JP2002310846A - 振動発生機における転倒モーメント測定方法 - Google Patents
振動発生機における転倒モーメント測定方法Info
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Abstract
る、振動発生機における転倒モーメント測定方法を提供
することである。 【解決手段】 振動発生時、供試体115により振動発
生機100に作用する転倒モーメントを測定する振動発
生機における転倒モーメント測定方法であって、振動台
105に取り付けられた供試体の側面で、且つ当該供試
体の重心位置に対して水平となる部位に、加速度を算出
可能な測定手段113…を1つ以上設けるステップと、
前記測定手段による測定結果に基づいて、振動発生機の
加振方向と直交する方向における加速度を算出するステ
ップと、算出された加速度と、供試体の質量と、振動発
生機の中心から前記測定手段までの高さと、に基づい
て、前記供試体の共振による転倒モーメントを求めるス
テップと、からなる各ステップを含んでいる。
Description
えることにより、供試体の耐震性や耐久性を評価する振
動発生機において、供試体により振動発生時に振動発生
機に作用する転倒モーメントを求めるための、振動発生
機における転倒モーメント測定方法に関する。
な部品等から航空・宇宙分野などの比較的大型の製品等
について、様々な振動条件の下で振動試験を行わせるこ
とにより、部品や製品の耐震性や耐久性を調査、及び評
価する装置として、振動試験機が知られている。
部を構成する振動発生手段であるが、振動発生機として
は、例えば図1に示すような動電式振動発生機が挙げら
れる。
側磁極101、内側磁極102、励磁コイル103、可
動コイル104、振動台105、空気ばね106、ベア
リング107、ボルト108…、電源部109等により
構成されている。
力される直流電流により励磁されて直流磁界を生成し、
磁性体である外側磁極101、内側磁極102との間の
ギャップGには、可動コイル104を横切る直流磁界が
形成される。可動コイル104には図示しない駆動回路
によって生成される交流電流が供給されており、可動コ
イル104は前記ギャップGに形成された直流磁界中を
前記交流電流の周波数に基づく振動数で振動する。この
可動コイル104は内側磁極102内に設置された空気
ばね106によって支持される振動台105に固定され
ており、可動コイル104が振動することによって、振
動台105はベアリング107に案内されて垂直方向に
振動する。そして、ボルト108…によって振動台10
5に供試体115を取付けて振動台105を振動させる
と、振動台105の振動に伴って供試体115が振動
し、この時の振動特性を加速度計などにより測定出来る
ようになっている。
試体115には、供試体115の共振による転倒モーメ
ント、或いは供試体115の偏心による転倒モーメント
が発生することが考えられるが、この値が振動台105
を支持するベアリング107等の支持機構の許容モーメ
ントを越えると、振動発生機100の支持機構が損傷す
ることになる。従って、振動発生機100を利用する前
には、事前に計算で供試体の重心等を求めて転倒モーメ
ントの予測を行い、予測した転倒モーメント内で試験を
行うことにより、振動発生機100の安全性を確保して
いた。
の共振による転倒モーメントの影響は計算では測り難
く、実際に加振した場合に発生する転倒モーメントを正
確に把握することは難しいという問題があった。又、上
述のように計算で転倒モーメントを予測したとしても、
用心のためには結局、振動発生機の機械の安全性を考慮
したうえで振動試験を行わなければならず、希望通りの
大きな振動を発生させる振動試験を行うことは難しかっ
た。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、
より精確な転倒モーメントの測定を可能とする、振動発
生機における転倒モーメント測定方法を提供することを
目的とする。
に、請求項1記載の発明は、例えば図1〜4に示すよう
に、振動発生時、供試体115により振動発生機100
に作用する転倒モーメントを測定する振動発生機におけ
る転倒モーメント測定方法であって、振動台105に取
り付けられた供試体の側面で、且つ当該供試体の重心位
置に対して水平となる部位に、加速度を算出可能な測定
手段(加速度センサ113…)を1つ以上設けるステッ
プと、前記測定手段による測定結果に基づいて、振動発
生機の加振方向と直交する方向における加速度を算出す
るステップと、算出された加速度と、供試体の質量と、
振動発生機の中心から前記測定手段までの高さと、に基
づいて、前記供試体の共振による転倒モーメントを求め
るステップと、からなる各ステップを含むことを特徴と
している。
