JP2002314282A - ガスケット並びに該ガスケットを用いた電子回路基板および無線通信装置 - Google Patents

ガスケット並びに該ガスケットを用いた電子回路基板および無線通信装置

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JP2002314282A
JP2002314282A JP2001117265A JP2001117265A JP2002314282A JP 2002314282 A JP2002314282 A JP 2002314282A JP 2001117265 A JP2001117265 A JP 2001117265A JP 2001117265 A JP2001117265 A JP 2001117265A JP 2002314282 A JP2002314282 A JP 2002314282A
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gasket
circuit board
electronic circuit
conductive
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Yoshifusa Tateno
吉英 立野
Kazuhiko Ikeda
和彦 池田
Tomoaki Shimizu
智章 清水
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上の電子部品の高密度実装を可能とする
ガスケットを提供すること。 【解決手段】 ガスケット120は、四角錐台をその形
状として持ち、導電性物質からなる導電性部材121
と、導電性部材121の底面に塗布された接着剤122
とを備えた構成である。なお、導電性部材121は、好
適には弾性を有したものを使用するのが望ましい。当該
ガスケット120を電子回路基板200に適用する際に
は、電子回路基板200が導電性部材121の先端部分
と接触する部分にはレジストなどの塗布はなく、電子回
路基板200と導電性部材121とは電気的に接触す
る。さらに、導電性部材121が弾性を有する場合に
は、該弾性を有する導電性部材121の高さは、電子回
路基板200に十分な圧力で接触し、かつ電子回路基板
200が反らない程度の高さとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスケット並びに
該ガスケットを用いた電子回路基板および無線通信装置
に係り、特に、不要輻射による影響を抑圧し、かつ電子
回路基板上の電子部品の高密度実装を可能にするガスケ
ット並びに該ガスケットを用いた電子回路基板および無
線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子回路において、外部の機
器から輻射される外来不要輻射による性能劣化や誤動作
などの悪影響(EMI;ElectroMagnetic Interferenc
e)が問題となっている。また、単一電子機器内におい
ても、該単一電子機器内のある電子部品からの不要輻射
の影響により、該電子部品の近傍に設けられた他の電子
部品の性能劣化や誤動作が生じることがある。こうした
問題は、無線通信などに用いられる高周波回路において
は、高い周波数の電磁雑音が輻射されるため、特に顕著
に表れる。
【0003】これらの問題の解決手法として、導電性の
シールド部材で電子回路部を覆うという手法が一般的に
用いられている。図9は、電子回路部を覆う導電性のシ
ールド部材を例示する斜視図である。同図において、9
00は電子回路基板、910は導電性のシールド部材、
920および930は電子部品群、940はシールド部
材910を電子回路基板900に固定するためのネジで
ある。このように電子回路基板900上に実装した電子
部品群930をシールド部材910で覆うことにより、
電子部品群920と電子部品群930との不要輻射によ
る相互干渉を抑圧している。また、電子部品群930か
ら電子回路基板900周辺の電子部品群への電磁波放射
も抑圧している。
【0004】また、シールド部材910に覆われた電子
回路部内における電子部品間の不要輻射による相互影響
を低減させる手法として、一般的に、以下の2つの手法
が用いられている。
【0005】まず、第1従来例である特開平2−296
396号公報には、ガスケット(あるいはソフトシール
ドとも呼ぶ)を用いる手法が提案されている。図10
に、従来のガスケットの斜視図を示す。同図において、
ガスケット1000は、弾性を有するコア材をワイヤー
メッシュで包んだ導電性物質からなる導電性部材100
1と、接着剤1002とを備えた構成である。
【0006】上記従来のガスケットの使用態様の一例
を、図11を参照して説明する。図11は、従来のガス
ケットを適用した電子回路基板の断面図である。同図に
おいて、ガスケット1000(導電性部材1001およ
び接着剤1002からなる)は、接着剤1002で電子
回路基板900に貼付して用られる。導電性部材100
1の高さは、シールド部材910を電子回路基板900
に覆設した状態で、該導電性部材1001が電子回路基
板900とシールド部材910とに圧着するように作ら
れている。これにより、図11に示すガスケット100
0によって仕切られた電子部品群930間の不要輻射の
飛び込みによる相互干渉を抑圧する。このようなガスケ
ット1000は、弾性を有する導電性部材の圧着効果に
よって良好な電気的接触が得られ、接着剤1002によ
る取り付け、取り外しを容易に行うことができる。
【0007】次に、第2従来例として、電子回路基板上
に覆設するシールド部材に仕切りを設けることにより、
電子回路基板上の電子回路間の相互影響を低減させる手
法がある。図12は、仕切り構造を有するシールド部材
を例示する斜視図である。1200は、図9に示すシー
