JP2002310955A - 蛍光x線分析装置 - Google Patents

蛍光x線分析装置

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JP2002310955A JP2002059785A JP2002059785A JP2002310955A JP 2002310955 A JP2002310955 A JP 2002310955A JP 2002059785 A JP2002059785 A JP 2002059785A JP 2002059785 A JP2002059785 A JP 2002059785A JP 2002310955 A JP2002310955 A JP 2002310955A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業者の負担を少なくして自動的に分析精度
の管理のための工程管理分析が行われる蛍光X線分析装
置を提供する。 【解決手段】 分析試料に近い既知の組成を持つチェッ
ク試料3が保管される保管部21、およびこの保管部2
1のチェック試料3を測定部11の試料投入口15に移
動させる移動機構24を有する自動試料交換機20と、
分析試料の測定に際して、それまでの所定時間T1内に
チェック試料3が分析されたか否かを判別するチェック
試料分析判別手段39と、それまでの所定時間T1内に
チェック試料が分析されていなかった場合、自動試料交
換機20によって該当するチェック試料をX線分析位置
に移動させるチェック試料移動制御手段40と、自動試
料交換機20の保管部21における各チェック試料の位
置を記憶する第1の記憶手段41とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分析精度の管理の
ための工程管理分析が行われる蛍光X線分析装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光X線分析では、信頼性の高い分析を
行うために、分析精度の管理のための工程管理分析とし
て、分析試料の分析以外にPHA調整、標準化、
チェック分析が日常的に行われている。 PHA調整は、PHA(波高分析器)の波高値の変動
を調整するものであり、PHA調整には、測定線に近接
する妨害スペクトルを含まない試料が用いられる。 標準化は、標準化試料を用いてX線強度を測定してド
リフト補正係数を求めておき、分析試料の測定X線強度
をこのドリフト補正係数で補正して機器のX線強度を矯
正するものである。標準化試料は、長期に渡って変化が
なく、かつ均一でなければならない。 チェック分析は、分析試料を分析する前に、分析試料
に近い既知の組成を持つチェック試料を用いて、各成分
の分析値が予め決めておいた規格値内に入ることを確認
するものであり、精度の高い分析値を得るためには分析
試料の分析前に必ず行わなければならない。
【0003】標準化はPHA調整が行われているこ
とが前提であり、チェック分析は標準化が行われて
いることが前提であるが、〜の調整および分析は、
予め使用状況に応じてその頻度が決められる。PHA
調整および標準化は例えば毎日、チェック分析は分
析試料の分析を行う前に行われる。
【0004】しかし、分析試料の品種が多い場合、各成
分の標準化試料の測定を行わなければならず、標準化試
料の測定に時間がかかりすぎる。また、多元素同時分析
装置では測定チャンネルが多いため、PHA調整の時間
も無視できない。これに対して、PHA調整および
標準化は定期的に行わず、チェック分析のみを分析試
料の分析前に行う方法がとられている。この場合、チェ
ック分析の分析結果を作業者がチェック試料の各成分毎
に調べて、一つの成分でも規格値外であれば、規格値外
の成分の標準化用として予め指定された標準化試料を多
数種類の標準化試料の中から探し、その標準化試料から
発生する蛍光X線の強度を測定する。
【0005】また、PHA調整についても、標準化試料
によって求めたドリフト補正係数が規格外の場合に、規
格値外である元素に用いるPHA調整試料を測定して波
高分析器の波高値を調整する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、チェック分析
の分析結果が規格値外である場合に、作業者がチェック
分析の分析結果に応じて標準化試料を探すのは困難であ
り、かつ長時間を要する。また、標準化試料によって求
めたドリフト補正係数が規格内か外かを作業者が判断す
るには時間を要する。さらに、信頼性の高い蛍光X線分
析を行うためにはチェック分析を分析試料の分析を行う
前に行わなければならないが、作業者がチェック分析を
抜かしてしまうことがある。
【0007】そこで本発明は、作業者の負担を少なくし
て自動的に分析精度の管理のための工程管理分析が行わ
れる蛍光X線分析装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の第1の構成に係る蛍光X線分析装置は、標
準化試料が保管される保管部、およびこの保管部の標準
化試料を前記測定部の試料投入口に移動させる移動機構
を有する自動試料交換機と、この自動試料交換機の保管
部における各標準化試料の位置を記憶する第1の記憶手
段と、分析試料に近い既知の組成を持つチェック試料の
各成分の分析結果がそれぞれ予め設定した規格値内であ
るか否かを判別するチェック分析結果判別手段と、前記
チェック試料に規格値外の成分がある場合、前記自動試
料交換機によってチェック試料をこの規格値外の成分の
標準化用として予め指定された標準化試料に交換する標
準化試料交換制御手段と、前記交換された標準化試料の
蛍光X線強度の測定結果からドリフト補正係数を算出す
るドリフト補正係数算出手段とを備える。
【0009】この構成によれば、チェック試料の分析結
果が規格値内であるか否かをチェック分析結果判別手段
が自動的に判断するので、規格値内であるか否かが正確
かつ迅速に判断される。また、チェック試料に規格値外
の成分がある場合のみ標準化試料のX線強度を測定する
ので、標準化試料の無駄な測定を省くことができる。さ
らに、自動試料交換機を用いることによって、正確かつ
迅速にチェック試料が標準化試料に交換され、作業者が
標準化試料を探す必要はなくなるため、作業者には負担
がかからない。
【0010】本発明の第2の構成に係る蛍光X線装置
は、作業者に対する指示を表示する出力手段と、標準化
試料の試料名を記憶する第2の記憶手段と、分析試料に
近い既知の組成を持つチェック試料の各成分の分析結果
がそれぞれ予め設定した規格値内であるか否かを判別す
るチェック分析結果判別手段と、前記チェック試料に規
格値外の成分がある場合、この規格値外の成分の標準化
用として予め指定された標準化試料の試料名を前記第2
の記憶手段から検索する標準化試料名検索手段と、前記
検索した標準化試料名と標準化試料を設定させるための
作業ガイダンスとを前記出力手段に出力する出力制御手
段とを備える。
【0011】この構成によれば、チェック試料の分析結
果が規格値内であるか否かをチェック分析結果判別手段
が自動的に判断するので、規格値内であるか否かが正確
かつ迅速に判断される。また、チェック試料に規格値外
の成分がある場合のみ標準化試料のX線強度を測定する
ので、標準化試料の無駄な測定を省くことができる。さ
らに、出力手段に標準化試料名と標準化試料を設定させ
るための作業ガイダンスが出力され、作業者は出力手段
に表示される指示に従うだけなので、作業者は標準化試
料を調べたり、作業内容を覚えておく必要がなく、作業
者の負担は軽減される。
【0012】本発明の好ましい実施形態では、さらに、
前記チェック試料の各成分はすべて規格値内であるが前
記チェック試料に予め設定した基準値と異なる分析結果
の成分がある場合、この基準値と分析値とからバイアス
修正量を算出するバイアス修正量算出手段を備える。
【0013】この構成によれば、たとえチェック試料の
各成分が規格値内であっても、基準値と分析結果が異な
る場合にはバイアス修正によって分析値の微調整が行わ
れるので、正確な分析値を得ることができる。
【0014】本発明の第3の構成に係る蛍光X線分析装
置は、PHA調整試料が保管される保管部、およびこの
保管部のPHA調整試料を前記測定部の試料投入口に移
動させる移動機構を有する自動試料交換機と、この自動
試料交換機の保管部における各PHA調整試料の位置を
記憶する第3の記憶手段と、標準化試料の蛍光X線強度
の測定結果からドリフト補正係数を求めるドリフト補正
係数算出手段と、前記ドリフト補正係数が予め設定した
規格内であるか否かを判別するドリフト補正係数判別手
段と、前記標準化試料に規格値外の元素がある場合、こ
の規格値外の元素に用いるPHA調整試料を測定して波
高分析器の波高値を調整するPHA調整手段とを備え
る。
【0015】この構成によれば、標準化試料の蛍光X線
強度測定によって求めたドリフト補正係数が規格内であ
るか否かをドリフト補正係数判別手段が自動的に判断す
