JP2002308843A - オレフィン類重合触媒及びオレフィン系重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン類重合触媒及びオレフィン系重合体の製造方法

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JP2002308843A
JP2002308843A JP2001108199A JP2001108199A JP2002308843A JP 2002308843 A JP2002308843 A JP 2002308843A JP 2001108199 A JP2001108199 A JP 2001108199A JP 2001108199 A JP2001108199 A JP 2001108199A JP 2002308843 A JP2002308843 A JP 2002308843A
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olefin
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organometallic compound
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JP2001108199A
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Masaharu Fujimoto
雅治 藤本
Takayuki Makino
隆之 槙野
Toru Tokimitsu
亨 時光
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分な触媒活性を有し、かつ、鎖状オレフィ
ン又は環状オレフィンの(共)重合体を高い収率で得るこ
とができる新規な有機金属化合物及びその調製方法、並
びに該有機金属化合物を含むオレフィン重合用触媒、及
び該触媒を用いた鎖状又は環状オレフィンの(共)重合方
法を提供する。 【解決手段】 下記式(I)で表される構造を有すること
を特徴とする有機金属化合物である。式中、Mは、6族
の遷移金属原子であり;R1〜R14は、水素原子、鎖
状炭化水素基又は環状炭化水素基等であって互いに同一
でも異なってもよく;Xは、ハロゲン原子であり;Y
は、2価の鎖状炭化水素基又は環状炭化水素基であり;
mは、1≦m≦4を満たす整数である。また、この有機
金属化合物の調製方法、この有機金属化合物を含むオレ
フィン重合用触媒、及びこの触媒を用いた鎖状又は環状
オレフィンの(共)重合方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、遷移金属を含む有
機金属化合物及びその調製方法、並びにこの有機金属化
合物を含むオレフィン重合用触媒、及び該触媒を用いた
鎖状又は環状オレフィンの(共)重合方法に関する。
【0001】
【従来の技術】近年、エチレン、プロピレンといったオ
レフィンを重合するための新しい触媒として、メタロセ
ン触媒に代表されるような種々の有機金属化合物が使用
されている。メタロセン触媒は、従来のチーグラー触媒
等とは違った性質のポリマーを製造できること、及びき
わめて少量の触媒で多量のポリマーが製造できているこ
と等の特徴を有する触媒である。しかし、メタロセン触
媒は、充分な触媒活性を得るために、助触媒として高価
なメチルアルミオキサン(MAO)が多量に必要であると
いう欠点があった。一方、非メタロセン触媒の有機金属
化合物として、J.Organomet.Chem., (1995年), 503, 30
7〜314頁では、下記構造式で示されるamidinate型Zr開
始剤が提案されている。 しかし、該Zr開始剤の重合活性は、3g-P/mmol・atom
・h以下と非常に低活性であるという欠点があった。ま
た、Macromolecules, (1997年)、vol.30、171〜175頁に
は、下記構造式で示されるsalen型Zr錯体によるエチレ
ン重合が報告されている。 このZr錯体によるエチレン重合においては、重合活性
が、26g−P/mmol・atom・hであるものの、当該Zr
錯体に対して必要な助触媒であるメチルアルミオキサン
(MAO)の量が、含有金属原子Al及びZrに換算したモ
ル比で、Al/Zr=1500であり、錯体に対して多
量の助触媒が必要となるという欠点があった。一方、ノ
ルボルネンに代表される環状オレフィンの重合において
もメタロセン触媒の適用が提案されている。例えば、特
開平2−173112号公報では、イソプロピリデン
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタニウム
ジクロライドが、特開平5−194641号公報では、
(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチルシクロ
ペンタジエニル)シランチタニウムジクロリドを触媒成
分として用いたノルボルネンとエチレンの共重合法が開
示されている。これらの触媒を使用した重合方法は、比
較的高い触媒効率を達成できるという点で優れている。
しかし、得られる環状オレフィン(共)重合体の収率が低
いという欠点があった(例えばビス(インデニル)ジルコ
ニウムクロライドでは、重合体収率0%)。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、充
分な触媒活性を有し、かつ、鎖状オレフィン又は環状オ
レフィンの(共)重合体を高い収率で得ることができる新
規な有機金属化合物及びその調製方法、該有機金属化合
物を含むオレフィン重合用触媒、及び該触媒を用いた鎖
状又は環状オレフィンの(共)重合方法を提供することを
目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
従来技術の欠点を解決するために鋭意検討した結果、特
定の化合物を配位子として有する有機金属化合物を主成
分とする触媒を用いることにより、鎖状オレフィン又は
環状オレフィンを特異的に高い転化率で(共)重合させ
て、良好な収率で(共)重合体を得ることができることを
見い出した。より具体的には、本発明者は、シクロペン
タジエン配位子を使用しない非メタロセン系型錯体に、
4族以外の金属原子を配位した場合でも良好な重合活性
を有することを見い出し、特に、任意の助触媒と組み合
わせることにより、少ない助触媒の使用量でも良好な重
合活性を維持できることを見い出し本発明を完成させる
に至った。すなわち、本発明は、下記式(I)で表され
る構造を有する有機金属化合物に関する。 (式中、Mは、6族の遷移金属原子であり;R1〜R
10は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カル
ボキシル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、メルカプ
ト基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリーロキシ
基、アリールチオ基、エステル基、チオエステル基、ヘ
テロアリール基、シリル基、シロキシ基、鎖状炭化水素
基又は環状炭化水素基であって互いに同一でも異なって
もよく;Xは、ハロゲン原子であり;Yは、2価の鎖状
炭化水素基又は環状炭化水素基であり;mは、1≦m≦
4を満たす整数である。)
【0004】また、本発明は、以下に示す、成分1と成
