JP2002303800A - 光による微粒子操作装置 - Google Patents

光による微粒子操作装置

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JP2002303800A JP2001109394A JP2001109394A JP2002303800A JP 2002303800 A JP2002303800 A JP 2002303800A JP 2001109394 A JP2001109394 A JP 2001109394A JP 2001109394 A JP2001109394 A JP 2001109394A JP 2002303800 A JP2002303800 A JP 2002303800A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微粒子を捕捉する力を安定的に強く保ちつ
つ、コントラストの高い良好な微粒子像を観察すること
のできる微粒子操作装置。 【解決手段】 光源(1)からのトラップ光に基づいて
集光光学系(6)を介して生成された集光光束を媒質
(B)中の微粒子(S)に照射することにより、微粒子
を光により捕捉し操作する微粒子操作装置。トラップ光
とは波長の実質的に異なる観察光に基づいて集光光学系
を介して微粒子を観察するための観察系(11〜16)
を備えている。集光光学系におけるトラップ光を基準と
した観察光の軸上色収差Δが、所定の負の値を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光による微粒子操
作装置に関し、特に光の照射により媒質中の微粒子を捕
捉し操作する操作装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光による微粒子操作装置は、一般に光ピ
ンセットや光トラップと呼ばれ、光源に主としてレーザ
を用いることから、レーザトラッピングやレーザツイー
ザなどとも呼ばれている。この種の操作装置では、光源
からのレーザ光を集光光学系により円錐状に集光し、こ
の集光光束を媒質中の微粒子に照射することにより、微
粒子に発生する光の放射圧を利用して微粒子を捕捉・保
持したり移動させたりする。光による微粒子操作装置
は、生体細胞や微生物などを非接触で且つ非破壊で捕捉
し操作する装置として様々な分野で利用されている。
【0003】なお、微粒子操作装置には、媒質中の微粒
子を捕捉し操作する際に微粒子の様子を観察するための
観察系が設けられている。観察系では、捕捉および操作
のために微粒子に照射するトラップ光とは波長の異なる
観察光で微粒子を照明する。そして、照明された微粒子
からの光に基づいて、トラップ光の集光に用いる集光光
学系と同じ集光光学系を介して、微粒子の像を形成す
る。集光光学系を介して形成された微粒子の像は、CC
Dカメラ等の撮像手段や接眼レンズを介して観察され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような構成を有
する従来の微粒子操作装置では、トラップ光の波長と観
察光の波長とが実質的に異なる場合が多い。この場合、
集光光学系の軸上色収差に起因して、トラップ光の平行
光束が集光光学系に入射したときに生成される集光光束
の集光位置と、観察系において対物レンズとして機能す
る集光光学系に対する合焦位置とが、集光光学系の光軸
方向に沿って一致しないことになる。
【0005】ここで、集光光学系による集光光束の集光
位置は、光により捕捉される微粒子の位置とほぼ一致し
ている。その結果、従来の微粒子操作装置では、光によ
り捕捉された微粒子の位置が観察系における合焦位置か
ら光軸方向に位置ずれし、デフォーカス(ピントずれ)
し且つコントラストの低下した微粒子像しか観察するこ
とができない。特に、微粒子の位置と合焦位置との位置
ずれ量がさらに大きい場合には、微粒子を全く観察する
ことができない可能性もある。
【0006】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、微粒子を捕捉する力を安定的に強く保ちつ
つ、コントラストの高い良好な微粒子像を観察すること
のできる微粒子操作装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明では、トラップ光に基づいて集光光学系を介
