JP2002305190A - 熱処理装置及びその清浄方法 - Google Patents

熱処理装置及びその清浄方法

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JP2002305190A
JP2002305190A JP2001109406A JP2001109406A JP2002305190A JP 2002305190 A JP2002305190 A JP 2002305190A JP 2001109406 A JP2001109406 A JP 2001109406A JP 2001109406 A JP2001109406 A JP 2001109406A JP 2002305190 A JP2002305190 A JP 2002305190A
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furnace
treatment furnace
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capacity space
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Akitake Tamura
明威 田村
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱処理炉内に付着したパーティクルを十分に
除去できるようにして生産性の向上を図る。また、パー
ティクルの少ない良質な熱処理を可能とする。 【解決手段】 被処理体wを収容して所定の熱処理を行
う熱処理炉3と、該熱処理炉3内にガスを供給するガス
供給系50に設けられた大容量空間52と、該大容量空
間52と熱処理炉3の間に設けられた開閉弁53と、前
記大容量空間52内に熱処理炉3内よりも高圧に炉内清
浄用ガスを供給して大容量空間52と熱処理炉3の間に
圧力差を生じさせるガス供給手段54とを備え、前記開
閉弁53を開けることで熱処理炉内に急激な圧力変動を
発生させて熱処理炉3内に付着したパーティクルを除去
するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱処理装置及びそ
の清浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体デバイスの製造プロセスに
おいては、被処理体である半導体ウエハにCVD(化学
気相成長)、拡散、酸化、アニール等の処理を施すため
に、各種の熱処理装置が使用されている。中でも、CV
D処理等においては、熱処理炉を構成する石英製の処理
容器の下部に、ガス導入管部及び排気管部を有する金属
製のマニホールドを設け、前記処理容器内に保持具であ
るウエハボートを介して多段に保持された半導体ウエハ
を収容して密閉し、処理容器の外側に設けたヒーターに
より処理領域を所定の処理温度に加熱して所定の処理ガ
ス及び処理圧力の下で半導体ウエハに所定の熱処理を施
すようにした熱処理装置が用いられている。
【0003】このような熱処理装置においては、マニホ
ールドがヒーターから離れていること、また、マニホー
ルドと処理容器の間をシールするシール部材例えばOリ
ングの耐熱性の問題からマニホールドのシール部材近傍
の冷却を行うことが一般的であること等により、マニホ
ールドの内面が処理温度よりもはるかに低温となる。こ
のため、処理容器内の処理領域以外の領域であるマニホ
ールドの内面に処理ガス成分が接触することにより凝縮
し、副生成物のパーティクル(微粒子)としてマニホー
ルドの内面に付着し、このパーティクルが熱処理炉内の
圧力変動によって飛散し、半導体ウエハを汚染するとい
う問題がある。
【0004】このような問題を解決するために、従来の
熱処理装置においては、処理容器内に成膜を施すことに
よりパーティクルの上から膜でコートし、処理容器内に
付着したパーティクルを固定化する方法や、処理容器内
に付着しているパーティクルをできるだけ吹き飛ばさな
いように圧力変動を抑制して熱処理を行う方法が一般的
に採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記パ
ーティクルを膜でコートして固定化する方法にあって
は、熱処理炉内で温度が低い場所や排気管内に付着する
