JP2002308673A - 圧電電歪磁器 - Google Patents
圧電電歪磁器Info
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Abstract
対環境性および生態学的見地からも優れた圧電電歪磁器
を提供する。 【解決手段】 x(Mi1-yMiiy ) Miv2 O6 + (1-x)M
iii Mv O3 で表される酸化物を主成分として含有す
る。Mi はアルカリ土類金属元素、Miiはランタノイ
ド、Miii はアルカリ金属元素、MivおよびMv はN
b,TaおよびVからなる群のうちの少なくとも1種を
表す。xおよびyは0.05≦x≦0.8、0.1≦y
≦0.5の範囲内であることが好ましい。アルカリ土類
金属元素としてはMg,Ca,SrおよびBaからなる
群のうちの少なくとも1種、ランタノイドとしてはL
a,NdおよびGdからなる群のうちの少なくとも1
種、アルカリ金属元素としてはナトリウムを含むことが
好ましい。このようにランタノイドを含むことにより変
位量の向上が図られる。
Description
ータなどの電子部品に用いられる圧電電歪磁器に関す
る。
ギーと機械エネルギーとを変換する素子の材料として用
いられている。中でも、チタン酸鉛(PbTiO3 ;P
T)とジルコン酸鉛(PbZrO3 ;PZ)との固溶体
系(PZT系)の圧電電歪材料は、高い電気機械結合係
数を有しており、フィルタあるいはアクチュエータなど
に広く利用されている。
材料は、低温でも揮発性の極めて高い酸化鉛(PbO)
を多量に含んでいる。よって、PZT系の圧電電歪材料
を製造する際には、磁器であれば焼成工程、単結晶品で
あれば溶融工程などの熱処理工程において、工業レベル
で極めて多量の酸化鉛が大気中に揮発し拡散してしま
う。また、製造段階で放出される酸化鉛については回収
することも可能であるが、工業製品として市場に出され
た圧電電歪製品に含有される酸化鉛については現状では
回収が難しく、これらが広く環境中に放出されると、酸
性雨による鉛の溶出などが心配される。従って、今後、
圧電電歪磁器および単結晶の応用分野が広がり、使用量
が増大すると、無鉛化の問題が極めて重要な課題とな
る。
は、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO3 )、チタ
ン酸ビスマスナトリウム(Na0.5 Bi0.5 Ti
O3 )、ニオブ酸バリウムストロンチウム(Sr1-x B
ax Nb2 O6 )、ニオブ酸ナトリウムバリウムストロ
ンチウム(Sr2-x Bax NaNb5 O15)(特開平1
0−297969号公報参照)、ニオブ酸ナトリウムス
トロンチウム(Sr2 NaNb5 O15)(特開平11−
240759号公報参照)、あるいはニオブ酸ナトリウ
ムカルシウムストロンチウム(Sr2-x Cax NaNb
5 O15)(特開2000−169229号公報参照)が
挙げられる。
の鉛を含まない圧電材料は、鉛系の圧電材料に比べて圧
電特性が低く、大きな変位量を得るに至っていないとい
う問題があった。
ので、その目的は、大きな変位量を得ることができ、低
公害化、対環境性および生態学的見地からも優れた圧電
電歪磁器を提供することにある。
器は、第1の元素と、第2の元素と、酸素(O)とから
なる酸化物を含有するものであって、第1の元素は、ア
ルカリ土類金属元素と、ランタノイドと、アルカリ金属
元素とを含み、第2の元素は、ニオブ(Nb),タンタ
ル(Ta)およびバナジウム(V)からなる群のうちの
少なくとも1種を含むものである。
素として、アルカリ土類金属元素およびアルカリ金属元
素に加えてランタノイドを含んでいるので、大きな変位
量が得られる。
タノイドの組成比(ランタノイド/アルカリ土類金属元
素)は、モル比で1/9以上5/5以下の範囲内である
ことが好ましく、アルカリ金属元素に対するアルカリ土
