JP2002252359A - 受光層および太陽電池 - Google Patents

受光層および太陽電池

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JP2002252359A
JP2002252359A JP2001048925A JP2001048925A JP2002252359A JP 2002252359 A JP2002252359 A JP 2002252359A JP 2001048925 A JP2001048925 A JP 2001048925A JP 2001048925 A JP2001048925 A JP 2001048925A JP 2002252359 A JP2002252359 A JP 2002252359A
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JP
Japan
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light
electrode
solar cell
substrate
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Application number
JP2001048925A
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English (en)
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Tsutomu Miyamoto
勉 宮本
Yuji Fujimori
裕司 藤森
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】光電変換効率に優れる受光層および太陽電池を
提供すること。 【解決手段】図1に示す太陽電池1は、電解質溶液を必
要としない、いわゆる乾式太陽電池と呼ばれるものであ
り、基板2と、基板2の上面に設置された第1の電極3
と、第1の電極3の上面に設置された受光層4と、受光
層4の上面に設置された第2の電極5と、第2の電極5
の上面に設置された第3の電極6とを有しており、受光
層4は、第1の電極3と第2の電極5とで挟持されてい
る。受光層4は、主として酸化チタンで構成される多孔
質な基材41に色素42を担持して構成され、基材41
には、導電性を向上させる導電性向上処理が施されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受光層および太陽
電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、環境にやさしい電源として、
シリコンを用いた太陽電池が注目を集めている。シリコ
ンを用いた太陽電池の中には、人工衛星等に用いられる
単結晶シリコン型の太陽電池もあるが、実用的なものと
しては、特に多結晶シリコンを用いた太陽電池や、アモ
ルファスシリコンを用いた太陽電池が、産業用や家庭用
として実用化が始まっている。
【0003】しかしながら、これらのシリコンを用いた
太陽電池は、いずれもCVD(化学的気相成長)法等の
真空プロセスを用いるため、製造コストが高く、また、
これらのプロセスにおいて、多大な熱量や電気を使うた
め、製造に必要なエネルギーと太陽電池が生み出すエネ
ルギーとのバランスが非常に悪く、必ずしも省エネルギ
ーな電源とは言えなかった。
【0004】これに対し、いわゆる“湿式太陽電池”、
“第4世代の光電池”等と呼ばれるシリコン系以外の新
型の太陽電池が提案されている。
【0005】この太陽電池は、透明電極上に有機色素が
吸着された半導体を積層した電極と、対向電極と、これ
らの電極間に電解質溶液を設けた構成とされている。
【0006】このような太陽電池では、有機色素におい
て発生した電子は、半導体を介して透明電極に伝達さ
れ、さらに、この電子は、外部回路を介して対向電極に
伝達される。
【0007】しかしながら、この太陽電池では、半導体
の導電性が低いため、色素で発生した電子が効率よく透
明電極に伝達されず、その結果、十分な発電効率(光電
変換効率)が得られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光電
変換効率に優れる受光層および太陽電池を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(17)の本発明により達成される。
【0010】(1) 光の照射により発電する太陽電池
に用いられ、主として酸化チタンで構成される多孔質な
基材に色素を担持してなる受光層であって、前記基材に
導電性を向上させる導電性向上処理が施されていること
を特徴とする受光層。
【0011】(2) 前記色素は、前記基材の外面およ
び細孔の内面に吸着した状態で存在している上記(1)
に記載の受光層。
【0012】(3) 前記導電性向上処理は、酸素欠陥
を形成する酸素欠陥形成法によるものである上記(1)
または(2)に記載の受光層。
【0013】(4) 前記導電性向上処理は、チタン原
子の一部をチタン原子と異なる金属原子で置換する原子
置換法によるものである上記(1)または(2)に記載
の受光層。
【0014】(5) 前記導電性向上処理は、前記基材
中に金および白金の少なくとも一方を含有させる金属含
有法によるものである上記(1)または(2)に記載の
受光層。
【0015】(6) 金および白金の少なくとも一方を
表面付近に含有した酸化チタン粉末を用いて製造された
ものである上記(5)に記載の受光層。
【0016】(7) 前記酸化チタンは、主として二酸
化チタンで構成される上記(1)ないし(6)のいずれ
かに記載の受光層。
【0017】(8) 前記基材は、平均粒径が1nm〜
1μmの酸化チタン粉末を用いて製造されたものである
上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の受光層。
【0018】(9) 空孔率が5〜90%である上記
(1)ないし(8)のいずれかに記載の受光層。
【0019】(10) 表面粗さRaが5nm〜10μ
mである上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の受
光層。
【0020】(11) 膜状をなしている上記(1)な
いし(10)のいずれかに記載の受光層。
【0021】(12) 平均厚さが0.1〜300μm
である上記(11)に記載の受光層。
【0022】(13) 一対の電極間に、上記(1)な
いし(12)のいずれかに記載の受光層を有することを
特徴とする太陽電池。
【0023】(14) 前記受光層と前記電極のうちの
一方の電極との界面には、整流障壁が形成されている上
記(13)に記載の太陽電池。
【0024】(15) 前記受光層と前記電極のうちの
一方の電極との間には、電解質が設けられている上記
(13)に記載の太陽電池。
【0025】(16) 前記受光層および前記電解質の
周囲には、壁部材が配設されている上記(15)に記載
の太陽電池。
【0026】(17) 前記受光層への光の入射角が9
0°での光電変換効率をR90とし、光の入射角が52°
での光電変換効率をR52としたとき、R52/R90が0.
8以上である上記(13)ないし(16)のいずれかに
記載の太陽電池。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の受光層および太陽
電池を添付図面に示す好適な実施形態について詳細に説
明する。
【0028】<第1実施形態>図1は、本発明の太陽電
池(光電池)の第1実施形態を示す斜視図、図2は、本
発明の太陽電池の第1実施形態を示す断面図、図3は、
第1実施形態の太陽電池における受光層と第2の電極の
界面付近の断面を示す拡大図、図4は、本発明の受光層
の受光面付近の断面図である。
【0029】図1に示す太陽電池1は、電解質溶液を必
要としない、いわゆる乾式太陽電池と呼ばれるものであ
り、基板2と、基板2の上面に設置された第1の電極3
と、第1の電極3の上面に設置された受光層4と、受光
層4の上面に設置された第2の電極5と、第2の電極5
の上面に設置された第3の電極6とを有しており、受光
層4は、第1の電極3と第2の電極5とで挟持されてい
る。
【0030】以下、各構成要素について説明する。基板
2は、第1の電極3、受光層4、第2の電極5および第
3の電極6を支持するためのものであり、平板状の部材
で構成されている。
【0031】本実施形態の太陽電池1では、図1に示す
ように、基板2および後述する第1の電極3側から、例
えば、太陽光等の光(以下、単に「光」と言う。)を入
射させて(照射して)使用するものである。このため、
基板2および第1の電極3は、それぞれ、好ましくは実
質的に透明(無色透明、着色透明または半透明)とされ
る。これにより、光を受光層4の受光面に効率よく到達
させることができる。
【0032】この基板2の構成材料としては、例えば、
各種ガラス材料、各種セラミックス材料、各種プラスチ
ック材料、ポリカーボネート(PC)のような樹脂材
料、または、アルミニウムのような金属材料等が挙げら
れる。
【0033】基板2の厚さ(平均)としては、材料、用
途等により適宜設定され、特に限定されないが、例え
ば、次のようにすることができる。
【0034】基板2をガラス材料(硬質材料)で構成す
る場合、その厚さとしては、0.1〜1.5mm程度で
あるのが好ましく、0.8〜1.2mm程度であるのが
より好ましい。
【0035】また、基板2をポリエチレンテレフタレー
ト(PET)のようなフレキシブル素材(可撓性材料)
