JP2002314107A - 受光層および太陽電池 - Google Patents

受光層および太陽電池

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JP2002314107A
JP2002314107A JP2001111829A JP2001111829A JP2002314107A JP 2002314107 A JP2002314107 A JP 2002314107A JP 2001111829 A JP2001111829 A JP 2001111829A JP 2001111829 A JP2001111829 A JP 2001111829A JP 2002314107 A JP2002314107 A JP 2002314107A
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Japan
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light
receiving layer
electrode
solar cell
light receiving
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JP2001111829A
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Tsutomu Miyamoto
勉 宮本
Yuji Fujimori
裕司 藤森
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【課題】光電変換効率に優れる受光層および太陽電池を
提供すること。 【解決手段】図1に示す太陽電池1は、いわゆる乾式太
陽電池と呼ばれるものであり、基板2と、基板2の上面
に設置された第1の電極3と、第1の電極3の上面に設
置された膜状の受光層4と、受光層4の上面に設置され
た第2の電極5と、第2の電極5の上面に設置された第
3の電極6とを有し、受光層4が第1の電極3と第2の
電極5とで挟持されている。太陽電池1では、第1の電
極3または第2の電極5の少なくとも一方と受光層4と
の界面に、ダイオード特性を有する整流障壁が形成され
ているのが好ましい。本発明の受光層4は、主として酸
化チタンで構成される多孔質な基材を有し、酸化チタン
のチタン原子に配位結合を介して色素を連結してなるも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受光層および太陽
電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、環境にやさしい電源として、
シリコンを用いた太陽電池が注目を集めている。シリコ
ンを用いた太陽電池の中には、人工衛星等に用いられる
単結晶シリコン型の太陽電池もあるが、実用的なものと
しては、特に多結晶シリコンを用いた太陽電池や、アモ
ルファスシリコンを用いた太陽電池が、産業用や家庭用
として実用化が始まっている。
【0003】しかしながら、これらのシリコンを用いた
太陽電池は、いずれもCVD(化学的気相成長)法等の
真空プロセスを用いるため、製造コストが高く、また、
これらのプロセスにおいて、多大な熱量や電気を使うた
め、製造に必要なエネルギーと太陽電池が生み出すエネ
ルギーとのバランスが非常に悪く、必ずしも省エネルギ
ーな電源とは言えなかった。
【0004】これに対し、いわゆる“湿式太陽電池”、
“第4世代の光電池”などと呼ばれる新型の太陽電池が
提案されている。
【0005】この太陽電池は、透明電極上にルテニウム
錯体のような色素が吸着された半導体を積層した電極
と、対向電極と、これらの電極間に電解質溶液を設けた
構成とされている。
【0006】この場合、前記色素は、半導体に単に吸着
により担持されているだけであるため、半導体への強固
な結合が得られず、発生した電子を効率よく半導体へ伝
達することができない。その結果、このような太陽電池
では、十分な発電効率(光電変換効率)が得られていな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光電
変換効率に優れる受光層および太陽電池を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(28)の本発明により達成される。
【0009】(1) 受光素子に用いられる受光層であ
って、主として酸化チタンで構成される多孔質な基材を
有し、前記酸化チタンのチタン原子に配位結合を介して
色素を連結してなることを特徴とする受光層。
【0010】(2) 前記色素は、光を受光して電子を
励起する色素母核と、前記チタン原子との間に配位結合
を形成する少なくとも1つの配位子とを有する上記
(1)に記載の受光層。
【0011】(3) 前記色素は、前記配位子を2つ有
する上記(2)に記載の受光層。
【0012】(4) 2つの前記配位子において、原子
間距離は、前記チタン原子の原子径にほぼ等しい上記
(3)に記載の受光層。
【0013】(5) 前記配位子は、カルボキシル基、
チオール基、チオシアネート基、シリコン原子またはチ
タン原子と結合しているアルコキシ基、ハロゲン基から
なる群より選択される上記(2)ないし(4)のいずれ
かに記載の受光層。
【0014】(6) 前記酸化チタンは、主として二酸
化チタンで構成される上記(1)ないし(5)のいずれ
かに記載の受光層。
【0015】(7) 前記基材は、平均粒径が1nm〜
1μmの酸化チタン粉末を用いて製造されたものである
上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の受光層。
【0016】(8) 空孔率が5〜90%である上記
(1)ないし(7)のいずれかに記載の受光層。
【0017】(9) 表面粗さRaが5nm〜10μm
である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の受光
層。
【0018】(10) 膜状をなしている上記(1)な
いし(9)のいずれかに記載の受光層。
【0019】(11) 平均厚さが0.1〜300μm
である上記(10)に記載の受光層。
【0020】(12) 電極間に、上記(1)ないし
(11)のいずれかに記載の受光層を有することを特徴
とする太陽電池。
【0021】(13) 前記電極の少なくとも一方は、
実質的に透明であり、該透明な電極側から光を入射させ
て使用する上記(12)に記載の太陽電池。
【0022】(14) 上記(1)ないし(11)のい
ずれかに記載の受光層と、前記受光層を介して配置され
る一対の電極と、前記電極および前記受光層を支持する
基板とを有することを特徴とする太陽電池。
【0023】(15) 前記基板、および、少なくとも
前記基板側の電極は、実質的に透明であり、該透明な基
板側から光を入射させて使用する上記(14)に記載の
太陽電池。
【0024】(16) 前記受光層と前記電極のうちの
一方の電極との界面には、整流障壁が形成されている上
記(12)ないし(15)のいずれかに記載の太陽電
池。
【0025】(17) 前記整流障壁は、ダイオード特
性を有する上記(16)に記載の太陽電池。
【0026】(18) 前記一方の電極は、イオン伝導
特性を有する物質で構成される上記(16)または(1
7)に記載の太陽電池。
【0027】(19) 前記イオン伝導特性を有する物
質は、ハロゲン化金属化合物である上記(18)に記載
の太陽電池。
【0028】(20) 前記ハロゲン化金属化合物は、
ヨウ化金属化合物である上記(19)に記載の太陽電
池。
【0029】(21) 前記一方の電極は、前記イオン
伝導特性を有する物質を溶媒に溶解した電極材料を塗布
法により、前記受光層上に塗布して形成されたものであ
る上記(18)ないし(20)のいずれかに記載の太陽
電池。
【0030】(22) 前記受光層を加熱しつつ、前記
電極材料を前記受光層上に塗布する上記(21)に記載
の太陽電池。
【0031】(23) 前記電極材料は、前記イオン伝
導特性を有する物質が結晶化する際に、結晶サイズが増
大するのを抑制する物質を含有する上記(21)または
(22)に記載の太陽電池。
【0032】(24) 前記物質は、ハロゲン化物であ
る上記(23)に記載の太陽電池。
【0033】(25) 前記ハロゲン化物は、ハロゲン
化アンモニウムである上記(24)に記載の太陽電池。
【0034】(26) 前記物質の前記電極材料中の含
有量は、10-4〜10-1重量%である上記(23)ない
し(25)のいずれかに記載の太陽電池。
【0035】(27) 前記一方の電極の前記受光層と
反対側には、第3の電極が設置されている上記(16)
ないし(26)のいずれかに記載の太陽電池。
【0036】(28) 前記受光層への光の入射角が9
0°での光電変換効率をR90とし、光の入射角が52°
での光電変換効率をR52としたとき、R52/R90が0.