分2とを反応させることを特徴とする、上記有機金属化
合物の調製方法に関する。 成分1) 下記式(II)で表される構造を有する遷移金属
化合物。 MXp (II) (式中、Mは6族の遷移金属原子であり;Xは、ハロゲ
ン原子であり;pは、1≦p≦6を満たす整数であ
る。) 成分2) 下記式(III)で表される構造を有するアルカリ
金属塩。 (式中、R1〜R10は、水素原子、ハロゲン原子、ヒ
ドロキシ基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ス
ルホ基、メルカプト基、アルコキシ基、アルキルチオ
基、アリーロキシ基、アリールチオ基、エステル基、チ
オエステル基、ヘテロアリール基、シリル基、シロキシ
基、鎖状炭化水素基又は環状炭化水素基であって互いに
同一でも異なってもよく;Yは、2価の鎖状炭化水素基
又は環状炭化水素基であり;Zは、アルカリ金属原子で
ある。) 本発明は、前記有機金属化合物を含むオレフィン重合用
触媒、又は前記有機金属化合物を含み、さらに、有機ア
ルミニウム化合物(B−1)、有機アルミニウムオキシ化
合物(B−2)及びイオン化イオン性化合物(B−3)から
選ばれる少なくとも1種の化合物(B)を含むオレフィ
ン重合用触媒に関する。また、本発明は、このオレフィ
ン重合用触媒の存在下に、鎖状オレフィン又は環状オレ
フィンを重合又は共重合するオレフィンの重合方法に関
する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の方法において用いられる
有機金属化合物は、下記式(I)で表される構造を有する
化合物である(以下、化合物(A)とする)。 上記の式(I)中、Mは、周期律表第6族の遷移金属原
子である。例えば、クロム、モリブデン、タングステン
がある。特にMがクロムである場合、高い重合活性を示
し、かつ、助触媒の使用量を低減できるので好ましい。
【0006】上記式(I)中、R1〜R10は、水素原
子、鎖状炭化水素基又は環状炭化水素基であって互いに
同一でも異なってもよい。鎖状炭化水素基としては、例
えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ネオ
ペンチル及びn-ヘキシル等の炭素原子数が1〜30、好
ましくは1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基;
ビニル、アリル及びイソプロペニル等の炭素原子数が2
〜30、好ましくは2〜20の直鎖状または分岐状のア
ルケニル基;エチニル及びプロパルギル等の炭素原子数
が2〜30、好ましくは2〜20の直鎖状または分岐状
のアルキニル基が挙げられる。環状炭化水素基として
は、例えば、シクロアルキル基及びアリール基が挙げら
れる。 シクロアルキル基としては、例えば、シクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル及びアダマンチル等の炭素原子数が3〜30、好まし
くは3〜20の飽和シクロアルキル基の他、シクロペン
タジエニル、インデニル及びフルオレニル等の炭素数5
〜30の不飽和シクロアルキル基が挙げられる。アリー
ル基としては、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニ
ル、ターフェニル、フェナントリル及びアントラセニル
等の炭素原子数が6〜30、好ましくは6〜20のアリ
ール基の他、トリル、iso-プロピルフェニル、t-ブチル
フェニル、ジメチルフェニル及びジ-t-ブチルフェニル
等のアルキル置換アリール基等が挙げられる。
【0007】さらに、上記鎖状炭化水素基及び環状炭化
水素基は、その一部を置換した一部置換炭化水素基であ
ってもよい。一部置換炭化水素基としては、例えば、ト
リフルオロメチル、ペンタフルオロフェニル及びクロロ
フェニル等の炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20
のハロゲン置換炭化水素基;ベンジル及びクミル等のア
リール基置換アルキル基等の炭化水素基置換炭化水素
基;ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、
ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有
基、ゲルマニウム含有基又はスズ含有基で置換した一部
置換炭化水素基が挙げられる。R1、R、R及びR
10として、好ましくは、イソプロピル、t-ブチル基で
ある。
【0008】さらに、本発明の式(I)で表される有機金
属化合物(A)において、その触媒活性は、式(I)におけ
るR〜R10の種類による立体的影響によってもかわ
り得るが、それ以上に中心金属の電子状態によって大き
くかわり得る。つまり、触媒活性の点からは、金属−配
位子間の結合様式が重要であって、式(I)におけるR 1
〜R10は、上記基に特に限定されるものではない。従
って、上記式(I)中、R1〜R10は、ハロゲン原
子、ヒドロキシ基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ
基、スルホ基、メルカプト基、アルコキシ基、アルキル
チオ基、アリーロキシ基、アリールチオ基、エステル
基、チオエステル基、ヘテロアリール基、シリル基又は
シロキシ基であっても、同様の触媒効果を発揮する。
【0009】ここで、ハロゲン原子としては、例えば、
フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。アルコキ
シ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポ
キシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ及び
tert-ブトキシ等が挙げられる。アルキルチオ基として
は、例えば、メチルチオ及びエチルチオ等が挙げられ
る。アリーロキシ基としては、例えば、フェノキシ、2,
6-ジメチルフェノキシ及び2,4,6-トリメチルフェノキシ
等が挙げられる。アリールチオ基としては、例えば、フ
ェニルチオ、メチルフェニルチオ及びナフチルチオ等が
挙げられる。エステル基としては、例えば、アセチルオ
キシ及びベンゾイルオキシ基等が挙げられる。チオエス
テル基としては、例えば、アセチルチオ、ベンゾイルチ
オ、メチルチオカルボニル及びフェニルチオカルボニル
等が挙げられる。ヘテロアリール基としては、例えば、
ピロリル、ピリジル、ピリミジニル、キノリル及びトリ
アジニル等の含窒素ヘテロアリール基、フリル及びピラ
ニル等の含酸素ヘテロアリール基、チエニル等の含硫黄
ヘテロアリール基、及びこれらのヘテロアリール基に炭
素原子数が1〜30、好ましくは1〜20のアルキル基
及びアルコキシ基等の置換基がさらに置換した基等が挙
げられる。シリル基としては、例えば、メチルシリル、
ジメチルシリル、トリメチルシリル、エチルシリル、ジ
エチルシリル、トリエチルシリル、ジフェニルメチルシ
リル、トリフェニルシリル、ジメチルフェニルシリル、
ジメチル-t-ブチルシリル及びジメチル(ペンタフルオ
ロフェニル)シリル等が挙げられる。これらの中では、
メチルシリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、エ
チルシリル、ジエチルシリル、トリエチルシリル、ジメ
チルフェニルシリル及びトリフェニルシリルが好まし
い。特にトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリフ
ェニルシリル及びジメチルフェニルシリルが好ましい。
シロキシ基としては、例えば、トリメチルシロキシ等が
挙げられる。
【0010】本発明の式(I)において、Xは、ハロゲ
ン原子を示す。ここで、ハロゲン原子としては、例え
ば、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素がある。また、X
は、鎖状炭化水素基又は環状炭化水素基であってもよ
い。この鎖状炭化水素基及び環状炭化水素基としては、
例えば上記式(I)に列挙したような鎖状炭化水素基及び
環状炭化水素基と同一のものが挙げられるが、好ましく
はメチル基、エチル基、アリル基である。式(I)にお
いて、mは、1≦m≦4を満たす整数、好ましくは、1
≦m≦3を満たす整数である。
【0011】本発明の式(I)において、Yは、2つの
窒素原子の連結基であって、2価の鎖状炭化水素基又は
環状炭化水素基を示す。この2価の鎖状炭化水素基又は
環状炭化水素基としては、上記式(I)中のR1〜R10
の例として列挙した鎖状炭化水素基又は環状炭化水素基
から誘導される2価の基が挙げられる。さらに、Yは、
これら鎖状炭化水素基又は環状炭化水素基の一部を、上
記ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基、シア
ノ基、ニトロ基、スルホ基、メルカプト基、アルコキシ
基、アルキルチオ基、アリーロキシ基、アリールチオ
基、エステル基、チオエステル基、ヘテロアリール基、
シリル基又はシロキシ基等で置換したものであってもよ
い。好ましくは、Yは、エチレン基、フェニレン基及び
シクロへキシレン基であり、より好ましくは、o-フェニ
レン基及び1,2-シクロへキシレン基である。
【0012】本発明の式(I)で表される化合物(A)は、
以下の式(IV)で表されるような、溶媒分子が配位した構
造を有する有機金属化合物であってもよい。 式中、Dは溶媒分子である。このように配位する溶媒分
子としては、特に限定されないが、例えば、テトラヒド
ロフラン、エーテル、ピリジンが挙げられる。R〜R
10は、上記式(I)と同一のものが挙げられる。また、
mは、1≦m≦4を満たす整数、好ましくは、1≦m≦
3を満たす整数であり、nは1≦n≦4を満たす整数、
好ましくは、1≦n≦3を満たす整数である。
【0013】また、本発明は、成分1と成分2とを反応
させることを特徴とする、上記式(I)で表される化合物
(A)の調製方法を提供する。成分1は、下記式(II)で表
される構造を有する遷移金属化合物である。 MXp (II) 式中、Mは、周期律表第6族の遷移金属原子であり、上
記式(I)と同一のものが挙げられる。例えば、クロム、
モリブデン、タングステンがある。Xは、ハロゲン原子
であり、上記式(I)と同一のものが挙げられる。例え
ば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素がある。また、Xは、
鎖状炭化水素基又は環状炭化水素基であってもよい。こ
の鎖状炭化水素基及び環状炭化水素基としては、例えば
上記式(I)に列挙したような鎖状炭化水素基及び環状炭
化水素基と同一のものが挙げられるが、好ましくは、メ
チル基、エチル基、アリル基である。pは、1≦p≦6
を満たす整数、好ましくは、1≦p≦4を満たす整数で
ある。
【0014】また、成分1は、下記式(V)で表されるよ
うな、溶媒分子が配位した構造を有する遷移金属化合物
であってもよい。 MXpq (V) 式中、Dは、溶媒分子である。このように配位する溶媒
分子としては、特に限定されないが、例えば、テトラヒ
ドロフラン、エーテル、ピリジンが挙げられる。また、
pは、1≦p≦6を満たす整数、好ましくは、1≦p≦
4を満たす整数である。また、qは、1≦q≦6を満た
す整数、好ましくは、1≦q≦4を満たす整数である。
M及びXは、式(II)と同一のものが挙げられる。
【0015】成分2は、下記式(III)で表される構造を
有するアルカリ金属塩である。 式中、R1〜R10は、水素原子、ハロゲン原子、ヒド
ロキシ基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、スル
ホ基、メルカプト基、アルコキシ基、アルキルチオ基、
アリーロキシ基、アリールチオ基、エステル基、チオエ
ステル基、ヘテロアリール基、シリル基、シロキシ基、
鎖状炭化水素基又は環状炭化水素基であって互いに同一
でも異なってもよく、例えば、上記式(I)と同一のもの
が挙げられる。好ましくは、イソプロピル及びt-ブチル
基である。Yは、2価の鎖状炭化水素基又は環状炭化水
素基であり、例えば、上記式(I)と同一のものが挙げら
れる。好ましくは、フェニレン基、シクロフェニレン基
である。Zは、アルカリ金属原子であり、例えば、リチ
ウム、ナトリウム及びカリウムが挙げられる。好ましく
は、リチウムである。
【0016】上記式(III)で表されるアルカリ金属塩
は、下記式(VI)で表されるサルフェン化合物と、有機ア
ルカリ金属化合物とから調製されてもよい。 式中、R1〜R10は、水素原子、ハロゲン原子、ヒド
ロキシ基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、スル
ホ基、メルカプト基、アルコキシ基、アルキルチオ基、
アリーロキシ基、アリールチオ基、エステル基、チオエ
ステル基、ヘテロアリール基、シリル基、シロキシ基、
鎖状炭化水素基又は環状炭化水素基であって互いに同一
でも異なってもよく、例えば、上記式(I)と同一のもの
が挙げられる。好ましくは、イソプロピル及びt-ブチル
基である。Yは、2価の鎖状炭化水素基又は環状炭化水
素基であり、例えば、上記式(I)と同一のものが挙げら
れる。好ましくは、フェニレン基、シクロフェニレン基
である。有機アルカリ金属化合物としては、例えば、メ
チルリチウム、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウ
ム及びフェニルリチウム等が挙げられる。好ましくは、
n-ブチルリチウムである。
【0017】成分2は、例えば、次のようにして調製さ
れる。式(VI)で表されるサルフェン化合物を溶媒、好ま
しくは溶媒Dに溶解し、−90〜50℃、好ましくは、
−80〜0℃で、上記有機アルカリ金属化合物を加え
る。このとき、サルフェン化合物と有機アルカリ金属化
合物のモル比は、例えば、1:2〜1:3、好ましくは
1:2〜1:2.5である。この溶液を、−80〜0℃
で1〜2時間撹拌した後、0〜50℃に昇温してさらに
10分〜2時間撹拌することにより、成分2のアルカリ
金属塩を得る。
【0018】式(I)で表される有機金属化合物(A)は、
上記成分1と成分2とを、例えば以下のようにして反応
させることにより調製される。まず、成分1と溶媒、好
ましくは溶媒Dを、例えば、成分1の1gに対し、溶媒
Dを1〜1000ml、好ましくは5〜100ml加え
て混合し、成分1の溶媒溶液を準備する。この成分1の
溶媒溶液に、−90〜50℃、好ましくは−80〜0℃
の温度下で、上記成分2のアルカリ金属塩を加え、1〜
2時間撹拌した後、0〜50℃に昇温してさらに一晩撹
拌する。その後、溶媒を真空下で留去し、得られた残さ
1gに対し1〜1000ml、好ましくは5〜500m
lのトルエンを加える。得られた溶液を、−30〜50
℃、好ましくは0〜40℃で更に一晩撹拌する。析出し
た塩をろ過し、トルエンを真空下で留去する。得られた
固体を溶解する最少量のTHFを加え、さらに加えたT
HFに対し0.1〜10倍のヘキサンを加える。これら
