JP2002312838A - 自動販売機の販売制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】商品選択に際して、利用者が各種商品の中から
購入を所望する種類の商品を絞り込んで簡単，かつ的確
に選択できるようにして利便性を高める。 【解決手段】コイン投入と選択ボタン操作に基づいて選
択した商品を商品収納ラックから払出して販売する自動
販売機において、販売商品と個々に対応する選択ボタン
６とは別に、利用者が所望する商品の種類を指定する種
類指定ボタン１２、および商品収納ラックのコラム別に
販売商品の価格，種類情報を入力する手段として設定用
キーボード１４を備え、商品販売時に利用者が前記の種
類指定ボタンで所望種類の商品を指定すると、その信号
を基に制御装置が投入金額と指定種類との双方の条件に
合致した商品を絞り込んでその商品のみを販売可能な状
態にし、その選択ボタン６に内蔵した販売可能ランプ６
ａを点灯させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ホット／コールド
飲料，煙草，あるいは栄養ドリンクなどの自動販売機を
対象とした自動販売機の販売制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、自動販売機は、販売商品
を庫内の商品収納ラックに収納し、コイン投入と選択ボ
タンの操作で利用者が選択（購入を確定）した商品を商
品収納ラックから払出して販売するものであり、その販
売制御装置はコイン機構，ビルバリデータに投入された
金銭の金額を表示するとともに、その投入金額の情報を
基に販売可能な商品の選択ボタンに内蔵した販売可能ラ
ンプを点灯する。そして、利用者が販売可能ランプの点
灯している商品から所望の商品を選んで選択ボタンを押
すと、その信号を基に選択した商品が収納されている商
品収納ラックのコラムのベンド機構を駆動して商品を商
品取出口に払出すとともに、購入代金を清算して釣銭を
返却する。

【０００３】一方、頭記した自動販売機は、一般に銘
柄，価格の異なる多種類の商品を併売するようにしてお
り、商品によっては販売商品の数が数十種類にも及ぶこ
とが多く、これら商品を利用者が選択するために自動販
売機には各販売商品と個々に対応する選択ボタンを備え
ている。また、この場合に缶，びん，ペットボトルなど
の飲料商品は同じ銘柄，価格の商品をコールド商品，ホ
ット商品に分けて販売することが多く、また煙草は銘柄
ごとに低ニコチン，低タールのライト，スーパーライ
ト、およびメンソールなどの種類がある。さらに、栄養
ドリンクについても、商品によってその効能が栄養補
給，疲労回復，二日酔いなどに別れているなど、販売商
品の種類は多種多様である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前記のように、従来の
自動販売機では、販売商品と個々に対応して並ぶ多数の
選択ボタンの中から、利用者は所望の商品を探してその
選択ボタンを操作する要があり、このために次記のよう
な商品の購入ミスを犯したり、所望する商品を選ぶのに
手間取ることが多い。すなわち、 (1) 飲料自動販売機では同じ銘柄，価格でもホット商品
とコールド商品があることから、ホット商品を購入する
つもりでコールド商品の選択ボタンを誤って押し間違え
ることがある。

【０００５】(2) 煙草自動販売機についても同様で、同
じ銘柄の煙草でもライト，スーパーライト，メンソール
などの種類があり、かつ同じ銘柄の煙草はパッケージデ
ザインも似ていることから、選択ボタンを押し間違えた
り、また数多い種類の中らか所望の商品を探すのに手間
がかかる。 (3) 栄養ドリンクの自動販売機では、商品の銘柄名だけ
ではその効能が判らない場合に利用者は欲しい商品の選
択に迷うことがある。

【０００６】本発明は上記の点に鑑みなされたものであ
り、その目的は前記課題を解決し、商品の購入，選択に
際して、利用者が多数種の販売商品の中から購入を所望
する種類の商品を絞り込んで素早く，的確に選択できる
ようにした利便性の高い自動販売機の販売制御装置を提
供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、コイン投入と選択ボタン操作に基
づいて選択した商品を商品収納ラックから払出して販売
する自動販売機において、その販売制御装置に、商品収
納ラックのコラム別に該コラムで販売する商品の価格お
よび種類情報を入力する設定手段、利用者の所望する商
品の種類を指定する種類指定ボタン、該種類指定ボタン
を押した際にその操作信号を基に投入金額と指定種類と
の論理積に対応する商品に絞り込んで販売可能にする制
御手段を追加装備するものとする（請求項１）。

【０００８】また、前記において絞り込んだ商品の表示
手段として、その商品に対応する選択ボタンに内蔵した
販売可能ランプを点灯して表示するようにし（請求項
２）、さらに種類指定ボタンを操作しない状態では、投
入金額に対応する商品を種類に関係なく全て販売可能に
するようにする（請求項３）。上記のように、商品購入
の際に利用者が種類指定ボタンを使用することで、数多
い販売商品の中から自分が所望する商品を絞り込むんで
表示させることができ、これにより選択ボタンの押し間
違えによる購入ミスが防げるし、また所望の商品を素早
く探すことができる。