8以上である上記(12)ないし(27)のいずれかに
記載の太陽電池。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の受光層および太陽
電池(受光素子)を添付図面に示す好適な実施形態につ
いて詳細に説明する。
【0038】図1は、本発明の太陽電池(光電池)の実
施形態を示す斜視図であり、図2は、本発明の太陽電池
の実施形態を示す断面図であり、図3は、本発明の受光
層と第2の電極の界面付近の断面を示す拡大図であり、
図4は、本発明の受光層の受光面付近の断面図である。
【0039】図1に示す太陽電池1は、電解質溶液を必
要としない、いわゆる乾式太陽電池と呼ばれるものであ
り、基板2と、基板2の上面に設置された第1の電極3
と、第1の電極3の上面に設置された受光層4と、受光
層4の上面に設置された第2の電極5と、第2の電極5
の上面に設置された第3の電極6とを有しており、受光
層4は、第1の電極3と第2の電極5とで挟持されてい
る。
【0040】以下、各構成要素について説明する。基板
2は、第1の電極3、受光層4、第2の電極5および第
3の電極6を支持するためのものであり、平板状の部材
で構成されている。
【0041】本実施形態の太陽電池1では、図1に示す
ように、基板2および後述する第1の電極3側から、例
えば、太陽光等の光(以下、単に「光」と言う。)を入
射させて(照射して)使用するものである。このため、
基板2および第1の電極3は、それぞれ、好ましくは実
質的に透明(無色透明、着色透明または半透明)とされ
る。これにより、光を受光層4の受光面に効率よく到達
させることができる。
【0042】この基板2の構成材料としては、例えば、
各種ガラス材料、各種セラミックス材料、各種プラスチ
ック材料、ポリカーボネート(PC)のような樹脂材
料、または、アルミニウムのような金属材料等が挙げら
れる。
【0043】基板2の厚さ(平均)としては、材料、用
途等により適宜設定され、特に限定されないが、例え
ば、次のようにすることができる。
【0044】基板2をガラス材料のような硬質材料で構
成する場合、その厚さとしては、0.1〜1.5mm程
度であるのが好ましく、0.8〜1.2mm程度である
のがより好ましい。
【0045】また、基板2をポリエチレンテレフタレー
ト(PET)のようなフレキシブル素材(可撓性材料)
で構成する場合、その厚さとしては、0.5〜150μ
m程度であるのが好ましく、10〜75μm程度である
のがより好ましい。なお、基板2は、必要に応じて、省
略することもできる。
【0046】基板2の上面には、層状(平板状)の第1
の電極3が設置されている。この第1の電極3は、後述
する受光層4で発生した電子を捕捉し、第1の電極3に
接続された外部回路100へ伝達する。
【0047】第1の電極3の構成材料としては、例え
ば、インジウムティンオキサイド(ITO)、フッ素ド
ープした酸化錫(FTO)、酸化インジウム(IO)、
酸化錫(SnO2)のような金属酸化物、アルミニウ
ム、ニッケル、コバルト、白金、銀、金、銅、モリブデ
ン、チタン、タンタルのような金属またはこれらを含む
合金、あるいは、炭素等のうちの、1種または2種以上
を組み合わせて用いることができる。
【0048】第1の電極3の厚さ(平均)としては、材
料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、
例えば、次のようにすることができる。
【0049】第1の電極3を前記の金属酸化物(透明導
電性金属酸化物)で構成する場合、その厚さとしては、
0.05〜5μm程度であるのが好ましく、0.1〜
1.5μm程度であるのがより好ましい。
【0050】また、第1の電極3を前記の金属またはこ
れらを含む合金、あるいは、炭素で構成する場合、その
厚さとしては、0.01〜1μm程度であるのが好まし
く、0.03〜0.1μm程度であるのがより好まし
い。
【0051】なお、第1の電極3は、図示の構成のよう
なものに限定されず、例えば、複数の櫛歯を有する形状
のもの等であってもよい。この場合、光は、複数の櫛歯
同士の間を通過して、直接、受光層4の受光面に到達す
るので、第1の電極3は、実質的に透明な材料で構成さ
れていなくてもよい。これにより、第1の電極3の構成
材料の選択の幅を拡大することができる。また、この場
合、第1の電極3の厚さ(平均)としては、特に限定さ
れないが、例えば、1〜5μm程度とするのが好まし
い。
【0052】また、第1の電極3としては、このような
櫛歯状の電極と、ITO、FTO等からなる透明な電極
とを組み合わせて(例えば、積層等して)用いることも
できる。
【0053】第1の電極3の上面には、好ましくは膜状
(層状)をなす受光層4が設置されている。この受光層
4は、主として酸化チタンで構成され、複数の孔(細
孔)411を有する多孔質な基材41を有し、この酸化
チタンのチタン原子に配位結合を介して色素を連結して
なるものであり、受光により電子と正孔とを発生する。
なお、受光層4の詳細については、後述する。
【0054】受光層4の上面には、層状(平板状)の第
2の電極5が設置されている。この第2の電極5は、受
光層4で発生した正孔を捕捉する。
【0055】第2の電極5の厚さ(平均)としては、特
に限定されないが、例えば、1〜500μm程度である
のが好ましく、10〜300μm程度であるのがより好
ましく、10〜30μm程度であるのがさらに好まし
い。
【0056】第2の電極5の構成材料としては、例え
ば、各種イオン伝導特性を有する物質、または、IT
O、FTO、IO、SnO2のような金属酸化物、アル
ミニウム、ニッケル、コバルト、白金、銀、金、銅、モ
リブデン、チタン、タンタルのような金属またはこれら
を含む合金等のうちの、1種または2種以上を組み合わ
せて用いることができる。
【0057】第2の電極5の上面には、層状(平板状)
の第3の電極6が設置されている。この第3の電極6を
介して、正孔が、第3の電極6に接続された外部回路1
00へ伝達される。
【0058】第3の電極6の厚さ(平均)としては、材
料、用途等により適宜設定され、特に限定されない。
【0059】また、第3の電極6の構成材料としては、
例えば、ITO、FTO、IO、SnO2のような金属
酸化物、アルミニウム、ニッケル、コバルト、白金、
銀、金、銅、モリブデン、チタン、タンタルのような金
属またはこれらを含む合金、あるいは、炭素等のうち
