JP2002309645A - 便器装置 - Google Patents

便器装置

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JP2002309645A
JP2002309645A JP2001074234A JP2001074234A JP2002309645A JP 2002309645 A JP2002309645 A JP 2002309645A JP 2001074234 A JP2001074234 A JP 2001074234A JP 2001074234 A JP2001074234 A JP 2001074234A JP 2002309645 A JP2002309645 A JP 2002309645A
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valve
valve body
speed
water
speed setting
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JP2001074234A
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English (en)
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Noboru Niihara
登 新原
Kazuyuki Watanabe
一幸 渡邊
Yoshinobu Uchimura
好信 内村
Tomohiro Hirakawa
智博 平河
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期にわたって常に最大限の節水効果が得ら
れるとともに安定した洗浄機能を容易に得ることができ
るとともに、設計自由度が広く様々な用途に対してでも
共通の弁体で便器装置を構成可能であり、使用者や設置
工事者が目的に応じて洗浄時間や洗浄水量を簡便に変更
することができる便器装置を提供する。 【解決手段】 操作手段と、操作手段に所定の操作を加
えることにより弁の開閉を行ない通水および止水を行う
弁体と、弁を開閉し弁体の制御を行う弁体制御手段と、
弁体制御手段の制御速度を設定する速度設定手段とを備
えた便器装置であって、速度設定手段は、操作手段と連
動して設定値を変更可能な第一の速度設定値を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は便器装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】特開2000−309974、特開20
00−309969、特開2000−309968に
は、複数の流路それぞれに弁体が機械的に開開操作され
る開開弁が設けられ、各弁体を開開操作するための機械
的操作力を伝達するカムが各開開弁ごとに設けられ、各
開開弁へそれぞれカムを通じて機械的操作力を与えるモ
ータが設けられ、モータから各カム等への機械的操作力
の出力時期が各カム等ごとに所定の時間的ずれを持つよ
うに構成されるとともに、モータの駆動軸を直接手動で
駆動可能な手動操作ユニットを備えることにより、電動
および手動のいずれにおいても操作可能な簡便な構造の
流路切替えユニットが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】モータからカムへ操作
力を加え弁の開閉を制御し流路を切り替える方式の弁体
を有する便器装置では、カムにより確実な弁の作動を可
能とし、カムの構造により弁作動時間や切替え時間を様
々に設定することができるので、モータを一定回転で回
転させるだけで流路切替え等の制御を行う場合であって
も弁体を非常に簡便に構成できる。とくに便器洗浄にお
いては洗浄一回あたりの使用水量を低減することが求め
られているが、同一の便器装置で洗浄水量を徐々に低減
させると、ある閾値を超えたときに急激に洗浄機能が低
下することがあり、節水効果を高め確実な便器洗浄を行
うためには長期にわたって安定した弁の作動が必要とな
る。しかしモータを一定回転で回すと複雑な切替え制御
を行うためにはカム形状が複雑になってしまい、カムの
磨耗や摩滅により長期に亘っての信頼性に問題があるな
ど経年変化の影響を受けやすい問題がある。また製品の
目的、用途、仕様に応じて弁の作動時間を変更したい場
合にはカムを取り替える必要があったり、さらには異な
る複数の弁作動時間を設定できないので洗浄負荷に応じ
て洗浄水量を最適なものに設定できず、使用者や設置工
事者が設置現場で洗浄時間や洗浄水量を変更できない問
題がある。
【0004】本発明の目的は、長期にわたって常に最大
限の節水効果が得られるとともに安定した洗浄機能を容
易に得ることができるとともに、設計自由度が広く様々
な用途に対してでも共通の弁体で便器装置を構成可能で
あり、使用者や設置工事者が目的に応じて洗浄時間や洗
浄水量を簡便に変更することができる便器装置を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】請求項1におい
ては、操作手段と、操作手段に所定の操作を加えること
により弁の開閉を行ない通水および止水を行う弁体と、
弁を開閉し弁体の制御を行う弁体制御手段と、弁体制御
手段の制御速度を設定する速度設定手段とを備えた便器
装置であって、速度設定手段は、操作手段と連動して設
定値を変更可能な第一の速度設定値を有する。制御速度
を設定する速度設定手段を有するので、目的や用途に応
じて弁体の作動時間を任意に設定可能であり、さらに操
作手段と連動して制御速度の設定値を変更可能に構成し
たので、目的、用途や仕様に応じて自由に弁の作動時間
を変更可能であると共に、洗浄負荷や設置条件および下
水配管条件等に応じて使用者や設置工事者が洗浄時間や
洗浄水量を選択可能となる。
【0006】請求項2においては、操作手段とは独立し
て設定された第二の速度設定値を有するので、設計や仕
様上で所定の機能を保つために弁の作動時間や洗浄時間
および洗浄水量を変更されたくない場合や、標準的な作
動時間を設定可能である。
【0007】請求項3においては、第一の速度設定値と
第二の速度設定値とを組み合わせて弁体の開閉制御を行
うので、機能上必要不可欠な箇所では所定の作動時間を
維持し、負荷や目的に応じて変更可能な箇所では作動時
間を変更できるので、効果的に作動時間を設定でき節水
性に優れかつ高い洗浄機能を両立させることができる。
【0008】請求項4においては、第一の速度設定値
は、選択可能な異なる複数の設定値を有するので、微妙
な調整を行わなくてもあらかじめ定めておいた最適な設
定値を選択可能である。
【0009】請求項5においては、複数の操作手段を備