して生成された集光光束を媒質中の微粒子に照射するこ
とにより、前記微粒子を光により捕捉し操作する微粒子
操作装置において、前記トラップ光とは波長の実質的に
異なる観察光に基づいて前記集光光学系を介して前記微
粒子を観察するための観察系を備え、前記集光光学系に
おける前記トラップ光を基準とした前記観察光の軸上色
収差Δが所定の負の値を有することを特徴とする微粒子
操作装置を提供する。
【0008】本発明の好ましい態様によれば、前記軸上
色収差Δは、前記微粒子のサイズをφとするとき、−1
0≦Δ/φ≦−0.12を満たす。また、前記トラップ
光に基づいて前記集光光学系を介して生成される集光光
束の集光位置を前記集光光学系の光軸に沿って移動させ
るための移動手段をさらに備えていることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では、集光光学系における
トラップ光を基準とした観察光の軸上色収差Δが、所定
の負の値を有するように設定されている。この場合、ト
ラップ光の平行光束が集光光学系に入射したときに生成
される集光光束の集光位置が、観察系において対物レン
ズとして機能する集光光学系に対する合焦位置よりも、
集光光学系の光軸に沿って所定距離(すなわち軸上色収
差Δ)だけ集光光学系から離れた位置になる。なお、集
光光束の作用により捕捉される微粒子の位置は、集光光
束の集光位置とほぼ一致する。
【0010】したがって、本発明では、集光光束の作用
により捕捉される微粒子の位置(ひいては集光光束の集
光位置)を合焦位置にほぼ合致させてコントラストの高
い良好な微粒子像を観察するために、集光光束の集光位
置を光軸に沿って集光光学系側へ移動させる。この場
合、集光光束の集光位置の集光光学系側への移動によ
り、集光光束にはプラスの球面収差が付与される。その
結果、後述するように、プラスの球面収差が付与された
集光光束の作用により微粒子を捕捉する力を安定的に強
く保つことができるとともに、集光光束の集光位置(す
なわち集光光束の作用により捕捉される微粒子の位置)
が合焦位置にほぼ合致するのでコントラストの高い良好
な微粒子像を観察することができる。
【0011】以下、集光光束にプラスの球面収差を付与
することにより微粒子を捕捉する力を安定的に強く保つ
ことができる点について説明する。本発明者は、媒質中
の微粒子に照射する光束の条件を種々に変化させ、それ
ぞれの場合における光軸方向の捕捉力(トラップ力)に
ついて計算したところ、媒質中の微粒子に照射する集光
光束に対して意図的にプラスの球面収差を付与すると、
光軸方向の捕捉力が強化されることを見出した。そし
て、この知見に基づいて鋭意検討を重ねた結果、プラス
の球面収差を有する集光光束を媒質中の微粒子に照射す
ると、光軸方向の捕捉力の大きさが強化されるばかりで
なく、その捕捉力が光軸方向に及ぶ範囲も拡大し、更に
微粒子が媒質の深い位置、すなわち集光光学系から遠い
位置にあり、集光光束が媒質中を通過する距離がある程
度長い場合においても十分に強い捕捉力が得られること
が確認された。
【0012】なお、本発明では、集光光学系におけるト
ラップ光を基準とした観察光の軸上色収差Δが、微粒子
のサイズ(たとえば直径)をφとするとき、次の条件式
(1)を満足することが好ましい。 −10≦Δ/φ≦−0.12 (1)
【0013】条件式(1)の下限値を下回ると、軸上色
収差Δの絶対値が大きくなりすぎて、集光光束の集光位
置を合焦位置にほぼ合致させた状態において球面収差が
大きく発生し、微粒子の捕捉力が小さくなるので好まし
くない。一方、条件式(1)の上限値を上回ると、軸上
色収差Δの絶対値が小さくなりすぎて、集光光束にプラ
スの球面収差を十分に付与することができないため、微
粒子の捕捉力を安定的に強く保つことができなくなるの
で好ましくない。なお、本発明の効果をさらに良好に発
揮するには、条件式(1)の下限値を−5とし、上限値
を−0.25とすることがさらに好ましい。
【0014】本発明の実施形態を、添付図面に基づいて
説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる微粒子操
作装置の構成を概略的に示す図である。また、図2は、
本実施形態にかかる微粒子操作装置の原理を説明する図
である。本実施形態の微粒子操作装置は、図1に示すよ