の、1種または2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。なお、この第3の電極6は、必要に応じて、省略
することもできる。
【0060】本実施形態の太陽電池1では、第2の電極
5と受光層4との界面にダイオード特性を有する整流障
壁が形成され、整流作用が生じている。
【0061】この様子を等価回路で表すと、図5に示す
ようなダイオード200を有する電流の循環回路が形成
されている。
【0062】このとき、受光層4に、光が入射すると、
この受光層4(基材41および色素)において、電子が
励起され、電子と正孔とが発生する。また、整流障壁に
は、界面電位により電場が存在している。このため、こ
れらの電子と正孔とは、界面の電場により引き分けら
れ、第1の電極3と第3の電極6との間に、電位差(光
起電力)が生じて、外部回路100に、電流(光励起電
流)が流れる。
【0063】また、第2の電極5は、図3に示すよう
に、受光層4の内部(基材41の孔411)に入り込ん
で形成されているのが好ましい。これにより、整流障壁
の表面積(形成領域)を増大させることができ、太陽電
池1の性能の向上(光電変換効率の向上)に寄与する。
【0064】このような整流障壁を得る場合には、第2
の電極5の構成材料としては、前述した材料の中でも、
特に、イオン伝導特性を有する物質が好ましく用いられ
る。
【0065】また、このイオン伝導特性を有する物質と
しては、例えば、CuI、AgIのようなヨウ化金属化
合物、AgBrのような臭化金属化合物等のハロゲン化
金属化合物、CuSCNのようなチオシアン化金属化合
物等のうちの、1種または2種以上を組み合わせて用い
ることができるが、この中でも、特に、CuI、AgI
のようなヨウ化金属化合物のうちの、1種または2種以
上を組み合わせて用いるのがより好ましい。このような
ヨウ化金属化合物を用いることにより、太陽電池1の光
電変換効率(エネルギー変換効率)をより向上すること
ができる。
【0066】また、整流障壁は、受光層4と第2の電極
5との界面ではなく、受光層4と第1の電極3との界面
に形成されていてもよく、これらの双方に形成されてい
てもよい。
【0067】なお、光の照射により、受光層4(基材4
1および色素)では、電子および正孔が同時に発生する
が、以下の説明では、便宜上、「電子が発生する」と記
載する。
【0068】さて、本発明の受光層4は、前述したよう
に、主として酸化チタンで構成された多孔質な基材41
を有し、酸化チタンのチタン原子に配位結合を介して色
素を連結してなることを特徴とする。
【0069】これにより、受光層4では、可視光領域
(通常、400〜750nm程度)の広い範囲の波長の
光の吸収が可能となり、光の利用効率が優れたものとな
る。
【0070】また、色素を前記チタン原子に配位結合
(化学結合)を介して連結することにより、色素を基材
41により強固に結合させることができるとともに、色
素で発生した電子と正孔とが再結合する時間(例えば、
2〜3msec程度)に対して、電子が基材41に移動する
(伝達される)時間(例えば、4〜10nsec程度)と、
極めて短くすることができ、色素から電子を効率よく取
り出すことができる。
【0071】よって、このような受光層4では、優れた
光電変換効率(光電量子効率)を得ることができ、その
結果、太陽電池1では、優れた発電効率(光電変換効
率)を得ることができる。
【0072】酸化チタンとしては、例えば、二酸化チタ
ン、一酸化チタン、三酸化二チタン等のうちの、1種ま
たは2種以上を組み合わせて用いることができるが、こ
の中でも、酸化チタンとしては、主として二酸化チタン
で構成されるものが好ましい。二酸化チタンは、光に対
する感受性が高いので、酸化チタンとして、主として二
酸化チタンを用いた基材41(受光層4)では、光の利
用効率がより向上する。
【0073】さらに、二酸化チタンとしては、結晶構造
がアナターゼ型の二酸化チタンを主とするもの、ルチル
型の二酸化チタンを主とするもの、アナターゼ型の二酸
化チタンとルチル型の二酸化チタンとの混合物を主とす
るもののいずれであってもよい。
【0074】ルチル型の二酸化チタンは、紫外領域に近
い部分の可視光領域の波長の光を利用することが可能で
あることから、ルチル型の二酸化チタンを主とする基材
41では、光の利用効率に優れるという利点を有する。
【0075】また、ルチル型の二酸化チタンは、その結
晶構造が安定しているので、ルチル型の二酸化チタンを
主とする基材41では、過酷な環境下に曝された場合で
も、経年変化(劣化)が少なく、安定した性能が長期間
継続して得られるという利点を有する。
【0076】一方、アナターゼ型の二酸化チタンの結晶
構造は、比較的不安定であることに起因して、アナター
ゼ型の二酸化チタンを主とする基材41では、電子が発
生し易く、電子をより伝達しやすいという利点を有す
る。
【0077】さらに、ルチル型の二酸化チタンとアナタ
ーゼ型の二酸化チタンとの混合物を主とする基材41で
は、前述した利点を併有することができる。
【0078】このように混合させた場合には、ルチル型
の二酸化チタンとアナターゼ型の二酸化チタンとは、特
に限定されないが、例えば、重量比で95:5〜5:9
5程度であるのが好ましく、80:20〜20:80程
度であるのがより好ましい。
【0079】この基材41は、多孔質なものである。多
孔質な基材41では、その比表面積(表面積)を増大さ
せることができるので、結合(連結)する色素の量を増
大することができる。これにより、受光層4では、光の
利用効率が優れたものとなり、優れた光電変換効率が得
られる。
【0080】基材41を多孔質なものとするために、基
材41は、酸化チタン粉末(粉末状の酸化チタン)を用
いて製造されるのが好ましい。これにより、基材41を
より容易かつ確実に多孔質とすることができる。
【0081】また、酸化チタン粉末の平均粒径として
は、特に限定されないが、例えば、1nm〜1μm程度
であるのが好ましく、5〜50nm程度であるのがより
好ましい。酸化チタン粉末の平均粒径を前記の範囲内と
することにより、酸化チタン粉末の後述する基材材料中
での均一性が向上する。また、このように酸化チタン粉
末の平均粒径を小さくすることにより、得られる受光層
4の比表面積(表面積)をより大きくすることができ
る。
【0082】一方、色素は、光を受光して電子を励起
し、正孔と電子とを発生する色素母核(アンテナ部)
