JP2002306967A - 弗素化反応のための活性弗化物触媒 - Google Patents
弗素化反応のための活性弗化物触媒Info
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Abstract
り、特に、弗素と二酸化炭素との反応からBDMを製造
する、また弗素と弗化カルボニルとの反応からFTMを
製造するのに有用である活性弗化物触媒の提供。 【解決手段】 この弗化物触媒は、遷移金属弗化物、ア
ルカリ金属弗化物および/またはアルカリ土類金属弗化
物から選択される2つまたはそれ以上の弗化物の混合
物、あるいは、不活性支持体上に付着されたアルカリ金
属弗化物、アルカリ土類金属弗化物、および/または遷
移金属弗化物のような1つまたはそれ以上の弗化物であ
って、弗素含有ガスを通過させて、活性弗化物に転化さ
せて製造される。
Description
子性弗素化反応に影響を与える、F+特性あるいはまた
F+能力が十分である求電子性弗素化(F+)剤を発生す
ることができる方法であって、これをつくりあげそして
用いるのが安全かつ経済的でもある規模が変更可能な方
法が、工業的に必要である。
での選択性とを有するF+剤の例には、ビス(フルオロ
オキシ)ジフルオロメタン(BDM)およびフルオロオ
キシトリフルオロメタン(FTM)がある。BDMおよ
びFTMは、下記の反応スキームに示すように、弗素と
二酸化炭素との間、または弗素と弗化カルボニルとの間
の弗化セシウム(CsF)で触媒される反応で製造する
ことができる。
触媒としての有効性にとって決定的に重要である。Cs
Fは厳重に乾燥されねばならず、また水と弗化水素を全
く含有すべきでない。バルク触媒床が水または弗化水素
にたとえ最小にでも暴露されると、触媒活性の瞬時的で
不可逆な喪失が起きうる。
つは、無水の状態でCsFを製造すること、また、引き
続いて無水の状態を維持しつつ、乾燥した物質を槽内に
装入することである。CsF触媒を製造するための既知
の方法は、CsFを800℃で融解し、次いでこの融解
された物質を、水分が存在しないグローブボックス中で
冷却しそして固化させることである。固化された物質は
次いで乳鉢/乳棒および電気式粉砕機によって微粉砕さ
れる。このようにして製造される触媒物質は、グローブ
ボックスの乾燥雰囲気内で反応器に移される。
は、微細な粉末の形をとる活性化触媒物質である。触媒
槽内に装入されるとき、微細粉末は槽を通じて許容でき
ない圧力降下を作り出す可能性がある。このことは、大
規模なBDMおよびFTMの技術で必要になる大きなガ
ス流量において特に問題となる。商業規模で用いるのに
必要な規模で上記した触媒製造方式を実施するとき、別
な問題が生じる。商業規模の触媒槽は大きすぎ、慣用の
ドライボックス中で取り扱うのは手に余る。上記した触
媒に関する別な問題は触媒床の効率を損なうチャンネリ
ングの可能性である。
な他の弗化物は特定的な弗素化反応を触媒することが示
されている。弗化物触媒を使用してBDMおよびFTM
を製造する方法の例は以下の文献に記載されている。
reeve (Journal of the American Chemical Society,
V.89, (1967) 1809〜1010ページ)は、弗化セシウムの
大きなモル過剰(18ミリモル)の存在で二酸化炭素を
大きなモル過剰(305%)の弗素と静的に反応させて
BDMを製造することを記載している。
ournal of the American ChemicalSociety, V.89 (196
7) 1962ページ)は、触媒としての微粉砕されたCsFの
存在で二酸化炭素がほとんど100%過剰の弗素と反応
させたBDMの製造が記載されている。
rican Chemical Society, V.89 (1967) 2841〜2843ペー
ジ)は、ハロゲン化カルボニルおよびフルオロアルキル
酸弗化物の接触弗素化によってBDMを含むフルオロオ
