JP2002311333A - 顕微鏡用光偏向ユニット、それを備えた落射投光管及び顕微鏡 - Google Patents

顕微鏡用光偏向ユニット、それを備えた落射投光管及び顕微鏡

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JP2002311333A
JP2002311333A JP2001115969A JP2001115969A JP2002311333A JP 2002311333 A JP2002311333 A JP 2002311333A JP 2001115969 A JP2001115969 A JP 2001115969A JP 2001115969 A JP2001115969 A JP 2001115969A JP 2002311333 A JP2002311333 A JP 2002311333A
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light
microscope
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optical
deflecting element
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JP2001115969A
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Sadashi Adachi
貞志 安達
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鋭敏色板などの位相板を配置するためのスペー
スや機構を別途設けることなく、簡単な構成で、簡単か
つ安価に鋭敏色観察を行なうことが可能な顕微鏡用偏向
ユニット及びそれを用いた落射投光管又は顕微鏡を提供
する。 【解決手段】光路を偏向するための光偏向素子1と、光
偏向素子1を保持するための保持部材3とを有し、光偏
向素子1を経由した少なくとも一つの光路内に位相板2
を配置し、位相板2を保持部材3で保持するようにして
光偏向ユニット5を構成する。この光偏向ユニット5を
落射投光管、微分干渉顕微鏡、偏光顕微鏡の光路内外に
挿脱可能に備えることで、安価で、鋭敏色板等の位相射
板を配置するスペースやメカ構造を設けることなく鋭敏
色観察を行うことが可能な落射投光管、微分干渉顕微
鏡、偏光顕微鏡を達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光を利用した顕
微鏡に用いる光偏向ユニット、そのユニットを備えた落
射投光管及び顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】偏光を利用した従来の顕微鏡には、微分
干渉顕微鏡、偏光顕微鏡などがある。微分干渉顕微鏡
は、リタデーション(位相遅れ)を変えてコントラスト
が最も良くなる位置で観察するように構成されている。
リタデーションを変える方式には、プリズム移動方式と
セナルモン方式がある。
【0003】図12はプリズム移動方式を用いた微分干
渉顕微鏡の従来例を示す概略構成図である。本従来例の
顕微鏡は、光源11と、照明系レンズ12と、照明光の
光路を対物レンズ15に向けて偏向するための光偏向素
子1と、光偏向素子1の標本14側に位置する対物レン
ズ15と、光偏向素子1の標本14とは反対側に位置す
る結像レンズ16と、観察接眼レンズ17と電子撮像系
あるいは写真撮影系の少なくともいずれか一方18と、
を組み合わせた落射顕微鏡の構成に加えて、光源11と
光偏向素子1とを結ぶ光路内に偏光子19を、結像レン
ズ16と光偏向素子1とを結ぶ光路内に検光子20を、
対物レンズ15と光偏向素子1とを結ぶ光路内にノマル
スキープリズム(又はウォラストンプリズム)21を夫
々配置した落射微分干渉顕微鏡として構成されている。
なお、ウォラストンプリズムは対物レンズ15の後側焦
点位置に配置する必要がある。そのため、対物レンズの
後側焦点位置が対物レンズ15の内部に形成される場合
は、ウォラストンプリズムを後側焦点位置に物理的に配
置することができない。よって、このような場合はノマ
ルスキープリズムが用いられる。また、対物レンズの後
側焦点位置が対物レンズ15の外部に形成される場合は
ウォラストンプリズム、あるいはノマルスキープリズム
が用いられる。通常、対物レンズの後側焦点位置は、対
物レンズ15の内部に形成されることが多い。よって、
ノマルスキープリズムが良く使われる。
【0004】光偏向素子1は保持部材3に保持されてお
り、光偏向素子1と保持部材3とで光偏向ユニット5
a,5bを構成しており、光偏向ユニット5a,5bは
顕微鏡の光路内外に挿脱可能になっている。光偏向ユニ
ット5a内の光偏向素子1はハーフミラーであり、光偏
向ユニット5b内の光偏向素子1はドーナツ状に形成さ
れた暗視野用ミラーであって、所望の目的に適した光偏
向ユニットを顕微鏡の光路内に挿入することができるよ
うになっている。
【0005】このように構成された微分干渉顕微鏡で
は、光源11からの照明光は偏光子19で直線偏光に変
換されて光偏向素子1に入射し、光偏向素子1でその入
射光の一部が反射してノマルスキープリズム(又はウォ
ラストンプリズム)21に入射し、ノマルスキープリズ
ム(又はウォラストンプリズム)21を介して振動方向
が互いに直交する2つの直線偏光に分離されて射出す
る。その後対物レンズ15を介して互いに僅かに離れた
平行な2光線に変換されて標本14を照明する。標本1
4の僅かに離れた位置で反射した2つの光線は対物レン
ズ15でそれぞれ集光されてノマルスキープリズム(又
はウォラストンプリズム)21に入射する。ノマルスキ
ープリズム(又はウォラストンプリズム)21では、振
動方向が互いに直交する2つの直線偏光が同一光路内で
1つの光束に合成される。合成された光は光偏向素子1
に入射し、その一部の光が透過して検光子20に入射す
る。検光子20では、振動方向が互いに直交する直線偏
光のうち同一方向の振動成分だけが取り出されて干渉す
る。そして、干渉した光は結像レンズ16を経て像を形