で構成する場合、その厚さとしては、0.5〜150μ
m程度であるのが好ましく、10〜75μm程度である
のがより好ましい。なお、基板2は、必要に応じて、省
略することもできる。
【0036】基板2の上面には、層状(平板状)の第1
の電極3が設置されている。この第1の電極3は、後述
する受光層4で発生した電子を捕捉し、外部回路100
へ伝達する。
【0037】第1の電極3の構成材料としては、例え
ば、インジウムティンオキサイド(ITO)、フッ素ド
ープした酸化錫(FTO)、酸化インジウム(IO)、
酸化錫(SnO2)のような金属酸化物、アルミニウ
ム、ニッケル、コバルト、白金、銀、金、銅、モリブデ
ン、チタン、タンタルのような金属またはこれらを含む
合金等の1種または2種以上を組み合わせて用いること
ができる。
【0038】第1の電極3の厚さ(平均)としては、材
料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、
例えば、次のようにすることができる。
【0039】第1の電極3を前記の金属酸化物(透明伝
導性金属酸化物)で構成する場合、その厚さとしては、
0.05〜5μm程度であるのが好ましく、0.1〜
1.5μm程度であるのがより好ましい。
【0040】また、第1の電極3を前記の金属またはこ
れらを含む合金で構成する場合、その厚さとしては、
0.01〜1μm程度であるのが好ましく、0.03〜
0.1μm程度であるのがより好ましい。
【0041】なお、第1の電極3は、図示の構成のよう
なものに限定されず、例えば、複数の櫛歯を有する形状
のもの等であってもよい。この場合、光は、複数の櫛歯
同士の間を通過して、直接、受光層4の受光面に到達す
るので、第1の電極3は、実質的に透明な材料で構成さ
れていなくてもよい。これにより、第1の電極3の構成
材料の選択の幅を拡大することができる。また、この場
合、第1の電極3の厚さ(平均)としては、特に限定さ
れないが、例えば、1〜5μm程度とするのが好まし
い。
【0042】また、第1の電極3としては、このような
櫛歯状の電極と、ITO、FTO等からなる透明な電極
とを組み合わせて(例えば、積層等して)用いることも
できる。
【0043】第1の電極3の上面には、好ましくは膜状
(層状)をなす受光層4が設置されている。この受光層
4は、主として酸化チタンで構成された多孔質な基材4
1と、この基材41に担持された色素42とを有してい
る。この受光層4は、受光により電子と正孔とを発生す
る。
【0044】また、色素42は、図3および図4に示す
ように、基材41の外面および孔(細孔)411の内面
に吸着した状態で存在している。なお、受光層4の詳細
については、後述する。
【0045】受光層4の上面には、層状(平板状)の第
2の電極5が設置されている。この第2の電極5は、受
光層4で発生した正孔を捕捉する。
【0046】第2の電極5の厚さ(平均)としては、特
に限定されないが、例えば、0.001〜0.5mm程
度であるのが好ましく、0.05〜0.3mm程度であ
るのがより好ましい。
【0047】第2の電極5の構成材料としては、例え
ば、各種イオン伝導特性を有する物質、または、インジ
ウムティンオキサイド(ITO)、フッ素ドープした酸
化錫(FTO)、酸化インジウム(IO)、酸化錫(S
nO2)のような金属酸化物、アルミニウム、ニッケ
ル、コバルト、白金、銀、金、銅、モリブデン、チタ
ン、タンタルのような金属またはこれらを含む合金等の
1種または2種以上を組み合わせて用いることができ
る。
【0048】第2の電極5の上面には、層状(平板状)
の第3の電極6が設置されている。この第3の電極6を
介して、正孔が外部回路100へ伝達される。
【0049】第3の電極6の厚さ(平均)としては、材
料、用途等により適宜設定され、特に限定されない。
【0050】また、第3の電極6の構成材料としては、
例えば、ITO、FTO、IO、SnO2のような金属
酸化物、アルミニウム、ニッケル、コバルト、白金、
銀、金、銅、モリブデン、チタン、タンタルのような金
属またはこれらを含む合金等の1種または2種以上を組
み合わせて用いることができる。なお、この第3の電極
6は、必要に応じて、省略することもできる。
【0051】本実施形態の太陽電池1では、第2の電極
5と受光層4との界面にダイオード特性を有する整流障
壁が形成され、整流作用が生じている。
【0052】この様子を等価回路で表すと、図5に示す
ようなダイオード200を有する電流の循環回路が形成
されている。
【0053】このとき、受光層4に、光が入射すると、
この受光層4(基材41および色素42)において、電
子が励起され、電子と正孔とが発生する。また、整流障
壁には、界面電位により電場が存在している。このた
め、これらの電子と正孔とは、界面の電場により引き分
けられ、電位差(光起電力)が生じる。
【0054】そして、太陽電池1に外部回路100を接
続すれば、光励起電流が得られ、太陽電池となる。
【0055】このような整流障壁を得る場合には、第2
の電極5の構成材料としては、前述した材料の中でも、
特に、イオン伝導特性を有する物質が好ましく用いられ
る。
【0056】また、このイオン伝導特性を有する物質と
しては、例えば、CuI、AgIのようなヨウ化金属化
合物、AgBrのような臭化金属化合物等のハロゲン化
金属化合物、CuSCNのようなチオシアン化金属化合
物等の1種または2種以上を組み合わせて用いることが
できるが、この中でも、特に、CuI、AgIのような
ヨウ化金属化合物のうちの1種または2種以上を組み合
わせて用いるのがより好ましい。このようなヨウ化金属
化合物を用いることにより、太陽電池1の発電効率(光
電変換効率)をより向上することができる。
【0057】また、整流障壁は、受光層4と第2の電極
5との界面ではなく、受光層4と第1の電極3との界面
に形成されていてもよく、これらの双方に形成されてい
てもよい。
【0058】なお、光の照射により、受光層4(基材4
1および色素42)では、電子および正孔が同時に発生
するが、以下の説明では、便宜上、「電子が発生する」
と記載する。
【0059】さて、本発明の受光層4は、前述したよう
に、主として酸化チタンで構成された多孔質な基材41
と、この基材41に担持(吸着)された色素42とを有
している。
【0060】酸化チタンとしては、例えば、二酸化チタ
ン、一酸化チタン、三酸化二チタン等のうちの、1種ま
たは2種以上を組み合わせて用いることができるが、こ
の中でも、酸化チタンとしては、主として二酸化チタン
で構成されるものが好ましい。二酸化チタンは、光に対
する感受性が高いので、酸化チタンとして、主として二
酸化チタンを用いた基材41では、光の利用効率がより
向上する。
【0061】さらに、二酸化チタンとしては、結晶構造
がアナターゼ型の二酸化チタンを主とするもの、ルチル
型の二酸化チタンを主とするもの、アナターゼ型の二酸
化チタンとルチル型の二酸化チタンとの混合物を主とす
るもののいずれであってもよい。
【0062】ルチル型の二酸化チタンは、紫外領域に近
い部分の可視光領域の波長の光を利用することが可能で
あることから、ルチル型の二酸化チタンを主とする基材
41では、光の利用効率に優れるという利点を有する。
【0063】また、ルチル型の二酸化チタンは、その結
晶構造が安定しているので、ルチル型の二酸化チタンを
主とする基材41では、過酷な環境下に曝された場合で
も、経年変化(劣化)が少なく、安定した性能が長期間
継続して得られるという利点を有する。
【0064】一方、アナターゼ型の二酸化チタンの結晶
構造は、比較的不安定であることに起因して、アナター
ゼ型の二酸化チタンを主とする基材41では、電子を発
生し易いという利点を有する。
【0065】さらに、ルチル型の二酸化チタンとアナタ
ーゼ型の二酸化チタンとの混合物を主とする基材41で
は、前述した利点を併有することができる。
【0066】このように混合させた場合には、ルチル型
の二酸化チタンとアナターゼ型の二酸化チタンとは、特
に限定されないが、例えば、重量比で95:5〜5:9
5程度であるのが好ましく、80:20〜20:80程
度であるのがより好ましい。
【0067】この基材41は、多孔質なものである。多
孔質な基材41では、その比表面積(表面積)を増大さ
せることができるので、十分に色素42を担持(吸着)
することができる。これにより、受光層4では、優れた
光電変換効率が得られる。
【0068】基材41を多孔質なものとするために、基
材41は、酸化チタン粉末(粉末状の酸化チタン)を用
いて製造されるのが好ましい。これにより、基材41を
より容易かつ確実に多孔質とすることができる。
【0069】また、酸化チタン粉末の平均粒径として
は、特に限定されないが、例えば、1nm〜1μm程度
であるのが好ましく、5〜50nm程度であるのがより
好ましい。酸化チタン粉末の平均粒径を前記の範囲内と
することにより、酸化チタン粉末の基材材料中での均一
性が向上する。また、このように酸化チタン粉末の平均
粒径を小さくすることにより、得られる基材41の比表
面積(表面積)をより大きくすることができる。
【0070】さらに、基材41には、導電性を向上させ
る導電性向上処理が施されている。これにより、基材4
1は、色素42で発生した電子を第1の電極3へ効率よ
く伝達することができ、その結果、太陽電池1では、優
れた発電効率(光電変換効率)が得られる。
【0071】このような導電性向上処理の方法として
は、例えば、酸素欠陥を形成する酸素欠陥形成法、
チタン原子の一部をチタン原子と異なる金属原子で置換
する原子置換法、基材41中に金および白金の少なく
とも一方を含有させる金属含有法等が挙げられ、これら