うに、いわゆるトラップ光(ピンセット光)を供給する
ための光源1を備えている。光源1として、たとえば赤
外レーザ光を供給するレーザ光源を用いることができ
る。
【0015】光源1から供給された光は、たとえば光フ
ァイバのようなライトガイド2に入射し、その内部を伝
播した後に射出端から射出される。ライトガイド2の射
出端からの発散光は、コレクタレンズ3を介してほぼ平
行光束となり、ダイクロイックミラー4に入射する。こ
こで、コレクタレンズ3は、駆動部5の作用により、光
軸AXに沿って移動可能に構成されている。また、ダイ
クロイックミラー4は、光源1からの光を波長選択的に
反射する特性を有する。
【0016】したがって、光源1からのトラップ光は、
ダイクロイックミラー4で反射された後、球面収差が良
好に補正された集光光学系6に入射する。集光光学系6
として、たとえば透過型光学顕微鏡用の対物レンズを用
いることができる。集光光学系6を介して集光されたト
ラップ光は、その後側焦点位置の近傍に集光し、その集
光位置の近傍に位置決めされた媒質B中の微粒子Sを照
射する。微粒子Sを含む媒質Bは、たとえばシャーレや
スライドグラスなどのホルダ(不図示)によって保持さ
れている。
【0017】また、本実施形態の微粒子操作装置は、い
わゆる観察光を供給するための光源11を備えている。
観察用光源11として、たとえば可視光を供給するハロ
ゲンランプなどを用いることができる。観察用光源11
からの観察光(照明光)は、照明光学系12を介して、
媒質B中の微粒子Sを照明する。照明された微粒子Sか
らの光は、対物レンズとしての集光光学系6を介してほ
ぼ平行光束となり、ダイクロイックミラー4に入射す
る。ここで、ダイクロイックミラー4は、観察用光源1
1からの光を波長選択的に透過させる特性を有する。
【0018】したがって、観察用光源11からの観察光
で照明された微粒子Sからの光は、ダイクロイックミラ
ー4を透過した後、第2対物レンズ13を介して、所定
の像面14に微粒子Sの像を形成する。像面14に形成
された微粒子Sの像は、たとえば像面14に対して位置
決めされたCCDカメラ等の撮像手段15や接眼レンズ
16を介して、肉眼17により観察される。こうして、
観察用光源11、照明光学系12、集光光学系6、第2
対物レンズ13、撮像手段15、および/または接眼レ
ンズ16は、観察用光源11からの観察光に基づいて微
粒子Sを観察するための観察系を構成している。
【0019】ここで、図2を参照すると、集光光学系6
に入射したトラップ光のほぼ平行光束L1は、集光光学
系6を介して、その光軸AX上の点Pに集光する。こう
して、集光光学系6を介して生成された集光光束(たと
えば円錐状または円錐筒状の集光光束)L11が、集光
点Pの近傍に存在する微粒子Sに照射される。なお、図
2では、本実施形態にかかる微粒子操作装置の原理の理
解を助けるために、微粒子Sを実際よりも非常に大きく
表示している。微粒子Sに照射された集光光束L11
は、微粒子Sの表面で反射されたり、微粒子Sの内部で
屈折したりして、その進行方向が変化する。その結果、
集光光束L11の運動量が変化し、その運動量の変化に
応じた放射圧が発生し、図2中において太い実線の矢印
で示すような力Fが微粒子Sに作用する。
【0020】ここで、微粒子Sが周囲の媒質(図2では
不図示)Bの屈折率よりも大きい屈折率を有し且つ光吸
収のない球形状の微粒子である場合には、集光光束L1
1の運動量変化の解析から、放射圧は光強度の高い方に
作用し、力Fとして微粒子Sを集光点Pに向かって引き
寄せるような捕捉力が作用することが知られている。し
たがって、本実施形態の微粒子操作装置では、この捕捉
力Fを利用して、微粒子Sを捕捉し操作する。また、媒
質B中の微粒子Sを捕捉し操作する際に、観察系を用い
て微粒子Sの様子を観察する。
【0021】図3は、本実施形態の微粒子操作装置にお
ける集光光学系の軸上色収差を説明する図である。図3
において、光源1からのトラップ光が平行光束として集
光光学系6に入射すると、集光光学系6を介して集光さ
れた光L11は光軸AX上の点P1に集光する。一方、
観察用光源11からの観察光は実際には図中下側から集
光光学系6に入射するが、仮に観察光が平行光束として
図中上側から集光光学系6に入射すると、集光光学系6
を介して集光された光L22は光軸AX上の点P2に集