と、基材41を構成する酸化チタンのチタン原子との間
に配位結合を形成し、基材41に電子を伝達する少なく
とも1つの配位子とを有している。
【0083】なお、以下では、下記式(I)で表される
色素、すなわち、色素母核Rと2つの配位子Aおよび配
位子Bとを有する色素を一例として説明する。
【0084】 A−R−B ・・・・・・・・・・・・(I)
【0085】このような色素には、例えば、顔料、染料
等のいずれを用いてもよい。顔料としては、特に限定さ
れないが、例えば、フタロシアニングリーン、フタロシ
アニンブルー等のフタロシアニン系顔料、ファストイエ
ロー、ジスアゾイエロー、縮合アゾイエロー、ペンゾイ
ミダゾロンイエロー、ジニトロアニリンオレンジ、ペン
ズイミダゾロンオレンジ、トルイジンレッド、パーマネ
ントカーミン、パーマネントレッド、ナフトールレッ
ド、縮合アゾレッド、ベンズイミダゾロンカーミン、ベ
ンズイミダゾロンブラウン等のアゾ系顔料、アントラピ
リミジンイエロー、アントラキノニルレッド等のアント
ラキノン系顔料、銅アゾメチンイエロー等のアゾメチン
系顔料、キノフタロンイエロー等のキノフタロン系顔
料、イソインドリンイエロー等のイソインドリン系顔
料、ニッケルジオキシムイエロー等のニトロソ系顔料、
ペリノンオレンジ等のペリノン系顔料、キナクリドンマ
ゼンタ、キナクリドンマルーン、キナクリドンスカーレ
ット、キナクリドンレッド等のキナクリドン系顔料、ペ
リレンレッド、ペリレンマルーン等のペリレン系顔料、
ジケトピロロピロールレッド等のピロロピロール系顔
料、ジオキサジンバイオレット等のジオキサジン系顔料
のような有機顔料のうちの、1種または2種以上を組み
合わせて用いることができる。
【0086】また、染料としては、特に限定されない
が、例えば、Ru(bpy)2(SCN)2、Ru(bpy)2Cl2、Ru(bpy)
2(CN)2、Rutenium535-bisTBA(Solaronics社製)、[Ru
(bpy)2(NCS)2]2H2O、[Ru(bpy)32+、[Ru(tpy)(NC
S)3のような金属錯体色素、シアン系色素、キサンテ
ン系色素、アゾ系色素、ハイビスカス色素、ブラックベ
リー色素、ラズベリー色素、ザクロ果汁色素、クロロフ
ィル色素等の1種または2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。なお、前記組成式中のbpyは、2,2'-bipy
ridineを、tpyは、2,2':6',2''-terpyridineを示す。
【0087】したがって、本実施形態では、色素母核R
は、上記の顔料または染料から任意の置換基もしくは水
素原子を配位子の個数分除いた顔料残基または染料残基
で構成される。
【0088】この色素母核Rには、2つの配位子Aと配
位子Bとが結合(例えば、共有結合、配位結合等)して
いる。これにより、色素は、配位子Aおよび配位子Bに
より酸化チタンのチタン原子を挟むようにして配位結合
することができるので、かかる結合をより安定化するこ
とができる。
【0089】また、これらの配位子Aと配位子Bとは、
それぞれ異なっていてもよいし、同一であってもよい。
配位子Aと配位子Bとを同一とした場合には、前記効果
をより向上することができるとともに、色素の合成(製
造)の工程数を減らすことができ、色素をより容易かつ
安価に得ることができる。
【0090】配位子Aおよび配位子Bとしては、それぞ
れ、チタン原子との間に配位結合を形成し得るものであ
れば、特に限定されないが、例えば、カルボキシル基、
チオール基、チオシアネート基、シリコン原子またはチ
タン原子と結合しているアルコキシ基、ハロゲン基から
なる群より選択されるのが好ましい。このような配位子
を選択することにより、色素のチタン原子とのより安定
的な結合が得られる。
【0091】また、配位子Aおよび配位子Bにおいて、
それらの原子間距離、すなわち、配位原子(チタン原子
に非共有電子対を供与する供与原子)同士の距離(間
隔)は、チタン原子の原子径にほぼ等しいのが好まし
い。これにより、色素をチタン原子に対して1:1で結
合(連結)することができるので、色素を基材41の外
面または孔(細孔)411の内面により均一に存在する
ようにすることができる。このため、受光層4では、光
の利用効率がより向上し、より優れた光電変換効率が得
られる。
【0092】なお、この状態は、図3および図4に示す
ように、色素による層42が、基材41の外面または孔
411の内面に形成されているように模式的に表すこと
ができる。
【0093】また、色素の一部には、基材41の外面ま
たは孔411の内面に吸着により存在するものがあって
もよい。
【0094】なお、本実施形態では、色素として、配位
子が色素母核に化学結合しているものを示したが、色素
としては、これに限定されず、例えば、前述した配位子
を有する化合物が、色素母核に吸着等により結合してい
るものであってもよい。
【0095】この場合、色素母核は、前述した色素自体
で構成され、このような色素としては、前述した顔料お
よび染料の他、例えば、カーボンブラック、ランプブラ
ック、ファーネスブラック、アイボリーブラック、黒
鉛、フラーレン等の炭素系顔料、黄鉛、モリブデートオ
レンジ等クロム酸塩系顔料、カドミウムイエロー、カド
ミウムリトポンイエロー、カドミウムオレンジ、カドミ
ウムリトポンオレンジ、銀朱、カドミウムレッド、カド
ミウムリトポンレッド等の硫化物系顔料、オーカー、チ
タンイエロー、チタンバリウムニッケルイエロー、べん
がら、鉛丹、アンバー、褐色酸化鉄、亜鉛鉄クロムブラ
ウン、酸化クロム、コバルトグリーン、コバルトクロム
グリーン、チタンコバルトグリーン、コバルトブルー、
セルリアンブルー、コバルトアルミニウムクロムブル
ー、鉄黒、マンガンフェライトブラック、コバルトフェ
ライトブラック、銅クロムブラック、銅クロムマンガン
ブラック等の酸化物系顔料、ビリジアン等の水酸化物系
顔料、紺青等のフェロシアン化物系顔料、群青等のケイ
酸塩系顔料、コバルトバイオレット、ミネラルバイオレ
ット等のリン酸塩系顔料、その他(例えば硫化カドミウ
ム、セレン化カドミウム等)のような無機顔料が挙げら
れ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて
用いることができる。
【0096】このような受光層4は、基材41が多孔質
なものであるため、それ自体も多孔質なものとなる。図