ルド部材910の代替である仕切り構造を有するシール
ド部材である。仕切り構造を有するシールド部材120
0を用いることで、電子回路部を仕切りによって空間的
に遮断し、電子回路基板上の電子回路間の不要輻射によ
る悪影響を抑圧する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1従来例のガスケット1000にあっては、その形状が
四角柱状であったので、図11の使用態様のように、電
子回路基板900上に電子部品群930が高密度に実装
されている場合には、ガスケット1000を貼付するた
めに必要な面積が十分に取れず、ガスケット1000を
貼付可能な面積に対応させて細長くしなければならなか
った。
【0009】そのため、シールド部材910を電子回路
基板900に覆設する工程においてガスケット1000
に傾きが生じたり、ガスケット1000自体の経年劣化
によるガスケット1000の倒壊が生じて、ガスケット
1000と電子部品930とが接触してショートする恐
れがあった。すなわち、電子部品が高密度に実装された
電子回路基板に対して、上記第1従来例のガスケット1
000を用いることは困難であった。
【0010】また、電子部品間の不要輻射による相互干
渉を抑圧するには、電子部品間の距離を離すことによっ
て不要輻射の飛び込みによる影響を少なくするか、上記
第1従来例のガスケット1000を電子回路基板に設け
るために、電子回路基板上に空き面積を設ける必要があ
った。しかしながら、これらの手法では、電子回路基板
の面積が大きくなってしまい、その結果、電子回路基板
が組み込まれた電子機器の小型化の妨げとなっていた。
【0011】さらに、上記第2従来例の仕切り構造を有
するシールド部材1200を用いる場合には、該シール
ド部材の形状が複雑なので加工し難いという問題があっ
た。また、一般に、ガスケットに比べてシールド部材の
質量は大きく、仕切り部分の重量が増加したことによ
り、該仕切り構造を有するシールド部材を用いた電気機
器の重量が増加するという問題があった。
【0012】特に、無線通信装置などの高周波回路部に
おいては、利用周波数の高周波化に伴い、近接する電子
部品や電子回路部への不要輻射による悪影響が現れやす
くなっている。また、機器の小型化に伴う電子部品の高
密度実装により、さらに不要輻射の飛び込みが起こり易
くなるという問題があった。これらの問題は、従来のガ
スケット1000や仕切り構造を有するシールド部材1
200を用いることで解決を図っていたが、上記の理由
により、ガスケットを使用するためには、電子回路基板
に所定の空き面積が必要であるため、無線通信装置の小
型化には自ずと限界があった。
【0013】本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされ
たものであって、不要輻射による影響を抑圧しつつ、倒
壊を起こり難くし、重量を軽量化でき、電子回路基板上
の電子部品の高密度実装を可能にするガスケットを提供
することを目的としている。
【0014】また、本発明の他の目的は、不要輻射の影
響を抑圧し、かつ電子部品の高密度実装を可能にし、基
板面積を小型化することができる電子回路基板を提供す
ることである。
【0015】さらに、本発明の他の目的は、不要輻射の
影響を抑圧し、かつ軽量化、小型化された無線通信装置
を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係るガスケットは、底面と平行
に切った切断面がその切断面の高さに応じて変化する多
面体をその形状として持つ導電性部材を有し、前記導電
性部材の底面に接着剤が塗布されているものである。
【0017】また、請求項2に係るガスケットは、請求
項1に記載のガスケットにおいて、前記導電性部材を錐
体としたものである。
【0018】また、請求項3に係るガスケットは、請求
項1または2に記載のガスケットにおいて、前記導電性
部材と、該導電性部材の先端部分を嵌合する導電性受け
部材と、を有し、前記導電性受け部材が凹状の内面を有
するものである。
【0019】また、請求項4に係るガスケットは、請求
項1、2または3に記載のガスケットにおいて、前記導
電性部材または前記導電性受け部材のいずれか一方また
は両方の側面を凹状の湾曲面としたものである。
【0020】また、請求項5に係るガスケットは、請求
項1、2、3または4に記載のガスケットにおいて、前
記導電性部材または前記導電性受け部材のいずれか一方
または両方の側面の少なくとも一部を絶縁部材で覆った
ものである。
【0021】また、請求項6に係るガスケットは、請求
項1、2、3、4または5に記載のガスケットにおい
て、前記導電性部材または前記導電性受け部材のいずれ
か一方または両方が弾性を有するものである。
【0022】また、請求項7に係る電子回路基板は、請
求項1、2、3、4、5または6に記載のガスケットを
用いて電磁波をシールドしたものである。
【0023】さらに、請求項8に係る無線通信装置は、
請求項7に記載の電子回路基板を用いたものである。
【0024】本発明の請求項1、2、3、4、5、6に
係るガスケットでは、底面と平行に切った切断面がその
切断面の高さに応じて変化する多面体をその形状として
持つ導電性部材を有し、前記導電性部材の底面に接着剤
を塗布して固定するようにしている。
【0025】ここで、導電性部材をその底面と平行に切
った切断面がその切断面の高さに応じて変化する多面体
としては、例えば、多角形または円形の底面を備え、高
さ方向に向かうほどその横断面積が小さくなる形状の多
面体等が該当する。このような形状のガスケットとする
ことにより、電子部品が密に実装された電子回路基板で
あっても、当該ガスケットを使用することができ、ま
た、電子回路基板上で当該ガスケットに近接する電子部
品と接触し難くすることもできるので、結果として、電
子回路基板上の電子部品の高密度実装が可能となる。