類金属元素とランタノイドとの合計の組成比(アルカリ
土類金属元素とランタノイドとの合計/アルカリ金属元
素)は、モル比で5/95以上8/2以下の範囲内であ
ることが好ましい。これらの場合に、より大きな変位量
が得られる。
グネシウム(Mg),カルシウム(Ca),ストロンチ
ウム(Sr)およびバリウム(Ba)からなる群のうち
の少なくとも1種を含むことが好ましい。ランタノイド
としては、ランタン(La),ネオジム(Nd)および
ガドリウム(Gd)からなる群のうちの少なくとも1種
を含むことが好ましく、特にランタンを含むことが好ま
しい。アルカリ金属元素としては、ナトリウム(Na)
を含むことが好ましい。第2の元素に対する第1の元素
の組成比(第1の元素/第2の元素)は、化学量論組成
におけるモル比の0.95倍以上1.05倍以下の範囲
内であることが好ましい。
して、遷移金属元素および希土類金属元素のうちの少な
くとも1種を含む酸化物、特にマンガン(Mn)を含む
酸化物を、主成分の0.01質量%以上1質量%以下の
範囲内で含有することが好ましい。
リ土類金属元素およびアルカリ金属元素を含む第1の元
素と、ニオブ,タンタルおよびバナジウムからなる群の
うちの少なくとも1種を含む第2の元素と、酸素とから
なる酸化物を含有するものであって、ランタノイドを、
前記酸化物を含む全体の構成元素として含んでおり、そ
の全体における含有量は、前記アルカリ土類金属元素に
対するモル比(ランタノイド/アルカリ土類金属元素)
で、1/9以上5/5以下の範囲内であるものである。
タノイドを、前記酸化物を含む全体の構成元素として、
アルカリ土類金属元素に対するモル比(ランタノイド/
アルカリ土類金属元素)で、1/9以上5/5以下の範
囲内において含んでいるので、大きな変位量が得られ
る。
て詳細に説明する。
は、主成分として、第1の元素と第2の元素と酸素とか
らなる酸化物を含有している。第1の元素は、アルカリ
土類金属元素と、ランタノイドと、アルカリ金属元素と
を含み、第2の元素は、ニオブ,タンタルおよびバナジ
ウムからなる群のうちの少なくとも1種を含んでいる。
この圧電電歪磁器では、このように第1の元素としてア
ルカリ土類金属元素およびアルカリ金属元素に加えてラ
ンタノイドを含むことにより、変位量を大きくすること
ができるようになっている。
しては、例えば、マグネシウム,カルシウム,ストロン
チウムおよびバリウムからなる群のうちの少なくとも1
種を含むことが好ましい。ランタノイドとしては、例え
ば、ランタン,ネオジムおよびガドリウムからなる群の
うちの少なくとも1種を含むことが好ましく、特に、ラ
ンタンを含むことが好ましい。アルカリ金属元素として
は、例えば、ナトリウムを含むことが好ましい。これら
の場合に、優れた圧電電歪特性を得ることができるから
である。
表される。
ド、Miii はアルカリ金属元素、MivおよびMv はニオ
ブ,タンタルおよびバナジウムからなる群のうちの少な
くとも1種をそれぞれ表す。MivとMv とは同一でもよ
く、異なっていてもよい。xおよびyはそれぞれ0<x
<1,0<y<1の範囲内の値である。Miv,Mv およ
び酸素の組成は化学量論的に求めたものであり、化学量
論組成からずれていてもよい。
ステンブロンズ構造を有する酸化物とペロブスカイト構
造を有する酸化物とが少なくとも一部において固溶した
ものである。タングステンブロンズ構造を有する酸化物
とペロブスカイト構造を有する酸化物とは完全に固溶し
ている必要はなく、いずれか一方が偏析していてもよ
い。
属元素に対するランタノイドの組成比(ランタノイド/
アルカリ土類金属元素)は、モル比で1/9以上5/5
以下の範囲内であることが好ましい。すなわち、化1に
おけるyは0.1≦y≦0.5の範囲内であることが好
ましい。この範囲内においてより大きな変位量を得るこ
とができるからである。
するアルカリ土類金属元素とランタノイドとの合計の組