成する。この像が微分干渉像であって、標本14上の僅
かに離れた位置で反射したときに付与された2光線間の
位相差に応じたコントラストを持つ。微分干渉像は、観
察接眼レンズ17を介して観察することができる。もし
くは、電子撮像系あるいは写真撮影系)18を介して撮
像(撮影)することができる。
【0006】また、本実施例の微分干渉顕微鏡では、コ
ントラストの調整は、互いに光軸方向が直交した2枚の
楔形状プリズムを貼り合わせたノマルスキープリズム
(又はウォラストンプリズム)21を矢印A−A’方向
(楔がついた方向)に移動させることによりリタデーシ
ョンを変えて行なうようになっている。
【0007】そして、このように構成された従来のプリ
ズム移動式微分干渉顕微鏡では、鋭敏色観察を行なうた
めには、以下の方法が用いられる。一つは、ノマルスキ
ープリズム(又はウォラストンプリズム)自体を鋭敏色
まで調整できる程度に大きく形成し、移動させる方法で
ある。もう一つは、鋭敏色板(波長板)24を偏光子1
9側光路又は検光子20側光路のいずれかの光路内に配
置する方法である。
【0008】図13はセナルモン方式を用いた微分干渉
顕微鏡の従来例を示す概略構成図である。本従来例の顕
微鏡は、図12と同様の各ユニットを組み合わせた落射
顕微鏡のの構成に加えて、光源11と光偏向素子1とを
結ぶ光路内に回転可能な偏光子19を、結像レンズ16
と光偏向素子1とを結ぶ光路内に検光子20を、対物レ
ンズ15と光偏向素子1とを結ぶ光路内にノマルスキー
プリズム(又はウォラストンプリズム)21を夫々配置
し、さらに、偏光子19と光偏向素子1とを結ぶ光路内
の偏光子19近傍に1/4波長板25を固定配置した落
射微分干渉顕微鏡として構成されている。
【0009】また、本実施例の微分干渉顕微鏡では、コ
ントラストの調整は、偏光子19を回転させることによ
り行なうようになっている。なお、図13においては、
偏光子19が回転可能であり、1/4波長板25が偏光
子19の近傍に固定された構成となっているが、検光子
20が回転可能であり、1/4波長板25が検光子20
と光偏向素子1とを結ぶ光路内の検光子20近傍に固定
配置された構成でもよい。このようにセナルモン式微分
干渉顕微鏡では、回転可能な偏光子と固定配置された1
/4波長板とを組み合わせてコントラスト調整を行な
う。
【0010】そして、このように構成された従来のセナ
ルモン式微分干渉顕微鏡では、鋭敏色観察を行なうため
には、鋭敏色板(波長板)24を偏光子19側光路又は
検光子20側光路のいずれかの光路内に配置する必要が
ある。
【0011】図14は偏光顕微鏡の従来例を示す概略構
成図である。本従来例の顕微鏡は、図12と同様の各ユ
ニットを組み合わせた落射顕微鏡の構成に加えて、光源
11と光偏向素子1とを結ぶ光路内に偏光子19を、結
像レンズ16と光偏向素子1とを結ぶ光路内に検光子2
0を夫々配置した落射偏光顕微鏡として構成されてい
る。
【0012】このように構成された偏光顕微鏡では、光
源11からの照明光は偏光子19で直線偏光に変換され
て光偏向素子1に入射し、光偏向素子1でその入射光の
一部が反射して対物レンズに入射し、対物レンズ15を
介して標本14を照明する。標本14で反射した光線は
対物レンズ15を経て光偏向素子1に入射し、その一部
の光が透過して検光子20に入射する。検光子20は偏
光子19を通過した直線偏光を通過させないように配置
されている。よって、標本14で偏光方向が変化した光
のうち、検光子20と同一の振動方向の振動成分だけが
取り出される。そして、結像レンズ16を経て、偏光像
が形成される。この偏光像は、観察接眼レンズ17を介
して観察することができる。もしくは、電子撮像系(あ
るいは写真撮影系)18を介して撮像(撮影)すること
ができる。
【0013】そして、このように構成された従来の偏光
顕微鏡では、鋭敏色観察を行なうためには、鋭敏色板
(波長板)24を偏光子19側光路又は検光子20側光
路のいずれかの光路内に配置する必要がある。
【0014】また、微分干渉顕微鏡や偏光顕微鏡には、
例えば偏光子19などの偏光板と鋭敏色板24とを重ね
て配置し、これらを保持部材で保持して平板状(スライ
ダ状)に構成し、この保持部材を顕微鏡の例えば照明光
路内に反転可能に配置できるものがある。このように構
成すると、通常観察時には、偏光板と鋭敏色板のうち鋭
敏色板が光源側に位置するようにしてこの光学素子を挿
入し、鋭敏色観察時には、この光学素子を反転させて偏
光板と鋭敏色板のうち偏光板が光源側に位置するように
挿入することができ、異なる観察が行える。
【0015】また、近年、半導体検査の工程で使用され
る顕微鏡や多種多様な励起法を切り換える蛍光顕微鏡な
どで自動化が進められてきている。特に、キューブの切
り換えなどによる観察方法の切換、対物レンズの切り換
えが自動化されている。また、オートフォーカスによる
焦点位置調整の自動化も進んでいる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、微分干渉顕微
鏡に用いるノマルスキープリズムやウォラストンプリズ
ムの素材となる結晶材料(水晶など)は高価であるた
め、これらのプリズム自体も高価である。プリズム移動
式微分干渉顕微鏡では、標本の微小な位相変化を色の変
化としてとらえることが可能な鋭敏色観察を行うには、
530nm程度のリタデーション変化が必要である。し
かしながら、530nm程度のリタデーション変化が得
られるようにプリズムを大きくしたのでは、さらにプリ
ズムが高価なものになってしまうという問題があった。
一方、プリズムを小さく抑えて形成した場合には、プリ
ズム自体で530nm程度のリタデーション変化を得る
ことができない。よって、上述のように鋭敏色板(波長
板)を光路内に配置する必要があり、配置するための専
用のスペースや機構が必要になるという問題があった。
【0017】また、セナルモン式微分干渉顕微鏡では、
1/4波長板を光路内に配置するスペースが必要となっ
ている上、鋭敏色観察を行なう場合には、さらに、上述
のように鋭敏色板(波長板)を光路内に配置する必要が
あり、これらの位相板を配置するための専用のスペース
や機構が必要になるという問題があった。