【0026】また、導電性部材の底面の面積を大きくす
ることができるので、該面積が大きい底面に接着剤を塗
布することにより、当該ガスケットとシールド部材との
間の強い接着力を得ることができる。また、導電性部材
の底面の面積が大きいので、当該ガスケットの倒壊を起
こり難くすることができる。
【0027】また、請求項2に係るガスケットでは、導
電性部材を錐体とすることが望ましい。ここで、錐体に
は、円錐、角錐、円錐台、角錐台などの形状が含まれ
る。このように、導電性部材を錐体の形状とすることに
より、電子回路基板上に電子部品が密集して設けられ
て、ガスケットを設置するための面積が小さい電子回路
基板であっても、当該ガスケットを使用することができ
る。また、シールド部材を電子回路基板に覆設した状態
において、当該ガスケットに近接する電子部品と接触し
難い構造とすることができる。その結果、電子回路基板
上の電子部品の高密度実装が可能となる。
【0028】さらに、このような錐体の形状をとること
により、底面の面積を大きくすることができるので、該
底面に接着剤を塗布することによって強い接着力を得る
ことができる。特に、導電性部材を円錐台、角錐台など
の形状としたときには、その先端部分が底面に平行な面
を形成しているため、電子回路基板とのより安定した接
触を得ることもできる。
【0029】また、請求項3に係るガスケットでは、導
電性部材と、該導電性部材の先端部分を嵌合する導電性
受け部材とを有し、導電性受け部材が凹状の内面を有す
るようにしている。このように、導電性部材の先端部分
(導電性部材の底面と反対の部分)を嵌合する導電性受
け部材が凹状の内面を有するので、導電性部材を接着し
たシールド部材を、導電性受け部材を接着した電子回路
基板に覆設する作業工程の際に、該導電性部材の先端部
分が希望の位置から多少ずれても、導電性受け部材の中
心に収めることができる。また、導電性部材と導電性受
け部材とが互いに十分な圧力で接触しているため、振動
や経年劣化による貼付位置のずれを抑制することができ
る。
【0030】さらに、電子回路基板上の導電性受け部材
を接着した位置に導電性部材の先端部分が接触すること
が予めわかっているので、導電性受け部材が電子回路基
板上のどの位置に貼付されているかを事前に確認するこ
とにより、シールド部材を電子回路基板に覆設した状態
でも、ガスケットの電子回路基板への接触位置をより精
密に調整することができ、結果として、導電性部材と電
子部品との接触を確実に回避することができる。
【0031】また、請求項4に係るガスケットでは、導
電性部材または導電性受け部材のいずれか一方または両
方の側面(錐体にあっては錐面)に、凹状の湾曲面を形
成するのが望ましい。これにより、電子回路基板上に電
子部品が密集して設けられて、ガスケットを設置する面
積が小さい電子回路基板であっても、当該ガスケットを
使用することができる。特に、該電子回路基板上に背の
高い電子部品が近接されていて電子回路基板にガスケッ
トを設けるための空間が少ない場合であっても、当該ガ
スケットを使用することができ、また、当該ガスケット
に近接する電子部品との接触を回避することができる。
その結果として、電子回路基板上の電子部品の高密度実
装が可能となる。
【0032】また、請求項5に係るガスケットでは、導
電性部材または導電性受け部材のいずれか一方または両
方の側面の少なくとも一部が、絶縁部材で覆われている
のが望ましい。このように、ガスケットの導電性部材ま
たは導電性受け部材のいずれか一方または両方の側面の
少なくとも一部が、絶縁部材で覆われているので、導電
性部材または導電性受け部材に近接された電子部品が当
該ガスケットに接触しても、ショートを防ぐことがで
き、結果として、電子回路基板上の電子部品のより高密
度な実装が可能となる。
【0033】また、請求項6に係るガスケットでは、導
電性部材または導電性受け部材のいずれか一方または両
方が弾性を有するのが望ましい。これにより、シールド
部材を電子回路基板に覆設した状態で、導電性部材を十
分な圧力で接触させることができるので、ガスケットの
倒壊を防ぐことができ、また、振動や経年劣化による貼
付位置のずれを抑制することができる。
【0034】また、請求項7に係る電子回路基板では、
本発明のガスケットを用いて電磁波をシールドするのが
望ましい。請求項1、2に記載のガスケットを当該電子
回路基板に適用することにより、基板上の電子部品の高
密度実装が可能となるため、電子回路基板の小型化が可
能である。
【0035】また、請求項1、2、3、4、5、6に記
載のガスケットを当該電子回路基板に適用することによ
り、電子回路基板のグランド(接地電位)とシールド部
材がガスケットを介して電気的に導通することから、電
子回路基板のグランドが電気的に強化され、その結果、
電子回路基板上の電子部品や、その周辺の部品の性能を
向上させることができる。さらに、請求項1、2、4に
記載のガスケットを当該電子回路基板に適用することに
より、従来の四角柱のガスケットや、仕切り構造を有す
るシールド部材と比較して、その導電性部材の体積が少
ないので、電子回路基板の軽量化が可能である。
【0036】また、請求項8に係る無線通信装置では、
請求項7に記載の電子回路基板を用いるのが望ましい。
請求項7に記載の電子回路基板を無線通信装置に適用す
ることにより、電子回路基板上の電子部品の高密度実装
が可能となるので、不要輻射の影響が抑圧されると共
に、軽量化、小型化された無線通信装置を提供すること
ができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明のガスケットの実施
の形態について、〔第1の実施形態〕、〔第2の実施形
態〕、〔第3の実施形態〕、〔第4の実施形態〕、〔第
5の実施形態〕、〔第6の実施形態〕の順に図面を参照
して詳細に説明する。