光する。ここで、集光点P2は、観察系において対物レ
ンズとして機能する集光光学系6に対する合焦位置に他
ならない。
【0022】本実施形態では、図3に示すように、トラ
ップ光の集光光束L11の集光点P1が、観察光の集光
光束L22の集光点P2すなわち集光光学系6に対する
合焦位置P2よりも、光軸AXに沿って所定距離Δだけ
集光光学系6から離れた位置になるように設定されてい
る。換言すると、集光光学系6は、トラップ光を基準と
した観察光の軸上色収差Δが所定の負の値を有するよう
に、さらに具体的には前述の条件式(1)を満足するよ
うに設定されている。なお、トラップ光の集光光束L1
1の集光点P1は、上述したように、集光光束L11の
作用により捕捉される微粒子Sの位置にほぼ一致する。
【0023】そして、本実施形態では、トラップ光の集
光光束L11の集光点P1の位置が、集光光学系6の光
軸AXに沿って移動可能に構成されている。具体的に
は、図1においてライトガイド2の射出端とコレクタレ
ンズ3の前側焦点位置とが一致している標準状態から、
駆動部5の作用によりコレクタレンズ3を光軸AXに沿
ってダイクロイックミラー4側へ移動させることによ
り、コレクタレンズ3を介してやや収束する光束が生成
され、ひいては集光光学系6に収束光束が入射する。そ
の結果、集光光束L11にはプラスの球面収差が付与さ
れるとともに、その集光点P1の位置は光軸AXに沿っ
て集光光学系6へ近づく向きに移動する。
【0024】一方、標準状態から駆動部5の作用により
コレクタレンズ3を光軸AXに沿ってライトガイド2側
へ移動させることにより、コレクタレンズ3を介してや
や発散する光束が生成され、ひいては集光光学系6に発
散光束が入射する。その結果、集光光束L11にはマイ
ナスの球面収差が付与されるとともに、その集光点P1
の位置は光軸AXに沿って集光光学系6から離れる向き
に移動する。いずれの場合も、集光点P1の光軸AXに
沿った移動量は、コレクタレンズ3の光軸AXに沿った
移動量に依存する。
【0025】本実施形態では、集光光学系6におけるト
ラップ光を基準とした観察光の軸上色収差Δが所定の負
の値を有するように設定されているので、ライトガイド
2の射出端とコレクタレンズ3の前側焦点位置とが一致
している標準状態では、集光光束L11の作用によりそ
の集光点P1の近傍で捕捉される微粒子Sの位置が、集
光光学系6に対する合焦位置P2から実質的に位置ずれ
している。その結果、この標準状態では、光により捕捉
された微粒子Sの位置が合焦位置から位置ずれし、デフ
ォーカス(ピントずれ)し且つコントラストの低下した
微粒子像しか観察することができない。
【0026】そこで、本実施形態では、集光光束L11
の作用により捕捉される微粒子Sの位置(ひいては集光
光束L11の集光点P1の位置)を集光光学系6に対す
る合焦位置P2にほぼ合致させてコントラストの高い良
好な微粒子像を観察するために、駆動部5の作用により
コレクタレンズ3を光軸AXに沿ってダイクロイックミ
ラー4側へ移動させることにより、集光光束L11の集
光位置P1を光軸AXに沿って集光光学系6側へ移動さ
せる。この場合、上述したように、集光光束L11の集
光位置P1の集光光学系6側への移動により、集光光束
L11にはプラスの球面収差が付与される。
【0027】なお、集光光束L11にプラスの球面収差
が付与された状態とは、図4に示すように、比較的小さ
な入射高を有する光線L31の方が比較的大きな入射高
を有する光線L32よりも集光光学系6に近い位置で光
軸AXと交わる状態である。その結果、プラスの球面収
差が付与された集光光束L11の作用により微粒子を捕
捉する力を安定的に強く保つことができるとともに、集
光光束L11の集光位置P1(ひいては集光光束L11
の作用により捕捉される微粒子Sの位置)が合焦位置に
ほぼ合致するのでコントラストの高い良好な微粒子像を
観察することができる。
【0028】なお、上述の実施形態では、コレクタレン
ズ3を光軸AXに沿って移動させることにより、集光光
束L11の集光点P1を光軸AXに沿って移動させてい
る。しかしながら、集光光束L11の集光点P1を光軸
AXに沿って移動させる構成は、これに限定されること
なく、本発明の範囲内において様々な変形例が可能であ
る。たとえば、ライトガイド2の射出端を光軸AXに沿