【0018】また、偏光顕微鏡においても、鋭敏色観察
を行なう場合には、鋭敏色板(波長板)を光路内に配置
する必要があり、配置するための専用のスペースや機構
が必要になるという問題があった。
【0019】さらに、微分干渉顕微鏡や偏光顕微鏡にお
いて、キューブの切り換えなどによる観察方法の自動化
を考えた場合、波長板や1/4波長板専用に光路内外に
挿脱する機構を設けたのでは、構成が難しく高価になっ
てしまう。
【0020】そこで、本発明は、鋭敏色板などの位相板
を配置するためのスペースや機構を別途設けることな
く、簡単な構成で、簡単かつ安価に鋭敏色観察を行なう
ことが可能な顕微鏡用偏向ユニット及びそれを用いた落
射投光管又は顕微鏡を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明による顕微鏡用光
偏向ユニットは、光偏向素子と波長板や1/4波長板な
どの位相板とを保持してなる、顕微鏡の光路内外に挿脱
可能な1つのユニットとして構成されている。より詳し
くは、光路を偏向するための光偏向素子と、前記光偏向
素子を保持するための保持部材とを有して構成された光
偏向ユニットにおいて、前記光偏向素子を経由した少な
くとも一つの光路内に位相板を配置し、前記位相板を前
記保持部材で保持したことを特徴とする。
【0022】このように位相板と光偏向素子とでユニッ
トを構成すれば、光偏向素子とは別個に位相板を光路中
に配置する従来の顕微鏡に比べて、位相板を配置するた
めのスペースや機構が不要となる。また、本発明のユニ
ットを含めて用途に応じて光偏向素子を有するユニット
を複数用意しておき、ユニットの切り換えのみ自動的に
できるようにしておくことで、鋭敏色観察、セナルモン
方式による微分干渉観察を比較的容易に行なうことがで
きるので、キューブの切り換えなどによる観察方法の自
動化にも対応させ易くなる。なお、光偏向素子や位相板
の保持は、これらの光学素子を直接、保持部材で保持す
れば良いが、これらの光学素子を保持部材とは別の枠部
材で一旦保持し、この枠部材を保持部材に取り付けるよ
うにしても良い。
【0023】また、本発明による落射投光管は、光源
と、前記光源からの光束を直線偏光の照明光に変換する
偏光素子と、前記照明光の光路を偏向するための光偏向
素子とを備え、かつ、前記光偏向素子と、前記光偏向素
子を経由した少なくとも一つの光路内に配置された位相
板と、前記光偏向素子と前記位相板とを保持する保持部
材とからなる顕微鏡用光偏向ユニットを光路内外に挿脱
可能に備えたことを特徴とする。
【0024】また、本発明による落射微分干渉顕微鏡
は、光源と、前記光源からの光束を直線偏光の照明光に
変換する第1の偏光素子と、被観察物体の像を形成する
対物レンズを含む観察光学系と、前記第1の偏光素子を
通過した照明光の光路を対物レンズに向けて偏向する光
偏向素子と、前記光偏向素子と前記対物レンズとの間に
配置され、前記第1の光偏向素子で偏向された直線偏光
を振動方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離する
と共に、前記被観察物体で反射された振動方向が互いに
直交する2つの直線偏光を同一光路内に合成する偏光分
離合成部材と、前記偏光分離合成部材により同一光路内
に合成された2つの直線偏光を干渉させる第2の偏光素
子とを備え、かつ、前記光偏向素子と前記光偏向素子を
経由する少なくとも一つの光路内に配置された位相板と
前記光偏向素子と前記位相板とを保持する保持部材とか
らなる顕微鏡用光偏向ユニットを光路内外に挿脱可能に
備えたことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて説明する。第1実施例 図1は本発明の第1実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユニ
ットの概略構成図である。本実施例の光偏向ユニット5
は、光路を偏向するための光偏向素子1と、光偏向素子
1を保持するための保持部材3とを有して構成された光
偏向ユニットにおいて、光偏向素子1を経由した少なく
とも一つの光路内に位相板2を配置し、位相板2を保持
部材3で保持して構成されている。光偏向素子1として
は、ハーフミラーやダイクロイックミラーなどを用い
る。位相板2は、図1(a)に示すように、光偏向素子1
の透過側光路内に配置しても、図1(b)に示すように、
光偏向素子1の反射側光路内に配置してもよい。また、
位相板2としては、波長板や1/4波長板を用いる。こ
のように構成された本実施例の光偏向ユニットは、以下
の実施例において、光路内外に挿脱可能に用いられる。
【0026】第2実施例 図2は本発明の第2実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユニ
ットを用いた落射投光管の概略構成図である。落射投光
管4は、対物レンズ15と、検光子20と、結像レンズ
16と、観察接眼レンズ17と電子撮像系あるいは写真
撮影系18のいずれか一方を備えた顕微鏡において、図
2においては対物レンズ15と検光子20との間に配置
される。なお、検光子20は光路に対して挿脱可能にな
っている。
【0027】そして、本実施例の落射投光管4は、光源
11と、光源11からの光束を直線偏光の照明光に変換
する偏光子19と、前記照明光を偏向するための光偏向
素子を備えて構成されている。なお、偏光子19は光路
に対して挿脱可能になっている。本実施例では、顕微鏡
用光偏向ユニットとして3種類例示してあるが、いずれ
も光偏向素子は、光偏向素子を保持する保持部材と共に
1つのユニットを構成している。光偏向ユニット5a
は、光偏向素子がハーフミラー1aで、保持部材3aに
保持されている。光偏向ユニット5bは、光偏向素子が
暗視野用ミラー1bで、保持部材3bに保持されてい
る。そして、光偏向ユニット5cは、光偏向素子がハー
フミラー1cで、ハーフミラー1cを経由する少なくと
も一つの光路内に配置された位相板2を有し、ハーフミ
ラー1cと位相板2とが保持部材3cに保持されてい
る。そして、これらの光偏向ユニットは顕微鏡の光路内
外に挿脱可能に備えられており、使用目的に応じて所望