【0038】〔第1の実施形態〕図1(a)〜(e)
は、本発明の第1の実施形態に係るガスケットを示す概
観図である。図1(a)において、ガスケット100
は、四角錐をその形状として持ち、導電性物質からなる
導電性部材101と、導電性部材101の底面に塗布さ
れた接着剤102とを備えた構成である。また、図1
(b)において、ガスケット110は、円錐をその形状
として持ち、導電性物質からなる導電性部材111と、
導電性部材111の底面に塗布された接着剤112とを
備えた構成である。
【0039】また、図1(c)において、ガスケット1
20は、四角錐台をその形状として持ち、導電性物質か
らなる導電性部材121と、導電性部材121の底面に
塗布された接着剤122とを備えた構成である。また、
図1(d)において、ガスケット130は、円錐台をそ
の形状として持ち、導電性物質からなる導電性部材13
1と、導電性部材131の底面に塗布された接着剤13
2とを備えた構成である。さらに、図1(e)におい
て、ガスケット140は、底面が長方形である四角錐台
をその形状として持ち、導電性物質からなる導電性部材
141と、導電性部材141の底面に塗布された接着剤
142とを備えた構成である。なお、導電性部材10
1,111,121,131,141は、好適には弾性
を有したものを使用するのが望ましい。
【0040】次に、本実施形態のガスケット120の使
用態様の一例を、図2を参照して説明する。図2は、図
1(c)に示すガスケット120を適用した電子回路基
板の断面図である。同図において、121はガスケット
120(図1(c)参照)の導電性部材、122はガス
ケット120の接着剤、200は電子回路基板、210
は導電性を有するシールド部材、230,231は電子
部品、240はシールド部材210を電子回路基板20
0に固定するためのネジである。
【0041】まず、導電性部材121の底面に接着剤1
22を塗布して、該導電性部材121をシールド部材2
10に貼付する。従来のシールド部材910(図9参
照)の使用態様と同様に、図2において、導電性部材1
21が貼付されたシールド部材210を電子回路基板2
00上の電子部品230および231を覆うように被せ
る。このとき、導電性部材121の先端部分が電子回路
基板200上の電子部品230と電子部品231との間
の基板部分に接触するように、シールド部材210への
導電性部材121の貼付位置が決められているものとす
る。なお、電子回路基板200が導電性部材121の先
端部分と接触する部分にはレジストなどの塗布はなく、
電子回路基板200と導電性部材121とは電気的に接
触している。また、導電性部材121が弾性を有する場
合には、該弾性を有する導電性部材121の高さは、電
子回路基板200に十分な圧力で接触し、かつ電子回路
基板200が反らない程度の高さとする。
【0042】従来との対比を行うために、従来のガスケ
ットを使用した態様を考えると、従来のガスケットの形
状は四角柱であり、電子部品230と電子部品231と
の間隔が狭い場合には、それに対応した細長いガスケッ
トを使用しなければならない。これによりガスケットが
倒壊しやすくなるため、場合によっては電子部品230
あるいは電子部品231に接触し、ショートする可能性
がある。また、シールド部材210へ接着させる面積も
減ることから、ガスケットそのものが、シールド部材2
10から剥離する恐れもある。
【0043】これに対して、本実施形態のガスケット1
20を使用した態様では、導電性部材121が四角錐台
の形状を有し、該導電性部材121の底面に接着剤12
2を塗布した構成としたので、面積の大きい底面部でシ
ールド部材210との十分な接着力を確保でき、また細
い頂点部分を電子回路基板200に接触させるため、電
子部品が密集して電子回路基板200上の空き面積が小
さな場合においても、周辺の電子部品230,231と
接触し難くすることができる。その結果、電子回路基板
上の電子部品の高密度実装が可能となる。
【0044】また、従来の四角柱形状のガスケットや、
仕切り構造を有するシールド部材と比較して、その体積
が少ないので、重量を軽量化することができる。さら
に、本実施形態のガスケットでは、倒壊が起こり難く、
かつ電子回路基板上に十分な空き面積が無い場合におい
ても利用することができる。
【0045】また、電子部品230と電子部品231と
の間の空間をガスケット120で遮蔽することにより、
電子部品230および電子部品231からの不要輻射に
よる相互干渉を抑圧することができる。また、ガスケッ
ト120を介して電子回路基板200とシールド部材2
10とが電気的に接触するので、電子回路基板のグラン
ドが電気的に強化され、電子部品230および電子部品
231やその周辺部品の性能を向上させることができ
る。
【0046】なお、本実施形態では、図1(c)に示す
ガスケット120を用いて図2に示す電子回路基板20
0への適用を説明したが、同様に、図1(a),
(b),(d),(e)に示すガスケット100,11
0,130,140を、図2に示す電子回路基板200
に適用しても同様の効果を得ることができる。特に、図
1(e)に示すガスケット140を使用する態様におい
ては、その底面が長方形であり、長手方向に長さを有す
ることから、より広い範囲でシールド効果を得ることが
できる。
【0047】〔第2の実施形態〕図3は、本発明の第2
の実施形態に係るガスケットを示す概観図である。同図
において、ガスケット300は、四角錐台をその形状と
して持ち、その錐面が凹状に湾曲し、弾性を有する導電
性物質からなる導電性部材301と、導電性部材301
の底面に塗布された接着剤302とを備えた構成であ
る。詳しくは、導電性部材301の錐面(または各側
面)は、変曲点を有しない放物面状である。
【0048】次に、本実施形態のガスケット300の使
用態様の一例を、図4を参照して説明する。図4は、本
実施形態のガスケット300を適用した電子回路基板の