るので、規格内であるか否かが正確かつ迅速に判断され
る。また、ドリフト補正係数が規格外である元素がある
場合のみPHA調整試料を測定して波高分析器の波高値
を調整するので、PHA調整試料の無駄な測定を省くこ
とができる。
【0016】本発明の第4の構成に係る蛍光X線分析装
置は、分析試料に近い既知の組成を持つチェック試料が
保管される保管部、およびこの保管部のチェック試料を
前記測定部の試料投入口に移動させる移動機構を有する
自動試料交換機と、分析試料の測定に際して、それまで
の所定時間内にチェック試料が分析されたか否かを判別
するチェック試料分析判別手段と、それまでの所定時間
内にチェック試料が分析されていなかった場合、前記自
動試料交換機によって該当するチェック試料をX線分析
位置に移動させるチェック試料移動制御手段と、前記自
動試料交換機の保管部における各標準化試料の位置を記
憶する第1の記憶手段とを備える。
【0017】この構成によれば、現在の時刻から最後に
該当するチェック試料を測定した時刻までの時間が所定
時間よりも長いかを調べ、所定時間よりも長い場合は自
動的にチェック試料の測定を行う。したがって、作業者
がチェック試料の測定を忘れて分析試料の測定を開始し
ようとしても、自動的にチェック試料の測定が行われ
て、チェック試料の測定なしに分析試料が測定されるこ
とを防止することができる。また、自動試料交換機を用
いることによって、正確かつ迅速にX線分析位置にチェ
ック試料が移動され、作業者がチェック試料を探す必要
はなくなるため、作業者には負担がかからない。
【0018】本発明の第5の構成に係る蛍光X線分析装
置は、作業者に対する指示を表示する出力手段と、分析
試料に近い既知の組成を持つチェック試料の試料名を記
憶する第2の記憶手段と、分析試料の測定に際して、そ
れまでの所定時間内にチェック試料が分析されたか否か
を判別するチェック試料分析判別手段と、それまでの所
定時間内にチェック試料が分析されていなかった場合、
該当するチェック試料の試料名を前記第2の記憶手段か
ら検索するチェック試料名検索手段と、前記検索したチ
ェック試料名とチェック試料を設定させるための作業ガ
イダンスとを前記出力手段に出力する出力制御手段とを
備える。
【0019】この構成によれば、作業者がチェック試料
の測定を忘れて分析試料の測定を開始しようとしても、
出力手段にチェック試料名と作業ガイダンスが出力され
て、チェック試料の測定なしに分析試料が測定されるこ
とを防止することができる。また,作業者は出力手段に
表示される指示に従うだけなので、チェック試料を調べ
たり作業内容を覚えておく必要がなく、作業者の負担は
軽減される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態にか
かる蛍光X線分析装置を図面にしたがって説明する。図
1(a)に示すように、蛍光X線分析装置は測定部11
と自動試料交換機20とを備えている。測定部11は、
試料3が固定される試料台4と、試料3に1次X線2を
照射するX線源1と、試料3から発生する蛍光X線5の
強度を測定する検出手段10とを備えている。試料台4
は試料室13内のターレット14上に配置され、試料室
13の試料投入口15から投入された試料3がターレッ
トの回転によってX線分析位置に移動される。検出手段
10は、試料3から発生する2次X線5を分光する分光
器6と、分光された蛍光X線7ごとにその強度を測定す
る検出器8と、検出した蛍光X線7を分析する波高分析
器9と、分析されたスペクトルをカウントするカウンタ
16とで構成される。試料室13内、ならびにX線源
1、分光器6、および検出器8を収容したチャンバー
(図示せず)内は、真空引きされる。なお、分光器6を
用いずに、エネルギ分解能の高い検出器を検出手段とし
てもよい。測定部1は、さらに、測定部全体を制御する
コントローラ12を備えている。
【0021】前記自動試料交換機20は、複数の試料3
が保管される保管部である固定テーブル21と、固定テ
ーブル21上の試料3をX線分析位置に移動させる移動
機構24と、移動機構24を制御する移動機構制御手段
23とを有する。固定テーブル21は長方形状であり、
矢印X方向の横方向および矢印Y方向(図1(b))の
縦方向にそれぞれ等間隔の位置に試料を並べて保管する
ことができる。図1(a),(b),(c)に示すよう
に、移動機構24は、試料3を掴むアーム25と、アー
ム25をY方向にスライドさせるバー26と、バー26
を矢印Z方向の上下方向にスライドさせるスタンド27
と、このスタンド27を矢印X方向にスライドさせるレ
ール28とを有し、アーム25がX方向およびY方向の
あらゆる位置における試料3を掴んで分析用の試料投入
口15に運ぶことができる。移動機構24は、クレーン
タイプで、固定テーブル21上の任意の位置の試料3を
掴むものであってもよい。
【0022】自動試料交換機20の固定テーブル21
は、標準化試料、チェック試料および分析試料などのす
べて試料の保管が可能である。
【0023】蛍光X線分析装置は、さらに、処理手段3
0を備え、処理手段30はチェック試料の各成分の分析
結果がそれぞれ予め設定した規格値内であるか否かを判
別するチェック分析結果判別手段31と、チェック試料
に規格値外の成分がある場合、自動交換機20によって
チェック試料をこの規格値外の成分の標準化用として予
め指定された標準化試料に交換する標準化試料交換制御
手段32と、交換された標準化試料の蛍光X線強度の測
定結果からドリフト補正係数を算出するドリフト補正係
数算出手段33と、ドリフト補正係数が予め設定した規
格内であるか否かを判別するドリフト補正係数判別手段
34と、標準化試料に規格値外の元素がある場合、この
規格値外の元素に用いるPHA調整試料を測定して波高
分析器の波高値を調整するPHA調整手段35と、チェ
ック試料の各成分はすべて規格値内であるがチェック試
料に予め設定した基準値と異なる分析結果の成分がある
場合、その基準値と分析値とからバイアス修正量を算出
するバイアス修正量算出手段36とを有する。処理手段
30は、また、標準化試料名または試料識別用のコード
番号および自動試料交換機20の保管部21における標
準化試料の試料位置を記憶する第1の記憶手段41と、
PHA試料名または試料識別用のコード番号および自動
試料交換機20の保管部21におけるPHA調整試料の
試料位置を記憶する第3の記憶手段44とを有する。処
理手段30は、前記各手段31〜37の作動に関連し
て、コントローラ12を制御する。蛍光X線分析装置
は、さらに、出力手段である表示画面42を備える。
【0024】次に、第1実施形態の蛍光X線分析装置の
動作について、図2のフロー図を用いて説明する。ま
ず、試料台4(図1(a))にチェック試料3(図1
(a))が固定された状態で、チェック分析を行う(S
1)。これは表示画面42上のチェック試料の表示をク
リックすることにより行う。チェック試料には複数の品
種が用意されており、成分組成比が異なる品種の中で、
表示画面上で選択した分析試料に近い既知の組成を持つ
チェック試料が自動交換機20により測定部11の試料
投入口15まで移送され、コントローラ12で制御され
て、ターレット14により試料台4上にセットされ、チ
ェック試料のX線分析が行われる。チェック試料は、組
成が既知であり、表1に示すように各成分について分析
結果の規格が定められており、予め処理手段30に設定
されている。
【0025】
【表1】
【0026】チェック試料の分析結果がこの規格値外で
あれば、この状態で分析試料を分析しても正しい分析結
果が得られないことを示す。チェック試料の分析結果
は、カウンタ16から処理手段30に入力され、チェッ
ク分析結果判別手段31が、例えば表1の品種1であれ
ば、成分Si(シリコン)が1.0〜1.1%の範囲内
であるか、組成成分Ni(ニッケル)が0.5〜0.6
%の範囲内であるか、組成成分Mo(モリブデン)が
0.2〜0.3%の範囲内であるか、…と品種1の組成
成分の分析結果が予め設定した規格値内であるか否かを
判別する(S2)。このように、チェック試料の分析結
果が規格値内であるか否かをチェック分析結果判別手段
31が自動的に判断するので、規格値内であるか否かが
正確かつ迅速に判断される。
【0027】このチェック試料に規格値外の組成成分が
ある場合、標準化試料交換制御手段32により制御され
た自動試料交換機20がチェック試料をこの規格値外の
成分の標準化用として予め指定された標準化試料に交換
する(S3)。具体的には、例えば表1の品種1の組成
成分Niが0.62%であって規格値外の場合、標準化
試料交換制御手段32は、処理手段30で、第1の記憶
手段41に記憶されている該当チェック試料のNiを標
準化するための標準化試料名またはコード番号とその試
料位置とを調べ、自動試料交換機20に試料位置を渡
す。試料位置は、通信ケーブルのようなものを介してデ
ータとして、自動試料交換機20に入力されることによ
って渡される。このように、処理手段30の第1の記憶
