JP2002307011A - ガソリンタンクの塗装方法 - Google Patents

ガソリンタンクの塗装方法

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JP2002307011A JP2001113947A JP2001113947A JP2002307011A JP 2002307011 A JP2002307011 A JP 2002307011A JP 2001113947 A JP2001113947 A JP 2001113947A JP 2001113947 A JP2001113947 A JP 2001113947A JP 2002307011 A JP2002307011 A JP 2002307011A
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Katsunori Morioka
克範 森岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 「鉛フリーめっき」処理されたガソリンタン
ク鋼板上に、有害な重金属を含まない防錆顔料を配合し
た水性防錆塗料を塗装して、優れた防錆性塗膜を十分な
密着力で形成するための塗装方法を提供すること。 【解決手段】 ガソリンタンクの耐食性表面処理が施さ
れた面に、(a)水性エポキシ変性アルキド樹脂、(b)水性
メラミン樹脂、(c)防錆顔料、および(d)(c)以外の顔料
を含有する水性塗料組成物を塗装する、ガソリンタンク
の塗装方法において、前記水性エポキシ変性アルキド樹
脂(a)と水性メラミン樹脂(b)の重量比が90:10〜9
2:8であり、防錆顔料(c)として少なくとも、リン酸
アルミニウム化合物と亜鉛酸化物との組み合わせを含有
し、前記成分(c)と(d)の合計に関する顔料重量含量が2
5〜35重量%である、ガソリンタンクの塗装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製ガソリンタ
ンクの外側面に防食性および防水性を有する塗料を塗装
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体の下回りや室外部品の基材
として鋼板を使用する場合、通常、耐食性と耐水性を付
与するために耐食性の表面処理が施された後、更に防食
・防水性を有する有機塗膜が形成されている。例えば、
ガソリンタンクには、従来、耐食性鉛−錫合金化めっき
処理された鋼板が使用されており、その上に耐水・耐食
性の塗料が塗装されている。
【0003】耐食性の表面処理は、従来、鉛−錫合金化
めっき処理が適用されていたが、近年、地球環境保全の
観点から、鉛などの有害な重金属の使用を規制すること
が望まれてきている。そのような「鉛フリー」の表面処
理として、アルミニウム−錫合金化めっきまたは錫−亜
鉛合金化めっきなどが検討されている。「鉛フリー」表
面処理が施された鋼板は、例えば、新日鉄より商品名
「アルシート」(アルミニウム−錫合金化めっき処理鋼
板)および商品名「エココート」(錫−亜鉛合金化めっ
き処理鋼板)として入手可能である。
【0004】しかしながら、これらアルシートおよびエ
コシート上に、従来使用されている塗料を塗装して防錆
性塗膜を形成すると、「鉛フリーめっき」処理された面
との間で密着性が十分に得られず、その結果、耐水性や
耐食性が低下して、鋼板に錆びが発生することがある。
塗料中のクロム系または鉛系防錆顔料の量を増やすこと
によって、防錆性は高まるが、密着性は更に低下してし
まう。さらには、クロムや鉛などの有害な重金属を多量
に使用することは、上述の観点から望ましくない。
【0005】これらに加え、溶剤型塗料は、含有される
有機溶媒が作業者の健康に悪影響を及ぼすため望ましく
なく、そのような溶媒が光化学的に活性であれば、大気
汚染をも引き起こし得るため、溶媒の使用自体が汚染防
止法によって規制されてきている。そのため、溶剤型塗
料に代わって、防錆性の水性塗料に対する需要も高まっ
てきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
錆びの発生および密着性の低下などの問題を克服し、表
面処理鋼板、特に「鉛フリーめっき」処理された鋼板上
に、上記のような有害な重金属でない防錆顔料を配合さ
せた防錆性の水性塗料を塗装することによって、環境保
全に優れた防錆性塗膜を鋼板と十分に密着させて形成す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガソリンタン
クの耐食性表面処理が施された面に、(a)水性エポキシ
変性アルキド樹脂、(b)水性メラミン樹脂、(c)防錆顔
料、および(d)(c)以外の顔料を含有する水性塗料組成物
を塗装する、ガソリンタンクの塗装方法において、前記
水性エポキシ変性アルキド樹脂(a)と水性メラミン樹脂
(b)の重量比が90:10〜92:8であり、防錆顔料