キシ化合物の低温での製造を記載している。実施例では
微細に粉砕された弗化セシウムが使用された。
アルカリ金属弗化物またはアルカリ土類金属弗化物の触
媒の存在でアルカリ金属蓚酸塩を弗化物で処理すること
によるBDMの製造を開示している。
はCsF触媒の存在で二酸化炭素と弗素とを反応させる
ことによるBDMを製造するための連続的方法を開示し
ている。反応体は弗化セシウムの粒子または粉末が入っ
たニッケル管またはニッケルでライニングされた管のよ
うな反応器を通過させられる。実施例では弗素:二酸化
炭素のモル比4:1が用いられる。
Organic Chemistry, V.50 (1985) 4576〜4582ページ)
は、弗化セシウム触媒を使用して弗素を二酸化炭素およ
び一酸化炭素とそれぞれ反応させることによるBDMお
よびFTMの製造を開示している。融解し引き続いて無
水条件下で粉砕することにより弗化セシウムを製造する
ことが報告されている。
logg、1954)は、弗化銀でコートされた銅のリボンから
なる触媒の存在で二酸化炭素を弗素と反応させることに
よるFTMの製造方法を開示している。
ournal of Fluorine Chemistry, V.3 (1973/74) 41〜54
ページ)は、FTMの製造に弗化ナトリウム、弗化アン
モニウム、および弗化バリウムのようないくつかの弗化
物触媒を使用することが報告されている。反応器中でつ
くられる弗化物を除き、各々の触媒はそれが反応器に入
れられる前に微細な粉末に粉砕された。
る有効な触媒、例えば大規模なBDMまたはFTMの製
造で使用される反応槽を通じて大きな圧力降下を生じな
い触媒に対する必要が依然として残されている。
規な活性弗化物触媒に関する。この新規な活性弗化物触
媒は弗素を二酸化炭素と反応させてBDMを製造するの
に、そして弗素を弗化カルボニルと反応させてFTMを
製造するのに特に有用である。弗化物触媒は、遷移金属
弗化物、アルカリ金属弗化物およびアルカリ土類金属弗
化物から選択される2つまたはそれ以上の弗化物の混合
物からなる。あるいは別に弗化物触媒は、酸化ジルコニ
ウム(ZrO2)支持体のような不活性支持体上に付着
されたアルカリ金属弗化物、アルカリ土類金属弗化物お
よび/または遷移金属弗化物のような1つまたはそれ以
上の弗化物である。本発明の触媒は表面積が好ましくは
少なくとも約0.1m2/gであるような粒子またはペレ
ットの形である。
はアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩および/または
遷移金属塩の1つまたはそれ以上の水性混合物を不活性
支持体上に付着させ、支持された塩を加熱して水を蒸発
させ、支持された塩を乾燥窒素下で完全に乾燥し、そし
てこの支持された物質上に弗素または弗素含有ガスを通
過させて塩を弗化物に転化することで塩を活性化するこ
とにより生成される。
遷移金属塩、好ましくは弗化物と、アルカリ金属塩、ア
ルカリ土類金属塩、および/または他の遷移金属塩の1
つまたはそれ以上とを水性媒体中で一緒に混合し、混合
物を加熱して水を蒸発させ、乾燥混合物を押し出し、押
し出し物を粒子またはペレットへと粉砕し、粒子を乾燥
窒素下で完全に乾燥し、そして支持された物質上に弗素
または弗素含有ガスを通過させて塩を弗化物に転化する
ことで塩を活性化することによって生成される。
炭素の反応からBDMが生成されるか弗素および弗化カ
ルボニルの反応からFTMが生成される弗素化反応で上
記の触媒が使用される。本発明の別な態様では、上記の
触媒は反応の場で弗素と二酸化炭素とを反応させてBD
Mを生成させるか、弗素と弗化カルボニルとを反応させ
てFTMを生成させる作られる。
媒は既知の触媒と比べて以下の利点を与える。 ・触媒を製造するのに大規模な融解および粉砕の装置を
必要としない。 ・触媒粒子の寸法のため大規模な弗素化反応器での大き