の光偏向ユニットに切り換えることができるようになっ
ている。なお、図2に示す光偏向ユニット5cでは、位
相板2は、光偏向素子1の反射側光路内に配置されてい
るが、位相板2は、破線で示すように、光偏向素子1の
透過側光路内に配置してもよい。また、位相板2には、
波長板や1/4波長板などを用いることができる。ま
た、光偏向素子には、ダイクロイックミラーを用いても
よい。
【0028】このように構成された本実施例の落射投光
管によれば、偏光子19と検光子20を光路内に配置し
た状態、すなわち偏光観察を行っている状態で、光偏向
ユニット5aを光偏向ユニット5cに交換することで鋭
敏色観察を行なうことができる。なお、光路中に挿脱す
る光偏向ユニットの切り換え方法としては、落射投光管
自体をスライドさせる方法や、複数種類の光偏向ユニッ
トをレボルバ状部材に配置しておき、その部材の軸を中
心に回転させる方法を用いる(図2において省略)。ま
た、その場合、光偏向ユニットの光路内外への挿脱を電
動で行なうようにするとよい。
【0029】第3実施例 図3は本発明の第3実施例にかかる顕微鏡用偏向ユニッ
トを用いた落射投光管の概略構成図である。本実施例で
は、図2の構成と比較した場合、偏光子19が光源11
と光偏向ユニットとの間の光路中に配置されていない点
で異なる。そして、光偏向ユニット5cの代わりに、光
偏向素子であるハーフミラー1dの透過側光路内に1/
4波長板で構成された位相板2を配置し、偏光子19を
ハーフミラー1dの反射側光路内に配置して構成された
光偏向ユニット5dを光路内外に着脱可能に備えてい
る。このため、光源11から光偏向ユニットまでの配置
スペースをコンパクト化することが可能となる。
【0030】第4実施例 図4は本発明の第4実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユニ
ットを用いた落射投光管の概略平面図である。本実施例
では、上記の各実施例で説明したような複数種類の光偏
向ユニット5a,5b,5cがレボルバ状部材6に配置
されており、コントロールボックス7よりモータ8を駆
動してレボルバ状部材6の中心6aを回転中心として回
転させることで、所望の光偏向ユニットを顕微鏡光路内
外に挿脱させることができるようになっている。その他
の構成は、第2実施例と同様である。
【0031】第5実施例 図5は本発明の第5実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユニ
ットを用いた落射偏光顕微鏡の概略構成図である。本実
施例の顕微鏡は、光路内外に挿脱可能な光偏向素子を備
えたユニットの一つとして、光偏向素子であるハーフミ
ラー1cと、ハーフミラー1cを経由する少なくとも一
つの光路内に位置する波長板で構成された位相板2と、
ハーフミラー1cと位相板2とを保持する保持部材3c
とで構成された顕微鏡用光偏向ユニット5cを有してい
る。そして、この光偏光ユニット5cが光路内に挿脱可
能に備えられている点で、図14に示した従来の顕微鏡
とは構成が異なっている。
【0032】即ち、本実施例の落射偏光顕微鏡は、光源
11と、照明系レンズ12と、光偏向素子と、光偏向素
子の標本14側に位置する対物レンズ15と、光偏向素
子の標本14とは反対側に位置する結像レンズ16と、
観察接眼レンズ17と、電子撮像系(あるいは写真撮影
系)18とを組み合わせた落射顕微鏡の構成に加えて、
光源11と光偏向素子とを結ぶ光路内に偏光子19を、
結像レンズ16と光偏向素子とを結ぶ光路内に検光子2
0を夫々配置して構成されている。なお、偏光子19や
検光子20は光路に対して挿脱可能になっている。
【0033】そして、本実施例も第2実施例と同様に、
光偏向ユニット5aは、光偏向素子がハーフミラー1a
で、保持部材3aに保持されている。光偏向ユニット5
bは、光偏向素子が暗視野用ミラー1bで、保持部材3
bに保持されている。そして、光偏向ユニット5cは、
光偏向素子がハーフミラー1cで、ハーフミラー1cを
経由する少なくとも一つの光路内に配置された位相板2
を有し、ハーフミラー1cと位相板2とが保持部材3c
に保持されている。そして、これらの光偏向ユニットは
顕微鏡の光路内外に挿脱可能に備えられており、使用目
的に応じて所望の光偏向ユニットに切り換えることがで
きるようになっている。
【0034】このため、本実施例によれば、偏光子19
と検光子20を光路内に配置した状態、すなわち偏光観
察を行っている状態で、光偏向ユニット5aを光偏向ユ
ニット5cに交換することで鋭敏色観察を行なうことが
できる。そして、図14に示した従来の落射偏光顕微鏡
のように、光源11と光偏向素子との間の光路内に波長
板24などの位相板を配置しなくて済み、その分配置ス
ペースをコンパクト化することができる。なお、図5に
示す顕微鏡用光偏向ユニット5cでは、波長板2は、ハ
ーフミラー1cの反射側光路(照明光側光路)内に配置
されているが、この波長板2は、破線で示すように、ハ
ーフミラー1cの透過側光路(観察側光路)内に配置し
ても良い。但し、波長板2の2つの透過面の平行度によ
っては像の移動が起こることがあるので、波長板2はハ
ーフミラー1cの反射側光路(照明光側光路)内に配置
するのが望ましい。また、位相板2としては、1/4波
長板や1/2波長板を用いてもよい。さらに、本実施例
の光偏向ユニットは、光源11から光偏向ユニットまで
を標本14の対物レンズとは反対側に設けた透過偏光顕
微鏡にも適用可能である。
【0035】第6実施例 図6は本発明の第6実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユニ
ットを用いたプリズム移動式落射微分干渉顕微鏡の概略
構成図である。本実施例の顕微鏡は、光路内外に挿脱可
能な光偏向素子を備えたユニットの一つとして、光偏向
素子であるハーフミラー1cと、ハーフミラー1cを経
由する少なくとも一つの光路内に位置する波長板で構成
された位相板2と、ハーフミラー1cと位相板2とを保
持する保持部材3cとで構成された顕微鏡用光偏向ユニ
ット5cを有している。そして、この光偏向ユニット5