手段41は、品種毎の各成分の標準化試料名またはコー
ド番号とその試料が自動試料交換機20にセットされて
いる試料位置とを把握しているので、チェック試料分析
において規格値外になった成分に応じて、標準化試料名
またはコード番号と試料位置とを検索することができ
る。
【0028】自動試料交換機20は、標準化試料交換制
御手段32から自動試料交換機20における試料位置を
受け取ると、移動機構制御手段23が移動機構24を制
御してアーム25がその位置の標準化試料3を掴み、分
析用の試料投入口15に運ぶ。このように自動試料交換
機20を用いることによって、正確かつ迅速にX線分析
位置の試料が標準化試料3に交換され、作業者が標準化
試料3を探す必要はなくなるため、作業者には負担がか
からない。しかも、チェック試料に規格値外の成分があ
る場合のみ標準化試料のX線強度を測定するので、標準
化試料の無駄な測定を省くことができる。
【0029】試料台4に標準化試料3が固定されると、
コントローラ12の作動により、X線源1から1次X線
2を照射して蛍光X線を発生させる。この蛍光X線強度
は、カウンタ16から処理手段30に入力され、ドリフ
ト補正係数算出手段33がドリフト補正係数αを算出す
る(S4)。標準化試料の基準強度IS 、標準化試料の
測定強度IM とドリフト補正係数αとの関係は次式
(1)で表される。 α=IS /IM …(1) このように標準化試料によってドリフト補正係数αを算
出することで、機器の経時変化によって生じるX線強度
のずれを求めることができる。本実施形態においては、
標準化試料1点を用いてX線強度を標準化する(1)式
で表される一点補正法を用いているが、標準化試料2点
を用いてX線強度を標準化する二点補正法を用いてもよ
い。
【0030】ドリフト補正係数αが算出されると、ドリ
フト補正係数判別手段34は、ドリフト補正係数αが予
め設定した規格内であるか否かを判別する(S5)。例
えば、ドリフト補正係数αは1.0±0.1の範囲内と
しておくと、元素Siについて範囲外の値が算出された
場合は、自動試料交換機20の固定テーブル21におけ
るSiの検出に用いるPHA調整試料を、標準化試料の
場合と同様に自動試料交換機20によって交換してこの
PHA調整試料を測定し、このX線強度とPHA調整試
料の基準強度から波高分析器の波高値を調整する(S
6)。具体的には、例えばドリフト補正係数αが1.1
1であって規格外の場合、PHA調整手段35が第3の
記憶手段44に記憶されている波高分析器の波高値を調
整するためのPHA試料名または試料識別用のコード番
号とその試料位置とを調べ、自動試料交換機20に試料
位置を渡す。
【0031】自動試料交換機20が自動試料交換機20
におけるPHA試料の試料位置を受け取ると、移動機構
制御手段23が移動機構24を制御してアーム25がそ
の位置のPHA試料3を掴み、分析用の試料投入口15
に運ぶ。試料台4にPHA試料3が固定されると、コン
トローラ12の作動により、X線源1から1次X線2を
照射して蛍光X線を発生させ、波高値の測定が行われ、
調整値が決定される。したがって、この後の測定におい
ては、該当の波高分析器の波高値は調整された値が使用
される。このようにドリフト補正係数が規格外である元
素がある場合のみPHA調整試料を測定して波高分析器
の波高値を調整するので、PHA調整試料の無駄な測定
を省くことができる。波高分析器の波高値の調整後は、
再び標準化試料の分析を行い、ドリフト補正係数αを算
出する(S7)。
【0032】ドリフト補正係数αを算出した後は、X線
分析位置における標準化試料をチェック試料に戻して、
再度チェック分析を行う(S8)。チェック分析におい
て、測定される蛍光X線の強度は、ドリフト補正を行わ
なければならない。ドリフト補正後の強度Ic は、チェ
ック分析において測定されるX線強度Im およびドリフ
ト係数αによって次式(2)で表される。 Ic =α×Im …(2) チェック分析後は、このドリフト補正後の強度Ic を用
いて、再びチェック試料の各成分の分析結果がそれぞれ
予め設定した規格値内であるか否かを判別し(S9)、
規格値外であれば、重度の障害が生じていると判断して
表示画面42にメッセージを表示するなどのエラー出力
を行う(S10)。
【0033】ステップS2およびステップS9におい
て、チェック試料のすべての成分の分析結果がそれぞれ
予め設定した規格値内である場合は、バイアス修正量算
出手段36が、チェック試料の各分析結果に予め設定し
た基準値と異なる分析結果の成分がある場合、その基準
値と分析値とからバイアス修正量を算出する。具体的に
は、まず、チェック試料の各組成成分の分析結果に予め
設定した基準値と異なる分析結果があるか否かを判別す
る(S11)。例えば、成分Siの分析値が1.02で
あって、規格1.0〜1.1%の範囲内であるが、Si
の基準値1.05と異なれば、Siの分析値はたとえ規
格値内であっても、僅かにずれていることになる。した
がって、この分析値が基準値と等しくなければ、分析値
を修正する必要があるため、バイアス修正を行う。
【0034】バイアス修正量算出手段36は、基準値
1.05および分析値1.02からバイアス修正量を算
出する(S12)。基準値WS 、分析値WM 、およびバ
イアス修正係数Aとの関係は次式(3)で表される。な
お、基準値WS は、化学分析によって測定される。 A=WS −WM …(3) このように基準値および分析値からバイアス修正係数A
を算出することで、機器の経時変化によって生じるX線
強度の僅かなずれを求めることができる。こうして分析
値の微調整が行われるので、正確な分析値を得ることが
できる。本実施形態においては、バイアス修正係数Aを
(3)式で求めているが、次式(4)で表されるバイア
ス修正係数Bを求めてもよく、いずれを用いるかは対象
とする成分の含有率などによって決定される。また、
(3)式で修正可能な一定偏差誤差と(4)式で修正可
能な一定比率誤差との両方があるときは、係数A,Bの
両者が使用される。 B=WS /WM …(4)
【0035】バイアス修正係数Aを算出した後は、X線
分析位置に分析試料を固定して分析を開始する。分析試
料の分析においては、測定される蛍光X線分析値は、バ
イアス修正を行わなければならない。バイアス修正後の
分析値Wc は、(3)式でバイアス修正係数Aを求めた
場合は分析試料の分析値Wm およびバイアス修正係数A
によって次式(5)で表され、(4)式でバイアス修正
係数Bを求めた場合は分析試料の分析値Wm およびバイ
アス修正係数Bによって次式(6)で表される。 Wc =Wm +A …(5) Wc =B×Wm …(6)
【0036】チェック試料の各組成成分の分析結果がす
べて予め設定した基準値と等しい場合、またはバイアス
修正係数Aを算出した後は、分析試料の測定、つまり未
知試料の分析を行う(S13)。このように、上記のス
テップS1〜S12によって自動的に工程管理分析が行
われて、分析精度が管理されるため、正確かつ迅速な工
程管理分析が可能となる。
【0037】次に、本発明の第2実施形態にかかる蛍光
X線分析装置について説明する。図3に示すように、第
1実施形態の蛍光X線分析装置と異なる点は、自動試料
交換機を備えず、処理手段30は分析試料に近い既知の
組成を持つチェック試料の各成分の分析結果がそれぞれ
予め設定した規格値内であるか否かを判別するチェック
分析結果判別手段31と、チェック試料に規格値外の成
分がある場合、この規格値外の成分の標準化用として予
め指定された標準化試料の試料名または試料識別用のコ
ード番号を第2の記憶手段43から検索する標準化試料
名検索手段37と、検索した標準化試料名と標準化試料
を設定させるための作業ガイダンスとを出力手段42に
出力する出力制御手段38とを有し、蛍光X線分析装置
は標準化試料の試料名またはコード番号を記憶する第2
の記憶手段43を備える点である。
【0038】第2実施形態にかかる蛍光X線分析装置の
動作について図4のフローチャートを用いて説明する。
まず、チェック分析を行い(S1)、チェック試料の各
組成成分の分析結果がすべて予め設定した規格値内であ
るか否かを判別する(S2)。
【0039】このチェック試料に規格値外の成分がある
場合、標準化試料名検索手段37がこの規格値外の成分
の標準化用として予め指定された標準化試料の試料名ま
たはコード番号を第2の記憶手段43から検索する(S
14)。この第2の記憶手段43には、用意されている
すべての標準化試料の試料名またはコード番号および成
分などが記憶されている。該当の標準化試料が検索され
ると、出力制御手段38が、検索した標準化試料名と標
準化試料を設定させるための作業ガイダンスを出力手段
である表示画面42に表示することで、作業者に対する
指示を表示する(S15)。作業者は、この表示画面4
2に表示される標準化試料を設定させるための作業ガイ
ダンスにしたがって作業をすればよく、表示画面42に
表示される標準化試料名の標準化試料を多数用意されて
いる標準化試料から選び設定すればよい。このように出