な圧力勾配が回避される。 ・触媒はそれを弗素化反応で使用するのに先立って製造
されそしてその場で活性化することができる。 ・触媒のその場での使用は吸湿性弗化物を無水状態で取
り扱うことに関する問題を少なくしまたは無くする。 ・弗素化反応で弗素または副生物がほとんどまたは全く
生成しない。 ・弗素化反応に必要な触媒がより少ない。
カリ金属、アルカリ土類金属、および/または遷移金属
の1つまたはそれ以上の塩の水性混合物を不活性の支持
体上に付着させることにより製造することができる。好
適な塩の例は炭酸塩、重炭酸塩、酸化物、ハロゲン化
物、硫酸塩、燐酸塩、硝酸塩または水酸化物である。ア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、および遷移金属の例
は、セリウム、コバルト、セシウム、カリウム、ナトリ
ウム、ルビジウム、リチウム、ベリリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、バリウムおよびストロンチウムであ
る。不活性支持体の例はジルコニア、アルミナ、チタニ
ア、マグネシア、粘土、アルミノ珪酸塩およびシリカで
ある。
度に加熱されほとんどの水が蒸発される。この物質は次
いで乾燥不活性ガス流、好ましくは乾燥窒素流下で80
0℃まで加熱することにより完全に乾燥される。ある場
合には、乾燥に際して、塩を酸化物に分解するに至る温
度まで乾燥に際して加熱するのが好ましい。
セリウムのような弗化物をアルカリ金属、アルカリ土類
金属、および/または他の遷移金属の1つまたはそれ以
上の塩と混合することにより製造することができる。塩
は支持触媒を製造するための上記した任意の塩であって
よい。塩および弗化物は水性媒体好ましくは水中で一緒
に混合され、そしてオーブン内で100〜150℃の温
度で乾燥される。次いで混合物は既知の押し出し装置を
使用して、押し出しすることができ、直径が典型的に約
1/8インチである押し出し物を成形することができ
る。押し出し物は不活性ガス、好ましくは窒素の下で少
なくとも100℃の温度で再び完全に乾燥され、そして
粒子の表面積が少なくとも0.1m2/gであるようによ
り小さい粒子に砕かれ、例えばペレット化される。粒子
は次いで少なくとも400℃の温度で窒素下で再度乾燥
される。
カリ金属、アルカリ土類金属、および/または遷移金属
の1つまたはそれ以上の塩の混合物からも製造すること
ができる。
に転化するように弗素または弗素含有ガスを触媒物質上
に通過することにより活性化される。弗素ガスは、希釈
されていない弗素、あるいはヘリウム、ネオン、アルゴ
ン、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化炭素、六弗化
硫黄、テトラフルオロメタン、または三弗化窒素のよう
な不活性ガス中で希釈された弗素であってよい。あるい
は別に、弗素化ガスは四弗化硫黄、三弗化窒素、二弗化
キセノン、二弗化クリプトン、二弗化酸素、または二弗
化二酸素であってよい。
囲の温度で実施することができる。支持されていない触
媒の活性化は−78〜約300℃の温度を用いることが
できる。活性化に際して圧力は大気圧以下(真空)から
周囲圧力以上(約300psig(2170kPa)まで)に
亘ってよい。
低くする形であり、例えばペレット、押し出し物、球状
物、錠剤状物およびハニカムの形である。少なくとも
0.1m2/gの表面積を有するペレットまたは顆粒状物
が好ましい。
に有用である。この触媒は弗素と二酸化炭素との反応に
よってBDMを製造する、あるいは連続的方法で弗素を
弗化カルボニルと反応させる反応によってFTMを製造
するのに特に有用である。この触媒はBDMを製造する
ために弗素と二酸化炭素とを導入する前、あるいはFT
Mを製造するために弗素と弗化カルボニルとを導入する
前にその場合で製造することもできる。
炭素のガス流を接触的に有効な量の触媒が入った触媒床