パーティクルについては固定化することができず、パー
ティクル対策としては未だ不十分であった。
【0006】また、圧力変動を抑えるにはゆっくりと圧
力変化を行うしかなく、それでは生産性が悪くなるた
め、圧力変動の抑制にも限界があった。
【0007】本発明は、前述した課題を解決すべくなさ
れたもので、その目的は、熱処理炉内に付着したパーテ
ィクルを十分に除去することができ、パーティクルの少
ない良質な熱処理ができると共に生産性の向上が図れる
熱処理装置及びその清浄方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のうち、請求項1
の発明は、被処理体を収容して所定の熱処理を行う熱処
理炉と、該熱処理炉内にガスを供給するガス供給系に設
けられた大容量空間と、該大容量空間と熱処理炉の間に
設けられた開閉弁と、前記大容量空間内に熱処理炉内よ
りも高圧に炉内清浄用ガスを供給して大容量空間と熱処
理炉の間に圧力差を生じさせるガス供給手段とを備え、
前記開閉弁を開けることで熱処理炉内に急激な圧力変動
を発生させて熱処理炉内に付着したパーティクルを除去
するように構成したことを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、被処理体を収容して所
定の熱処理を行う熱処理炉と、該熱処理炉内に清浄用ガ
スを供給するガス供給手段と、前記熱処理炉の排気系に
設けられた大容量空間と、該大容量空間と熱処理炉の間
に設けられた開閉弁と、前記大容量空間内を熱処理炉内
よりも低圧に減圧して熱処理炉と大容量空間の間に圧力
差を生じさせる減圧ポンプとを備え、前記開閉弁を開け
ることで熱処理炉内に急激な圧力変動を発生させて熱処
理炉内に付着したパーティクルを除去するように構成し
たことを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、熱処理炉内に被処理体
を収容し、炉口を開閉可能な蓋体で密閉して所定の熱処
理を行う熱処理装置において、前記熱処理炉内に被処理
体を搬入搬出するために炉口に連通して設けられた大容
量空間であるローディングエリアと、前記熱処理炉内に
ローディングエリアよりも高圧に炉内清浄用ガスを供給
して熱処理炉とローディングエリアの間に圧力差を生じ
させるガス供給手段とを備え、前記蓋体を開けることで
熱処理炉内に急激な圧力変動を発生させて熱処理炉内に
付着したパーティクルを除去するように構成したことを
特徴とするた。
【0011】請求項4の発明は、被処理体を収容して所
定の熱処理を行う熱処理炉と、該熱処理炉内にガスを供
給するガス供給系に設けられた大容量空間と、該大容量
空間と熱処理炉の間に設けられた開閉弁と、前記大容量
空間内に熱処理炉内よりも高圧に炉内清浄用ガスを供給
するガス供給手段とを備えた熱処理装置の炉内を清浄す
るに際し、前記開閉弁を閉じて前記ガス供給手段により
前記大容量空間に炉内清浄用ガスを供給して大容量空間
内を熱処理炉内よりも高圧にして圧力差を生じさせた
後、前記開閉弁を開放することで前記圧力差により熱処
理炉内に急激な圧力変動を発生させて熱処理炉内に付着
したパーティクルを除去することを特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、被処理体を収容して所
定の熱処理を行う熱処理炉と、該熱処理炉内に清浄用ガ
スを供給するガス供給手段と、前記熱処理炉の排気系に
設けられた大容量空間と、該大容量空間と熱処理炉の間
に設けられた開閉弁と、前記大容量空間内を熱処理炉内
よりも低圧に減圧する減圧ポンプとを備えた熱処理装置
の炉内を清浄するに際し、前記開閉弁を閉じて前記減圧
ポンプにより前記大容量空間内を熱処理炉内よりも低圧
にして圧力差を生じさせた後、開閉弁を開放することで
前記圧力差により熱処理炉内に急激な圧力変動を発生さ
せて熱処理炉内に付着したパーティクルを除去すること
を特徴とする。
【0013】請求項6の発明は、被処理体を収容し、炉
口を開閉可能な蓋体で密閉して所定の熱処理を行う熱処
理炉と、該熱処理炉内に被処理体を搬入搬出するために
炉口に連通して設けられた大容量空間であるローディン
グエリアと、前記熱処理炉内にローディングエリアより
も高圧の炉内清浄用ガスを供給するガス供給手段とを備
