JP2002313104A - ランプレンズ取付用シリコーン接着剤 - Google Patents

ランプレンズ取付用シリコーン接着剤

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リフレクタランプのリフレクタにレンズを接
着するためのエポキシ接着剤又は縮合硬化型シリコーン
接着剤に代わる接着剤の提供。 【解決手段】 付加硬化型シリコーン接着剤(20)を
用いてレンズ(10)をリフレクタ(12)に固定した
リフレクタランプ(8)を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はランプ、特にレンズ
付きリフレクタランプに関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲンランプや放電ランプ等多くのリ
フレクタランプ構造ではレンズがリフレクタに接着され
ている。レンズを所定位置に固定するのに通例エポキシ
接着剤が使われている。しかし、エポキシ接着剤には多
くの制約がある。エポキシ接着剤は高温での寿命が限ら
れている。エポキシ接着剤は比較的高価で、変色し、オ
ゾン分解及び放射線分解を受ける。レンズの取付けにエ
ポキシ接着剤を用いるリフレクタランプでは、エポキシ
の強度及び接着力が時間経過とともに徐々に低下するた
めランプからレンズが脱落した例が相当数報告されてい
る。さらに、エポキシ接着剤は硬化時に脆くなり、脆化
は時間経過とともにまた使用時に高温にさらされること
で悪化する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エポキシ接着剤の代替
物として縮合硬化型シリコーン接着剤が使用されている
が、こうした接着剤は概して低いグリーン強度と低い硬
化強度を有する。さらに、縮合硬化型シリコーン接着剤
は長い硬化時間を必要とし、硬化時に腐食性の副生物を
生じることもある。縮合硬化型シリコーン接着剤は気体
状副生物も生成するのが普通であり、そのため気泡が接
着層に閉じこめられ、接着強度を損なうおそれがある。
エポキシ接着剤や縮合硬化型シリコーン接着剤のような
制約のない接着剤をリフレクタランプに使用できれば有
益である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のランプはリフレ
クタ及びレンズを備えてなる。レンズは付加硬化型シリ
コーン接着剤でリフレクタに固定される。
【0005】
【発明の実施の形態】以下の説明で、例えば5〜25の
ように好ましい範囲を示すときは、好ましくは5以上で
あり、かつそれとは別個独立に、好ましくは25以下で
あることを意味する。
【0006】本発明は、広義にはランプに関し、具体的
にはリフレクタランプに関する。ここで例示する実施形
態は、標準的な照明器具に適合したリフレクタランプで
あるが、その他の種類のランプも本発明の技術的範囲に
属する。
【0007】図1を参照すると、ランプ8は通例ガラス
製のレンズ10を有しており、これが接着剤20でリフ
レクタ12に固定されている。リフレクタは典型的には
アルミニウム被覆ガラスであるが、銀でもよい。ランプ
はねじ込み口金14と発光手段16を有する。このケー
スでは、発光手段はランプカプセル18であり、これは
標準タングステン・ハロゲンランプカプセルでも、アー
クランプカプセルでもよい。
【0008】図2を参照すると、ランプカプセル18が
リフレクタ12の中心にみえ、またフランジ部22がみ
える。フランジ部22はリフレクタの外周に沿って延在
し、実質的に平坦であるが、レンズの着座を補助するた
めフランジ部にノッチ又は溝を形成してもよい。家庭用
の市販ランプでは、フランジの外径は一般に5.1cm
(2インチ)〜12.1cm(4.75インチ)であ
る。自動車、航空機、劇場、スタジオその他の用途向け
のランプでは格段に大きいこともある。かかる市販ラン
プは当技術分野で公知である。
【0009】図3を参照すると、レンズのリップ部20
がレンズ周囲に沿って延在しているのがみえる。リップ
部20の寸法はリフレクタのフランジ22と合致するよ
うにされる。レンズにも、レンズの着座を補助するた
め、フランジ部上のノッチ又は溝と相補的な形状のノッ
チ又は溝を形成してもよい。
【0010】リフレクタランプの製造時には、ランプは
典型的にはレンズなしで予備組立され、次いでコンベヤ
で次の作業位置に運ばれ、そこで所定量の接着剤をリフ
レクタのフランジに塗布する。別法では、所定量の接着