の1種または2種以上を組み合わせて用いることができ
る。以下、これら〜の方法について、それぞれ、詳
述する。
【0072】 酸素欠陥形成法 酸素欠陥形成法としては、特に限定されないが、例え
ば、酸化チタン粉末あるいは基材材料を膜状に成形した
膜状体(以下、単に「膜状体」と言う。)を、水素雰囲
気(還元雰囲気)中で熱処理する方法、真空(例えば1
-5〜10-6Torr)下で熱処理する方法、低温プラ
ズマ処理する方法等が挙げられる。この中でも、酸素欠
陥形成法としては、酸化チタン粉末あるいは膜状体を、
水素雰囲気中で熱処理する方法が好ましい。
【0073】 原子置換法 原子置換法としては、例えば、前記の金属原子あるいは
その酸化物からなる無機増感剤が添加された基材材料の
膜状体を焼成(焼結)する方法、膜状体に対して前記の
金属原子をイオン化したものを注入する(打ち込む)方
法等が挙げられる。この中でも、原子置換法としては、
無機増感剤が添加された基材材料の膜状体を焼成する方
法がより好ましい。なお、このような原子置換法は、酸
化チタン粉末に施すこともできる。
【0074】 金属含有法 金属含有法としては、例えば、金および白金の少なくと
も一方を表面付近に含有(担持)する酸化チタン粉末を
用いて基材を成形する方法、金および白金の少なくとも
一方を含有する基材材料を用いて基材を成形する方法等
が挙げられるが、この中でも、金属含有法としては、金
および白金の少なくとも一方を表面付近に含有する酸化
チタン粉末を用いて基材を成形する方法がより好まし
い。これにより、基材41中に金および/または白金を
より均一に存在(分散)させることができる。
【0075】基材41中の前記金属の含有量としては、
特に限定されないが、例えば、0.001〜5.0wt
%程度であるのが好ましく、0.1〜1.0wt%程度
であるのがより好ましい。基材41は、前記範囲内で金
および/または白金を含有することにより、それ自体が
電子を発生するのを好適なものに維持しつつ、導電性を
より向上させることができる。
【0076】また、色素42としては、特に限定されな
いが、例えば、顔料、染料等が挙げられ、これらを単独
または混合して使用することができるが、経時的変質、
劣化がより少ないという点で顔料が、吸着性がより優れ
るという点で染料が好ましい。
【0077】この顔料としては、特に限定されないが、
例えば、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブル
ー等のフタロシアニン系顔料、ファストイエロー、ジス
アゾイエロー、縮合アゾイエロー、ペンゾイミダゾロン
イエロー、ジニトロアニリンオレンジ、ペンズイミダゾ
ロンオレンジ、トルイジンレッド、パーマネントカーミ
ン、パーマネントレッド、ナフトールレッド、縮合アゾ
レッド、ベンズイミダゾロンカーミン、ベンズイミダゾ
ロンブラウン等のアゾ系顔料、アントラピリミジンイエ
ロー、アントラキノニルレッド等のアントラキノン系顔
料、銅アゾメチンイエロー等のアゾメチン系顔料、キノ
フタロンイエロー等のキノフタロン系顔料、イソインド
リンイエロー等のイソインドリン系顔料、ニッケルジオ
キシムイエロー等のニトロソ系顔料、ペリノンオレンジ
等のペリノン系顔料、キナクリドンマゼンタ、キナクリ
ドンマルーン、キナクリドンスカーレット、キナクリド
ンレッド等のキナクリドン系顔料、ペリレンレッド、ペ
リレンマルーン等のペリレン系顔料、ジケトピロロピロ
ールレッド等のピロロピロール系顔料、ジオキサジンバ
イオレット等のジオキサジン系顔料のような有機顔料、
カーボンブラック、ランプブラック、ファーネスブラッ
ク、アイボリーブラック、黒鉛、フラーレン等の炭素系
顔料、黄鉛、モリブデートオレンジ等クロム酸塩系顔
料、カドミウムイエロー、カドミウムリトポンイエロ
ー、カドミウムオレンジ、カドミウムリトポンオレン
ジ、銀朱、カドミウムレッド、カドミウムリトポンレッ
ド等の硫化物系顔料、オーカー、チタンイエロー、チタ
ンバリウムニッケルイエロー、べんがら、鉛丹、アンバ
ー、褐色酸化鉄、亜鉛鉄クロムブラウン、酸化クロム、
コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、チタンコ
バルトグリーン、コバルトブルー、セルリアンブルー、
コバルトアルミニウムクロムブルー、鉄黒、マンガンフ
ェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅ク
ロムブラック、銅クロムマンガンブラック等の酸化物系
顔料、ビリジアン等の水酸化物系顔料、紺青等のフェロ
シアン化物系顔料、群青等のケイ酸塩系顔料、コバルト
バイオレット、ミネラルバイオレット等のリン酸塩系顔
料、その他(例えば硫化カドミウム、セレン化カドミウ
ム等)のような無機顔料等の1種または2種以上を組み
合わせて用いることができる。
【0078】また、染料としては、特に限定されない
が、例えば、RuL2(SCN)2、RuL2Cl2、RuL2(CN)2、Ruteni
um535-bisTBA(Solaronics社製)、[RuL2(NCS)2]2H2Oの
ような金属錯体色素、シアン系色素、キサンテン系色
素、アゾ系色素、ハイビスカス色素、ブラックベリー色
素、ラズベリー色素、ザクロ果汁色素、クロロフィル色
素等の1種または2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
【0079】このような受光層4は、基材41が多孔質
なものであるため、それ自体も多孔質なものとなる。図
4は、受光層4の受光面付近に、光が入射している状態
を模式的に示している。なお、図4では、基板2および
第1の電極3は、省略されている。図4に示すように、
多孔質な受光層4では、光(図4中の矢印)が受光層4
の表面(受光面)から、さらに内部まで侵入し、受光層
4内を透過、または孔411内で反射する。このため、
光は、より高い頻度で、受光層4内で電子を発生させる
ことになり、光の利用効率が向上する。
【0080】また、この場合、受光層4の表面積は、緻
密質な受光層の表面積と比較して、大幅に増大(例え
ば、50〜10000倍)する。これにより、このよう
な受光層4を用いた太陽電池1では、緻密質な受光層を
用いた太陽電池と比較して、大電流(例えば、50〜1
0000倍)が生じることになる。
【0081】このような多孔質の度合を表す指標として
は、例えば、受光層4の空孔率(気孔率)、受光層4の
受光面の表面粗さRa等があるが、受光層4は、空孔率
あるいは受光面の表面粗さRaのいずれか一方が以下の
条件を満足するのが好ましく、空孔率および受光面の表
面粗さRaの双方が以下の条件を満足するのがより好ま
しい。
【0082】受光層4の空孔率としては、特に限定され
ないが、例えば、5〜90%程度であるのが好ましく、
15〜50%程度であるのがより好ましく、20〜40
%程度であるのがさらに好ましい。
【0083】また、受光層4の受光面の表面粗さRaと
しては、特に限定されないが、例えば、5nm〜10μ
m程度であるのが好ましく、20nm〜1μm程度であ
るのがより好ましい。
【0084】多孔質の度合が、それぞれ、前記の範囲内
の受光層4では、光の利用効率がさらに向上し、さらに
確実に電子を発生することができる。
【0085】また、受光層4は、比較的厚さの大きなも
のであってもよいが、前述したように、膜状(層状)を
なすものが好ましい。膜状の受光層4を太陽電池1に用
いることにより、太陽電池1の発電効率がより向上する
とともに、太陽電池1の薄型化(小型化)、製造コスト
の削減を図ることができ有利である。
【0086】この場合、受光層4の平均厚さ(膜厚)と
しては、特に限定されないが、例えば、0.1〜300
μm程度であるのが好ましく、0.5〜100μm程度
であるのがより好ましく、1〜25μm程度であるのが
さらに好ましい。受光層4の平均厚さが前記の下限値未
満の場合、その空孔率等によっては、受光層4に入射し
た光の透過が著しく、光の利用効率が低下することがあ
る。一方、受光層4の厚さを前記の上限値を越えて厚く
しても、それ以上、光の利用効率の増大が見込めない。
【0087】このような受光層4を用いた太陽電池1で
は、受光層4への光の入射角が90°での光電変換効率
をR90とし、光の入射角が52°での光電変換効率をR
52としたとき、R52/R90が0.8以上程度となるよう
な特性を有しているのが好ましく、0.85以上程度で
あるのがより好ましい。このような条件を満たすという
ことは、受光層4が光に対する指向性が低い、すなわ
ち、等方性を有するということである。したがって、こ
のような受光層4を有する太陽電池1は、太陽の日照時
間のほぼ全域に渡って、より効率良く発電することがで
きる。
【0088】このような太陽電池1は、例えば、次のよ
うにして製造することができる。まず、例えば石英ガラ
ス等で構成された基板2を用意する。この基板2には、
厚さが均一で、たわみのないものが好適に用いられる。
【0089】<1> まず、第1の電極3を基板2の上
面に形成する。第1の電極3は、例えばITO等で構成
される第1の電極3の材料を、例えば、蒸着法、スパッ
タリング法、印刷法等を用いることにより、形成するこ
とができる。
【0090】<2> 次に、受光層4を第1の電極3の
上面に形成する。受光層4は、まず、第1の電極3の上
面に基材41を形成し、次いで、基材41に色素42を
担持(吸着)させることにより得られる。
【0091】基材41は、基材材料を、例えば、ディッ
ピング、ドクターブレード、スピンコート、刷毛塗り、
スプレー塗装、ロールコーター等の各種塗布法、溶射法
等の方法により膜状(厚膜および薄膜)に形成すること