えた熱処理装置の炉内を清浄するに際し、前記蓋体を閉
じて前記ガス供給手段により前記熱処理炉内に炉内清浄
用ガスを供給して前記ローディングエリア内を熱処理炉
内よりも高圧にして圧力差を生じさせた後、前記蓋体を
開放することで前記圧力差により熱処理炉内に急激な圧
力変動を発生させて該掃気流により熱処理炉内に付着し
たパーティクルを除去することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を添
付図面に基いて詳述する。図1は本発明を縦型熱処理装
置に適用した第1実施形態を示す縦断面図である。
【0015】先ず、この縦型熱処理炉の基本構成につい
て説明する。図1において、1は減圧下でのCVD処理
や拡散処理に適するように構成された縦型熱処理装置
で、この熱処理装置1は下部に炉口2を有する熱処理炉
3を備えている。この熱処理炉3は、石英製の縦型の処
理容器(反応管)4と、この処理容器4の下端部に設け
られて処理容器4内の処理領域(熱処理炉内の処理領域
に同じ)Sに処理ガス等のガスを導入するガス導入管部
5及び処理領域Sからのガスを排気する排気管部6が形
成された短円筒状のマニホールド7とを備えており、こ
のマニホールド7の下部が炉口2を形成している。
【0016】処理容器4は、内管4aと外管4bとから
なる二重管構造をなしていることが好ましいが、一重管
構造であってもよい。内管4aは、上端及び下端が開放
されている。外管4bは、上端が閉塞され、下端が開放
されている。内管4aと外管4bの間には、下方へ向っ
て処理ガスを排気する環状通路9が形成されている。
【0017】マニホールド7は、耐熱性及び耐食性を有
する材料、例えばステンレス鋼により形成されている。
前記ガス導入管部5は、導入するガス種に対応してマニ
ホールド7の周方向に複数設けられ、これらのガス導入
管部5にガス供給系50の配管であるガス供給管51が
接続されている。
【0018】前記排気管部6は、マニホールド7の側壁
に、内管4aと外管4bとの間の環状通路9と連通する
ように設けられており、この排気管部6に排気系60の
配管である排気管61が接続されている。この排気管6
1には、処理容器4内の処理領域Sを所定の処理圧力例
えば26.6Pa〜93100Pa(0.2Torr〜
700Torr)に制御可能な圧力制御手段として、メ
インバルブ、シャットオフバルブ及び圧力制御バルブの
機能を兼ね備えたコンビネーションバルブ62、パーテ
ィクル等を捕捉するトラップ63、減圧ポンプ64が順
に設けられている。
【0019】前記マニホールド7の上端と下端には、フ
ランジ部7a,7bが一体に形成されており、上端フラ
ンジ部7aの上面には、外管4bの下端フランジ部4g
が載置され、フランジ押え15により固定されている。
マニホールド7の上端フランジ部7aと外管4bの下端
フランジ部4gとの間をシールするために、外管4bの
下端フランジ部4gを取り囲む環状のフランジ押え15
を採用し、マニホールド7の上端フランジ部7aと外管
4bの下端フランジ部4gとの間にはシール材としてO
リング16を介在させている。また、マニホールド7の
内側に内管4aを支持するために、マニホールド7の内
周部には内側フランジ部8が形成されており、この内側
フランジ部8に内管4aの下端部が固定支持部材(図示
省略)を介して固定されている。
【0020】また、処理容器4の外周部には当該処理容
器4内の処理領域Sを所定の熱処理温度例えば300〜
1100℃程度に加熱制御可能なヒーター22が設置さ
れている。このヒーター22は、処理容器4の上方を含
む周囲を取り囲むように円筒状に形成された断熱材と、
この断熱材の内周に設けられた抵抗発熱体とから主に構
成されている(図示省略)。
【0021】処理容器4内の処理領域Sに複数枚例えば
150枚程度の被処理体(被処理基板ともいう)である
半導体ウエハWを水平状態で上下方向に適宜間隔で多段
に収容保持するために、半導体ウエハWは保持具である
ウエハボート23に保持され、このウエハボート23は
炉口2を密閉する昇降可能な蓋体24の上部に断熱体で
ある保温筒25を介して載置されている。蓋体24は、
耐熱性及び耐食性を有する材料、例えばステンレス鋼に
より形成されている。
【0022】熱処理炉3の下方には、熱処理炉3内に対
して半導体ウエハwを搭載したウエハボート23の搬入