えた便器装置であって、いずれの操作手段に操作が加え
られたかに応じて異なる設定値を選択するので、操作に
不慣れな場合であっても誤った操作を行うことがない。
洗浄負荷の多いときに誤って洗浄負荷の小さな洗浄モー
ドを操作することによって、二度流しや洗浄不良などが
発生しない。
【0010】請求項6においては、速度設定手段は、操
作手段とは独立して設定値を変更可能な調整手段をさら
に有するので、使用する便器本体の特性やばらつき、あ
るいは目的や用途に応じて最適な設定を行うことができ
る。また、第一の速度設定値を第二の速度設定値とを連
動して変更可能に構成しても良いし、独立して変更可能
に構成しても良い。
【0011】請求項7においては、前記操作手段に加え
る操作力により直接的あるいは間接的に前記弁体を駆動
するので、外部からエネルギーを加えることなく便器洗
浄が可能であり、節水効果と相まって省エネルギー効果
はもっとも優れる。また外部から駆動のための電気エネ
ルギー供給を行う必要が無いので電源設備を必要とせず
設置場所を選ばない。さらには、停電時であっても通常
の洗浄を行うことができ衛生的である。
【0012】請求項8においては、弁体は、複数の流路
を切替えて通水可能に構成されるので、最適な吐水位置
から最適な吐水タイミングで洗浄が可能となるので、洗
浄に必要なエネルギーが最小となり、節水効果に優れる
とともに洗浄に必要なヘッドを低減可能となり設置場所
を選ばない。
【0013】
【発明の実施の形態】図1、図15(a)、図15
(b)、図16、図17、図18には本発明の第一実施
例における手動操作部の模式図である。手動操作部20
には弁体4、7が設けられている。弁体4には入水口5
から水が供給され可動体の弁3と対向する弁座とで弁体
4を形成し、弁体4の開閉に伴って出水口2から水を排
出する。弁体7も同様に入水口8から水が供給され可動
体の弁6と対向する弁座とで弁体7を形成し、弁体7の
開閉に伴って出水口9から水を排出する構成となってい
る。弁体4、7はいずれも非作動時には閉状態となるよ
うに構成されている。なお弁体7は一次圧を制御するた
めに耐圧性能を高めた構成となっている。
【0014】手動操作の順を追って、手動操作部20の
作動原理について説明する。操作手段19を時計方向に
回転させるか押圧動作を行うと、操作手段19に直結さ
れた第一ギア18と第一カム17が回転する。非作動時
に弁6は対向する弁座に一次圧によって押圧され弁体7
は閉状態となっている。操作手段19の回転に伴い第一
カム17は弁6を開方向に駆動し、所定の回転角に達し
たところで弁6を開状態とする。これと同期して第一ギ
ア18も回転し、第二ギア15を反時計方向に回転させ
る。第二ギア15にはクラッチ14が直結あるいは一体
的に形成されており、さらに付勢手段16が直結されて
いるので、第二ギア15が反時計方向に回転している間
はクラッチ14が外れ駆動力は付勢手段16にのみ伝達
し駆動エネルギーが蓄積される。
【0015】操作手段19には図示しないストッパーが
設けられており、所定の回転角βあるいは所定の操作量
に達したところで操作手段19の操作を制限し、それ以
上の操作ができないように構成されている。ストッパー
に達した段階で付勢手段16に蓄積される駆動エネルギ
ーは最大となり、この時点で操作手段19を開放すると
クラッチ14は結合され付勢手段16の駆動力を第二カ
ム13に伝達する。なお操作手段19を所定の回転角α
あるいは所定量以上操作しない場合にはクラッチ14は
噛合わない構成となっており、操作手段19を開放して
も第二カム13は駆動されずに操作手段19、第一ギア
18、第一カム17および弁6はそのまま初期位置に復
帰する。
【0016】クラッチ14は操作手段19の回転角θを
α<θ≦βの位置に設定して開放した場合に噛合うよう
に構成されており、この場合には(θ−α)だけ第二カ
ム13が駆動されない空走区間を有する。第二カム13
には第三ギア12と第三カム10が直結あるいは一体的
に形成された構成となっている。第一カム17と第二カ
ム13はいずれも弁6を駆動可能に構成されており、ク
ラッチ14が噛合って第二カム13が駆動されると、第
一カム17は反時計方向に回転し弁6を閉方向に駆動を
開始するが、替って第二カム13が弁6の開状態を維持
するので弁6は以下手動操作20が作動を停止するまで
開状態を維持する。第三ギア12は速度設定手段11を
駆動し、速度設定手段11の生起する制動力によって弁
体駆動体21を略一定速度で駆動する。弁体駆動体21
は第二カム13、第三ギア12、第三カム10により構
成されそれぞれ一体的に形成あるいは直結されている。
第三カム10は弁3を駆動し弁体4の開閉を制御する。
弁体駆動体21の駆動に伴い、所定時間経過後に第三カ
ム10は弁体4を開状態に駆動し通水を開始し、さらに
所定時間後に弁体4を閉状態とし通水を停止する。さら
に所定時間後第二カム13は弁体7を閉状態とすること
で全ての通水を停止する。弁体7の閉駆動後も所定時間
の間は弁体駆動体21は空走を続けるが、これは機械的
な組み込み公差や設計公差を考慮し確実に止水を実施す
るためである。付勢手段16が初期位置に復帰すること
で、手動操作部20は停止し初期状態となる。
【0017】また、操作手段19および第一カム17で
直接弁体7を駆動することで、供給水圧が高い場合でも
確実に弁体7を開駆動することができ、一次圧が直接印
加される弁体7をあらかじめ開状態とした後に速度設定
手段11の駆動が開始されることで、駆動荷重を均一化
し低下させることができるので、付勢手段16の設定荷
重を小さくすることができ操作力の低減が可能となる。
【0018】このように付勢手段16に蓄積された駆動
エネルギーに基づいて弁体駆動体21は略一定速度に調
整され駆動されるので、第二カム13および第三カム1
0の構造によりあらかじめ定められた正確なタイミング
で弁体7の閉および弁体4の開閉が行われ、弁体7およ
び弁体4による確実な通水制御が実現する。なおここで
は、弁体7が開駆動の所定時間T後に、弁体4が開駆
動され、次にその所定時間T後に弁体4が閉駆動さ
れ、さらに所定時間T後に弁体7が閉駆動される。す
なわち弁体4、7の総作動時間Tは、T=T+T
であらわされ、T、T、T、Tのいずれの時
間も速度設定手段11により正確に管理され制御され
る。
【0019】図15(a)、図16、図17、図18に
記載されている矢印は、操作手段19を開放した後のそ
れぞれの回転方向が示されている。なお、図15(b)
には、回転方向に応じてクラッチ14と係合する第二カ
ム13の係合溝が示されている。
【0020】図2および図3には速度設定手段11の概
略図を示す。図2は速度設定手段11の断面図であり、
図3は内部を上面から示した外観図である。速度設定手
段11は駆動部23に図示しないギアを勘合させ、この