【０００９】例えば、飲料自動販売機で、「ホット商
品」，「コールド商品」を種類指定ボタンで指定すれ
ば、投入金額に対応した商品の中から指定種類（ホット
またはコールド）に対応した商品のみが販売可能となっ
てその選択ボタンに内蔵した販売可能ランプが点灯する
ので、利用者は選択ボタンの押し間違えで異なる種類
（コールド，ホット）の商品を購入するといったトラブ
ルが回避できる。

【００１０】また、煙草自動販売機で、例えば「メンソ
ール」，「スーパーライト」を種類指定ボタンで指定す
れば、投入金額に対応した商品の中からメンソール、低
ニコチン，タール量の煙草のみに絞りこんでその選択ボ
タンの販売可能ランプが点灯するので、利用者は素早く
所望の煙草を探し出して押し間違えなく選択ボタンを操
作できる。

【００１１】さらに、栄養ドリンク自動販売機で、利用
者が例えば「疲労回復」あるいは「二日酔い防止」の種
類指定ボタンをおせば、その種類指定の条件に合致した
ドリンクに絞りこんで販売可能な商品を表示させること
ができ、これにより利用者は商品の銘柄，効能を知らな
くても、所望する効能に合致した商品を選んで購入する
ことができる。

【００１２】なお、販売商品に関する種類などの情報
は、商品を自動販売機にローディングする際に、あらか
じめキーボート（情報入力手段）より入力し、そのデー
タを制御装置のメモリに格納しておくものとする。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、飲
料自動販売機を例にした図示実施例に基づいて説明す
る。まず、図３に本発明の実施例による自動販売機の正
面図を示す。図において、１は庫内に商品収納ラック
（図示せず），および冷却／加熱ユニットを装備した自
動販売機の本体キャビネット、２はその前面外扉、３は
ディスプレイ室、４は商品見本５を陳列する商品陳列
台、６は各商品見本と個々に対応して商品陳列台４の前
方に配列した選択ボタン、７は商品取出口、８はコイン
機構、９はビルバリデータ、１０は金額表示器、１１は
釣銭払出口であり、外扉２の前面操作パネルには本発明
による種類指定ボタン１２が装備されている。

【００１４】ここで、種類指定ボタン１２は、後記のよ
うに販売時に利用者が購入する商品をホット商品，コー
ルド商品，コーヒーなどの種類別に絞り込むための機能
を付与したボタンであり、各ボタンごとに「ホット」，
「コールド」，「コーヒー」などの種類が文字，および
点字（視覚障害者用）で表示されている。また、選択ボ
タン６には、次記のように販売可能ランプ，売切ラン
プ，およびボタンの操作に応動する選択スイッチが内蔵
されている。

【００１５】次に、本発明の実施例による販売制御装置
のブロック図を図１に示す。ここで、１３はマスタ（主
制御部）、１４は押ボタンスレーブ（従制御部）、１５
は商品収納ラックの各コラムごとに販売商品の価格，種
類などの情報を入力する設定用キーボード、１６は商品
収納ラックの各コラムに装備したベンド機構である。こ
こで、選択ボタン６については、販売商品と個々に対応
する選択ボタン６-1，６-2,...６-nごとに販売可能ラン
プ６ａ，売切ランプ６ｂ，選択スイッチ６ｃを内蔵して
いる。また、種類指定ボタン１２として、図示例では異
なる種類を指定する３個のボタン１２ａ，１２ｂ，１２
ｃを備えている。さらに、設定用キーボード１５には、
各販売商品について価格のほかに、その種類（飲料商品
ではホット，コールド，コーヒーなどの区別、煙草では
ニコチン，タール量，メンソールなどの区別、栄養ドリ
ンクでは栄養補給，疲労回復，二日酔いなどの効能の区
別）の情報を入力し、その入力データをマスター１３の
ＲＡＭに格納しておく。なお、ホット，コールド商品併
売機では、庫内各室における冷却／加熱ユニットの運転
モードに合わせてホット，コールドの区別を認知させる
こともできる。

【００１６】上記販売制御装置の制御動作は基本的に従
来装置と同様であり、コイン機構８にコインが投入され
ると、その投入金額のデータがマスタ１３に入力され、
これを基に投入金額を金額表示器１０に表示するととも
に、投入金額で販売可能な商品に対応する選択ボタン６
の販売可能ランプ６ａを点灯させる。この状態で販売可
能ランプ６ａが点灯している選択ボタン６の中から一つ
の商品を選んでボタンを押すと、その選択スイッチ６ｃ
がＯＮとなり、このスイッチに対応したベンド信号をス
レーブ１４からマスタ１３に送信れさ、これを基にベン
ド機構１６を駆動して選択した商品を払出するととも
に、投入金額と販売金額の差を計算してその残金を釣銭
として払出す。