搬出(ロード、アンロード)を行うための作業空間であ
るローディングエリアEが炉口2に隣接して設けられて
いる。このローディングエリアEには、蓋体24を昇降
させて処理容器4内へのウエハボート23及び保温筒2
5の搬入搬出及び炉口2の開閉を行うための昇降機構2
6が設けられ、この昇降機構26の昇降アーム26aに
蓋体24が取付けられている。マニホールド7の下端フ
ランジ部7bと蓋体24との接合部には、Oリング27
が設けられている。
【0023】そして、前記熱処理炉3内例えば処理容器
4やマニホールド7の内面、排気管部6や排気管61の
内面に付着したパーティクルを積極的に吹き飛ばして除
去するために、前記ガス供給系50には大容量空間52
が設けられている。この場合、複数のガス供給管51の
うちの1つに大容量空間52が設けられている。この大
容量空間52は、高圧の炉内清浄用ガス例えば不活性ガ
ス好ましくは窒素ガスNを収容可能な圧力容器からな
っている。
【0024】大容量空間52と熱処理炉1の間のガス供
給管51には、開閉弁53が設けられている。大容量空
間52には、熱処理容器4内よりも高圧に炉内洗浄用ガ
ス(例えばN、以下同様)を供給するガス供給手段と
して、ガスボンベ54が開閉弁55を介して接続されて
いる。このガスボンベ54から大容量空間52に、熱処
理炉3内よりも高い圧力例えば133000Pa(10
00Toor)程度に炉内洗浄用ガスが供給充填され
る。
【0025】次に、以上の構成からなる縦型熱処理装置
の作用及びその清浄方法について述べる。先ず、ローデ
ィングエリアEに降下された蓋体24上に半導体ウエハ
Wが多段に保持されたウエハボート23を保温筒25を
介して載置したなら、蓋体24を上昇させて熱処理炉3
内の処理領域Sにウエハボート23を搬入(ロード)す
ると共に炉口2を蓋体24で密閉する。そして、排気部
6からの減圧排気により炉内を所定の処理圧力例えば2
6600Pa(200Torr)にし、図示された炉内
清浄用ガスの供給通路51とは異なる所定の処理ガスの
導入部から処理領域Sに所定の処理ガス例えばアルシン
(AsH)を導入し、処理領域Sをヒーター22で所
定の処理温度に加熱することにより、半導体ウエハWに
所定の熱処理を施す。
【0026】この熱処理工程において、処理ガスは、ガ
ス導入管部5から処理容器4の内管4a内に導入され、
内管4a内を上昇する過程で処理領域Sの半導体ウエハ
Wの熱処理に供された後、内管4aと外管4bとの間の
環状通路9を下降してマニホールド7の排気管部6から
排気される。所定の熱処理が終了すると、処理容器4内
を不活性ガス例えばNで置換して大気圧に戻し、蓋体
24を降下させてウエハボート23をローディングエリ
アEに搬出(アンロード)する。以上のようにして熱処
理が繰り返される。
【0027】ここで、この熱処理において、処理領域S
よりも低温な炉口2周辺部には副生成物からなるパーテ
ィクルが生成されて付着し、熱処理工程が繰り返されて
行くに従い、パーティクルの付着量は増大していく。こ
のため、所定回数の熱処理工程が行われる毎に、以下の
ような炉内清浄作業を行う。
【0028】所定回数目の熱処理が完了して、ウエハボ
ート23から熱処理済みのウエハWを取り去ったなら、
ウエハボート23に新たなウエハを搭載せずに、蓋体2
4を上昇させて炉口2を密閉する。次に、前記開閉弁5
3を閉じて前記ガスボンベ54から前記大容量空間52
に炉内清浄用ガスを供給充填して大容量空間52内を熱
処理炉3内よりも高圧例えば133000Pa(100
0Toor)程度にして大容量空間52内と熱処理炉3
内とに大きな圧力差を生じさせる。なお、この時、排気
系14のコンビネーションバルブ62を開いて減圧ポン
プ64を作動させておくことによって熱処理炉3内を減
圧し、大容量空間52内と熱処理炉3内(処理容器4
内)の圧力差を更に高めておくことが好ましい。
【0029】次に、前記開閉弁53を開放して前記圧力
差により大容量空間52から熱処理炉3内に向う炉内清
浄用ガスの急激な流れを生じさせ、この時の大きな圧力
変動および炉内清浄用ガスの急激な流れ(気流)によ
り、熱処理炉内に付着しているパーティクルを積極的に
吹き飛ばして除去する。除去されたパーティクルは炉内
清浄用ガスと共に排気管61を通って排気され、トラッ
プ63にて捕捉される。
【0030】このように、通常の熱処理時の成膜のシー