ができる。この中でも、基材41の形成方法としては、
各種塗布法によるものが好ましい。
【0092】このような塗布法によれば、その操作は、
極めて簡単であり、かつ、大掛かりな装置も必要としな
いので、基材41(受光層4)および太陽電池1の製造
コストの削減、製造時間の短縮に有利である。また、塗
布法によれば、例えばマスキング等を用いることによ
り、所望のパターン形状の基材41(受光層4)を容易
に得ることができる。
【0093】また、基材41を膜状に形成することによ
り、得られる受光層4も膜状とすることができる。
【0094】以下に、基材41の塗布法による成形方法
の一例について説明する。なお、以下の説明では、導電
性向上処理の方法(<2A>および<2B>酸素欠陥形
成法、<2C>原子置換法、<2D>金属含有法)の相
違により区別して説明するが、同様の事項については、
後に説明するものでは省略する。さらに、酸素欠陥形成
法については、<2A>酸化チタン粉末に施す場合と、
<2B>膜状体に施す場合とに分けて説明する。
【0095】<2A>:酸素欠陥形成法(酸化チタン粉
末に施す場合) [酸化チタン粉末の調製] <A0> ルチル型の二酸化チタン粉末とアナターゼ型
の二酸化チタン粉末とを所定の配合比(ルチル型の二酸
化チタン粉末のみの場合も含む)にて、配合し混合して
おく。なお、後述する酸素欠陥形成法による熱処理で、
二酸化チタンの結晶構造がアナターゼ型からルチル型へ
転移(変化)することを想定している場合には、アナタ
ーゼ型の二酸化チタン粉末のみを用いてもよい。
【0096】これらのルチル型の二酸化チタン粉末の平
均粒径と、アナターゼ型の二酸化チタン粉末の平均粒径
とは、それぞれ異なっていてもよいし、同じであっても
よいが、異なっている方が好ましい。なお、酸化チタン
粉末全体としての平均粒径は、前述の範囲とする。
【0097】次に、前記配合された酸化チタン粉末に、
酸素欠陥形成法による熱処理を施す。このときの熱処理
条件としては、水素雰囲気中で、好ましくは温度800
〜1200℃程度で、0.2〜3時間程度、より好まし
くは温度900〜1200℃程度で、0.5〜1時間程
度とされる。
【0098】このとき、酸化チタン粉末がアナターゼ型
の二酸化チタン粉末を含有している場合、前記の熱処理
温度、熱処理時間によっては、アナターゼ型の二酸化チ
タンは、その結晶構造の一部または全部がルチル型へ転
移することがある。
【0099】なお、酸素欠陥形成法は、本工程<A0>
前に、ルチル型の二酸化チタン粉末および/またはアナ
ターゼ型の二酸化チタン粉末に施し、かかる二酸化チタ
ン粉末を配合して、酸化チタン粉末を調製するようにし
てもよい。
【0100】[塗布液(基材材料)の調製] <A1> まず、前記工程で調製した酸化チタン粉末を
適当量の水(例えば、蒸留水、超純水、イオン交換水、
RO水等)に懸濁する。
【0101】<A2> 次に、かかる懸濁液に、例えば
硝酸等の安定化剤を添加し、メノウ製(またはアルミナ
製)の乳鉢内で十分に混練する。
【0102】<A3> 次いで、かかる懸濁液に、前記
の水を加えてさらに混練する。このとき、前記安定化剤
と水との配合比は、体積比で好ましくは10:90〜4
0:60程度、より好ましくは15:85〜30:70
程度とし、かかる懸濁液の粘度を、例えば0.2〜30
cps程度とする。
【0103】<A4> その後、かかる懸濁液に、例え
ば、最終濃度が0.01〜5wt%程度となるように界
面活性剤を添加して混練する。これにより、塗布液(基
材材料)を調製する。
【0104】なお、界面活性剤としては、カチオン性、
アニオン性、両イオン性、非イオン性のいずれであって
もよいが、好ましくは非イオン性のものが用いられる。
【0105】また、安定化剤としては、硝酸に代わり、
酢酸やアセチルアセトンのような酸化チタンの表面修飾
試薬を用いることもできる。
【0106】また、塗布液(基材材料)中には、必要に
応じて、例えばポリエチレングリコールのようなバイン
ダー、可塑剤、酸化防止剤等の各種添加物を添加しても
よい。
【0107】[受光層4の形成] <A5> 第1の電極3の上面に、塗布法(例えば、デ
ィッピング等)により、塗布液を塗布・乾燥して膜状体
(塗膜)を形成する。また、塗布・乾燥の操作を複数回
行って積層するようにしてもよい。
【0108】次いで、この膜状体に、必要に応じて、例
えば、温度250〜500℃程度で0.5〜3時間程
度、熱処理(例えば、焼成等)を施してもよい。これに
より、単に接触するのに止まっていた酸化チタン粉末同
士は、その接触部位に拡散が生じ、酸化チタン粉末同士
がある程度固着(固定)するようになる。なお、この状
態で、基材41が多孔質となる。
【0109】<A6> 前記工程<A5>で得られた基
材41には、必要に応じて、後処理を行うことができ
る。
【0110】この後処理としては、例えば、形状を整え
るための、研削、研磨等のような機械加工(後加工)
や、その他、洗浄、化学処理のような後処理等が挙げら
れる。
【0111】なお、前記の受光面の表面粗さRaは、本
工程<A6>での後処理によって調節するようにしても
よい。
【0112】<A7> 次に、このようにして得られた
基材41に、色素42を担持(吸着)させる。
【0113】これは、基材41と、例えばカーボンブラ
ック等の色素42を溶解または懸濁(分散)した溶液と
を、例えば浸漬、塗布等により接触させることにより、
色素42を基材41の外面および孔(細孔)411の内
面に吸着させる。
【0114】色素42を溶解または懸濁(分散)する溶
媒としては、特に限定されないが、例えば、各種水、メ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセ
トニトリル、酢酸エチル、エーテル、塩化メチレン、N
MP(N−メチル−2−ピロリドン)等の1種または2
種以上を組み合わせて用いることができる。
【0115】この後、例えば、自然乾燥による方法や、
空気、窒素ガス等の気体を吹き付ける方法等により基材
41から溶媒を除去する。
【0116】さらに、必要に応じて、基材41(基板
2、第1の電極3および基板41の積層体)を、例えば
60〜100℃程度の温度で、0.5〜2時間程度、ク
リーンオーブン等で乾燥してもよい。これにより、色素
42をより強固に基材41に吸着させることができる。
【0117】<2B>:酸素欠陥形成法(膜状体に施す
場合) [酸化チタン粉末の調製] <B0> ルチル型の二酸化チタン粉末とアナターゼ型
の二酸化チタン粉末とを所定の配合比(ルチル型の二酸
化チタン粉末のみの場合も含む)にて、配合し混合して
おく。なお、後述する酸素欠陥形成法による熱処理で、
二酸化チタンの結晶構造がアナターゼ型からルチル型へ
転移(変化)することを想定している場合には、アナタ
ーゼ型の二酸化チタン粉末のみを用いてもよい。
【0118】[塗布液(基材材料)の調製] <B1>〜<B4> 前記工程<A1>〜<A4>と同
様の工程を行う。
【0119】[受光層4の形成] <B5> 前記工程<A5>と同様の工程を行った後、
膜状体に酸素欠陥形成法による熱処理を施して基材41
を得る。この熱処理条件としては、水素雰囲気中で、好
ましくは温度800〜1200℃程度で、0.2〜3時
間程度、より好ましくは温度900〜1200℃程度
で、0.5〜1時間程度とされる。
【0120】なお、この場合、前記工程<A5>におけ
る熱処理(例えば、焼成等)は、この酸素欠陥形成法に
よる熱処理で兼用することもできる。
【0121】<B6> 必要に応じて、前記工程<A6
>と同様の工程を行う。 <B7> 次に、前記工程<A7>と同様の工程を行
う。
【0122】<2C>:原子置換法 [酸化チタン粉末の調製] <C0> ルチル型の二酸化チタン粉末とアナターゼ型
の二酸化チタン粉末とを所定の配合比(ルチル型の二酸
化チタン粉末のみの場合も含む)にて、配合し混合して
おく。なお、後述する原子置換法による焼成で、二酸化
チタンの結晶構造がアナターゼ型からルチル型へ転移
(変化)することを想定している場合には、アナターゼ
型の二酸化チタン粉末のみを用いてもよい。
【0123】[塗布液(基材材料)の調製] <C1>〜<C3> 前記工程<A1>〜<A3>と同
様の工程を行う。
【0124】<C4> 前記工程<A4>と同様の工程
において、懸濁液中に、無機増感剤を添加して混練す
る。これにより、塗布液(基材材料)を調製する。
【0125】この無機増感剤としては、特に限定されな
いが、例えば、クロム、バナジウム、ニッケル、鉄、マ
ンガン、銅、亜鉛、ニオブ、またはこれらの酸化物等が
挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合
わせて用いることができる。
【0126】また、無機増感剤の含有量としては、特に
限定されないが、例えば、酸化チタン粉末1gに対し
て、0.1〜2.5μmol程度であるのが好ましく、
0.5〜2.0μmol程度であるのがより好ましい。
【0127】なお、酸化チタン粉末がアナターゼ型の二
酸化チタン粉末を含有し、アナターゼ型の二酸化チタン
の結晶構造がルチル型へ転移するのを防止したい場合に
は、焼結助剤を添加するようにする。
【0128】焼結助剤としては、融点が900℃以下の
金属酸化物であるのが好ましい。この金属酸化物として
は、特に限定されないが、例えば、三酸化モリブデン、
三酸化二ビスマス、酸化鉛、酸化パラジウム、三酸化二
アンチモン、二酸化テルル、三酸化二タリウム等が挙げ
られ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせ
て用いることができる。