成比(アルカリ土類金属元素とランタノイドとの合計/
アルカリ金属元素)は、モル比で5/95以上8/2以
下の範囲内であることが好ましい。すなわち、化1にお
けるxは0.05≦x≦0.8の範囲内であることが好
ましい。組成比が8/2よりも大きいと十分に大きな変
位量を得ることができず、5/95よりも小さいと焼結
密度を十分に向上させることができないからである。
(第1の元素/第2の元素)は、化学量論組成でなくて
もよいが、化学量論組成におけるモル比の0.95倍以
上1.05倍以下の範囲内であることが好ましい。化学
量論組成からのずれが大きくなると、優れた圧電特性を
得ることができないからである。例えば化1の場合、第
2の元素に対する第1の元素の組成比は化学量論組成で
あり1/1+xとなるが、この値からずれていてもよ
く、0.95/1+x以上1.05/1+x以下の範囲
内であれば好ましい。この場合のxは、タングステンブ
ロンズ構造を有する酸化物とペロブスカイト構造を有す
る酸化物とが完全固溶している場合に限らず、0<x<
1の範囲内の全ての値を表す。
上記酸化物に加え、副成分として、遷移金属元素および
希土類金属元素のうちの少なくとも1種を含む酸化物
を、主成分の0.01質量%以上1質量%以下の範囲内
で含有することが好ましい。焼結性を向上させることが
できるからである。中でも、遷移金属元素のマンガンを
含む酸化物が好ましい。この副成分の酸化物は、主成分
の酸化物の粒界に存在していることもあるが、主成分の
酸化物の一部に拡散して存在していることもある。
例えば、次のようにして製造することができる。
主成分となるアルカリ土類金属元素,ランタノイドおよ
びアルカリ金属元素を含む酸化物粉末をそれぞれ、並び
に必要に応じてニオブ,タンタルおよびバナジウムを含
む酸化物粉末をそれぞれ用意する。また、副成分の出発
原料として、必要に応じて例えば遷移金属および希土類
元素を含む酸化物粉末をそれぞれ用意する。次いで、こ
れら出発原料を十分に乾燥させたのち、最終組成が上述
した範囲となるように秤量する。なお、出発原料には酸
化物でなく、炭酸塩あるいはシュウ酸塩のように焼成に
より酸化物となるものを用いてもよい。
ルミルなどにより有機溶媒中または水中で十分に混合し
たのち、乾燥し、プレス成形して、900℃〜1200
℃で1時間〜4時間仮焼する。仮焼したのち、例えば、
この仮焼物をボールミルなどにより有機溶媒中または水
中で十分に粉砕し、再び乾燥して、一軸プレス成型機あ
るいは静水圧成型機(CIP)などを用いプレス成形す
る。
〜1450℃で2時間〜6時間焼成する。焼成ののち、
得られた焼結体を必要に応じて研磨し、電極を設け、加
熱したシリコーンオイル中で電界を印加して分極処理を
行う。これにより、上述した圧電電歪磁器が得られる。
元素としてアルカリ土類金属元素およびアルカリ金属元
素に加えてランタノイドを含む酸化物を含有するように
したので、変位量を向上させることができる。よって、
鉛を含有しない、あるいは鉛の含有量が少ない圧電電歪
磁器の利用の可能性を高めることができる。すなわち、
焼成時における鉛の揮発が少なく、圧電電歪部品として
市場に流通し廃棄された後も環境中に鉛が放出される危
険性が低い、低公害化、対環境性および生態学的見地か
ら極めて優れた圧電電歪磁器の活用を図ることができ
る。
タノイドの組成比が、モル比で1/9以上5/5以下の
範囲内となるようにすれば、より大きな変位量を得るこ
とができる。また、アルカリ金属元素に対するアルカリ
土類金属元素とランタノイドとの合計の組成比が、モル
比で5/95以上8/2以下の範囲内となるようにすれ
ば、同様により大きな変位量を得ることができる。
オジムおよびガドリウムからなる群のうちの少なくとも
1種を含むようにすれば、より大きな変位量を得ること
ができ、特に、ランタンを含むようにすれば、更に大き
な変位量を得ることができる。
ネシウム,カルシウム,ストロンチウムおよびバリウム
