JP2002307285A - マルチ細線ワイヤソー装置 - Google Patents

マルチ細線ワイヤソー装置

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JP2002307285A JP2001114913A JP2001114913A JP2002307285A JP 2002307285 A JP2002307285 A JP 2002307285A JP 2001114913 A JP2001114913 A JP 2001114913A JP 2001114913 A JP2001114913 A JP 2001114913A JP 2002307285 A JP2002307285 A JP 2002307285A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチ細線ワイヤソー装置において、複数本
の細線ワイヤソーの張力の均等化が自動的に行えるよう
にする。 【解決手段】 回転テーブル式ワーク固定台の回転軸と
平行に配設された左右一対の軸11と、各軸11に支持
された左右一対のピッチ決めローラ10と、左右一対の
ピッチ決めローラ10の間で、所定のピッチで、ピッチ
決めローラの軸線方向に3回往復捲回されて3列の細線
ワイヤソー2がワーク1に対向するように配設されたマ
ルチ細線ワイヤソー装置において、ピッチ決めローラ1
0を、3枚のプーリ12,13,14をピッチ決めロー
ラ10の軸線方向に並設し、かつ1軸に回転可能に支持
することにより構成し、3列の細線ワイヤソー間に張力
の不均等な事態が発生すると、張力が不均等となった細
線ワイヤソーを支持しているプーリが、当該プーリに作
用する張力とこのプーリに隣接するプーリに作用する張
力の差(の力)により、隣接するプーリに対して相対回
転し、各細線ワイヤソーに作用する張力の均等化が自動
的に行われるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密電子部品材料
等に複数の細幅の溝を同時に入れる溝入れ加工、あるい
は切断代の少ない切断を行う切断加工などを施工するの
に好適な、マルチ細線ワイヤソー装置に関し、特に1本
の細線ワイヤソーを、左右一対のピッチ決めローラの間
で、所定のピッチで、ピッチ決めローラの軸線方向に複
数回往復捲回して形成された複数列の細線ワイヤソー
が、ワークに対向するように配設してワークに対し複数
の前記加工を同時に行えるようにしたマルチ細線ワイヤ
ソー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコン等の硬脆性材料のインゴ
ットからウェハーを切り出す装置の一つとして、細線ワ
イヤソー装置が知られている。
【0003】この細線ワイヤソー装置の原理を図7によ
り概説すると、符号05は回転テ−ブル式のワーク固定
台を示しており、ワーク固定台05の周面に複数個のワ
ーク(インゴット)01が治具(図示せず)で固定され
ている。ワーク固定台05の中心軸05aにはワーク固
定台用モータ(図示せず;以下単に「モータ」と呼ぶと
きは、このモータのことである。)が取り付けられてい
て、正逆方向に高速回転できるようになっている。
【0004】符号04は細い鋼製の細線ワイヤソーを示
している。この細線ワイヤソー04は供給ボビン06に
巻き取られていて、供給ボビン06から繰り出された細
線ワイヤソー04は、張力調整装置07を経てから、ガ
イドローラ08,09,010,011の順に案内され
巻取りボビン012に到る。運転時、巻き取りボビン0
12に取り付けられているステッピングモータあるいは
低速モータ(図示せず、以下「細線ワイヤソー移送モー
タ」と呼ぶ)により、細線ワイヤソー04は矢印B方向
へ移動する。
【0005】細線ワイヤソー04は、加工作業中、矢印
B方向に少しずつ低速移動するものである。一方、ワー
ク固定台05は高速度で回転するので、ワーク固定台0
5上のワーク01に細線ワイヤソー04が高速度で当接
し、これによりワーク01の切断が行われる。
【0006】加工のための押圧力は、張力調整装置07
によって細線ワイヤソー04に加えられる引張り力と供
給ボビン06を制動回転するトルクモータと、ガイドロ
ーラ09,010にそれぞれ設けられている送りロッド
013の矢印C方向へのガイドローラ09、010の移
動とで調節される。図6は図7の装置により切断された
ワーク01の切断部の断面図を示している。ガイドロー
ラ09,010のワーク01に対する押圧力を調節する
ことにより、一方端Xおよび他方端Yよりも中央部Zの