4は、受光層4の受光面付近に、光が入射している状態
を模式的に示している。なお、図4では、基板2および
第1の電極3は、省略されている。図4に示すように、
多孔質な受光層4では、光(図4中の矢印)が受光層4
の表面(受光面)から、さらに内部まで侵入し、受光層
4内を通過、または孔411内で反射する。このため、
光は、高い頻度で、受光層4内で電子を発生させること
になり、受光層4では、光の利用効率が優れたものとな
る。
【0097】また、この場合、受光層4の表面積は、緻
密質な受光層の表面積と比較して、大幅に増大(例え
ば、50〜10000倍)する。これにより、このよう
な受光層4を用いた太陽電池1では、緻密質な受光層を
用いた太陽電池と比較して、大電流(例えば、50〜1
0000倍)が生じることになる。
【0098】このような多孔質の度合を表す指標として
は、例えば、受光層4の空孔率(気孔率)、受光層4の
受光面の表面粗さRa等があるが、受光層4は、空孔率
あるいは受光面の表面粗さRaのいずれか一方が以下の
条件を満足するのが好ましく、空孔率および受光面の表
面粗さRaの双方が以下の条件を満足するのがより好ま
しい。
【0099】受光層4の空孔率としては、特に限定され
ないが、例えば、5〜90%程度であるのが好ましく、
15〜50%程度であるのがより好ましく、20〜40
%程度であるのがさらに好ましい。
【0100】また、受光層4の受光面の表面粗さRaと
しては、特に限定されないが、例えば、5nm〜10μ
m程度であるのが好ましく、20nm〜1μm程度であ
るのがより好ましい。
【0101】多孔質の度合が、それぞれ、前記の範囲内
の受光層4では、光の利用効率がさらに向上し、さらに
確実に電子を発生することができる。
【0102】また、受光層4は、比較的厚さの大きなも
のであってもよいが、前述したように膜状(層状)をな
すものが好ましい。膜状の受光層4を太陽電池1に用い
ることにより、太陽電池1の発電効率(光電変換効率)
がより向上するとともに、太陽電池1の薄型化(小型
化)、製造コストの削減を図ることができ有利である。
【0103】この場合、受光層4の平均厚さ(膜厚)と
しては、特に限定されないが、例えば、0.1〜300
μm程度であるのが好ましく、0.5〜100μm程度
であるのがより好ましく、1〜25μm程度であるのが
さらに好ましい。受光層4の平均厚さが前記の下限値未
満の場合、その空孔率等によっては、受光層4に入射し
た光の透過が著しく、光の利用効率が低下することがあ
る。一方、受光層4の平均厚さを前記の上限値を越えて
厚くしても、それ以上、光の利用効率の増大が見込めな
い。
【0104】このような受光層4を用いた太陽電池1で
は、受光層4への光の入射角が90°での光電変換効率
をR90とし、光の入射角が52°での光電変換効率をR
52としたとき、R52/R90が0.8以上程度となるよう
な特性を有しているのが好ましく、0.85以上程度で
あるのがより好ましい。このような条件を満たすという
ことは、受光層4が光に対する指向性が低い、すなわ
ち、等方性を有するということである。したがって、こ
のような受光層4を有する太陽電池1は、太陽の日照時
間のほぼ全域に渡って、より効率良く発電することがで
きる。
【0105】このような太陽電池1は、例えば、次のよ
うにして製造することができる。まず、例えば石英ガラ
ス等で構成された基板2を用意する。この基板2には、
厚さが均一で、たわみのないものが好適に用いられる。
【0106】<1> まず、第1の電極3を基板2の上
面に形成する。第1の電極3は、例えばITO等で構成
される第1の電極3の材料を、例えば、蒸着法、スパッ
タリング法、印刷法等を用いることにより、形成するこ
とができる。
【0107】<2> 次に、受光層4を第1の電極3の
上面に形成する。受光層4は、まず、第1の電極3の上
面に基材41を形成し、次いで、基材41に色素を結合
(連結)することにより得られる。
【0108】基材41は、基材材料を、例えば、ディッ
ピング、ドクターブレード、スピンコート、刷毛塗り、
スプレー塗装、ロールコーター等の各種塗布法、溶射法
等の方法により膜状(厚膜および薄膜)に形成すること
ができる。この中でも、基材41の形成方法としては、
各種塗布法によるものが好ましい。
【0109】このような塗布法によれば、その操作は、
極めて簡単であり、かつ、大掛かりな装置も必要としな
いので、基材41(受光層4)および太陽電池1の製造
コストの削減、製造時間の短縮に有利である。また、塗
布法によれば、例えばマスキング等を用いることによ
り、所望のパターン形状の基材41(受光層4)を容易
に得ることができる。
【0110】また、基材41を膜状に形成することによ
り、得られる受光層4も膜状とすることができる。
【0111】以下に、基材41の塗布法による成形方法
の一例について説明する。なお、基材材料を膜状に成形
した成形体を、以下、「膜状体」と言う。
【0112】[酸化チタン粉末の調製] <2.0> ルチル型の二酸化チタン粉末とアナターゼ
型の二酸化チタン粉末とを所定の配合比(アナターゼ型
の二酸化チタン粉末のみ、ルチル型の二酸化チタン粉末
のみの場合も含む)にて、配合し混合しておく。
【0113】これらのルチル型の二酸化チタン粉末の平
均粒径と、アナターゼ型の二酸化チタン粉末の平均粒径
とは、それぞれ異なっていてもよいし、同じであっても
よいが、異なっている方が好ましい。なお、酸化チタン
粉末全体としての平均粒径は、前述の範囲とする。
【0114】[塗布液(基材材料)の調製] <2.1> まず、前記工程で調製した酸化チタン粉末
を適当量の水(例えば、蒸留水、超純水、イオン交換
水、RO水等)に懸濁する。
【0115】<2.2> 次に、かかる懸濁液に、例え
ば硝酸等の安定化剤を添加し、メノウ製(またはアルミ
ナ製)の乳鉢内で十分に混練する。
【0116】<2.3> 次いで、かかる懸濁液に、前
記の水を加えてさらに混練する。このとき、前記安定化
剤と水との配合比は、体積比で好ましくは10:90〜
40:60程度、より好ましくは15:85〜30:7
0程度とし、かかる懸濁液の粘度を、例えば0.2〜3
0cP程度とする。
【0117】<2.4> その後、かかる懸濁液に、例
えば、最終濃度が0.01〜5wt%程度となるように
界面活性剤を添加して混練する。これにより、塗布液
(基材材料)を調製する。
【0118】なお、界面活性剤としては、カチオン性、
アニオン性、両イオン性、非イオン性のいずれであって