(c)として少なくとも、リン酸アルミニウム化合物と亜
鉛酸化物との組み合わせを含有し、前記成分(c)と(d)の
合計に関する顔料重量含量が25〜35重量%である、
ガソリンタンクの塗装方法である。本発明によれば、塗
膜形成性樹脂としての水性エポキシ変性アルキド樹脂と
硬化剤であるメラミン樹脂との混合比率を最適化するこ
とによって、塗膜の硬度を適正な範囲に保持できる。ま
た、有害な重金属を含まない防錆顔料を配合させること
で、上記のような環境保全に係る問題を克服でき、かつ
優れた防錆性を塗膜に付与することもできる。さらに
は、塗料中に含まれる、防錆顔料を含む全顔料の含有濃
度を適正化することによって、造膜性を保持しつつ、耐
食性表面処理鋼板への密着性も向上させることができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、図1に示すように、ガ
ソリンタンク(1)の耐食性表面処理が施された面(2)に、
以下の基本組成を含有する水性塗料組成物を塗装して防
錆性塗膜(3)を形成する方法である。水性塗料組成物 本発明の方法に使用される水性塗料組成物は、基本的
に、(a)水性エポキシ変性アルキド樹脂、(b)水性メラミ
ン樹脂、(c)防錆顔料、および(d)(c)以外の顔料を含有
する。(a)水性エポキシ変性アルキド樹脂 本発明では、塗膜形成性樹脂成分として、水性エポキシ
変性アルキド樹脂を使用する。ここで、水性エポキシ変
性アルキド樹脂は、多塩基酸成分と多価アルコール
成分および脂肪酸を混合し、必要に応じて触媒を用い
て、同時にエステル化またはエステル交換反応させるこ
とにより、先ずアルキド樹脂を得て、これに両末端に
エポキシド基を有する化合物(以降、エポキシ化合物と
いう)を更に混合して反応させて、エポキシ化合物を部
分エステル化したものを、後述の処理に付することによ
って水性化することにより得ることができる。
【0009】多塩基酸成分()としては、例えば無水
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク酸、
フマル酸、アジピン酸、セバシン酸および無水マレイン
酸などから選ばれる1種以上の二塩基酸およびこれらの
酸の低級アルキルエステル化物、および必要に応じて、
無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボ
ン酸、無水ピロメリット酸などの3価以上の多塩基酸な
どが使用される。分子量を調整するために、安息香酸、
クロトン酸、p-t-ブチル安息香酸などの一塩基酸を添加
してもよい。
【0010】多価アルコール成分()としては、例え
ばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、3-メチルペンタンジオール、1,4-ヘキサンジ
オール、1,6-ヘキサンジオールなどの二価アルコールが
主に用いられ、さらに必要に応じてグリセリン、トリメ
チロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトールなどの3価以上の多価アルコールを併用する
ことができる。これらの多価アルコールは単独で、ある
いは2種以上を混合して使用してよい。
【0011】酸成分および/または多価アルコール成分
の一部をジメチロールプロピオン酸、オキシピバリン酸
およびパラオキシ安息香酸およびこれらの酸の低級アル
キルエステル、ε-カプロラクトンなどのラクトン類な
どのオキシ酸成分で置き換えることもできる。
【0012】脂肪酸()としては、例えばヤシ油脂肪
酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、サフラワー油脂肪
酸、トール油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、キリ油脂肪
酸などを挙げることができる。
【0013】これら〜の各成分を(例えば、:
:を重量比42:38:20で)混合して反応させ
ることによりアルキド樹脂が得られる。この反応には、
必要に応じて反応触媒を添加してもよい。得られるアル
キド樹脂の油長(樹脂1部に対する油の割合)は、50
%以下、特に5〜45%程度であることが好ましい。
【0014】このアルキド樹脂に、さらにエポキシ化
合物を、〜成分の合計重量に対し、5〜50重量
%、好ましくは10〜30重量%の量で更に混合して反
応させ、エポキシ化合物を部分エステル化することによ
り、酸価60mgKOH/g(固形分)以下でかつ水酸基
価40〜70mgKOH/g(固形分)のエポキシ変性ア
ルキド樹脂が得られる。ここで使用されるエポキシ化合
物は、両末端にエポキシド基を有する化合物であれば特
に制限されないが、例えば、ビスフェノール型エポキシ
樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、多官能性グリシジル
エーテル等であってよく、好ましくは、これらを単独で
または2以上を混合して使用する。