り付けられた供試体の側面で、且つ当該供試体の重心位
置に対して水平となる部位に、加速度を算出可能な測定
手段が1つ以上設けられ、測定手段による測定結果に基
づいて、振動発生機の加振方向と直交する方向における
加速度が算出され、算出された加速度と、供試体の質量
と、振動発生機の中心から測定手段までの高さと、に基
づいて、供試体の共振による転倒モーメントが求められ
るので、実際に加振した場合に発生する、供試体の共振
による転倒モーメントをより精確に把握できる。従っ
て、振動発生機の支持機構の損傷に対する安全性を確保
しつつ、より許容モーメント限界に近いところでの振動
試験を行うことが出来る。
動発生機における転倒モーメント測定方法において、前
記振動台の四方に設置されたロードセル114a、11
4b、114c、114d上に供試体を取付けるステッ
プと、前記ロードセルによって、振動発生機の振動によ
り前記供試体に作用する力を測定するステップと、各ロ
ードセルの対向する一組の力の差分を夫々求めるステッ
プと、求められた差分力と、振動発生機の中心から前記
供試体の重心までの水平方向の距離と、に基づいて前記
供試体の偏心による転倒モーメントを求めるステップ
と、からなる各ステップを含むことを特徴としている。
載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に
振動台の四方に設置されたロードセル上に供試体が取付
けられ、ロードセルによって、振動発生機の振動により
供試体に作用する力が測定され、各ロードセルの対向す
る一組の力の差分が夫々求められ、求められた差分力
と、振動発生機の中心から供試体の重心までの水平方向
の距離と、に基づいて供試体の偏心による転倒モーメン
トが求められるので、実際に加振した場合に発生する、
供試体の偏心による転倒モーメントをより精確に把握で
きる。従って、供試体の共振による転倒モーメントに加
え、供試体の偏心による転倒モーメントも加味されるこ
ととなるので、振動発生機の支持機構を損傷する恐れが
ないうえ、より支持機構の許容モーメントぎりぎりでの
振動試験を行うことができる。
を参照しながら詳細に説明する。尚、以下の説明におい
て言及する振動発生機は、上述の振動発生機100と同
様の構成であるので、同一部については同一符号を付
し、その説明を省略する。図1は本発明にかかる動電式
振動発生機100の要部構成を模式的に示す図であり、
図2、及び図3は、供試体に発生する転倒モーメントの
測定方法を説明するための図であり、図4は図3におけ
るロードセル114a〜114dの配置例を示す図であ
る。
の構造について説明する。図1に示す振動発生機100
は、上述の外側磁極101、内側磁極102、励磁コイ
ル103、可動コイル104、振動台105、空気ばね
106、ベアリング107、ボルト108…、電源部1
09に加え、操作部110、表示部111、演算部11
2等を備える。
なり、供試体115の質量、寸法、重心値、偏心量等の
数値データや振動試験に関するコマンドを入力、或いは
選択するためのものであって、これらの入力、或いは選
択した情報は後述する表示部111に表示される。
e Ray Tube)表示装置からなり、入力された数値データ
やコマンド、或いは算出された数値データ等を画面に表
示する。演算部112は、後述する加速度センサ113
…、及びロードセル114…からの信号を受信し、供試
体115の転倒モーメント測定に関する所定の演算プロ
グラムに基づいて、転倒モーメント算出のための演算を
実行するものであり、算出された結果は表示部111に
表示される。
モーメントについて説明する。振動発生機100に供試
体115を取り付け、実際に振動試験を行う場合、供試
体115が振動発生機100の振動と共振したり、又、
供試体115に偏心があることが考えられる。これらに
起因して振動発生機100には、供試体115の共振に
よる転倒モーメント、及び供試体115の偏心による転
倒モーメントが発生する。
により発生する転倒モーメントの測定方法について説明
する。供試体115の側面四方に重心と水平な高さにお
いて、加速度センサ113、113、113、113を
4つ取り付ける。ここで、加速度センサ113…は2つ
1組となって対向する位置に夫々配置され、更に、この
2組の加速度センサ113…は互いに直交する2軸上に
配置される。これは、均等配置により測定方向の偏りを
防止するためである。次いで、振動発生機100を振動
させ、加振方向と直交する方向における供試体115の
加速度を、加速度センサ113…により加速度信号とし
て測定する。次いで、演算部112は、測定された加速
度信号を入力し、次式の演算を行うように作成されたプ
ログラムにより、供試体115の共振による転倒モーメ
ントを算出する。 M1=maL …(1) ここで、M1:共振によるモーメント(Nm)、m:供