ケンスで発生する圧力変動よりも非常に大きい圧力変動
を起こすことで、処理容器4やマニホールド7の内面、
排気管部6や排気管61の内面などに付着しているパー
ティクルを積極的ないし強制的に吹き飛ばして除去す
る。この方法により、通常の成膜シーケンスにおいて発
生する圧力変動よりも大きな圧力変動が生じるため、成
膜シーケンス時の小さな圧力変動でパーティクルになる
ものが取除かれる。このため、熱処理時の圧力変動でパ
ーティクルが発生するのを防止することが可能となり、
熱処理時に圧力変動を抑制する必要が無くなり、もって
生産性の向上を図れる。
【0031】また、以上の清浄作業を数回繰り返すこと
が好ましいが、前記圧力変動を一気に発生させてパーテ
ィクルを十分に除去することができるため、清浄工程に
要する時間を短縮することができる。なお、従来では、
副生成物の除去のため装置を停止し分解洗浄を行ってお
り、多大の時間を要していたが、本方法では大幅に時間
を短縮することができた。また、本方法では、装置の再
立上げ後に通常行われている反応ガス成膜による装置内
プリコートの代りに本方法を実施して装置の立上げ時間
を短縮できる。この点からも処理能力ないし生産性の向
上が図れる。
【0032】図2は本発明を縦型熱処理装置に適用した
第2実施形態を示す。図2において、図1に示したと同
じかまたは均等な部材または部分については同じ符号を
付して説明を省略し、図1と異なる点のみについて以下
に説明する。この第2実施形態では、図2に示すように
排気系60に大容量空間65が設けらている。排気系6
0にはコンビネーションバルブ62をバイパスしてその
上流側の排気管61と下流側のトラップ63とを結ぶ排
気通路66が設けられ、この排気通路66に大容量空間
65が設けられていると共に、この大容量空間65の前
後の排気通路61にそれぞれ開閉弁67,68が設けら
れている。ガス供給管51には熱処理炉3内に炉内清浄
用ガスを供給充填するためのガスボンベ54が開閉弁5
5を介して接続されている。
【0033】次に、以上の構成からなる第2実施形態の
縦型熱処理装置の作用およびその清浄方法について述べ
ると、清浄工程が以下の点で前記第1実施例と異なる。
蓋体24を上昇させて炉口2を密閉したら、排気系14
に設けてあるコンビネーションバルブ62および開閉弁
67とを閉じ、開閉弁68を開放して減圧ポンプ64を
作動させ、大容量空間65内を減圧する。一方、熱処理
炉3内には炉内洗浄用ガスを導入して、熱処理炉3内を
ほぼ大気圧に等しい圧力例えば101080Pa(76
0Toor)程度にしておき、処理容器3内と大容量空
間65の間に圧力差を設けておく。この時、ガスボンベ
54から熱処理炉3内に大気圧以上の炉内清浄用ガスを
充填して前記圧力差を更に高めておいても良い。
【0034】次に、排気系60の開閉弁67を開放し
て、熱処理炉3内から炉内清浄用ガスを大容量空間65
内に一気に排出させる。この時、熱処炉3内には大きな
圧力変動が発生し、その衝撃及び炉内清浄用ガスの急激
な気流によって熱処理炉3の処理容器4やマニホールド
7、排気管61等に付着しているパーティクルが吹き飛
ばされ大容量空間65に排出され、トラップ63にて捕
捉される。これにより、前述した第1実施形態の場合と
同様の効果を奏することができる。
【0035】図3は本発明を縦型熱処理装置に適用した
第3実施形態を示す。図3において、図1ないし図2に
示したと同じかまたは均等な部材または部分については
同じ符号を付して説明を省略し、図1ないし図2と異な
る点のみについて以下に説明する。この図3の第3実施
形態においては、大容量空間としてローディングエリア
Eが利用され、熱処理炉3と大容量空間であるローディ
ングエリアEの間を開閉する手段として蓋体24が利用
されている。ローディングエリアEには、ローディング
エリアE内の雰囲気を排気する排気系70が接続されて
いる。
【0036】次に、以上の構成からなる第3実施形態の
縦型熱処理装置の作用及びその清浄方法について述べる
と、清浄工程が以下の点で前記第1,第2実施形態と異
なる。すなわち、蓋体24を上昇させて炉口2を密閉し
たら、排気系60のコンビネーションバルブ62を閉じ
る。一方、熱処理炉3内には炉内洗浄用ガスを供給充填
して、熱処理炉3内の圧力をローディングエリアE内の