に通過することができる。弗素に対する二酸化炭素のモ
ル比は0.25〜25、好ましくは2.5〜10の範囲で
あってよい。
素をすべて生成物に転化する量を意味する。必要な触媒
の量は、計画する反応体ガスの流量、用いる触媒床圧
力、CO2、F2の比、および他のプロセスパラメータに
依存する。
くは−10〜50℃の範囲であってよく、また圧力は0
〜400psig(101〜2859kPa)、好ましくは1
〜300psig(108〜2170kPa)の範囲であって
よい。反応条件は、生成ガスが検出可能な弗素または副
生物をほとんどまたは全く含有しないように調整する。
ニルのガス流は接触的に有効な量の触媒が入った触媒床
に通過されることができる。弗素に対する弗化カルボニ
ルのモル比は1〜5、好ましくは1〜2の範囲であって
よい。
くは−10〜50℃)の範囲であってよく、また圧力は
0〜400psig(好ましくは1〜300psig)の範囲で
あってよい。反応条件は、生成ガスが主としてFTMを
含有し、検出可能な弗素、COF2または副生物をほと
んどまたは全く含有しないように調整する。必要ならB
DMおよびFTMは液化のような既知の技術によって他
の反応生成物から容易に分離されることができる。
されている以下の実施例を考慮に入れつつさらに明確化
される。
球状体を水酸化セシウム(CsOH)で浸漬コートしそ
して得られる支持されたセシウム物質を分析した。約7
重量%のセシウムを含有することが示された。約26ミ
リモルのCsを含有する支持されたCs物質の試料5
2.4gを、適切なオン/オフ弁を備え、端部が2つあ
る Whitey ボンベ中に装入した。ボンベを320℃に加
熱しそしてこれに乾燥窒素流(1slpm)を通過させつつ
この温度に48時間保持した。規定の時間の後、ボンベ
を室温まで冷却しそして窒素流を弗素0.6%の流れ3
60sccm(弗素/窒素(F2/N2)20容積/容積%1
0sccmとN2 350sccm)で置き換えた。20%F2/
N2が200sccmである最終的流動条件を得るようにF 2
およびN2の流れを連続的に調整した。全体で34.5ミ
リモルのF2を添加したが、これは約33モル%の過剰
に相当した。
197.5sccmとからなるガス流を実施例1の触媒床に
25℃および床圧力100psigで通過させた。オンライ
ン赤外線分光器およびUV分光器を使用して触媒床から
出る生成物ガスの組成を連続的にモニターした。生成物
ガスの組成にはBDM、CO2およびN2が含まれたが、
F2は検出されなかった(UVの水準は、BDMの吸光
が妨げられる検出限界にあった)。IRからBDM/C
O2のモル係数比は0.31であった。
の比較 実施例1に記載の支持CsF触媒床を加圧された乾燥N2
下で3カ月の期間にわたって保管した。触媒としてに床
の活性を次いで評価しそしてまたの融解活性化された
『標準』CsF触媒床と比較した。融解活性化された
『標準』CsF床は、1インチ×11インチの管に重量
286g(CsF 1.88モル)CsFの床(融解し、N
2雰囲気のグローブボックス内で冷却し、そして極めて
微細な粉末へと粉砕することにより活性化された)を詰
めることにより用意した。床の体積は142cm3であっ
た。10%F2/N2 200sccm(F2は20sccm)とC
O2 200sccmとからなるガス流を、この標準触媒床に
平均温度28.6℃および床圧力100psigで通過させ
た。触媒床から出る生成物ガスの組成は、オンライン赤
外線分光器およびUV分光器を使用して連続的にモニタ
ーした。生成物ガスの組成にはBDM、CO2およびN2
が含まれたが、F2は極めてわずかにしか検出されなか
った(バックグラウンドは控除せずに、UVの読みは
0.169であった)。IRからBDM/CO2のモル係
数比は0.23であった。
たCsF触媒床にガス流を導入した。10%F2/N2 2
00sccm(F2は20sccm)とCO2 200sccmとから