【0129】この場合、焼結助剤と酸化チタン粉末との
配合比としては、特に限定されないが、例えば、体積比
で1:99〜40:60程度であるのが好ましく、5:
95〜20:80程度であるのがより好ましい。
【0130】これにより、膜状体を、900℃以下の温
度で焼成(焼結)できるので、二酸化チタンの結晶構造
がアナターゼ型からルチル型へ転移するのをより確実に
防止(抑制)することができる。
【0131】[受光層4の形成] <C5> 前記工程<A5>と同様の工程を行った後、
膜状体を、例えば、大気、窒素ガス、または各種不活性
ガス、真空、減圧状態(例えば、10-1〜10 -6Tor
r)のような非酸化性雰囲気中で焼成(焼結)する。こ
のときの焼成条件としては、例えば、次のようにするこ
とができる。
【0132】 酸化チタン粉末がアナターゼ型の二酸
化チタン粉末を含有しない場合、もしくは、二酸化チタ
ンの結晶構造がアナターゼ型からルチル型へ転移するこ
とを想定している場合、好ましくは温度1000〜12
00℃程度で0.5〜10時間程度とされる。
【0133】 二酸化チタンの結晶構造がアナターゼ
型からルチル型へ転移することを想定していない(防止
したい)場合、好ましくは温度900℃以下程度で1〜
26時間程度とされる。
【0134】なお、この場合、前記工程<A5>におけ
る熱処理(例えば、焼成等)は、この原子置換法による
焼成で兼用することもできる。
【0135】また、このような原子置換法は、酸化チタ
ン粉末の調製前に、ルチル型の二酸化チタン粉末および
/またはアナターゼ型の二酸化チタン粉末に施すように
してもよいし、酸化チタン粉末の調製後に、かかる酸化
チタン粉末に施すようにしてもよい。なお、これらの場
合、本工程<C5>における原子置換法による焼成は、
省略することができる。
【0136】<C6> 必要に応じて、前記工程<A6
>と同様の工程を行う。 <C7> 次に、前記工程<A7>と同様の工程を行
う。
【0137】<2D>:金属含有法 [酸化チタン粉末の調製] <D0> ルチル型の二酸化チタン粉末とアナターゼ型
の二酸化チタン粉末とを所定の配合比(アナターゼ型の
二酸化チタン粉末のみ、ルチル型の二酸化チタン粉末の
みの場合も含む)にて、配合し混合しておく。
【0138】なお、これらの二酸化チタン粉末の表面付
近には、金および白金の少なくとも一方が含有(担持)
されている。これは、例えば、二酸化チタン粉末に対し
て、真空中で物理的吸着法を用いること、溶液中で無電
解メッキ法(湿式メッキ法)を用いること等により行う
ことができる。
【0139】[塗布液(基材材料)の調製] <D1>〜<D4> 前記工程<A1>〜<A4>と同
様の工程を行う。
【0140】[受光層4の形成] <D5> 前記工程<A5>と同様の工程を行う。
【0141】<D6> 必要に応じて、前記工程<A6
>と同様の工程を行う。 <D7> 次に、前記工程<A7>と同様の工程を行
う。 以上のような工程を経て、受光層4が得られる。
【0142】<3> 一方、例えば白金等からなる第3
の電極6の上面に、第2の電極5を形成する。
【0143】第2の電極5は、例えばCuI等を溶媒に
溶解または懸濁(分散)した第2の電極5の材料を、第
3の電極6の上面に、例えば、ディッピング、ドクター
ブレード、スピンコート、刷毛塗り、スプレー塗装、ロ
ールコーター等の各種塗布法により、塗布・乾燥した
後、熱処理を施すことにより形成することができる。こ
の熱処理条件としては、好ましくは温度50〜300℃
程度、1分〜1時間程度、より好ましくは温度70〜1
80℃程度、5分〜30分程度とされる。また、塗布・
乾燥の操作を複数回行って積層するようにしてもよい
し、熱処理の操作も繰り返し行うようにしてもよい。
【0144】この溶媒としては、特に限定されないが、
例えば、アセトニトリル、エタノール、メタノール、イ
ソプロピルアルコール等の有機溶剤、あるいは、各種水
等の1種または2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。 <4> 次に、基板2、第1の電極3および受光層4の
積層体と、第2の電極5および第3の電極6の積層体と
を、受光層4と第2の電極5とを接触するようにして接
合する。以上のような工程を経て、太陽電池1が製造さ
れる。
【0145】なお、太陽電池1では、受光層4の上面に
第2の電極5、第3の電極6を順次、積層して製造する
ようにしてもよい。
【0146】<第2実施形態>次に、本発明の太陽電池
の第2実施形態について説明する。
【0147】図6は、本発明の太陽電池の第2実施形態
を示す断面図、図7は、第2実施形態の太陽電池におけ
る受光層の受光面付近の断面を示す拡大図である。
【0148】以下、図6に示す太陽電池10について、
前記第1実施形態の太陽電池1との相違点について説明
し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0149】図6に示す太陽電池10は、第1の基板2
0と、第1の基板20の上面に設置された第1の電極3
0と、第1の電極30の上面に設置された受光層40
と、受光層40を囲むようにして設置され、その内部に
収納空間80を有する壁部(壁部材)90と、壁部90
を介して受光層40と対向して設置された第2の電極5
0と、第2の電極50の上面に設置された第2の基板7
0と、収納空間80内に収納された電解質溶液(液体状
の電解質)81とを有している。
【0150】以下、各構成要素について説明する。第1
の基板20は、第1の電極30の支持部材であり、平板
状の部材で構成されている。
【0151】本実施形態の太陽電池10では、図6に示
すように、第1の基板20および後述する第1の電極3
0側から、光を入射させて(照射して)使用するもので
ある。このため、第1の基板20および第1の電極30
は、それぞれ、好ましくは実質的に透明(無色透明、着
色透明または半透明)とされる。これにより、光を受光
層40の受光面に効率よく到達させることができる。
【0152】この第1の基板20および後述する第2の
基板70としては、それぞれ、例えば、各種ガラス材
料、各種セラミックス材料、各種プラスチック材料、ポ
リカーボネート(PC)のような樹脂材料、または、ア
ルミニウムのような金属材料等の1種または2種以上を
組み合わせて用いることができる。
【0153】第1の基板20および第2の基板70の厚
さ(平均)としては、それぞれ、材料、用途等により適
宜設定され、特に限定されないが、例えば、次のように
することができる。
【0154】第1の基板20および第2の基板70をガ
ラス材料(硬質材料)で構成する場合、その厚さとして
は、それぞれ、0.1〜1.5mm程度であるのが好ま
しく、0.8〜1.2mm程度であるのがより好まし
い。
【0155】また、第1の基板20および第2の基板7
0をポリエチレンテレフタレート(PET)のようなフ
レキシブル素材(可撓性材料)で構成する場合、その厚
さとしては、それぞれ、0.5〜150μm程度である
のが好ましく、10〜75μm程度であるのがより好ま
しい。なお、この第1の基板20は、必要に応じて省略
することもできる。
【0156】第1の基板20の上面には、層状(平板
状)の第1の電極30が設置されている。この第1の電
極30は、後述する受光層40で発生した電子を捕捉
し、外部回路100へ伝達する。すなわち、第1の電極
30は、陰極を構成する。
【0157】この第1の電極30の構成材料としては、
例えば、インジウムティンオキサイド(ITO)、フッ
素ドープした酸化錫(FTO)、酸化インジウム(I
O)、酸化錫(SnO2)のような金属酸化物、アルミ
ニウム、ニッケル、クロム、白金、銀、金、銅、モリブ
デン、チタン、タンタルのような金属またはこれらを含
む合金等の1種または2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。
【0158】第1の電極30の厚さ(平均)としては、
材料、用途等により適宜設定され、特に限定されない
が、例えば、次のようにすることができる。
【0159】第1の電極30を前記の金属酸化物(透明
伝導性金属酸化物)で構成する場合、その厚さとして
は、0.05〜5μm程度であるのが好ましく、0.1
〜1.5μm程度であるのがより好ましい。
【0160】また、第1の電極30を前記の金属または
これらを含む合金で構成する場合、その厚さとしては、
0.01〜1μm程度であるのが好ましく、0.03〜
0.1μm程度であるのがより好ましい。
【0161】第1の電極30の上面には、受光層40が
設置されている。この受光層40は、前記第1実施形態
の受光層4と同様の構成とすることができる。
【0162】また、第1の電極30の上面には、受光層
40を囲むように、壁部90が立設されている。この壁
部90の内部には、受光層40と後述する第2の電極5
0とで収納空間80が画成され、後述する電解質溶液8
1が収納されている。
【0163】この壁部90は、太陽電池10の側面を気
密的に封止する封止部材としての機能を有し、また、第
1の電極30と第2の電極50との間隔(距離)を一定
に保持するスペーサとしても機能する。
【0164】壁部90にスペーサとしての機能を持たせ
た場合には、太陽電池10では、その強度を保持するこ
と、特に、少なくとも受光層40および電解質溶液81
(電解質)の変形を防止することができる。このため、
太陽電池10では、電解質溶液81のイオン伝導状態を
好適なものとすることができ、その結果、発電効率(光
電変換効率)をより向上することができる。
【0165】壁部90の幅(平均)、すなわち、図6中
の横方向の長さは、特に限定されないが、例えば、0.