力手段に標準化試料名またはコード番号と作業ガイダン
スとが出力され、作業者は出力手段に表示される指示に
従うだけであるため、作業者は標準化試料を調べたり、
作業内容を覚えておく必要がなく、作業者の負担は少な
い。
【0040】ステップS2において、チェック試料のす
べての成分の分析結果がそれぞれ予め設定した規格値内
であるが、チェック試料の各分析結果に予め設定した基
準値と異なる分析結果の成分がある場合は、第1実施形
態と同様にバイアス修正係数Aを算出して分析試料を測
定する(S11〜S13)。
【0041】本実施形態においては、標準化試料名また
はコード番号と作業ガイダンスとは表示画面に出力する
が、出力手段がプリンタであれば、印字によって作業者
に対する指示を表示してもよい。
【0042】次に、本発明の第3実施形態にかかる蛍光
X線分析装置について説明する。図5に示すように、第
1実施形態の蛍光X線分析装置と異なる点は、処理手段
30は、分析試料の測定に際して、それまでの所定時間
内にチェック試料が分析されたか否かを判別するチェッ
ク試料分析判別手段39と、それまでの所定時間内にチ
ェック試料が分析されていなかった場合、自動試料交換
機20によって該当するチェック試料をX線分析位置に
移動させるチェック試料移動制御手段40とを有するこ
とである。また、自動試料交換機20の固定テーブル2
1は、標準化試料ではなく、チェック試料を保管する。
【0043】第3実施形態にかかる蛍光X線分析装置の
動作について説明する。チェック試料分析判別手段39
は計時手段を有しており、図6に示すように最後にチェ
ック分析を行った時刻t1を記憶している。分析試料の
測定に際して、チェック試料分析判別手段39がそれま
での所定時間、例えばT1の間にチェック試料が分析さ
れたか否かを判別する。具体的には、現在の時刻t2と
最後にチェック分析を行った時刻t1との時間間隔T2
が、所定時間T1よりも長いか否かを判別する。ここ
で、所定時間T1よりも長ければ、チェック分析は行わ
れなかったと判断される。所定時間内にチェック試料が
分析されていなかった場合、チェック試料移動制御手段
40が自動試料交換機20によって該当するチェック試
料の測定を行う。
【0044】具体的には、処理手段30が第1の記憶手
段41に記憶されている試料名またはコード番号と試料
の固定テーブル21上の試料位置との対応関係から、試
料位置を読み出し、自動試料交換機20は、チェック試
料移動制御手段40から試料位置を受け取ると、移動機
構制御手段23が移動機構24を制御してアーム25が
その位置のチェック試料3を掴み、測定部11の試料投
入口15まで移送する。次に、コントローラ12で制御
されるターレット14により試料台4上にセットされ、
チェック試料のX線分析が行われる。
【0045】チェック試料3の測定を行うと、処理手段
30では、測定終了の時刻を記憶して、次回に分析試料
を測定するときは、この時刻を最後にチェック分析が行
われた時刻として用いる。
【0046】このように、それまでの所定時間内にチェ
ック試料が分析されたか否かを判別するので、作業者が
チェック試料の測定を忘れて分析試料の測定を開始しよ
うとしても、自動的にチェック試料の測定が行われて、
チェック試料の測定なしに分析試料が測定されることを
防止することができる。また、第1実施形態と同様に自
動試料交換機を用いることによって、正確かつ迅速にX
線分析位置にチェック試料が移動され、作業者がチェッ
ク試料を探す必要はなくなるため、作業者には負担がか
からない。
【0047】次に、本発明の第4実施形態にかかる蛍光
X線分析装置について説明する。図7に示すように、第
3実施形態の蛍光X線分析装置と異なる点は、自動試料
交換機を備えず、処理手段30はチェック試料分析判別
手段39と、それまでの所定時間内にチェック試料が分
析されていなかった場合、該当するチェック試料の試料
名またはコード番号を第2の記憶手段43から検索する
チェック試料名検索手段43と、検索したチェック試料
名またはコード番号とチェック試料を設定させるための
作業ガイダンスとを出力手段42に出力する出力制御手
段38と分析試料に近い既知の組成を持つチェック試料
の試料名またはコード番号を記憶する第2の記憶手段4
3とを有し、蛍光X線分析装置は出力手段である表示画
面42を備える点である。
【0048】第4実施形態にかかる蛍光X線装置におい
ては、自動試料交換機20を備えていないので、第2実
施形態と同様、該当のチェック試料を検索すると、出力
制御手段38が、検索したチェック試料名またはコード
番号とチェック試料を設定させるための作業ガイダンス
を出力手段である表示画面42に表示する。作業者は、
この表示画面42に表示される作業ガイダンスにしたが
って作業をすればよく、表示画面42に表示されるチェ
ック試料名またはコード番号のチェック試料を多数用意
されているチェック試料から選び設定すればよい。この
ように、チェック試料の測定を作業者が忘れて分析試料
の測定を開始しようとしても、出力手段にチェック試料
名またはコード番号と作業ガイダンスが出力されるた
め、チェック試料の測定なしに分析試料が測定されるこ
とを防止することができる。また、作業者は出力手段に
表示される指示に従うだけなので、チェック試料を調べ
たり作業内容を覚えておく必要がなく、作業者の負担は
軽減される。
【0049】本発明の第1実施形態または第2実施形態
の蛍光X線分析装置を第3実施形態または第4実施形態
の蛍光X線分析装置と組み合わせて、チェック試料の測
定なしに分析試料が測定されることを防止し、かつチェ
ック分析の結果を自動的に判別する蛍光X線装置とすれ
ば、さらに作業者の負担がなく工程管理分析が行われ
る。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の構成によ
れば、チェック試料の分析結果が規格値内であるか否か
をチェック分析結果判別手段が自動的に判断するので、
規格値内であるか否かが正確かつ迅速に判断される。ま
た、チェック試料に規格値外の成分がある場合のみ標準
化試料のX線強度を測定するので、標準化試料の無駄な
測定を省くことができる。さらに、自動試料交換機を用
いることによって、正確かつ迅速にX線分析位置の試料
が標準化試料に交換され、作業者が標準化試料を探す必
要はなくなるため、作業者には負担がかからない。
【0051】また、本発明の第2の構成によれば、出力
手段に標準化試料名と標準化試料を設定させるための作
業ガイダンスが出力され、作業者は出力手段に表示され
る指示に従うだけなので、作業者は標準化試料を調べた
り、作業内容を覚えておく必要がなく、作業者の負担は
軽減される。
【0052】さらに、本発明の第3の構成によれば、標
準化試料の蛍光X線強度測定によって求めたドリフト補
正係数が規格内であるか否かをドリフト補正係数判別手
段が自動的に判断するので、規格内であるか否かが正確
かつ迅速に判断される。また、ドリフト補正係数が規格
外である元素がある場合のみPHA調整試料を測定して
波高分析器の波高値を調整するので、PHA調整試料の
無駄な測定を省くことができる。
【0053】さらに、本発明の第4の構成によれば、現
在の時刻から最後に該当するチェック試料を測定した時
刻までの時間が所定時間よりも長いかを調べ、所定時間
よりも長い場合は自動的にチェック試料の測定を行う。
したがって、作業者がチェック試料の測定を忘れて分析
試料の測定を開始しようとしても、自動的にチェック試
料の測定が行われて、チェック試料の測定なしに分析試
料が測定されることを防止することができる。また、自
動試料交換機を用いることによって、正確かつ迅速にX
線分析位置にチェック試料が移動され、作業者がチェッ
ク試料を探す必要はなくなるため、作業者には負担がか
からない。
【0054】さらに、本発明の第5の構成によれば、作
業者がチェック試料の測定を忘れて分析試料の測定を開
始しようとしても、出力手段にチェック試料名と作業ガ
イダンスが出力されて、チェック試料の測定なしに分析
試料が測定されることを防止することができる。また、
作業者は出力手段に表示される指示に従うだけなので、
チェック試料を調べたり作業内容を覚えておく必要がな
く、作業者の負担は軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施形態にかかる蛍光X
線分析装置を示す概略構成図であり、(b)はこの蛍光
X線分析装置の一部である自動試料交換機の平面図、
(c)は側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる蛍光X線分析装
置における工程管理分析の処理を示すフロー図である。
【図3】本発明の第2実施形態にかかる蛍光X線分析装
置を示す概略構成図である。
【図4】本発明の第2実施形態にかかる蛍光X線分析装
置における工程管理分析の処理を示すフロー図である。
【図5】本発明の第3実施形態にかかる蛍光X線分析装
置を示す概略構成図である。
【図6】本発明の第3実施形態および第4実施形態の蛍