混合溶媒から再結晶することにより本発明の有機金属化
合物(A)を得る。
【0019】上記の式(I)で表される有機金属化合物
(A)は、化合物(A)単独で、あるいは、助触媒として化
合物(B)を組み合わせることによって、本発明のオレフ
ィン重合用触媒として使用できる。本発明でいう「助触
媒」とは、本発明の有機金属化合物と相互作用をして、
鎖状オレフィン及び環状オレフィンに対する重合活性種
を生成せしめる化合物をいう。前記助触媒として使用さ
れる化合物(B)としては、例えば、有機アルミニウム化
合物(B−1)、有機アルミニウムオキシ化合物(B−
2)及びイオン化イオン性化合物(B−3)から選ばれ
る1種以上の化合物が挙げられる。
【0020】前記有機アルミニウム化合物(B−1)と
しては、公知の有機アルミニウム化合物が使用できる。
好ましくは、式E1aAlW(3-a)で示される構造を有す
る有機アルミニウム化合物である(但し、E1は、炭素
数1〜8の炭化水素基であり、全てのE1は同じであっ
ても異なっていても良い。Wは、水素又はハロゲンを示
し、全てのWは同じであっても異なっていても良い。a
は、1〜3の整数を表す。)。
【0021】式E1aAlW(3-a)で示される前記有機ア
ルミニウム化合物(B−1)としては、例えば、トリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロ
ピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
ヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;
ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウ
ムクロライド、ジプロピルアルミニウムクロライド、ジ
イソブチルアルミニウムハクロライド、ジヘキシルアル
ミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムクロラ
イド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミ
ニウムジクロライド、プロピルアルミニウムジクロライ
ド、イソブチルアルミニウムジクロライド、ヘキシルア
ルミニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジク
ロライド;ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチ
ルアルミニウムハイドライド、ジプロピルアルミニウム
ハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライ
ド、ジヘキシルアルミニウムハイドライド等のジアルキ
ルアルミニウムハイドライド等が挙げられる。中でも好
ましくは、トリアルキルアルミニウムであり、より好ま
しくは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアル
ミニウムである。
【0022】前記有機アルミニウムオキシ化合物(B―
2)としては、公知の有機アルミニウム化合物が使用で
きる。好ましくは、式 {−Al(E2)−O−}で示され
る構造を有する環状アルミノキサン(B−2−1)又は
式 E3{−Al(E3)−O−} AlE3で示される構造
を有する線状アルミノキサン(B−2−1)である(但
し、E2及びE3は、炭素数1〜8の炭化水素基、好まし
くは、メチル、エチル、ノルマルプロピル、イソプロピ
ル、ノルマルブチル、イソブチル、ノルマルペンチル及
びネオペンチル等のアルキル基であり、より好ましく
は、メチル基又はイソブチル基である。全てのE2及び
全てのE3は同じであっても異なっていても良い。bは
1以上、好ましくは2〜40の整数であり、cは1以
上、好ましくは1〜40の整数である。)。
【0023】上記のアルミノキサン(B−2)は、特に
制限なく、各種公知の方法で作られる。例えば、トリア
ルキルアルミニウム(例えば、トリメチルアルミニウム
等)を適当な有機溶剤(例えば、ベンゼン、脂肪族炭化
水素等)に溶かした溶液を水と接触させて作る方法があ
る。また、トリアルキルアルミニウム(例えば、トリメ
チルアルミニウム等)を結晶水を含んでいる金属塩(例
えば、硫酸銅水和物等)に接触させて作る方法がある。
【0024】前記イオン化イオン性化合物(B−3)と
は、有機金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する
化合物をいう。イオン化イオン性化合物(B−3)とし
ては、例えば、式BQ1Q2Q3で表されるホウ素化合物
(B−3−1)、式J(BQ1Q2Q3Q4)で表される
ホウ素化合物(B−3−2)、式(L−H)(BQ1Q2
Q3Q4)で表されるホウ素化合物(B−3−3)が挙
げられる。式BQ1Q2Q3で表されるホウ素化合物(B
−3−1)において、Bは、3価の原子価状態のホウ素
原子であり、Q1〜Q3は、ハロゲン原子、1〜20個の
炭素原子を含む炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含
むハロゲン化炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含む
炭化水素置換シリル基、1〜20個の炭素原子を含むア
ルコキシ基又は2〜20個の炭素原子を含む2置換アミ
ノ基であり、それらは同じであっても異なっていても良
い。好ましいQ1〜Q3は、ハロゲン原子、1〜20個の
炭素原子を含む炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含
むハロゲン化炭化水素基である。式BQ1Q2Q3で表さ
れるホウ素化合物(B−3−1)としては、例えば、ト
リス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,
3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス
(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボラン、
トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボラン、
トリス(2,3,4−トリフルオロフェニル)ボラン及
びフェニルビス(ペンタフルオロフェニル)ボラン等が
挙げられる。最も好ましくは、トリス(ペンタフルオロ
フェニル)ボランである。
【0025】式J(BQ1Q2Q3Q4)で表されるホウ
素化合物(B−3−2)において、Bは、3価の原子価
状態のホウ素原子であり、Q1〜Q4は、上記ホウ素化合
物(B−3−1)におけるQ1〜Q3と同一である。ま
た、Jは無機又は有機のカチオンである。前記J
しては、例えば、無機のカチオンとして、フェロセニウ
ムカチオン、アルキル置換フェロセニウムカチオン、銀
陽イオン等が、有機のカチオンとして、トリフェニルメ
チルカチオン等が挙げられる。前記(BQ1Q2Q3Q4)
としては、例えば、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、テトラキス(2,3,5,6−テトラフ
ルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,4,
5−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス
(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボレート、テト
ラキス(2,2,4−トリフルオロフェニル)ボレー
ト、フェニルビス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト
及びテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェ
ニル)ボレート等が挙げられる。従って、式J(BQ1
Q2Q3Q4)で表されるホウ素化合物(B−3−2)と
しては、例えば、フェロセニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート、1,1'−ジメチルフェロ
セニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、銀テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート及びトリフェニルメチルテトラキス
(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート
等が挙げられる。より好ましくは、トリフェニルメチル
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートであ
る。
【0026】式(L−H)(BQ1Q2Q3Q4)で表され
るホウ素化合物(B−3−3)において、Bは、3価の
原子価状態のホウ素原子であり、Q1〜Q4は、上記ホウ
素化合物(B−3−1)におけるQ1〜Q3と同一であ
る。また、Lは、中性ルイス塩基であり、(L−H)
は、ブレンステッド酸である。前記(L−H)として
は、例えば、トリアルキル置換アンモニウム、N,N−
ジアルキルアニリニウム、ジアルキルアンモニウム及び
トリアリールホスホニウム等が挙げられる。前記(BQ1
Q2Q3Q4)としては、例えば、前記ホウ素化合物(B
−3−2)で記載のものと同一のものが挙げられる。
【0027】従って、式(L−H)(BQ1Q2Q3Q4)
で表されるホウ素化合物(B−3−3)としては、例え
ば、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n
−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテ
トラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)
ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチ
ルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニ
ウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5−ビ
ストリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジ−iso
−プロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェ
ニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート及びトリ
(ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。より好ま
しくは、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート又はN,N−ジメ
チルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレートである。
【0028】本発明で使用される助触媒として、好まし
くは、アルキルアルミニウム、より好ましくは、トリメ
チルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、エチ
ルアルミニウムジクロライド、及びこれらの混合物であ
る。本発明の有機金属化合物(A)と、アルキルアルミニ
ウムとを組み合わせて重合触媒として使用すると、良好
な重合活性が得られ、かつ助触媒の使用量を低減できる
ので好ましい。例えば、エチレン重合において、本発明
の有機金属化合物(金属原子はクロム)に対して必要な助
触媒(アルキルアルミニウム)の量が、金属原子に換算し
たモル比でAl/Cr=200程度である。これは、助
触媒としてメチルアルミオキサン(MAO)を使用した場合
に上記モル比が1000〜4000となるのに比べ非常
に低く、助触媒の量を有意に低減し得る。
【0029】本発明におけるオレフィンの重合方法にお
いては、前記オレフィン重合用触媒の存在下に、鎖状オ
レフィン又は環状オレフィンを重合又は共重合すること
ができる。ここで、前記オレフィン重合用触媒は、上述
の通り、式(I)で表される有機金属化合物(A)を含
み、かつ、有機アルミニウム化合物(B−1)、有機アル
ミニウムオキシ化合物(B−2)及びイオン化イオン性化
合物(B−3)から選ばれる1種以上の化合物(B)を任
意に含有する触媒である。式(I)で表される有機金属
化合物(A)を含有する本発明のオレフィン重合用触媒
は、使用するオレフィンや助触媒の種類にもよるが、例
えば、10g−P/mmol・h以上、好ましくは30g−P
/mmol・h以上の重合活性を有することが好適である。こ
こで、重合活性は、触媒1ミリモル当たり(mmol)、1時
間当たり(h)の、ポリマーの生成量(g−P)(グラム)を
示す。このような重合活性を有することにより、助触媒
の使用量の低減や、鎖状又は環状オレフィンの重合の収
率の向上が図られる。また、鎖状又は環状オレフィンの
収率は、式(I)で表される有機金属化合物(A)を含有
するオレフィン重合用触媒を使用した場合、使用するオ
レフィンや助触媒の種類にもよるが、一般に、50%以
上、好ましくは、60%以上である。ここで、鎖状又は
環状オレフィンの収率は、収率=(重合体質量/モノマ
ー仕込み質量)×100から求められる。
【0030】本発明のオレフィン重合用触媒により重合
され得る鎖状オレフィンとしては、例えば、エチレン、
プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、1-ペンテン、3-メチ
ル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メ
チル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセ
ン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン
及び1-エイコセン等の、炭素原子数が2〜30、好まし
くは2〜20の直鎖状または分岐状のα−オレフィン等
が挙げられる。中でも好ましくは、エチレン、プロピレ
ン及び1−ヘキセンである。また、本発明のオレフィン
重合用触媒により重合され得る環状オレフィンとして
は、例えば、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボ
ルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデ
セン及び2-メチル 1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8
a-オクタヒドロナフタレン等の、炭素原子数が3〜3
0、好ましくは3〜20の環状オレフィン等が挙げられ