なるガス流を、このこの支持されたCsF触媒床に平均
温度30.9℃および床圧力100psigで通過させた。
触媒床から出る生成物ガスを、オンライン赤外線分光器
およびUV分光器を使用して連続的にモニターした。生
成物ガスはBDM、CO 2およびN2を含有したが、F2
は極めてわずかにしか検出されなかった(バックグラウ
ンドは控除せずに、UVの読みは0.141であっ
た)。IRからBDM/CO2のモル係数比は0.41で
あった。
支持されたCsF触媒床は、『標準』触媒が、実施例1
の支持されたCsF触媒床のたとえ約72倍の量のCsF
を含有してさえ、CsF床より活性が著しく高かった。
つまり、『標準』触媒床中のCsF 286gが実施例1
の触媒床4.0gと肩をならべた。
調製 表面積が中程度である(50m2/g)ZrO2の押し出
されたペレットを炭酸セシウム(Cs2CO3)でコート
しそして、得られる支持されたCs物質は約27重量%
のCsを含有した。支持されたCs物質の試料422g
(Csは約857ミリモル)を適切なオンオフ弁を備
え、端部が2つある外径1インチの反応器に装入した。
反応器を250℃に加熱しそしてこれに乾燥窒素(1sl
pm)を通過させてこの温度に68時間保持した。規定の
時間の後、反応器を室温まで冷却しそして窒素流をF2
0.6%の流れ120sccm(F2/N2 20容積/容積%
60sccmとN2 60sccm)で置き換えた。1時間後、2
0%F2/N2 100sccmおよびN2 20sccmの流動条
件を得るように流れを調整した。全体で840ミリモル
のF2を3日にわたって添加した。
10.9sccmとからなるガス流を、実施例4に記載の支
持されたCsF触媒床に平均温度21℃および床圧力1
00psigで通過させた。触媒床から出る生成物ガスの組
成を、オンライン赤外線分光器およびUV分光器を使用
して連続的にモニターした。生成物ガスの組成には主と
してFTMおよびN2と、少量の二酸化炭素(床上の残
留Cs2CO 3の弗素化から生じる)が含まれ、極めて少
量のF2が検出された(バックグラウンドを控除する前
の読みはF2 0.53%であった)。IRからFTM/
COF2のモル係数比は82.6であった。
200sccmとからなるガス流を、実施例4の支持された
CsF触媒に平均温度22℃および床圧力100psigで
通過させた。触媒床から出る生成物ガスの組成を、オン
ライン赤外線分光器およびUV分光器を使用して連続的
にモニターした。生成物ガスの組成にはBDM、CO2
およびN2が含まれ、極めてわずかなF2が検出された
(バックグラウンドを控除しないUVの読みは0.13
1であった)。IRからBDM/CO2のモル係数比は
0.34であった。
製 表面積が小さい(0.1m2/gより小さい)ジルコニア
の球状体(Norton Sphere、 SZ-5264 20.02g)を、
陶器の皿に入れそしてマッフル炉内に入れた。約10℃
/分の勾配を用いて支持体を周囲温度から500℃まで
加熱した。温度を500℃に約1時間保持し、次いでデ
シケーター内で冷却した。次に、秤量皿に20.02g
を入れそして脱イオン水(DI H2O)20mlを加え
た。この物質を約5分浸漬させ、次にこれを紙タオル上
い置くことにより過剰の表面水を除去した。乾燥物質を
2回秤量した。平均吸収率は0.0566g H2O/g
ZrO2であった。この物質の嵩密度は1.95g/ccで
あることが分かった。
Lの回転噴霧含浸機を入れた。Cs2CO3 160gを
DI H2O 66ml中に溶解することにより基質溶液を
調製した。最終的な体積は94mlであり、1.7g Cs
2CO3/mlの濃度を得た。噴霧ノズルを使用して、溶液
31mlを5〜10mlづつ球状のZrO2上に噴霧した。
均一性を確保するために容器を約5分間回転した。規定
に時間の後、物質を外径2インチの石英管内に迅速に装
入し、そしてすべての接続部分がパージされるまでパー