ギアを介して駆動部23を駆動することで所定の制動力
を生起する。駆動部23に加えられた駆動力は、ギア列
30に伝達される。ギア列30は、駆動部23、第一増
速ギア24、第二増速ギア25、第三増速ギア26、第
四増速ギア27、ローターギア37で構成されており、
駆動力を第一増速ギアから順にローターギア37に伝達
される。ローター28とローターギア37は一体的に形
成されており、ローターギア37が高速で回転した場合
であってもローター28の慣性に影響をされずに確実に
ローター28を駆動することができる。
【0021】ローター28には永久磁石31が勘合され
ており、ローター28の回転と同時に永久磁石31も回
転する。永久磁石31の外周部には所定の隔絶距離を設
けて第一ヨーク32と第二ヨーク33が設置されてい
る。第一ヨーク32と第二ヨーク33は軟鉄板の表面に
めっき処理を施したものを所定の形状に曲げ加工したも
のである。第一ヨーク32、第二ヨーク33には銅線が
巻かれ第一コイル34と第二コイル35を形成してい
る。永久磁石31の回転に伴い第一コイル34と第二コ
イル35では電磁変換が行なわれ起電力が発生する。そ
れぞれの巻き線の端部はこれらの起電力を外部に取り出
すことができるように図示しない電極部に接続され電磁
変換によって発生した起電力を速度設定手段11の外部
に取り出せるように構成されている。ここでは複数のコ
イルとヨークから成るコイル体を用いているが、必要な
トルク負荷に応じて単数であっても構わない。
【0022】駆動部23からローター28に至るまでの
区間は増速区間となっており増速装置を構成する。駆動
部23とローター28との増速比は概略16倍程度に設
定されている。これにより駆動部23をゆっくり回転さ
せてもローター28は高速で回転するので、大きな起電
力を電極部から取り出すとともに制動力を高めることが
可能となるので、速度設定手段11を非常に小型に構成
できる。増速比は必要な回転時負荷トルク、起動時負荷
トルクと回転数等の設計条件により適宜最適値に設定す
ることが望ましい。
【0023】ギア列30はふた29と固定板38との間
に挟み込まれるように構成されており、それぞれのギア
は中心部に穿孔が施されステンレス製のピンで貫通され
ている。ふた29と固定板38に設けられた凹部あるい
は開孔部にピンを挿入あるいは勘合することにより、ギ
ア列30は回転自在に位置決め固定される。駆動部23
はふた29の開孔を貫通して取り出されており、ふた2
9には軸受け36が設けられている。駆動力を伝達する
経路の途中に軸受け36が設けられていることにより、
結露水が伝達経路を伝わって浸入することを効果的に防
ぐことができる。とくに高速で回転する増速装置を有す
るので結露水の浸入により動作が不安定になったり、あ
るいは漏電を防止できる。さらに、高速での駆動を円滑
にするとともに湿分や水滴による悪影響を防止するため
に、ギア列30と軸受け36はグリース等で施油されて
いる。軸受け36は同時にこれら油分の漏出も防止す
る。
【0024】永久磁石31は保磁力の高いコバルトフェ
ライト磁石を用いており、周方向に略均等に着磁されて
いる。ここではS極、N極を周方向に均等にそれぞれ6
極交互に配置した12極構成を用いている。これ以外に
も永久磁石31の組成はネオジム、サマリウム、コバル
ト、クロム等を含有したものでも良く、保磁力の高いも
のを用いることで小型で高い制動力を発揮する。また、
多極異方性磁石を用いることもできる。
【0025】さらには、手動操作部20は当然のことな
がら次のような使い方も可能である。速度設定手段11
には駆動電力を加えることにより、駆動部23より出力
を取り出すことも可能である。すなわち、速度設定手段
11を所定の速度で駆動することにより、手動操作と同
様に弁3と弁6を駆動し弁体4および弁体7を制御する
ことが可能となる。このように構成すれば、手動と電動
のいずれであっても共通のユニットを用いて操作するこ
とが可能となる。
【0026】このように作動を可能にする制御ブロック
図を図9に示す。制御部101には、メモリー102
と、コントローラー106と、ドライバー103と、電
気的負荷108と、スイッチ104と、作動検出部10
7と、タイマー109とから構成されている。コントロ
ーラー106は、CPU、ゲートアレー、プログラマブ
ルコントローラー、論理演算子等で構成され、速度設定
手段11のコイル体と起動部105が接続されている。
なお速度設定手段11には第一コイル34と第二コイル
35があるが、ここではいずれか一方の接続のみ図示さ
れている。メモリ102はRAM、ROM、フラッシュ
メモリー、磁気記録媒体、光記録媒体等で構成され、少
なくとも手動操作部20と略同一な駆動を可能とする制
御手順、初期設定、作動時間、作動周期等があらかじめ
記憶されている。ドライバー103はコントローラー1
06からの指示に基づいて速度設定手段11をアクチュ
エーターとして駆動するための電力を供給する。
【0027】速度設定手段11には通常電気的負荷10
8が接続されており、手動操作が行われたときに速度設
定手段11から発生する起電力を消費することにより速
度設定手段11の回転数に比例した制動力が働くように
構成され、速度設定手段11は所定の回転数で駆動され
る。作動検出部107は速度設定手段11のコイル体に
接続されており、コイル体に印加された電圧あるいは発
生した起電力を検出する。手動操作が行われているとき
には作動検出部107は速度設定手段11の起電力を測
定可能であり、所定の周波数、電圧を検出した場合には
速度設定手段11が手動により作動中であるとコントロ
ーラー106は認識できる。手動操作時にはスイッチ1
04は初期位置にあり、速度設定手段11と電気的負荷
108とを接続するので、速度設定手段11は所定の制
動力を生起する。この場合に起動部105が仮に起動さ
れても、コントローラー106は手動操作により速度設
定手段11が既に作動中であると認識できるので、起動
部105の入力を無視したり、作動検出部107が速度
設定手段11の不作動を検出してから、速度設定手段1
1を駆動するようにドライバー103を起動するように
制御手順を設定できるので、速度設定手段11に無理な
負荷をかけることがなく信頼性が高い確実な作動を可能
にする。
【0028】スイッチ104は通常の待機位置を示して
おり、速度設定手段11と電気的負荷108とを接続す
る。これは手動操作が加えられた場合に直ちに作動速度
が所定値に設定されるので好適である。作動検出部はこ
れ以外にも、手動操作部20のカムやギア等の作動ある
いは速度設定手段11の作動を直接検出しても良い。こ
れにはエンコーダー、ホール素子、光電検知等を用いる
ことができる。スイッチ104はリレー等の機械的スイ
ッチはもちろんのこと、ダイオードスイッチやトランジ
スタスイッチ等も用いることもできる。またスイッチ1
