耐熱シートを巻
付けた後の状態を示した斜視図である。
【図18】 従来の、ワイヤハーネスを熱源の近傍に配
索した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
11 電線群(ワイヤハーネス) 12 耐熱テープ 21、22、23 コルゲートチューブ 21a スリット 31、32、33、34、35、36 空気層(耐熱用
空間) 耐熱シート S 熱源 G H1 熱気 H2 高温空気 C1 低温空気 h 高温空気の移動する方向 c 低温空気の移動する方向 R 巻付ける方向

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の車体パネルに沿って配索され、
    該配索位置の近傍に熱源がある領域でワイヤハーネスに
    設ける耐熱保護構造であって、 ワイヤハーネスのテープ巻きで集束された電線群を、電
    線群の外径に比して内径が大きいコルゲートチューブに
    通し、上記熱源側と空気層をあけてコルゲートチューブ
    内にワイヤハーネスを位置決め保持し、かつ、該コルゲ
    ートチューブの外周面全体を耐熱シートで囲み、 上記コルゲートチューブ内の空気層と、該コルゲートチ
    ューブの谷部と外周面の上記耐熱シートとの間に生じる
    空気層とを耐熱用空間としているワイヤハーネスの耐熱
    保護構造。
  2. 【請求項2】 自動車の車体パネルに沿って配索され、
    該配索位置の近傍に熱源がある領域でワイヤハーネスに
    設ける耐熱保護構造であって、 ワイヤハーネスのテープ巻きで集束された電線群の外周
    面を少なくとも上記熱源側に、小径なコルゲートチュー
    ブを、その軸線方向をワイヤハーネスの軸線方向と平行
    に配置し、該コルゲートチューブを囲むように全周を耐
    熱シートで囲み、 上記コルゲートチューブ内部の空気
    層と、コルゲートチューブと上記耐熱シートの間の生じ
    る空気層とを耐熱用空気としているワイヤハーネスの耐
    熱保護構造。
  3. 【請求項3】 上記コルゲートチューブは複数とし
    て、ワイヤハーネスの外周面に周方向に配置し、この状
    態で複数のコルゲートチューブの外周をテープで荒巻き
    しでワイヤハーネスに対して位置決め保持した状態で、
    複数のコルゲートチューブを囲むように全周を上記耐熱
    シートで囲んでいる請求項2に記載のワイヤハーネスの
    耐熱保護構造。
  4. 【請求項4】 自動車の車体パネルに沿って配索され、
    該配索位置の近傍に熱源がある領域でワイヤハーネスに
    設ける耐熱保護構造であって、 ワイヤハーネスの電線群の外周面に、スリット無しの小
    径なコルゲートチューブを、ワイヤハーネスの軸線方向
    に螺旋状に巻き付けた後に、該コルゲートチューブを囲
    むように全周を耐熱シートで囲み、 上記コルゲートチューブを介在させることによりワイヤ
    ハーネスの外周面と上記耐熱シートとの間に耐熱用空間
    を設けていることを特徴とするワイヤハーネスの耐熱保
    護構造。
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