圧力例えば大気圧よりも高い圧力例えば103740P
a(780Toor)程度にし、これら熱処理炉3内と
ローディングエリアE内の圧力差を高めておく。
【0037】次に、蓋体24を少し降下させて炉口2を
開放し、熱処理炉3とローディングエリアEとを連通さ
せる。すると、熱処理炉3内圧力とローディングエリア
E内圧力との圧力差により、熱処理炉3内の清浄用ガス
が急激な早さでローディングエリアEに流出し、熱処理
炉3内に大きなな圧力変動が発生する。
【0038】従って、この熱処理炉3内に発生する大き
な圧力変動による衝撃および急激な気流により、炉口2
周辺のマニホールド7や処理容器4に付着したパーティ
クルが吹き飛ばされて除去され、炉内清浄用ガスと共に
ローディングエリアEに排出されることになる。よっ
て、前述した第1,第2実施形態の場合と同様の効果を
奏することができる。なお、ローディングエリアEに排
出されたパーティクルは排気系70を介して排出され、
図示しないトラップで除去される。また、この第3実施
形態では、ローディングエリアEを大容量空間として利
用しているので、ガス供給系や排気系に別途に大容量空
間を設ける必要がなく、周囲に余剰空間がない既存の熱
処理装置に対しても容易に適用可能である。
【0039】以上、本発明の実施形態について図面によ
り詳述してきたが、本発明は上記の各実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での
種々の設計変更等が可能である。例えば、炉内清浄用ガ
スを供給するガス供給手段として、圧送ポンプを用いる
ようにしても良い。また、本発明は、縦型熱処理装置以
外に例えば枚葉式の熱処理装置や横型熱処理装置にも適
用可能である。また、被処理体としては、半導体ウエハ
以外に例えばガラス基板やLCD基板等が適用可能であ
る。
【0040】
【発明の効果】以上要する本発明によれば、次のような
効果を奏することができる。
【0041】(1)請求項1の発明によれば、被処理体
を収容して所定の熱処理を行う熱処理炉と、該熱処理炉
内にガスを供給するガス供給系に設けられた大容量空間
と、該大容量空間と熱処理炉の間に設けられた開閉弁
と、前記大容量空間内に熱処理炉内よりも高圧に炉内清
浄用ガスを供給して大容量空間と熱処理炉の間に圧力差
を生じさせるガス供給手段とを備え、前記開閉弁を開け
ることで熱処理炉内に急激な圧力変動を発生させて熱処
理炉内に付着したパーティクルを除去するように構成し
たので、熱処理炉内に付着したパーティクルを十分に除
去することができ、熱処理時に圧力変動を抑制する必要
がなくなり、パーティクルの少ない良質な熱処理ができ
ると共に生産性の向上が図れる。
【0042】(2)請求項2の発明によれば、被処理体
を収容して所定の熱処理を行う熱処理炉と、該熱処理炉
内に清浄用ガスを供給するガス供給手段と、前記熱処理
炉の排気系に設けられた大容量空間と、該大容量空間と
熱処理炉の間に設けられた開閉弁と、前記大容量空間内
を熱処理炉内よりも低圧に減圧して熱処理炉と大容量空
間の間に圧力差を生じさせる減圧ポンプとを備え、前記
開閉弁を開けることで熱処理炉内に急激な圧力変動を発
生させて熱処理炉内に付着したパーティクルを除去する
ように構成したので、熱処理炉内に付着したパーティク
ルを十分に除去することができ、熱処理時に圧力変動を
抑制する必要がなくなり、パーティクルの少ない良質な
熱処理ができると共に生産性の向上が図れる。
【0043】(3)請求項3の発明によれば、熱処理炉
内に被処理体を収容し、炉口を開閉可能な蓋体で密閉し
て所定の熱処理を行う熱処理装置において、前記熱処理
炉内に被処理体を搬入搬出するために炉口に連通して設
けられた大容量空間であるローディングエリアと、前記
熱処理炉内にローディングエリアよりも高圧に炉内清浄
用ガスを供給して熱処理炉とローディングエリアの間に
圧力差を生じさせるガス供給手段とを備え、前記蓋体を
開けることで熱処理炉内に急激な圧力変動を発生させて
熱処理炉内に付着したパーティクルを除去するように構
成したので、熱処理炉内に付着したパーティクルを十分
に除去することができ、熱処理時に圧力変動を抑制する
必要がなくなり、パーティクルの少ない良質な熱処理が
できると共に生産性の向上が図れる。
【0044】(4)請求項4の発明によれば、被処理体