突出した円弧曲線状となるように設定することができ
る。細線ワイヤソー2を切断部においてこのような円弧
曲線状に設定することにより、細線ワイヤソー2が蛇行
するのを減少でき、その結果、細線ワイヤソー2の切断
事故を抑制することが可能となる。
【0007】マルチ細線ワイヤソー装置は、前記の細線
ワイヤソー04を、ワーク固定台05の中心軸(回転
軸)05aにワークに対して、平行に、所定のピッチの
もとに複数列配設したもので、その一例として、特開平
11−207587号公報がある。図5は当該公報に記
載の装置の概要を示している。図5に示すマルチ細線ワ
イヤソー装置は、ガイドローラ09A、010Aに複数
の細線ワイヤソー04の案内用の溝が形成されており、
細線ワイヤソー04は、供給ボビン06側から右側のガ
イドローラ09に入り、右側のガイドローラ09と左側
のガイドローラ010との間の下側でワーク01に当接
しワーク切断加工を行い、左側のガイドロ−ラ010を
出たところで上側に移動し上側で右側のガイドローラ0
9の次の溝に移行して下側に回り、下側で前回の加工の
隣の箇所を加工する。この切断加工を順次繰返えして、
1本の細線ワイヤソーでワークに同時に複数の加工を施
工できるようになっている。このガイドローラ09A、
010Aに形成された複数の細線ワイヤソー04の案内
用の溝は、所定のピッチものもとに形成されていて、細
線ワイヤソー04の位置(ピッチ)を決めるものであ
る。つまりガイドローラ09A、010Aは、この後に
述べる「ピッチ決めローラ」に相当する。
【0008】なお図5において、図7のものと同じ部材
には同一符号を付して説明を省略し、また、図5におい
て、符号014はワーク固定台05を高速度で矢印A方
向に回転するモータを、021はテーブルを、051は
支持部材を、052はワーク固定テーブルを示してい
る。
【0009】このほか、マルチ細線ワイヤソー装置とし
て、図8、図9に示す特開昭59−42259号公報の
装置も公知である。なお、図8、図9中、図5のものと
同じ部材には同一符号が付してあり、図8、図9中符号
017は軸受けフレーム、022は第5ローラ、023
はワーク01固定用治具を示している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一般に、細線ワイヤソ
ー装置では、加工精度を向上しながら細線ワイヤソーの
断線を防止を図るためには、細線ワイヤソーの張力をあ
る値に維持しなければならない。
【0011】従来は、細線ワイヤソーの張力の調節を、
図5に示すように、張力調整装置07によって細線ワイ
ヤソー04に加えられる引張り力と供給ボビン06を制
動回転するトルクモータと、ガイドローラ09,010
にそれぞれ設けられている送りロッド013の矢印C方
向へのガイドローラ09,010の移動とにより行う構
成となっている。
【0012】ところで、このような張力調節方式では、
全細線ワイヤソーの平均的な張力調節を行うことができ
るものの、マルチ細線ワイヤソー装置の場合、ワークに
当接して現に切削加工状態にある各細線ワイヤソーのそ
れぞれについて、張力の調節を個別に行うことができな
いという課題がある。本発明は、マルチ細線ワイヤソー
装置におけるこのような課題を解決するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、外周面にワー
クが固定され枠体に回転可能に支持された回転テーブル
式のワーク固定台と、同ワーク固定台の回転軸と平行に
配設された左右一対の軸と、同各軸に支持された左右一
対のピッチ決めローラと、1本の細線ワイヤソーとを備
え、同1本の細線ワイヤソーが、前記左右一対のピッチ
決めローラの間で、所定のピッチで、前記ピッチ決めロ
ーラの軸線方向に複数回往復捲回されて複数列の細線ワ
イヤソーが前記ワークに対向するように配設されたマル
チ細線ワイヤソー装置において、前記左右一対のピッチ
決めローラの内の少なくとも1つのピッチ決めローラ
が、前記複数列の細線ワイヤソーの数と同じ数の複数枚
のプ−リ−を同ピッチ決めローラの軸線方向に、前記の
ピッチのもとに並設し、かつ前記軸に回転可能に支持す
ることにより構成され、同各プーリに、前記細線ワイヤ
ソーの案内用の溝が形成されていることを特徴とする。
【0014】また、前記のマルチ細線ワイヤソー装置に
おいて、前記各プーリは、隣接するプーリに対して摩擦
係合するように構成されていることを特徴とする。
【0015】更に、前記のマルチ細線ワイヤソー装置に
おいて、前記細線ワイヤソーの案内用の溝がV字型の溝