04から作動検出部107との接続経路中にはノイズの
誤作動を防止するためにカップリングコンデンサや光電
カップラ等のノイズ除去手段を備えても良い。
【0029】電動による作動が選択された場合には、コ
ントローラー106からの指示に基づき、スイッチ10
4は速度設定手段11と電気的負荷108とを分離し、
かわって速度設定手段11とドライバー103とを接続
することで、速度設定手段11をアクチュエーターとし
て用いるための駆動電力の供給を可能にする。なおここ
では、作動検出部には、ドライバー103から供給され
る電力と、速度設定手段11が駆動されることによりコ
イル体に発生する起電力とが重ねあわされた信号が検出
される。ドライバー103から供給される電力信号はコ
ントローラー106で容易に得られるので、電力信号と
重ね合わせ信号との差分をとることにより、コントロー
ラー106は速度設定手段11より発生する回転周波数
に同期した逆起電力信号を得るので、電動作動中であっ
ても速度設定手段11あるいは手動操作部20が駆動さ
れている速度の監視を可能とする。これはまた、電動作
動中に手動操作がなされたような場合に、手動による駆
動力と電動による駆動力の両者が加えられることにより
所定の速度よりも大きな速度で駆動された場合に、コン
トローラー106は手動操作が行われたことを検出し、
ドライバー103から電気的負荷108に切り替える指
示をスイッチ104に出すことができる。これにより電
動から直ちに手動に操作は切り替えられ、所定の運転速
度で弁体4、7が駆動される。
【0030】なお、ここでは電気的負荷108には可変
型の抵抗器が使用されている。これは固定型であっても
よいが、可変型とすることにより手動で作動する場合の
速度設定手段11の作動速度を任意に調整可能である。
調整可能とするためには複数の抵抗器等の電気的負荷を
あらかじめ用意しておき、それらを直列あるいは並列に
接続しあるいは接続を切断することで複数の選択可能な
負荷量を設定するアレイユニットであっても良い。アレ
イユニットの組み合わせをディップスイッチ等で切替え
可能にしておけば、複数の負荷量のなかから所望の設定
値を容易に得ることができる。このように手動で作動す
る場合の速度を任意に調整可能とすれば、目的や用途に
応じて洗浄水量や作動シーケンスを変更可能である。例
えば生産ラインからの出荷時の微調整や、設置現場での
作動条件に応じて変更したり、あるいは搭載する製品の
仕様に応じて変更するなど、共通のユニットを用いて様
々な目的や用途に簡便に対応できる。さらに、手動操作
部20や操作手段19と連動して負荷量を変更可能に構
成すれば、簡便に複数の洗浄モードも設定可能となり好
適である。電気的負荷108にはこれ以外にも、電球や
発光ダイオード等の発光体、充電可能な蓄電池等を接続
することができる。発光体を接続すれば、とくに電気エ
ネルギーを外部から供給すること無しに作動中であるこ
とを使用者に知らせることができ好適である。また蓄電
池を接続した場合には、発生した電力を作動中以外にも
利用することができ好適である。
【0031】速度設定手段11にステッピングモーター
もしくはシンクロナスモーターを用いれば保持トルクが
大きいので位置決めが容易であり、ドライバー103か
ら加えられるパルス数に応じて操作量が定められるので
簡便に正確な時間制御が可能となる。手動による作動の
場合にも回転数に応じたパルス数が得られるので、あら
かじめ定められた回転数で作動しているかどうかを容易
に確認することもできる。またブラシモーターやDCブ
ラシレスモーターを用いれば、静止状態から動き始める
ための始動トルクが小さく設定できるので手動操作にお
ける操作力を小さく設定できるとともに、発電量が大き
く内部抵抗が小さいので電気的負荷108を変更するこ
とにより得られるトルク調整範囲が広く制動力を幅広く
設定可能となり好適である。これらは弁装置の設計の範
囲内で用途や目的に応じて最適なものを選択すればよ
い。
【0032】起動部105は有線接続としているがリモ
コン等を用いた無線接続であっても良い。無線接続の場
合には起動を検出し起動信号を発信する発信手段と、信
号を検出し出力する出力手段を備え、発信手段から無線
により発信された信号を出力手段により検出する。出力
手段をコントローラー106に有線接続されており出力
信号をコントローラー106に送信する。このように構
成すれば起動部105を任意の場所に移動可能となり、
設置場所を選ばない。また駆動力を必要としないので、
高齢者や子供でも簡便に操作できる。
【0033】また、起動部105と操作手段19とは異
なる位置に設置することが望ましい。例えば操作手段1
9は弁装置本体かもしくは弁装置付近に固定して設置す
れば確実な駆動を可能にするとともに駆動力の伝達損失
も少ない。起動部105は移動可能に設けられるかある
いは弁装置から離れて設置しても良く、遠隔操作も容易
となる。さらには起動部105を操作手段19の駆動に
連動して作動するように構成しても良い。起動部105
は上記構成を複数組み合わせることもできる。起動部1
05は複数備えても良く、あるいは複数の洗浄モードを
選択可能に構成されても良い。なおコントローラー10
6と手動操作部20は所定距離隔てて配置することで漏
電などの恐れが無い。
【0034】図4、図5、図6には本発明の弁本体の概
略図を示す。図4には手動操作部20により駆動される
弁本体151の外観図を、図5には断面図を、図6には
作動原理図を示す。弁本体151は主弁部152と切替
え弁部156とで構成されており、締結部155でスナ
ップフィットにより固定されている。主弁部152は主
弁154、給水口153で構成されている。切替え弁部
156は、第一切替え弁159、第二切替え弁165、
バキュームブレーカー163とで構成されている。締結
部155には給水圧力に関わらず流量を略一定に制御す
る定流量弁172が挿入されている。主弁154、第一
切替え弁159にはそれぞれパイロットポート171、
パイロットポート160が備えられている。なお定流量
弁172は図6に示すように給水口153内部流路に挿
入しても良い。定流量弁172は略台形上のコイルバネ
で構成されており、コイルバネの空隙面積が前後の圧力
差により変化する。圧力差が大きい場合にはコイルバネ
の変位量が大きくなり空隙面積が低下し、圧力差が小さ
い場合にはコイルバネの変位量が小さくなり空隙面積が
増大する。圧力差の平方根に比例する流速で空隙を通過
するので、空隙面積は圧力差の平方根に反比例するよう
にコイルバネのバネ定数や構造を決定する。
【0035】給水口153より主弁部152に供給され
た水は、主弁154で通水および止水を制御され、定流
量弁を通過した後、切替え弁部156に流入する。通常
時はパイロットポート160が閉止されており、第一切