ジした。次いで、He中の5%のO2混合物によって約
1L/分の流量で管を約10分間パージした。物質を1
0℃/分で110℃まで加熱し、そしてこの温度に約1
時間保持した。次に温度を5〜10℃/分の速さで55
0℃まで上昇しそして550℃に約2時間保持した。次
に同じO2混合物中でこの物質を周囲温度まで冷却しそ
して最後に乾燥窒素でパージしそして耐湿性容器内に包
装した。得られる支持されたCs物質は、約16.2重
量%のセシウムを含むことが示された。支持されたCs
物質の試料476.3gを、適切なオン/オフ弁を備
え、端部が2つある外径1インチの反応器中に装入し
た。反応器を250℃に加熱しそしてこれに乾燥窒素
(1slpm)を通過させてこの温度に24時間保持した。
規定の時間の後、反応器を室温まで冷却しそして秤量し
た。支持されたCs物質の重量は525.3g(Csは
519ミリモル)であった。10%F2の流れ100scc
mを周囲温度で30分反応器内に通過させ、次いで温度
を4時間にわたって150℃まで上昇した。625分の
後、反応器に25psigの背圧をかけ、そして10%F2
/N2 200sccmの最終的流動条件を達成するように流
れを調整して内部温度158℃に保持した。弗素化段階
が完全になるまで背圧を100psigに上昇した。2日の
期間にわたって全体で11.4L(F2は472ミリモ
ル)を添加した。
Cs触媒床を触媒活性について評価した。10%F2/
N2 200sccm(F2は20sccm)とCO2 200sccm
とからなるガス流を、実施例7の支持されたCsFに平
均温度24℃および床圧力100psigで通過させた。オ
ンライン赤外線分光器およびUV分光器を使用して触媒
床から出る生成物ガスの組成を連続的にモニターした。
生成物ガスは主としてBDM、CO2、N2と、極めて少
量のF2を含んだ(バックグラウンドを控除する前の読
みはF2 0.7%であった)。IRからBDM/CO2の
モル係数比は0.453であった。
化された『標準』CsF触媒床と比較した。10%F2/
N2 200sccm(F2は20sccm)とCO2 200sccm
とからなるガス流を、平均温度25℃および床圧力10
0psigで『標準』CsF触媒床に通過して流させた。オ
ンライン赤外線分光器およびUV分光器を使用して触媒
床から出る生成物ガスの組成を連続的にモニターした。
生成物ガスはBDM、CO2、およびN2を含有し、極め
て僅かなF2が検出された(バックグラウンドを控除せ
ずに、UVの読みは0.5%であった)。IRからBD
M/CO2のモル係数比は0.162であった。上記の実
験では、本発明の支持CsF触媒は、BDMの生成に関
する活性が『標準』CsF触媒より予想外に著しく高か
った。
調製での触媒活性について評価した。10%F2/N2
200sccm(F2は20sccm)とCO 7.14sccmとか
らなるガス流を、平均温度21℃および床圧力50〜9
5psigで実施例8のCsF触媒床に通過させた。オンラ
イン赤外線分光器およびUV分光器を使用して、触媒床
から出る生成物ガスの組成を連続的にモニターした。生
成物ガスの組成には主としてFTMおよびN2と、少量
のCO2(床上に残留するCs2CO3の弗素化から生じ
る)が含まれ、また極めて少量のF2が検出された(バ
ックグラウンドを控除する前の読みはF2 0.8%であ
った)。IRからFTM/COF2のモル係数比は20
1.6であった。
球状体(Norton Sphere、SZ-5264)をパイレックス(R)
皿に入れそして228℃のオーブン内に1.5時間置い
た。次にこの物質をオーブンから取り出しそして乾燥N
2でパージされたチャンバー内に置いて冷却した。冷却
した物質を秤量皿に移しそして新たな重量が99.94
gであることを知った。この99.94gをパイレック
ス(R)皿に戻しそし脱イオン水(DI H2O)100ml
を添加した。この物質を約5分間浸漬させ、次いでこれ