を収容して所定の熱処理を行う熱処理炉と、該熱処理炉
内にガスを供給するガス供給系に設けられた大容量空間
と、該大容量空間と熱処理炉の間に設けられた開閉弁
と、前記大容量空間内に熱処理炉内よりも高圧に炉内清
浄用ガスを供給するガス供給手段とを備えた熱処理装置
の炉内を清浄するに際し、前記開閉弁を閉じて前記ガス
供給手段により前記大容量空間に炉内清浄用ガスを供給
して大容量空間内を熱処理炉内よりも高圧にして圧力差
を生じさせた後、前記開閉弁を開放することで前記圧力
差により熱処理炉内に急激な圧力変動を発生させて熱処
理炉内に付着したパーティクルを除去するため、熱処理
炉内に付着したパーティクルを十分に除去することがで
き、熱処理時に圧力変動を抑制する必要がなくなり、パ
ーティクルの少ない良質な熱処理ができると共に生産性
の向上が図れる。
【0045】(5)請求項5の発明によれば、被処理体
を収容して所定の熱処理を行う熱処理炉と、該熱処理炉
内に清浄用ガスを供給するガス供給手段と、前記熱処理
炉の排気系に設けられた大容量空間と、該大容量空間と
熱処理炉の間に設けられた開閉弁と、前記大容量空間内
を熱処理炉内よりも低圧に減圧する減圧ポンプとを備え
た熱処理装置の炉内を清浄するに際し、前記開閉弁を閉
じて前記減圧ポンプにより前記大容量空間内を熱処理炉
内よりも低圧にして圧力差を生じさせた後、開閉弁を開
放することで前記圧力差により熱処理炉内に急激な圧力
変動を発生させて熱処理炉内に付着したパーティクルを
除去するため、熱処理炉内に付着したパーティクルを十
分に除去することができ、熱処理時に圧力変動を抑制す
る必要がなくなり、パーティクルの少ない良質な熱処理
ができると共に生産性の向上が図れる。
【0046】(6)請求項6の発明によれば、被処理体
を収容し、炉口を開閉可能な蓋体で密閉して所定の熱処
理を行う熱処理炉と、該熱処理炉内に被処理体を搬入搬
出するために炉口に連通して設けられた大容量空間であ
るローディングエリアと、前記熱処理炉内にローディン
グエリアよりも高圧の炉内清浄用ガスを供給するガス供
給手段とを備えた熱処理装置の炉内を清浄するに際し、
前記蓋体を閉じて前記ガス供給手段により前記熱処理炉
内に炉内清浄用ガスを供給して前記ローディングエリア
内を熱処理炉内よりも高圧にして圧力差を生じさせた
後、前記蓋体を開放することで前記圧力差により熱処理
炉内に急激な圧力変動を発生させて該掃気流により熱処
理炉内に付着したパーティクルを除去するため、熱処理
炉内に付着したパーティクルを十分に除去することがで
き、通常の熱処理時に圧力変動を抑制する必要がなくな
り、パーティクルの少ない良質な熱処理ができると共に
生産性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を縦型熱処理装置に適用した第1実施形
態を示す縦断面図である。
【図2】本発明を縦型熱処理装置に適用した第2実施形
態を示す縦断面図である。
【図3】本発明を縦型熱処理装置に適用した第3実施形
態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
W 半導体ウエハ(被処理体) E ローディングエリア 1 熱処理装置 2 炉口 3 熱処理炉 24 蓋体 50 ガス供給系 52 大容量空間 54 ガスボンベ(ガス供給手段) 60 排気系 64 減圧ポンプ 65 大容量空間 67 開閉弁
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F27D 7/02 F27D 7/02 Z 7/06 7/06 A C H01L 21/02 H01L 21/02 D Fターム(参考) 4K030 CA04 CA12 DA06 KA04 KA49 4K061 AA01 BA11 CA08 DA05 FA07 FA11 FA12 GA03 GA04 4K063 AA05 BA12 CA03 DA01 DA26 DA33 5F045 BB08 BB14 DP09 EB06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を収容して所定の熱処理を行う
    熱処理炉と、該熱処理炉内にガスを供給するガス供給系
    に設けられた大容量空間と、該大容量空間と熱処理炉の
    間に設けられた開閉弁と、前記大容量空間内に熱処理炉