試体115の質量(Kg)、a:供試体115の加速度
(m/s2)、L:振動発生機100の中心から加速度セ
ンサ113…までの高さ(m)を示す。
の値なので、振動発生機100の加振方向と直行する方
向における供試体115の加速度を、加速度センサ11
3…により測定することで、供試体115の共振による
転倒モーメントが分る。
の共振により発生する転倒モーメントの測定動作につい
て説明する。まず、振動台105のボルト108…上に
治具(図示省略)により供試体115が設置される。次
いで、供試体115に前述の位置で加速度センサ113
…を取付け、振動発生機100の電源部109をオンと
して電源投入後、操作部110より、事前に測定してお
いた供試体115の質量、及び振動発生機100の中心
から加速度センサ113…までの高さを入力し、振動試
験を開始する。
と直交する方向に振動する場合、供試体115に取り付
けられた加速度センサ113…は、夫々の方向における
供試体115の加速度を測定し、これを加速度信号とし
て演算部112へ送信する。
増幅してA/D変換した後、前述の演算プログラムによ
り、供試体115の共振により発生する転倒モーメント
を算出し、算出した数値を表示部111に表示して、供
試体115の共振により発生する転倒モーメント測定動
作を終了する。なお、演算部112は、共振による転倒
モーメントが予め設定された許容モーメントに達するま
で、振動発生機100の周波数を徐々に上げて、最大周
波数を求めるようにしてもよい。
により発生する転倒モーメントの測定方法について説明
する。振動発生機100の振動台105には、四方にボ
ルト108、108、108、108が設けられ、各ボ
ルト108…には更に、ロードセル114a、114
b、114c、114dが取り付けられる。ここで、ロ
ードセルとは、弾性体の変形を電気抵抗の変化に変換し
たり、透磁率の変化として検出することにより、弾性体
にかかる荷重を検出する周知の荷重検出器である。
対向するロードセル114aとロードセル114c、及
びロードセル114bとロードセル114dを夫々一組
として、演算部112へ夫々電圧信号を送信する構成と
なっており、ロードセル114…の上部には供試体11
5が固定される。
発生機100の加振によって同相の力が発生するが、供
試体115に偏心がある場合は、更に偏心に起因する力
が夫々のロードセル114…に加わることとなる。従っ
て、ロードセル114…に発生するこれらの力を電圧信
号として検出して、ロードセル114aとロードセル1
14c、及びロードセル114bとロードセル114d
の電圧信号を一組として演算部112へ送信し、演算部
112が対となるロードセル114…の電圧信号の差分
を求めることにより、供試体115の偏心により発生す
る力が求まる。
ように作成されたプログラムにより、供試体115の偏
心による転倒モーメントを算出する。 M2=FL …(2) ここで、M2=偏心によるモーメント(Nm)、F:供
試体115の偏心により発生する力(N)、L:偏心量
(m)を示す。
なので、供試体115の偏心によって発生する力を、ロ
ードセル114…、及び演算部112により算出するこ
とで、供試体115の偏心による転倒モーメントが分
る。
の偏心により発生する転倒モーメントの測定動作につい
て説明する。まず、振動台105の四方のボルト108
…上に、前述したようにロードセル114…を取り付
け、更にこの上に治具(図示省略)により供試体115
が設置される。次いで、振動発生機100の電源部10
9をオンとして電源投入後、操作部110により、事前
に計算しておいた供試体115の偏心量を入力し、振動
試験を開始する。
セル114…は振動発生機100の加振により発生する
力に加えて、供試体115の偏心により発生する力を測
定し、ロードセル114aとロードセル114c、及び
ロードセル114bとロードセル114dからの電圧信
号を夫々一組として演算部112に送信する。演算部1
12は送信された各組の電圧信号の差分を求め、これに
より偏心により発生する力を算出する。
ラムにより、供試体115の偏心により発生する転倒モ
ーメントを算出し、算出した数値を表示部111に表示
して、供試体115の偏心により発生する転倒モーメン
ト測定動作を終了する。なお、演算部112は、偏心に
よる転倒モーメントが予め設定された許容モーメントに
達するまで、振動発生機100の周波数を徐々に上げ
て、最大周波数を求めるようにしてもよい。
転倒モーメント、及び供試体115の偏心による転倒モ
ーメントを組み合わせて測定することにより、供試体1
15の転倒モーメントが明らかになり、従って、ベアリ
ング107等の支持機構の許容モーメント内で且つ、供
試体115の転倒モーメントに達しない範囲を振動発生
機100における許容モーメントとし、この許容モーメ