剤をレンズのリップに塗布してもよいし、接着剤をリフ
レクタ及びレンズの双方に塗布してもよい。次にレンズ
とリフレクタを押しつけ合う。接着剤は、組立時にレン
ズをリフレクタに有効に固定するのに十分なグリーン強
度を有するべきであるが、接着剤が硬化する前にレンズ
が確実に所定位置に保持されるように、ランプに荷重を
加えるか又はランプをクランプするのが望ましいことも
ある。接着促進剤つまりプライマーをレンズ又はリフレ
クタ面いずれかに塗布してもよいが、かかる塗膜を予め
施さずに接着剤をレンズ又はリフレクタに直接塗布する
ことができる。
【0011】好ましくは、付加硬化型シリコーン接着剤
又はシリコーンゴム接着剤をリフレクタ又はレンズいず
れかに塗布し、レンズとリフレクタを突合わせてランプ
を組み立てる。付加硬化型シリコーン接着剤は一般に二
液型付加硬化型接着剤(塗布直前に二成分を混合す
る。)又は一液型付加硬化型接着剤(すべての成分が予
め混合されていて、通例、塗布前の接着剤の硬化を防止
するための阻害剤も配合されている。)として入手でき
る。阻害剤は典型的には熱不活性型である。付加硬化型
シリコーン接着剤(以下、接着剤ともいう。)は好まし
くは室温硬化型接着剤、つまり室温(好ましくは68〜
72°F程度)で硬化し得る接着剤、例えばRTV接着
剤である。接着剤は、150〜200℃のような高温で
短時間のうちに硬化し得るのが好ましい。組立ランプを
コンベヤにのせてオーブンに通すのが望ましいので、上
記の温度範囲で約1.5〜2.5分又は2分程度の硬化
時間を達成できるのが好ましい。接着剤は上記温度範囲
のオーブン内で、次善には約1〜5分、さらに次善には
約1〜10分、さらに次善には約20分未満、さらに次
善には約60分未満で硬化する。
【0012】付加硬化型シリコーン接着剤は好ましくは
硬化時に副生物を僅か又は実質的に全く生じることな
く、好ましくは約0.2重量%未満、さらに好ましくは
約0.1重量%未満しか揮発分を含まない。接着剤は、
好ましくは白金触媒型付加硬化型シリコーン接着剤であ
り、これはビニル基とヒドリド結合の逆マルコフニコフ
付加によって加硫する。接着剤は、塗布直前に全成分を
混合する二液型組成物でもよいし、接着剤の全成分を加
硫阻害剤(通例、熱不活性型阻害剤)と共に含む一液型
組成物でもよい。
【0013】接着剤は、好ましくは可撓性で、接着剤と
リフレクタ及びレンズとの熱膨張率の差による凝集破壊
が起こりにくくする。接着剤は好ましくは約100〜1
000%、さらに好ましくは約300〜400%の破断
点伸びを有する。
【0014】接着剤は、好ましくは硬化後に実質的に無
色透明であり、好ましくはランプの実用寿命を通してず
っと実質的に無色透明な外観を保つ。
【0015】使用に適した接着剤は、General
Electric Silicones社(米国ニュー
ヨーク州ウォーターフォード)からRTV658という
商品名の低揮発分シリコーン接着シーラントとして入手
し得る。その他の付加硬化型シリコーン接着剤は当技術
分野で公知である。
【0016】本発明の実施形態は以下の通りである。 1.リフレクタ(12)及び該リフレクタに固定された
レンズ(10)を備えてなるランプ(8)であって、レ
ンズ(10)が付加硬化型シリコーン接着剤(20)で
リフレクタ(12)に固定されているランプ(8)。 2.前記接着剤(20)が室温硬化型接着剤である、実
施形態1記載のランプ(8)。 3.前記接着剤(20)が硬化時に実質的に全く副生物
を生じない、実施形態1記載のランプ(8)。 4.接着剤(20)が一液型付加硬化型シリコーン接着
剤である、実施形態1記載のランプ(8)。 5.接着剤(20)が二液型付加硬化型シリコーン接着
剤である、実施形態1記載のランプ(8)。 6.接着剤(20)が約150℃以上の温度のオーブン
内でランプ(8)を加熱することで約20分未満で実質
的に硬化し得る、実施形態1記載のランプ(8)。 7.接着剤(20)が約150℃以上の温度のオーブン
内でランプ(8)を加熱することで約10分未満で実質
的に硬化し得る、実施形態1記載のランプ(8)。 8.接着剤(20)が約150℃以上の温度のオーブン
内でランプ(8)を加熱することで約5分未満で実質的
に硬化し得る、実施形態1記載のランプ(8)。 9.接着剤(20)が硬化時に約100〜1000%の
破断点伸びを有する、実施形態1記載のランプ(8)。 10.接着剤(20)が硬化時に約300〜400%の