替え弁159は閉止状態なので、流入した水は第二流入
路157を通過し第二切替え弁165を押し上げて第二
流出路162へと流れる。次にパイロットポート160
が開状態となると、水の一部が第一流入路158を通過
して第一切替え弁159に開孔されている小孔部173
を通過してパイロットポート160から外部へ排出され
る。小孔部173を通過する際に圧力が低下するので、
第一切替え弁159の背圧は低下し開状態に駆動され水
は第一流出路161へと流動する。第一流出路161へ
の通水があると第一流出路161の下流側に連通し図示
しない負荷により第一流出路161の圧力は増大し、こ
の圧力は連通口164を経由して第二切替え弁165の
背圧を上昇させる。所定の背圧に達したところで第二切
替え弁165は閉状態に駆動され第二流出路162への
流動は停止する。このようにパイロットポート160の
開閉を制御することにより、切替え弁部156は第一流
出路161と第二流出路162を選択的に切替えて外部
への通水を行う。主弁部152についても同様であり、
パイロットポート171の開閉状態を制御し小孔部16
6を通過することによって背圧が変化し、主弁154の
開閉を制御可能である。バキュームブレーカー163
は、弁本体151が非作動状態であり通水が停止されて
いるときあるいは第一通水路167およびまたは第二通
水路168が負圧状態となった際に大気に開放され、第
一流出路161と第二流出路162とこれらの流路に連
通する図示しない通水路に所定のエアギャップを設け
る。弁本体151は、図5のとおりに重力方向を向かっ
て略鉛直下向きとするように設置される。
【0036】弁本体151と手動操作部20とは次のよ
うに接続される。入水口8とパイロットポート171、
入水口5とパイロットポート160とがそれぞれ連通さ
れる。出水口2と出水口9はいずれも大気開放される。
これにより、弁体7の開閉で主弁154が開閉駆動さ
れ、弁体4の開閉により第一切替え弁159が開閉駆動
される。すなわち、手動操作部20の操作手段19に所
定の操作を加えることにより、第一カム17が弁体7を
開駆動し、これに連動して主弁154が開状態となり、
第二流出路162から水を流出する。操作手段19から
使用者が手を離した場合等、操作手段19が開放された
ときに、第一ギア18は反転してクラッチ14を勘合さ
せ、速度設定手段11による制動力と付勢手段16との
荷重の釣合により所定の速度で回転駆動される第二カム
13により弁体7の開状態を維持する。第三カム10
は、所定時間T後に弁体4を開駆動し、これに連動し
て第一切替え弁159が開状態となり第二切替え弁16
5が閉状態となるので、第二流出路162からの流出は
停止し、代わって第一流出路161から水が流出され
る。次に所定時間T後に第三カム10は弁体4を閉駆
動し、同様に第二流出路162へと流出路は切り替えら
れる。さらに所定時間T後に第二カム13は弁体7を
閉駆動し、主弁154を閉状態とすることにより全ての
通水を停止する。最後に手動操作部20は所定時間の空
走を行って作動を停止する。電動操作の場合も弁本体1
51の制御手順は手動の場合と同様である。
【0037】図7には弁体の作動と通水とのタイミング
チャートを示す。図7(a)は、通水のタイミングチャ
ートを示しており、縦軸が通水量、横軸が時間をあらわ
している。また通水量には、第一流出路161の通水量
と第二流出路162の通水量、および両者の和である総
通水量がそれぞれ示されている。図7(b)は、弁体
4、7の開度のタイミングチャートを示しており、縦軸
が開度、横軸が時間をあらわしている。また開度には、
弁体4と弁体7の開度がそれぞれ示されている。t=T
は操作手段19を所定量以上操作したあとに開放した
際の時間をあらわし、t=Tは手動操作部20が全て
の作動を停止する時間をあらわしている。TおよびT
は第二切替え弁165が開状態であり第二流出路16
2が通水状態にある時間であり、Tは第一切替え弁1
59が開状態であり第一流出路161が通水状態にある
時間をあらわす。Tは弁体4が開状態に駆動されてか
ら第二切替え弁165が閉状態となり第一切替え弁15
9が開状態となるまでの時間をあらわし、Tは弁体4
が閉状態に駆動されてから第一切替え弁159が閉状態
となり第二切替え弁165が開状態となるまでの時間を
あらわし、Tは弁体7が閉状態に駆動されてから主弁
154が閉状態となり全ての通水を停止するまでの時間
をあらわす。これらT、T、Tはいずれも弁体
4、7の開閉作動によって制御される弁本体151の作
動遅れ時間をあらわす。これら作動遅れ時間は弁の構造
等によって定まる固有の時間なのであらかじめ把握して
おくことができ、所望の通水時間に対してこれら作動遅
れ時間を加味したうえで弁体の駆動時間を定めておけば
よい。なおここでは、T=T−T、T=T
−Tである。Tは手動操作部20に設けられた
空走時間であり、手動操作部20は操作手段19を開放
したt=TからT+T後(t=T=T+T+T
)に全ての作動を停止し初期位置に復帰する。このよ
うに弁体制御終了後にも所定の空走距離を設けることに
より経年変化等による機械的精度が低下した場合であっ
ても確実な止水を可能にする。
【0038】図8は本発明における弁構成を示したもの
である。弁本体151には、手動操作部20と電動操作
部181が接続されている。電動操作部181には弁体
182と弁体187が備えられ、それぞれパイロットポ
ート160、171を開閉する。電動操作における弁体
182、187はソレノイドを用いた電磁弁が用いら
れ、図示しない電力供給手段からの電力の入切により弁
体の開閉を行うものであり、手動操作における弁体4、
7とは異なる構造を有する。すなわち手動と電動とで異
なるパイロット用制御弁を有し、共通の主弁を制御する
構成となっている。このようにすることで、手動と電動
とでそれぞれ最適なアクチュエーターや機構を備えるの
で、操作性に優れるとともに構造を簡素化できる。
【0039】弁本体182、187にはそれぞれ入水部
183、186が設けられ、出水部184、185が設
けられている。出水部184、185はいずれも大気開
放されている。弁本体151と手動操作部20および電
動操作部181はホースで接続され、設計に応じて配置
される。とくに電動操作部181は弁本体151に固定
し、手動操作部20は弁本体151に対して別体構成と
することで、レイアウトの自由度は向上する。電動操作
部181には図示しない電力供給手段が接続され、その
間を結線し電力供給手段と弁本体151とを所定距離隔
てることで漏電の恐れが無い。手動操作部20と電動操
作部181は弁本体151に対してそれぞれ並列に接続
されており、いずれか一方を操作することにより弁本体
151は制御される。電力供給手段には当然のことなが
ら電動操作部を所定時間制御するためのタイマー手段が