光X線分析装置における工程管理分析の処理の時間間隔
を示す説明図である。
【図7】本発明の第4実施形態にかかる蛍光X線分析装
置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
3…試料、11…測定部、15…試料投入口、20…自
動試料交換機、21…保管部、24…移動機構、31…
チェック分析結果判別手段、32…標準化試料交換制御
手段、33…ドリフト補正係数算出手段、34…ドリフ
ト補正係数判別手段、35…PHA調整手段、36…バ
イアス修正量算出手段、37…標準化試料名検索手段、
38…出力制御手段、39…チェック試料分析判別手
段、40…チェック試料移動制御手段、42…出力手
段。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月8日(2002.3.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 蛍光X線分析装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分析精度の管理の
ための工程管理分析が行われる蛍光X線分析装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光X線分析では、信頼性の高い分析を
行うために、分析精度の管理のための工程管理分析とし
て、分析試料の分析以外にPHA調整、標準化、
チェック分析が日常的に行われている。 PHA調整は、PHA(波高分析器)の波高値の変動
を調整するものであり、PHA調整には、測定線に近接
する妨害スペクトルを含まない試料が用いられる。 標準化は、標準化試料を用いてX線強度を測定してド
リフト補正係数を求めておき、分析試料の測定X線強度
をこのドリフト補正係数で補正して機器のX線強度を矯
正するものである。標準化試料は、長期に渡って変化が
なく、かつ均一でなければならない。 チェック分析は、分析試料を分析する前に、分析試料
に近い既知の組成を持つチェック試料を用いて、各成分
の分析値が予め決めておいた規格値内に入ることを確認
するものであり、精度の高い分析値を得るためには分析
試料の分析前に必ず行わなければならない。
【0003】標準化はPHA調整が行われているこ
とが前提であり、チェック分析は標準化が行われて
いることが前提であるが、〜の調整および分析は、
予め使用状況に応じてその頻度が決められる。PHA
調整および標準化は例えば毎日、チェック分析は分
析試料の分析を行う前に行われる。
【0004】しかし、分析試料の品種が多い場合、各成
分の標準化試料の測定を行わなければならず、標準化試
料の測定に時間がかかりすぎる。また、多元素同時分析
装置では測定チャンネルが多いため、PHA調整の時間
も無視できない。これに対して、PHA調整および
標準化は定期的に行わず、チェック分析のみを分析試
料の分析前に行う方法がとられている。この場合、チェ
ック分析の分析結果を作業者がチェック試料の各成分毎
に調べて、一つの成分でも規格値外であれば、規格値外
の成分の標準化用として予め指定された標準化試料を多
数種類の標準化試料の中から探し、その標準化試料から
発生する蛍光X線の強度を測定する。
【0005】また、PHA調整についても、標準化試料
によって求めたドリフト補正係数が規格外の場合に、規
格値外である元素に用いるPHA調整試料を測定して波
高分析器の波高値を調整する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、信頼性の高い
蛍光X線分析を行うためには、上述のようにチェック分
析を分析試料の分析を行う前に行わなければならない
が、作業者がチェック分析を抜かしてしまうことがあ
る。
【0007】そこで本発明は、作業者の負担を少なくし
て自動的に分析精度の管理のための工程管理分析が行わ
れる蛍光X線分析装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の第1の構成に係る蛍光X線分析装置は、分
析試料に近い既知の組成を持つチェック試料が保管され
る保管部、およびこの保管部のチェック試料を前記測定
部の試料投入口に移動させる移動機構を有する自動試料
交換機と、分析試料の測定に際して、それまでの所定時
間内にチェック試料が分析されたか否かを判別するチェ
ック試料分析判別手段と、それまでの所定時間内にチェ
ック試料が分析されていなかった場合、前記自動試料交
換機によって該当するチェック試料をX線分析位置に移
動させるチェック試料移動制御手段と、前記自動試料交
換機の保管部における各チェック試料の位置を記憶する
第1の記憶手段とを備える。
【0009】この構成によれば、現在の時刻から最後に
該当するチェック試料を測定した時刻までの時間が所定
時間よりも長いかを調べ、所定時間よりも長い場合は自
動的にチェック試料の測定を行う。したがって、作業者
がチェック試料の測定を忘れて分析試料の測定を開始し
ようとしても、自動的にチェック試料の測定が行われ
て、チェック試料の測定なしに分析試料が測定されるこ
とを防止することができる。また、自動試料交換機を用
いることによって、正確かつ迅速にX線分析位置にチェ
ック試料が移動され、作業者がチェック試料を探す必要
はなくなるため、作業者には負担がかからない。
【0010】本発明の第の構成に係る蛍光X線分析装
置は、作業者に対する指示を表示する出力手段と、分析
試料に近い既知の組成を持つチェック試料の試料名を記
憶する第2の記憶手段と、分析試料の測定に際して、そ
れまでの所定時間内にチェック試料が分析されたか否か
を判別するチェック試料分析判別手段と、それまでの所
定時間内にチェック試料が分析されていなかった場合、
該当するチェック試料の試料名を前記第2の記憶手段か
ら検索するチェック試料名検索手段と、前記検索したチ
ェック試料名とチェック試料を設定させるための作業ガ
イダンスとを前記出力手段に出力する出力制御手段とを
備える。
【0011】この構成によれば、作業者がチェック試料
の測定を忘れて分析試料の測定を開始しようとしても、
出力手段にチェック試料名と作業ガイダンスが出力され
て、チェック試料の測定なしに分析試料が測定されるこ
とを防止することができる。また、作業者は出力手段に
表示される指示に従うだけなので、チェック試料を調べ
たり作業内容を覚えておく必要がなく、作業者の負担は
軽減される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1参考例にかか
る蛍光X線分析装置を図面にしたがって説明する。図1
(a)に示すように、蛍光X線分析装置は測定部11と
自動試料交換機20とを備えている。測定部11は、試
料3が固定される試料台4と、試料3に1次X線2を照
射するX線源1と、試料3から発生する蛍光X線5の強
度を測定する検出手段10とを備えている。試料台4は
試料室13内のターレット14上に配置され、試料室1
3の試料投入口15から投入された試料3がターレット
の回転によってX線分析位置に移動される。検出手段1
0は、試料3から発生する2次X線5を分光する分光器
6と、分光された蛍光X線7ごとにその強度を測定する
検出器8と、検出した蛍光X線7を分析する波高分析器
9と、分析されたスペクトルをカウントするカウンタ1
6とで構成される。試料室13内、ならびにX線源1、
分光器6、および検出器8を収容したチャンバー(図示
せず)内は、真空引きされる。なお、分光器6を用いず
に、エネルギ分解能の高い検出器を検出手段としてもよ
い。測定部1は、さらに、測定部全体を制御するコント
ローラ12を備えている。
【0013】前記自動試料交換機20は、複数の試料3
が保管される保管部である固定テーブル21と、固定テ
ーブル21上の試料3をX線分析位置に移動させる移動
機構24と、移動機構24を制御する移動機構制御手段
23とを有する。固定テーブル21は長方形状であり、
矢印X方向の横方向および矢印Y方向(図1(b))の
縦方向にそれぞれ等間隔の位置に試料を並べて保管する
ことができる。図1(a),(b),(c)に示すよう
に、移動機構24は、試料3を掴むアーム25と、アー
ム25をY方向にスライドさせるバー26と、バー26
を矢印Z方向の上下方向にスライドさせるスタンド27
と、このスタンド27を矢印X方向にスライドさせるレ
ール28とを有し、アーム25がX方向およびY方向の
あらゆる位置における試料3を掴んで分析用の試料投入
口15に運ぶことができる。移動機構24は、クレーン
タイプで、固定テーブル21上の任意の位置の試料3を
掴むものであってもよい。
【0014】自動試料交換機20の固定テーブル21
は、標準化試料、チェック試料および分析試料などのす
べて試料の保管が可能である。
【0015】蛍光X線分析装置は、さらに、処理手段3
0を備え、処理手段30はチェック試料の各成分の分析
結果がそれぞれ予め設定した規格値内であるか否かを判
別するチェック分析結果判別手段31と、チェック試料