であることを特徴とする。
【0016】また、前記のマルチ細線ワイヤソー装置に
おいて、前記各プーリが、前記軸に対してベアリングを
介して支持されていることを特徴とする。
【0017】前記の本発明では、加工中、ワークに細線
ワイヤソーが複数列で当接しているが、複数列の細線ワ
イヤソーの内の1本の細線ワイヤソーにかかる負荷が、
他の細線ワイヤソーにかかる負荷と異なる事態が発生
し、細線ワイヤソー間に張力の不均等な事態が発生する
と、張力が不均等となった細線ワイヤソーを支持してい
るプーリが、当該プーリに作用する張力とこのプーリの
隣りのプーリに作用する張力との差(の力)により、隣
接するプーリに対して相対回転し、細線ワイヤソーに作
用する張力の均等化が自動的に行われる。
【0018】プーリはいずれも軸に対してベアリングに
より回転可能に支持されているので、上記の相対回転は
スム−ズに行われる。また、各プーリは、隣接するプー
リ−に対して摩擦係合状態にあるので、細線ワイヤソー
における張力不均等〔張力の差(力)〕が、各プーリ間
の摩擦係合力よりも大きくないと、上記の相対回転は発
生しない。その結果、微小な張力不均等が発生する度毎
にプーリ間に相対回転が発生するのを抑制でき、プーリ
の摩擦係合部の磨耗を抑制することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。図1はマルチ細線ワイヤソー装
置の概略を示す側面図、図2は図1のA矢部の拡大図、
図3は同上面図、図4はそのピッチ決めローラの側面図
である。
【0020】この実施形態のマルチ細線ワイヤソー装置
も、図7で説明した原理に基ずいており、装置の概要
は、図5に示した装置とほぼ同じ構成となっている。即
ち、このマルチ細線ワイヤソー装置は、高速回転可能な
ワーク固定台(ロータリテーブル)1と細線ワイヤソー
2とを備え、細線ワイヤソー2の走行機構として、供給
ボビン3、巻取りボビン4、方向転換ローラ5a,5
b,5c、張力調整動滑車6及び左右一対のピッチ決め
ローラ10a,10b(これらのローラ10a,10b
は同一構造であるので、以下の説明においては、ピッチ
決めローラ10a,10bを「ピッチ決めローラ10」
ということがある)が設けられている。なお、ピッチ決
めローラ10は、図5に示した従来の装置におけるガイ
ドローラ09A、010Aに相当する。
【0021】この例では、同一構造の2基のピッチ決め
ローラ10が軸11に支持されている。各ピッチ決めロ
ーラ10は、軸11にそれぞれの3枚のプーリ12,1
3,14を軸11方向に並設して構成されており、各プ
ーリ12,13,14は、それらの中心部に取り付けら
れたベアリング15により、軸11に、各別に、回転可
能に支持されるようになっている。
【0022】プーリ12,13,14には、それぞれV
字型の溝12a,13a,14aが設けられていて、こ
れらの溝12a,13a,14aに、後に述べるよう
に、細線ワイヤソー2が捲回される。
【0023】プーリ12と14とは同じ断面形状に形成
されている。即ちプーリ12,14の各両側面に凹溝1
6が形成されている。一方、プーリ12と14との間に
介挿されるプーリ13の両側面には、凹溝16に嵌入
し、かつ凹溝16と摩擦係合する凸部17が突設されて
いる。
【0024】細線ワイヤソー2は、供給ボビン3側から
右側のピッチ決めローラ10aに、プーリ12の溝12
aへその外側から入り、右側のピッチ決めローラガイド
ローラ10aと左側のピッチ決めローラ10bとの間の
下側でワーク20に当接しワーク切断加工を行い、左側
のピッチ決めローラ10bのプーリ12の溝12aに到
る。そして、左側のピッチ決めローラ10bのプーリ1
2の外側を半周して上側に回り、そこから右側のピッチ
決めローラ10aのプーリ13に形成された次の溝13
aに、上側で移行する。細線ワイヤソー2の下側での移
行方向は、ワーク1の切断面に沿うが、細線ワイヤソー
2の上側での移行方向は、ワーク1の切断面に対してや
や斜めとなる。
【0025】プーリ13では、その外側を半周して下側
に回り、下側で前回の加工の隣の箇所を加工して、左側
のピッチ決めローラ10bのプーリ13の溝13aに到
る。この切断加工を繰返して、最終的には左側のピッチ
決めローラ10bのプーリ14の溝14aに案内されて
方向転換ローラ5bに至る。図1〜3における矢は、細
線ワイヤソー2の移動方向を示している。
【0026】このように、このマルチ細線ワイヤソー装
置では、ピッチ決めローラ10が細線ワイヤソー2の位
置(ピッチ)を決める機能を有しており、ワーク20は