備えられる。
【0040】当然のことながら電動による駆動の場合に
は起動部105を複数設け、いずれの起動部が操作され
たかに応じてタイマー109の設定値を異ならせれば良
い。すなわちリム、ボール面洗浄シーケンスに対応した
弁作動時間Tとジェット洗浄シーケンスに対応した弁
作動時間Tおよびボール補給水シーケンスに対応した
弁作動時間Tに対応する設定値をメモリー102に予
め格納しておき、図1、図15(a)、図15(b)、
図16、図17、図18に示すようにステッピングモー
ター、シンクロナスモーター、ブラシモーターやDCブ
ラシレスモーター等のアクチュエーターを用いて回転角
によって弁の作動時間を制御する場合には、いずれの起
動部が操作されたかに応じてt=T〜T+Tに相
当する回転角でアクチュエーターの回転速度を異ならせ
るようにドライバー103を駆動することで容易に実現
可能となる。
【0041】図10には、本実施例における弁駆動の概
略の構成図を示したものである。ここでは、手動操作部
20と電動操作部181にそれぞれ対応する操作手段1
9と起動部105のいずれが選択され操作されたかによ
って、手動あるいは電動で共通の弁体である主弁部15
2を駆動する構成を示している。手動により駆動される
弁体7と電動により駆動される弁体201はいずれもパ
イロット作動して、より大きい流量の開閉駆動が可能な
主弁部152を制御し、出水部203からは主弁部15
2により開閉駆動された水が出力される。パイロット作
動させることで弁体7、201自身を非常に小型に構成
可能なので応答遅れを最小限にすることができ時間設定
が正確で容易となる。なお弁体201はどのような形式
のものであってもよく、ここでは構成が簡便で確実な省
電力作動が可能であり、作動中の停電等で電力供給が絶
たれた場合であっても自動で復帰し止水を行うソレノイ
ドを用いた電磁弁を使用している。なおパイロット制御
用の微小流量の通水が行われる捨て水部202は、出水
部203と合流させても良いし、大気開放として外部に
取り出しても良い。
【0042】図11には、本実施例における手動操作部
20の設計荷重の設定概念をあらわした模式図を示す。
所定の手動操作を行うことにより付勢手段16には所定
の駆動エネルギーが蓄積されており、さらに所定量操作
したあとに操作手段19を開放すると、付勢手段16は
駆動力を出力し速度設定手段11により制動をかけられ
所定の速度で弁体駆動体21を駆動する。図11(a)
には、このさいの付勢手段16から出力されるトルクを
、増速手段であるギア列30を介した速度設定手段
11による駆動トルク:T、弁体4の開閉に伴う駆動
トルク:F、弁体4、7あるいは他の部品の運動に伴
う摩擦擦動トルク:Fを示す。ただし、駆動トルク:
は速度設定手段11の制動力をあらわしており、F
=T+F+Fの関係を満たすようにそれぞれの
関係は定められる。横軸は付勢手段16による操作量、
すなわち弁体駆動体21の回転角をあらわす。なお弁体
駆動体21は非常に低速で駆動されているので慣性によ
る効果は無視できる。またこの条件における速度設定手
段11により設定される設定速度:V、時間:T
図11(b)に示す。なお操作量をτとするとτ=∫
(V・dT)である。
【0043】図12には、速度設定手段11の設定トル
クをあらわす軸トルクと回転数の関係の一例をあらわ
す。設定トルクは駆動速度に比例して増加しており、ま
た電気的負荷108の大小に応じて制動力である設定ト
ルクを所定の範囲内で任意に設定可能であることが示さ
れている。速度設定手段の回転角速度をω、電気的負荷
の抵抗値をR、設定トルクをT(R)、軸静止摩擦ト
ルクをT、ギア列の増速比をη、負荷抵抗に応じて変
化する比例係数をC(R)とすると速度設定手段11の
設定トルク:Tとギア列30の駆動トルク:Tは以
下のようにあらわされる。ただしTはギア列30によ
って発生する擦動トルクである。さらに増速比:ηをじ
ゅうぶんにとればTは無視することができるので、
【0044】さらに設定トルク:T(R)は、速度設
定手段11の内部抵抗:Rと、外部に接続する電気的
負荷108の抵抗値:Rに応じて次のようにあらわされ
る。ただしC、Cは磁束密度、コイル巻き数、ヨー
ク材質等の速度設定手段11の諸元によって定められる
定数であり、Tはヨークでの渦電流損失による発生ト
ルクをあらわす。 T = C・ω T(∞) = T + T = T + C・ω T(R) = T(∞) + C・ω/(R+R) = T + T(∞) + C・ω/(R+R) = T + [C+C/(R+R)]ω ΔT(R) = −[C・ω/(R+R]・ΔR ∴ F(τ) = T(R,ω)+F(τ)+F(τ) (A) ∴ τ(t) = ∫[ω(t)・dt] (B)
【0045】これらの組み合わせの中からTを所望の
設定値とするように、速度設定手段11の諸元を定め、
さらにR、ω、η等の設計変数を定めればよい。また速
度設定手段11が静止状態から動き始める際の静止起動
トルクをTとすると、速度設定手段11の駆動中に不
意に発生する外乱等によって作動が停止しないための安
定した望ましい設定条件はT<Tである。上記関係
に基づいて速度設定手段11の設定速度:Vおよび時
間:Tを一義的に定めることができる。さらに、式
(A)、(B)に基づいて弁の作動速度および作動時間
についても一義的に決定される。すなわち、操作手段に
より変更可能な抵抗値:Rにより定められた速度設定
手段11の駆動トルク:TX1=T(R,ω)と、
操作手段と独立して設定された抵抗値:Rにより設定
された駆動トルク:TXV=T(R,ω)によって
速度および作動時間が一義的に決定される。R=R
(<R)とすることにより、TxV(R,ω)>T
x1(R,ω)となるので、上記実施例のごとく弁体
の作動時間を変更することが可能となる
【0046】図19には本実施例における速度設定値変
更手段の一例を示し、図20にはさらにその行程図を示
す。電気的負荷108はOFFの時には閉状態(通電状
態)となるスイッチ二つを用いたNAND回路により構
成されている。これらのスイッチの少なくともいずれか
がOFFのときには二つの調整可能な半固定抵抗が並列
に接続された状態で負荷量が設定されており、これらの
スイッチが同時にON状態になったときのみひとつの抵
抗が電気的に切り離されて電気的負荷108の負荷量が
設定される。例えば、スイッチのひとつを操作手段と連
動させ使用者が任意に選択可能とし、他方を手動操作部
20と連動させることにより、使用者が選択しかつ手動
操作部20が作動中の所定の時間に電気的負荷108の
負荷量を変更することができる。図20に示される行程
図では、図7に示すタイムテーブルを基本設定として弁
体駆動速度を変更する場合の一例を示す。なお変速によ
り時間が異なった状態を表すので、図20においては図