る。中でも好ましくは、シクロペンテン、シクロヘキセ
ン及びノルボルネンである。
【0031】また、本発明のオレフィン重合用触媒によ
り重合され得るその他のモノマーとしては、例えば、フ
マル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸
及びビシクロ(2,2,1)-5-ヘプテン-2,3-ジカルボン酸無
水物等のα,β−不飽和カルボン酸、及びこれらのナト
リウム塩、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、マグネシ
ウム塩及びカルシウム塩等の金属塩;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリ
ル酸イソプロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸 tert-ブチル、アクリル酸2-エチ
ルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピ
ル、メタクリル酸n-ブチル及びメタクリル酸イソブチル
等のα,β−不飽和カルボン酸エステル;酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビ
ニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル及びトリ
フルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸
グリシジル、メタクリル酸グリシジル及びイタコン酸モ
ノグリシジルエステル等の不飽和グリシジル等が挙げら
れる。
【0032】また、ビニルシクロヘキサン、ジエン又は
ポリエン等も本発明のオレフィン重合用触媒で重合され
得る。ここで、ジエン又はポリエンとしては、例えば、
炭素原子数が4〜30、好ましくは4〜20であり二個
以上の二重結合を有する環状又は鎖状の化合物が挙げら
れる。具体的には、ブタジエン、イソプレン、4-メチル
-1,3-ペンタジエン、1,3-ペンタジエン、1,4-ペンタジ
エン、1,5-ヘキサジエン、1,4-ヘキサジエン、1,3-ヘキ
サジエン、1,3-オクタジエン、1,4-オクタジエン、1,5-
オクタジエン、1,6-オクタジエン、1,7-オクタジエン、
エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン及びジシ
クロペンタジエン;7-メチル-1,6-オクタジエン、4-エ
チリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン及び5,9-ジメチル-
1,4,8-デカトリエン;スチレン、o-メチルスチレン、m-
メチルスチレン、p-メチルスチレン、o,p-ジメチルスチ
レン、o-エチルスチレン、m-エチルスチレン及びp-エチ
ルスチレン等のモノ若しくはポリアルキルスチレン等の
芳香族ビニル化合物、;メトキシスチレン、エトキシス
チレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニ
ルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o-クロロ
スチレン、p-クロロスチレン及びジビニルベンゼン等の
官能基含有スチレン誘導体;3-フェニルプロピレン、4-
フェニルプロピレン及びα-メチルスチレン等が挙げら
れる。
【0033】前記鎖状オレフィン及び環状オレフィン、
又はその他のモノマーは、それぞれ単独又は複数のオレ
フィン及び/又はモノマーを組み合わせて重合又は共重
合することができる。本発明のオレフィンの重合方法に
おいて、本発明のオレフィン重合用触媒の効果が最も有
意に発揮されるのは、環状オレフィンとエチレンとの共
重合体である。
【0034】本発明のオレフィンの重合方法において採
用され得る重合法としては特に制限はなく、公知の重合
法を採用し得る。本発明のオレフィン重合方法として
は、例えば、バッチ式又は連続式の気相重合法、塊状重
合法、適当な溶媒を使用した溶液重合法、及びスラリー
重合法等が挙げられる。溶媒を使用する場合、触媒を失
活させないかぎり各種溶媒が使用可能である。本発明に
おいて使用され得る溶媒としては、例えば、ベンゼン、
トルエン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン及びシクロヘ
キサン等の炭化水素;ジクロロメタン、二塩化エチレン
等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。オレフィンの
重合に際し、化合物(A)及び化合物(B)は、任意の順序
で投入してもよく、あるいは、任意に組み合わせた化合
物(A)及び/又は化合物(B)を予め接触させて得た混合
物を投入してもよい。
【0035】化合物(A)の使用量は、使用される全オレ
フィン及び/又はモノマーの合計量に対して、例えば、
0.000001〜1モル%、好ましくは0.0000
1〜0.1モル%である。また、化合物(B)の使用量
は、化合物(B)/化合物(A)のモル比で、例えば、0.
01〜10000、好ましくは0.5〜5000の範囲
である。各化合物を溶液状態で使用する場合、化合物
(A)の濃度は、0.0001〜5ミリモル/リットル、
好ましくは、0.001〜3ミリモル/リットルの範囲
である。また、化合物(B)の濃度は、0.001〜50
00ミリモル/リットル、好ましくは、0.001〜3
000ミリモル/リットルの範囲である。重合温度につ
き特に制限はなく、例えば、−100〜250℃、好ま
しくは−50〜200℃の温度で重合を行う。また、圧
力についても特に制限はないが、例えば、9.8MPa
以下、好ましくは0.1MPa〜4.9MPaで実施さ
れる。その他、重合体の分子量を調節するために、水素
等の連鎖移動剤を添加してもよい。以下、本発明を実施
例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
【0036】
【実施例】実施例で得られた化合物の構造は、FT−I
R(ニコレー社製、MAGN-IR860)、13C NMR(日本電
子製、JNM-EX400)、1H NMR(日本電子製、JNM-EX27
0)、高温GPC(Waters製、ALC/GPC150-C)、DSC装置
(Seiko製、DSC220C)、金属含有量分析、炭素、水素、窒
素含有量分析(Heraeas社 CHN-O-Rapid型元素分析装置)
等を用いて決定した。 (実施例1) (1)遷移金属錯体の合成 N,N'-o-フェニレンビス(2,4-t-ブチル-サリチリデンイ
ミネート)CrCl(thf)(N,N'-o-phenylenebis(2,4-t-Bu
-salicylideneiminate)CrCl(thf)3)錯体の合成 アルゴン雰囲気下、100mlシュレンク中で、N,N'-o
-フェニレンビス(2,4-t-ブチル-サリチリデンイミネー
ト)(N,N'-o-phenylenebis(2,4-t-Bu-salicylideneimin
ate))261mg(0.482mmol)をテトラヒドロフ
ラン(THF又はthf)10mlに溶かし、−78℃で
1.54M n-ブチルリチウム(n-BuLi)/ヘキサン溶液
(0.63ml、0.964mmol)を加えた。この溶液
を、−78℃で2時間撹拌した後、室温まで昇温してさ
らに30分攪拌した。この溶液を、−78℃の温度下、
別途調製したCrCl(thf)180.6mg(0.