からなる群のうちの少なくとも1種を含むようにすれ
ば、また、アルカリ金属元素としてナトリウムを含むよ
うにすれば、優れた圧電電歪特性を得ることができる。
する。
原料である炭酸ストロンチウム(SrCO3 )粉末、炭
酸バリウム(BaCO3 )粉末、酸化ランタン(La2
O3)粉末、酸化ネオジム(Nd2 O3 )粉末、酸化ガ
ドリニウム(Gd2 O3 )粉末、炭酸ナトリウム(Na
2 CO3 )粉末、および酸化ニオブ(Nb2 O5 )粉末
と、副成分の出発原料である炭酸マンガン(MnC
O3 )粉末とをそれぞれ用意した。次いで、これら出発
原料を十分に乾燥させ秤量したのち、ボールミルにより
5時間湿式混合し、乾燥して原料混合粉末を得た。
成が表1に示したようになるように混合比を調整した。
すなわち、主成分については、実施例1〜3でランタノ
イドの種類を変えたことを除き、他は同一とした。ちな
みに、アルカリ土類金属元素に対するランタノイドの組
成比は2/8であり、アルカリ金属元素に対するアルカ
リ土類金属元素とランタノイドとの合計の組成比は2/
1であり、第2の元素に対する第1の元素の組成比は化
学量論組成の3/5である。また、炭酸マンガン粉末の
混合量は、主成分の出発原料のうち炭酸塩をCO2 が解
離した酸化物に換算し、その換算した主成分の原料の合
計質量の0.5質量%となるようにした。すなわち、圧
電電歪磁器における酸化マンガンの含有量は、実施例1
〜3で表1に示したように、主成分の0.31質量%と
なる。
て、950℃で2時間仮焼した。仮焼したのち、ボール
ミルを用いて15時間粉砕し、再び乾燥して、約3.9
×107 Paの圧力で直径17mmの円柱状に成形し、
更に約3.9×108 Paの圧力で静水圧成型した。
4時間焼成し、スライス加工およびラップ加工により厚
さ0.3mmまたは0.6mmの円板状として、両面に
銀ペーストを印刷し650℃で焼き付けた。その後、1
50℃のシリコーンオイル中で8kV/mmの電界を2
0分間印加して分極処理を行った。これにより、実施例
1〜3の圧電電歪磁器を得た。
いて、24時間放置したのち、図1に示したような渦電
流による変位測定装置を用いて変位率を測定した。この
変位測定装置は、一対の電極1,2の間に試料3を挟
み、直流電流を印加した場合の試料3の変位を変位セン
サ4により検出し、変位検出器5によりその変位量を求
めるものである。その際、印加電界を1kV/mm、2
kV/mmおよび3kV/mmと変化させ、それぞれに
ついて変位率を求めた。なお、変位率というのは、測定
した変位量を試料の厚さで割ったもの(変位量/試料の
厚さ)である。また、実施例1〜3の圧電電歪磁器につ
いて、LCRメータ(ヒユレットパッカード社製;42
84A)により比誘電率を測定した。それらの結果を表
2に示す。
て、主成分の最終組成が表1に示したようになるように
混合比を変えたことを除き、本実施例と同様にして圧電
電歪磁器を作製した。なお、比較例1はランタノイドを
削除し、比較例2はランタノイドに代えてイットリウム
(Y)を添加したものである。圧電電歪磁器における酸
化マンガンの含有量は、本実施例と同様に、比較例1,
2で表1に示したように主成分の0.31質量%とな
る。比較例1,2についても、本実施例と同様にして、
変位率および比誘電率をそれぞれ測定した。それらの結
果についても表2に合わせて示す。
ば、比較例1,2に比べて大きな変位率および比誘電率
を得られた。すなわち、第1の元素にランタノイドを含
むようにすれば、変位量を大きくすることができると共
に、誘電率も大きくできることが分かった。
含むようにした実施例1は特に優れた値を得ることがで
きた。すなわち、ランタノイドとして特にランタンを含
むようにすれば、変位量をより大きくすることができる
と共に、誘電率もより大きくできることが分かった。
分および副成分の組成を上記実施の形態で説明したよう
に変化させても、同様の結果を得ることができる。