もよいが、好ましくは非イオン性のものが用いられる。
【0119】また、安定化剤としては、硝酸に代わり、
酢酸やアセチルアセトンのような酸化チタンの表面修飾
試薬を用いることもできる。
【0120】また、塗布液(基材材料)中には、必要に
応じて、例えばポリエチレングリコールのようなバイン
ダー、可塑剤、酸化防止剤等の各種添加物を添加しても
よい。
【0121】[受光層4の形成] <2.5> 第1の電極3の上面に、塗布法(例えば、
ディッピング等)により、塗布液を塗布・乾燥して膜状
体(塗膜)を形成する。また、塗布・乾燥の操作を複数
回行って積層するようにしてもよい。
【0122】次いで、この膜状体に、必要に応じて、例
えば、温度250〜500℃程度で0.5〜3時間程
度、熱処理(例えば、焼成等)を施してもよい。これに
より、単に接触するのに止まっていた酸化チタン粉末同
士は、その接触部位に拡散が生じ、酸化チタン粉末同士
がある程度固着(固定)するようになる。なお、この状
態で、基材41が多孔質となる。
【0123】<2.6> 前記工程<2.5>で得られ
た基材41には、必要に応じて、後処理を行うことがで
きる。
【0124】この後処理としては、例えば、形状を整え
るための、研削、研磨等のような機械加工(後加工)
や、その他、洗浄、化学処理のような後処理等が挙げら
れる。
【0125】なお、前記の受光面の表面粗さRaは、本
工程<2.6>での後処理によって調節するようにして
もよい。
【0126】<2.7> 次に、このようにして得られ
た基材41に、色素を結合(連結)する。
【0127】これは、基材41と、例えば、前記式
(I)で表される色素を溶解または懸濁(分散)した溶
媒とを、例えば、浸漬、塗布等により接触することによ
り、色素を基材41の外面および孔(細孔)411の内
面に結合(連結)する。
【0128】色素を溶解または懸濁(分散)する溶媒と
しては、特に限定されないが、例えば、各種水、メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトニ
トリル、酢酸エチル、エーテル、塩化メチレン、NMP
(N−メチル−2−ピロリドン)等のうちの、1種また
は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0129】この後、例えば、自然乾燥による方法や、
空気、窒素ガス等の気体を吹き付ける方法等により溶媒
を除去する。
【0130】さらに、必要に応じて、基材41(基板
2、第1の電極3および基材41の積層体)を、例えば
60〜100℃程度の温度で、0.5〜2時間程度、ク
リーンオーブン等で乾燥してもよい。以上のような工程
を経て、受光層4が得られる。
【0131】<3> 次に、受光層4の上面に、第2の
電極5を形成する。第2の電極5は、例えばCuI等の
イオン伝導特性を有する物質を溶媒に溶解した第2の電
極5の材料(電極材料)を、受光層4の上面に、例え
ば、ディッピング、滴下、ドクターブレード、スピンコ
ート、刷毛塗り、スプレー塗装、ロールコーター等の各
種塗布法により、塗布して形成するのが好ましい。
【0132】このような塗布法によれば、第2の電極5
を受光層4の孔(細孔)内により確実に浸透するように
して形成することができる。
【0133】また、塗膜形成後に、かかる塗膜に熱処理
を施すようにしてもよいが、第2の電極5の材料の受光
層4の上面への塗布は、受光層4を加熱しつつ行なうの
が好ましい。これにより、より迅速に第2の電極5を形
成すること、すなわち、太陽電池1の製造時間の短縮に
有利である。この加熱温度としては、好ましくは温度5
0〜100℃程度とされる。なお、塗膜形成後、熱処理
を行なう場合には、かかる熱処理の前に、塗膜の乾燥を
行なってもよい。また、以上のような操作は、複数回繰
り返して行なうようにしてもよい。
【0134】より具体的には、80℃程度に加熱したホ
ットプレート上に、基板2、第1の電極3および受光層
4の積層体を設置し、第2の電極5の材料を、受光層4
の上面に滴下して、乾燥する。この操作を複数回行って
積層するようにして、前述したような平均厚さの第2の
電極5を形成する。
【0135】イオン伝導特性を有する物質を溶解する溶
媒としては、特に限定されないが、例えば、アセトニト
リル等の有機溶媒が好適に使用される。
【0136】また、第2の電極5の材料は、イオン伝導
特性を有する物質が結晶化する際に、結晶サイズが増大
するのを抑制する物質を含有しているのが好ましい。
【0137】仮に、第2の電極5の材料がこの物質を含
有していないと、イオン伝導特性を有する物質の種類、
前述した加熱温度等によっては、イオン伝導特性を有す
る物質が結晶化する際に、その結晶サイズが大きくなり
過ぎ(結晶の体積膨張が過度に進み)、特に、かかる結
晶化が受光層4の孔(細孔)内で生じると、受光層4に
クラックが発生し、その結果、第2の電極5と第1の電
極3との部分的な短絡(接触)が生じる場合がある。
【0138】これに対し、第2の電極5の材料がこの物
質を含有していると、イオン伝導特性を有する物質は、
結晶サイズが比較的小さいものとなる。このため、前述
したような不都合を好適に抑制することができる。
【0139】このような物質としては、特に限定されな
いが、例えば、ハロゲン化アンモニウム等のハロゲン化
物が挙げられ、特に、テトラプロピルアンモニウムヨー
ダイド(TPAI)等のハロゲン化アンモニウムを用い
るのが好ましい。テトラプロピルアンモニウムヨーダイ
ドを用いることにより、イオン伝導特性を有する物質の
結晶サイズの増大をより好適に抑制することができる。
【0140】また、この物質の第2の電極5の材料(電
極材料)中の含有量としては、特に限定されないが、例
えば、10-4〜10-1wt%(重量%)程度であるのが
好ましく、10-4〜10-2wt%程度であるのがより好
ましい。このような数値範囲内において、前記の効果が
さらに顕著となる。
【0141】<4> 次に、第3の電極6を、第2の電
極5の上面に形成する。第3の電極6は、例えば白金等
で構成される第3の電極6の材料を、例えば、蒸着法、
スパッタリング法、印刷法等を用いることにより、形成
することができる。以上のような工程を経て、太陽電池
1が製造される。
【0142】なお、太陽電池1は、第3の電極6の上面
に第2の電極5を形成した積層体と、基板2、第1の電
極3および受光層4の積層体とを、受光層4と第2の電