ピッチ決めローラ10により決定されたピッチで切断さ
れる各プーリの間に、スペーサを挿入しそのスペーサの
厚みを変えることにより、細線ワイヤソー2のピッチを
簡単に変更することができる。この実施形態のもので
は、同じ構造のマルチ細線ワイヤソー機構が2基並設さ
れているので、2本の細線ワイヤソー2の使用で、ワー
ク20に、同時に6ヵ所の切断加工を施工できることに
なる。
【0027】上述のように、1本の細線ワイヤソー2に
より3ヵ所の切断加工が同時に行わる。つまり、加工中
は、ワーク20には細線ワイヤソー2が3列で当接して
いるが、3列の細線ワイヤソー2の内の1本の細線ワイ
ヤソーにかかる負荷が、他の2本の細線ワイヤソーにか
かる負荷と異なる事態が発生すると、ワーク20に当接
する3列の細線ワイヤソー2の張力が不均等となる。こ
のような事態が発生すると、張力が不均等となった細線
ワイヤソー2を支持しているプーリ(プーリ12〜14
の内のいずれかのプーリ、説明の都合上このプーリを
「プーリP」という)が、プーリPに作用する張力とこ
のプーリPに隣接するプーリに作用する張力の差(の
力)により、隣接するプーリに対して相対回転する。
【0028】プーリ12〜14はいずれも軸11に対し
てベアリング15により回転可能に支持されているの
で、上記の相対回転はスムーズに行われる。そして、負
荷(張力)が不均等となった細線ワイヤソー2を支持し
ているプーリPが、他のプーリに対して相対回転するこ
とにより、ワーク20に当接する3列の細線ワイヤソー
2に作用する張力が均等になる。
【0029】プーリ12,13,14は、互いに凹部1
6と凸部17との嵌合による摩擦係合状態にある。して
がって、上記の、3列の細線ワイヤソー2における張力
不均等がさほど大きいものでない時には、つまり上記の
張力の差(力)が各プーリ間の摩擦係合力よりも大きく
ないと、上記の相対回転は発生しない。その結果、微小
な張力不均等が発生する度毎にプーリ間に相対回転が発
生するのを抑制でき、凹部16と凸部17との嵌合によ
る摩擦係合部の磨耗を抑制することが可能となる。な
お、上記の説明は、ピッチ決めローラ10a,10bの
両方をプーリ間に相対回転を発生可能な構成としている
が、ピッチ決めローラ10a,10bの中のいずれか一
方のみを、プーリ間に相対回転を発生可能な構成として
もよい。
【0030】なお、この実施形態の装置においても、ワ
ーク固定台1は円形盤状に形成されており、その外周面
上に、多数のワーク固定パレット21が、取付け治具
(図示せず)により固定されており、ワーク1はワーク
固定パレット21に固定されている。
【0031】回転テーブル式のワーク固定台1は、図1
に示すように、装置のほぼ中心部に配置されており、そ
の右側に、供給ボビン3が供給用トルクモータ(図示せ
ず)により回転可能に装置枠体に取り付けられている。
供給ボビン3には細線ワイヤソー2が巻き取られてお
り、供給ボビン3の細線ワイヤソー2は、方向転換ロー
ラ5a、張力調整動滑車6、方向転換ローラ5cに案内
されて、ピッチ決めローラ10aに取り入れられるよう
になっている。
【0032】ピッチ決めローラ5bから取り出された細
線ワイヤソー2は、方向転換ローラ5bをへて、巻き取
りボビン(回収ボビン)4に回収される。
【0033】そして、ピッチ決めローラ10aと10b
との間で、3列の細線ワイヤソー2は、ワーク固定台1
(の側面上のワーク20)に同時に押しつけられるよう
になっている。従って、ワーク固定台1が回転すると
き、ワーク固定台1の側面上の複数のワーク20に、3
列の細線ワイヤソー2が同時に圧接し、これにより、切
断加工が施されることになる。
【0034】各プーリ12,13,14には、それぞれ
V字型の細線ワイヤソー案内溝12a,13b,14c
が形成れていて、細線ワイヤソー2はそれぞれの案内溝
で案内されるようになっている。したがって、案内溝1
2a,13b,14c間の間隔(ピッチ)を変更すると
き、ワーク切断ピッチ〔加工幅(切断幅)〕を変更する
ことができる。
【0035】また、供給ボビン3の巻取軸に取り付けら
れたトルクモータは、細線ワイヤソー2の張力検出セン
サ(図示せず)で検出された細線ワイヤソー2の張力変
動に応じて、細線ワイヤソー2の送り出し量を調節する
ように作動する。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
ような効果が得られる。 (1)加工中、ワークに細線ワイヤソーが複数列で当接
しているが、複数列の細線ワイヤソーの内の1本の細線
ワイヤソーにかかる負荷が、他の細線ワイヤソーにかか