【0015】エポキシ変性アルキド樹脂を水性化する方
法としては、例えば、前記アルキド樹脂を高酸価のもの
として合成し、さらにその後アミン化合物(最も好適に
はジエチルアミンまたはトリエチルアミン)などの塩基
性化合物を用いてアルキド樹脂中またはエポキシ変性ア
ルキド樹脂中の未反応カルボキシル基を中和して水性化
する方法;エポキシ変性アルキド樹脂中にポリオキシエ
チレン基などの親水基を導入し、この親水基の働きによ
り水中に自己乳化させる方法;エポキシ変性アルキド樹
脂を乳化剤の存在下にて水中に強制撹拌して水中に分散
させる方法;およびこれらを併用した方法などを挙げる
ことができる。
【0016】こうして製造される水性エポキシ変性アル
キド樹脂(a)は、通常、数平均分子量1,500〜1
0,000、好ましくは2,000〜5,000を有す
る。本発明では、水性エポキシ変性アルキド樹脂(a)
を、水性塗料組成物中に、20〜35重量部、好ましく
は25〜30重量部の量で使用する。
【0017】(b)水性メラミン樹脂 水性メラミン樹脂(b)は、前記水性エポキシ変性アルキ
ド樹脂(a)の硬化剤として配合され、例えば、メラミン
とアルデヒド(例えば、ホルムアルデヒド、パラホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒド等)
との反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂、お
よびこのメチロール化アミノ樹脂を適当なアルコールに
よってエーテル化したエーテル化アミノ樹脂のうち、水
溶性ないしは水分散性を有するものであってよく、1種
または2種以上を組み合わせて使用する。ここで、エー
テル化に用いられるアルコールの例としては、メチルア
ルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
i−ブチルアルコールなどが挙げられるが、メチルアル
コールが好適に使用される。
【0018】水性塗料組成物中、水性エポキシ変性アル
キド樹脂(a)と水性メラミン樹脂(b)は、これらの合計固
形分100重量部に対し、配合比(重量部)90:10
〜92:8、好ましくは91:9〜92:8で含有され
る。この配合比において、水性メラミン樹脂(b)が上限
を超えると、得られる塗膜の密着性が低下し、水性メラ
ミン樹脂(b)の配合比が上記下限未満であると塗膜の硬
化が十分に達成されない。
【0019】(c)防錆顔料 本発明で使用される水性塗料組成物中には、例えば、酸
化亜鉛、リン酸亜鉛、リン・ケイ酸亜鉛、リン酸アルミ
ニウム亜鉛、リン酸カルシウム亜鉛、シアナミド亜鉛カ
ルシウム、亜鉛処理されたポリリン酸アルミニウム、モ
リブデン酸亜鉛カルシウム、モリブデン酸亜鉛、リンモ
リブデン酸亜鉛およびリンモリブデン酸アルミニウムな
どの防錆顔料が配合されており、少なくともリン酸アル
ミニウム化合物と亜鉛酸化物との組み合わせを含有す
る。リン酸アルミニウム化合物と亜鉛酸化物との組み合
わせにおけるそれぞれの配合比(重量)は、10:8〜
8:10であってよい。これら防錆顔料(c)全体の顔料
重量濃度(pigment weight content;以下、PWCとい
う)は、3〜8重量%の範囲であればよく、特に4〜6
重量%の範囲で使用される。
【0020】(d)防錆顔料(c)以外の顔料 水性塗料組成物には、前記防錆顔料(c)以外に、例え
ば、有機系のアゾキレート系顔料、不溶性アゾ系顔料、
縮合アゾ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ベンズ
イミダゾロン系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ
顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサン系
顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、
金属錯体顔料、黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、カーボン
ブラック、二酸化チタン等の着色顔料、および炭酸カル
シウム、硫酸バリウム、クレー、タルク、二酸化ケイ素
等の体質顔料などを含んでいてもよい。とりわけ、二酸
化ケイ素は、水性塗料を塗装後、硬化前の塗膜における
粘性を確保するのに有効に作用する。
【0021】水性塗料組成物中、前記成分(c)と(d)を包
含する全顔料のPWCは、25〜35重量%、好ましく
は28〜32重量%である。
【0022】水性塗料組成物には、前記成分(a)〜(d)お
よび希釈剤としての水の他に、必要に応じて、有機溶
剤、硬化触媒、中和剤、消泡剤、表面調整剤、沈降防止
剤などの添加剤を含有してよい。例えば、pH調整のた
め、および塗料安定性を向上させるために、トリエチル
アミンやジメチルエタノールアミンなどのアミン類を添
加してよい。また、有機溶剤は、塗装性を改善するのに