【００１７】一方、商品販売時に、選択ボタン６を押す
前に利用者が種類指定ボタン１２を押すと、後記のよう
に投入金額に対応した商品の中から種類指定ボタン１２
で指定した種類に合致する商品を絞り込み、その商品の
みを販売可能な状態にして選択ボタン６に内蔵の販売可
能ランプ６ａを点灯させるようにする。次に、前記した
販売可能商品の絞り込み制御を図２のフローチャートで
説明する。すなわち、商品販売時に、まずステップＳ１
で種類指定ボタン１２のいずれか（図３の飲料自動販売
機で「ホット商品」あるいは「コールド商品」に対応す
る種類指定ボタン）を押し、続くステップＳ２でコイン
を投入すると、ステップＳ３では投入金額と種類指定ボ
タンで指定した種類の論理積（ＡＮＤ）に対応する商品
（ホット商品，コールド商品のいずれか一方）のみを販
売可能として、その選択ボタンの販売可能ランプ６ａを
点灯させる。この状態で利用者が販売可能ランプが点灯
している選択ボタンの一つを選んで押す（ステップＳ
４）と、その選択ボタンに対応するベンド機構が動作し
て商品収納ラックより指定した商品が搬出される（ステ
ップＳ５）。

【００１８】また、販売時に種類指定ボタン１２を押さ
ずに、先にコインを投入すると（ステップＳ６）、続く
ステップＳ７ではその投入金額に対応する商品を全て販
売可能としてその販売可能ランプ６ａを点灯させる。こ
の状態から、次にステップＳ８で利用者が種類指定ボタ
ン１２を押して購入する商品の種類を指定すると、ステ
ップ９ではその種類指定の条件に合致した商品のみを販
売可能として、これに対応する選択ボタン６の商品販売
可能ランプ６ａは点灯状態を保ったまま、指定条件から
外れた商品の販売可能ランプ６ａを消灯してその商品を
販売不可の状態にする。そして、利用者が販売可能ラン
プ６ａが点灯している選択ボタン６の中から一つを選ん
で押すと、前記と同様にベンド機構が動作して商品が搬
出される（ステップＳ５）。

【００１９】一方、ステップＳ８で種類指定ボタンを押
さなければ、そのボタン機能が働かずにそのままステッ
プＳ４に進み、ここで選択ボタン６を選んで押すことに
より従来と同様に選択した商品が搬出される。

【００２０】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、自
動販売機の販売制御装置に、商品収納ラックのコラム別
に販売商品の価格および種類情報を入力する設定手段、
利用者の所望する商品の種類を指定する種類指定ボタ
ン、および種類指定ボタンを押した際にその信号を基に
投入金額と指定種類との論理積に対応した商品を絞り込
んで販売可能にする制御手段を追加装備したことによ
り、数多い販売商品の中から自分が所望する商品を絞り
込むんで表示させることができ、これにより選択ボタン
の押し間違えによる購入ミスが防げるし、また所望の商
品を素早く探すことができるなど、利用者に対する商品
選択の利便性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例による販売制御装置のブロック
図

【図２】図１の制御装置による商品選択，販売動作のフ
ローチャートを表す図

【図３】図１の販売制御装置を装備した自動販売機の正
面図

【符号の説明】

５ 商品見本 ６ 選択ボタン ７ 商品取出口 ８ コイン機構 ９ ビルバリデータ １０ 金額表示器 １２ 種類指定ボタン １３ マスタ（主制御部） １４ 押しボタンスレーブ（従制御部） １５ 設定用キーボード １６ ベンド機構

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】コイン投入と選択ボタン操作に基づいて選
   択した商品を商品収納ラックから払出して販売する自動
   販売機において、その制御装置に商品収納ラックのコラ
   ム別に販売商品の価格および種類情報を入力する設定手
   段、利用者の所望する商品の種類を指定する種類指定ボ
   タン、および種類指定ボタンを押した際にその信号を基
   に投入金額と指定種類との論理積に対応した商品を絞り
   込んで販売可能にする制御手段を追加装備したことを特
   徴とする自動販売機の販売制御装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の販売制御装置において、販
   売可能な商品を、その商品に対応する選択ボタンに内蔵
   した販売可能ランプを点灯して表示することを特徴とす
   る自動販売機の販売制御装置。
3. 【請求項３】請求項１記載の販売制御装置において、種
   類指定ボタンの非操作状態では、投入金額に対応する商
   品を全て販売可能にするようにしたことを特徴とする自
   動販売機の販売制御装置。