7の時間:tを操作量:τに対応させて表示している。
【0047】速度設定値変更手段のスイッチのひとつ
は、弁体駆動体21に設けられた図示しないカムと連動
し、τ=τ〜τ+τの区間でON状態に駆動する
ように構成されている。このときに他方のスイッチが使
用者に選択されON状態となっていると、ひとつの抵抗
が切り離され電気的負荷108の抵抗値は、RからR
に増大し負荷量は減少するので、速度設定手段11の
設定速度は増大する。一方、弁体駆動手段21によって
スイッチがOFF駆動されるか、もしくは使用者によっ
て選択されていない状態ではスイッチのひとつがOFF
状態であるので電気的負荷108の負荷量はふたつの抵
抗を並列接続されたRに設定されるので、抵抗値は減
少し負荷量は増大するので速度設定手段11の設定速度
は減少する。このように手動操作部20と連動させた
り、あるいは使用者が選択可能なように構成することで
簡便な構成で複数の設定値の中から所望の負荷量、設定
速度を選択可能となる。ここではNAND回路を用いて
いるが、目的や用途あるいは仕様にあわせてAND、O
R、NOT、NOR、XOR、XNOR等の他の論理回
路や論理演算子等を用いることによって負荷量の設定や
変更は容易である。
【0048】またこのような機構を用いれば、大便器装
置における異なる洗浄水量で作動する大小洗浄等の異な
る洗浄モードを簡便に構成できる。すなわち洗浄開始時
のリム、ボール面洗浄と、サイフォンを発生させるジェ
ット洗浄と、サイフォン終了後にボール面に貯溜水を補
給するボール補給水の三つの洗浄シーケンスに対して、
小洗浄では初期の二つの洗浄シーケンスで洗浄水量を減
量させ、最後のボール補給水シーケンスでは大洗浄と同
じ洗浄水量に設定される。すなわちリム、ボール面洗浄
シーケンスに対応した操作量:τでの弁作動時間T
とジェット洗浄シーケンスに対応した操作量:τでの
弁作動時間Tは小さくなり、ボール補給水シーケンス
に対応した操作量:τでの弁作動時間Tは洗浄モー
ドによらず変化しない。これにより洗浄負荷の小さな小
洗浄の場合には少ない水量で確実にサイフォンを発生さ
せ、サイフォン作用により排出されたボール面の貯溜水
を補給し衛生性を確保するボール補給水シーケンスでは
安全確実に補給を行うことができので、洗浄能力に優れ
るとともに最大の節水効果を得ることができる。またこ
れらを使用者が任意に選択可能なので確実性をより高め
ることができる。またこの例のように二つの異なる弁作
動を行う時間シーケンスをまたぐように作動速度を変更
することで、少ない変更回数で確実な弁の作動を可能に
する。本実施例は手動操作による場合での速度設定値お
よび作動時間を操作手段に連動して変更する場合の一例
を示したが、これは手動操作に限定される必要は無く、
電動操作であっても全く同様に、操作手段と連動して設
定値を変更可能な第一の速度設定値を備えることがで
き、簡便な構成でありながら目的や用途に応じて異なる
弁作動時間および洗浄水量を確実に設定可能である。
【0049】上記のように速度設定手段11の設定トル
クを変更することで手動操作の場合であっても簡便に弁
の作動速度を変更できる。これ以外にも、気体、液体や
粉体の動粘性摩擦によって駆動トルクを得るエアダンパ
ー、オイルダンパーや粉体ブレーキ、あるいは固体擦動
を用いた擦動ブレーキの場合にも同様である。ギア列を
用いてギアの減速比や増速比を操作手段と連動させて可
変させても良いし、複数の選択可能な速度設定手段を有
しておいて操作手段と連動させて異なる設定値を有する
速度設定手段の切替えを行っても良いし、用いる速度設
定手段の数を変更しても良い。擦動ブレーキを用いる場
合には、弁体と連動して擦動しつつ相対運動を行う固体
壁同士を所定の面圧あるいは荷重で押圧する付勢手段の
設定荷重を切替えたり、入切しても良い。
【0050】図21には、本実施例における操作手段と
連動して設定値を変更可能な第一の速度設定値をあらわ
すグラフである。τ=τ〜τ+τの区間では、負
荷抵抗が手動操作に連動してRからRに切り替えら
れるのに対応して速度設定値が異なり、ひいては弁の作
動時間が異なる。すなわち、τ=τ〜τ+τの区
間における速度設定値が操作手段と連動して変更可能な
第一の速度設定値であり、τ=τ+τ〜τの区間
における速度設定値が操作手段とは独立して設定された
第二の速度設定値となる。図22(a)、(b)、
(c)には、本実施例における操作手段と変更手段を操
作手段と連動させて駆動する場合の一例を示す。操作手
段556には押しボタン557がスプリングにより付勢
された状態で設置されており、便器本体555に固定さ
れている。押しボタン557を押圧することにより駆動
シャフト551が操作方向に駆動され、さらに第一ギア
18を駆動する。駆動シャフト551と第一ギア18は
ラックアンドピニオンを構成しており、それぞれに設け
られたギアが勘合することにより第一の駆動部を形成す
る。駆動シャフト551にはカム554が設けられてお
り、第二駆動部553がこれに係合するように配置され
ている。図22(a)は初期状態であり、押しボタン5
57と駆動シャフト551とは互いに接触しないように
位置決めされることで操作の安全性を高める。押しボタ
ン557を所定量駆動することにより、図22(b)の
ように駆動シャフト551はクラッチ14が勘合可能な
位置まで移動し、ここで使用者が押しボタン557を開
放することによりあらかじめ定められた速度および時間
で作動を開始する。さらに押しボタン557を駆動させ
ると、図22(c)に示すようにカム554と第二駆動
部553が係合することにより、第二駆動部553が駆
動される。第二駆動部553は図示しないリンク機構、
ギア、カム等の伝達手段を介して変更手段501、電気
的負荷108やあるいは図示しない電気的負荷の切替え
スイッチを連動して駆動可能に構成されている。ここで
使用者が押しボタン557を開放することにより異なる
速度および時間で作動を開始する。なお押しボタン55
1を所定の操作可能区間のみ駆動可能とするために、初
期位置と駆動限界位置にはそれぞれストッパーが設けら
れている。さらに、クラッチ14は所定の空走区間を有
するので、押しボタン551において操作可能な範囲に
おいては弁体駆動体21の駆動量が変動しないように構
成されており、速度設定手段により定められた駆動速度
に応じて一義的に作動時間が決定される。なお弁4、7
の作動が終了し弁体駆動体21が空走区間に至ったとき
に、第二駆動部553とカム554は再び係合し変更し
た設定値を初期値に戻すように構成されているので、弁
作動を行っている全ての区間での速度を一様に変更する
ことができ、さらに次回以降の作動時にも常に初期設定
状態での作動が可能であり信頼性が高まる。なお第二駆
動部553とカム554が再係合し初期値に戻す位置を
空走区間ではなく弁4,7の作動時に設定することも当