使用され、前記成分(a)および(b)を水中に溶解ないし分
散できる親水性有機溶剤であればよい。例えば、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチル
エーテルなどのエーテル系溶剤、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系
溶剤、アセトンなどのケトン類、およびダウケミカル社
製「ダワノールPMA」などのアルコール系溶剤を単独
であるいは2種以上を混合して使用する。
【0023】塗装方法 本発明によれば、鉛フリー表面処理が施されたガソリン
タンクの外側面に、前記水性塗料組成物を塗装し、防食
性塗膜を形成する。
【0024】本発明の塗装対象であるガソリンタンクを
形成するための基材は、金属、特に冷延鋼板、溶融亜鉛
めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼
板、アルミニウムめっき鋼板、ステンレス鋼板、銅めっ
き鋼板、錫めっき鋼板、鉛−錫合金メッキ鋼板(例え
ば、新日鉄製・商品名「ターンシート」)、アルミニウ
ム−錫合金化めっき処理鋼板(例えば、新日鉄製・商品
名「アルシート」)、錫−亜鉛合金化めっき処理鋼板
(例えば、新日鉄製・商品名「エココート」)等、およ
びこれらの鋼板に燐酸塩処理やクロム酸塩処理などの化
成処理および/または有機皮膜処理を施した鋼板を挙げ
ることができる。化成処理および/または有機皮膜処理
を施した鋼板としては、上記鋼板に、化成処理を施した
もの、有機皮膜処理を施したもの、クロメート処理など
の化成処理を施した後に有機皮膜処理を施したものを挙
げることができる。有機皮膜処理としては、アクリルエ
マルション、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂を用い、通
常、0.3〜3μm程度の有機皮膜が形成される。
【0025】本発明は、特に、アルシートやエココート
のような、鉛フリーの耐食性の表面処理が施された鋼板
に有効に適用される。
【0026】このような鋼板上(すなわち、表面処理面
上)に、前記水性塗料組成物を、ロールコート法、スプ
レー法、刷毛塗り法、浸漬法などの公知の方法により、
少なくとも一度塗りする。形成される塗膜の膜厚は、2
0〜70μm、好ましくは25〜50μm、より好まし
くは30〜50μmである。塗膜の膜厚が20μmを下
回ると必要な耐食性が得られず、70μmを超えると鋼
板表面との密着性が低下する。
【0027】水性塗料組成物の塗装後、鋼板を130〜
160℃、好ましくは135〜155℃に加熱し、その
温度で17〜30分間、好ましくは約20分間保持する
ことにより塗膜を焼き付け硬化する。上記硬化条件を外
れると、密着不良が生じ得る。最も好ましくは、130
〜160℃に加熱した後、その温度において約20分間
保持する。
【0028】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により詳細に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。なお、部及び%は、特に断らない限り、重量部
及び重量%を意味する。実施例 水性塗料組成物の調製 エポキシ変性アルキド樹脂[大日本インキ化学工業社製
「ウォータゾールBC−3010」、Mn=2,50
0、水酸基価62mgKOH/g(固形分)、酸価32m
gKOH/g(固形分)]27.7部を、トリエチルアミン
2部で当量中和し、純水で不揮発分60%に調整した水
性エポキシ変性アルキド樹脂水溶液に、表1に示す組成
中、着色顔料および体質顔料(すなわち、カーボンブラ
ックと二酸化ケイ素系顔料)を除く全ての組成を添加
し、均一に混合後、顔料の粒子径がツブゲージで10μ
m以下になるまでペイントシェーカーにて分散し、顔料
ペースト41部(固形分9.9部)を調製した。これ
に、残りの組成であるカーボンブラック(三菱化学株式
会社製黒色顔料「カーボンMA−100」)1.6部お
よび二酸化ケイ素系顔料(日本アエロジル社製「アエロ
ジル200CF」)1.3部を混合、分散して水性塗料
組成物を得た。各組成および配合量を表1にまとめる。
得られた水性塗料組成物中、水性エポキシ変性アルキド
樹脂と水性メラミン樹脂の重量比は92:8であり、合
計顔料の顔料重量含量は30重量%であった。
【0029】
【表1】 1):大日本インキ化学工業社製エポキシ変性アルキド
樹脂2) :硬化剤としての大日本インキ化学工業社製水性メ
チロール化メラミン樹脂3) :亜鉛華1号4) :テイカ株式会社社製リン酸アルミニウム系顔料5) :キクチカラー社製、リン酸亜鉛系防錆顔料(水可
溶分1%以下)。6) :キクチカラー社製、リン酸マグネシウム系顔料
(水可溶分1%以下)。7) :三菱化学株式会社製カーボンブラック8) :堺化学社製9) :日本アエロジル社製二酸化ケイ素系顔料10) :ダウケミカル社製「ダワノールPMA」