を紙タオル上に置き過剰の表面水を除去した。ビーズの
湿潤重量は107.24gであった。水吸収能力は0.0
73g H2O/g ZrO2であった。この物質の嵩密度
を測定すると1.89g/ccであった。
次いで110℃で乾燥した。この物質を乾燥窒素でパー
ジしたチャンバー内で冷却した。乾燥球状体(1.5
L)をテフロン(R)でコートした6Lの回転噴霧含浸機
内に移した。1.48g CsHCO3/mlの濃度を得る
ように、全容積を203mlとするようにDI H2O中に
CsHCO3 300.06gを溶解することにより、基
質の溶液を調製した。噴霧瓶を使用して、球状のZrO
2上に溶液203mlを5〜10mlづつ噴霧した。均一性
を確保するために容器を30回転/分で約3分間回転し
た。次にこの物質を110℃のオーブン内に一晩入れ
た。オーブンの温度を230℃まで直線状に上昇しそし
て4時間保持した。物質を乾燥窒素でパージしたチャン
バーに入れて冷却した。得られる支持されたCs物質は
約7.5重量%の酸化セシウウムを含有することが示さ
れた。支持されたCs物質を、50%F2によってCsF
支持触媒に転化した。引き続いてこれが、BDMを生成
するF2とCO2との間の反応を触媒するのに有効である
ことが示された。
3(250g)を500mlのビーカー中で一緒にしそし
て25mlの蒸留水を添加した。混合物を130℃のオー
ブン内に2時間入れた。次に、混合物を1/8インチの
押し出し物へと直ちに押し出した。押し出し物をN2下
で16時間160℃のオーブン内に入れた。押し出し物
を粉砕しそして不活性雰囲気下で7〜18メッシュに篩
分した。篩分した物質(216g)1インチ×12イン
チの反応器内に装入し、さらに乾燥窒素流40sccm下で
5日間乾燥した。規定の時間の後、反応器を300℃ま
で冷却しそしてF2 10.5gと反応させた。
F2 10%の室温混合物を、CsF/CeF4が入った筒
状体に様々な圧力で通過させた。F2の消費をUV分光
法によってモニターした。表1に示すデータは、F2の
転化率はより高い圧力で明らかにより大きく、40psig
で転化がほぼ完結することを表す。F2およびCO2のB
DMへの転化はIR分光法によって確認した。
Claims (20)
- 【請求項1】 1つまたはそれ以上のアルカリ金属塩、
アルカリ土類金属塩、および/または遷移金属塩の水性
混合物を不活性の支持体上に付着させて支持された塩を
形成させ;この支持された塩を加熱して水を蒸発させ、
次いで乾燥した不活性ガスの下で加熱して乾燥した支持
塩をつくり;そして乾燥した支持塩上に弗素または弗素
含有ガスを通過させてこの塩を活性弗化物に転化するこ
とからなる方法によって製造された活性弗化物触媒。 - 【請求項2】 乾燥した不活性ガスが窒素である請求項
1に記載の活性弗化物触媒。 - 【請求項3】 アルカリ金属、アルカリ土類金属、およ
び/または遷移金属が、セリウム、コバルト、セシウ
ム、ルビジウム、カリウム、ナトリウム、リチウム、ベ
リリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム
およびバリウムからなる群から選択され;塩が酸化物、
水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、塩化物、硝酸塩および酢
酸塩からなる群から選択され;また不活性支持体がジル
コニア、アルミナ、チタニア、マグネシア、粘土、アル
ミノシリケートおよびシリカからなる群から選択される
請求項2に記載の活性弗化物触媒。 - 【請求項4】 塩が酸化セシウム、水酸化セシウム、炭
酸セシウムおよび/または重炭酸セシウムであり、また
不活性支持体がジルコニアである請求項2に記載の活性
弗化物触媒。 - 【請求項5】 活性弗化物触媒が少なくとも0.1m2/
gの表面積を有する粒子の形態のものである請求項2に