然ながら可能であり、この場合には弁作動時に弁の駆動
速度を変速することができ、弁作動中の作動速度および
作動時間を異なる設定とすることもできる。
【0051】これにより操作手段と連動して弁体の駆動
速度および作動時間を変更可能となるので異なる洗浄モ
ードを容易に構成できる。これは例えば、図22(c)
の状態で速度設定手段の設定トルクを減少させることに
より弁の作動速度を増大させ、作動時間を短くさせるこ
とで、洗浄時間あるいは洗浄水量を低減させた小洗浄モ
ードを簡便に構成することができる。ここではカムによ
り異なる二つの設定値を選択可能な一例を示したが、同
様の考え方で操作手段の操作量に比例もしくは反比例し
て設定値を変更することも可能であるのは言うまでもな
い。
【0052】またここでは操作手段556を便器本体に
取り付けているが、狭いトイレ室内における操作性を鑑
み、便器本体以外で操作が容易に行える位置に設置する
こともできる。例えば、便器本体とは別体的に構成され
た操作板等の操作部を新たに設け、それを便器本体に係
合、勘合、あるいは固定するなどして用いても良いし、
設置場所の壁等の便器本体とは隔絶した位置に操作部を
設け、入水口5、8および出水口2、9と弁本体151
とを銅パイプ等の管路で接続して用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例における手動操作部の模式図
【図2】 同上の速度設定手段の断面図
【図3】 同上の速度設定手段の外観図
【図4】 本実施例における弁本体の外観図
【図5】 同上の断面図
【図6】 同上の作動原理図
【図7】 本実施例における弁体の作動と通水とのタイ
ミングチャート
【図8】 本実施例における弁装置の構成ブロック図
【図9】 本実施例における制御ブロック図
【図10】 本実施例における弁装置の構成ブロック図
【図11】 本実施例における手動操作における荷重設
定の概念図
【図12】 本実施例における速度設定手段の設定トル
クの一例
【図13】 従来例の手動操作機構
【図14】 従来例の手動、電動操作の可能な弁機構
【図15】 本実施例における第二カムの構成図
【図16】 本実施例におけるクラッチの構成図
【図17】 本実施例における第一カムの構成図
【図18】 本実施例における第三カムの構成図
【図19】 本実施例における電気的負荷の構成図
【図20】 本実施例における弁体の作動と通水との工
程図
【図21】 本実施例における第一の速度設定値をあら
わすグラフ
【図22】 本実施例における操作手段と変更手段とを
連動させる概念図
【符号の説明】
2・9 出水口、 3・6 弁、 4・7 弁体、 5
・8 入水口、10 第三カム、 11 速度設定手
段、 12 第三ギア、13 第二カム、 14 クラ
ッチ、 15 第二ギア、16 付勢手段、 17 第
一カム、 18 第一ギア、19 操作手段、 20
手動操作部、 21 弁体駆動体、22 容器、 23
駆動部、 24 第一増速ギア、25 第二増速ギ
ア、 26 第三増速ギア、 27 第四増速ギア、2
8 ローター、 29 ふた、 30 ギア列、31
永久磁石、 32 第一ヨーク、 33 第二ヨーク、
34 第一コイル 35 第二コイル、 36 軸受
け、37 ローターギア、 38 固定板 101 制御部、 102 メモリー、 103 ドラ
イバー、104 スイッチ、 105 起動部、 10
6 コントローラー、107 作動検出部、 108
電気的負荷、 109 タイマー、151 弁本体、
152 主弁部、 153 給水口、154 主弁、
155 締結部、 156 切替え弁部、157 第二
流入路、 158 第一流入路 159 第一切替え弁、 160・171 パイロット
ポート、161 第一流出路、 162 第二流出路、
163 バキュームブレーカー、164 連通口、16
5 第二切替え弁、 166・173 小孔部、167
第一通水路、 168 第二通水路 172 定流量弁、 181 電動操作部、182・1
87・201 弁体、183・186 入水部、184
・185・203 出水部 202 捨て水部 551 駆動シャフト、 553 第二駆動部、 55
4 カム、555 便器本体、 556 操作手段、
557 押しボタン
フロントページの続き (72)発明者 内村 好信 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 平河 智博 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D039 BB01 BB06 EA01 FD01 FD02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作手段と、操作手段に所定の操作を加
    えることにより弁の開閉を行ない通水および止水を行う
    弁体と、前記弁を開閉し前記弁体の制御を行う弁体制御
    手段と、前記弁体制御手段の制御速度を設定する速度設
    定手段とを備えた便器装置であって、前記速度設定手段
    は、前記操作手段と連動して設定値を変更可能な第一の
    速度設定値を有することを特徴とする便器装置。
  2. 【請求項2】 前記操作手段とは独立して設定された第
    二の速度設定値を有することを特徴とする請求項2に記
    載の便器装置。
  3. 【請求項3】 前記第一の速度設定値と前記第二の速度
    設定値とを組み合わせて前記弁体の開閉制御を行うこと
    を特徴とする請求項2に記載の便器装置。
  4. 【請求項4】 前記第一の速度設定値は、選択可能な異
    なる複数の設定値を有することを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれか一項に記載の便器装置。
  5. 【請求項5】 複数の操作手段を備えた請求項4に記載
    の便器装置であって、いずれの操作手段に操作が加えら
    れたかに応じて異なる設定値を選択する請求項4に記載
    の便器装置。
  6. 【請求項6】 前記速度設定手段は、操作手段とは独立
    して設定値を変更可能な調整手段をさらに有することを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の便器
    装置。
  7. 【請求項7】 前記操作手段に加える操作力により直接
    的あるいは間接的に前記弁体を駆動する請求項1乃至6
    のいずれか一項に記載の便器装置。
  8. 【請求項8】 前記弁体は、複数の流路を切替えて通水
    可能に構成されたことを特徴とする請求項1乃至7のい
    ずれか一項に記載の便器装置。
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