発明を説明したが、本発明は、上記実施の形態および実
施例に限定されるものではなく、種々変形することがで
きる。例えば、上記実施の形態および実施例では、添加
したランタノイドが全て第1の元素として主成分の酸化
物に含まれる場合について説明したが、一部が主成分の
酸化物に含まれ、他の一部が副成分の酸化物に含まれて
いてもよい。すなわち、ランタノイドを、主成分の酸化
物に限らず圧電電歪磁器全体の構成元素として含んでい
ればよい。その場合、ランタノイドの圧電電歪磁器全体
における含有量は、アルカリ土類金属元素に対するモル
比(ランタノイド/アルカリ土類金属元素)で、1/9
以上5/5以下の範囲内であることが好ましい。この範
囲内においてより大きな変位量を得ることができるから
である。
主成分の酸化物が第1の元素としてアルカリ土類金属元
素とランタノイドとアルカリ金属元素とを含み、第2の
元素としてニオブ,タンタルおよびバナジウムからなる
群のうちの少なくとも1種を含む場合について説明した
が、本発明は、第1の元素または第2の元素として他の
元素を含む場合についても適用することができる。
主成分の酸化物が、タングステンブロンズ構造を有する
酸化物とペロブスカイト構造を有する酸化物とが少なく
とも一部において固溶したものである場合について説明
したが、他の結晶構造を有していてもよい。
は、主成分の酸化物に加えて副成分を含む場合について
説明したが、本発明は、主成分の酸化物を含んでいれば
副成分を含まない場合についても広く適用することがで
きる。また、他の副成分を含む場合についても同様に適
用することができる。
求項10のいずれか1に記載の圧電電歪磁器によれば、
第1の元素としてアルカリ土類金属元素およびアルカリ
金属元素に加えてランタノイドを含む酸化物を含有する
ようにしたので、また、請求項11記載の圧電電歪磁器
によれば、ランタノイドを全体の構成元素として含み、
その全体における含有量が、アルカリ土類金属元素に対
するモル比で、1/9以上5/5以下の範囲内となるよ
うにしたので、変位量を向上させることができる。よっ
て、鉛を含有しない、あるいは鉛の含有量が少ない圧電
電歪磁器の利用の可能性を高めることができる。すなわ
ち、焼成時における鉛の揮発が少なく、圧電電歪部品と
して市場に流通し廃棄された後も環境中に鉛が放出され
る危険性が低い、低公害化、対環境性および生態学的見
地から極めて優れた圧電電歪磁器の活用を図ることがで
きるという効果を奏する。
か1に記載の圧電電歪磁器によれば、アルカリ土類金属
元素に対するランタノイドの組成比が、モル比で1/9
以上5/5以下の範囲内となるようにしたので、より大
きな変位量を得ることができる。
か1に記載の圧電電歪磁器によれば、アルカリ金属元素
に対するアルカリ土類金属元素とランタノイドとの合計
の組成比が、モル比で5/95以上8/2以下の範囲内
となるようにしたので、より大きな変位量を得ることが
できる。
か1に記載の圧電電歪磁器によれば、アルカリ土類金属
元素としてマグネシウム,カルシウム,ストロンチウム
およびバリウムからなる群のうちの少なくとも1種を含
むようにしたので、また、請求項7ないし請求項10の
いずれか1に記載の圧電電歪磁器によれば、アルカリ金
属元素としてナトリウムを含むようにしたので、より優
れた圧電電歪特性を得ることができる。
れか1に記載の圧電電歪磁器によれば、ランタノイドと
して、ランタン,ネオジムおよびガドリウムからなる群
のうちの少なくとも1種を含むようにしたので、より大
きな変位量を得ることができ、請求項6ないし請求項1
0のいずれか1に記載の圧電電歪磁器によれば、ランタ
ノイドとしてランタンを含むようにしたので、特に大き
な変位量を得ることができる。
の圧電電歪磁器によれば、副成分として遷移金属元素お
よび希土類金属元素のうちの少なくとも1種を含む酸化
物を、主成分の0.01質量%以上1質量%以下の範囲