記載の活性弗化物触媒。 - 【請求項6】 弗素含有ガスが、不活性ガス中で希釈さ
れた弗素、四弗化硫黄、三弗化窒素、二弗化キセノン、
二弗化クリプトン、二弗化酸素および二弗化二酸素から
なる群から選択される請求項2に記載の活性弗化物触
媒。 - 【請求項7】 アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、
および/または遷移金属塩からなる群から選択される1
つまたはそれ以上の塩を水性媒体中で混合し水性混合物
をつくり;この水性混合物を加熱して乾燥混合物をつく
り;この乾燥混合物を押し出して押し出し物をつくり;
乾燥した不活性ガス下でこの押し出し物を加熱して乾燥
した押し出し物をつくり;この乾燥押し出し物をペレッ
トへと粉砕し;そしてペレット上に弗素または弗素含有
ガスを通過させて活性弗化物触媒をつくることからなる
方法によってつくられる活性弗化物触媒。 - 【請求項8】 乾燥した不活性ガスが窒素である請求項
7に記載の活性弗化物触媒。 - 【請求項9】 1つまたはそれ以上の塩が酸化物、水酸
化物、炭酸塩、重炭酸塩、塩化物、弗化物、硝酸塩およ
び酢酸塩からなる群から選択され、またアルカリ金属、
アルカリ土類金属、および遷移金属が、セリウム、コバ
ルト、セシウム、ルビジウム、カリウム、ナトリウム、
リチウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ス
トロンチウムおよびバリウムからなる群から選択される
請求項8に記載の活性弗化物触媒。 - 【請求項10】 1つまたはそれ以上の塩が炭酸セシウ
ム、重炭酸セシウム、酸化セシウムおよび/または水酸
化セシウムと一緒になった三弗化セリウムである請求項
8に記載の活性弗化物触媒。 - 【請求項11】 ペレットが少なくとも約0.1m2/g
の表面積を有する請求項8に記載の弗素化触媒。 - 【請求項12】 不活性支持体上に担持されたアルカリ
金属弗化物、アルカリ土類金属弗化物、および遷移金属
弗化物を1つまたはそれ以上含む活性弗化物触媒または
アルカリ金属弗化物、アルカリ土類金属弗化物、および
遷移金属弗化物の2つまたはそれ以上のペレット化され
た混合物の存在で、適当な温度および圧力で弗素を弗化
カルボニルと、または弗素を二酸化炭素と混合すること
からなる、弗素を弗化カルボニルと、または弗素を二酸
化炭素と反応させる連続的方法。 - 【請求項13】 活性弗化物触媒が、ジルコニア、アル
ミナ、チタニア、マグネシア、粘土、アルミノシリケー
トまたはシリカからなる群から選択される不活性支持体
上に担持されたアルカリ金属弗化物、アルカリ土類金属
弗化物、および遷移金属弗化物を1つまたはそれ以上含
む請求項12に記載の連続的方法。 - 【請求項14】 弗素化触媒がシルコニア支持体上の弗
化セシウムである請求項12に記載の連続的方法。 - 【請求項15】 弗素化触媒が、四弗化セリウムと1つ
またはそれ以上の他の弗化物との混合物を含むペレット
化触媒である請求項12に記載の連続的方法。 - 【請求項16】 ペレット化触媒が四弗化セリウムと弗
化セシウムとの混合物からなる請求項12に記載の連続
的方法。 - 【請求項17】 −10〜50℃の温度および1〜30
0psigの圧力で実施される請求項12に記載の連続的方
法。 - 【請求項18】 弗化物を弗化カルボニルまたは二酸化
炭素と混合する前に活性弗化物触媒がその場で調製され
る請求項12に記載の連続的方法。 - 【請求項19】 弗素を二酸化炭素と反応させて、副生
物がほとんどまたは全く含まないビス(フルオロオキ
シ)ジフルオロメタンを生成させる請求項12に記載の
連続的方法。 - 【請求項20】 弗素を弗化カルボニルと混合して、副
生物をほとんどまたは全く含まないフルオロオキシトリ
フルオロメタンを生成させる請求項12に記載の連続的
方法。
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