1〜10mm程度であるのが好ましく、0.5〜5mm
程度であるのがより好ましい。
【0166】壁部90の高さ(平均)、すなわち、図6
中の縦方向の長さ(厚さ)は、特に限定されないが、例
えば、0.001〜1.0mm程度であるのが好まし
く、0.01〜0.1mm程度であるのがより好まし
い。
【0167】このような壁部90は、絶縁材料で構成さ
れている。この絶縁材料としては、例えば、ポリカーボ
ネート、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、エポキシ樹脂、
ポリイミド樹脂のような各種樹脂材料、各種ガラス材
料、各種快削性セラミックス材料等のうちの1種または
2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、壁
部90にスペーサとしての機能を持たせる場合には、よ
り強度に優れるという点において、前記材料の中でも、
ポリカーボネート、各種ガラス材料を用いるのが好まし
い。
【0168】また、壁部90を、例えば、低融点ガラス
のような紫外線に耐性を有する材料で構成した場合に
は、光の照射に伴う壁部90の経時的な変質、劣化を防
止することができ、太陽電池10では、電解質溶液81
の液漏れをより確実に防止して耐久性をより向上させる
ことができる。
【0169】なお、このような観点からは、壁部90を
前記第1の基板20または後述する第2の基板70と一
体的に形成するようにしてもよい。
【0170】壁部90の上面には、受光層40に対向し
て第2の電極50が設置されている。この第2の電極5
0は、外部回路100を介して供給された電子を、後述
する電解質溶液81に付与する。すなわち、第2の電極
50は、陽極を構成する。
【0171】この第2の電極50の構成材料としては、
前記第1の電極30で挙げたものと同様のものを用いる
ことができる。
【0172】第2の電極50の厚さ(平均)としては、
材料、用途等により適宜設定され特に限定されない。
【0173】第2の電極50の上面には、平板状の第2
の基板70が設置されている。この第2の基板70は、
第2の電極50の支持部材である。なお、この第2の基
板70は、必要に応じて省略することもできる。
【0174】収納空間80内には、電解質として、電解
質溶液81が収納されている。この電解質溶液81とし
ては、特に限定されないが、例えば、I/I3系、Br
/Br3系、Cl/Cl3系、F/F3系のようなハロゲ
ン系、キノン/ハイドロキノン系等のレドックス電解質
(酸化還元物質:電解質成分)の1種または2種以上を
組み合わせたものを、例えば各種水、アセトニトリル、
エチレンカーボネート、炭酸プロピレン、ポリエチレン
グリコール等の溶媒(または、これらの混合溶媒)に溶
解したものを用いることができる。これらの中でも、電
解質溶液81としては、特に、ヨウ素溶液(I/I3
溶液)が好ましく用いられる。より具体的には、電解質
溶液81は、例えば、ヨウ素およびヨウ化カリウムをエ
チレングリコールに溶解した溶液、ジメチルヘキシルイ
ミダゾリウム、ヨウ素およびヨウ化リチウムを所定量の
Tertiary-butylpyridineが添加されたアセトニトリルに
溶解した溶液、Iodolyte TG50(Solaroni
cs社製)、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリ
チウムイオダイド等を用いることができる。
【0175】電解質溶液81中の電解質成分の濃度(含
有量)としては、特に限定されないが、例えば、0.1
〜25wt%程度であるのが好ましく、0.5〜15w
t%程度であるのがより好ましい。
【0176】また、電解質溶液81の液量としては、特
に限定されず、例えば、製造する太陽電池10の寸法、
電解質溶液81中の電解質成分の濃度等により適宜設定
することができる。
【0177】このような太陽電池10では、受光層40
に、光が入射すると、この受光層40(基材41および
色素42)において、電子が励起され、電子と正孔とが
発生する。また、受光層40と電解質溶液81との界面
に発生しているバンドの曲がりによって、電子が前記界
面と反対側の方向に押しやられ、電解分離が起こる。
【0178】そして、電子は、第1の電極30および外
部回路100を介して、対極の第2の電極50に集ま
る。この電子は、電解質溶液81としてヨウ素溶液を用
いる場合、電解質溶液81中のヨウ素を還元して、I-
の形にする。
【0179】このI-(還元体)は、電解質溶液81中
を拡散して、受光層40の表面(受光面)に達すると、
受光層40(基材41および色素42)の表面に残存し
ている正孔に電子を奪い取られて(酸化され)、I
3 -(酸化体)の形になる。これにより、電流のループが
完結するようになる。
【0180】なお、I3 -は、電解質溶液81中を拡散移
動して、第2の電極50に戻り、電子をもらって還元さ
れるという行動を繰り返す。
【0181】この太陽電池10では、受光層40の基材
41に導電性向上処理が施されているので、色素42で
発生した電子は、効率よく第1の電極30に受け渡され
る。また、受光層40が多孔質なものであることによ
り、図7に示すように、受光層40への光の照射面積お
よび受光層40と電解質溶液81との接触面積を大きく
することができる。このようなことから、太陽電池10
では、優れた発電効率(光電変換効率)が得られる。こ
のような太陽電池10は、例えば、次のようにして製造
することができる。
【0182】まず、それぞれ、例えば石英ガラス等で構
成された第1の基板20と第2の基板70とを用意す
る。これらの第1の基板20および第2の基板70に
は、厚さが均一で、たわみのないものが好適に用いられ
る。
【0183】<1’> まず、第1の電極30を第1の
基板20の上面に、また、第2の電極50を第2の基板
70の上面に、それぞれ、形成する。
【0184】第1の電極30は、例えばITO等で構成
される第1の電極30の材料を、例えば、蒸着法、スパ
ッタリング法、印刷法等を用いることにより、形成する
ことができる。
【0185】また、第2の電極50は、例えば白金等で
構成される第2の電極50の材料を、例えば、蒸着法、
スパッタリング法、印刷法等を用いることにより、形成
することができる。
【0186】<2’> 次に、受光層40を第1の電極
30の上面に形成する。これは、前記第1実施形態の受
光層4と同様にして形成することができる。
【0187】<3’> 次に、受光層40と第2の電極
50との間に電解質溶液81を封入して、太陽電池10
を完成する。
【0188】まず、受光層40の外縁部(周囲)を、例
えばポリカーボネート等からなる壁部90の材料で囲
む。次いで、この内部に、例えばヨウ素溶液等の電解質
溶液81を供給する。
【0189】次に、受光層40と第2の電極50とが対
向するように、第1の基板20と第2の基板70とを配
置、積層して、電解質溶液81を封入する。この後、壁
部90の材料を固化(硬化)させる。以上のような工程
を経て、太陽電池10が製造される。
【0190】なお、本実施形態では、壁部90は、受光
層40および電解質溶液81(電解質)の全周を覆うよ
うな構成であったが、これに代わり、例えば、壁部90
を、受光層40および電解質溶液81の周囲に所定間隔
おいて配設し、これら間隙を封止部材で封止するような
構成とすることもできる。
【0191】また、本実施形態では、第1の基板20側
から光を入射させて使用する場合について示したが、こ
れに限定されず、第2の基板70(電解質溶液81)側
から光を入射させて使用することができることは、言う
までもない。
【0192】また、電解質として、電解質溶液(液体状
の電解質)81に代わり、固体状の電解質あるいはゲル
状の電解質を用いることもできる。
【0193】また、第1の電極(陰極)30と受光層4
0との間には、電解質溶液81が第1の電極30に接触
するのを防止または抑制する機能を有するバリヤ層を設
けてもよい。
【0194】以上、本発明の受光層および太陽電池を図
示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これ
らに限定されるものではない。太陽電池を構成する各部