断面図である。同図において、301はガスケット30
0(図3参照)の導電性部材、302はガスケット30
0の接着剤、200は電子回路基板、210は導電性を
有するシールド部材、230は電子部品、232は背の
高い電子部品である。
【0049】まず、第1の実施形態と同様に、導電性部
材301の底面に接着剤302を塗布して、導電性部材
301をシールド部材210に貼付する。そして、導電
性部材301が貼付されたシールド部材210を電子回
路基板200上の電子部品230および232を覆うよ
うに被せる。このとき、導電性部材301の先端部分が
電子部品230と背の高い電子部品232との間の基板
部分に接触するように、シールド部材210への導電性
部材301の貼付位置が決められているものとする。な
お、電子回路基板200が導電性部材301の先端部分
と接触する部分には、レジストなどの塗布はなく、導電
性部材301と電子回路基板200とは、電気的に接触
している。また、導電性部材301は、好適には弾性を
有したものを使用することが望ましく、この場合の導電
性部材301の高さは、電子回路基板200に十分な圧
力で接触し、かつ電子回路基板200が反らない程度と
する。
【0050】第1の実施形態のガスケット120を、本
実施形態のように背の高い電子部品232を備えた電子
回路基板へ適用しようとすると、背の高い電子部品23
2の近傍において、ガスケット120と背の高い電子部
品232とが接触する恐れがあり、最悪の場合は、ショ
ートしてしまう可能性があるために利用できない場合が
あった。
【0051】しかし、本実施形態のガスケット300を
使用した態様では、導電性部材301が四角錐台の形状
を有しかつ錐面が凹状に湾曲した形状であり、該導電性
部材301の底面に接着剤302を塗布した構成とした
ので、基板上の空き面積が少ない電子回路基板において
も強い接着力でガスケット300をシールド部材210
に貼付して使用することができ、さらに、近接する背の
高い電子部品232との接触を回避することができる。
その結果、背の高い電子部品232が設けられている電
子回路基板200などに対しても、ガスケットの利用が
容易になり、電子回路基板上の電子部品の高密度実装が
可能となる。また、ガスケットの使用可能な範囲を広げ
ることができる。さらに、第1の実施形態のガスケット
と比べて体積を少なくすることができるので、重量を軽
量化することができる。
【0052】なお、本実施形態のガスケット300の導
電性部材301は、四角錐台の形状を有しかつその錐面
が凹状に湾曲した形状であるが、他の多角錐台の形状を
有しかつその錐面が凹状に湾曲した形状や、底面が円や
楕円の錐台の形状を有しかつその錐面が凹状に湾曲した
形状としても、同等の効果を得ることができる。
【0053】〔第3の実施形態〕次に、本発明の第3の
実施形態に係るガスケットについて説明する。本実施形
態のガスケットは、第1または第2の実施形態の導電性
部材と、該導電性部材の先端部分を嵌合する導電性受け
部材とを有して構成するもので、導電性受け部材に凹状
の内面を備えている点が特徴である。図5は、本実施形
態のガスケットのガスケット受け部を示す概観図であ
る。同図において、(a)に示すガスケット受け部50
0は、図1(d)に示す導電性部材131の先端部分の
表面に対応したすり鉢状の内面を有し、導電性物質から
なる導電性受け部材501と、該導電性受け部材501
の底面に塗布された接着剤502とを備えた構成であ
る。
【0054】また、同図(b)に示すガスケット受け部
510は、図1(b)に示す導電性部材111の尖った
先端部分(頂点部分)の表面に対応した凹状の内面を有
し、導電性物質からなる導電性受け部材511と、該導
電性受け部材511の底面に塗布された接着剤とを備え
た構成である。
【0055】図6は、本実施形態のガスケットを適用し
た電子回路基板の断面図である。同図(a)は、図1
(d)の導電性部材131と図5(a)のガスケット受
け部500を嵌合して形成されるガスケットを使用した
ものであり、同図において、132は接着剤、200は
電子回路基板、210は導電性を有するシールド部材、
230,231は電子部品である。また、同図(b)
は、図1(b)の導電性部材111と図5(b)のガス
ケット受け部510を嵌合して形成されるガスケットを
使用したものであり、同図において、112は接着剤で
ある。
【0056】次に、本実施形態のガスケットの使用態様
を、図6(a)を参照して説明する。まず、シールド部
材210には第1の実施形態において図1(d)に示し
たガスケット130が貼付されている。すなわち、ガス
ケット130の導電性部材131は、接着剤132によ
りシールド部材210に貼付されている。また、電子回
路基板200上には導電性受け部材501が接着剤50
2により貼付されている。このとき、導電性受け部材5
01の電子回路基板200への貼付位置は、導電性受け
部材501の凹状の内面部分が導電性部材131の先端
部分と嵌合するように予め決められた位置である。
【0057】なお、導電性受け部材501を電子回路基
板200と電気的に接触させるため、貼付位置にはレジ
ストの塗布はないようにする。また、導電性部材131
および導電性受け部材501の高さは、シールド部材2
10を電子回路基板200に覆設した際に、導電性部材
131および導電性受け部材501のそれぞれが十分な
圧力で接触し、かつ電子回路基板200が反らない程度
とする。
【0058】次に、図6(b)に示すガスケットは、図
1(b)に示すガスケット110および図5(b)に示
すガスケット受け部510を適用した電子回路基板の断
面図であり、図6(a)に示したガスケット130およ
びガスケット受け部510と同様であるため、詳しい説
明は省略する。
【0059】先に説明した第1および第2の実施形態の
ガスケットでは、シールド部材210を電子回路基板2