cが光路内外に挿脱可能に備えられている点で、図12
に示した従来の顕微鏡とは構成が異なっている。
【0036】即ち、本実施例のプリズム移動式落射微分
干渉顕微鏡は、光源11と照明系レンズ12と、光偏向
素子と、光偏向素子の標本14側に位置する対物レンズ
15と、光偏向素子の標本14とは反対側に位置する結
像レンズ16と、観察接眼レンズ17と電子撮像系(あ
るいは写真撮影系)18とを組み合わせた落射顕微鏡の
構成に加えて、光源11と光偏向素子とを結ぶ光路内に
偏光子19を、結像レンズ16と光偏向素子とを結ぶ光
路内に検光子20を夫々配置して構成されている。ま
た、対物レンズ15と光偏向素子とを結ぶ光路内にノマ
ルスキープリズム(又はウォラストンプリズム)21を
配置して構成されている。なお、偏光子19や検光子2
0は光路に対して挿脱可能になっている。
【0037】コントラストの調整は、互いに光軸方向が
直交した2枚の楔形状プリズムを貼り合わせたノマルス
キープリズム(又はウォラストンプリズム)21を矢印
A−A’方向(楔がついた方向)に移動させることによ
りリタデーションを変えて行なうようになっている。こ
れらの構成に関しては、図12に示す従来例と同じであ
る。
【0038】図12に示す従来例においては、プリズム
のみの移動により鋭敏色まで観察できるようにすると、
プリズムの寸法が大きくなり高価となるという問題があ
った。そこで本実施例では、プリズムは、ある程度のコ
ントラスト調整ができる程度に寸法を抑えて製造されて
いる。ただし、本実施例のプリズムは、プリズムのみの
移動によるコントラスト調整の程度が鋭敏色観察をする
ことができるまでに至らない程度の大きさなので、鋭敏
色観察を行うために、第2実施例と同様に複数の光偏向
ユニットを備えている。光偏向ユニット5aは、光偏向
素子がハーフミラー1aで、保持部材3aに保持されて
いる。光偏向ユニット5bは、光偏向素子が暗視野用ミ
ラー1bで、保持部材3bに保持されている。そして、
光偏向ユニット5cは、光偏向素子がハーフミラー1c
で、ハーフミラー1cを経由する少なくとも一つの光路
内に配置された位相板2を有し、ハーフミラー1cと位
相板2とが保持部材3cに保持されている。そして、こ
れらの光偏向ユニットは顕微鏡の光路内外に挿脱可能に
備えられており、使用目的に応じて所望の光偏向ユニッ
トに切り換えることができるようになっている。
【0039】このため、本実施例によれば、偏光子1
9、検光子20、及びノマルスキープリズム(又はウォ
ラストンプリズム)21を光路内に配置した状態、すな
わち微分干渉観察を行っている状態で、光偏向ユニット
5aを光偏向ユニット5cに交換することで鋭敏色観察
を行なうことができる。そして、ノマルスキープリズム
(又はウォラストンプリズム)は小さい寸法で安価なも
ので足り、また、波長板を配置する顕微鏡のスペースや
メカ構造を必要としないで済む。
【0040】なお、図6に示す顕微鏡用光偏向ユニット
5cでは、波長板2は、ハーフミラー1cの反射側光路
(照明光側光路)内に配置されているが、この波長板2
は破線で示すように、ハーフミラー1cの透過側光路
(観察側光路)内に配置してもよい。但し、波長板2の
2つの透過面の平行度によっては像の移動が起こること
があるので、波長板2はハーフミラー1cの反射側光路
(照明光側光路)内に配置するのが望ましい。その他、
本実施例の顕微鏡は、照明系レンズ12を設けないで光
源11と光偏向素子1との間の距離を短くして構成して
も同様の効果を奏する。
【0041】第7実施例 図7は本発明の第7実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユニ
ットを用いたセナルモン式落射微分干渉顕微鏡の概略構
成図である。本実施例の顕微鏡は、光路内外に挿脱可能
な光偏向素子を備えたユニットの一つとして、光偏向素
子であるハーフミラー1cと、ハーフミラー1cを経由
する少なくとも一つの光路内に位置する波長板で構成さ
れた位相板2と、ハーフミラー1cと位相板2とを保持
する保持部材3cとで構成された顕微鏡用光偏向ユニッ
ト5cを有している。そして、この光偏向ユニット5c
が光路内外に挿脱可能に備えられている点で、図13に
示した従来の顕微鏡とは構成が異なっている。
【0042】即ち、本実施例のセナルモン式落射微分干
渉顕微鏡は、光源11と照明系レンズ12と、光偏向素
子と、光偏向素子の標本14側に位置する対物レンズ1
5と、光偏向素子の標本14とは反対側に位置する結像
レンズ16と、観察接眼レンズ17と、電子撮像系(あ
るいは写真撮影系)18とを組み合わせた落射顕微鏡の
構成に加えて、光源11と光偏向素子とを結ぶ光路内に
回転可能な偏光子19を、結像レンズ16と光偏向素子
とを結ぶ光路内に検光子20を夫々配置して構成されて
いる。また、対物レンズ15と光偏向素子とを結ぶ光路
内にノマルスキープリズム(又はウォラストンプリズ
ム)21を配置して構成されている。さらに、偏光子1
9と光偏向素子とを結ぶ光路内の偏光子19近傍に1/
4波長板25を固定配置して構成されている。
【0043】コントラストの調整は、偏光子19を回転
させることにより行なうようになっている。なお、図7
においては、偏光子19が回転可能であり、1/4板2
5が偏光子19近傍に固定された構成となっているが、
検光子20が回転可能であり、1/4板25が検光子2
0と光偏向素子13とを結ぶ光路内の検光子20近傍に
固定配置された構成でもよい。これらの構成に関して
は、図13に示す従来例と同じである。
【0044】従来例においては、鋭敏色観察を行なう場
合には、さらに波長板を配置するスペースやメカ構造を
設ける必要があった。そこで、本実施例では、第2実施
例と同様に複数の光偏向ユニットを備えている。光偏向
ユニット5aは、光偏向素子がハーフミラー1aで、保
持部材3aに保持されている。光偏向ユニット5bは、
光偏向素子が暗視野用ミラー1bで、保持部材3bに保
持されている。そして、光偏向ユニット5cは、光偏向
素子がハーフミラー1cで、ハーフミラー1cを経由す
る少なくとも一つの光路内に配置された位相板2を有
し、ハーフミラー1cと位相板2とが保持部材3cに保