は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換す
ることができる。
【0195】また、本発明の太陽電池は、前記第1およ
び第2実施形態のうちの、任意の2以上の構成を組み合
わせたものであってもよい。
【0196】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0197】(実施例1)次のようにして、図1に示す
太陽電池を製造した。
【0198】まず、寸法:縦100mm×横130mm
×厚さ1.0mmの石英ガラス基板を用意した。次に、
この石英ガラス基板を85℃の洗浄液(硫酸と過酸化水
素水との混合液)に浸漬して洗浄を行い、その表面を清
浄化した。
【0199】−1− この石英ガラス基板の上面に、蒸
着法により、寸法:縦100mm×横130mm×厚さ
1μmのITO電極(第1の電極)を形成した。
【0200】−2− 次に、形成したITO電極の上面
に、寸法:縦100mm×横100mm×厚さ10μm
の受光層を形成した。これは、次のようにして行った。
【0201】[酸化チタン粉末の調製]ルチル型の二酸
化チタン粉末と、アナターゼ型の二酸化チタン粉末との
混合物からなる酸化チタン粉末を用意した。なお、酸化
チタン粉末の平均粒径は、40nmであり、ルチル型の
二酸化チタン粉末とアナターゼ型の二酸化チタン粉末と
の配合比は、重量比で60:40とした。
【0202】かかる酸化チタン粉末に、水素雰囲気中
で、1000℃で0.5時間、熱処理を行うことにより
酸素欠陥形成法を施した。
【0203】[塗布液(基材材料)の調製]まず、調製
した酸化チタン粉末50gを、蒸留水100mLに懸濁
した。
【0204】次に、かかる懸濁液に硝酸(安定化剤)5
0mLを添加し、メノウ製の乳鉢内で十分に混練した。
【0205】次いで、かかる懸濁液に蒸留水100mL
を加えてさらに混練した。この蒸留水の添加により、硝
酸と水との配合比が、最終的に20:80(体積比)と
なるようにした。なお、このとき、懸濁液の粘度は、5
cpsであった。
【0206】次いで、かかる懸濁液に、非イオン性の界
面活性剤(ICN Biomedical社製、「Triton-X 100」)を
最終濃度が3wt%になるように添加して混練した。こ
れにより、塗布液(基材材料)を調製した。
【0207】[受光層の形成]ITO電極の上面に、基
材材料をディッピング(塗布法)により塗布した後、温
度300℃で2時間、焼成(熱処理)を行うことにより
基材を得た。
【0208】次いで、石英ガラス基板、ITO電極およ
び基材の積層体を、カーボンブラック(無機顔料)を懸
濁したエタノールに浸漬させた後、自然乾燥により、エ
タノールを揮発し、さらに、80℃、0.5時間、クリ
ーンオーブンで乾燥した後、一晩放置した。これによ
り、カーボンブラックが基材の外面および孔の内面に吸
着した受光層を得た。
【0209】なお、得られた受光層は、空孔率が32
%、受光面の表面粗さRaが0.44μmであった。
【0210】−3− 一方、寸法:縦100mm×横1
00mm×厚さ0.1mmの白金電極(第3の電極)の
上面に、CuIのアセトニトリル溶液を滴下して、80
℃で0.5時間、熱処理を繰り返し施すことにより、寸
法:縦100mm×横100mm×厚さ0.1mmのC
uI電極(第2の電極)を形成した。
【0211】−4− 次いで、石英ガラス基板、ITO
電極および受光層の積層体と、CuI電極および白金電
極の積層体とを、受光層とCuI電極とを接触するよう
にして接合した。
【0212】(実施例2)酸化チタン粉末に代わり、膜
状体に酸素欠陥形成法を施したこと以外は、前記実施例
1と同様にして受光層を得て、図1に示す太陽電池を製
造した。
【0213】なお、膜状体に酸素欠陥形成法を施すた
め、酸化チタン粉末への酸素欠陥形成法による熱処理は
省略した。
【0214】[受光層の形成]前記実施例1と同様にし
て膜状体を形成し、次いで、かかる膜状体に、水素雰囲
気中で、1000℃で0.5時間、熱処理(酸素欠陥形
成法)を行うことにより基材を得た。
【0215】次いで、カーボンブラックを基材の外面お
よび孔の内面に吸着させ受光層を得た。
【0216】なお、得られた受光層は、空孔率が30
%、受光面の表面粗さRaが0.40μmであった。
【0217】(実施例3)酸素欠陥形成法に代わり、原
子置換法を用いたこと以外は、前記実施例1と同様にし
て受光層を得て、図1に示す太陽電池を製造した。
【0218】なお、原子置換法を用いるため、酸化チタ
ン粉末への酸素欠陥形成法による熱処理は省略した。
【0219】[塗布液(基材材料)の調製]前記実施例
1と同様にして塗布液(基材材料)を調製した。この塗
布液に三酸化二クロム(無機増感剤)と三酸化モリブデ
ン(焼結助剤)とを混合した。なお、三酸化二クロムお
よび三酸化モリブデンの含有量または配合比は、以下の
通りである。
【0220】<三酸化二クロム> 酸化チタン粉末1
gに対して、0.9μmol <三酸化モリブデン> 酸化チタン粉末:三酸化モリブ
デン=90:10(体積比)
【0221】[受光層の形成]前記実施例1と同様にし
て膜状体を形成し、次いで、かかる膜状体を、大気中
で、800℃で3時間焼成することにより基材を得た。
【0222】次いで、カーボンブラックを基材の外面お
よび孔の内面に吸着させ受光層を得た。
【0223】なお、得られた受光層は、空孔率が32
%、受光面の表面粗さRaが0.42μmであった。
【0224】(実施例4)酸素欠陥形成法に代わり、金
属含有法を用いたこと以外は、前記実施例1と同様にし
て受光層を得て、図1に示す太陽電池を製造した。
【0225】[酸化チタン粉末の調製]金を表面付近に
含有するルチル型の二酸化チタン粉末と、金を表面付近
に含有するアナターゼ型の二酸化チタン粉末との混合物
からなる酸化チタン粉末を用意した。なお、酸化チタン
粉末の平均粒径は、40nmであり、ルチル型の二酸化
チタン粉末とアナターゼ型の二酸化チタン粉末との配合
比は、重量比で60:40とした。
【0226】[受光層の形成]前記実施例1と同様にし
て基材を得た。なお、基材中の金の含有量は、0.5w
t%であった。
【0227】次いで、カーボンブラックを基材の外面お
よび孔の内面に吸着させ受光層を得た。
【0228】なお、得られた受光層は、空孔率が34
%、受光面の表面粗さRaが0.45μmであった。
【0229】(実施例5)次のようにして、図6に示す
太陽電池を製造した。
【0230】まず、寸法:縦110mm×横130mm
×厚さ1.0mmの2枚の石英ガラス基板(第1の基板
および第2の基板)を用意した。次に、これらの石英ガ
ラス基板を85℃の洗浄液(硫酸と過酸化水素水との混
合液)に浸漬して洗浄を行い、その表面を清浄化した。
【0231】−1’− これらの石英ガラス基板の上面
に、それぞれ、蒸着法により、寸法:縦110mm×横
130mm×厚さ1μmのITO電極(第1の電極)、
白金電極(第2の電極)を形成した。
【0232】−2’− 次に、形成したITO電極の上
面に、寸法:縦100mm×横100mm×厚さ10μ
mの受光層を形成した。これは、前記実施例1と同様に
して行った。
【0233】なお、得られた受光層は、空孔率が33
%、受光面の表面粗さRaが0.45μmであった。
【0234】−3’− この受光層の周囲を、ポリカー
ボネート(壁部の材料)で囲み、この内部に、ヨウ素溶
液(電解質溶液)0.5mLを供給した。
【0235】なお、このヨウ素溶液は、ヨウ素およびヨ
ウ化リチウム(電解質成分)を、エチレングリコール
に、それぞれ、0.6wt%、3.5wt%となるよう
に溶解して用いた。
【0236】次いで、受光層と白金電極とが対向するよ
うに、石英ガラス基板同士を配置、積層した後、ポリカ
ーボネートを固化させた。
【0237】(実施例6)図6に示す太陽電池を前記実
施例5と同様にして製造した。なお、受光層は、前記実
施例2と同様にして形成した。
【0238】なお、得られた受光層は、空孔率が32
%、受光面の表面粗さRaが0.43μmであった。
【0239】(実施例7)図6に示す太陽電池を前記実
施例5と同様にして製造した。なお、受光層は、前記実
施例3と同様にして形成した。
【0240】なお、得られた受光層は、空孔率が33