に規格値外の成分がある場合、自動交換機20によって
チェック試料をこの規格値外の成分の標準化用として予
め指定された標準化試料に交換する標準化試料交換制御
手段32と、交換された標準化試料の蛍光X線強度の測
定結果からドリフト補正係数を算出するドリフト補正係
数算出手段33と、ドリフト補正係数が予め設定した規
格内であるか否かを判別するドリフト補正係数判別手段
34と、標準化試料に規格値外の元素がある場合、この
規格値外の元素に用いるPHA調整試料を測定して波高
分析器の波高値を調整するPHA調整手段35と、チェ
ック試料の各成分はすべて規格値内であるがチェック試
料に予め設定した基準値と異なる分析結果の成分がある
場合、その基準値と分析値とからバイアス修正量を算出
するバイアス修正量算出手段36とを有する。処理手段
30は、また、標準化試料名または試料識別用のコード
番号および自動試料交換機20の保管部21における標
準化試料の試料位置を記憶する第1の記憶手段41と、
PHA試料名または試料識別用のコード番号および自動
試料交換機20の保管部21におけるPHA調整試料の
試料位置を記憶する第3の記憶手段44とを有する。処
理手段30は、前記各手段31〜37の作動に関連し
て、コントローラ12を制御する。蛍光X線分析装置
は、さらに、出力手段である表示画面42を備える。
【0016】次に、第1参考例の蛍光X線分析装置の動
作について、図2のフロー図を用いて説明する。まず、
試料台4(図1(a))にチェック試料3(図1
(a))が固定された状態で、チェック分析を行う(S
1)。これは表示画面42上のチェック試料の表示をク
リックすることにより行う。チェック試料には複数の品
種が用意されており、成分組成比が異なる品種の中で、
表示画面上で選択した分析試料に近い既知の組成を持つ
チェック試料が自動交換機20により測定部11の試料
投入口15まで移送され、コントローラ12で制御され
て、ターレット14により試料台4上にセットされ、チ
ェック試料のX線分析が行われる。チェック試料は、組
成が既知であり、表1に示すように各成分について分析
結果の規格が定められており、予め処理手段30に設定
されている。
【0017】
【表1】
【0018】チェック試料の分析結果がこの規格値外で
あれば、この状態で分析試料を分析しても正しい分析結
果が得られないことを示す。チェック試料の分析結果
は、カウンタ16から処理手段30に入力され、チェッ
ク分析結果判別手段31が、例えば表1の品種1であれ
ば、成分Si(シリコン)が1.0〜1.1%の範囲内
であるか、組成成分Ni(ニッケル)が0.5〜0.6
%の範囲内であるか、組成成分Mo(モリブデン)が
0.2〜0.3%の範囲内であるか、…と品種1の組成
成分の分析結果が予め設定した規格値内であるか否かを
判別する(S2)。このように、チェック試料の分析結
果が規格値内であるか否かをチェック分析結果判別手段
31が自動的に判断するので、規格値内であるか否かが
正確かつ迅速に判断される。
【0019】このチェック試料に規格値外の組成成分が
ある場合、標準化試料交換制御手段32により制御され
た自動試料交換機20がチェック試料をこの規格値外の
成分の標準化用として予め指定された標準化試料に交換
する(S3)。具体的には、例えば表1の品種1の組成
成分Niが0.62%であって規格値外の場合、標準化
試料交換制御手段32は、処理手段30で、第1の記憶
手段41に記憶されている該当チェック試料のNiを標
準化するための標準化試料名またはコード番号とその試
料位置とを調べ、自動試料交換機20に試料位置を渡
す。試料位置は、通信ケーブルのようなものを介してデ
ータとして、自動試料交換機20に入力されることによ
って渡される。このように、処理手段30の第1の記憶
手段41は、品種毎の各成分の標準化試料名またはコー
ド番号とその試料が自動試料交換機20にセットされて
いる試料位置とを把握しているので、チェック試料分析
において規格値外になった成分に応じて、標準化試料名
またはコード番号と試料位置とを検索することができ
る。
【0020】自動試料交換機20は、標準化試料交換制
御手段32から自動試料交換機20における試料位置を
受け取ると、移動機構制御手段23が移動機構24を制
御してアーム25がその位置の標準化試料3を掴み、分
析用の試料投入口15に運ぶ。このように自動試料交換
機20を用いることによって、正確かつ迅速にX線分析
位置の試料が標準化試料3に交換され、作業者が標準化
試料3を探す必要はなくなるため、作業者には負担がか
からない。しかも、チェック試料に規格値外の成分があ
る場合のみ標準化試料のX線強度を測定するので、標準
化試料の無駄な測定を省くことができる。
【0021】試料台4に標準化試料3が固定されると、
コントローラ12の作動により、X線源1から1次X線
2を照射して蛍光X線を発生させる。この蛍光X線強度
は、カウンタ16から処理手段30に入力され、ドリフ
ト補正係数算出手段33がドリフト補正係数αを算出す
る(S4)。標準化試料の基準強度IS 、標準化試料の
測定強度IM とドリフト補正係数αとの関係は次式
(1)で表される。 α=IS /IM …(1) このように標準化試料によってドリフト補正係数αを算
出することで、機器の経時変化によって生じるX線強度
のずれを求めることができる。本参考例においては、標
準化試料1点を用いてX線強度を標準化する(1)式で
表される一点補正法を用いているが、標準化試料2点を
用いてX線強度を標準化する二点補正法を用いてもよ
い。
【0022】ドリフト補正係数αが算出されると、ドリ
フト補正係数判別手段34は、ドリフト補正係数αが予
め設定した規格内であるか否かを判別する(S5)。例
えば、ドリフト補正係数αは1.0±0.1の範囲内と
しておくと、元素Siについて範囲外の値が算出された
場合は、自動試料交換機20の固定テーブル21におけ
るSiの検出に用いるPHA調整試料を、標準化試料の
場合と同様に自動試料交換機20によって交換してこの
PHA調整試料を測定し、このX線強度とPHA調整試
料の基準強度から波高分析器の波高値を調整する(S
6)。具体的には、例えばドリフト補正係数αが1.1
1であって規格外の場合、PHA調整手段35が第3の
記憶手段44に記憶されている波高分析器の波高値を調
整するためのPHA試料名または試料識別用のコード番
号とその試料位置とを調べ、自動試料交換機20に試料
位置を渡す。
【0023】自動試料交換機20が自動試料交換機20
におけるPHA試料の試料位置を受け取ると、移動機構
制御手段23が移動機構24を制御してアーム25がそ
の位置のPHA試料3を掴み、分析用の試料投入口15
に運ぶ。試料台4にPHA試料3が固定されると、コン
トローラ12の作動により、X線源1から1次X線2を
照射して蛍光X線を発生させ、波高値の測定が行われ、
調整値が決定される。したがって、この後の測定におい
ては、該当の波高分析器の波高値は調整された値が使用
される。このようにドリフト補正係数が規格外である元
素がある場合のみPHA調整試料を測定して波高分析器
の波高値を調整するので、PHA調整試料の無駄な測定
を省くことができる。波高分析器の波高値の調整後は、
再び標準化試料の分析を行い、ドリフト補正係数αを算
出する(S7)。
【0024】ドリフト補正係数αを算出した後は、X線
分析位置における標準化試料をチェック試料に戻して、
再度チェック分析を行う(S8)。チェック分析におい
て、測定される蛍光X線の強度は、ドリフト補正を行わ
なければならない。ドリフト補正後の強度Ic は、チェ
ック分析において測定されるX線強度Im およびドリフ
ト係数αによって次式(2)で表される。 Ic =α×Im …(2) チェック分析後は、このドリフト補正後の強度Ic を用
いて、再びチェック試料の各成分の分析結果がそれぞれ
予め設定した規格値内であるか否かを判別し(S9)、
規格値外であれば、重度の障害が生じていると判断して
表示画面42にメッセージを表示するなどのエラー出力
を行う(S10)。
【0025】ステップS2およびステップS9におい
て、チェック試料のすべての成分の分析結果がそれぞれ
予め設定した規格値内である場合は、バイアス修正量算
出手段36が、チェック試料の各分析結果に予め設定し
た基準値と異なる分析結果の成分がある場合、その基準
値と分析値とからバイアス修正量を算出する。具体的に
は、まず、チェック試料の各組成成分の分析結果に予め
設定した基準値と異なる分析結果があるか否かを判別す
る(S11)。例えば、成分Siの分析値が1.02で
あって、規格1.0〜1.1%の範囲内であるが、Si
の基準値1.05と異なれば、Siの分析値はたとえ規
格値内であっても、僅かにずれていることになる。した
がって、この分析値が基準値と等しくなければ、分析値
を修正する必要があるため、バイアス修正を行う。
【0026】バイアス修正量算出手段36は、基準値
1.05および分析値1.02からバイアス修正量を算
出する(S12)。基準値WS 、分析値WM 、およびバ