00に覆設した際に、ガスケットの先端部分が電子回路
基板200の希望の位置に合うように、シールド部材2
10上でのガスケット貼付位置を決めていた。しかしな
がら、ガスケットのシールド部材210への貼付位置の
ズレや、電子回路基板上の電子回路部を覆うようにシー
ルド部材210を被せる際の位置ズレによって、ガスケ
ットの先端と電子回路基板200との接触部分が希望の
位置から外れる可能性があり、電磁波を十分にシールド
できないことがある。
【0060】さらに、シールド部材210を電子回路基
板に被せるまで、ガスケットの先端が電子回路基板20
0のどの位置に接触するかは分からず、シールド部材2
10を覆設した状態で確認を行うことも困難である。こ
れらの理由から、ある程度の位置ズレを考慮してガスケ
ットを使用する必要があった。
【0061】これに対して、本実施形態のガスケットで
は、ガスケット受け部500(510)をさらに備え、
該ガスケット受け部500(510)がガスケット13
0(110)の導電性部材131(111)の表面に対
応する内面を有し、該導電性受け部500(510)の
底面に接着剤502(512)を塗布した構成としたの
で、ガスケット130(110)の導電性部材131
(111)の先端部分が希望の位置から多少ずれたとし
ても、該ガスケット130(110)の導電性部材13
1(111)の先端部分が、ガスケット受け部500
(510)の導電性受け部材501(511)の凹状の
中心部分に収まる。また、導電性受け部材501(51
1)の位置に、導電性部材131(111)の先端部分
が接触することがわかっているので、導電性受け部材5
01(511)が電子回路基板200上のどこに貼付さ
れているかを事前に確認しておけば、シールド部材21
0を電子回路基板200に覆設した状態で、導電性部材
131(111)と電子部品との接触(ショート)を回
避することができる。
【0062】また、導電性受け部材501(511)が
接着剤502で電子回路基板200に貼付され、導電性
部材131(111)が接着剤132(112)でシー
ルド部材210に貼付され、シールド部材210を電子
回路基板200に覆設した状態において、導電性部材1
31(111)と導電性受け部材501(511)とが
互いに十分な圧力で接触しているため、導電性部材13
1(111)および導電性受け部材501(511)が
お互いを固定しあうこととなり、振動や経年劣化による
貼付位置のズレが発生し難くすることができる。
【0063】このように、本実施形態のガスケットのガ
スケット受け部と第1および第2の実施形態で説明した
ガスケットとを組み合わせて用いることにより、ガスケ
ットの電子回路基板200への接触位置をより精密に調
整できるとともに、強い接着力を得ることができる。
【0064】特に、第1の実施形態における図1
(a),(b)に示す四角錐および円錐形状を有するガ
スケットは、その尖った先端部分が電子回路基板200
に接触した際に変形して圧縮される可能性があるため、
本実施形態のガスケット受け部と組み合わせて用いるこ
とが望ましく、この組み合わせにより電子回路基板20
0とのより安定した接着を得ることができる。なお、図
1(c),(d)に示す四角錐台、円錐台および図3に
示す錐面が凹状の湾曲面を有する四角錐台などは、本実
施形態のガスケット受け部500(510)がない場合
でも、安定した電子回路との接触を得ることができる。
【0065】また、図5において、導電性受け部材50
1(511)の凹状の内面は、円錐台および円錐形状で
あるが、多角錐、多角錐台および円錐台の形状を有する
導電性部材の尖った先端部分の表面に対応した凹状の内
面を有していてもよい。
【0066】なお、ガスケット受け部の導電性受け部材
は、第1および第2の実施形態で説明したガスケットを
受け止める働きをすればよいことから、本実施形態で説
明したガスケット受け部500(510)の導電性受け
部材501(511)は、例えば、金属などの弾性を有
しない導電性物質からなる導電性部材であってもかまわ
ない。
【0067】〔第4の実施形態〕次に、図7は、本発明
の第4の実施形態に係るガスケットを示す概観図であ
る。同図において、ガスケット700は四角錐台をその
形状として持ち、導電性物質からなる導電性部材701
と、導電性部材701の底面に塗布された接着剤702
と、導電性部材701の錐面の少なくとも一部を覆う絶
縁物703とを備えた構成である。また、好適には、導
電性部材701は弾性を有したものを使用するのが望ま
しい。
【0068】絶縁物703は、高い電気抵抗を持ち、導
電性部材701が電子回路基板上の電子部品に接触して
も、電流が流れることを防ぐためのものであり、例え
ば、ゴム材、ポリエチレン、ガラス繊維、石綿などがあ
る。特に、ガラス繊維、石綿については、耐熱性に優れ
ているため、熱のこもる電子回路基板などに用いる際に
好ましい。
【0069】次に、本実施形態の絶縁物付きガスケット
700の使用態様の一例を、図8を参照して説明する。
図8は、図7に示すガスケット700を適用した電子回
路基板の断面図である。同図において、701は絶縁物
付きガスケット700の導電性部材、702は絶縁物付
きガスケット700の接着剤、200は電子回路基板、
210はシールド部材、230は電子部品、232は背
の高い電子部品である。
【0070】本実施形態においても、第1および第2の
実施形態と同様に、導電性部材701を、導電性部材7
01の底面に塗布した接着剤702によりシールド部材
210に貼付する。この際の貼付位置については、シー
ルド部材210を電子回路基板200に覆設した状態
で、導電性部材701の頂点部分(先端部分)が、電子
部品230と背の高い電子部品232との間の基板部分
に接触するように、シールド部材210への貼付位置を
調整しておく。このとき、電子回路基板200上の導電