持されている。そして、これらの光偏向ユニットは顕微
鏡の光路内外に挿入可能に備えられており、使用目的に
応じて所望の光偏向ユニットに切り換えることができる
ようになっている。
【0045】このため、本実施例によれば、第6実施例
と同様に、顕微鏡用光偏向ユニット5cに切り換えるこ
とで、更なる波長板を配置するスペースやメカ構造を必
要とすることなく鋭敏色観察を行なうことができる。
【0046】なお、図7では、顕微鏡用光偏向ユニット
5c内の波長板2をハーフミラー1cの反射側光路(照
明光側光路)内に配置するとともに、偏光子19を回転
可能に構成しているが、顕微鏡用光偏向ユニット5c内
の波長板2を破線で示すようにハーフミラー1cの透過
側光路(観察側光路)に配置するとともに、検光子20
を回転可能に構成してもよい。但し、波長板2の2つの
透過面の平行度によっては像の移動が起こることがある
ので、波長板2はハーフミラー1cの反射側光路(照明
光側光路)内に配置するとともに、偏光子19を回転可
能に構成するのが望ましい。
【0047】第8実施例 図8は本発明の第8実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユニ
ットを用いたセナルモン式落射微分干渉顕微鏡を示す図
であり、(a)は概略構成図、(b)は光偏向ユニットの変形
例を示す概略構成図である。本実施例では、図7の実施
例において偏光子19近傍に固定配置されていた1/4
波長板25を光偏向ユニットの内部に組み込むことで、
1/4波長板を顕微鏡光路中に挿脱するスペースやメカ
構造をなくしている。即ち、本実施例では、通常観察用
の光偏向ユニットとして、ハーフミラー1aで構成され
た光偏向素子と、光偏向素子の反射側光路内に位置する
1/4板25と、光偏向素子と1/4波長板25とを保
持する保持部材3aとで構成された光偏向ユニット9a
と、鋭敏色観察用の光偏向ユニットとして、光偏向ユニ
ット9aの構成にさらに波長板で構成された位相板2を
配置した光偏向ユニット9bが用意されている。
【0048】また、図8(a)においては、光偏向ユニッ
ト9a,9bにおいて、1/4波長板25をハーフミラ
ー1aの反射側光路(照明光側光路)内に配置し、ま
た、偏光子19を回転可能に構成しているが、1/4波
長板25をハーフミラー1aの透過側光路(観察側光
路)内に配置するとともに、検光子20を回転可能に構
成してもよい(図8(b)参照)。また、図8(a)において
は、光偏向ユニット9bにおいて、波長板2をハーフミ
ラー1aの反射側光路(照明光側光路)内に配置しする
とともに、検光子20を回転可能に構成してもよい(図
8(b)参照)。但し、1/4波長板25、波長板2、検
光子20の2つの透過面の平行度によっては像の移動が
起こることがあるので、1/4波長板25、波長板2は
ハーフミラー1aの反射側光路(照明光側光路)内に配
置するのが望ましい。
【0049】図9は本発明の第9実施例にかかる顕微鏡
用光偏向ユニットを用いたセナルモン式透過微分干渉顕
微鏡の概略構成図である。本実施例の顕微鏡は、第1の
光源11と、照明系レンズ12と、コンデンサレンズ3
0と、対物レンズ15と、結像レンズ16と、観察接眼
レンズ17と、電子撮像系(あるいは写真撮影系)18
とを組み合わせた透過顕微鏡の構成を有している。そし
て、さらに、第2の光源(蛍光用光源)31と、照明系
レンズ(蛍光用照明系レンズ)32と、光偏向素子(蛍
光用光偏向素子)とを備えており、落射顕微鏡の構成も
兼ね備えている。また、第1の光源11と標本14とを
結ぶ光路内に回転可能な偏光子19を、偏光子19と標
本14とを結ぶ光路内にノマルスキープリズム(又はウ
ォラストンプリズム)21を夫々配置している。さら
に、偏光子19とノマルスキープリズム(又はウォラス
トンプリズム)21とを結ぶ光路内の偏光子19近傍に
1/4波長板25を固定配置している。さらに、結像レ
ンズ16と光偏向素子とを結ぶ光路内に検光子20を、
対物レンズ15と光偏向素子とを結ぶ光路内にノマルス
キープリズム(又はウォラストンプリズム)21を夫々
配置して構成されている。このような構成により、本実
施例では落射蛍光観察が可能な透過型微分干渉顕微鏡が
構成されている。なお、偏光子19、検光子20、ノマ
ルスキープリズム(又はウォラストンプリズム)21は
挿脱可能になっている。なお、図9中33は、全反射ミ
ラーである。
【0050】そして、本実施例では、ダイクロイックミ
ラーで構成された光偏向素子1aと保持部材3aとで構
成された光偏向ユニット10aの他に、波長板で構成さ
れた位相板2と保持部材3a”とで構成された顕微鏡用
光偏向ユニット10bが顕微鏡の光路内外に挿脱可能に
備えられており、使用目的に応じて所望の光偏向ユニッ
トに切り換えることができるようになっている。
【0051】このため、本実施例によれば、光偏向素子
(ダイクロイックミラー)1aのみを備えた蛍光用偏向
ユニット10aの光路の外に移動し、代わりに偏光子1
9、検光子20、ノマルスキープリズム(又はウォラス
トンプリズム)21を光路内に挿入することにより、微
分干渉観察が可能になる。更に、光路中に、位相板(波
長板)2を備えた蛍光用偏向ユニット10bを挿入する
ことにより、更なる波長板を配置するスペースやメカ構
造を必要とすることなく鋭敏色観察を行なうことができ
る。
【0052】なお、本実施例においてコントラストの調
整は、固定配置された1/4波長板25に対して偏光子
19を回転させることによりリタデーションを変えて行
なうようにしているが、このような方法に限定されるも
のではない。例えば、1/4波長板を設けず、かつ、対
物レンズ15側もしくはコンデンサレンズ30側のノマ
ルスキープリズム(又はウォラストンプリズム)21を
矢印A−A’方向(楔がついた方向)に移動させること
によりリタデーションを変えて行なうようにしてもよ
い。
【0053】図10は本発明の第10実施例にかかるセ
ナルモン式透過型微分干渉顕微鏡の概略構成図、図11
は第10実施例における光偏向ユニットの変形例を示す
概略構成図である。本実施例では、1/4波長板25と
保持部材3とで構成された光偏向ユニット10cを備え
るとともに、検光子20を回転可能に構成することで、