極5とを接触するように接合して製造することもでき
る。
【0143】以上、本発明の受光層および太陽電池を図
示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに
限定されるものではない。太陽電池を構成する各部は、
同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換するこ
とができる。
【0144】例えば、図示の構成の太陽電池は、乾式太
陽電池であったが、太陽電池としては、電解質を用いる
湿式太陽電池であってもよい。
【0145】なお、色素として、配位子を2つ有するも
のを一例に説明したが、色素は、配位子を1つ、あるい
は、3つ以上有するものであってもよい。特に、色素が
配位子を1つ有する場合、この配位子としては、多座配
位子を用いるのが好ましい。
【0146】また、本発明の受光層は、太陽電池のみな
らず、光センサー、光スイッチ等の各種受光素子(光電
変換素子)に利用することができる。
【0147】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0148】実施例および比較例において使用する色素
として、それぞれ、下記化1、化2で示す化合物(S−
1、S−2)を用意した。
【0149】
【化1】 S−1
【0150】
【化2】 S−2
【0151】(実施例1)次のようにして、図1等に示
す太陽電池を製造した。
【0152】まず、寸法:縦100mm×横130mm
×厚さ1.0mmの石英ガラス基板を用意した。次に、
この石英ガラス基板を85℃の洗浄液(硫酸と過酸化水
素水との混合液)に浸漬して洗浄を行い、その表面を清
浄化した。
【0153】−1− この石英ガラス基板の上面に、蒸
着法により、寸法:縦100mm×横130mm×厚さ
1μmのITO電極(第1の電極)を形成した。
【0154】−2− 次に、形成したITO電極の上面
に、寸法:縦100mm×横100mm×厚さ10μm
の受光層を形成した。これは、次のようにして行った。
【0155】[酸化チタン粉末の調製]ルチル型の二酸
化チタン粉末と、アナターゼ型の二酸化チタン粉末との
混合物からなる酸化チタン粉末を用意した。なお、酸化
チタン粉末の平均粒径は、40nmであり、ルチル型の
二酸化チタン粉末とアナターゼ型の二酸化チタン粉末と
の配合比は、重量比で60:40とした。
【0156】[塗布液(基材材料)の調製]まず、調製
した酸化チタン粉末50gを、蒸留水100mLに懸濁
した。
【0157】次に、かかる懸濁液に硝酸(安定化剤)5
0mLを添加し、メノウ製の乳鉢内で十分に混練した。
【0158】次いで、かかる懸濁液に蒸留水100mL
を加えてさらに混練した。この蒸留水の添加により、硝
酸と水との配合比が、最終的に20:80(体積比)と
なるようにした。なお、このとき、懸濁液の粘度は、5
cPであった。
【0159】次いで、かかる懸濁液に、非イオン性の界
面活性剤(ICN Biomedical社製、「Triton-X 100」)を
最終濃度が3wt%になるように添加して混練した。こ
れにより、塗布液(基材材料)を調製した。
【0160】[受光層の形成]ITO電極の上面に、基
材材料をディッピング(塗布法)により塗布した後、温
度300℃で2時間、焼成(熱処理)を行うことにより
基材を得た。
【0161】次いで、石英ガラス基板、ITO電極およ
び基材の積層体を、S−1を飽和するまで溶解したエタ
ノール溶液に浸漬した後、かかる溶液から取り出し、自
然乾燥により、エタノールを揮発した。さらに、積層体
を、80℃、0.5時間、クリーンオーブンで乾燥した
後、一晩放置した。
【0162】これにより、S−1が基材の外面および孔
の内面に結合(連結)した受光層を得た。
【0163】なお、得られた受光層は、空孔率が33
%、受光面の表面粗さRaが0.46μmであった。
【0164】−3− 次いで、石英ガラス基板、ITO
電極および受光層の積層体を、80℃に加熱したホット
プレート上に設置し、受光層の上面に、CuIのアセト
ニトリル溶液(第2の電極の材料)を滴下し、乾燥し
た。この操作を繰り返し行なって、寸法:縦100mm
×横100mm×厚さ30μmのCuI電極(第2の電
極)を形成した。
【0165】なお、アセトニトリル溶液中には、テトラ
プロピルアンモニウムヨーダイドを10-3wt%となる
ように添加した。
【0166】−4− 次いで、CuI電極の上面に、蒸
着法により、寸法:縦100mm×横100mm×厚さ
0.1mmの白金電極(第3の電極)を形成した。
【0167】(比較例)S−1をS−2に代えたこと以
外は、前記実施例1と同様にして受光層を得て、太陽電
池を製造した。
【0168】なお、得られた受光層は、空孔率が34
%、受光面の表面粗さRaが0.47μmであった。
【0169】(評価)実施例および比較例において製造
した太陽電池に、それぞれ、人工太陽灯の光を照射し、
このときの光電変換効率を測定した。なお、受光層への
光の入射角度は、90°と52°に設定し、光の入射角
度が90°のときの光電変換効率をR 90とし、52°の
ときの光電変換効率をR52とした。この評価の結果を表
1に示す。
【0170】
【表1】
【0171】表1に示す結果から、色素を単に吸着によ
り担持する受光層を用いた比較例の太陽電池に比べ、色
素が配位結合を介して連結した受光層を用いた本発明の
太陽電池(実施例)は、光電変換効率が優れるものであ
った。
【0172】これは、色素が受光層の基材により確実に
連結しており、色素で発生した電子がより速やかに基材
に移動し得ることを示唆するものである。
【0173】また、本発明の太陽電池(実施例)は、R
52/R90が0.85以上であり、このことは、本発明の
太陽電池が、光に対する指向性がより低いことを示すも
のであった。
【0174】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、受
光層の基材に、配位結合を介して色素を連結したことに
より、可視光領域の広い範囲の波長の光を利用すること
ができるとともに、色素で発生した電子を効率よく基材
に伝達することができ、その結果、優れた光電変換効率
が得られる。
【0175】また、本発明の受光層は、受光光の波長依
存性が低くなり、太陽電池のみならず、光センサー、光
スイッチ等の各種受光素子等あらゆるものに利用でき、
実用に耐え得る性能を発揮する。また、本発明の太陽電