性部材701が接触する箇所にはレジストなどの塗布は
なく、電子回路基板200および導電性部材701は電
気的に接触している。なお、ガスケット700の絶縁物
703に覆われた錐面部分は、背の高い電子部品232
に接触してもかまわない。
【0071】先に説明した第1、第2および第3の実施
形態のガスケットでは、ガスケットが電子部品に接触し
てショートが起こらないように、ガスケットと電子部品
とを離しておく必要があった。これに対して、本実施形
態の絶縁物付きガスケット700では、導電性部材70
1の錐面の少なくとも一部を絶縁物703で覆うことと
したので、絶縁物付きガスケット700と電子部品23
0,232とが接触してもショートしないようにするこ
とができる。したがって、本実施形態の絶縁物付きガス
ケット700の使用により、電子回路基板上の電子部品
をより高密度に実装することが可能となる。
【0072】なお、図7に示す絶縁物付きガスケット7
00は四角錐台の形状であるが、底面が多角形の多角錐
台であればいずれの形状でもよい。また、底面が、円や
楕円の形状である円錐台であってもよい。さらに、底面
が多角形の多角錐や、底面が円や楕円の円錐であっても
よい。
【0073】以上説明した第1、第2、第3および第4
の実施形態において、ガスケットの導電性部材(および
導電性受け部材)は、導電性複合材、導電性の皮膜で表
面を包んだもの、導電性の充填材を混入した導電性プラ
スチック、金属、または導電性有機高分子などの導電性
物質で実現される。
【0074】また、より詳しくは、第1、第2、第3お
よび第4の実施形態のガスケットは、金属細線を編み込
んだ金属編み線ガスケット、コア材にシリコンゴムを用
いてそれをメッシュで包んだメッシュガスケット、モネ
ルやアルミ線をエラストマーに埋め込んだメッシュ埋め
込み形ガスケット、或いはエラストマーに金属粉を混入
した導電性エラストマーガスケットなどで実現される。
【0075】さらに、第1、第2、第3および第4の実
施形態では、ネジ240によってシールド部材210を
電子回路基板200に取付けているが、シールド部材の
電子回路基板への取り付け手法としては、この他に、は
んだ付け、導電性のテープによる接着、溶接、およびシ
ールド部材に突起部を設け、電子回路基板に設けた挿入
孔に挿し込んで捻じり止めするなどの取り付け手法があ
る。
【0076】〔第5の実施形態〕次に、本発明の第5の
実施形態は、第1、第2、第3および第4の実施形態で
示したガスケットを用いた電子回路基板である。
【0077】上述のように、第1、第2、第3および第
4の実施形態で示したガスケットは、電子部品が密集し
た電子回路基板においても利用できる。このため、第
1、第2、第3および第4の実施形態のいずれかのガス
ケットを電子回路基板に適用することにより、電子回路
基板上の電子部品を高密度に実装することができ、電子
回路基板の小型化を図ることができる。また、第2従来
例のように、仕切り構造を有するシールド部材を用いる
場合に比べて軽量であり、機器の軽量化を図ることも可
能である。
【0078】〔第6の実施形態〕さらに、本発明の第6
の実施形態は、第5の実施形態で説明した電子回路基板
を用いた無線通信装置である。
【0079】高周波回路部を有する無線通信装置におい
ては、利用周波数の高周波化と、機器の小型化とが同時
に要求されるため、不要輻射による悪影響が特に起こり
易い。しかし、本発明のガスケットを適用した電子回路
基板を備える無線通信装置によれば、不要輻射による悪
影響を抑圧すると共に、電子部品を高密度に実装するこ
とができるので、機器を小型化することができる。ま
た、第2従来例のように仕切り構造を有するシールド部
材を用いる場合に比べて軽量であり、機器の軽量化を図
ることもできる。このように、本発明のガスケットを適
用した電子回路基板を備える無線通信装置では、不要輻
射の影響を抑圧しつつ、機器の小型化,軽量化を図るこ
とができる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガスケッ
トによれば、底面と平行に切った切断面がその切断面の
高さに応じて変化する多面体をその形状として持つ導電
性部材を有し、該導電性部材の底面に接着剤を塗布して
固定するようにしたので、電子部品が密に実装された電
子回路基板であっても、ガスケットを設けることができ
る。また、電子回路基板上において、ガスケットに近接
する電子部品と接触し難くすることができるので、電子
回路基板上の電子部品の高密度実装が可能となる。ま
た、底面の面積を大きくすることができるので、この面
積が大きい底面に接着剤を塗布することにより、該ガス
ケットとシールド部材との間の強い接着力を得ることが
できる。さらに、導電性部材の底面の面積が大きいの
で、倒壊が起こり難いガスケットを提供することができ
る。
【0081】また、本発明のガスケットによれば、導電
性部材を錐体の形状としたので、電子回路基板上に電子
部品が密集して設けられて、ガスケットを設置するため
の面積が小さい電子回路基板であっても、当該ガスケッ
トを使用することができる。また、当該ガスケットに近
接する電子部品と接触し難い構造とすることができるの
で、電子回路基板上の電子部品の高密度実装が可能とな
る。
【0082】また、本発明のガスケットによれば、導電
性部材と、該導電性部材の先端部分を嵌合する導電性受
け部材とを有し、導電性受け部材が凹状の内面を有する
ので、導電性部材を接着したシールド部材を、導電性受
け部材を接着した電子回路基板に覆設する作業工程の際
に、該導電性部材の先端部分が希望の位置から多少ずれ
ても、導電性受け部材の中心に収めることができる。ま
た、導電性部材と導電性受け部材とが互いに十分な圧力
で接触しているため、振動や経年劣化による貼付位置の
ずれを抑制することができる。
【0083】また、本発明のガスケットによれば、導電
性部材または導電性受け部材のいずれか一方または両方