ント内で振動発生機100を使用することにより、ベア
リング107等の支持機構を損傷することが無く、且つ
より許容モーメント上限ぎりぎりでの振動試験を行うこ
とができる。尚、上記振動試験を行う際の振動発生機1
00には、安全対策としてインターロックを設けること
が望ましい。
かかる振動発生機における転倒モーメント測定方法の一
実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形
態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である
事は言うまでもない。例えば、振動発生機100は動電
式振動発生機であるとしたが、これに限らず機械式振動
発生機、電気油圧式振動発生機等でもよい。又、共振に
よる転倒モーメントと偏心による転倒モーメントを同時
に測定しても良いし、別々に測定してもよい。
ける構成としたが、これに限定されるものでなく、数は
多いほど良い。又、加速度値を求めるものであれば、加
速度センサ113…の代わりに速度計などを用いること
も可能である。
取り付けられた供試体の側面で、且つ当該供試体の重心
位置に対して水平となる部位に、加速度を算出可能な測
定手段が1つ以上設けられ、測定手段による測定結果に
基づいて、振動発生機の加振方向と直交する方向におけ
る加速度が算出され、算出された加速度と、供試体の質
量と、振動発生機の中心から測定手段までの高さと、に
基づいて、供試体の共振による転倒モーメントが求めら
れるので、実際に加振した場合に発生する、供試体の共
振による転倒モーメントをより精確に把握できる。従っ
て、振動発生機の支持機構の損傷に対する安全性を確保
しつつ、より許容モーメント限界に近いところでの振動
試験を行うことが出来る。
載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に
振動台の四方に設置されたロードセル上に供試体が取付
けられ、ロードセルによって、振動発生機の振動により
供試体に作用する力が測定され、各ロードセルの対向す
る一組の力の差分が夫々求められ、求められた差分力
と、振動発生機の中心から供試体の重心までの水平方向
の距離と、に基づいて供試体の偏心による転倒モーメン
トが求められるので、実際に加振した場合に発生する、
供試体の偏心による転倒モーメントをより精確に把握で
きる。従って、供試体の共振による転倒モーメントに加
え、供試体の偏心による転倒モーメントも加味されるこ
ととなるので、振動発生機の支持機構を損傷する恐れが
ないうえ、より支持機構の許容モーメントぎりぎりでの
振動試験を行うことができる。
構成を模式的に示す図である。
測定方法を説明するための図である。
測定方法を説明するための図である。
配置例を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 振動発生時、供試体により振動発生機に
作用する転倒モーメントを測定する振動発生機における
転倒モーメント測定方法であって、 振動台に取り付けられた供試体の側面で、且つ当該供試
体の重心位置に対して水平となる部位に、加速度を算出
可能な測定手段を1つ以上設けるステップと、 前記測定手段による測定結果に基づいて、振動発生機の
加振方向と直交する方向における加速度を算出するステ
ップと、 算出された加速度と、供試体の質量と、振動発生機の中
心から前記測定手段までの高さと、に基づいて、前記供
試体の共振による転倒モーメントを求めるステップと、 からなる各ステップを含むことを特徴とする振動発生機
における転倒モーメント測定方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の振動発生機における転倒
モーメント測定方法において、 前記振動台の四方に設置されたロードセル上に供試体を
取付けるステップと、 前記ロードセルによって、振動発生機の振動により前記
供試体に作用する力を測定するステップと、 各ロードセルの対向する一組の力の差分を夫々求めるス
テップと、 求められた差分力と、振動発生機の中心から前記供試体
の重心までの水平方向の距離と、に基づいて前記供試体
の偏心による転倒モーメントを求めるステップと、 からなる各ステップを含むことを特徴とする振動発生機
における転倒モーメント測定方法。
Priority Applications (1)
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JP2001121470A JP4571333B2 (ja) | 2001-04-19 | 2001-04-19 | 振動発生機における転倒モーメント測定方法 |
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