482mmol)のTHF10ml溶液に加えた。この溶液
を−78℃で1時間撹拌後、室温で一晩攪拌した。その
後、THFを真空下で留去し、トルエン40mlを加え
てさらに室温で一晩攪拌した。析出した塩をろ過し、ト
ルエンを真空下で留去した。得られた固体を溶解させる
最少量のTHFを加え、完全に溶解させた後、THFと
同量のヘキサンを加えた。この混合溶液を約1/3に濃
縮し、−20℃で1週間静置した。析出した結晶を冷ヘ
キサンで洗浄することにより、N,N'-o-フェニレンビス
(2,4-t-ブチル-サリチリデンイミネート)CrCl(thf)
(N,N'-o-phenylenebis(2,4-t-Bu-salicylideneimina
te)CrCl(thf))錯体を得た(収率28%)。元素分析
の結果、各元素の組成比はC:H:N:Cr:Cl=4
8:74:1.9:1:0.9であった(理論比C:
H:N:Cr:Cl=48:72:2:1:1)。
【0037】(2)ノルボルネン重合 アルゴンで置換した100mlシュレンク中に、N,N'-o
-フェニレンビス(2,4-t-ブチル-サリチリデンイミネー
ト)CrCl(thf)(N,N'-o-phenylenebis(2,4-t-Bu-salic
ylideneiminate)CrCl(thf))錯体2.4μmolを
脱水トルエン1mlに溶解した溶液を仕込み、モディフ
ァイドメチルアルミノキサン(トリメチルアルミニウム
/トリイソブチルアルミニウム、モル比=7/3)のト
ルエン溶液〔東ソー・アクゾ(株)製、MMAO-3A、5.8質
量%Al〕3ml(Alとして6.4mmol)を添加し、室
温で30分攪拌した。この溶液に、75質量%のノルボ
ルネンのトルエン溶液1gを加え、重合を開始した。窒
素雰囲気下、室温で12時間撹拌した。その後、反応液
を塩酸10mlとメタノール100mlとの混合物中に
投じ、沈殿物をろ過して白色固体を得た。該白色固体を
メタノールで洗浄し、減圧乾燥し、精製した重合体60
0mgを得た(収率80%)。得られた重合体を上記FT
−IRで分析したところ、2800〜3000cm−1
にメチレン鎖のC−H伸縮振動が、1450〜1470
cm−1にメチレン基のはさみ振動が観察された。開環
重合体の場合に観測される1640〜1660cm−1
アルケン伸縮振動は観察されなかった。従って、該重合
体は、ノルボルネンが環構造を保持して付加重合した構
造であることが確認された。また、得られた重合体を1
3C NMR(DEPT法)により測定したところ、28
〜30ppmにCHカーボンに帰属されるシグナルが、
及び36〜58ppmにCHカーボンに帰属されるシグナ
ルが観測された。さらに、これらシグナルの帰属を、
2,3−ジメチルノルボルネンのモデルにケミカルシフ
トの加成性を利用して算出した、3種類の2,3−ジメ
チルノルボルネン異性体のケミカルシフトと対比した。
その結果、この重合体はノルボルネンのエキソ−2,3−
付加体であることを確認した。重合活性は、21g−P
/mmol・hであった。
【0038】(実施例2)ポリエチレンの製造 アルゴンで置換した100mlシュレンク中に、N,N'-o
-フェニレンビス(2,4-t-ブチル-サリチリデンイミネー
ト)CrCl(thf)(N,N'-o-phenylenebis(2,4-t-Bu-salic
ylideneiminate)CrCl(thf))錯体2.4μmolを
脱水トルエン1mlに溶解した溶液を仕込み、エチルア
ルミニウムジクロライド(EtAlCl)625μmo
lのヘキサン溶液を添加し、室温で30分攪拌した。凍
結脱気後、エチレンを1気圧で導入し重合を開始した。
室温で1時間撹拌した後、反応液を塩酸10mlとメタ
ノール100mlとの混合物中に投じ、沈殿物をろ過し
て白色固体を得た。該白色固体をメタノールで洗浄し、
減圧乾燥し、精製した重合体96mgを得た。得られた
重合体を上記FT−IRで分析したところ、2800〜
3000cm−1にメチレン鎖のC−H伸縮振動が、1
450〜1470cm −1にメチレン基のはさみ振動が
観察された。また、720cm−1に同位相でのメチレ
ン横揺れ振動が観測された。従って、該重合体は、ポリ
エチレンであることが確認された。重合活性は、40g
−P/mmol・hであった。また重合体の融点(Tm)は、13
8℃であった。
【0039】(実施例3) (1)遷移金属錯体の合成 N,N'-(1R,2R)-(-)-1,2-シクロヘキサンビス(2,4-t-ブチ
ルサリチリデンイミネート)CrCl(thf)(N,N'-(1R,2R)
-(-)-1,2-cyclohexanebis(2,4-t-butyl-salicylideneim
inate)CrCl(thf))錯体の合成 アルゴン雰囲気下、100mlシュレンク中で、N,N'-
(1R,2R)-(-)-1,2-シクロヘキサンビス(2,4-t-ブチルサ
リチリデンイミネート)(N,N'-(1R,2R)-(-)-1,2-cycloh
exane bis(2,4-t-butyl-salicylideneiminate))81
2mg(1.49mmol)をTHF15mlに溶かし、−
78℃で1.54M n-ブチルリチウム(n-BuLi)/ヘキサン溶
液(1.93ml、2.98mmol)を加えた。この溶液
を、−78℃で2時間撹拌した後、室温まで昇温してさ
らに30分攪拌した。得られた溶液を、−78℃の温度
下、別途調製したCrCl(thf)558mg(1.
49mmol)のTHF10ml溶液に加えた。この溶液を
−78℃で1時間撹拌後、室温で一晩攪拌した。その
後、THFを真空下で留去し、トルエン40mlを加え
てさらに室温で一晩攪拌した。析出した塩をろ過し、ト
ルエンを真空下で留去した。得られた固体を溶解させる
最少量のTHFを加え、完全に溶解させた後、THFと
同量のヘキサンを加えた。この混合溶液を約1/3に濃
縮し、−20℃で1週間静置した。析出した結晶を冷ヘ
キサンで洗浄することにより、N,N'-(1R,2R)-(-)-1,2-
シクロヘキサンビス(2,4-t-ブチルサリチリデンイミネ
ート)CrCl(thf) (N,N'-(1R,2R)-(-)-1,2-cyclohexane
bis(2,4-t-butyl-salicylideneiminate)CrCl(thf)
錯体を得た(収率15%)。 (2)ノルボルネン重合 アルゴンで置換した100mlシュレンク中に、N,N'-
(1R,2R)-(-)-1,2-シクロヘキサンビス(2,4-t-ブチルサ
リチリデンイミネート)CrCl(thf)(N,N'-(1R,2R)-(-)
-1,2-cyclohexanebis(2,4-t-butyl-salicylideneiminat
e)CrCl(thf))錯体2.3μmolを脱水トルエン1
mlに懸濁した溶液を仕込み、モディファイドメチルア
ルミノキサン(トリメチルアルミニウム/トリイソブチ
ルアルミニウム、モル比=7/3)のトルエン溶液〔東
ソー・アクゾ(株)製、MMAO-3A、5.8質量%Al〕
3ml(Alとして6.4mmol)を添加し、室温で30
分攪拌した。この溶液に、75質量%のノルボルネンの
トルエン溶液1gを加え、重合を開始した。窒素雰囲気
下、室温で12時間撹拌した。その後、反応液を塩酸1
0mlとメタノール100mlとの混合物中に投じ、沈
殿物をろ過して白色固体を得た。該白色固体をメタノー
ルで洗浄し、減圧乾燥し、精製した重合体510mgを
得た(収率68%)。得られた重合体を上記FT−IRで
分析したところ、2800〜3000cm−1にメチレ
ン鎖のC−H伸縮振動が、1450〜1470cm−1
にメチレン基のはさみ振動が観察された。開環重合体の
場合に観測される1640〜1660cm−1のアルケン
伸縮振動は観察されなかった。従って、該重合体は、ノ
ルボルネンが環構造を保持して付加重合した構造である
ことが確認された。また、得られた重合体を13C N
MR(DEPT法)により測定したところ、28〜30pp
mにCHカーボンに帰属されるシグナルが、及び36
〜58ppmにCHカーボンに帰属されるシグナルが観測
された。さらに、これらシグナルの帰属を、2,3−ジ