イアス修正係数Aとの関係は次式(3)で表される。な
お、基準値WS は、化学分析によって測定される。 A=WS −WM …(3) このように基準値および分析値からバイアス修正係数A
を算出することで、機器の経時変化によって生じるX線
強度の僅かなずれを求めることができる。こうして分析
値の微調整が行われるので、正確な分析値を得ることが
できる。本参考例においては、バイアス修正係数Aを
(3)式で求めているが、次式(4)で表されるバイア
ス修正係数Bを求めてもよく、いずれを用いるかは対象
とする成分の含有率などによって決定される。また、
(3)式で修正可能な一定偏差誤差と(4)式で修正可
能な一定比率誤差との両方があるときは、係数A,Bの
両者が使用される。 B=WS /WM …(4)
【0027】バイアス修正係数Aを算出した後は、X線
分析位置に分析試料を固定して分析を開始する。分析試
料の分析においては、測定される蛍光X線分析値は、バ
イアス修正を行わなければならない。バイアス修正後の
分析値Wc は、(3)式でバイアス修正係数Aを求めた
場合は分析試料の分析値Wm およびバイアス修正係数A
によって次式(5)で表され、(4)式でバイアス修正
係数Bを求めた場合は分析試料の分析値Wm およびバイ
アス修正係数Bによって次式(6)で表される。 Wc =Wm +A …(5) Wc =B×Wm …(6)
【0028】チェック試料の各組成成分の分析結果がす
べて予め設定した基準値と等しい場合、またはバイアス
修正係数Aを算出した後は、分析試料の測定、つまり未
知試料の分析を行う(S13)。このように、上記のス
テップS1〜S12によって自動的に工程管理分析が行
われて、分析精度が管理されるため、正確かつ迅速な工
程管理分析が可能となる。
【0029】次に、本発明の第2参考例にかかる蛍光X
線分析装置について説明する。図3に示すように、第1
参考例の蛍光X線分析装置と異なる点は、自動試料交換
機を備えず、処理手段30は分析試料に近い既知の組成
を持つチェック試料の各成分の分析結果がそれぞれ予め
設定した規格値内であるか否かを判別するチェック分析
結果判別手段31と、チェック試料に規格値外の成分が
ある場合、この規格値外の成分の標準化用として予め指
定された標準化試料の試料名または試料識別用のコード
番号を第2の記憶手段43から検索する標準化試料名検
索手段37と、検索した標準化試料名と標準化試料を設
定させるための作業ガイダンスとを出力手段42に出力
する出力制御手段38とを有し、蛍光X線分析装置は標
準化試料の試料名またはコード番号を記憶する第2の記
憶手段43を備える点である。
【0030】第2参考例にかかる蛍光X線分析装置の動
作について図4のフローチャートを用いて説明する。ま
ず、チェック分析を行い(S1)、チェック試料の各組
成成分の分析結果がすべて予め設定した規格値内である
か否かを判別する(S2)。
【0031】このチェック試料に規格値外の成分がある
場合、標準化試料名検索手段37がこの規格値外の成分
の標準化用として予め指定された標準化試料の試料名ま
たはコード番号を第2の記憶手段43から検索する(S
14)。この第2の記憶手段43には、用意されている
すべての標準化試料の試料名またはコード番号および成
分などが記憶されている。該当の標準化試料が検索され
ると、出力制御手段38が、検索した標準化試料名と標
準化試料を設定させるための作業ガイダンスを出力手段
である表示画面42に表示することで、作業者に対する
指示を表示する(S15)。作業者は、この表示画面4
2に表示される標準化試料を設定させるための作業ガイ
ダンスにしたがって作業をすればよく、表示画面42に
表示される標準化試料名の標準化試料を多数用意されて
いる標準化試料から選び設定すればよい。このように出
力手段に標準化試料名またはコード番号と作業ガイダン
スとが出力され、作業者は出力手段に表示される指示に
従うだけであるため、作業者は標準化試料を調べたり、
作業内容を覚えておく必要がなく、作業者の負担は少な
い。
【0032】ステップS2において、チェック試料のす
べての成分の分析結果がそれぞれ予め設定した規格値内
であるが、チェック試料の各分析結果に予め設定した基
準値と異なる分析結果の成分がある場合は、第1参考例
と同様にバイアス修正係数Aを算出して分析試料を測定
する(S11〜S13)。
【0033】本参考例においては、標準化試料名または
コード番号と作業ガイダンスとは表示画面に出力する
が、出力手段がプリンタであれば、印字によって作業者
に対する指示を表示してもよい。
【0034】次に、本発明の第実施形態にかかる蛍光
X線分析装置について説明する。図5に示すように、第
参考例の蛍光X線分析装置と異なる点は、処理手段3
0は、分析試料の測定に際して、それまでの所定時間内
にチェック試料が分析されたか否かを判別するチェック
試料分析判別手段39と、それまでの所定時間内にチェ
ック試料が分析されていなかった場合、自動試料交換機
20によって該当するチェック試料をX線分析位置に移
動させるチェック試料移動制御手段40と、自動試料交
換機20の保管部21における各チェック試料の位置を
記憶する第1の記憶手段41とを有することである。ま
た、自動試料交換機20の固定テーブル21は、標準化
試料ではなく、チェック試料を保管する。
【0035】第実施形態にかかる蛍光X線分析装置の
動作について説明する。チェック試料分析判別手段39
は計時手段を有しており、図6に示すように最後にチェ
ック分析を行った時刻t1を記憶している。分析試料の
測定に際して、チェック試料分析判別手段39がそれま
での所定時間、例えばT1の間にチェック試料が分析さ
れたか否かを判別する。具体的には、現在の時刻t2と
最後にチェック分析を行った時刻t1との時間間隔T2
が、所定時間T1よりも長いか否かを判別する。ここ
で、所定時間T1よりも長ければ、チェック分析は行わ
れなかったと判断される。所定時間内にチェック試料が
分析されていなかった場合、チェック試料移動制御手段
40が自動試料交換機20によって該当するチェック試
料の測定を行う。
【0036】具体的には、処理手段30が第1の記憶手
段41に記憶されている試料名またはコード番号と試料
の固定テーブル21上の試料位置との対応関係から、試
料位置を読み出し、自動試料交換機20は、チェック試
料移動制御手段40から試料位置を受け取ると、移動機
構制御手段23が移動機構24を制御してアーム25が
その位置のチェック試料3を掴み、測定部11の試料投
入口15まで移送する。次に、コントローラ12で制御
されるターレット14により試料台4上にセットされ、
チェック試料のX線分析が行われる。
【0037】チェック試料3の測定を行うと、処理手段
30では、測定終了の時刻を記憶して、次回に分析試料
を測定するときは、この時刻を最後にチェック分析が行
われた時刻として用いる。
【0038】このように、それまでの所定時間内にチェ
ック試料が分析されたか否かを判別するので、作業者が
チェック試料の測定を忘れて分析試料の測定を開始しよ
うとしても、自動的にチェック試料の測定が行われて、
チェック試料の測定なしに分析試料が測定されることを
防止することができる。また、第1参考例と同様に自動
試料交換機を用いることによって、正確かつ迅速にX線
分析位置にチェック試料が移動され、作業者がチェック
試料を探す必要はなくなるため、作業者には負担がかか
らない。
【0039】次に、本発明の第実施形態にかかる蛍光
X線分析装置について説明する。図7に示すように、第
実施形態の蛍光X線分析装置と異なる点は、自動試料
交換機を備えず、処理手段30はチェック試料分析判別
手段39と、それまでの所定時間内にチェック試料が分
析されていなかった場合、該当するチェック試料の試料
名またはコード番号を第2の記憶手段43から検索する
チェック試料名検索手段43と、検索したチェック試料
名またはコード番号とチェック試料を設定させるための
作業ガイダンスとを出力手段42に出力する出力制御手
段38と分析試料に近い既知の組成を持つチェック試料
の試料名またはコード番号を記憶する第2の記憶手段4
3とを有し、蛍光X線分析装置は出力手段である表示画
面42を備える点である。
【0040】第実施形態にかかる蛍光X線装置におい
ては、自動試料交換機20を備えていないので、第2
考例と同様、該当のチェック試料を検索すると、出力制
御手段38が、検索したチェック試料名またはコード番
号とチェック試料を設定させるための作業ガイダンスを
出力手段である表示画面42に表示する。作業者は、こ
の表示画面42に表示される作業ガイダンスにしたがっ
て作業をすればよく、表示画面42に表示されるチェッ
ク試料名またはコード番号のチェック試料を多数用意さ
れているチェック試料から選び設定すればよい。このよ
うに、チェック試料の測定を作業者が忘れて分析試料の
測定を開始しようとしても、出力手段にチェック試料名
またはコード番号と作業ガイダンスが出力されるため、
チェック試料の測定なしに分析試料が測定されることを