1/4波長板を配置するスペースやメカ構造をつくるこ
となくセナルモン方式の透過微分干渉顕微鏡を実現して
いる。
【0054】また、本実施例の顕微鏡において、図11
(a)に示すように、1/4波長板25と位相板(波長
板)2とを配置して構成された光偏向ユニット10dを
用いれば、鋭敏色観察を行なうことができる。また、図
11(b)に示すように、1/4波長板25と、ダイクロ
イックミラーで構成された光偏向素子1とで構成された
光偏向ユニット10eを用いれば、蛍光観察を行ないな
がら微分干渉観察を行なうことができる。
【0055】なお、本発明の各実施例において光束を直
線偏光に変換する偏光素子としては、フィルム状の偏光
膜をガラスでサンドイッチしたものや、例えば、グラン
トムソンプリズムのように結晶材料を貼り合わせたも
の、あるいは例えば、PBSのようにプリズムの接合面
に誘電体の多層膜を配置したものが用いられる。位相板
には、フィルム状の位相膜をガラスでサンドイッチした
ものや結晶材料を貼り合わせたものなどが用いられる。
【0056】以上説明したように、本発明の顕微鏡用光
偏向ユニット及びそれを用いた落射型投光管又は顕微鏡
は、特許請求の範囲に記載した特徴の他に下記のような
特徴を有している。
【0057】(1)前記位相板が波長板であることを特
徴とする請求項1に記載の顕微鏡用光偏向ユニット。
【0058】(2)前記位相板が1/4波長板であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡用光偏向ユニッ
ト。
【0059】(3)前記位相板が波長板であることを特
徴とする請求項2に記載の落射投光管。
【0060】(4)前記位相板が1/4波長板であるこ
とを特徴とする請求項2に記載の落射投光管。
【0061】〈5)複数の光偏向素子が配置されてい
て、電動で光路中に挿脱可能であること特徴とする請求
項2、上記(3)、(4)のいずれかに記載の落射投光
管。
【0062】(6)前記位相板が波長板であることを特
徴とする請求項3に記載の落射微分干渉顕微鏡。
【0063】(7)前記第1の偏光素子が光軸を中心と
して回転可能であり、前記位相板が1/4波長板であっ
て前記第1の偏光素子と前記光偏向部材との間に配置さ
れていることを特徴とする請求項3に記載のセナルモン
式落射微分干渉顕微鏡。
【0064】(8)前記第2の偏光素子が光軸を中心と
して回転可能であり、前記位相板が1/4波長板であっ
て前記第2の偏光素子と前記光偏向部材との間に配置さ
れていることを特徴とする請求項3に記載のセナルモン
式落射微分干渉顕微鏡。
【0065】(9)前記偏光分離合成部材がノマルスキ
ープリズム又はウォラストンプリズムであることを特徴
とする請求項3、上記(6)〜(8)のいずれかに記載
の落射微分干渉顕微鏡。
【0066】(10)照明光源と、前記照明光源からの
光束を直線偏光の照明光に変換する第1の偏光素子と、
前記第1の偏光素子を透過した照明光を対物レンズに向
けて偏向する光偏向素子と、前記照明光によって前記対
物レンズを通して照明された被観察物体の像を形成する
対物レンズを含む観察光学系と、前記光偏向素子を透過
した後に配置された第2の偏光素子とを備え、かつ、前
記光偏向素子と前記光偏向素子を経由する少なくとも一
つの光路内に位置する位相板と前記光偏向素子と前記位
相板とを保持する保持部材とからなる顕微鏡用光偏向ユ
ニットを光路内外に挿脱可能に備えたことを特徴とする
落射偏光顕微鏡。
【0067】(11)前記位相板が波長板であることを
特徴とする上記(10)に記載の落射偏光顕微鏡。
【0068】(12)前記位相板が1/4波長板である
ことを特徴とする上記(10)に記載の落射偏光顕微
鏡。
【0069】(13)前記位相板が1/2波長板である
ことを特徴とする上記(10)に記載の落射偏光顕微
鏡。
【0070】(14)第1の照明光源と、前記第1の照
明光源からの光束を直線偏光の照明光に変換する第1の
偏光素子と、直線偏光を振動方向が互いに直交する2つ
の直線偏光に分離する偏光分離部材と、前記分離した2
つの直線偏光を被観察物体に照明するコンデンサレンズ
と、前記被観察物体を透過した光束を拡大結像させるた
めの対物レンズと、前記対物レンズの像側に配置された
振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を同一光路中
に合成する偏光合成手段と、前記偏光合成手段により同
一光路中に合成された二つの直線偏光を干渉させる第2
の偏光素子と、第2の照明光源と、前記第2の照明光源
からの光束を対物レンズに向けて偏向する光偏向素子と
を備え、かつ、前記光偏向素子と前記光偏向素子を経由
する少なくとも一つの光路内に位置する位相板と前記光
偏向素子と前記位相板とを保持する保持部材とからなる
顕微鏡用光偏向ユニットを光路内外に挿脱可能に備えた
ことを特徴とする透過微分干渉顕微鏡。
【0071】(15)前記位相板が波長板であることを
特徴とする上記(14)に記載の透過微分干渉顕微鏡。
【0072】(16)前記第2の偏光素子が光軸を中心
として回転可能であり、前記位相板が1/4波長板であ
ることを特徴とする上記(14)に記載のセナルモン式
透過微分干渉顕微鏡。
【0073】(17)前記偏光分離部材、前記偏光合成
部材がいずれもノマルスキープリズム又はウォラストン
プリズムであることを特徴とする上記(14)〜(1
6)のいずれかに記載の透過微分干渉顕微鏡。
【0074】(18)第1の照明光源と、前記第1の照
明光源からの光束を直線偏光の照明光に変換する第1の
偏光素子と、被観察物体と、前記被観察物体を透過した
光束を拡大結像させるための対物レンズと、第2の偏光
素子と、第2の照明光源と、前記第2の照明光源からの
光束を対物レンズに向けて偏向する光偏向素子とを備
え、かつ、前記光偏向素子と前記光偏向素子を経由する
少なくとも一つの光路内に位置する位相板と前記光偏向
素子と前記位相板とを保持する保持部材とからなる顕微
鏡用光偏向ユニットを光路内外に挿脱可能に備えたこと
を特徴とする透過偏光顕微鏡。
【0075】(19)前記位相板が波長板であることを
特徴とする上記(18)に記載の透過偏光顕微鏡。