破断点伸びを有する、実施形態1記載のランプ(8)。 11.接着剤(20)がレンズ(10)と直接接してい
る、実施形態1記載のランプ(8)。 12.接着剤(20)がリフレクタ(12)と直接接し
ている、実施形態1記載のランプ(8)。 13.接着剤(20)が組立時にレンズ(10)をリフ
レクタ(12)に有効に固定するのに十分なグリーン強
度を有する、実施形態1記載のランプ(8)。 14.接着剤(20)の硬化前に約0.2重量%未満の
揮発分しか有さない、実施形態1記載のランプ(8)。 15.接着剤(20)の硬化前に約0.1重量%未満の
揮発分しか有さない、実施形態1記載のランプ(8)。 16.硬化接着剤(20)が実質的に無色透明である、
実施形態1記載のランプ(8)。 17.前記接着剤がランプの実用寿命を通して実質的に
無色透明に留まる、実施形態1記載のランプ。
【0017】以上、本発明を好ましい実施形態を参照し
て説明してきたたが、本発明の技術的範囲から逸脱せず
に様々な変更を行うことができ、構成要件を均等物で置
換できることは当業者には明らかであろう。さらに、本
発明の技術的範囲から逸脱せずに、特定の状況又は材料
を本発明の教示内容に適合させるべく様々な改変を加え
ることもできる。したがって、本発明は、本発明を実施
するための最適の形態態様として開示した特定の実施形
態に限定されるものではなく、各請求項の技術的範囲に
属するすべての実施形態を包含する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ランプの内部部品を示すために部分破断図と
して示すリフレクタランプの立面図。
【図2】 図1のリフレクタランプの2−2矢視図。
【図3】 図1のレンズの3−3矢視図。
【符号の説明】
8 ランプ 10 レンズ 12 リフレクタ 20 接着剤 22 フランジ

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リフレクタ及び該リフレクタに固定され
    たレンズを備えてなるランプであって、レンズが付加硬
    化型シリコーン接着剤でリフレクタに固定されているラ
    ンプ。
  2. 【請求項2】 前記接着剤が室温硬化型接着剤である、
    請求項1記載のランプ。
  3. 【請求項3】 前記接着剤が硬化時に実質的に全く副生
    物を生じない、請求項1記載のランプ。
  4. 【請求項4】 前記接着剤が一液型付加硬化型シリコー
    ン接着剤である、請求項1記載のランプ。
  5. 【請求項5】 前記接着剤が二液型付加硬化型シリコー
    ン接着剤である、請求項1記載のランプ。
  6. 【請求項6】 前記接着剤が、約150℃以上の温度の
    オーブン内でランプを加熱することで約20分未満で実
    質的に硬化し得る、請求項1記載のランプ。
  7. 【請求項7】 前記接着剤が、約150℃以上の温度の
    オーブン内でランプを加熱することで約10分未満で実
    質的に硬化し得る、請求項1記載のランプ。
  8. 【請求項8】 前記接着剤が、約150℃以上の温度の
    オーブン内でランプを加熱することで約5分未満で実質
    的に硬化し得る、請求項1記載のランプ。
  9. 【請求項9】 前記接着剤が硬化時に約100〜100
    0%の破断点伸びを有する、請求項1記載のランプ。
  10. 【請求項10】 前記接着剤が硬化時に約300〜40
    0%の破断点伸びを有する、請求項1記載のランプ。
  11. 【請求項11】 前記接着剤がレンズと直接接してい
    る、請求項1記載のランプ。
  12. 【請求項12】 前記接着剤がリフレクタと直接接して
    いる、請求項1記載のランプ。
  13. 【請求項13】 前記接着剤が組立時にレンズをリフレ
    クタに有効に固定するのに十分なグリーン強度を有す
    る、請求項1記載のランプ。
  14. 【請求項14】 前記接着剤の硬化前に約0.2重量%
    未満の揮発分しか有さない、請求項1記載のランプ。
  15. 【請求項15】 前記接着剤の硬化前に約0.1重量%
    未満の揮発分しか有さない、請求項1記載のランプ。
  16. 【請求項16】 前記硬化接着剤が実質的に無色透明で
    ある、請求項1記載のランプ。
  17. 【請求項17】 前記接着剤がランプの実用寿命を通し
    て実質的に無色透明に留まる、請求項1記載のランプ。
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