防止することができる。また、作業者は出力手段に表示
される指示に従うだけなので、チェック試料を調べたり
作業内容を覚えておく必要がなく、作業者の負担は軽減
される。
【0041】本発明の第1参考例または第2参考例の蛍
光X線分析装置を第実施形態または第実施形態の蛍
光X線分析装置と組み合わせて、チェック試料の測定な
しに分析試料が測定されることを防止し、かつチェック
分析の結果を自動的に判別する蛍光X線装置とすれば、
さらに作業者の負担がなく工程管理分析が行われる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の構成によ
れば、現在の時刻から最後に該当するチェック試料を測
定した時刻までの時間が所定時間よりも長いかを調べ、
所定時間よりも長い場合は自動的にチェック試料の測定
を行う。したがって、作業者がチェック試料の測定を忘
れて分析試料の測定を開始しようとしても、自動的にチ
ェック試料の測定が行われて、チェック試料の測定なし
に分析試料が測定されることを防止することができる。
また、自動試料交換機を用いることによって、正確かつ
迅速にX線分析位置にチェック試料が移動され、作業者
がチェック試料を探す必要はなくなるため、作業者には
負担がかからない。
【0043】さらに、本発明の第の構成によれば、作
業者がチェック試料の測定を忘れて分析試料の測定を開
始しようとしても、出力手段にチェック試料名と作業ガ
イダンスが出力されて、チェック試料の測定なしに分析
試料が測定されることを防止することができる。また、
作業者は出力手段に表示される指示に従うだけなので、
チェック試料を調べたり作業内容を覚えておく必要がな
く、作業者の負担は軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1参考例にかかる蛍光X線
分析装置を示す概略構成図であり、(b)はこの蛍光X
線分析装置の一部である自動試料交換機の平面図、
(c)は側面図である。
【図2】本発明の第1参考例にかかる蛍光X線分析装置
における工程管理分析の処理を示すフロー図である。
【図3】本発明の第2参考例にかかる蛍光X線分析装置
を示す概略構成図である。
【図4】本発明の第2参考例にかかる蛍光X線分析装置
における工程管理分析の処理を示すフロー図である。
【図5】本発明の第実施形態にかかる蛍光X線分析装
置を示す概略構成図である。
【図6】本発明の第実施形態および第実施形態の蛍
光X線分析装置における工程管理分析の処理の時間間隔
を示す説明図である。
【図7】本発明の第実施形態にかかる蛍光X線分析装
置を示す概略構成図である。
【符号の説明】 3…試料、11…測定部、15…試料投入口、20…自
動試料交換機、21…保管部、24…移動機構、31…
チェック分析結果判別手段、32…標準化試料交換制御
手段、33…ドリフト補正係数算出手段、34…ドリフ
ト補正係数判別手段、35…PHA調整手段、36…バ
イアス修正量算出手段、37…標準化試料名検索手段、
38…出力制御手段、39…チェック試料分析判別手
段、40…チェック試料移動制御手段、41…第1の記
憶手段、42…出力手段、43…第2の記憶手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G001 AA01 BA04 CA01 EA03 EA20 FA02 FA06 FA08 FA09 FA19 GA01 GA04 JA08 KA01 NA07 NA11 NA15 NA17 PA02 PA07 PA13 2G052 AD52 CA04 CA05 GA19 HC11 HC33 HC36

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料にX線を照射し、試料から発生する
    蛍光X線を検出する測定部を備え、この測定部での検出
    結果から試料の分析を行う蛍光X線分析装置であって、 標準化試料が保管される保管部、およびこの保管部の標
    準化試料を前記測定部の試料投入口に移動させる移動機
    構を有する自動試料交換機と、 この自動試料交換機の保管部における各標準化試料の位
    置を記憶する第1の記憶手段と、 分析試料に近い既知の組成を持つチェック試料の各成分
    の分析結果がそれぞれ予め設定した規格値内であるか否
    かを判別するチェック分析結果判別手段と、 前記チェック試料に規格値外の成分がある場合、前記自
    動試料交換機によってチェック試料をこの規格値外の成
    分の標準化用として予め指定された標準化試料に交換す
    る標準化試料交換制御手段と、 前記交換された標準化試料の蛍光X線強度の測定結果か
    らドリフト補正係数を算出するドリフト補正係数算出手
    段とを備えた蛍光X線分析装置。
  2. 【請求項2】 試料にX線を照射し、試料から発生する
    蛍光X線を検出する測定部を備え、この測定部での検出
    結果から試料の分析を行う蛍光X線分析装置であって、 作業者に対する指示を表示する出力手段と、 標準化試料の試料名を記憶する第2の記憶手段と、 分析試料に近い既知の組成を持つチェック試料の各成分
    の分析結果がそれぞれ予め設定した規格値内であるか否
    かを判別するチェック分析結果判別手段と、 前記チェック試料に規格値外の成分がある場合、この規
    格値外の成分の標準化用として予め指定された標準化試
    料の試料名を前記第2の記憶手段から検索する標準化試
    料名検索手段と、 前記検索した標準化試料名と標準化試料を設定させるた
    めの作業ガイダンスとを前記出力手段に出力する出力制
    御手段とを備えた蛍光X線分析装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、さらに、前
    記チェック試料の各成分はすべて規格値内であるが前記
    チェック試料に予め設定した基準値と異なる分析結果の
    成分がある場合、この基準値と分析値とからバイアス修
    正量を算出するバイアス修正量算出手段を備えた蛍光X
    線分析装置。
  4. 【請求項4】 試料にX線を照射し、試料から発生する
    蛍光X線を検出する測定部を備え、この測定部における
    検出手段での検出結果から試料の分析を行う蛍光X線分
    析装置であって、 PHA調整試料が保管される保管部、およびこの保管部
    のPHA調整試料を前記測定部の試料投入口に移動させ
    る移動機構を有する自動試料交換機と、 この自動試料交換機の保管部における各PHA調整試料
    の位置を記憶する第3の記憶手段と、 標準化試料の蛍光X線強度の測定結果からドリフト補正
    係数を求めるドリフト補正係数算出手段と、 前記ドリフト補正係数が予め設定した規格内であるか否
    かを判別するドリフト補正係数判別手段と、 前記標準化試料に規格値外の元素がある場合、この規格
    値外の元素に用いるPHA調整試料を測定して波高分析
    器の波高値を調整するPHA調整手段とを備えた蛍光X
    線分析装置。
  5. 【請求項5】 試料にX線を照射し、試料から発生する
    蛍光X線を検出する測定部を備え、この測定部での検出
    結果から試料の分析を行う蛍光X線分析装置であって、 分析試料に近い既知の組成を持つチェック試料が保管さ
    れる保管部、およびこの保管部のチェック試料を前記測
    定部の試料投入口に移動させる移動機構を有する自動試
    料交換機と、 分析試料の測定に際して、それまでの所定時間内にチェ
    ック試料が分析されたか否かを判別するチェック試料分
    析判別手段と、 それまでの所定時間内にチェック試料が分析されていな
    かった場合、前記自動試料交換機によって該当するチェ
    ック試料を前記測定部の試料投入口に移動させるチェッ
    ク試料移動制御手段と、 前記自動試料交換機の保管部における各標準化試料の位
    置を記憶する第1の記憶手段とを備えた蛍光X線分析装
    置。
  6. 【請求項6】 試料にX線を照射し、試料から発生する
    蛍光X線を検出する測定部を備え、この測定部での検出
    結果から試料の分析を行う蛍光X線分析装置であって、 作業者に対する指示を表示する出力手段と、 分析試料に近い既知の組成を持つチェック試料の試料名
    を記憶する第2の記憶手段と、 分析試料の測定に際して、それまでの所定時間内にチェ
    ック試料が分析されたか否かを判別するチェック試料分
    析判別手段と、 それまでの所定時間内にチェック試料が分析されていな
    かった場合、該当するチェック試料の試料名を前記第2
    の記憶手段から検索するチェック試料名検索手段と、 前記検索したチェック試料名とチェック試料を設定させ
    るための作業ガイダンスとを前記出力手段に出力する出
    力制御手段とを備えた蛍光X線分析装置。
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