    内よりも高圧に炉内清浄用ガスを供給して大容量空間と
    熱処理炉の間に圧力差を生じさせるガス供給手段とを備
    え、前記開閉弁を開けることで熱処理炉内に急激な圧力
    変動を発生させて熱処理炉内に付着したパーティクルを
    除去するように構成したことを特徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 被処理体を収容して所定の熱処理を行う
    熱処理炉と、該熱処理炉内に清浄用ガスを供給するガス
    供給手段と、前記熱処理炉の排気系に設けられた大容量
    空間と、該大容量空間と熱処理炉の間に設けられた開閉
    弁と、前記大容量空間内を熱処理炉内よりも低圧に減圧
    して熱処理炉と大容量空間の間に圧力差を生じさせる減
    圧ポンプとを備え、前記開閉弁を開けることで熱処理炉
    内に急激な圧力変動を発生させて熱処理炉内に付着した
    パーティクルを除去するように構成したことを特徴とす
    る熱処理装置。
  3. 【請求項3】 熱処理炉内に被処理体を収容し、炉口を
    開閉可能な蓋体で密閉して所定の熱処理を行う熱処理装
    置において、前記熱処理炉内に被処理体を搬入搬出する
    ために炉口に連通して設けられた大容量空間であるロー
    ディングエリアと、前記熱処理炉内にローディングエリ
    アよりも高圧に炉内清浄用ガスを供給して熱処理炉とロ
    ーディングエリアの間に圧力差を生じさせるガス供給手
    段とを備え、前記蓋体を開けることで熱処理炉内に急激
    な圧力変動を発生させて該熱処理炉内に付着したパーテ
    ィクルを除去するように構成したことを特徴とするた熱
    処理装置。
  4. 【請求項4】 被処理体を収容して所定の熱処理を行う
    熱処理炉と、該熱処理炉内にガスを供給するガス供給系
    に設けられた大容量空間と、該大容量空間と熱処理炉の
    間に設けられた開閉弁と、前記大容量空間内に熱処理炉
    内よりも高圧に炉内清浄用ガスを供給するガス供給手段
    とを備えた熱処理装置の炉内を清浄するに際し、前記開
    閉弁を閉じて前記ガス供給手段により前記大容量空間に
    炉内清浄用ガスを供給して大容量空間内を熱処理炉内よ
    りも高圧にして圧力差を生じさせた後、前記開閉弁を開
    放することで前記圧力差により熱処理炉内に急激な圧力
    変動を発生させて熱処理炉内に付着したパーティクルを
    除去することを特徴とする熱処理装置の清浄方法。
  5. 【請求項5】 被処理体を収容して所定の熱処理を行う
    熱処理炉と、該熱処理炉内に清浄用ガスを供給するガス
    供給手段と、前記熱処理炉の排気系に設けられた大容量
    空間と、該大容量空間と熱処理炉の間に設けられた開閉
    弁と、前記大容量空間内を熱処理炉内よりも低圧に減圧
    する減圧ポンプとを備えた熱処理装置の炉内を清浄する
    に際し、前記開閉弁を閉じて前記減圧ポンプにより前記
    大容量空間内を熱処理炉内よりも低圧にして圧力差を生
    じさせた後、開閉弁を開放することで前記圧力差により
    熱処理炉内に急激な圧力変動を発生させて熱処理炉内に
    付着したパーティクルを除去することを特徴とする熱処
    理装置の清浄方法。
  6. 【請求項6】 被処理体を収容し、炉口を開閉可能な蓋
    体で密閉して所定の熱処理を行う熱処理炉と、該熱処理
    炉内に被処理体を搬入搬出するために炉口に連通して設
    けられた大容量空間であるローディングエリアと、前記
    熱処理炉内にローディングエリアよりも高圧の炉内清浄
    用ガスを供給するガス供給手段とを備えた熱処理装置の
    炉内を清浄するに際し、前記蓋体を閉じて前記ガス供給
    手段により前記熱処理炉内に炉内清浄用ガスを供給して
    前記ローディングエリア内を熱処理炉内よりも高圧にし
    て圧力差を生じさせた後、前記蓋体を開放することで前
    記圧力差により熱処理炉内に急激な圧力変動を発生させ
    て熱処理炉内に付着したパーティクルを除去することを
    特徴とする熱処理装置の清浄方法。
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