る負荷と異なる事態が発生し、細線ワイヤソー間に張力
の不均等な事態が発生すると、張力が不均等となった細
線ワイヤソーを支持しているプーリが、当該プーリに作
用する張力とこのプーリに隣接するプーリに作用する張
力の差(の力)により、隣接するプーリに対して相対回
転し、細線ワイヤソーに作用する張力の均等化が自動的
に行われる。 (2)ピッチ決めローラを構成するプーリは、いずれも
軸に対してベアリングにより回転可能に支持されている
ので、上記の相対回転はスムーズに行われる。 (3)また、各プーリは、隣接するプーリに対して摩擦
係合状態にあるので、細線ワイヤソーにおける張力不均
等〔張力の差(力)〕が、各プーリ間の摩擦係合力より
も大きくないと、上記の相対回転は発生しない。その結
果、微小な張力不均等が発生する度毎にプーリ間に相対
回転が発生するのを抑制でき、プーリの摩擦係合部の磨
耗を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態に係るマルチ細線ワイヤ
ソー装置の概略を示す側面図である。
【図2】図1のA矢部の拡大図である。
【図3】同上面図である。
【図4】図1の実施の形態に係るマルチ細線ワイヤソー
装置のピッチ決めローラの側面図である。
【図5】従来のマルチ細線ワイヤソー装置の斜視図であ
る。
【図6】細線ワイヤソー装置によるワーク切断部の断面
図である。
【図7】細線ワイヤソー装置の原理を示す概略図であ
る。
【図8】従来の他の細線ワイヤソー装置の正面図であ
る。
【図9】図8の細線ワイヤソー装置のワーク固定台の斜
視図である。
【符号の説明】
1:ワーク固定台 2:細線ワイヤソー 3:供給ボビン 4:巻き取りボビン 5a,5b,5c:方向転換ローラ 10a、10b:ピッチ決めローラ減速装置 11:軸 12、13、14:プーリ 12a、13a、14a:V字型の細線ワイヤソー案内
溝 15:ベアルング 16:凹部 17:凸部 18:スペーサ 19:ローラベアリング 20:ワーク 21:ワーク固定パレット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C058 AA05 AA14 BA09 BB03 BC02 CA01 CB01 CB06 DA03 DA17 3C069 AA01 BA06 BB01 BC02 CA04 EA01 EA02 EA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面にワークが固定され枠体に回転可
    能に支持された回転テーブル式のワーク固定台と、該ワ
    ーク固定台の回転軸と平行に配設された左右一対の軸
    と、該各軸に支持された左右一対のピッチ決めローラ
    と、1本の細線ワイヤソーとを備え、該1本の細線ワイ
    ヤソーが、前記左右一対のピッチ決めロ−ラの間で、所
    定のピッチで、前記ピッチ決めローラの軸線方向に複数
    回往復捲回されて複数列の細線ワイヤソーが前記ワ−ク
    に対向するように配設されたマルチ細線ワイヤソー装置
    において、前記左右一対のピッチ決めローラの内の少な
    くとも1つのピッチ決めローラが、前記複数列の細線ワ
    イヤソーの数と同じ数の複数枚のプーリを前記ピッチ決
    めローラの軸線方向に、前記ピッチのもとに並設し、か
    つ前記軸に回転可能に支持することにより構成され、前
    記各プーリに、前記細線ワイヤソーの案内用の溝が形成
    されていることを特徴とするマルチ細線ワイヤソー装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のマルチ細線ワイヤソー
    装置において、前記各プーリは、隣接するプーリに対し
    て摩擦係合するように構成されていることを特徴とする
    マルチ細線ワイヤソー装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のマルチ細
    線ワイヤソー装置において、前記細線ワイヤソーの案内
    用の溝がV字型の溝であることを特徴とするマルチ細線
    ワイヤソー装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    のマルチ細線ワイヤソー装置において、前記各プーリ
    が、前記軸に対してベアリングを介して支持されている
    ことを特徴とするマルチ細線ワイヤソー装置。
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