の側面(錐体にあっては錐面)に、凹状の湾曲面を形成
する構成としたので、電子回路基板上に電子部品が密集
して設けられて、ガスケットを設置する面積が小さい電
子回路基板であっても、当該ガスケットを使用すること
ができる。特に、該電子回路基板上に背の高い電子部品
が近接されていて、電子回路基板にガスケットを設ける
ための空間が少ない場合であっても、当該ガスケットを
使用することができ、また、当該ガスケットに近接する
電子部品との接触を回避することができる。その結果と
して、電子回路基板上の電子部品の高密度実装を可能に
するガスケットを提供することができる。
【0084】また、本発明のガスケットによれば、導電
性部材または導電性受け部材のいずれか一方または両方
の側面の少なくとも一部が絶縁部材で覆われているの
で、導電性部材または導電性受け部材に近接された電子
部品が当該ガスケットに接触しても、ショートを防ぐこ
とができる。そのため、より電子部品が密集して設けら
れた電子回路基板においても使用可能であり、基板上の
電子部品の高密度実装を可能とするガスケットを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るガスケットを示す概観図
である。
【図2】第1の実施形態のガスケットを適用した電子回
路基板の断面図である。
【図3】第2の実施形態に係るガスケットを示す概観図
である。
【図4】第2の実施形態のガスケットを適用した電子回
路基板の断面図である。
【図5】第3の実施形態に係るガスケットのガスケット
受け部を示す概観図である。
【図6】第3の実施形態のガスケットを適用した電子回
路基板の断面図である。
【図7】第4の実施形態に係るガスケットを示す概観図
である。
【図8】第4の実施形態のガスケットを適用した電子回
路基板の断面図である。
【図9】従来の電子回路部を覆う導電性シールド部材を
例示する斜視図である。
【図10】従来のガスケットを示す斜視図である。
【図11】従来のガスケットを適用した電子回路基板の
断面図である。
【図12】従来の仕切り構造を有するシールド部材を例
示する構造図である。
【符号の説明】
100,110,120,130,140 ガスケット 101,111,121,131,141 導電性部材 102、112,122,132,142 接着剤 200 電子回路基板 210 シールド部材 230,231 電子部品,電子部品群 232 背の高い電子部品 240 ネジ 300 ガスケット 301 導電性部材 302 接着剤 500,510 ガスケット受け部 501,511 導電性受け部材 502,512 接着剤 700 ガスケット 701 導電性部材 702 接着剤 703 絶縁物 900 電子回路基板 910 シールド部材 920,930 電子部品群 940 ネジ 1000 ガスケット 1001 導電性部材 1002 接着剤 1200 シールド部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 智章 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 Fターム(参考) 5E321 AA03 BB04 BB44 CC09 CC16 CC22 GG05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面と平行に切った切断面がその切断面
    の高さに応じて変化する多面体をその形状として持つ導
    電性部材を有し、前記導電性部材の底面に接着剤が塗布
    されていることを特徴とするガスケット。
  2. 【請求項2】 前記導電性部材が錐体であることを特徴
    とする請求項1に記載のガスケット。
  3. 【請求項3】 前記導電性部材と、該導電性部材の先端
    部分を嵌合する導電性受け部材と、を有し、前記導電性
    受け部材が凹状の内面を有することを特徴とする請求項
    1または2に記載のガスケット。
  4. 【請求項4】 前記導電性部材または前記導電性受け部
    材のいずれか一方または両方の側面が凹状の湾曲面であ
    ることを特徴とする請求項1、2または3に記載のガス
    ケット。
  5. 【請求項5】 前記導電性部材または前記導電性受け部
    材のいずれか一方または両方の側面の少なくとも一部
    が、絶縁部材で覆われていることを特徴とする請求項
    1、2、3または4に記載のガスケット。
  6. 【請求項6】 前記導電性部材または前記導電性受け部
    材のいずれか一方または両方が弾性を有することを特徴
    とする請求項1、2、3、4または5に記載のガスケッ
    ト。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6に記載のガスケッ
    トを用いて電磁波をシールドすることを特徴とする電子
    回路基板。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の電子回路基板を用いた
    ことを特徴とする無線通信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015043562A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド 同軸の導波管を備えたアンテナフィードにおける抑制モード
KR101567486B1 (ko) * 2014-06-17 2015-11-11 주식회사 케이알에프 가스켓의 한계압착 유지구가 구비된 전자기기
WO2018012144A1 (ja) * 2016-07-12 2018-01-18 株式会社日立製作所 鉄道車両用電力変換装置及び鉄道車両

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