【0030】試験塗板の作成 前記水性塗料組成物を、板厚1.0mmの(新日本製鉄
(株)製、商品名「ターンシート」)、アルミニウムメ
ッキ鋼板(日新製鋼(株)製、商品名「アルシート」)
および錫−亜鉛合金化めっき処理鋼板(日新製鋼(株)
製、商品名「エココート」)にそれぞれ、乾燥膜厚が約
30μmとなるようにバーコータにて塗装し、鋼板を加
熱し、140℃で20分間保持することにより、塗膜を
焼付け硬化した。
【0031】得られた試験塗板について、以下の手順で
(1)耐水二次付着性および(2)防食性を試験した。
各試験結果は表2に示す。試験方法
【0032】(1)耐水二次付着性 試験塗板を75×150mmの大きさに切断し、素地に
達するように塗面にナイフでクロスカット傷を入れ、裏
面及び辺部を錆止め塗料でシールした後、JIS Z−
2371に準じて500時間塩水噴霧試験を行い、ナイ
フ傷からの片側の錆幅(mm)によって評価した。 評価基準; ○:錆び幅2.5mm未満。 △:錆び幅2.5〜3mm ×:錆び幅3mmを超えるもの (2)防食性 試験塗板を、JIS Z 2371に規定する塩水噴霧
試験機を用いて以下の条件で720時間塩水に曝露し
た。曝露条件; 塩水温度 35±2℃ 塩濃度 5±1(質量%) 塩水噴霧量 1〜2mL/80cm・時pH 6.5〜7.2 720時間後、試験塗板を取り出して水道水で洗浄し、
さらに標準状態(20℃、63%RH)で1時間経過し
た後、塗膜外観を目視観察して、錆びの発生の有無を調
べた(×:錆び発生、○:錆び発生せず)。
【0033】比較例 表1に示す組成および配合量を使用したこと以外は、実
施例と同様に水性塗料組成物を調製した。この比較例に
おける水性塗料組成物では、水性アルキド樹脂と水性メ
ラミン樹脂の重量比は93:7であり、合計顔料の顔料
重量含量は35重量%であった。
【0034】
【表2】
【0035】表2の結果から、実施例の水性塗料組成物
(本発明)が耐水二次付着性(密着性)および防錆性の
いずれにも優れた結果を示すことが分かる。これに対
し、比較例の水性塗料組成物では、塗膜の密着性が低か
ったために、錆びの発生が認められた。これより、実施
例の水性塗料組成物(本発明)は、特に鉛フリー表面処
理鋼板(アルシート上およびエココート上)で有効であ
ることが分かった。
【0036】
【発明の効果】本発明の方法では、使用する水性防錆塗
料の組成において、塗膜形成性樹脂と硬化剤の配合比率
を最適化したことにより、形成される塗膜の硬度を好適
な範囲に保持することによって、塗膜と表面処理鋼板と
の間の密着性を向上することができる。本発明によれ
ば、適正な防錆顔料を選定することにより、鉛を含まな
い表面処理鋼板上に適用した場合でも、良好な耐食性や
耐水性を発現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法により形成された防錆性の水性
塗膜を有する、表面処理されたガソリンタンク鋼板の模
式的な断面図である。
【符号の説明】
1…ガソリンタンク鋼板鋼板、2…表面処理層、3…防
錆性の水性塗膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/24 B05D 7/24 302W 303 303B C09D 5/02 C09D 5/02 161/28 161/28 163/00 163/00 167/00 ZAB 167/00 ZAB Fターム(参考) 4D075 CA33 CA38 DA23 DB02 DB05 DB07 DC13 DC41 EA05 EB32 EB36 EB56 EC02 EC11 EC13 EC15 EC54 4J038 DA162 DB471 DD121 DD231 DD241 KA05 KA08 MA08 MA10 MA12 MA14 NA03 NA04 NA12 NA27 PA19 PB07 PC02 PC08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガソリンタンクの耐食性表面処理が施さ
    れた面に、(a)水性エポキシ変性アルキド樹脂、(b)水性
    メラミン樹脂、(c)防錆顔料および(d)(c)以外の顔料を
    含有する水性塗料組成物を塗装する、ガソリンタンクの
    塗装方法において、前記水性エポキシ変性アルキド樹脂
    (a)と水性メラミン樹脂(b)の重量比が90:10〜9
    2:8であり、防錆顔料(c)として少なくとも、リン酸
    アルミニウム化合物と亜鉛酸化物との組み合わせを含有
    し、前記成分(c)と(d)の合計に関する顔料重量含量が2
    5〜35重量%である、ガソリンタンクの塗装方法。
  2. 【請求項2】 耐食性表面処理が、アルミニウム−錫合
    金化めっきまたは錫−亜鉛合金化めっきである、請求項
    1記載のガソリンタンクの塗装方法。
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