内で含有するようにしたので、焼結性を向上させること
ができ、圧電特性を向上させることができる。
変位測定装置を表す構成図である。
出器。
Claims (11)
- 【請求項1】 第1の元素と、第2の元素と、酸素
(O)とからなる酸化物を含有する圧電電歪磁器であっ
て、 前記第1の元素は、アルカリ土類金属元素と、ランタノ
イドと、アルカリ金属元素とを含み、 前記第2の元素は、ニオブ(Nb),タンタル(Ta)
およびバナジウム(V)からなる群のうちの少なくとも
1種を含むことを特徴とする圧電電歪磁器。 - 【請求項2】 アルカリ土類金属元素に対するランタノ
イドの組成比(ランタノイド/アルカリ土類金属元素)
は、モル比で1/9以上5/5以下の範囲内であること
を特徴とする請求項1記載の圧電電歪磁器。 - 【請求項3】 アルカリ金属元素に対するアルカリ土類
金属元素とランタノイドとの合計の組成比(アルカリ土
類金属元素とランタノイドとの合計/アルカリ金属元
素)は、モル比で5/95以上8/2以下の範囲内であ
ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の圧電
電歪磁器。 - 【請求項4】 アルカリ土類金属元素として、マグネシ
ウム(Mg),カルシウム(Ca),ストロンチウム
(Sr)およびバリウム(Ba)からなる群のうちの少
なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1ないし請
求項3のいずれか1に記載の圧電電歪磁器。 - 【請求項5】 ランタノイドとして、ランタン(L
a),ネオジム(Nd)およびガドリウム(Gd)から
なる群のうちの少なくとも1種を含むことを特徴とする
請求項1ないし請求項4のいずれか1に記載の圧電電歪
磁器。 - 【請求項6】 ランタノイドとして、ランタンを含むこ
とを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1に
記載の圧電電歪磁器。 - 【請求項7】 アルカリ金属元素として、ナトリウム
(Na)を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項
6のいずれか1に記載の圧電電歪磁器。 - 【請求項8】 第2の元素に対する第1の元素の組成比
(第1の元素/第2の元素)は、化学量論組成における
モル比の0.95倍以上1.05倍以下の範囲内である
ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1
に記載の圧電電歪磁器。 - 【請求項9】 前記酸化物を主成分とし、更に、副成分
として、遷移金属元素および希土類金属元素のうちの少
なくとも1種を含む酸化物を、前記主成分の0.01質
量%以上1質量%以下の範囲内で含有することを特徴と
する請求項1ないし請求項8のいずれか1に記載の圧電
電歪磁器。 - 【請求項10】 遷移金属としてマンガン(Mn)を含
む酸化物を含有することを特徴とする請求項9記載の圧
電電歪磁器。 - 【請求項11】 アルカリ土類金属元素およびアルカリ
金属元素を含む第1の元素と、ニオブ(Nb),タンタ
ル(Ta)およびバナジウム(V)からなる群のうちの
少なくとも1種を含む第2の元素と、酸素(O)とから
なる酸化物を含有する圧電電歪磁器であって、 ランタノイドを、前記酸化物を含む全体の構成元素とし
て含んでおり、その全体における含有量は、前記アルカ
リ土類金属元素に対するモル比(ランタノイド/アルカ
リ土類金属元素)で、1/9以上5/5以下の範囲内で
あることを特徴とする圧電電歪磁器。
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JP2001-22146 | 2001-01-30 | ||
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