って移動させることにより、あるいはライトガイド2の
射出端およびコレクタレンズ3の双方を光軸AXに沿っ
て移動させることにより、集光光束L11の集光点P1
を光軸AXに沿って移動させることもできる。
【0029】また、ライトガイド2の射出端とコレクタ
レンズ3との間の光路中に、特性の異なる複数の平行平
面板または回折光学素子から選択された平行平面板また
は回折光学素子を設定することにより、集光光束L11
の集光点P1を光軸AXに沿って移動させることもでき
る。この場合、たとえば光軸AXに平行な軸線廻りに回
転するターレット(回転板)に複数の平行平面板または
回折光学素子を円周に沿って配置し、ターレットを回転
させることにより所望の平行平面板または回折光学素子
を光路中に設定する。もちろん、ターレット方式に限定
されることなく、たとえば周知のスライド方式などを利
用することもできる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、集光
光学系におけるトラップ光を基準とした観察光の軸上色
収差Δが所定の負の値を有するように設定されているの
で、トラップ光の平行光束が集光光学系に入射したとき
に生成される集光光束の集光位置が集光光学系に対する
合焦位置よりも光軸に沿って所定距離だけ集光光学系か
ら離れた位置になる。
【0031】したがって、集光光束の作用により捕捉さ
れる微粒子の位置(ひいては集光光束の集光位置)を合
焦位置にほぼ合致させてコントラストの高い良好な微粒
子像を観察するために、集光光束の集光位置を光軸に沿
って集光光学系側へ移動させると、集光光束にはプラス
の球面収差が付与される。その結果、本発明では、プラ
スの球面収差が付与された集光光束の作用により微粒子
を捕捉する力を安定的に強く保つことができるととも
に、集光光束の集光位置(すなわち集光光束の作用によ
り捕捉される微粒子の位置)が合焦位置にほぼ合致する
のでコントラストの高い良好な微粒子像を観察すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる微粒子操作装置の構
成を概略的に示す図である。
【図2】本実施形態にかかる微粒子操作装置の原理を説
明する図である。
【図3】本実施形態の微粒子操作装置における集光光学
系の軸上色収差を説明する図である。
【図4】トラップ光の集光光束にプラスの球面収差が付
与された状態を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 ライトガイド(光ファイバ) 3 コレクタレンズ 4 ダイクロイックミラー 5 駆動部 6 集光光学系(対物レンズ) 11 観察用光源 12 照明光学系 13 第2対物レンズ 14 像面 15 撮像手段(CCDカメラ) 16 接眼レンズ AX 光軸 B 媒質 S 微粒子 P 集光点 F 捕捉力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H052 AC18 AC26 AC34 AF19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラップ光に基づいて集光光学系を介し
    て生成された集光光束を媒質中の微粒子に照射すること
    により、前記微粒子を光により捕捉し操作する微粒子操
    作装置において、 前記トラップ光とは波長の実質的に異なる観察光に基づ
    いて前記集光光学系を介して前記微粒子を観察するため
    の観察系を備え、 前記集光光学系における前記トラップ光を基準とした前
    記観察光の軸上色収差Δが所定の負の値を有することを
    特徴とする微粒子操作装置。
  2. 【請求項2】 前記軸上色収差Δは、前記微粒子のサイ
    ズをφとするとき、 −10≦Δ/φ≦−0.12 を満たすことを特徴とする請求項1に記載の微粒子操作
    装置。
  3. 【請求項3】 前記トラップ光に基づいて前記集光光学
    系を介して生成される集光光束の集光位置を前記集光光
    学系の光軸に沿って移動させるための移動手段をさらに
    備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の
    微粒子操作装置。
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