メチルノルボルネンのモデルにケミカルシフトの加成性
を利用して算出した、3種類の2,3−ジメチルノルボ
ルネン異性体のケミカルシフトと対比した。その結果、
この重合体はノルボルネンのエキソ-2,3-付加体である
ことを確認した。重合活性は、18g−P/mmol・hであ
った。
【0040】(実施例4)ポリエチレンの製造 アルゴンで置換した100mlシュレンク中に N,N'-(1
R,2R)-(-)-1,2-シクロヘキサンビス(2,4-t-ブチルサリ
チリデンイミネート)CrCl(thf)(N,N'-(1R,2R)-(-)-
1,2-cyclohexane bis(2,4-t-butyl-salicylideneiminat
e)CrCl(thf))錯体2.3μmolを脱水トルエン3
mlに懸濁した溶液を仕込み、エチルアルミニウムジク
ロライド(EtAlCl)625μmolのヘキサン溶液
を添加し、室温で30分攪拌した。凍結脱気後、エチレ
ンを1気圧で導入し重合を開始した。0℃で1時間撹拌
した後、反応液を塩酸10mlとメタノール100ml
との混合物中に投じ、沈殿物をろ過して白色固体を得
た。該白色固体をメタノールで洗浄し、減圧乾燥し、精
製した重合体65mgを得た。得られた重合体を上記F
T−IRで分析したところ、2800〜3000cm
−1にメチレン鎖のC−H伸縮振動が、1450〜14
70cm−1にメチレン基のはさみ振動が観察された。
また、720cm−1に同位相でのメチレン横揺れ振動
が観測された。従って、該重合体は、ポリエチレンであ
ることが確認された。重合活性は、68g−P/mmol・h
であった。
【0041】
【発明の効果】本発明により、鎖状オレフィン又は環状
オレフィンに対して高い重合活性を有するオレフィン重
合触媒が提供される。また、本発明に係るオレフィンの
重合方法によれば、高い重合活性及び高い収率でオレフ
ィン(共)重合体を製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 時光 亨 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AB40 4H050 AA01 AB40 WB11 WB13 WB14 WB17 4J028 AA01A AC41A AC42A AC44A BA00A BA00B BA01B BA02B BA03B BB00A BB00B BB01B BB02B BC12B BC13B BC15B BC16B BC17B BC25B BC27B EB01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EB12 EB13 EB14 EB16 EB18 EB21 EB24 EB25 EB26 EC01 EC02 4J100 AA02 AR11 CA01 FA09 4J128 AA01 AC41 AC42 AC44 BA00A BA00B BA01B BA02B BA03B BB00A BB00B BB01B BB02B BC12B BC13B BC15B BC16B BC17B BC25B BC27B EB01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EB12 EB13 EB14 EB16 EB18 EB21 EB24 EB25 EB26 EC01 EC02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)で表される構造を有すること
    を特徴とする有機金属化合物。 (式中、Mは、6族の遷移金属原子であり;R1〜R
    10は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カル
    ボキシル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、メルカプ
    ト基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリーロキシ
    基、アリールチオ基、エステル基、チオエステル基、ヘ
    テロアリール基、シリル基、シロキシ基、鎖状炭化水素
    基又は環状炭化水素基であって互いに同一でも異なって
    もよく;Xは、ハロゲン原子であり;Yは、2価の鎖状
    炭化水素基又は環状炭化水素基であり;mは、1≦m≦
    4を満たす整数である。)
  2. 【請求項2】 前記式(I)において、Mがクロムであ
    り;R1、R、R及びR10がt-ブチル基であり、
    Yが、フェニレン基である、請求項1に記載の有機金属
    化合物。
  3. 【請求項3】 前記式(I)において、Mがクロムであ
    り;R1、R、R及びR10がt-ブチル基であり、
    Yが、1,2-シクロへキシレン基である、請求項1に記載
    の有機金属化合物。
  4. 【請求項4】 以下に示す、成分1と成分2とを反応さ
    せることを特徴とする、請求項1に記載の有機金属化合
    物の調製方法。成分1) 下記式(II)で表される構造を
    有する遷移金属化合物。 MXp (II) (式中、Mは6族の遷移金属原子であり;Xは、ハロゲ
    ン原子であり;pは、1≦p≦6を満たす整数であ
    る。) 成分2) 下記式(III)で表される構造を有するアルカリ
    金属塩。 (式中、R1〜R10は、水素原子、ハロゲン原子、ヒ
    ドロキシ基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ス
    ルホ基、メルカプト基、アルコキシ基、アルキルチオ
    基、アリーロキシ基、アリールチオ基、エステル基、チ
    オエステル基、ヘテロアリール基、シリル基、シロキシ
    基、鎖状炭化水素基又は環状炭化水素基であって互いに
    同一でも異なってもよく;Yは、2価の鎖状炭化水素基
    又は環状炭化水素基であり;Zは、アルカリ金属原子で
    ある。)
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載の有機
    金属化合物を含むことを特徴とする、オレフィン重合用
    触媒。
  6. 【請求項6】 さらに、有機アルミニウム化合物(B−
    1)、有機アルミニウムオキシ化合物(B−2)及びイオ
    ン化イオン性化合物(B−3)から選ばれる1種以上の化
    合物(B)を含む、請求項5に記載のオレフィン重合用
    触媒。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載のオレフィン重合
    用触媒の存在下に、鎖状オレフィン又は環状オレフィン
    を重合又は共重合することを特徴とする、オレフィンの
    重合方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7544749B2 (en) * 2003-02-07 2009-06-09 Basell Polyolefine Gmbh Polymerization catalysts, organic transition metal compounds, process for preparing polyolefins and polyolefins
JP2011174080A (ja) * 2002-12-20 2011-09-08 Basell Polyolefine Gmbh エチレンとα−オレフィンのコポリマー
CN114105814A (zh) * 2021-11-29 2022-03-01 万华化学集团股份有限公司 一种配体及其制备方法、烯烃聚合催化剂及其制备方法、应用

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CN114105814B (zh) * 2021-11-29 2024-02-02 万华化学集团股份有限公司 一种配体及其制备方法、烯烃聚合催化剂及其制备方法、应用

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