%、受光面の表面粗さRaが0.44μmであった。
【0241】(実施例8)図6に示す太陽電池を前記実
施例5と同様にして製造した。なお、受光層は、前記実
施例4と同様にして形成した。なお、基材中の金の含有
量は、0.5wt%であった。
【0242】また、得られた受光層は、空孔率が31
%、受光面の表面粗さRaが0.42μmであった。
【0243】(比較例1)酸素欠陥形成法(導電性向上
処理)を省略したこと以外は、前記実施例1と同様にし
て受光層を得て、図1に示す太陽電池を製造した。
【0244】なお、得られた受光層は、空孔率が32
%、受光面の表面粗さRaが0.44μmであった。
【0245】(比較例2)酸素欠陥形成法(導電性向上
処理)を省略したこと以外は、前記実施例5と同様にし
て受光層を得て、図6に示す太陽電池を製造した。
【0246】なお、得られた受光層は、空孔率が33
%、受光面の表面粗さRaが0.45μmであった。
【0247】(比較例3)基材への色素の吸着(担持)
を省略したこと以外は、前記実施例1と同様にして受光
層を得て、図1に示す太陽電池を製造した。
【0248】なお、得られた受光層は、空孔率が31
%、受光面の表面粗さRaが0.42μmであった。
【0249】(比較例4)基材への色素の吸着(担持)
を省略したこと以外は、前記実施例5と同様にして受光
層を得て、図6に示す太陽電池を製造した。
【0250】なお、得られた受光層は、空孔率が32
%、受光面の表面粗さRaが0.44μmであった。
【0251】(比較例5)酸素欠陥形成法(導電性向上
処理)を省略したこと、および、基材への色素の吸着
(担持)を省略したこと以外は、前記実施例1と同様に
して受光層を得て、図1に示す太陽電池を製造した。
【0252】なお、得られた受光層は、空孔率が34
%、受光面の表面粗さRaが0.45μmであった。
【0253】(比較例6)酸素欠陥形成法(導電性向上
処理)を省略したこと、および、基材への色素の吸着
(担持)を省略したこと以外は、前記実施例5と同様に
して受光層を得て、図6に示す太陽電池を製造した。
【0254】なお、得られた受光層は、空孔率が34
%、受光面の表面粗さRaが0.45μmであった。
【0255】(評価)実施例1〜8および比較例1〜6
において製造した太陽電池に、それぞれ、人工太陽灯の
光を照射し、このときの光電変換効率を測定した。な
お、受光層への光の入射角度は、90°と52°に設定
し、光の入射角度が90°のときの光電変換効率をR90
とし、52°のときの光電変換効率をR52とした。この
評価の結果を表1に示す。
【0256】
【表1】
【0257】表1に示す結果から、導電性向上処理およ
び/または基材への色素の吸着(担持)を省略した受光
層を有する比較例1〜6の太陽電池に比べ、本発明の太
陽電池(実施例1〜8)は、いずれも、導電性向上処理
および基材への色素の吸着(担持)がなされているた
め、これらの相乗効果により、光電変換効率が優れるも
のであった。
【0258】また、本発明の太陽電池(実施例1〜8)
は、いずれも、R52/R90が0.85以上であり、この
ことは、本発明の太陽電池が、光に対する指向性がより
低いことを示すものであった。
【0259】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、受
光層の基材に導電性向上処理が施されているので、色素
で発生した電子を効率的に電極に受け渡すことができ、
その結果、優れた光電変換効率が得られる。
【0260】また、本発明の受光層は、太陽電池のみな
らず、光センサー、光スイッチ等の各種受光素子等あら
ゆるものに利用でき、実用に耐え得る性能を発揮する。
また、本発明の太陽電池は、製造が容易であり、安価に
製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池(光電池)の第1実施形態を
示す斜視図である。
【図2】本発明の太陽電池の第1実施形態を示す断面図
である。
【図3】本発明の受光層と第2の電極の界面付近の断面
を示す拡大図である。
【図4】第1実施形態の太陽電池における受光層の受光
面付近の断面を示す拡大図である。
【図5】図1に示す太陽電池回路の等価回路を表す図で
ある。
【図6】本発明の太陽電池の第2実施形態を示す断面図
である。
【図7】第2実施形態の太陽電池における受光層の受光
面付近の断面を示す拡大図である。
【符号の説明】
1 太陽電池 2 基板 3 第1の電極 4 受光層 41 基材 411 孔 42 色素 5 第2の電極 6 第3の電極 10 太陽電池 20 第1の基板 30 第1の電極 40 受光層 50 第2の電極 70 第2の基板 80 収納空間 81 電解質溶液 90 壁部 100 外部回路 200 ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F051 AA14 FA01 FA04 FA06 GA03 5H032 AA07 AS16 BB00 EE01 EE02 EE16 EE18 HH00 HH01 HH04 HH08

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の照射により発電する太陽電池に用い
    られ、主として酸化チタンで構成される多孔質な基材に
    色素を担持してなる受光層であって、 前記基材に導電性を向上させる導電性向上処理が施され
    ていることを特徴とする受光層。
  2. 【請求項2】 前記色素は、前記基材の外面および細孔
    の内面に吸着した状態で存在している請求項1に記載の
    受光層。
  3. 【請求項3】 前記導電性向上処理は、酸素欠陥を形成
    する酸素欠陥形成法によるものである請求項1または2
    に記載の受光層。
  4. 【請求項4】 前記導電性向上処理は、チタン原子の一
    部をチタン原子と異なる金属原子で置換する原子置換法
    によるものである請求項1または2に記載の受光層。
  5. 【請求項5】 前記導電性向上処理は、前記基材中に金
    および白金の少なくとも一方を含有させる金属含有法に
    よるものである請求項1または2に記載の受光層。
  6. 【請求項6】 金および白金の少なくとも一方を表面付
    近に含有した酸化チタン粉末を用いて製造されたもので
    ある請求項5に記載の受光層。
  7. 【請求項7】 前記酸化チタンは、主として二酸化チタ
    ンで構成される請求項1ないし6のいずれかに記載の受
    光層。
  8. 【請求項8】 前記基材は、平均粒径が1nm〜1μm
    の酸化チタン粉末を用いて製造されたものである請求項
    1ないし7のいずれかに記載の受光層。
  9. 【請求項9】 空孔率が5〜90%である請求項1ない
    し8のいずれかに記載の受光層。
  10. 【請求項10】 表面粗さRaが5nm〜10μmであ
    る請求項1ないし9のいずれかに記載の受光層。
  11. 【請求項11】 膜状をなしている請求項1ないし10
    のいずれかに記載の受光層。
  12. 【請求項12】 平均厚さが0.1〜300μmである
    請求項11に記載の受光層。
  13. 【請求項13】 一対の電極間に、請求項1ないし12
    のいずれかに記載の受光層を有することを特徴とする太
    陽電池。
  14. 【請求項14】 前記受光層と前記電極のうちの一方の
    電極との界面には、整流障壁が形成されている請求項1
    3に記載の太陽電池。
  15. 【請求項15】 前記受光層と前記電極のうちの一方の
    電極との間には、電解質が設けられている請求項13に
    記載の太陽電池。
  16. 【請求項16】 前記受光層および前記電解質の周囲に
    は、壁部材が配設されている請求項15に記載の太陽電
    池。
  17. 【請求項17】 前記受光層への光の入射角が90°で
    の光電変換効率をR 90とし、光の入射角が52°での光
    電変換効率をR52としたとき、R52/R90が0.8以上
    である請求項13ないし16のいずれかに記載の太陽電
    池。
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