【0076】(20)前記位相板が1/4波長板である
ことを特徴とする上記(18)に記載の透過偏光顕微
鏡。
【0077】(21)前記位相板が1/2波長板である
ことを特徴とする上記(18)に記載の透過偏光顕微
鏡。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、従来のプリズム移動式
微分干渉顕微鏡に比べて安価に鋭敏色観察を行なうこと
ができる。また、新たに鋭敏色板等の位相板を配置する
スペース・機構を設けることなく、セナルモン式微分干
渉顕微鏡を構築でき、その際の鋭敏色観察も簡単にでき
る。また、偏光顕微鏡での鋭敏色観察も新たに位相板を
配置するスペースやメカ構造を設けることなく可能とな
る。また、自動化の際にも光偏向素子を電動で移動させ
る機構を取付けることで位相板の挿脱が可能になるの
で、光偏向素子とは別個に位相板のみのユニットを構成
して光路内外に挿脱する場合に比べて機構が簡単で安価
に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユ
ニットの概略構成図である。
【図2】本発明の第2実施例にかかる顕微鏡用偏向ユニ
ットを用いた落射投光管の概略構成図である。
【図3】本発明の第3実施例にかかる顕微鏡用偏向ユニ
ットを用いた落射投光管の概略構成図である。
【図4】本発明の第4実施例にかかる顕微鏡用偏向ユニ
ットを用いた落射投光管の概略平面図である。
【図5】本発明の第5実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユ
ニットを用いた落射偏光顕微鏡の概略構成図である。
【図6】本発明の第6実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユ
ニットを用いたプリズム移動式落射微分干渉顕微鏡の概
略構成図である。
【図7】本発明の第7実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユ
ニットを用いたプリズム移動式落射微分干渉顕微鏡の概
略構成図である。
【図8】本発明の第8実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユ
ニットを用いたセナルモン式落射微分干渉顕微鏡を示す
図であり、(a)は概略構成図、(b)は光偏向ユニットの変
形例を示す概略構成図である。
【図9】本発明の第9実施例にかかる顕微鏡用光偏向ユ
ニットを用いたセナルモン式透過微分干渉顕微鏡の概略
構成図である。
【図10】本発明の第10実施例にかかるセナルモン式
透過型微分干渉顕微鏡の概略構成図である。
【図11】第10実施例における光偏向ユニットの変形
例を示す概略構成図である。
【図12】プリズム移動方式を用いた微分干渉顕微鏡の
従来例を示す概略構成図である。
【図13】セナルモン方式を用いた微分干渉顕微鏡の従
来例を示す概略構成図である。
【図14】偏光顕微鏡の従来例を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 光偏向素子 1a、1c ハーフミラー(ダイクロイックミラ
ー) 1b 暗視野用ミラー 2 位相板 3 保持部材 4 落射投光管 5a,5b,5c,5d,9a,9b,10a,10
b,10c,10d,10e 光偏向ユニット 6 レボルバ状部材 7 コントロールボックス 8 モータ 11 光源 12 照明系レンズ 14 標本 15 対物レンズ 16 結像レンズ 17 観察接眼レンズ 18 電子撮像系又は写真撮影系等 19 偏光子 20 検光子 21 ノマルスキープリズム(又はウォラストン
プリズム) 24 波長板 25 1/4波長板 30 コンデンサレンズ 31 蛍光用光源 32 蛍光用照明系レンズ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光路を偏向するための光偏向素子と、 前記光偏向素子を保持するための保持部材とを有して構
    成された光偏向ユニットにおいて、 前記光偏向素子を経由した少なくとも一つの光路内に位
    相板を配置し、前記位相板を前記保持部材で保持したこ
    とを特徴とする顕微鏡用光偏向ユニット。
  2. 【請求項2】 光源と、 前記光源からの光束を直線偏光の照明光に変換する偏光
    素子と、前記照明光の光路を偏向するための光偏向素子
    とを備え、かつ、 前記光偏向素子と、前記光偏向素子を経由した少なくと
    も一つの光路内に配置された位相板と、前記光偏向素子
    と前記位相板とを保持する保持部材とからなる顕微鏡用
    光偏向ユニットを光路内外に挿脱可能に備えたことを特
    徴とする落射投光管。
  3. 【請求項3】 光源と、 前記光源からの光束を直線偏光の照明光に変換する第1
    の偏光素子と、 被観察物体の像を形成する対物レンズを含む観察光学系
    と、 前記第1の偏光素子を通過した照明光の光路を対物レン
    ズに向けて偏向する光偏向素子と、 前記光偏向素子と前記対物レンズとの間に配置され、前
    記第1の光偏向素子で偏向された直線偏光を振動方向が
    互いに直交する2つの直線偏光に分離すると共に、前記
    被観察物体で反射された振動方向が互いに直交する2つ
    の直線偏光を同一光路内に合成する偏光分離合成部材
    と、 前記偏光分離合成部材により同一光路内に合成された2
    つの直線偏光を干渉させる第2の偏光素子とを備え、か
    つ、 前記光偏向素子と前記光偏向素子を経由する少なくとも
    一つの光路内に配置された位相板と前記光偏向素子と前
    記位相板とを保持する保持部材とからなる顕微鏡用光偏
    向ユニットを光路内外に挿脱可能に備えたことを特徴と
    する落射微分干渉顕微鏡。
JP2001115969A 2001-04-13 2001-04-13 顕微鏡用光偏向ユニット、それを備えた落射投光管及び顕微鏡 Withdrawn JP2002311333A (ja)

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