池は、製造が容易であり、安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池の実施形態を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の太陽電池の実施形態を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の受光層と第2の電極の界面付近の断面
を示す拡大図である。
【図4】本発明の受光層の受光面付近の断面図である。
【図5】図1に示す太陽電池回路の等価回路を表す図で
ある。
【符号の説明】
1 太陽電池 2 基板 3 第1の電極 4 受光層 41 基材 411 孔 42 層 5 第2の電極 6 第3の電極 100 外部回路 200 ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F051 AA14 CB13 EA04 FA06 FA18 GA03 5H032 AA06 AS16 BB05 CC11 EE02 EE03 EE16 HH00 HH01 HH04 HH08

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光素子に用いられる受光層であって、 主として酸化チタンで構成される多孔質な基材を有し、
    前記酸化チタンのチタン原子に配位結合を介して色素を
    連結してなることを特徴とする受光層。
  2. 【請求項2】 前記色素は、光を受光して電子を励起す
    る色素母核と、前記チタン原子との間に配位結合を形成
    する少なくとも1つの配位子とを有する請求項1に記載
    の受光層。
  3. 【請求項3】 前記色素は、前記配位子を2つ有する請
    求項2に記載の受光層。
  4. 【請求項4】 2つの前記配位子において、原子間距離
    は、前記チタン原子の原子径にほぼ等しい請求項3に記
    載の受光層。
  5. 【請求項5】 前記配位子は、カルボキシル基、チオー
    ル基、チオシアネート基、シリコン原子またはチタン原
    子と結合しているアルコキシ基、ハロゲン基からなる群
    より選択される請求項2ないし4のいずれかに記載の受
    光層。
  6. 【請求項6】 前記酸化チタンは、主として二酸化チタ
    ンで構成される請求項1ないし5のいずれかに記載の受
    光層。
  7. 【請求項7】 前記基材は、平均粒径が1nm〜1μm
    の酸化チタン粉末を用いて製造されたものである請求項
    1ないし6のいずれかに記載の受光層。
  8. 【請求項8】 空孔率が5〜90%である請求項1ない
    し7のいずれかに記載の受光層。
  9. 【請求項9】 表面粗さRaが5nm〜10μmである
    請求項1ないし8のいずれかに記載の受光層。
  10. 【請求項10】 膜状をなしている請求項1ないし9の
    いずれかに記載の受光層。
  11. 【請求項11】 平均厚さが0.1〜300μmである
    請求項10に記載の受光層。
  12. 【請求項12】 電極間に、請求項1ないし11のいず
    れかに記載の受光層を有することを特徴とする太陽電
    池。
  13. 【請求項13】 前記電極の少なくとも一方は、実質的
    に透明であり、該透明な電極側から光を入射させて使用
    する請求項12に記載の太陽電池。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし11のいずれかに記載
    の受光層と、 前記受光層を介して配置される一対の電極と、 前記電極および前記受光層を支持する基板とを有するこ
    とを特徴とする太陽電池。
  15. 【請求項15】 前記基板、および、少なくとも前記基
    板側の電極は、実質的に透明であり、該透明な基板側か
    ら光を入射させて使用する請求項14に記載の太陽電
    池。
  16. 【請求項16】 前記受光層と前記電極のうちの一方の
    電極との界面には、整流障壁が形成されている請求項1
    2ないし15のいずれかに記載の太陽電池。
  17. 【請求項17】 前記整流障壁は、ダイオード特性を有
    する請求項16に記載の太陽電池。
  18. 【請求項18】 前記一方の電極は、イオン伝導特性を
    有する物質で構成される請求項16または17に記載の
    太陽電池。
  19. 【請求項19】 前記イオン伝導特性を有する物質は、
    ハロゲン化金属化合物である請求項18に記載の太陽電
    池。
  20. 【請求項20】 前記ハロゲン化金属化合物は、ヨウ化
    金属化合物である請求項19に記載の太陽電池。
  21. 【請求項21】 前記一方の電極は、前記イオン伝導特
    性を有する物質を溶媒に溶解した電極材料を塗布法によ
    り、前記受光層上に塗布して形成されたものである請求
    項18ないし20のいずれかに記載の太陽電池。
  22. 【請求項22】 前記受光層を加熱しつつ、前記電極材
    料を前記受光層上に塗布する請求項21に記載の太陽電
    池。
  23. 【請求項23】 前記電極材料は、前記イオン伝導特性
    を有する物質が結晶化する際に、結晶サイズが増大する
    のを抑制する物質を含有する請求項21または22に記
    載の太陽電池。
  24. 【請求項24】 前記物質は、ハロゲン化物である請求
    項23に記載の太陽電池。
  25. 【請求項25】 前記ハロゲン化物は、ハロゲン化アン
    モニウムである請求項24に記載の太陽電池。
  26. 【請求項26】 前記物質の前記電極材料中の含有量
    は、10-4〜10-1重量%である請求項23ないし25
    のいずれかに記載の太陽電池。
  27. 【請求項27】 前記一方の電極の前記受光層と反対側
    には、第3の電極が設置されている請求項16ないし2
    6のいずれかに記載の太陽電池。
  28. 【請求項28】 前記受光層への光の入射角が90°で
    の光電変換効率をR 90とし、光の入射角が52°での光
    電変換効率をR52としたとき、R52/R90が0.8以上
    である請求項12ないし27のいずれかに記載の太陽電
    池。
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